JP2007001207A - 薄膜形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凹版ロールの胴部表面の払拭効率がよく、歩留りに優れた薄膜形成作業ができる薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】 洗浄液を吸液し且つ順方向に回転しながら凹版ロールの胴体表面に押し当てられる洗浄ロールと、洗浄ロールに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、凹版ロールから転移された汚れを含む汚染液を洗浄ロールから除去する汚染液除去手段とを有し、上記洗浄ロールが、凹版ロール胴体表面に対する押当て位置と押当て解除位置との間を移動自在である薄膜形成装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、凹版ロールの胴部表面の払拭効率がよく、歩留りに優れた薄膜形成作業ができる薄膜形成装置に関する。
液晶配向膜など電子部品に用いる高分子薄膜パターンを形成する装置として、たとえば、多数のインキセルを有する凹版ロールと、インキセル内にインキを充填するドクターブレードを有するインキ供給装置と、凹版ロールのインキが転移される弾性版を版胴に有する印刷ロールと、印刷ロールのインキが転移される被印刷体を固定する印刷テーブル14とからなる薄膜形成装置がある。
通常、凹版ロールのインキセル内に充填されたインキの全てが印刷ロールに転移されることはなく、凹版ロールのインキセル内に一部インキが残留する。このまま放置すると、残留したインキが乾燥または硬化してインキ固形物となりインキセルの奥にこびり付いてしまう。こびり付いたまま凹版ロールを使用すると、凹版ロールにこびり付いたインキが新しいインキに再び溶解したり、インキ固形物が脱落し、凹版ロールに供給された新しいインキに混ざってしまうので、変質したインキで印刷を行うことになる。また、インキセル内にこびり付いたインキにより、インキセル容量が減少するので、印刷ロールへのインキの転移量がその分少なくなる。そこで、従来は、凹版ロールのインキセル内に残留したインキを手作業で払拭していたが、生産効率が悪い。
そこで、最近では払拭の自動化が提案され、例えば特許文献1には、ハンド本体3と、ハンド本体3の一端に反発押当て手段5を介して取付けられた凹版ロール払拭用のワイパーホルダー手段とからなるハンド6が、多関節ロボット7のアーム71に取付けられている凹版ロール自動払拭装置部2(図9参照)と、多数のインキセルを有する凹版ロール11と、インキセル内にインキを充填するインキ供給装置Bと、凹版ロール11のインキが転移される弾性版を版胴に有する印刷ロール13と、印刷ロール13のインキが転移される被印刷体142を固定する印刷テーブル14とからなる印刷装置部(図8参照)とからなる薄膜形成装置が開示されている。
つまり、この凹版ロール自動払拭装置部2のワイパーホルダー手段に不織布等のワイパーを保持させ、つぎに、多関節ロボット7のアーム71を駆動させることによって、ワイパーホルダー手段を移動させて、凹版ロール11の胴部表面に所定の接触圧でワイパーを押当て、つぎに、凹版ロール11を回転させるとともに、凹版ロール11の胴部表面に対するワイパーの前記接触圧を維持しつつ、多関節ロボット7のアーム71を駆動させることによって、ハンド6を凹版ロール11の軸方向に添って移動させ、つぎに、多関節ロボット7のアーム71を駆動させることによって、凹版ロール11の胴部表面からワイパーを引離し、凹版ロール11の払拭を完了し、つぎに、印刷装置部1によって被印刷体142に印刷を行なうのである。
特開平6−2976号公報
しかし、特許文献1に記載の技術には、つぎのような問題点があった。
上記ワイパーはインキを溶解する溶剤を浸み込ませた不織布などであり、平面や凹版ロール11の胴部表面の曲面に沿う曲面を押当て面とするワイパーホルダー手段に保持されただけのものである。よって、このワイパーは凹版ロールのインキセル内に残留したインキを払拭するに従って汚染されていき、当該汚染が限界に達すると一度除去したインキが凹版ロールに再付着することになる。
そのため、再付着を防ぐためには或程度の汚染が進んだところで汚れたワイパーを何度も交換することが必要となり、効率が悪い。しかも、ワイパーを交換している間は凹版ロールのインキセル内に残留したインキを払拭することができないため、その分残留したインキが乾燥または硬化してインキ固形物となりインキセルの奥にこびり付いてしまう危険性が増す。つまり、前記したように、変質したインキで印刷を行ったり、印刷ロールへのインキの転移量が少なくなったりするという問題が充分に解消しきれない。
したがって、本発明は、上記したような問題点を解消し、凹版ロールの胴部表面の払拭効率がよく、歩留りに優れた薄膜形成作業ができる薄膜形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、多数のインキセルを有する凹版ロールと、インキセル内にインキを充填するインキ供給装置と、凹版ロールのインキが転移される弾性版を版胴に有する印刷ロールと、印刷ロールのインキが転移される被印刷体を固定する印刷テーブルとを有する印刷装置部と、さらに凹版ロール自動払拭装置部とを備えた薄膜形成装置において、上記凹版ロール自動払拭装置部が、洗浄液を吸液し且つ順方向に回転しながら凹版ロールの胴体表面に押し当てられる洗浄ロールと、洗浄ロールに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、凹版ロールから転移された汚れを含む汚染液を洗浄ロールから除去する汚染液除去手段とを有し、上記洗浄ロールが、凹版ロール胴体表面に対する押当て位置と押当て解除位置との間を移動自在であるように構成した。
また、上記洗浄ロール、洗浄液供給手段及び汚染液除去手段が、上記凹版ロールの軸方向に沿って移動自在であるように構成した。
また、上記移動する洗浄ロール、洗浄液供給手段及び汚染液除去手段が、複数組存在するように構成した。
また、上記汚染液除去手段が、洗浄ロールに押当てられる搾りロールであるように構成した。
また、上記搾りロールが、洗浄ロール胴体表面に対する押当て位置と押当て解除位置との間を移動自在であるように構成した。
また、上記汚染液除去手段が、吸引ノズルであるように構成した。
本発明の薄膜形成装置は、以上のような構成なのでつぎのような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、洗浄液を吸液した洗浄ロールを回転しながら凹版ロールの胴体表面に押し当てることにより凹版ロールから汚れを洗浄ロールに転移させることができるが、この洗浄ロールに転移された汚れを含む汚染液は汚染液除去手段により除去されるため、洗浄ロールは何時まで経っても汚染が限界に達することがなく、一度除去したインキが凹版ロールに再付着することがない。つまり、洗浄ロールの交換が不要である。よって、手間がかからないとともに凹版ロールも全く汚れないので、払拭効率がよく、歩留りに優れた薄膜形成作業ができる。
以下図面を参照しながら、本発明の実施例を説明する。
まず、本発明の薄膜形成装置の凹版ロール自動払拭装置部を説明する。図1は、本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部における払拭原理を示す説明図である。また、図3〜6は、本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部の一例を示す要部左側面図、要部右側面図、要部平面図、要部背面図をそれぞれ示す。また、図10は本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部の全体像を示す背面図である。なお、これらの図は、要部を見やすくするために一部省略や断面部分を含んでいる。
上記各図に示す凹版ロール自動払拭装置部2は、以下のように構成されている。すなわち、凹版ロール11の手前に軸方向に沿って梁り渡された長尺のベース25(図10参照)の上面には、所定間隔で離間した一対の送り用案内レール261が長手方向に沿って設けられている。このレールには略方形の第一テーブル26が移動可能に設けられ、送り用モーター262により駆動されるようになっている(第一移動機構)。第一テーブル26の上面には所定間隔で離間した一対の押し当て用案内レール271が前記送り用案内レール261に直交するように設けられている。この押し当て用案内レール271にはコの字形状の第二テーブル27が移動可能に設けられ、押し当て用シリンダー272により駆動されるようになっている(第二移動機構)。そして第二テーブル27上には支持枠28が形成され、支持枠28には、図1に示すような、洗浄液221を吸液し且つ順方向に回転しながら凹版ロール11の胴体表面に押当てられる洗浄ロール21と、洗浄ロール21に洗浄液221を供給する洗浄液供給手段と、凹版ロールから転移された汚れ24を含む汚染液を洗浄ロール21から除去する汚染液除去手段23が支持されている。
上記洗浄ロール21は、回転軸に胴部が固定され、胴部にはポリエステル繊維等からなる起毛部を備えている。ロール全体の直径は、例えば30〜50mmとすることができる。また、起毛部の毛足高は、例えば5〜10mmとすることができる。起毛部は、凹版ロール11の胴部表面に所定の接触圧で押当てられることにより凹版ロール11の汚れ24が転移される(図1参照)。洗浄ロール21の回転軸の一方端にはギア212,213,214を介して回転用モーター211が駆動源として連結されている(図4〜6参照)。また、回転用モーター211は、凹版ロール11表面から極力離し、且つ洗浄液221の自然落下による汚染からの保護を考慮して、洗浄ロール21より上方に設置するのが好ましい。また、上記ギア212,213,214に替えて、ベルトやチェーンを用いてもよい。
なお、図中では、第二移動機構として、第一テーブル26上に押し当て用シリンダー272が軸方向が水平になるように固定され、該シリンダーのロッド先端が第二テーブル27のコの字内側に接続されており、このロッドの伸縮により第二テーブル27が上記案内レール271,271沿いに往復スライド移動するものが示されているが、本発明はこれに限定されず、周知の移動機構を用いればよい。また、搾りロール231の押当て位置と押当て解除位置との間の移動方向は、図示した水平方向に限定されない。
洗浄液供給手段22は、例えば、図示するように洗浄液供給ノズル222からなり、該ノズルには図示しない洗浄液供給管が接続され、洗浄液供給管の基端はエアオペレイトバルブを介して洗浄液221が貯えられた洗浄液タンクの底部に接続されている。タンク加圧によって圧送された洗浄液221は、少なくとも凹版ロール11と接触する前に洗浄ロール21に充分な量が吸液されるように、洗浄液供給ノズル222から吐出される。洗浄液221としては、たとえば、NMP(N-メチル−2−ピロリドン)やアルコール、アセトン等の溶剤があり、使用するインキに応じて適宜選択される。また、洗浄液221の変更に対応可能なように、複数のノズルを配置しそれぞれを洗浄液221の種類毎の専用ノズルとしてもよい。例えば、NMP用、アルコール用、アセトン用として3本のノズル222,222,222が並設される(図6参照)。なお、ノズルの先端は、凹版ロール11表面保護の理由からフッ素樹脂等が望ましい。
洗浄液供給手段22から供給された洗浄液221は、洗浄ロール21のポリエステル繊維等からなる起毛部により吸液が行われる。その後、洗浄液221は、回転する洗浄ロール21を凹版ロール11の胴部表面に接触させることによって、凹版ロール11の胴部表面のインキセル内に入り込んだ不要なインキを十分に溶かす。そして、洗浄液221は、汚れ24を含んだまま起毛部内に維持され、そのまま洗浄ロール21とともに凹版ロール11の胴部表面から離脱する。
上記汚染液除去手段23は、例えば、図示するように搾りロール231からなる。搾りロール231は、回転軸に胴部が固定され、当該胴部を洗浄ロール21の胴部表面に所定の接触圧で押当てることにより洗浄ロール21から汚染液を搾り落として除去するものである。搾りロール231は、洗浄ロール21表面の凹版ロール11との接触直後の位置から洗浄液供給直前の位置までの間であって、且つ再び凹版ロール11に対して搾り落とした汚染液が付着しない位置であればどこに配置されればよい。搾りロール231の回転軸自体は駆動源を持たず、洗浄ロール21に押し当てることにより自由回転する。搾りロール231の胴部材質は、フッ素樹脂やポリエチレン等の耐溶剤性に優れた樹脂、あるいはアルミニウムやステンレス等の金属、セラミックス等が好ましい。
また、図中、洗浄ロール21や洗浄液供給ノズル222を支持する支持枠28の内側には、垂直方向に搾り/リリース用案内棒233,233が設けられ、この搾り/リリース用案内棒233,233には搾りロール231を支持する支持枠28が上下方向に移動可能に設けられ、搾り/リリース用シリンダー232により駆動されるようになっている(第三移動機構:図3、図7参照)。洗浄ロール21の搾りをする/しないの設定は、搾り/リリース用シリンダー232の伸縮によって搾りロール231自体を洗浄ロール21へ押し当てる/押し当てないことによって決定される。なお、図7は本発明に係る搾りロールの移動機構の一例を説明する背面図である。破線で表わした部分は後述する排液トレー29であり、これを背面より透視している。また、洗浄ロール21や洗浄液供給ノズル222は省略して図示した。
なお、上記搾りロール231は、上記第三移動機構により洗浄ロール21胴体表面に対する押当て位置と押当て解除位置との間を移動自在であるであるが、本発明はこれに限定されず、上記汚染液除去手段23を常に洗浄ロール21の胴体表面に押し当てるようにしてもよい。また、搾りロール231の押当て位置と押当て解除位置との間の移動方向は、図示した上下方向に限定されない。
また、搾りロール231に替えて、平板を洗浄ロール21の胴部表面に所定の接触圧で押当ててることによって上記汚染液除去手段23としてもよい。
洗浄ロール21から搾り落とされた汚染液は、排液トレー29に流されるようにする(図1参照)。なお、汚染液はこの排液トレー29より一旦受け止めた後、印刷装置部の排液回収槽(図示せず)内にカスケード的に流下させるとよい。
さらに、上記汚染液除去手段23は、吸引ノズルであってもよい(図示せず)。つまり、洗浄ロール21から汚染液を搾り落として除去するのではなく、洗浄ロール21にノズルを近付け、吸引により洗浄ロール21から汚染液を除去するものである。
上記洗浄ロール21、洗浄液供給手段22及び汚染液除去手段23は、第一移動機構により上記凹版ロールの軸方向に沿って移動することにより凹版ロール11から汚れ24を払拭するため、これら自動払拭装置の要部は凹版ロール11に比べて小さくて済む。したがって、清掃やメンテナンスのために装置から取外すのが簡単である。図示された第一移動機構は、ベース25上に案内レール261,261に対して平行なラック263が取り付けられている一方、第一テーブル26に軸方向が垂直になるように固定された送り用モーター262の下端に上記ラック263に連動するピニオン264が接続されており、このピニオンの正逆回転により第一テーブル26が上記案内レール261,261沿いに往復スライド移動するものである。
また、上記移動する洗浄ロール、洗浄液供給手段及び汚染液除去手段を複数組存在させ、それぞれが払拭領域を水平方向で分担するようにすることもできる。この場合、払拭領域は一部重複するようにするのが好ましい。さらに、図3,図7に図示した排液トレー29は、搾りロール231を支持する支持枠28に固定されているため、上記洗浄ロール21、洗浄液供給手段22及び汚染液除去手段23とともに、第一移動機構により上記凹版ロールの軸方向に沿って移動するが、排液トレー29を移動させないようにしてもよい。
なお、本発明の第一移動機構は図示された上記ラック&ピニオン機構に限定されない。例えば、ベース25上に案内レール261,261に対して平行なボールネジを回転自在に備えて第一テーブル26と連結するとともに、該ボールネジの一端に送り用モーター262を連結して、該駆動モーターの駆動によりボールネジが正逆回転して第一テーブル26を上記案内レール261,261沿いに往復スライド移動するようにしてもよい。また、一軸スライド機構、チェーン&スプロケット機構他の周知の移動機構を用いてもよい。
また、凹版ロールの幅が比較的短い場合、当該凹版ロールと同等幅の洗浄ロール21を用いれば、上記洗浄ロール21、洗浄液供給手段22及び汚染液除去手段23は凹版ロールの軸方向に沿って移動する必要はなく、構成として第一移動機構は不要である。
以下、本発明の薄膜形成装置の印刷装置部を説明する(図2参照)。本発明の印刷装置部は、多数のインキセルを有する凹版ロール11と、インキセル内にインキを充填するインキ供給手段12と、凹版ロールのインキが転移される弾性版を版胴に有する印刷ロール13と、印刷ロールのインキが転移される被印刷体を固定する印刷テーブル14とからなる。
印刷装置部は、長方形台からなる基台15の中央部に支持枠16が形成され、支持枠16には、凹版ロール11および印刷ロール13が回転自在に支持されている。また、凹版ロール11の上部には、インキ供給手段12が配置される。基台1上面には印刷テーブル14が配置されている(図2参照)。
凹版ロール11は、回転軸に胴部が固定され、胴部の表面に多数のインキセルを備えている。ロールは、例えば直径100〜1000mm程度のものである。また、インキセルは、たとえば深さ10〜数10μmのものである。胴部は、セラミック体や金属体からなり、印刷ロール13版胴の弾性版の凸部に一定の圧力で接している。
インキ供給手段12は、インキ供給ノズル121とドクターブレード122とからなる。ドクターブレード122と凹版ロール11とが接触した部分にインキがたまるように、インキ供給ノズル121から凹版ロール11にインキが供給される。インキは、たとえば、粘性が数10〜30,000c.p.s.程度のものであり、合成樹脂または樹脂前駆体および溶剤の混合物からなる。ドクターブレード122は、板状体であり、支持枠16に取付けられたドクターブレード支持棒123に取付けられている。インキ供給ノズル121から供給されたインキは、ドクターブレード122によりインキの計量かきとりが行われる。このようにして、インキ供給手段12は、凹版ロール11の表面上に落とされたインキを凹版ロール11表面に広げ、インキをインキセル内に充填させ、凹版ロール11表面に均一性の高いインキの膜を形成する。なお、ドクターブレードに替えて、ドクターロールを用いてもよい。
印刷ロール13は、その回転軸に胴部が固定され、胴部には、ブチルゴムなどのゴムもしくはナイロン系樹脂などの合成樹脂または感光性ゴムもしくは感光性樹脂などからなる軟質製の弾性版7が、取付けられたり取外されたりする。弾性版7に凹版ロール11のインキが転移される。
印刷テーブル14は基台15の上に載置されている。基台15の上面には、支持枠16下方の印刷位置bと支持枠16下方から被印刷体搬入側へ離れた被印刷体載置位置aと支持枠下方から被印刷体搬出側へ離れた搬出位置cの間の両側にそれぞれ案内レール141が固定されている。印刷テーブル14は、基台15の上で案内レール沿いに各位置a・b・c間を移動する。基台15の被印刷体載置位置aで印刷テーブル14に被印刷体142が載せられ、基台15の印刷位置bで印刷ロール13に接触して印刷ロール13の弾性版7のインキを被印刷体142上に転移させて印刷形成し、基台15の搬出位置cで被印刷体142が搬出される。印刷テーブル14は、その上面に板状の被印刷体142を載置し、被印刷体142の位置を決めてこれを保持する。また、印刷テーブル14の下端面には、案内レール141に対して平行なラック143が取り付けられている。このラック143にはピニオン144が連動しており、このピニオン144の正逆回転により印刷テーブル14がラック143とともに往復スライド移動するように構成されている。
なお、本発明の印刷装置部は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、印刷テーブル5を被印刷体載置位置aと印刷位置bと搬出位置cとの間で移動させる機構としては、上記ラックピニオン機構に限定されるものではなく、ボールネジ等などを用いることができるし、印刷装置部のその他の構成についても、周知のフレキソ方式の薄膜形成装置で用いられるものを使用することができる。
本発明の薄膜形成方法を図示した実施例に基づいて説明する。まず、凹版ロール自動払拭装置部2で、不要なインキなどが付着した凹版ロール11の胴部表面を洗浄ロール21で払拭して、不要なインキを自動的に除去する。

すなわち、回転用モーター211を駆動させることによって、洗浄ロール21を順方向に回転させるとともに、タンク加圧によって洗浄液221を洗浄液供給管中に圧送させ、洗浄ロール21上方の浄液供給ノズル222(洗浄液供給手段22)から吐出させることにより、洗浄ロール21に充分な量を供給する。
また、押し当て用シリンダー272を駆動させることによって、洗浄ロール21を備えた第二テーブル27を移動させ、回転する凹版ロール11の胴部表面に洗浄ロール21の起毛部を所定の接触圧で押当てる。所定の接触圧とは、回転する洗浄ロール21を凹版ロール11の胴部表面に接触させることによって、洗浄ロール21の起毛部に吸液させた溶剤が、凹版ロール11の胴部表面のインキセル内に入り込んだ不要なインキを十分に溶かし、さらに起毛部と凹版ロール11の胴部表面との摩擦によって完全に拭取られるように接触したときの圧力である。
さらに、搾り/リリース用シリンダー232を駆動させることによって、搾りロール231(汚染液除去手段23)の胴部を洗浄ロール21の胴部表面に所定の接触圧で押当てる。所定の接触圧とは、自由回転する搾りロール231を回転する洗浄ロール21の胴部表面に接触させることによって、洗浄ロール21の汚れを含む汚染液を維持したままの起毛部をロール間で挟むことにより、洗浄ロール21から汚染液が完全に搾り落とされるように接触したときの圧力である。
このとき、洗浄ロール21から搾り落とされた汚染液は、排液トレー29に流され、最終的に回収される。
凹版ロール11が払拭された後は、再び、押し当て用シリンダー272を駆動させることによって、凹版ロール11の胴部表面から洗浄ロール21を解除位置まで引離し、凹版ロール11の払拭を完了する。
なお、凹版ロール11の幅に対して洗浄ロール21の幅が小さい場合には、凹版ロール11を回転させるとともに、凹版ロール11の胴部表面に対する洗浄ロール21の前記接触圧を維持しつつ、送り用モーター262を駆動させることによって、洗浄ロール21、洗浄液供給手段22及び汚染液除去手段23を凹版ロール11の軸方向に添って移動させる。
一方、印刷装置部(図2及び図8参照)では、凹版ロール11が払拭された後に被印刷体に薄膜を形成する。つまり、まず、凹版ロール11の長手方向に往復移動するインキ供給ノズル121により、凹版ロール11の表面にインキが供給され、つぎにドクターブレード122によりかきとりが行なわれ、インキをインキセル内に充填および計量する。
印刷テーブル14を被印刷体載置位置aから搬出位置cへ移動させる場合には、印刷テーブル14上に、被印刷体142を載置した後、印刷テーブル14がラック143とともにスライド移動し、同時に印刷テーブル駆動シャフトの回転に連動して、印刷ロール13および凹版ロール11が回転する。つまり、印刷ロール13の回転に同期して印刷テーブル14が印刷位置bを経て搬出位置cへ移動する。このとき、凹版ロール11上のインキは印刷ロール13の弾性版7の凸部上に転移し、さらにインキは被印刷体142に転移する。
逆に、印刷テーブル14を搬出位置cから被印刷体載置位置aへ移動させる場合には、クラッチ装置などにより印刷ロール13の回転と、印刷テーブル14のスライド移動との連動が切断され、印刷ロール13の回転に関係なく、印刷テーブル14が搬出位置cから印刷位置bを経て被印刷体載置位置aへ移動する。
このようにして行なわれる薄膜形成は、凹版ロールの自動払拭において手間がかからないとともに凹版ロールも全く汚れないので、払拭効率がよく、歩留りに優れている。
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部における払拭原理を示す説明図である。 本発明に係る印刷装置部における印刷原理を示す説明図である。 本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部の一例を示す要部左側面図である。 本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部の一例を示す要部右側面図である。 本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部の一例を示す要部平面図である。 本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部の一例を示す要部背面図である。 本発明に係る搾りロールの移動機構の一例を説明する背面図である。 薄膜形成装置の印刷装置部の一例を示す斜視図である。 従来技術に係る凹版ロール自動払拭装置部を示す説明図である。 本発明に係る凹版ロール自動払拭装置部の全体像を示す背面図である。
符号の説明
1 印刷装置部
11 凹版ロール
12 インキ供給手段
121 インキ供給ノズル
122 ドクターブレード
123 ドクターブレード支持棒
13 印刷ロール
131 弾性版
14 印刷テーブル
141 案内レール
142 被印刷体
143 ラック
144 ピニオン
15 基台
16 支持枠
2 凹版ロール自動払拭装置部
21 洗浄ロール
211 回転用モーター
212 ギア
213 ギア
214 ギア
22 洗浄液供給手段
221 洗浄液
222 洗浄液供給ノズル
23 汚染液除去手段
231 搾りロール
232 搾り/リリース用シリンダー
233 搾り/リリース用案内棒
24 汚れ
25 ベース
26 第一テーブル
261 送り用案内レール
262 送り用モーター
263 送り用ラック
264 送り用ピニオン
27 第二テーブル
271 押し当て用案内レール
272 押し当て用シリンダー
28 支持枠
29 排液トレー
3 ハンド本体
4 ワイパーホルダー手段
5 反発押当て手段
6 ハンド
7 多関節ロボット
71 アーム
72 関節
73 ロボット基台

Claims (6)

  1. 多数のインキセルを有する凹版ロールと、インキセル内にインキを充填するインキ供給装置と、凹版ロールのインキが転移される弾性版を版胴に有する印刷ロールと、印刷ロールのインキが転移される被印刷体を固定する印刷テーブルとを有する印刷装置部と、さらに凹版ロール自動払拭装置部とを備えた薄膜形成装置において、
    上記凹版ロール自動払拭装置部が、洗浄液を吸液し且つ順方向に回転しながら凹版ロールの胴体表面に押し当てられる洗浄ロールと、洗浄ロールに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、凹版ロールから転移された汚れを含む汚染液を洗浄ロールから除去する汚染液除去手段とを有し、上記洗浄ロールが、凹版ロール胴体表面に対する押当て位置と押当て解除位置との間を移動自在であることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 上記洗浄ロール、洗浄液供給手段及び汚染液除去手段が、上記凹版ロールの軸方向に沿って移動自在である請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 上記移動する洗浄ロール、洗浄液供給手段及び汚染液除去手段が、複数組存在する請求項2に記載の薄膜形成装置。
  4. 上記汚染液除去手段が、洗浄ロールに押当てられる搾りロールである請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  5. 上記搾りロールが、洗浄ロール胴体表面に対する押当て位置と押当て解除位置との間を移動自在である請求項4に記載の薄膜形成装置。
  6. 上記汚染液除去手段が、吸引ノズルである請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009233658A (ja) * 2008-03-05 2009-10-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、泡塗布装置
JP2013192968A (ja) * 2012-03-15 2013-09-30 Yodogawa Steel Works Ltd ロールコータ式塗装装置及び塗装方法
CN117904884A (zh) * 2024-03-20 2024-04-19 石狮新远辉化纤纺织科技有限公司 一种便于清洁的针织布及生产工艺

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