JP2006349953A - 鏡胴ユニット、これを搭載した撮像装置及び鏡胴の振れ補正方法 - Google Patents

鏡胴ユニット、これを搭載した撮像装置及び鏡胴の振れ補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 一層のコンパクト化を追求すると共に、鏡胴を安定的に、しかも精度良く振れ補正駆動することができる鏡胴ユニットを提供する。
【解決手段】 鏡胴ユニットU1は、撮像素子と撮影光学系が内蔵された鏡胴2と、該鏡胴2を揺動可能に支持する支持基板7と、前記鏡胴2と支持基板7との間に介在されピボット受け部として機能する鋼球8と、鏡胴2に対して振れ補正のための駆動力を与える第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bなどを備えて構成されている。鏡胴2の重心Gは、第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3Bからの駆動力が与えられる第1作用部27A、第2作用部27Bと、鋼球8による支点とで囲まれる領域内に配置されている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話等に内蔵され、手振れなどに対する振れ補正を行うことができる鏡胴ユニット、この鏡胴ユニットを搭載した撮像装置、及び鏡胴の振れ補正方法に関するものである。
デジタルカメラ等においては、ユーザの手ぶれ等による撮影画像の乱れを抑制するために、各種の振れ補正機構が採用されている。従来、このような振れ補正機構としては、所謂ジンバル機構で鏡胴全体を回動自在に支持する方式が知られている(例えば特許文献1)。また、鏡胴の内部に配置されている振れ補正レンズを、カメラに加わっている振れを打ち消す方向に、光軸に垂直な面内でシフトさせる方式が知られている(例えば特許文献2)。
特開平7−274056号公報 特開平5−107620号公報
近年、デジタルカメラの小型化が一層進んでおり、このような小型デジタルカメラや、カメラ付き携帯電話等のように本来的に小さいデジタル機器に組み込まれる撮影光学系の振れ補正機構は、可及的にコンパクトに構成することが求められる。しかしながら、特許文献1に開示されているようなジンバル機構ではコンパクト化は困難である。また、特許文献2の振れ補正機構では、小型デジタルカメラ等に搭載する場合、その振れ補正レンズも微小化する必要があるが、かかる微小な振れ補正レンズを精度良く駆動することは困難であり、適正な振れ補正を行い難いという問題がある。
一方、入射光の光軸を略90度折り曲げる屈曲型鏡胴を採用し、1つの鋼球(ピボット受け部)と2つのアクチュエータとで前記屈曲型鏡胴を支持し、この屈曲型鏡胴全体を互いに直交する2つの軸周りに回転駆動させることで振れ補正を行う振れ補正駆動方式を本出願人は提案している。この振れ補正機構によれば、上記ジンバル機構とは異なり、大幅なコンパクト化が可能である。しかし、昨今の小型デジタルカメラや、カメラ付き携帯電話等に対応するためには、振れ補正機構の一層のコンパクト化が求められるところである。
本発明は上述のような事情に鑑みて為されたものであり、振れ補正機構の一層のコンパクト化を追求すると共に、鏡胴を安定的に、しかも精度良く振れ補正駆動することができる鏡胴ユニット、この鏡胴ユニットを搭載した撮像装置、及び鏡胴の振れ補正方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる鏡胴ユニットは、撮像素子を含む所定の撮影光学系が内蔵された鏡胴と、前記鏡胴を揺動可能に支持する支持基板とを有し、前記鏡胴に駆動力を与えることで振れ補正を行うように構成された鏡胴ユニットにおいて、前記駆動力を、異なる位置から鏡胴の所定の作用部に与える2つのアクチュエータと、前記支持基板と鏡胴との間に介在される1つのピボット受け部とを備え、前記鏡胴の重心が、前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる領域内にあることを特徴とする。
この構成によれば、前記ピボット受け部を回転中心として、2つのアクチュエータにより鏡胴が回転駆動(振れ補正駆動)される。そして、鏡胴の重心が、前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる領域内に配置されているので、各々のアクチュエータの負荷が分散され、一方のアクチュエータに大きな負担が課せられることはない。従って、駆動能力が似通った2つのアクチュエータを採用して、鏡胴を振れ補正駆動することが可能となる。
また、本発明の請求項2にかかる鏡胴ユニットは、撮像素子を含む所定の撮影光学系が内蔵された鏡胴と、前記鏡胴を揺動可能に支持する支持基板とを有し、前記鏡胴に駆動力を与えることで振れ補正を行うように構成された鏡胴ユニットにおいて、前記駆動力を、異なる位置から鏡胴の所定の作用部に与える3つのアクチュエータを備え、前記鏡胴の重心が、前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる領域内にあることを特徴とする。
この構成によれば、前記3つのアクチュエータの配置関係で定まる回転中心を通る軸周りに、3つのアクチュエータにより鏡胴が回転駆動(振れ補正駆動)される。そして、鏡胴の重心が、前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる領域内に配置されているので、各々のアクチュエータの負荷が分散され、特定のアクチュエータに大きな負担が課せられることはない。従って、駆動能力が似通った3つのアクチュエータを採用して、鏡胴を振れ補正駆動することが可能となる。
これらの構成において、前記鏡胴が入射光の光軸を略90度折り曲げる屈曲型の鏡胴であり、前記アクチュエータが直線的な駆動力を発生するリニアアクチュエータであって、 前記アクチュエータの駆動力が、入射光の光軸方向に沿って前記鏡胴の作用部へ与えられるよう構成することができる(請求項3)。この構成によれば、屈曲型鏡胴がリニアアクチュエータの駆動力の作用を受けて、前記ピボット受け部若しくは3つのアクチュエータの配置位置で定まる中心点を回転中心として、振れ補正駆動される。
また、前記鏡胴に、該鏡胴の揺動に追従して動く付属品が接続されている場合において、前記鏡胴の重心は、前記付属品による付勢力の影響を加味した位置に設定されることが望ましい(請求項4)。鏡胴に撮像素子が内蔵されている場合、当該鏡胴には前記撮像素子と撮像装置本体部とを電気的に接続するためのフレキシブルケーブル(付属品)が取り付けられる。このようなフレキシブルケーブルは、鏡胴の揺動を許容するよう所定の撓みをもって鏡胴に接続されるが、かかる接続態様が取られることで鏡胴に対して押圧方向乃至は牽引方向の付勢力が与えられることとなる。このような付勢力が鏡胴に作用すると、鏡胴の重心は単純に重量的な重心とはならない。そこで、前記付勢力の影響を加味した重心位置を囲むように前記ピボット受け部及びアクチュエータの作用部の配置位置を定めることで、実際の揺動時における実質的な重心を考慮した振れ補正駆動が行えるようになる。
上記請求項1〜4のいずれかに記載の鏡胴ユニットにおいて、前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる領域、若しくは前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる領域は、前記アクチュエータによる鏡胴の駆動方向を含む立体的な空間であっても良い(請求項5)。鏡胴の重心を囲む領域を設定する場合において、前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる平面的な領域、若しくは前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる平面的な領域に鏡胴の重心を配置することは、設計上の制約等から実際は困難な場合がある。一方、前記平面的な領域から鏡胴の重心が若干ずれていたとしてもその影響は小さい。そこで、鏡胴の重心を囲む領域を、前記平面的な領域を基準として、アクチュエータによる鏡胴の駆動方向(入射光の光軸方向に鏡胴が駆動される場合は、その光軸方向)を含む立体的な空間に設定するようにしても良い。
また、上記請求項1〜4のいずれかに記載の鏡胴ユニットにおいて、前記鏡胴の重心と、前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる領域、若しくは前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる領域の重心とが一致乃至は近接するよう、前記アクチュエータの作用部及び前記ピボット受け部の位置が選ばれていることが望ましい(請求項6)。この構成によれば、鏡胴の重心を囲む3角領域の中央部(重心)付近に、鏡胴の重心が配置されることになるので、一層アクチュエータの負荷が分散(均等化)されるようになる。
上記請求項1に記載の鏡胴ユニットにおいて、前記鏡胴がその重心に比較的近い第1側面と、前記第1側面と対向する面であって重心からは比較的遠い第2側面とを有しており、前記鏡胴の重心を通る3つの慣性主軸のうち、当該鏡胴に対する入射光の光軸と直交する慣性主軸であって、その軸周りの慣性が比較的大きい慣性主軸を第1慣性主軸とし、同様に前記光軸と直交する慣性主軸であると共に、その軸周りの慣性が前記第1慣性主軸に比べて比較的小さい慣性主軸を第2慣性主軸とし、前記光軸と平行な方向の慣性主軸を第3慣性主軸と定義する場合において、前記第1側面及び第2側面は前記第2慣性主軸方向と平行な面であり、前記第1慣性主軸上であって前記第1側面に前記ピボット受け部が配置され、前記第2側面の前記第1慣性主軸を挟んだ対称位置に前記2つのアクチュエータの作用部がそれぞれ配置され、前記鏡胴の作用部には、前記2つのアクチュエータにより前記第3慣性主軸方向に、それぞれ直線的な駆動力を与えられるよう構成されることが望ましい(請求項7)。
この構成によれば、当該鏡胴を駆動するに際し、2つのアクチュエータが受ける慣性負荷を一層小さくできるようになる。特に、2つのアクチュエータを前記第1慣性主軸から最も遠い位置に配置すれば、各アクチュエータの慣性負荷を最小にすることができる。また、前記ピボット受け部を鏡胴の外部に配置しながらも、力学的な対称性が高い構成であるので、安定して鏡胴を振れ補正駆動できる。
上記請求項2に記載の鏡胴ユニットにおいて、前記鏡胴がその重心に比較的近い第1側面と、前記第1側面と対向する面であって重心からは比較的遠い第2側面とを有しており、前記鏡胴の重心を通る3つの慣性主軸のうち、当該鏡胴に対する入射光の光軸と直交する慣性主軸であって、その軸周りの慣性が比較的大きい慣性主軸を第1慣性主軸とし、同様に前記光軸と直交する慣性主軸であると共に、その軸周りの慣性が前記第1慣性主軸に比べて比較的小さい慣性主軸を第2慣性主軸とし、前記光軸と平行な方向の慣性主軸を第3慣性主軸と定義する場合において、前記第1側面及び第2側面は前記第2慣性主軸方向と平行な面であり、前記第1慣性主軸上であって前記第1側面に第1アクチュエータの作用部が配置され、前記第2側面の前記第1慣性主軸を挟んだ対称位置に第2、第3のアクチュエータの作用部がそれぞれ配置され、前記鏡胴の作用部には、前記第1〜第3のアクチュエータにより前記第3慣性主軸方向に、それぞれ直線的な駆動力を与えられるようされていることが望ましい(請求項8)。
この構成によれば、当該鏡胴を駆動するに際し、3つのアクチュエータが受ける慣性負荷を一層小さくできるようになる。特に、第2、第3のアクチュエータを前記第1慣性主軸から最も遠い位置に配置すれば、これらアクチュエータの慣性負荷を最小にすることができる。また、力学的な対称性が高い構成であるので、安定して鏡胴を振れ補正駆動できる。
請求項9にかかる撮像装置は、請求項1〜8のいずれかに記載の鏡胴ユニットと、前記鏡胴ユニットが搭載された撮像装置本体に与えられる振れ量を検出する振れ検出手段と、 前記振れ検出手段により検出される振れ量に応じて、前記鏡胴ユニットに備えられているアクチュエータに対する振れ補正駆動信号を生成する振れ補正制御手段とを備えることを特徴とする。この構成によれば、請求項1〜8のいずれかに記載の鏡胴ユニットが搭載され、手振れ等に対する振れ補正駆動が鏡胴に行える撮像装置を提供できる。
請求項10にかかる鏡胴の振れ補正方法は、撮像素子を含む所定の撮影光学系が内蔵された鏡胴を3つ以上の支持点で支持すると共に、前記支持点のうち少なくとも2つの支持点はアクチュエータの作用部による支持点とした機構を採用し、前記少なくとも2つの支持点から鏡胴に駆動力を与えることで振れ補正を行う方法において、前記3つ以上の支持点を、前記鏡胴の重心を包囲する位置関係で配置すると共に、前記少なくとも2つの支持点を構成する2つのアクチュエータの作用部を、前記重心を通る所定の軸に対して略対称に配置し、実質的に同一の駆動力を前記2つのアクチュエータからそれぞれ発生させて、前記鏡胴の振れ補正駆動を行わせることを特徴とする。この方法によれば、2つのアクチュエータの作用部を、前記重心を通る所定の軸に対して略対称に配置し、実質的に同一の駆動力を発生させて鏡胴の振れ補正を行うので、アクチュエータの負担が均等化され、また力学的に対称性の高い駆動系が構築されるようになる。
請求項1にかかる鏡胴ユニットによれば、各々のアクチュエータの負荷が分散され、駆動能力が似通った2つのアクチュエータを採用して鏡胴を振れ補正駆動することが可能となることから、比較的小さい出力のアクチュエータを2つ用いて鏡胴ユニットを構成することができる。従って、アクチュエータとして小型化のものを用いることができるのでコンパクト化を図ることができ、またコストダウンも図ることができる。
請求項2にかかる鏡胴ユニットによれば、同様に各々のアクチュエータの負荷が分散され、比較的小さい出力のアクチュエータを3つ用いて鏡胴ユニットを構成することができる。従って、アクチュエータとして小型化のものを用いることができるのでコンパクト化を図ることができ、またコストダウンも図ることができる。また、3つのアクチュエータで鏡胴を駆動することから、個々のアクチュエータの負担が軽減し、さらなるアクチュエータの小型化或いは高速駆動が可能となる。
請求項3にかかる鏡胴ユニットによれば、屈曲型鏡胴とリニアアクチュエータとを用いてコンパクトな鏡胴ユニットを構成できるので、ズーミング時に鏡胴の一部が本体装置から突出しない所謂鏡胴内蔵型の撮像装置の小型化に寄与することができる。
請求項4にかかる鏡胴ユニットによれば、フレキシブルケーブル等の付属品が接続される実情に鑑み、実際の揺動時における実質的な重心を考慮した振れ補正駆動が行えるので、一層適正な鏡胴の振れ補正駆動が行えるようになる。
請求項5にかかる鏡胴ユニットによれば、設計上の制約等を考慮して、アクチュエータの作用部及び前記ピボット受け部を配置することができる。
請求項6にかかる鏡胴ユニットによれば、一層アクチュエータの負荷が分散(均等化)されることから、より小型のアクチュエータを用いて鏡胴ユニットを構成することが可能となる。
請求項7にかかる鏡胴ユニットによれば、2つのアクチュエータと1つのピボット受け部とで鏡胴を支持する場合において、アクチュエータの慣性負荷が小さく、また安定した振れ補正駆動が行える最適な構成を提供することができる。
請求項8にかかる鏡胴ユニットによれば、3つのアクチュエータで鏡胴を支持する場合において、アクチュエータの慣性負荷が小さく、また安定した振れ補正駆動が行える最適な構成を提供することができる。
請求項9にかかる撮像装置によれば、振れ補正が行えるコンパクトな鏡胴ユニットを搭載していることから、振れ補正機構付き撮像装置の小型化を図ることができる。
請求項10にかかる鏡胴の振れ補正方法によれば、アクチュエータの負担が均等化され、また力学的に対称性の高い駆動系が構築されることから、アクチュエータとして小型のものを用いることができ、また鏡胴を安定的に振れ補正駆動することができる。
以下図面に基づいて、本発明にかかる鏡胴ユニットが備えられた撮像装置の一実施態様である鏡胴内蔵型のデジタルカメラを例示して、具体的実施態様につき詳細に説明する。
(カメラ構造の説明)
図1は、本実施形態にかかるデジタルカメラ1の外観を示す図であって、図1(a)はその正面図、(b)は背面図をそれぞれ示している。この鏡胴内蔵型のデジタルカメラ1は、カメラ本体ボディ10の頂面にはレリーズボタン101等が、正面側には撮影窓部102や閃光部103等が、また背面側には各種の操作ボタン104や液晶モニタ(LCD)等からなる表示部105、ファインダー106等がそれぞれ配置されている。
そして本体ボディ10の内部には、前記撮影窓部102を通して対物レンズ21から被写体像を取り入れ、本体ボディ10の内部に配置されている固体撮像素子へ導くための撮影光学系を構成する屈曲型の鏡胴2が内蔵されている。この屈曲型の鏡胴2は、ズーミングやフォーカシング駆動時においてもその長さが変動しない、つまり本体ボディ10から外部に突出することのない鏡筒であって、その像面側に固体撮像素子が一体的に組み付けられている。さらに、本体ボディ10の内部には、当該カメラ1に与えられる振れ量を検出する振れ検出手段としてのピッチ(P)振れ検出ジャイロ11と、ヨー(Ya)振れ検出ジャイロ12とが内蔵されている。なお、カメラ1の水平方向(幅方向)をX軸方向と、カメラ1の垂直方向(高さ方向)をY軸方向として、X軸周りの回転方向をピッチ(P)方向とし、Y軸周りの回転方向をヨー(Ya)方向と定めるものとする。
図2は上記屈曲型鏡胴2の内部構造の一例を示す断面図(広角動作状態)である。この屈曲型鏡胴2は、カメラ本体ボディ10の内部に縦型若しくは横型に内蔵される筒型を呈しており、外観的にはレンズ群が収納される筒部201と、カメラ本体ボディ10の撮影窓部102と位置合わせして配置され、被写体像を鏡胴内部へ入射させる開口部203を備えた屈曲部202とからなる。
この屈曲部202には、開口部203に固定される第1レンズ211、屈曲部202の傾斜辺に配置されるプリズム212、及び筒部201の入口側に配置される第2レンズ213からなる対物レンズ21が固定的に配置されている。また、筒部201の内部には,、光軸に沿って直列的に、第1ズームレンズブロック22、固定レンズブロック23、及び第2ズームレンズブロック24が配置されている。また、筒部201の出口側には、モアレ防止のためのローパスフィルタ25を介して、CCD等の固体撮像素子26が固定されている。すなわち、鏡胴2が揺動すると、固体撮像素子26もこれと一体的に揺動する。而して、前記開口部203から入射された被写体像の光線Oin(入射光)は、対物レンズ21のプリズム212で90°屈曲され、第1ズームレンズブロック22、固定レンズブロック23、第2ズームレンズブロック24、及びローパスフィルタ25を経由して固体撮像素子26の受光面へ導かれる。
この屈曲型の鏡胴2は、本体ボディ10に内蔵された状態において、後述する複数のアクチュエータにより振れ補正駆動力が与えられる構成とされている。すなわち、前記ピッチ振れ検出ジャイロ11及びヨー振れ検出ジャイロ12にて本体ボディ10の振れ振動が検出された場合に、鏡胴2は各アクチュエータからその移動軸方向の駆動力の作用を受けて、その振れを打ち消すように所定の振れ補正制御軸回りに(例えばピッチ方向及びヨー方向に)揺動駆動(回転駆動)される構成とされている。このアクチュエータの配置等については後記で詳述する。
図3は、本実施形態におけるデジタルカメラ1の構成を、本発明にかかわる電気的構成の要部についてのみ概略的に示したブロック図である。このデジタルカメラ1の本体ボディ10内には、レリーズボタン101、該カメラ1に与えられる手振れ等を検出する振れ検出手段としてのピッチ振れ検出ジャイロ11及びヨー振れ検出ジャイロ12、各種の回路基板ブロックからなる回路装置部13、撮像光学系を構成する鏡胴2、及び該鏡胴2を振れ補正駆動するステッピングモータからなる第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bが備えられている。また、前記回路装置部13は、制御目標位置演算部14、シーケンスコントロール回路15、制御回路4、積分回路5及び駆動回路6を備えて構成されている。なお、ここでは後述する鏡胴ユニットの第1実施形態に合わせて、2個のアクチュエータが使用される場合について例示している。
レリーズボタン101は、ユーザが撮影動作を行う際に押下する操作スイッチであり、このレリーズボタン101が半押し状態とされると撮影準備状態となる。かかる撮影準備状態では、被写体に自動的にピントを合わせるオートフォーカス(AF)、露出を自動的に決定するオートエクスポージャー(AE)及び手振れによる画像乱れを防止するための振れ補正機能が動作する。この振れ補正機能は、フレーミングを容易にするためにレリーズボタン101の押下中は連続して動作し続ける。また、レリーズボタン101がユーザによって全押し状態にされると、撮影が行われる。すなわち、AEで決定された露出状態に従って、固体撮像素子が適正露出になるように露光制御が行われる。
ピッチ振れ検出ジャイロ11は、デジタルカメラ1のピッチ方向(図1参照)の振れを検出するジャイロセンサであり、ヨー振れ検出ジャイロ12は、デジタルカメラ1のヨー方向の振れを検出するジャイロセンサである。ここで用いられるジャイロセンサは、測定対象物(本実施形態ではカメラ本体ボディ10)が振れによって回転した場合における振れの角速度を検出するものである。このようなジャイロセンサとしては、例えば圧電素子に電圧を印加して振動状態とし、該圧電素子に回転運動による角速度が加わったときに生じるコリオリ力に起因する歪みを、電気信号として取り出すことで角速度を検出するタイプのものを用いることができる。
制御目標位置演算部14は、所定のサンプリング周期で設定される制御目標情報を生成する。すなわち、ピッチ振れ検出ジャイロ11が検出したピッチ振れ角速度信号及びヨー振れ検出ジャイロ12が検出したヨー振れ角速度信号を取得し、サーボ制御における制御目標値(この場合、駆動対象物である鏡胴2の位置情報)を設定する。この制御目標位置演算部14は、振れ検出回路141、振れ量検出回路142及び係数変換回路143を備えている。
振れ検出回路141は、ピッチ振れ検出ジャイロ11及びヨー振れ検出ジャイロ12によりそれぞれ検出された角速度信号から、ノイズ及びドリフトを低減するためのフィルタ回路(ローパスフィルタ及びハイパスフィルタ)及び角速度信号をそれぞれ増幅するための増幅回路などの処理回路を備えて構成される。これら処理回路による処理後の角速度信号は、振れ量検出回路142に入力される。
振れ量検出回路142は、検出された上記角速度信号を所定の時間間隔で取り込み、積分処理を施すことで、デジタルカメラ1のX軸方向の振れ量である角度信号θx、Y軸方向の振れ量である角度信号θyとして係数変換回路143に出力する。
係数変換回路143は、振れ量検出回路142から出力される各方向の振れ量(角度信号θx、θy)を、各方向の移動量(px,py)、つまり第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bにより、振れ補正制御軸周りに鏡胴2を移動させるべき移動量(位置決め目標値)に変換する。この位置決め目標値は、ピッチ方向及びヨー方向の振れ検出軸に対応する各振れ補正制御軸(第1制御軸、第2制御軸)回りの回転角度(θx、θyが相当)に、前記第1制御軸又は第2制御軸から第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bの鏡胴2に対する作用点までの距離を乗じて求められる。係数変換回路143から出力された各方向の移動量(px、py)を示す信号は、制御回路4に入力される。
制御回路4(駆動パルス発生制御部)は、ステッピングモータからなる第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bを駆動させるための駆動パルスの発生制御を行う。制御回路4は、後述する積分回路5からの位置情報、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bの動作特性等を考慮して、各方向の移動量(px、py)を示す信号を実際の駆動パルス信号に変換する。すなわち制御回路4は、ピッチ振れ検出ジャイロ11及びヨー振れ検出ジャイロ12からの検知信号に基づいて上記制御目標位置演算部14にて生成される制御目標値に追従する振れ補正制御(サーボ制御)を行うべく、鏡胴2を前記制御目標値に追従揺動させるために必要な駆動パルスの発生条件を演算する演算手段として機能する。この制御回路4の機能については、後記で詳述する。
積分回路5は、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bをオープンループ制御するために設けられるもので、後記駆動回路6により発生される駆動パルス数を積分し、ステッピングモータの現在位置情報、つまり鏡胴2の揺動位置情報を生成して制御回路4へ向けて出力するものである。なお、クローズドループ制御を採用する場合は、位置センサ及び該位置センサからのセンシング情報を位置情報に置換する変換回路が、この積分回路5に代替して組み込まれることとなる。勿論、オープンループ制御する場合においても、脱調対策やセンタリングのために位置センシング機能を有していても良い。
駆動回路6(ドライバ)はパルス発生回路等を備え、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bを実際に駆動する駆動パルスを生成する。この駆動パルスは、前記制御回路4から与えられる駆動パルス発生制御信号に基づいて生成される。
以上の振れ量検出回路142、係数変換回路143及び制御回路4の動作は、シーケンスコントロール回路15によって制御される。すなわち、シーケンスコントロール回路15は、レリーズボタン101が押下されると、振れ量検出回路142を制御することによって、前述した各方向の振れ量(角度信号θx、θy)に関するデータ信号を取り込ませる。次に、シーケンスコントロール回路15は、係数変換回路143を制御することによって、各方向の振れ量を各方向の移動量(px、py)に変換させる。そして、制御回路4を制御することにより、各方向の移動量に基づいて鏡胴2の補正移動量を所定のサンプリング周期毎に演算させる。このような動作が、鏡胴2の防振制御(手振れを補正)のために、レリーズボタン101が全押しされ露光が終了するまでの期間中、一定の時間間隔で繰り返し行われるものである。
上記第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bを構成するステッピングモータとしては、ステータコアとロータコアを備える通常の小型ステッピングモータが適用可能であり、鏡胴2を直接的に防振駆動できるよう、前記ロータコアにスクリュー回転軸を直結し、該スクリュー回転軸上に移動片(ナット等)を取り付けた構成とすることが望ましい。なお、このような回転型のステッピングモータではなく、ロータがステータに対して直線的に移動するリニア型ステッピングモータを用いるようにしても良い。
図4は、上記制御回路4の機能を説明するための機能ブロック図である。この制御回路4は、所定のサンプリング周期毎に、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bを駆動させる駆動パルスの発生条件の設定を行うことを主な機能としている。前記制御回路4は、サンプリング周期設定部41、比較部42、駆動方向判別部43及び出力パルス数算出部44を備えている。
サンプリング周期設定部41は、サーボ制御の制御目標値を前記制御目標位置演算部14から取得するサンプリング周期の設定を受け付ける。このサンプリング周期は任意に設定して良く、例えば0.1ms〜2ms程度の範囲から適宜選択することができる。一般に、サンプリング周期を短く設定すると、短い周期で制御目標値を取得することから追従性は良くなるが、制御演算能力やステッピングモータの性能を考慮して適正なサンプリング周期を設定すればよい。
比較部42は、前述の積分回路5から出力される積分値信号であるステッピングモータ(第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3B)のロータの現在位置情報、つまり鏡胴2の揺動位置情報と、取得された前記目標位置情報とを比較し、両者の位置偏差eを求める。この位置偏差eが可及的にゼロに近づくよう、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bにより鏡胴2が各振れ補正制御軸周りに揺動駆動される。
駆動方向判別部43は、比較部42にて求められた位置偏差eがプラス方向の偏差であるか、マイナス方向の偏差であるかに基づいて、ステッピングモータの回転方向を判別する。また駆動方向判別部43は、前記回転方向の判別結果に基づいて、ステータコイルへの通電順序を変更しロータを正転又は逆転させるための制御信号を発生する。
出力パルス数算出部44は、比較部42にて求められた位置偏差eに応じて、サンプリング周期毎に、それまでの駆動パルスの発生条件をリセットすると共に、次のサンプリング周期までのサンプリング間隔内において発生させる駆動パルス発生条件(駆動パルスの数)を定める演算を行う。すなわち出力パルス数算出部44は、それぞれの振れ補正制御軸回りの移動量(px、py)に基づき、各振れ補正制御軸回りの駆動をステッピングモータに実行させるための駆動パルス数を求める。
上記駆動方向判別部43により生成されるロータの正転又は逆転に関する制御信号、及び出力パルス数算出部44により生成される駆動パルス数に関する制御信号は、駆動回路6へ出力される。駆動回路6はこのような制御信号を受けて、パルス発生回路により所定の駆動パルスを生成し、これを第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bに与えて駆動させるものである。
図5は、制御回路4により発生される駆動パルスの具体例を示すタイムチャートである。図示するように、所定のサンプリング間隔S1、S2、S3・・・毎に振れ補正駆動のために必要な駆動パルスが出力される。なお、サンプリング間隔内に発生させる駆動パルスの数は、要求される最高速度と位置決め分解能により決定される。但し、駆動パルス周波数は、極端に高くすると脱調が生じるので、脱調しない所定の駆動パルス周波数が選定される。
駆動パルスの発生条件は、サンプリング周期毎にリセットされ、サンプリング間隔毎に新たな駆動パルスの発生条件が求められる。すなわち、第1のサンプリング間隔S1において所定の駆動パルスP1が出力されている場合、第1サンプリング周期t1が到来すると、前記駆動パルスP1の発生条件がリセットされ、次の第2のサンプリング間隔S2において発生させる駆動パルスP2の発生条件が、制御回路4により求められる。以下同様にして、第2サンプリング周期t2で駆動パルスP2の発生条件がリセットされ、第3のサンプリング間隔S3において発生させる駆動パルスP3の発生条件が求められるものである。このような駆動パルスにより、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3が駆動されるものである。
(鏡胴ユニットの各種実施形態の説明)
以上説明した通りの基本構成を備えるデジタルカメラ1に対して搭載可能な、鏡胴ユニットの各種実施形態について説明する。
≪第1実施形態≫
図6は、第1実施形態にかかる鏡胴ユニットU1の構成を簡略的に示す構成図、図7は、その分解斜視図である。この鏡胴ユニットU1は、撮像素子とズーム光学系(撮影光学系)が内蔵された鏡胴2と、該鏡胴2を揺動可能に支持する支持基板7と、前記鏡胴2と支持基板7との間に介在されピボット受け部として機能する鋼球8と、鏡胴2に対して振れ補正のための駆動力を与える第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bなどを備えて構成されている。
第1アクチュエータ3Aは、ステッピングモータからなり、磁極等が内蔵されたモータ本体部31A、スクリュー回転軸32A及び円盤状のナット33Aを備えている。前記ナット33Aはスクリュー回転軸32Aにねじ係合されており、スクリュー回転軸32Aの回転に伴いナット33Aはスクリュー回転軸32Aの延伸方向に直線的に移動する。すなわち、第1アクチュエータ3Aは、ナット33Aと係合する被駆動部材に前後方向の直線的な駆動力を与えることが可能なリニアアクチュエータである。第2アクチュエータ3Bも同様に、モータ本体部31B、スクリュー回転軸32B及び円盤状のナット33Bを備え、ナット33Bと係合する被駆動部材に前後方向の直線的な駆動力を与えることが可能なリニアアクチュエータである。
鏡胴2は、正面視で概ね縦長の長方形を呈する筐体からなり、図2で説明したような内部構造を備え、開口部203から入射される入射光の光軸(撮影光軸Oz)を略90度折り曲げる屈曲型の鏡胴である。鏡胴2における2つの縦長側胴部のうち、片方の側胴部(第1側面204)の中央には、鋼球8の一部を収容する凹部2041が設けられている。また、もう一方の側胴部(第2側面205)の上下両端部には、前記第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bからの駆動力が与えられる第1作用部27A、第2作用部27Bが設けられている。
ここで鏡胴2の重心Gは、図6に示すように、該鏡胴2の高さ方向(図6の上下方向)で見るとその中間点であるが、幅方向(図6の左右方向)で見ると少し第1側面204に寄った位置にあるものとする。すなわち、鏡胴2の第1側面204は重心Gに比較的近い側面であり、第2側面205は重心Gからは比較的遠い側面である。また、重心Gを通る3つの慣性主軸のうち、当該鏡胴2に入射する被写体光の撮影光軸Ozと直交する慣性主軸であって、その軸周りの慣性が比較的大きい慣性主軸を慣性主軸A(第1慣性主軸)とし、同様に撮影光軸Ozと直交する慣性主軸であると共に、その軸周りの慣性が前記慣性主軸Aに比べて比較的小さい慣性主軸を慣性主軸B(第2慣性主軸)とし、さらに撮影光軸Ozと平行な方向の慣性主軸を慣性主軸C(第3慣性主軸)と定義する(図7参照)。
かかる定義に基づいて鏡胴2の構成を説明すると、前記第1側面204及び第2側面205は前記慣性主軸Bと平行な面である。ピボット受け部である鋼球8を受ける凹部2041は、前記慣性主軸A上であって前記第1側面204に配置されている。また、前記第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bから与えられる駆動力の作用部である第1作用部27A及び第2作用部27Bは、前記第2側面205の上端及び下端であって、前記慣性主軸Aを挟んだ対称位置に配置されている。そして、鏡胴2の第1作用部27A、第2作用部27Bには、リニアアクチュエータである前記第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bから、それぞれ前記慣性主軸C方向の直線的な駆動力が与えられる(後述するように、この結果として、鋼球8を回転支点として鏡胴2が回転揺動される)。
鏡胴2の第1作用部27Aは、図7に示すように、第2側面205から突出する一対のナット受け271Aが備えられている。このナット受け271Aには、第1アクチュエータ3Aのスクリュー回転軸32Aを回動可能に支持する軸受け孔272Aが穿孔されている。また、一対のナット受け271A間には、前記ナット33Aを密に受け入れ可能なスリット273Aが設けられている。すなわち、ナット33Aは一対のナット受け271A間に介装され互いに干渉するように組み付けられ、前記ナット受け271Aは第1アクチュエータ3Aの動作に伴うナット33Aの進退力の作用を受けるようになっている。第2作用部27Bも同様であり、一対のナット受け271B、軸受け孔272B及びスリット273Bを備え、前記ナット受け271Bが第2アクチュエータ3Bの動作に伴うナット33Bの進退力の作用を受けるものとされている。
鏡胴2の第2側面205には、ガイドピン28が突設されている。このガイドピン28は、前記慣性主軸Aに沿って突設されており、後述する支持基板7のガイド支持部74と係合されるものである。
次に支持基板7は、鏡胴2の背面側(開口部203の裏面側)に配置される金属平板からなり、鏡胴2を抱きかかえるような態様の4つの折り曲げ部を有して構成されている。すなわち支持基板7は、図7に示すように、平板状の基板本体部70と、該基板本体部70の幅方向の両端縁部からそれぞれ略90度の折り曲げ加工により形成された、鋼球支持部71、第1アクチュエータ支持部72、第2アクチュエータ支持部73及びガイド支持部74とから構成されている。
鋼球支持部71は、鏡胴2の第1側面204の側に立設され、鋼球8の一部を収納可能な絞り凹部711が備えられている。この絞り凹部711と、鏡胴2の第1側面204に備えられている凹部2041との間に、鋼球8が挟み込まれる態様で、鏡胴2と支持基板7とが組み付けられる。
一方、第1アクチュエータ支持部72及び第2アクチュエータ支持部73は、鏡胴2の第2側面205の側であって、前記鏡胴2の第1作用部27A及び第2作用部27Bの位置に対応するよう、上端側及び下端側にそれぞれ立設されている。ねじ孔等の詳細な部分は記載を省略しているが、適宜な固定機構により、第1アクチュエータ支持部72及び第2アクチュエータ支持部73には、それぞれ前記第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bが固定される。
また、ガイド支持部74は、同じく鏡胴2の第2側面205の側であって、前記鋼球支持部71と対向する中央部に立設されている。このガイド支持部74は、第1突設片741及び第2突設片742と、これらの間に形成されたスリット部743とからなる。前記スリット部743は、慣性主軸C方向に延びる直線スリットであり、鏡胴2のガイドピン28の外径と略同一のスリット幅を有している。つまり、スリット部743にガイドピン28が嵌入されるのであるが、該スリット部743内においてガイドピン28は、実質的に抵抗なく慣性主軸C方向にスライド可能であると共にガイドピン28の中心軸周り(この場合は慣性主軸A周りでもある)に回動可能である一方で、慣性主軸B方向に実質的なガタつきが生じないようなサイズに、ガイドピン28の外径とスリット部743のスリット幅とが選ばれている。
なお、支持基板7の形態は任意であり、当該鏡胴ユニットU1を組み込むデジタルカメラ1の内部構造に合わせて適宜な形態で鋼球支持部71、第1アクチュエータ支持部72、第2アクチュエータ支持部73及びガイド支持部74を設ければ良い。また、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bを鏡胴2側に搭載するようにしても良い。
以上の通り構成された鏡胴ユニットU1の動作について説明する。図8は、鏡胴2の振れ補正駆動の状態を説明するための模式的な斜視図である。当該鏡胴ユニットU1は、鋼球8でピボット支持されていることから、鋼球8による支持点が鏡胴2の回転中心となる。そして、前記支持点を通る3つの軸であるA軸、B軸、C軸周りの3方向に回転可能となる。ここで、図1で定義した方向を当てはめると、それぞれA軸がピッチ方向の回転軸、B軸がヨー方向の回転軸となり、C軸は光軸方向の回転軸となる。なお、前記C軸周りの回転は、ガイドピン28とガイド支持部74とからなる運動拘束機構により規制されている。ここで、前記A軸は、図7に示した重心Gを通る前記慣性主軸Aと略一致する。一方、前記B軸とC軸は、回転中心が鏡胴2の外側に設定されていることから、慣性主軸B,Cとは一致していない。
先ず、鏡胴2をピッチ方向に振れ補正駆動する場合について、図8(a)に基づいて説明する。ピッチ方向駆動の場合、前記A軸周りに鏡胴2を揺動させるために、図中矢印で示すように、第1アクチュエータ3Aの駆動方向と第2アクチュエータ3Bの駆動方向とは逆方向とされる。すなわち、第1アクチュエータ3Aのナット33Aは前進駆動(+駆動)される一方で、第2アクチュエータ3Bのナット33Bは後進駆動(−駆動)される。或いは、ナット33Aが後進駆動(−駆動)、ナット33Bが前進駆動(+駆動)される。このような駆動力が第1作用部27A、第2作用部27Bに与えられることで、鏡胴2は鋼球8による支持点を回転中心としてA軸周りに回動される。
図9は、図6、図7に示した鏡胴2が、ピッチ方向駆動される状態を仮想線で表した側面図である。なお、図9において、支持基板7は、ガイド支持部74の一部のみを部分的に描いている。このピッチ方向駆動のとき、ガイドピン28は、図中矢印で示すように、ガイド支持部74のスリット部743内において回動することになる。
次に、ヨー方向駆動の場合、図8(b)に示すように、第1アクチュエータ3Aの駆動方向と第2アクチュエータ3Bの駆動方向とは同方向とされる。すなわち、第1アクチュエータ3Aのナット33Aは前進駆動(+駆動)されると共に、第2アクチュエータ3Bのナット33Bも前進駆動(+駆動)される。或いは、ナット33A、ナット33Bの双方共、後進駆動(−駆動)される。このような駆動力が第1作用部27A、第2作用部27Bに与えられることで、鏡胴2は鋼球8による支持点を回転中心としてB軸周りに回動される。
図10は、図6、図7に示した鏡胴2が、ヨー方向駆動される状態を仮想線で表した上面図である。なお、図10において、支持基板7は、ガイド支持部74の一部のみを部分的に描いており、また第1アクチュエータ3Aは省いて描いている。このヨー方向駆動のとき、ガイドピン28は、図中矢印で示すように、ガイド支持部74のスリット部743内においてスライド移動する(厳密には、鋼球8による支持点を中心とする円弧軌跡に沿って移動する)ことになる。
このような鏡胴ユニットU1によれば、2つのアクチュエータと1つのピボット受け部とで鏡胴を支持する場合において、第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3Bの慣性負荷が小さく、また安定した振れ補正駆動が行える最適な構成を提供することができる。すなわち、鏡胴2の重心Gが、第1アクチュエータ3Aによる第1作用部27A、第2アクチュエータ3Bによる第2作用部27B及び鋼球8で囲まれる領域内に配置されていると共に、第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3Bの配置関係が最適化されていることから、各々のアクチュエータの負荷が分散され、比較的小さい駆動能力の2つのアクチュエータを採用して、鏡胴を的確に振れ補正駆動することができる。
つまり、第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3Bから駆動力を受ける第1作用部27A、第2作用部27Bが、鏡胴2の重心Gから比較的遠い第2側面205であって、A軸から実質的に最も遠く、またB軸からも遠い位置に配置されていることから、慣性負荷が実質的に最小となり、小型で低トルク(低消費電力)のアクチュエータで鏡胴2の振れ補正駆動が行える。また、A軸を挟んだ対称位置に第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bを配置しているので、両者から同じ駆動力を発生させて(同じアクチュエータを用いて)振れ補正駆動が行える。従って、各アクチュエータから発生させねばならない駆動力を実質的に極小化できると共に、ピボット受け部を鏡胴の外部に配置しながらも力学的に対称性の高い駆動系が構築されることから、力学的不安定要素が排除され、鏡胴2を安定的に振れ補正駆動することができるという利点がある。
さらに、第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3Bの第1作用部27A、第2作用部27Bと、回転中心である鋼球8による支持点との距離が実質的に最も長くなる配置であることから、鏡胴2を移動させる分解能が高くなり、高精度に鏡胴2を振れ補正駆動させることができる。
本発明においては、鏡胴2の重心Gが、3つの支持点、この場合は第1作用部27A、第2作用部27B及び鋼球8の支持点で囲まれる領域内に配置されることが要件となるが、この「囲まれる領域」は、前記3つの支持点を結ぶ平面的な領域に限定されるのではなく、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bによる鏡胴の駆動方向(この場合、図7に示す慣性主軸Cの方向)を含む立体的な空間であっても良い。図11は、この点を説明するための説明図である。
図11に示すように、鏡胴2の重心Gを囲む領域を設定する場合において、第1作用部27A、第2作用部27B及び鋼球8の支点で囲まれる平面領域DPに鏡胴2の重心Gを配置することは、設計上の制約等から実際は困難な場合がある。一方、前記平面領域DPから鏡胴2の重心Gが若干ずれていたとしてもその影響は小さい。そこで、鏡胴2の重心Gを囲む領域を、前記平面領域DPを基準として、アクチュエータにより鏡胴2が駆動される慣性主軸Cの前後方向(光軸の前後方向)を含む立体空間領域DSを「囲まれる領域」に設定し、かかる領域内に重心Gが配置されるよう第1作用部27A、第2作用部27B及び鋼球8の配置位置を定めるようにしても良い。
また、鏡胴2の重心Gと、前述の第1作用部27A、第2作用部27B及び鋼球8の支持点からなる3つの支持点で囲まれる平面領域DP(或いは立体空間領域DS)の重心とが一致乃至は近接するよう、第1作用部27A、第2作用部27B及び鋼球8の配置位置が選ばれていることが望ましい。すなわち、図12に示すように、平面領域DP(或いは立体空間領域DS)の重心をDPとし、該重心DPの近接領域をDPCとするとき、鏡胴2の重心GがDPと一致するか、近接領域DPC内に位置するよう、3つの支持点の配置位置を設定することが望ましい。このような構成によれば、鏡胴2の重心Gを囲む3つの支持点の重心と、鏡胴2の重心Gが配置されることになるので、一層アクチュエータの負荷が分散(均等化)されるようになる。本実施形態にかかる鏡胴ユニットU1には、このような配置思想も採用されている。
≪第2実施形態≫
図13は、第2実施形態にかかる鏡胴ユニットU2の構成を簡略的に示す構成図、図14は、その分解斜視図である。この鏡胴ユニットU2は、第1実施形態と同様に、撮像素子とズーム光学系(撮影光学系)が内蔵された鏡胴2Aと、該鏡胴2Aを揺動可能に支持する支持基板7とを備えているが、鋼球8は用いず、鏡胴2Aに対して振れ補正のための駆動力を異なる方向から与える第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3B及び第3アクチュエータ3Cの3つのアクチュエータにて、鏡胴2Aが3点支持されている点で相違する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cは、第1実施形態と同じくステッピングモータからなるリニアアクチュエータである。なお、本実施形態で追加された第3アクチュエータ3Cも、上記と同様なモータ本体部31C、スクリュー回転軸32C及び円盤状のナット33Cを備えている。
鏡胴2Aは、正面視で概ね縦長の長方形を呈する筐体からなり、第1実施形態における鏡胴2と同様に、開口部203から入射される入射光の光軸を略90度折り曲げる屈曲型の鏡胴である。この鏡胴2Aの第2側面205には、第1実施形態と同様に、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bからの駆動力が与えられる第1作用部27A、第2作用部27Bが備えられている。これに加えて、第1側面204の中央には、第3アクチュエータ3Cからの駆動力が与えられる第3作用部27Cが設けられている。当該鏡胴2Aの重心Gが、これら3つの作用部(第1〜第3作用部27A〜27C)で囲まれる領域に位置するよう、第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cが配置されている。
ここで鏡胴2Aの重心Gが、図13に示すように、該鏡胴2Aの高さ方向(図13の上下方向)で見るとその中間点であるが、幅方向(図13の左右方向)で見ると少し第1側面204に寄った位置にあるものとする。すなわち、鏡胴2Aの第1側面204は重心Gに比較的近い側面であり、第2側面205は重心Gからは比較的遠い側面である(図6と同じ)。そして、図6の場合と同様にして、重心Gを通る3つの慣性主軸につき、被写体光の撮影光軸Ozと直交する慣性主軸であって、その軸周りの慣性が比較的大きい慣性主軸を慣性主軸A(第1慣性主軸)とし、同様に撮影光軸Ozと直交する慣性主軸であると共に、その軸周りの慣性が前記慣性主軸Aに比べて比較的小さい慣性主軸を慣性主軸B(第2慣性主軸)とし、さらに撮影光軸Ozと平行な方向の慣性主軸を慣性主軸C(第3慣性主軸)と定義する(図14参照)。
かかる定義に基づいて鏡胴2Aの構成を説明すると、前記第1側面204及び第2側面205は前記慣性主軸Bと平行な面である。第3アクチュエータ3C(請求項8では表現の都合上「第1アクチュエータ」としている)から与えられる駆動力の作用部である第3作用部27Cは、前記慣性主軸A上であって前記第1側面204に配置されている。また、前記第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3B(請求項8ではそれぞれ「第2アクチュエータ」、「第3アクチュエータ」と表現している)から与えられる駆動力の作用部である第1作用部27A及び第2作用部27Bは、前記第2側面205の上端及び下端であって、前記慣性主軸Aを挟んだ対称位置に配置されている。そして、鏡胴2Aの第1〜第3作用部27A〜27Cには、リニアアクチュエータである第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cから、それぞれ前記慣性主軸C方向の直線的な駆動力が与えられるようになっている。なお、第1〜第3作用部27A〜27Cの構成は、第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
この鏡胴2Aには、2つのガイドピン(第1ガイドピン28、第2ガイドピン29)が備えられている。第1ガイドピン28は、鏡胴2Aの第2側面205に、前記慣性主軸Aに沿って突設されている。一方、第2ガイドピン29は、鏡胴2Aの下面206に、前記慣性主軸Bに沿って突設されている。これら第1、第2ガイドピン28、29は、それぞれ後述する支持基板7Aの第1ガイド支持部74、第2ガイド支持部75と係合される。
次に支持基板7Aは、鏡胴2Aの背面側(開口部203の裏面側)に配置される金属平板からなり、鏡胴2Aを抱きかかえるような態様の5つの折り曲げ部を有して構成されている。すなわち支持基板7Aは、図14に示すように、平板状の基板本体部70と、該基板本体部70の幅方向の両端縁部からそれぞれ略90度の折り曲げ加工により形成された、第3アクチュエータ支持部710、第1アクチュエータ支持部72、第2アクチュエータ支持部73及び第1ガイド支持部74と、本体部70の高さ方向の下端部から折り曲げ加工により形成された第2ガイド支持部75とを有して構成されている。
第1アクチュエータ支持部72及び第2アクチュエータ支持部73は、鏡胴2Aの第2側面205の側であって、前記鏡胴2Aの第1作用部27A及び第2作用部27Bの位置に対応するよう、上端側及び下端側にそれぞれ立設されている。一方、第3アクチュエータ支持部710は、鏡胴2Aの第1側面204の側であって、前記第3作用部27Cの位置に対応するよう、中央部に立設されている。これら3つのアクチュエータ支持部において、適宜な固定機構により、第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cがそれぞれ固定されるものである。
第1ガイド支持部74は、鏡胴2Aの第2側面205の側であって、前記第3アクチュエータ支持部710と対向する中央部に立設されている。この第1ガイド支持部74は、第1実施形態で説明した通り、第1突設片741及び第2突設片742と、これらの間に形成されたスリット部743(慣性主軸C方向に延びる直線スリット)とからなる。このスリット部743には、前記ガイドピン28が嵌入される。また、第2ガイド支持部75は、鏡胴2Aの下面206の側に立設されている。構造は第1ガイド支持部74と同様であり、第1突設片751及び第2突設片752と、これらの間に形成されたスリット部753(慣性主軸C方向に延びる直線スリット)とを有してなる。前記スリット部753には、前記ガイドピン29が嵌入される。
以上の通り構成された鏡胴ユニットU2の動作について説明する。図15は、鏡胴2Aの振れ補正駆動の状態を説明するための模式的な斜視図である。当該鏡胴ユニットU2は、3つのアクチュエータ(第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cの第1〜第3作用部27A〜27C)で3点支持されていることから、鏡胴2Aの内部に回転中心が存在することとなる。ここでは、前記回転中心と、当該鏡胴2Aの重心Gとが略一致するよう、第1〜第3作用部27A〜27Cの配置が選ばれている。このような配置によれば、極めて精度良く、最も小さい駆動力で鏡胴2Aの振れ補正が行えるが、重心Gと回転中心とが多少ずれていても良い。
鏡胴2Aは、前記回転中心(重心G)を通る3つの軸であるA軸、B軸、C軸周りの3方向に回転可能となる。ここで、図1で定義した方向を当てはめると、それぞれA軸がピッチ方向の回転軸、B軸がヨー方向の回転軸となり、C軸は光軸方向の回転軸となる。なお、前記C軸周りの回転は、第1ガイドピン28と第1ガイド支持部74、第2ガイドピン29と第2ガイド支持部75とからなる運動拘束機構により規制されている。第2ガイドピン29及び第2ガイド支持部75は、第1実施形態における鋼球8に代えて第3アクチュエータ3Cを配置したことに伴い、第1ガイドピン28を支点とするA軸の振れ(通常、アクチュエータには遊びがある)を専ら規制するためのものである。本実施形態では、回転中心と重心Gとが一致していることから、前記A軸、B軸、C軸は、図14に示した重心Gを通る前記慣性主軸A、B、Cと一致する。
先ず、鏡胴2Aをピッチ方向に振れ補正駆動する場合について、図15(a)に基づいて説明する。ピッチ方向駆動の場合、前記A軸周りに鏡胴2Aを揺動させるために、図中矢印で示すように、第1アクチュエータ3Aの駆動方向と第2アクチュエータ3Bの駆動方向とは逆方向とされる。すなわち、第1アクチュエータ3Aのナット33Aは前進駆動(+駆動)される一方で、第2アクチュエータ3Bのナット33Bは後進駆動(−駆動)される。或いは、ナット33Aが後進駆動(−駆動)、ナット33Bが前進駆動(+駆動)される。一方、第3アクチュエータ3Cは停止状態とされ、鏡胴2Aに対し駆動力を与えない状態とされる。上記のような駆動力が第1作用部27A、第2作用部27Bに与えられることで、鏡胴2Aは前記回転中心(重心G)を中心としてA軸周りに回動される。
このピッチ方向駆動のとき、第1ガイドピン28は、第1ガイド支持部74のスリット部743内において回動することになる。また、第2ガイドピン29は、第2ガイド支持部75のスリット部753内においてスライド移動する(厳密には、回転中心を中心とする円弧軌跡に沿って移動する)ことになる。
次に、ヨー方向駆動の場合、図15(b)に示すように、第1アクチュエータ3Aの駆動方向と第2アクチュエータ3Bの駆動方向とは同方向とされる。すなわち、第1アクチュエータ3Aのナット33Aは前進駆動(+駆動)されると共に、第2アクチュエータ3Bのナット33Bも前進駆動(+駆動)される。一方、第3アクチュエータ3Cのナット33Cは、これらとは逆に後進駆動(−駆動)される。或いは、ナット33A、ナット33Bの双方共、後進駆動(−駆動)される一方で、ナット33Cが前進駆動(+駆動)される。このような駆動力が第1作用部27A、第2作用部27B及び第3作用部27Cに与えられることで、鏡胴2Aは前記回転中心(重心G)を中心としてB軸周りに回動される。
このヨー方向駆動のとき、第1ガイドピン28は、第1ガイド支持部74のスリット部743内においてスライド移動することになる。また、第2ガイドピン29は、第2ガイド支持部75のスリット部753内において回動することになる。
このような鏡胴ユニットU2によれば、3つのアクチュエータで鏡胴を支持する場合において、第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cの慣性負荷が小さく、また安定した振れ補正駆動が行える最適な構成を提供することができる。すなわち、鏡胴2Aの重心Gが、第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cによる第1〜第3作用部27A〜27Cで囲まれる領域内に配置されていると共に、第1〜第3アクチュエータ3A〜3Cの配置関係が最適化されていることから、各々のアクチュエータの負荷が分散され、比較的小さい駆動能力の3つのアクチュエータを採用して、鏡胴を的確に振れ補正駆動することができる。また、力学的不安定要素が排除され、鏡胴2Aを安定的に振れ補正駆動できる。さらに、第1実施形態に比べ、3つのアクチュエータを用いて鏡胴2Aを振れ補正駆動することから、各アクチュエータの負担が一層軽減され、アクチュエータの小型化乃至は高速駆動がより実現し易くなるという利点がある。
≪第3実施形態≫
図16は、第3実施形態にかかる鏡胴ユニットU3の構成を簡略的に示す構成図である。この鏡胴ユニットU3は、屈曲型の鏡胴2B、該鏡胴2Bを揺動可能に支持する支持基板7B、両者の間に介在されピボット受け部として機能する鋼球8、鏡胴2Bに対して振れ補正のための駆動力を与える第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bを備えて構成されている点で第1実施形態と同様であるが、鏡胴2Bに内蔵されている撮像素子26(図2参照)と本体ボディ10に備えられている制御回路基板(撮像装置本体部)とを電気的に接続するためのフレキシブルケーブル9(鏡胴2Bの揺動に追従して動く付属品)が、鏡胴2Bに接続されている場合についての実施形態を示している。
鏡胴2Bには、各種の付属品が接続される場合がある。例えば、鏡胴2Bに撮像素子26が内蔵されている場合、鏡胴2Bには撮像素子26と制御回路基板とを電気的に接続するためのフレキシブルケーブル9が取り付けられる。本実施形態では、このようなフレキシブルケーブル9が鏡胴2Bの第1側面204の側に接続されている場合を示している。
フレキシブルケーブル9は、図16に示すように、鏡胴2Bの揺動を許容するよう所定の撓みをもって鏡胴2Bに接続されるが、かかる接続態様が取られることで鏡胴2Bに対して押圧方向乃至は牽引方向の付勢力が与えられることとなる。このような付勢力が鏡胴2Bに作用すると、鏡胴2Bの重心Gは単純に重量的な重心とはならない。
この点を考慮して、本実施形態にかかる鏡胴ユニットU3では、第1アクチュエータ3A、第2アクチュエータ3B及び鋼球8の配置位置は、前記フレキシブルケーブル9の付勢力の影響を加味した重心位置を囲むような位置関係とされている。この構成によれば、鏡胴2Bにフレキシブルケーブル9のような付属品が接続される実情に鑑み、実際の揺動時における実質的な重心を考慮した振れ補正駆動が行えるので、一層適正な鏡胴2Bの振れ補正駆動が行えるようになる。
≪第4実施形態≫
図17は、第4実施形態にかかる鏡胴ユニットU4の構成を簡略的に示す構成図である。この鏡胴ユニットU4は、第1〜第3実施形態で示したような、入射光の光軸(撮影光軸Oz)を一度だけ略90度折り曲げる屈曲型の鏡胴とは異なり、開口部203から入射される入射光の撮影光軸Ozを、開口部203付近と中間部付近とで2回、異なる方向に略90度折り曲げる二重屈曲型の鏡胴2Cを振れ補正対象とする場合についての実施形態を示している。
二重屈曲型の鏡胴2Cは、その中間屈曲部2CMを有する正面視でL字型を呈する筒体からなり、その一端側207に開口部203が、他端側208に撮像素子26がそれぞれ配置されている。そして、鏡胴2Cの内部には、撮影光軸Ozを略90度折り曲げる2個のプリズムや、撮影光学系を構成するレンズブロック等が配置されている。なお、前記プリズムは、開口部203の背面部と、鏡胴2Cの中間屈曲部2CM付近とに配置されている。
ここで、前記のように構成された鏡胴2Cの重心Gが、中間屈曲部2CMの内側部210付近にあるとした場合、該重心Gを取り囲むように第1アクチュエータ3D及び第2アクチュエータ3Eの作用部及び鋼球80が配置される。具体的には、第1アクチュエータ3Dが鏡胴2Cの一端側207に、第2アクチュエータ3Eが他端側208に配置され、鋼球80が中間屈曲部2CMの外側部209に配置され、これら3つの支持点で囲まれる領域内に鏡胴2Cの重心Gが配置される関係になっている。
前記重心Gを通る3つの慣性主軸のうち、光軸と直交する第1慣性主軸(慣性主軸A)を、第1アクチュエータ3D及び第2アクチュエータ3Eの作用部を結ぶ線と直交する方向の軸とし、第2慣性主軸(慣性主軸B)を前記慣性主軸Aと直交する方向の軸とした場合、前記鋼球80は前記慣性主軸A上に配置されている。また第1アクチュエータ3D及び第2アクチュエータ3Eは、前記慣性主軸Aからなるべく遠い位置関係となるよう、前記の通り一端側207、他端部208にそれぞれ配置されている。なお、鋼球80に代えて、第3アクチュエータの作用部を外側部209に配置するようにしても良い。
なお、前記慣性主軸A上であって、鏡胴2Cの中間屈曲部2CMの内側部210にはガイドピン291が突設されている。このガイドピン291は、先の実施形態で説明したものと同様なガイド支持部76に嵌入されており、これにより光軸と平行な方向の第3慣性主軸周りの回転が規制されている。
このように構成された鏡胴ユニットU4は、第1アクチュエータ3D及び第2アクチュエータ3Eから与えられる駆動力により、鏡胴2Cが鋼球80による支点を回転中心として振れ補正駆動される。すなわち、第1アクチュエータ3D及び第2アクチュエータ3Eの駆動方向を互いに逆方向とすることで、慣性主軸A周りに振れ補正駆動される。また、第1アクチュエータ3D及び第2アクチュエータ3Eの駆動方向を同方向とすることで、慣性主軸Bと平行で鋼球80による支点を通る軸周りに振れ補正駆動されるものである。
(変形実施形態の説明)
本発明においては、以下の変形実施形態を採用することができる。
(1)上記実施形態では、鏡胴を3つの支持点で支持する形態、すなわち2つのアクチュエータの作用部と鋼球、若しくは3つのアクチュエータの作用部で支持する態様について例示したが、鏡胴を3つ以上の支持点で支持し、これらの支持点で囲まれる領域内に鏡胴の重心を配置する形態としても良い。例えば、図6の態様において、第1アクチュエータ3A及び第2アクチュエータ3Bの配置位置に、それぞれ2個ずつ近接して同期動作する小型アクチュエータを配置した、5点支持の形態とすることができる。或いは、図13の態様において、第1側面204の側に2個のアクチュエータを配置した、4点支持の形態とすることができる。
3つの支持点で支持する形態、或いは3つ以上の支持点で支持する形態のいずれにおいても、前記支持点のうち少なくとも2つの支持点はアクチュエータの作用部による支持点とすることを基本とし、この2つの支持点を構成する2つのアクチュエータの作用部を、当該鏡胴の重心を通る所定の軸に対して略対称に配置し、実質的に同一の駆動力を前記2つのアクチュエータからそれぞれ発生させて、前記鏡胴の振れ補正駆動を行わせることが望ましい。このように構成すれば、2つのアクチュエータの作用部を、前記重心を通る所定の軸に対して略対称に配置し、実質的に同一の駆動力を発生させて鏡胴の振れ補正が行われるので、アクチュエータの負担が均等化され、また力学的に対称性の高い駆動系が構築できるようになる。
(2)上記実施形態では、アクチュエータとしてステッピングモータを用いる態様について説明したが、この他に各種のアクチュエータが適用可能であり、例えばムービングコイルを用いたアクチュエータ、小型電動モータとギア機構若しくはボールネジ機構等を組み合わせたアクチュエータ、圧電素子を用いたアクチュエータ(インパクト型圧電アクチュエータ等)も適用することができる。また、このような各種アクチュエータを組み合わせて用いても良く、さらに引っ張りバネや圧縮バネ、板バネ、皿バネ等のバイアスバネを併用することもできる。
(3)上記実施形態では、アクチュエータから鏡胴の作用部に直接駆動力が与えられる構成(図6の場合では、第1アクチュエータ3Aのナット33Aから第1作用部27Aに直接駆動力が与えられる構成)について例示したが、ウオーム等の動力伝達機構を介して間接的に駆動力が与えられる構成としても良い。
(4)アクチュエータにより駆動される鏡胴の位置を検知して振れ補正制御を行うため、或いは鏡胴のセンタリングを行うために、位置検出センサを鏡胴及び支持基板に設けるようにしても良い。このような位置検出センサとしては、フォトインタラプタのような光学的センサ、二次元ホールセンサのような磁気的センサ、PSD(Position Sensitive Detector)のような半導***置検出素子等を用いることができる。
本発明の実施形態にかかるデジタルカメラの外観を示す図であって、(a)はその正面図、(b)は背面図をそれぞれ示している。 屈曲型鏡胴の内部構造の一例を示す断面図(広角動作状態)である。 本実施形態におけるデジタルカメラの構成を、本発明にかかわる電気的構成の要部についてのみ概略的に示したブロック図である。 制御回路の機能を説明するための機能ブロック図である。 制御回路により発生される駆動パルスの具体例を示すタイムチャートである。 本発明の第1実施形態にかかる鏡胴ユニットU1の構成を簡略的に示す構成図である。 鏡胴ユニットU1の分解斜視図である。 鏡胴ユニットU1における鏡胴の振れ補正駆動の状態を説明するための模式的な斜視図であって、(a)はピッチ方向に振れ補正駆動する場合、(b)はヨー方向駆動に振れ補正駆動する場合についての図である。 図6、図7に示した鏡胴が、ピッチ方向駆動される状態を仮想線で表した側面図である。 図6、図7に示した鏡胴2が、ヨー方向駆動される状態を仮想線で表した上面図である。 鏡胴の重心を囲む領域を説明するための模式図である。 好ましい鏡胴の重心位置を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態にかかる鏡胴ユニットU2の構成を簡略的に示す構成図である。 鏡胴ユニットU2の分解斜視図である。 鏡胴ユニットU2における鏡胴の振れ補正駆動の状態を説明するための模式的な斜視図であって、(a)はピッチ方向に振れ補正駆動する場合、(b)はヨー方向駆動に振れ補正駆動する場合についての図である。 本発明の第3実施形態にかかる鏡胴ユニットU3の構成を簡略的に示す構成図である。 本発明の第4実施形態にかかる鏡胴ユニットU4の構成を簡略的に示す構成図である。
符号の説明
1 デジタルカメラ(撮像装置)
11 ピッチ振れ検出ジャイロ(振れ検出手段)
12 ヨー振れ検出ジャイロ(振れ検出手段)
2,2A,2B,2C 鏡胴
204 第1側面
205 第2側面
27A〜27C 作用部(第1〜第3作用部)
3A〜3E アクチュエータ(第1〜第3アクチュエータ)
7,7A 支持基板
8,80 鋼球(ピボット受け部)
9 フレキシブルケーブル(付属品)
G 重心
U1〜U4 鏡胴ユニット

Claims (10)

  1. 撮像素子を含む所定の撮影光学系が内蔵された鏡胴と、前記鏡胴を揺動可能に支持する支持基板とを有し、前記鏡胴に駆動力を与えることで振れ補正を行うように構成された鏡胴ユニットにおいて、
    前記駆動力を、異なる位置から鏡胴の所定の作用部に与える2つのアクチュエータと、前記支持基板と鏡胴との間に介在される1つのピボット受け部とを備え、
    前記鏡胴の重心が、前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる領域内にあることを特徴とする鏡胴ユニット。
  2. 撮像素子を含む所定の撮影光学系が内蔵された鏡胴と、前記鏡胴を揺動可能に支持する支持基板とを有し、前記鏡胴に駆動力を与えることで振れ補正を行うように構成された鏡胴ユニットにおいて、
    前記駆動力を、異なる位置から鏡胴の所定の作用部に与える3つのアクチュエータを備え、
    前記鏡胴の重心が、前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる領域内にあることを特徴とする鏡胴ユニット。
  3. 前記鏡胴が入射光の光軸を略90度折り曲げる屈曲型の鏡胴であり、前記アクチュエータが直線的な駆動力を発生するリニアアクチュエータであって、
    前記アクチュエータの駆動力が、入射光の光軸方向に沿って前記鏡胴の作用部へ与えられるよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鏡胴ユニット。
  4. 前記鏡胴に、該鏡胴の揺動に追従して動く付属品が接続されている場合において、
    前記鏡胴の重心は、前記付属品による付勢力の影響を加味した位置に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鏡胴ユニット。
  5. 前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる領域、若しくは前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる領域は、
    前記アクチュエータによる鏡胴の駆動方向を含む立体的な空間であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鏡胴ユニット。
  6. 前記鏡胴の重心と、
    前記2つのアクチュエータの作用部と前記ピボット受け部とで囲まれる領域、若しくは前記3つのアクチュエータの作用部で囲まれる領域の重心とが一致乃至は近接するよう、前記アクチュエータの作用部及び前記ピボット受け部の位置が選ばれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鏡胴ユニット。
  7. 前記鏡胴がその重心に比較的近い第1側面と、前記第1側面と対向する面であって重心からは比較的遠い第2側面とを有しており、
    前記鏡胴の重心を通る3つの慣性主軸のうち、
    当該鏡胴に対する入射光の光軸と直交する慣性主軸であって、その軸周りの慣性が比較的大きい慣性主軸を第1慣性主軸とし、
    同様に前記光軸と直交する慣性主軸であると共に、その軸周りの慣性が前記第1慣性主軸に比べて比較的小さい慣性主軸を第2慣性主軸とし、
    前記光軸と平行な方向の慣性主軸を第3慣性主軸と定義する場合において、
    前記第1側面及び第2側面は前記第2慣性主軸方向と平行な面であり、
    前記第1慣性主軸上であって前記第1側面に前記ピボット受け部が配置され、
    前記第2側面の前記第1慣性主軸を挟んだ対称位置に前記2つのアクチュエータの作用部がそれぞれ配置され、
    前記鏡胴の作用部には、前記2つのアクチュエータにより前記第3慣性主軸方向に、それぞれ直線的な駆動力を与えられるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鏡胴ユニット。
  8. 前記鏡胴がその重心に比較的近い第1側面と、前記第1側面と対向する面であって重心からは比較的遠い第2側面とを有しており、
    前記鏡胴の重心を通る3つの慣性主軸のうち、
    当該鏡胴に対する入射光の光軸と直交する慣性主軸であって、その軸周りの慣性が比較的大きい慣性主軸を第1慣性主軸とし、
    同様に前記光軸と直交する慣性主軸であると共に、その軸周りの慣性が前記第1慣性主軸に比べて比較的小さい慣性主軸を第2慣性主軸とし、
    前記光軸と平行な方向の慣性主軸を第3慣性主軸と定義する場合において、
    前記第1側面及び第2側面は前記第2慣性主軸方向と平行な面であり、
    前記第1慣性主軸上であって前記第1側面に第1アクチュエータの作用部が配置され、
    前記第2側面の前記第1慣性主軸を挟んだ対称位置に第2、第3のアクチュエータの作用部がそれぞれ配置され、
    前記鏡胴の作用部には、前記第1〜第3のアクチュエータにより前記第3慣性主軸方向に、それぞれ直線的な駆動力を与えられるよう構成されていることを特徴とする請求項2に記載の鏡胴ユニット。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の鏡胴ユニットと、
    前記鏡胴ユニットが搭載された撮像装置本体に与えられる振れ量を検出する振れ検出手段と、
    前記振れ検出手段により検出される振れ量に応じて、前記鏡胴ユニットに備えられているアクチュエータに対する振れ補正駆動信号を生成する振れ補正制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
  10. 撮像素子を含む所定の撮影光学系が内蔵された鏡胴を3つ以上の支持点で支持すると共に、前記支持点のうち少なくとも2つの支持点はアクチュエータの作用部による支持点とした機構を採用し、前記少なくとも2つの支持点から鏡胴に駆動力を与えることで振れ補正を行う方法において、
    前記3つ以上の支持点を、前記鏡胴の重心を包囲する位置関係で配置すると共に、
    前記少なくとも2つの支持点を構成する2つのアクチュエータの作用部を、前記重心を通る所定の軸に対して略対称に配置し、
    実質的に同一の駆動力を前記2つのアクチュエータからそれぞれ発生させて、前記鏡胴の振れ補正駆動を行わせることを特徴とする鏡胴の振れ補正方法。
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