JP2006342777A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自動停車機能とアイドリングストップ機能とを両立することができ、かつエンジン再始動からの発進遅れを低減して運転者の違和感を解消することが可能な車両制御装置を提供する。
【解決手段】 車両制御装置1は、運転者の操作によりオン信号を発生するオートブレーキスイッチ12と、車輪の速度を検出する車輪速センサ13と、車両の車輪に付与される制動力を調節する油圧回路6と、検出された車輪速度から車両が停止していると判定され、かつオートブレーキスイッチ12がオンされた場合に、油圧回路6を駆動してオートブレーキ制御を実行するECU20とを備える。ECU20は、オートブレーキ制御実行中にブレーキペダル8の踏み込みが解除された場合に、エンジン24を自動停止するとともに、エンジン24が自動停止されているときにブレーキペダル8が踏み込まれた場合に、エンジン24を再始動する
【選択図】 図1
【解決手段】 車両制御装置1は、運転者の操作によりオン信号を発生するオートブレーキスイッチ12と、車輪の速度を検出する車輪速センサ13と、車両の車輪に付与される制動力を調節する油圧回路6と、検出された車輪速度から車両が停止していると判定され、かつオートブレーキスイッチ12がオンされた場合に、油圧回路6を駆動してオートブレーキ制御を実行するECU20とを備える。ECU20は、オートブレーキ制御実行中にブレーキペダル8の踏み込みが解除された場合に、エンジン24を自動停止するとともに、エンジン24が自動停止されているときにブレーキペダル8が踏み込まれた場合に、エンジン24を再始動する
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両制御装置に関する。
渋滞や信号待ちの停車時にエンジンを一時的に停止することにより燃料消費量や排気ガスの排出量を低減するアイドリングストップ技術が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のアイドリングストップ技術によれば、車両の停止から所定時間を経過しており、かつブレーキペダルが踏み込まれている状態のときにエンジンが停止される。一方、ブレーキペダルの踏み込みが解除された場合にエンジンが停止状態から再始動される。
特開平9−209790号公報
ここで、ブレーキペダルの踏み込みが解除された後、エンジンが始動するまでには、遅れが存在する。すなわち、エンジンがクランキングされて空気が吸入されるとともに燃料が噴射されて混合気が形成され、この混合気が圧縮され、点火されて爆発し、その爆発力でエンジンが自立運転を開始する。したがって、運転者が車両を発進させようとしてブレーキペダルの踏み込みを解除し、アクセルペダルを踏み込んだとしても、迅速に発進できないことが起こりうる。特に、右折時などの迅速な発進が要求される状況で発進遅れが発生すると、運転者に違和感を与えるおそれがある。
一方、渋滞や信号待ちの停車時にブレーキペダルを踏み続けるという運転者の負担を軽減するため、ブレーキペダルを踏んで停車したときのブレーキ力を保持して自動的に停車状態を維持する自動停車装置が提案されている。このような自動停車装置を搭載した車両では、運転者は停車中にブレーキペダルを踏み続ける必要がないため、通常はブレーキペダルの踏み込みを解除する。このような車両に上記アイドリングストップ技術を適用すると、ブレーキペダルの踏み込み解除をトリガとしてエンジンを再始動してしまうため、アイドリングストップ時間を確保することができない。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、自動停車機能とアイドリングストップ機能とを両立することができ、かつエンジン再始動からの発進遅れを低減して運転者の違和感を解消することが可能な車両制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両制御装置は、車両が停止しているか否かを判定する停止判定手段と、運転者の操作によりオン信号を発生するスイッチと、車両に制動力を付与する制動手段と、停止判定手段により車両が停止していると判定され、かつスイッチがオンされた場合に、車両の停止状態が維持されるように制動手段を制御する制御手段とを備え、制御手段が、車両の停止状態が維持されるように制動手段を制御しているときにブレーキペダルの操作が解除された場合には、エンジンを自動停止し、エンジンが自動停止されているときにブレーキペダルが操作された場合には、エンジンを再始動することを特徴とする。
本発明に係る車両制御装置によれば、車両の停止状態が自動的に維持されている状態において、ブレーキペダルの操作が解除されてから再びブレーキペダルが操作されるまでエンジンが自動停止される。また、再びブレーキペダルが操作されたときにエンジンを再始動することにより、ブレーキペダルの操作が解除されたときにエンジンを再始動する場合と比較して、ブレーキペダルの操作を開始してから操作を解除するまでの時間だけ早いタイミングでエンジン始動を開始することができる。そのため、自動停車機能とアイドリングストップ機能とを両立することができ、かつエンジン再始動からの発進遅れを低減して運転者の違和感を解消することが可能となる。
本発明に係る車両制御装置は、エンジンと自動変速機との間における駆動力の伝達を断続する駆動力断続手段を備え、上記制御手段が、エンジンを再始動した後に、エンジンと自動変速機との間で駆動力が伝達されるように駆動力断続手段を制御し、その後、制動手段の制御を終了することが好ましい。
本発明に係る車両制御装置によれば、エンジンを再始動した後にエンジンから自動変速機へ駆動力を伝達し、その後、制動手段の制御を終了させるという手順に従うことにより、例えばブレーキペダルの再操作およびその解除が短時間にされたときであっても、意図しない発進や発進ショックなどの発生を防止することが可能となる。
本発明に係る車両制御装置は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出する踏み込み量検出手段を備え、上記制御手段が、踏み込み量検出手段により検出されたブレーキペダルの踏み込み量に基づいて、ブレーキペダルが操作されたか否かを判定することが好ましい。
また、本発明に係る車両制御装置は、マスタシリンダの液圧を検出する液圧検出手段を備え、上記制御手段が、液圧検出手段により検出されたマスタシリンダの液圧に基づいて、ブレーキペダルが操作されたか否かを判定してもよい。
このように、ブレーキペダルの操作に対応するブレーキペダルの踏み込み量またはマスタシリンダの液圧を判定パラメータとして採用することにより、ブレーキペダルが操作されたか否かを的確に判定することができる。
上記制御手段は、エンジンの自動停止中に制動手段の機能失陥が発生した場合には、運転者に対する警告信号を出力することが好ましい。
制動手段に機能失陥が発生すると車両に付与される制動力が低下し、車両の停止状態を維持できないことが起こりうる。また、エンジンを再始動して駆動力を伝達すると、意図しない発進が生ずるおそれがある。本発明に係る車両制御装置によれば、エンジンの自動停止中に制動手段の機能失陥が発生した場合には運転者に対して警告がなされるので、運転者の注意を喚起することが可能となる。
本発明によれば、車両が停止していると判定され、かつスイッチがオンされた場合に、車両の停止状態が維持されるように制動手段を制御するとともに、車両の停止状態が維持されるように制動手段を制御しているときにブレーキペダルの操作が解除された場合には、エンジンを自動停止し、エンジンが自動停止されているときにブレーキペダルが操作された場合には、エンジンを再始動する制御手段を備える構成としたので、自動停車機能とアイドリングストップ機能とを両立することができ、かつエンジン再始動からの発進遅れを低減して運転者の違和感を解消することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。まず、図1を用いて、実施形態に係る車両制御装置1の構成について説明する。図1は、車両制御装置1の構成を示すブロック図である。
車両制御装置1が搭載される車両には、エンジン24が搭載されている。なお、エンジン24としては、公知のガソリンエンジンなどが用いられる。エンジン24には、その解放及び係合を行うことができるクラッチ26を介して自動変速機28が連結されている。すなわち、クラッチ26は駆動力断続手段として機能する。エンジン24から出力された駆動力は、クラッチ26を介して自動変速機28に伝達される。自動変速機28に伝達された駆動力は、さらにディファレンシャル及びドライブシャフト等を介して車輪に伝達される。そして車輪が駆動されることにより、車両が走行する。
エンジン24には、エンジン24を始動するスタータモータ33が取付けられている。スタータモータ33は、バッテリからスタータリレーを介して供給される電力によって駆動される。スタータモータ33の駆動軸にはピニオンギヤが取付けられており、このピニオンギヤによりエンジン24のリングギヤが駆動されることによりエンジン24がクランキングされ、始動される。
エンジン24の運転は、電子制御装置(以下「エンジンECU」という)20によって制御される。ECU20は、演算を行うマイクロプロセッサ、このマイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAMおよびバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM等によって構成されている。
ECU20には、上述したスタータモータ33の他、エンジン24のクランク位置を検出するクランクポジションセンサ17やエアフローメータなどの各種センサ、およびインジェクタや点火プラグなどが接続されている。
ECU20は、各種センサからの出力値に基づいて、燃料噴射量や点火時期などの最適値を算出し、算出した値に基づいてインジェクタや点火プラグなどを駆動し、エンジン24の運転を総合的に制御する。また、ECU20は、エンジン停止要求に応じてエンジン24を自動停止(アイドリングストップ)するとともに、エンジン再始動要求に応じて、スタータモータ33を駆動してエンジン24を再始動する。すなわち、ECU20は、アイドリングストップ制御を司る制御装置として機能する。
車両の各車輪にはブレーキディスク3が取り付けられている。ブレーキディスク3に対して、ブレーキパッド及びホイールシリンダを内蔵したブレーキキャリパ4が取り付けられている。ホイールシリンダは、ブレーキ配管5を介して油圧回路6に接続されている。また、ホイールシリンダは、ブレーキ配管5や油圧回路6を介してマスタシリンダ7にも接続されている。なお、図1では、一輪分のブレーキディスク3、ブレーキキャリパ4、およびブレーキ配管5を示し、残る3輪分の図示を省略した。
通常のブレーキ時には、運転者によってブレーキペダル8が操作されるとマスタシリンダ7内の圧力が上昇し、この圧力上昇が油圧回路6やブレーキ配管5を介してホイールシリンダに伝えられてホイールシリンダ内の圧力が上昇する。ホイールシリンダ内の油圧を上昇させると、ブレーキパッドがブレーキディスク3に押圧され、摩擦力によってブレーキディスク3と連結されている車輪が制動される。
油圧回路6は、油圧ポンプや複数の電磁バルブなどを有しており、ホイールシリンダ圧すなわち車輪に付与される制動力を車輪ごとに独立して調節し得るものである。ここで、自動的に制動力が保持され、また調節されることにより停車状態が維持されるオートブレーキ制御時には、マスタシリンダ7とブレーキキャリパ4内のホイールシリンダとの連通が遮断され、制動時のホイールシリンダ内の油圧が保持される。
制動力が不足しているときには、油圧ポンプによって高圧化されたブレーキ油圧が電磁バルブを介してホイールシリンダに伝えられホイールシリンダ圧が増圧される。また、他の電磁バルブを駆動することによりホイールシリンダ圧を減圧することもできる。このようにして、各車輪の制動力が保持され、また調節されることにより停車状態が維持される。ブレーキディスク3、ブレーキキャリパ4、ブレーキ配管5及び油圧回路6は、制動手段として機能する。なお、本実施形態に用いられているブレーキシステムは、ディスクブレーキシステムであるが、ドラムブレーキシステムなどでもよい。
油圧回路6も、ECU20に接続されており、油圧回路6の油圧ポンプや電磁バルブなどはECU20により制御される。
ECU20には、ブレーキペダル8の踏み込み量を検出するストロークセンサ10、およびマスタシリンダ7内の油圧を検出するマスタシリンダ圧センサ11が接続されており、各センサの検出信号がECU20に入力される。ストロークセンサ10は踏み込み量検出手段として機能し、マスタシリンダ圧センサ11は液圧検出手段として機能する。
また、ECU20には、運転者の操作によりオートブレーキ制御の実行要求信号(オン信号)を発生するオートブレーキスイッチ12、車輪の回転速度を検出する車輪速センサ13、自動変速機28のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ14、およびアクセル開度を検出するアクセル開度センサ15が接続されており、スイッチ信号や各検出信号がECU20に入力される。さらに、ECU20には、車両の電源状態を切り替えるイグニッションスイッチ16も接続されており、車両の電源状態がECU20により監視される。
ECU20には、アイドリングストップ中に車両制御装置1の機能失陥が発生した場合や、オートブレーキ制御中にイグニッションスイッチ16がオフされた場合に、運転者に対して警告を発する警告灯30が接続されている。警告灯30は、ECU20から出力される警告信号によって点灯される。また、ECU20には、パーキングブレーキ31が接続されており、ECU20から出力される制御信号によってアクチュエータが駆動されパーキングブレーキ31が作動される。さらに、ECU20には、自動変速機28のシフトポジションがパーキングポジションにされたときに車輪が回転しないようにロックするパーキングロック機構32が接続されている。ECU20から出力される制御信号によってパーキングロック機構32が駆動され、車輪がロックされる。
ECU20は、車輪速センサ13の検出結果から車両が停止していると判定され、かつオートブレーキスイッチ12がオンされた場合に、油圧回路6の油圧ポンプや電磁バルブなどを駆動してオートブレーキ制御を実行するとともに、オートブレーキスイッチ12がオンされてから所定時間内にブレーキペダル8の踏み込みが解除されない場合には、オートブレーキ制御を中止する。また、ECU20は、オートブレーキ制御中にイグニッションスイッチ16がオフされた場合、警告灯30を点灯するとともに、パーキングブレーキ31および/またはパーキングロック機構32を駆動する。すなわち、ECU20は、オートブレーキ制御を司る制御装置としても機能する。
次に、図2、図3を参照して、車両制御装置1によるオートブレーキ制御について説明する。図2は、車両制御装置1によるオートブレーキ制御の処理手順を示すフローチャートである。図3は、オートブレーキ制御におけるブレーキ圧制御の処理手順を示すフローチャートである。オートブレーキ制御は、ECU20によって行われるものであり、ECU20の電源がオンされてからオフされるまでの間、所定のタイミングで繰り返し実行される。
ステップS100では、運転者の操作によりオートブレーキスイッチ12がオンされたか否かについての判断が行われる。ここで、オートブレーキスイッチ12がオンされた場合には、ステップS102に処理が移行する。一方、オートブレーキスイッチがオンされていないときには、本ステップ100が繰り返し実行され、オートブレーキスイッチ12の操作状態が監視される。
ステップS102では、オートブレーキ制御の実行開始条件が満足されているか否かについての判断が行われる。具体的には、車輪速センサ13により検出された車輪速、ストロークセンサ10により検出されたブレーキペダル8の踏み込み量、マスタシリンダ圧センサ11により検出されたマスタシリンダ圧、アクセル開度センサ15により検出されたアクセル開度、およびシフトポジションセンサ14により検出されたシフトポジションに基づいて、車両が停止しており、かつブレーキペダル8が踏み込まれており、かつアクセルペダルが踏み込まれておらず、かつシフトポジションがドライブポジションまたはニュートラルポジションであるか否かについての判断が行われる。ここで、すべての条件が満足された場合には、オートブレーキ制御の実行開始条件が満足されていると判断され、ステップS106に処理が移行する。一方、いずれかの条件が満足されなかった場合には、オートブレーキ制御の実行開始条件が満足されていない判断され、ステップS104に処理が移行する。
ステップS102が否定された場合、運転者の操作によりオートブレーキスイッチ12がオンされたが、オートブレーキ制御の実行開始条件が満足されておらずオートブレーキ制御を実行できないため、ステップS104において、その旨を運転者に提示すための警告信号が出力される。その後、ステップS100に処理が移行し、オートブレーキ制御の実行開始条件が満足されるまで、ステップS100,S102が繰り返して実行される。
ステップS102が肯定された場合、ステップS106では、ブレーキ圧制御の実行が開始される。ここで、ブレーキ圧制御の詳細について図3を参照しつつ説明する。
ステップS200では、マスタシリンダ7とブレーキキャリパ4内のホイールシリンダとの連通が遮断され、制御開始時のホイールシリンダ内の油圧が保持される。
続いて、ステップS202では、ホイールシリンダ圧の増圧が必要であるか否かについての判断が行われる。具体的には、車両の停止場所が登坂路であるか、または車輪速度すなわち車速がゼロでないか、または車両が動き出しているか否かについての判断が行われる。ここで、いずれかの条件が満足された場合、すなわち車両の停止場所が登坂路であるか、または車速がゼロでないか、または車両が動き出している場合には、ステップS204に処理が移行する。一方、すべての条件が満足されない場合、すなわち車両の停止場所が登坂路でなく、かつ車速がゼロであり、かつ車両が動き出していない場合には、増圧の必要がないと判断され、本フローチャートから一旦抜け、図2のステップS108に処理が移行する。
ステップS202が肯定された場合、すなわちホイールシリンダ圧の増圧が必要であると判断された場合には、ステップS204において、油圧ポンプによって高圧化されたブレーキ油圧が電磁バルブを介してホイールシリンダに伝えられホイールシリンダ圧が増圧される。その後、図2のステップS108に処理が移行する。
図2に戻って説明を続ける。ステップS108では、駆動力遮断制御の実行が開始される。具体的には、エンジン24と自動変速機28との間に設けられたクラッチ26が開放され、エンジン24から自動変速機28への駆動力の伝達が遮断される。
続いて、ステップS110では、ブレーキペダル8の踏み込みが解除されたか否かについての判断が行われる。ここで、ブレーキペダル8の踏み込みが解除された場合には、ステップS116に処理が移行する。一方、ブレーキペダル8の踏み込みが解除されていないときには、ステップS112に処理が移行する。
ステップS112では、オートブレーキスイッチ12がオンされた後(または、オートブレーキ制御が開始された後)所定時間経過したか、またはアクセルペダルが踏み込まれたか、または車両制御装置1の機能失陥(フェイル)が発生したか、または車両が動き出したか否かについての判断が行われる。
ここで、すべての条件が満足されない場合、すなわち所定時間経過しておらず、かつアクセルペダルが踏み込まれておらず、かつ車両制御装置1の機能失陥が発生しておらず、かつ車両が動き出していない場合には、ステップS110に処理が移行し、ブレーキペダル8の踏み込みが解除されるか、またはステップS112のいずれかの条件が満足されるまで、ステップS110,S112が繰り返して実行される。一方、いずれかの条件が満足された場合、すなわち所定時間経過したか、またはアクセルペダルが踏み込まれたか、または車両制御装置1の機能失陥が発生したか、または車両が動き出した場合には、ステップS114に処理が移行する。なお、上記所定時間は、誤ってオートブレーキスイッチ12をオンしたか否かを判定することができる適当な時間、例えば3〜10秒程度に設定される。
所定時間が経過してもブレーキペダル8の踏み込みが解放されないときには、自動的に車両を停止させたいという意思が運転者にないと推測される。また、アクセルペダルが踏み込まれたときには、車両を発進させたいという運転者の意思が推測される。また、機能失陥が発生した場合や車両が動き出した場合には、オードブレーキ制御を適切に継続して実行することができないおそれがあると判断される。したがって、ステップS112が肯定された場合には、ステップS114において、オートブレーキ制御を中止する旨を運転者に提示すための警告信号が出力される。その後、ステップS124に処理が移行する。
ステップS110が肯定された場合、ステップS116において、オートブレーキ制御灯が点灯され、運転者に対してオートブレーキ制御が実行中であることが提示される。
続いて、ステップS118では、エンジン24を自動停止することができるか否か、すなわちアイドリングストップ条件が満足されているか否かについての判断が行われる。ここで、例えば、車両が停止しており、かつ車両制御装置1の機能失陥が発生していないときには、エンジン24を自動停止することができると判断され、ステップS120においてエンジン24が自動停止される。その後、ステップS122に処理が移行する。一方、エンジン24を自動停止することができないと判断された場合には、エンジンを自動停止することなくステップS122に処理が移行する。
ステップS122では、アクセルペダルが踏み込まれたか、またはドライブポジションとニュートラルポジションとの間でシフトポジションが切り替えられたか否かについての判断が行われる。ここで、すべての条件が満足されない場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれておらず、かつシフトポジションが切り替えられていない場合には、ステップS126に処理が移行する。一方、いずれかの条件が満足された場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれたか、またはシフトポジションが切り替えられた場合には、ステップS122において、運転者に対して警告が発せられる。その後、ステップS118に処理が移行し、上記条件をすべて満足しなくなるまで、運転者に対して警告が繰り返し提示される。
ステップS122が否定された場合、ステップS126では、ブレーキペダル8が踏み込まれたか、またはシフトポジションがパーキングポジションまたはリバースポジションに切り替えられたか否かについての判断が行われる。ここで、すべての条件が満足されない場合、すなわちブレーキペダル8が踏み込まれておらず、かつシフトポジションが切り替えられていない場合には、ステップS118に処理が移行し、ステップS118〜S126が繰り返し実行される。なお、オートブレーキ制御実行中にイグニッションスイッチ16がオフされた場合には、運転者に対して警告が発せられるとともに、自動変速機28のパーキングロック機構32および/またはパーキングブレーキ31が作動される。
一方、いずれかの条件が満足された場合、すなわちブレーキペダル8が踏み込まれたか、またはシフトポジションが切り替えられた場合には、ステップS128に処理が移行する。
ステップS128では、エンジン24が自動停止中であるか否か、すなわちアイドリングストップ中であるか否かについての判断が行われる。ここで、エンジン24が自動停止中である場合には、ステップS130において、スタータモータ33が駆動されてエンジンが再始動される。その後、ステップS132に処理が移行する。一方、エンジン24が自動停止されていないときには、ステップS132に処理が直接移行する。
ステップS132では、上述したブレーキ圧制御が終了される。そして、続くステップS134において、駆動力遮断制御が終了され、エンジン24と自動変速機28との間に設けられたクラッチ26が係合され、エンジン24から自動変速機28へ駆動力が伝達される。
続いて、ステップS136では、オートブレーキ制御灯が消灯され、運転者に対してオートブレーキ制御が終了したことが提示される。
図4に車両制御装置1によるアイドリングストップ制御およびオートブレーキ制御のタイミングチャートを示す。図4において、縦軸はそれぞれ車速、エンジン回転数、ブレーキペダル8の踏み込み状態、アクセルペダルの踏み込み状態、およびオートブレーキ制御の実行状態であり、横軸はいずれも時刻を示している。
まず、運転者がブレーキペダル8を踏み込むことにより、車速が低下して時刻t0で車両が停止する。時刻t1でオートブレーキスイッチ12がオンされることによりオートブレーキ制御が実行される。そして、時刻t2でブレーキペダル8の踏み込みが解除されるとエンジン24が自動停止され、アイドリングがストップされる。その後、時刻t3でブレーキペダル8が踏み込まれるまで、アイドリングストップ制御およびオートブレーキ制御が継続して実行される。
時刻t3でブレーキペダル8が踏み込まれると、オートブレーキ制御が終了された後、スタータモータ33が駆動されエンジン24が再始動される。時刻t4で運転者がブレーキペダルの踏み込みを解除し、時刻t5でアクセルペダルを踏み込むことにより、時刻t6から車両が動き出し車速が上昇する。
一方、オートブレーキ機能を有していない従来のアイドリングストップ制御のタイミングチャートを図5に示す。図5において、縦軸はそれぞれ車速、エンジン回転数、ブレーキペダル8の踏み込み状態、およびアクセルペダルの踏み込み状態であり、横軸はいずれも時刻を示している。
運転者がブレーキペダルを踏み込むことにより、車速が低下して時刻t7で車両が停止し、エンジンが自動停止される。その後、時刻t8でブレーキペダルの踏み込みが解除されるとスタータモータが駆動されエンジンが再始動される。時刻t9で運転者がアクセルペダルを踏み込むことにより、時刻t10から車両が動き出し車速が上昇する。
本実施形態によれば、オートブレーキ制御実行中において、ブレーキペダル8の踏み込みが解除されるタイミングでエンジン24が自動停止され、再びブレーキペダル8が踏み込まれたタイミングでエンジン24が再始動されることにより、ブレーキペダル8の踏み込みが解除されたときにエンジン24が再始動される場合と比較して、ブレーキペダル8の操作を開始してから操作を解除するまでの時間だけ早いタイミングでエンジン始動を開始することができる。そのため、アクセルペダルを踏み込んでから車両が動き出すまでの時間を短縮より短縮することができる(図4の時刻t5からt6<図5の時刻t9からt10)。その結果、オートブレーキ制御とアイドリングストップ制御とを両立することができ、かつエンジン再始動からの発進遅れを低減して運転者の違和感を解消することが可能となる。
また、本実施形態によれば、エンジン24を再始動した後にクラッチ26を係合し、その後、オートブレーキ制御を終了するという手順に従うことにより、例えばブレーキペダル8の踏み込みおよびその解除が短時間にされたときであっても、意図しない発進や発進ショックなどの発生を防止することが可能となる。
車両制御装置1の機能失陥が発生すると車両に付与される制動力が低下し、車両の停止状態を維持できないことが起こりうる。また、エンジン24を再始動して駆動力を伝達すると、意図しない発進が生ずるおそれがある。本実施形態によれば、エンジン24の自動停止中に車両制御装置1の機能失陥が発生した場合には運転者に対して警告がなされるので、運転者の注意を喚起することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、スタータモータでエンジンを再始動するアイドリングストップ車を例にして説明したが、アイドリングストップ機能を備えたハイブリッド車に適用することもできる。
また、上記実施形態では、自動変速機を搭載した車両を例にして説明したが、手動変速機を搭載した車両に適用することもできる。なお、手動変速機を搭載した車両では、オートブレーキ制御の実行開始条件として、シフトポジションがニュートラルポジションであることが追加される。
さらに、上記実施形態では、オートブレーキ制御時にブレーキ油圧を保持することによって停車状態を維持したが、例えばパーキングブレーキを自動的に作動させることによって停車状態を維持してもよい。
1…車両制御装置、3…ブレーキディスク、4…ブレーキキャリパ、5…ブレーキ配管、6…油圧回路、7…マスタシリンダ、8…ブレーキペダル、10…ストロークセンサ、11…マスタシリンダ圧センサ、12…オートブレーキスイッチ、13…車速センサ、14…シフトポジションセンサ、15…アクセル開度センサ、16…イグニッションスイッチ、17…クランクポジションセンサ、20…ECU、24…エンジン、26…クラッチ、28…自動変速機、30…警告灯、31…パーキングブレーキ、32…パーキングロック機構、33…スタータモータ。
Claims (5)
- 車両が停止しているか否かを判定する停止判定手段と、
運転者の操作によりオン信号を発生するスイッチと、
前記車両に制動力を付与する制動手段と、
前記停止判定手段により前記車両が停止していると判定され、かつ前記スイッチがオンされた場合に、前記車両の停止状態が維持されるように前記制動手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記車両の停止状態が維持されるように前記制動手段を制御しているときにブレーキペダルの操作が解除された場合には、エンジンを自動停止し、前記エンジンが自動停止されているときに前記ブレーキペダルが操作された場合には、前記エンジンを再始動することを特徴とする車両制御装置。 - 前記エンジンと自動変速機との間における駆動力の伝達を断続する駆動力断続手段を備え、
前記制御手段は、前記エンジンを再始動した後に、前記エンジンと前記自動変速機との間で駆動力が伝達されるように前記駆動力断続手段を制御し、その後、前記制動手段の制御を終了することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記ブレーキペダルの踏み込み量を検出する踏み込み量検出手段を備え、
前記制御手段は、前記踏み込み量検出手段により検出された前記ブレーキペダルの踏み込み量に基づいて、前記ブレーキペダルが操作されたか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。 - マスタシリンダの液圧を検出する液圧検出手段を備え、
前記制御手段は、前記液圧検出手段により検出された前記マスタシリンダの液圧に基づいて、前記ブレーキペダルが操作されたか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。 - 前記制御手段は、前記エンジンの自動停止中に前記制動手段の機能失陥が発生した場合には、前記運転者に対する警告信号を出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両制御装置。
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