以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態における画像処理装置の構成を図1を参照して説明する。
図1において、100は本実施の形態における画像処理装置である。画像処理装置100は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯端末(カメラ付き携帯電話を含む)の何れであってもよい。実施の形態では、画像処理装置100がデジタルカメラである場合を説明する。
画像処理装置100内において、10は撮像レンズ、11は絞り、12はシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
18は撮像素子14、A/D変換器16、表示制御部26にそれぞれクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御部22及びシステム制御部50により制御される。
20は画像処理部であり、A/D変換器16からの画像データ或いはメモリ制御部22からの画像データに対して、画像データに付加されている処理データに基づき、所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理部20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50がシャッター制御部34、絞り制御部40及び測距制御部42に対して、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のオートフォーカス(AF)処理、自動露出(AE)処理、ストロボプリ発光(EF)処理を行っている。さらに、画像処理部20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のオートホワイトバランス(AWB)処理も行っている。
22はメモリ制御部であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理部20、画像表示メモリ24、表示制御部26、メモリ30、圧縮伸長部32を制御する。A/D変換器16から出力される画像データは、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはメモリ制御部22のみを介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
24は画像表示メモリ、26は表示制御部、28はTFT LCD(Liquid Crystal Display)等を有する画像表示部である。画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは表示制御部26を介して画像表示部28に表示される。
画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダ機能を実現することが可能である。なお、画像表示部28は、システム制御部50の指示により表示のON又はOFFが可能である。画像表示部28の表示をOFFにした場合、画像処理装置100の電力消費を大幅に低減することができる。また、画像表示部28は、合焦、手振れ、シャッタースピード、絞り値、露出補正等に関する情報をシステム制御部50からの指示に従って表示する。
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに充分な記憶容量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像をメモリ30に書き込むことができる。また、メモリ30はシステム制御部50の作業領域としても使用することが可能である。更に、後述する記録媒体から画像データをメモリ30に読み出し、画像処理部20やメモリ制御部22を介して画像表示メモリ24に画像データを書き込む処理をし、表示制御部26により画像表示部28に表示する場合にも使用される。
32は圧縮伸長部であり、メモリ30から読み出した画像データを所定の画像圧縮方法(例えば、適応離散コサイン変換(ADCT)等)に従って、例えばJPEGデータに画像圧縮することができる。また、画像圧縮された画像データをメモリ30に書き込む機能及びメモリ30から読み出した画像データを伸長し、伸長した画像データをメモリ30に書き込む機能を有する。
34はシャッター12を制御するシャッター制御部、40は絞り11を制御する絞り制御部である。42は撮像レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御部、46はストロボ、48はストロボ46の発光を制御するストロボ制御部である。50は画像処理装置100全体を制御するシステム制御部である。
52はシステム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するROMなどのメモリである。メモリ52には撮像処理を行うプログラム、画像処理を行うプログラム、作成した画像ファイルデータを記録媒体に記録するプログラム、画像ファイルデータを記録媒体から読み出すプログラムが記録される。また、後述する図3乃至12、図22乃至30のフローで示した各種プログラムと、上記プログラムのマルチタスク構成を実現し実行するOSなどの各種プログラムなども記録される。各プログラムにはメッセージキューが作成され、メッセージキューにメッセージがFIFO(First In First Out)的に積まれている。各プログラム間でメッセージのやり取りを行うことで各プログラムが連携して制御され、上記各機能の制御が行われている。
60、62、64、66、67,68,69は、システム制御部50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
60はモードダイアルスイッチであり、各機能モードを切り替え設定することができる。機能モードには、電源ON/OFF、再生モード、自動撮影モード、プログラム撮影モード、シャッター速度優先撮影モード、絞り優先撮影モード、マニュアル撮影モード、ポートレート撮影モード、風景撮影モード、接写撮影モード、スポーツ撮影モード、夜景撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、編集モード、ファイル読み取り専用属性変更モード、PC接続モード等が含まれる。
62はレリーズスイッチSW1で、不図示のレリーズボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(ストロボプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
64はレリーズスイッチSW2で、不図示のレリーズボタンの操作完了でONとなり、露光処理、現像処理及び記録処理の一連の処理の動作開始を指示する。ここで、露光処理は、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ30に画像データを書き込む処理である。また、現像処理は、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた処理である。更に、記録処理は、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮伸長部32で画像圧縮を行い、記録媒体101に画像データを書き込む処理である。
66は、メニュー操作スイッチであり、不図示のメニューキー、セットキー、十字キー等の組み合わせで構成され、カメラの撮影条件や現像条件などの各種設定の変更を画像表示部28を見ながら行うことができる。
67は、編集操作スイッチであり、不図示の編集キー、セットキー、十字キーなどの組み合わせで構成され、画像データファイルの編集を画像表示部28を見ながらおこなうことができる。
68は、消去操作スイッチであり、不図示の消去キー、十字キーなどの組み合わせで構成され、画像データファイルの消去を画像表示部28を見ながら行うことができる。
69は、読み取り専用属性変更操作スイッチであり、不図示のセットキー、十字キーなどの組み合わせで構成され、画像データファイルの読み取り専用属性の変更を画像表示部28を見ながら行うことができる。
80は電源制御部で、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成される。また、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
90はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、92はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。
なお、本実施の形態では記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを1系統持つものとして説明している。勿論、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としてもよい。
インタフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の規格に準拠したものを用いて構成することが可能である。この場合、インタフェース90及びコネクタ92には、各種通信カードを接続して、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。各種通信カードには、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等が含まれる。
101はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体101は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部102と、画像処理装置100とのインタフェース104と、画像処理装置100と接続を行うコネクタ106とを備えている。
次に図2に撮影処理により作成されたメモリ30にある画像データを、画像データファイルとして記録媒体101に記録する際のファイル構造とファイルシステムとの関係を示す。
本実施形態では画像データファイル203はファイルシステム201管理下で記録媒体101に記録される。このファイルシステム201は、画像データファイル203の記録媒体101への書き込み(記録)、読み出しを管理するもので、メモリ52に格納されたプログラムを取得し、実行することでシステム制御部50により実現される。また、ファイルシステム201の管理下では、画像データファイル203のファイル属性は記録媒体101の管理領域上に設けられたテーブル上で管理される。以下における本実施形態の説明では、このファイル属性を、ファイルシステム・ファイル属性202という。
また、記録媒体101に記録される画像データファイル203は、ヘッダ部203a、画像データ部203bに分かれており、内部データ・ファイル属性203cはヘッダ部203aにその領域を有している。この内部データ・ファイル属性203cには、一般的に用いられるようなファイル属性を識別することができるデータが含まれる。具体的に、標準属性、アーカイブ属性、隠しファイル属性、読み取り専用属性、システム属性、読み出し可否属性、書き込み可否属性、実行可否属性などがある。
ここで、標準属性とは、ファイルシステムにおいて標準的に与えられる属性であって、少なくとも当該属性が付されるデータの変更は禁止されない。アーカイブ属性とは、当該ファイルに何らかのアクセスがあったことを示す属性である。隠しファイル属性とは、当該属性が与えられた画像データファイルが隠しファイルとして扱われる属性である。読み取り専用属性とは、当該属性が与えられた画像データファイルの編集・消去を含めた変更が禁止される属性である。システム属性とは、システムファイルに対して与えられる属性である。読み出し可否属性とは、画像データファイルを記録媒体101より読み出すことが可能か否かを設定するための属性である。書き込み可否属性とは、画像データファイルへの書き込みが可能か否かを設定するための属性である。実行可否属性とは、当該ファイルを実行することができるか否かを設定するための属性である。
なお、本実施形態に対応する画像データファイル203の構造の詳細は、例えば図19に示すようになる。図19は、本実施形態に対応する画像データファイル203のデータ構造の一例を示す図である。
本実施形態では、画像データファイル203はデジタルカメラにおいて汎用的に使用されているDCF(Design rule for Camera File system)ファイルの形式とする。即ち、大きくDCFヘッダ部203a、サムネイル画像部1904、JPEG画像部1905、RAWヘッダ部1906、RAWデータ部1908、及び、JPEGデータの最後を示すマーカ(EOIマーカ)1909の各領域からなる。ここで、RAWデータとは、撮像素子からの出力を劣化させずに出力した画像データのことを言う。図2との対応に関しては、図2のヘッダ部203aと図19のDCFヘッダ部203aが対応し、図2の画像データ部203bは、図19のサムネイル画像部1904乃至EOIマーカ1909までの構成に対応する。
ここで、DCFヘッダ部203aは、DCFヘッダ情報を格納する領域であって、予め所定のデータサイズが与えられている。DCFヘッダ情報には、上記の内部データ・ファイル属性203cが格納される。また、JPEG画像部1905に格納される画像データに関連する撮影情報やパラメータ等のメタデータが含まれる。更に、JPEG画像までのオフセット値A(1901)、RAWヘッダ部1906までのオフセット値B(1902)及びサムネイル画像までのオフセット値D(1903)も含まれる。このオフセット値A、B及びDにより各画像データやヘッダ部の開始位置、即ち各データやヘッダ部の区切りが特定されることとなる。サムネイル画像部1904は、画像表示部28に複数枚(インデックス)表示を行う際などに利用するために、JPEG画像部1905に格納されているJPEG画像等を間引いてリサイズしたサムネイル画像を格納する領域である。JPEG画像部1905は、RAWデータを画像処理部20で処理した後、圧縮して得られたJPEG画像データを格納する領域である。
RAWヘッダ部1906はRAWヘッダ情報を格納する領域であって、予め所定のデータサイズが与えられている。RAWヘッダ情報には、RAWデータの撮影情報やパラメータ等のメタデータが含まれると共に、RAWデータまでのオフセット値C(1907)が含まれる。オフセット値Bとオフセット値Cとにより、画像データファイル203内におけるRAWデータの位置を特定することが可能となる。RAWデータ部1908は、撮像素子14から読み出された現像・圧縮前の容量の大きい画像データであるRAWデータを格納する領域である。なお、RAWデータの後ろにはJPEGデータの最後を示すマーカ(EOIマーカ)1909があるため、DCFフォーマットとしての正当性が保たれることになる。また、RAWデータの有無乃至はRAWデータの位置を示すRAWヘッダ部1908の情報は、DCFヘッダ部203a内に格納されても良い。その場合には、オフセット値Bは、RAWデータまでのオフセットを表す値となる。
なお、以上では、画像データファイル203をRAWデータを含むDCFファイルとして生成する場合について説明した。しかし、画像データファイル203に含まれるデータはRAWデータに限定されるものではない。例えばRAWデータを画像処理した結果を圧縮せずビットマップデータとして含むように、画像データファイル203を生成した場合であっても有効であることは言うまでもない。
更に、DCFヘッダ情報に含まれるオフセット値A、B及びDにより各画像データやヘッダ部の開始位置が特定される。例えば、RAW(あるいはビットマップ)ヘッダ部203a及びRAW(あるいはビットマップ)データ部1908は、DCFヘッダ部203aあるいはサムネイル画像部1904の直後にあっても良い。
次に、撮影から記録媒体101への画像データファイル記録までの一連のシーケンスを図3を参照して説明する。図3は、当該処理の一例に対応するフローチャートである。
図3において、ステップS301では、先に図1の説明で述べたように不図示のレリーズスイッチを構成するSW1(62)、SW2(64)の操作に応答し、AF処理、AE処理、露光処理までの一連の撮影処理が行われる。そして、撮影して得られた画像データが図2で説明した画像データファイル203の形式でメモリ30に一時保存される。そして、ステップS302において、画像データファイル書き込み処理に移行する。この画像データファイル書き込み処理では、画像データファイルの記録媒体101への書き込みが行われるが、その詳細については図8を参照して後述する。以上により、一連の撮影動作が実行される。
次に、記録媒体101から画像データファイルを読み出し、画像表示部28に表示するまでの一連のシーケンスを図4を参照して説明する。図4は係る処理の一例に対応するフローチャートである。
図4において、ステップS401では、モードダイアル60が再生モードに設定されたか否かを判定する。もし、再生モードに設定されたと判定された場合には(ステップS401において「YES」)、ステップS402における画像データファイル再生処理に移行する。この画像データファイル再生処理では記録媒体101から画像データファイルをメモリ30に読み出す処理が行われるが、詳細については図9を参照して後述する。
次に、記録媒体101から画像データファイルを読み出し、画像表示部28に表示し、画像データファイルを編集するまでの一連のシーケンスを図5を参照して説明する。図5は、係る処理の一例に対応するフローチャートである。
図5において、ステップS501では、モードダイアル60が編集モードに設定されたか否かを判定する。もし、編集モードに設定されたと判定された場合には(ステップS501において「YES」)、ステップS502に移行し、図9を参照して後述する画像データファイル再生処理を行う。次にステップS503の画像データファイル編集処理では、ステップS502でメモリ30に読み出された画像データファイルの編集・保存処理が行われるが、詳細については図10を参照して後述する。
更に、記録媒体101から画像データファイルを読み出し、画像表示部28に表示し、画像データファイルを消去するまでの一連のシーケンスを図6を参照して説明する。図6は係る処理に対応するフローチャートである。
図6において、ステップS601では、モードダイアル60が消去モードに設定されたか否かを判定する。もし、消去モードに設定されたと判定された場合には、ステップS602に移行し、図9を参照して後述する画像データファイル再生処理を行う。次にステップS603の画像データファイル消去処理では、ステップS602で読み出された画像データファイルを、記録媒体101から消去する処理が行われるが、詳細については図11を参照して後述する。
更に、記録媒体101から画像データファイルを読み出し、画像表示部28に表示し、画像データファイルの読み取り専用属性を変更するまでの一連のシーケンスを図7を参照して説明する。図7は係る処理に対応するフローチャートである。
図7において、ステップS701では、モードダイアル60がファイル読み取り専用属性変更モードに設定されたか否かを判定する。もし、ファイル読み取り専用属性変更モードに設定されたと判定された場合には(ステップS701において「YES」)、ステップS702に移行し、図9を参照して後述する画像データファイル再生処理を行う。次にステップS703のファイル読み取り専用属性変更処理では、ステップS702でメモリ30に読み出された画像データファイルの読み取り専用属性変更を行う処理が行われるが、詳細については図12を参照して後述する。
次に図8のフローチャートを参照して、図3のステップS302で行われる画像データファイル203を記録媒体101に記録するための、画像データファイル記録処理について説明する。
まず、ステップS801ではメモリ30に一時保存してある画像データファイル203内の内部データ・ファイル属性203cを標準属性に設定する。次に、ステップS802に移行し、記録媒体101に画像データファイル203を書き込む。ステップS803では、書き込んだ画像データファイル203のファイルシステム・ファイル属性202を読み取り専用属性に設定し、終了する。
このように記録媒体101に記録する際には内部データ・ファイル属性203cを標準属性に、ファイルシステム・ファイル属性202を読み取り専用属性にする。これにより、記録媒体101が他の機器、例えばパーソナルコンピュータからのプログラムで画像データファイルを読み出された際には、ファイルシステム・ファイル属性202が機能して読み取り専用属性のファイルとして読み出される。よって、パーソナルコンピュータのプログラムでは、画像データファイル203に対して、編集処理等を行うことができないので、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊を防ぐことが可能となる。
ここで、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊は、画像データファイル内の一部に、パーソナルコンピュータのプログラムに解釈できない領域が存在した場合に発生する。具体的に、その領域に対して解釈できないまま、アクセスを行ってしまうことで、そのファイル構造を壊してしまうこととなる。
次に図9のフローチャートを参照して、図4のステップS402で行われる画像データファイル203を記録媒体101から読み出して、再生する画像データファイル再生処理について説明する。
まず、ステップS901では記録媒体101から画像データファイル203をメモリ30に読み出す。次にステップS902では、メモリ30に読み出した画像データファイル203に内部データ・ファイル属性203cが存在するか否かを判定する。もし、内部データ・ファイル属性203cが存在すると判定された場合には(ステップS902において「YES」)、ステップS903に移行し、内部データ・ファイル属性203cを取得する。一方、内部データ・ファイル属性203cが存在しないと判定された場合には(ステップS902において「NO」)、ステップS904において画像データファイル203のファイルシステム・ファイル属性202を取得する。
次に、ステップS905では、ステップS903もしくはステップS904で取得したファイル属性を画像データファイル203の属性としてメモリ30に一時記憶する。ステップS906では、ステップS905でメモリ30に一時記憶した画像データファイル属性の内容を判定する。もし、画像データファイル属性が読み取り専用属性でないと判定された場合には(ステップS906において「NO」)、ステップS907に移行し、表示処理を行う。ここでの表示処理に関しては公知なので特に記述はしないが、メモリ30に読み出された画像データファイル203を、表示制御部26により画像表示部28に表示する処理を行う。
一方、画像データファイル属性が読み取り専用属性であると判定された場合には「ステップS906においてYES」、ステップS908に移行する。ステップS908では、読み取り専用画像である警告を表示制御部26により画像表示部28に行い、ステップS906で表示処理を行い、終了する。
ここで、警告を伴った表示形態の一例を図13に示す。図13において、1301はモードダイアル60が再生モードに設定されていることを示す表示である。1302は、ステップS905でメモリ30に一時記憶された画像データファイルの属性を示す表示である。このような表示によれば、画像データファイル203が読み取り専用属性であることを示すことができる。なお、読み取り専用属性でなければ、表示1302を表示しなくてよい。
以上のように画像データファイル203を再生することで、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性であっても、内部データ・ファイル属性203cの内容に基づいて、読み取り専用画像でないように表示することができる。また、内部データ・ファイル属性203cを含まない画像データファイル203については、ファイルシステム・ファイル属性202を利用した表示を行うことができる。
次に図10のフローチャートを参照して、図5のステップS503における画像データファイル編集処理について説明する。
まず、ステップS1001ではステップS502で決定された画像データファイル203の属性を判定する。もし、画像データファイル203の属性が読み取り専用と判定された場合には(ステップS1001において「YES」)、ステップS1002で読み取り専用画像である警告を表示制御部26により画像表示部28に行い、処理を終了する。
ここで、当該警告を伴う表示の一例を図14に示す。図14において、1401はモードダイアル60が編集モードに設定されていることを示す表示である。1402は、画像データファイル203が読み取り専用画像であることを示す表示である。1403は、当該画像ファイルデータ203の編集が不可能である旨を警告する表示である。
一方、画像データファイル203の属性が読み取り専用でないと判定された場合には(ステップS1001において「NO」)、ステップS1003に移行し、画像データファイル203のファイルシステム・ファイル属性202を取得する。
次にステップS1004では、ファイルシステム・ファイル属性202の内容を判定する。ここで、ファイルシステム・ファイル属性202の内容が読み取り専用であると判定された場合には(ステップS1004において「YES」)、ステップS1005に移行する。ステップS1005では、記録媒体101の管理領域内のテーブルにおいて管理されているファイルシステム・ファイル属性202を標準属性に変更することにより、読み取り専用属性を解除し、ステップS1006に進む。このように読み取り専用属性の解除を行うのは、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性のままでは、ステップS1006において画像データファイル203の編集し、その結果を記録媒体101に保存できないためである。一方、読み取り専用属性でないと判定された場合には(ステップS1004において「NO」)、そのままステップS1006に進む。
ステップS1006では、画像データファイル203の編集処理を行う。画像データファイルの編集については公知のため、その方法などは省略するが、図1の操作部67の編集操作スイッチの操作に基づいて、メモリ30の画像データファイルの編集を行い、編集結果を記録媒体101に保存する。
次にステップS1007では、メモリ30に読み出した画像データファイル203に内部データ・ファイル属性203cが存在するか否かを判定する。もし、内部データ・ファイル属性203cが存在すると判定された場合には、(ステップS1007において「YES」)、ステップS1008に移行し、ファイルシステム・ファイル属性202を読み取り専用属性に変更し、終了する。このようにファイルシステム・ファイル属性202を読み取り専用属性に変更することで、他の装置で読み出された際に、編集後の画像データファイル203が画像データファイル構造の解釈の違いにより破壊されることがなくなる。それと同時に、本実施形態に対応する画像生成装置にでは、内部データ・ファイル属性203cに従って編集処理を行うことができる。一方、内部データ・ファイル属性203cが存在しないと判定された場合には(ステップS1007において「NO」)、そのまま処理を終了する。
このように画像データファイル203の編集処理では、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性でも、内部データ・ファイル属性203cの内容に基づき、画像データファイル203の編集の可否を判定し、編集処理を実行できる。また、内部データ・ファイル属性203cを含まない画像データファイル203については、ファイルシステム・ファイル属性202の内容が読み取り専用属性であるか否かに基づいて、編集の可否を判定し、編集処理を実行することができる。
次に図11のフローチャートを参照して、図6のステップS603で行われる画像データファイルを記録媒体101から消去する、画像データファイル消去処理について説明する。
まず、ステップS1101ではステップS602で決定された画像データファイル203の属性を判定する。もし、画像データファイル203の属性が読み取り専用と判定された場合には(ステップS1101において「YES」)、ステップS1102において、読み取り専用画像である旨の警告を表示制御部26により画像表示部28に行い、処理を終了する。
ここで、当該警告を伴う表示の一例を図15に示す。図15において、1501はモードダイアル60が消去モードに設定されている旨を示す表示である。1502は、画像データファイルの属性を示す表示であり、画像データファイルが読み取り専用画像であることを示している。1503は、表示されている画像データファイル203が消去不可能である旨を警告する表示である。
ステップS1101において、画像データファイル属性が読み取り専用でないと判定された場合には(ステップS1101において「NO」)、ステップS1103に移行する。ステップS1103では、画像データファイル203のファイルシステム・ファイル属性202を取得する。次に、ステップS1104において、ファイルシステム・ファイル属性202の内容を判定し、もし、読み取り専用と判定された場合には(ステップS1104において「YES」)、ステップS1105に移行する。ステップS1105では、記録媒体101の管理領域内のテーブルにおいて管理されているファイルシステム・ファイル属性202を標準属性に変更することにより、読み取り専用属性を解除し、ステップS1106に進む。このように読み取り専用属性の解除を行うのは、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性のままでは、ステップS1106において画像データファイル203を記録媒体101から消去することができないためである。一方、読み取り専用属性でないと判定された場合には(ステップS1104において「NO」)、そのままステップS1106に進む。
ステップS1106では、記録媒体101から画像データファイル203の消去を行う。記録媒体101からの画像データファイル203の消去については公知のため、その方法の詳細な説明は省略するが、図1の操作部68の消去操作スイッチを用いて、画像データファイルの消去の実行を受け付けたか否かを判定し、消去を行うことができる。
以上のように画像データファイル消去処理を行うことで、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性でも、内部データ・ファイル属性203cの内容に基づいて、記録媒体101から画像データファイル203を消去できる。また、内部データ・ファイル属性203cを含まない画像データファイル203については、ファイルシステム・ファイル属性202の内容が読み取り専用属性であるか否かを判定し、消去の可否を判断し、消去処理を実行することができる。
次に図12のフローチャートを参照して、図7のステップS703における、画像データファイル読み取り専用属性変更処理について説明する。
まず、ステップS1201ではステップS702で決定された画像データファイル203の属性を判定する。もし、画像データファイル203の属性が読み取り専用と判定された場合には(ステップS1201においてYES)、画像データファイル203の読み取り専用属性を解除するためにステップS1208に移行する。ステップS1208では、画像データファイル203に内部データ・ファイル属性203cが存在するか否かを判定する。
ここで、内部データ・ファイル属性203cが存在しないと判定された場合には(ステップS1208において「NO」)、ステップS1209に移行してファイルシステム・ファイル属性202を標準属性に変更して処理を終了する。一方、内部データ・ファイル属性が存在すると判定された場合には(ステップS1208において「YES」)、ステップS1210に移行してファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性であるか否かを判定する。もし、読み取り専用属性であると判定されれば(ステップS1210において「YES」)、ステップS1213に移行して読み取り専用属性を解除し、ステップS1211へ移行する。一方、読み取り専用属性でないと判定されれば(ステップS1210において「NO」)、そのままステップS1211に移行する。
ステップS1211では、内部データ・ファイル属性203cを標準属性に設定し、ステップS1212に移行する。ステップS1212では、ファイルシステム・ファイル属性202を読み取り専用属性に設定し、処理を終了する。
ここで、一連の読み取り専用属性解除の際の表示例を図16に示す。図16において、1601はモードダイアル60がファイル読み取り専用属性変更モードに設定されていることを示す表示である。1602は、画像データファイルの読み取り専用属性が解除されたことを示す表示である。
図12に戻って、ステップS1201において画像データファイル属性が読み取り専用属性でないと判定された場合には(ステップS1201において「NO」)、ステップS1202に移行する。ステップS1202では、画像データファイル203に読み取り専用属性を設定するために、画像データファイル203に内部データ・ファイル属性203cが存在するか否かを判定する。もし、内部データ・ファイル属性が存在しないと判定されれば(ステップS1202において「NO」)、ステップS1203に移行してファイルシステム・ファイル属性202を読み取り専用属性に変更して、処理を終了する。
一方、内部データ・ファイル属性203cが存在すると判定されれば(ステップS1202において「YES」)、ステップS1204において、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性であるか否かを判定する。もし、読み取り専用属性であると判定されれば(ステップS1204において「YES」)、ステップS1207に移行する。ステップS1207では、記録媒体101の管理領域内のテーブルにおいて管理されているファイルシステム・ファイル属性202を標準属性に変更することにより、当該読み取り専用属性を解除し、ステップS1205に移行する。このように読み取り専用属性の解除を行うのは、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性のままでは、ステップS1205において画像データファイル203の内部データ・ファイル属性203cの設定を変更できないためである。一方、読み取り専用属性でないと判定されれば(ステップS1204において「NO」)、そのままステップS1205に移行する。ステップS1205では、内部データ・ファイル属性203cを読み取り専用属性に設定し、ステップS1206に移行する。ステップS1206では、ファイルシステム・ファイル属性202を読み取り専用属性に設定し、処理を終了する。
一連の読み取り専用属性設定の際の表示例を図17に示す。1701は、モードダイアル60がファイル読み取り専用属性変更モードに設定されていることを示す表示である。1702及び1703は、画像データファイル203が読み取り専用属性に設定されたことを示す表示である。
以上のように画像データファイル読み取り専用属性変更処理を行うことにより、内部データ・ファイル属性203cの読み取り専用属性を変更し、ファイルシステム・ファイル属性202を常に読み取り専用属性にすることができる。これにより、他の機器(例えばパーソナルコンピュータ)によって、記録媒体101から画像データファイル203が読み出された際に、読み取り専用属性のファイルとして読み出されることとなる。
また、内部データ・ファイル属性203cを含まない画像データファイル203については、ファイルシステム・ファイル属性202により、読み取り専用画像の設定を行うことができる。従って、この場合でも他の機器から画像データファイル203が読み出される際に、読み取り専用属性のファイルとして読み出されることとなる。
図18に、メニュー操作スイッチ66の操作により、画像表示部28に表示されるメニュー画面の一例を示す。画像の表示、画像の編集、画像の消去、画像の読み取り専用属性の設定変更など、画像データファイルの各種操作・設定をモードダイアル60から行うことは、すでに説明した。但し、図18に示すようなメニュー画面からも、メニュー操作スイッチ66の操作により、同様の処理を行うことが可能である。
図18において、1800は、メニュー画面を示す表示で、その項目がリストとして表示される。1801は、メニュー項目の1つで「画像の再生」、1802が「画像の編集」、1803が「画像の消去」、1804が「画像のプロテクト設定」を示す。それぞれの項目はモードダイアル60にあるモードに対応している。もちろん、モードダイアル60にあるモード以外のものをメニュー画面に加えてもよい。1805は、選択された項目を指し示す表示であり、メニュー操作スイッチ66の操作に対応して、画面内を移動でき、任意の項目の選択が可能となる。
これにより、モードダイアル60からだけでなく、メニュー操作スイッチ66の操作によってメニュー画面から簡便に画像データファイルの各種操作、設定を行うことができる。
以上、説明したように、本実施形態によれば内部データ・ファイル属性203cとファイルシステム・ファイル属性202の設定を制御する。これにより、ファイルシステム・ファイル属性202が読み取り専用属性でも、内部データ・ファイル属性203cの設定内容に基づいて標準属性としてファイルを扱うことができる。その上で、他の機器で画像データファイル203にアクセスしようとする場合には、ファイルシステム・ファイル属性202が機能するので、読み取り専用属性のファイルとして扱われることになる。
これにより、画像データファイル203の編集、消去などを目的としたアクセスを行う際に、ファイルシステム・ファイル属性202の読み取り専用属性を手動で解除するといった面倒な作業をユーザに強いることがなくなる。同時に、他の機器により画像データファイル203にアクセスが行われる場合でも、画像データファイル構造の解釈の違いによる画像データファイル203の破壊を、未然に防止することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、入出力装置として記録媒体を用いたが、入出力装置に通信機能を持たせ、遠隔大容量記録媒体への入出力を行う際にも有効である。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態における画像処理装置の構成を図20を参照して説明する。本発明の第2の実施形態によるデジタルカメラの要部構成は、図1と基本的には同じであり、その説明は、同じ構成部分は省略し、異なる構成部分だけを掻い摘んで説明する。
図20において、図1の構成に追加する形で異なる部分の20090はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、20092はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。第1の実施形態で、「記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成として構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としてもよい」と説明した。しかし、第二の実施形態では複数の記録媒体を取り付けることで、特にその特徴が現れるため、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持つものとして、説明している。
インタフェース及びコネクタとしては、第1の実施形態と同様、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の規格に準拠したものを用いて構成することが可能である。この場合、インタフェース20090及び20092に各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。各種通信カードには、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等が含まれる。
20101はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体20101は半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部20102と画像処理装置100とのインタフェース20104と画像処理装置100と接続を行うコネクタ20106とを備えている。
また、メモリ52に記録されている、作成した画像ファイルデータを記録媒体に記録するプログラム、画像ファイルデータを記録媒体から読み出すプログラムなどは、複数の異なるファイルシステムを解釈できるようにプログラムされている。この切り替え、選択は記録媒体ごとに、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30にファイルシステム(FS)選択フラグとして保持される。
さらに、図1の構成に追加する形で異なる部分の20001は記録媒体選択スイッチであり、不図示のセットキー、十字キー等の組み合わせで構成され、撮影した画像データの記録先や再生する画像データが記録されている記録媒体を選択できる。その切り替え、選択は、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30に各々の記録媒体について「記録フラグ」や「再生選択フラグ」として保持される。
さらに、図1の構成に追加する形で異なる部分の20002はコピー操作スイッチである。これは、不図示のセットキー、十字キーなどの組み合わせで構成され、記録媒体101から記録媒体20101へ、もしくは記録媒体20101から101へ画像データのコピーを画像表示部28を見ながら行うことができる。コピー自体はコピー元となる記録媒体の画像データをメモリ30に読み出したあと、画像表示部28で表示し、セットキー、十字キーなどの組み合わせでコピー先となる記録媒体に書き込むことが可能である。
次に図21を参照して、撮影処理により作成されたメモリ30にある画像データを画像データファイルとして記録媒体101、および記録媒体20101に記録する際のファイル構造とファイルシステムとの関係を説明する。
本実施形態では、画像データファイル2103はファイルシステムA(2101)管理下で記録媒体101に記録される。このファイルシステムA(2101)は画像データファイル2103の記録媒体への書き込み(記録)、読み出しを管理するもので、メモリ52に格納されたプログラムを取得し、実行することでシステム制御部50により実現される。装着された記録媒体101がファイルシステムAであるかどうかの判断も、メモリ52に格納されたプログラムを取得し、実行することでシステム制御部50により実現される。
また、ファイルシステムA(2101)の管理下では画像データファイル2103のファイル属性は記録媒体101の管理領域上に設けられたテーブル上で管理される。以下における本実施形態の説明では、このファイル属性を、ファイルシステム・ファイル属性2102という。
一方、本実施形態では、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持ち、かつ複数のファイルシステムを解釈できるので、画像データファイル2103はFileSystemB(2104)の管理下で記録媒体20101にも記録可能である。このFileSystemB(2104)は画像データファイル2103の記録媒体への書き込み(記録)、読み出しを管理するもので、メモリ52に格納されたプログラムを取得し、実行することでシステム制御部50により実現される。装着された記録媒体20101がFileSystemBであるかどうかの判断も、メモリ52に格納されたプログラムを取得し、実行することでシステム制御部50により実現される。
また、FileSystemB(2104)の管理下では画像データファイル2103のファイル属性は記録媒体20101の管理領域上に設けられたテーブル上で管理される。以下における本実施形態の説明では、このファイル属性を、FileSystem・File属性2105という。
ファイルシステムAとFileSystemBとは異なるファイルシステムであり、それぞれ解釈の方法が違っていてよい。即ち、ファイル属性にお互い似たものがあって当然だが、根本的にはファイルシステムが異なるのであるから、それぞれのファイル属性自体も異なるものである。本実施形態では異なるファイルシステムにおけるファイル属性をそれぞれ区別するため、ファイルシステムAのファイル属性は標準、読み取り専用、隠しファイルなど日本語で表記する。また、FileSystemBのファイル属性をNormal、Protect、Hiddenなどアルファベットで表記するものとする。
記録媒体101、20101に記録される画像データ2103の構成はそれぞれヘッダ部2103a、画像データ部2103bに分かれており、ヘッダ部2103aは、内部データ・ファイル属性2103cを格納するための領域を有している。このように、画像データファイル構成はファイルシステムが異なっても同様である。
また、この内部データ・ファイル属性2103cには、一般的に用いられるようなファイル属性を識別することができるデータが含まれる。具体的には、標準属性、アーカイブ属性、隠しファイル属性、読み取り専用属性、システム属性、読み出し可否属性、書き込み可否属性、実行可否属性などがある。これらのファイル属性を識別することができるデータはファイルシステムA、FileSystemBに関係なく、同じデータである。なお属性についての説明は、第1の実施形態において図2と関連して説明した内容と同様なので省略する。また、画像データファイルの構造についても、同様なので省略する。
なお、図21では、記録媒体101がファイルシステムAであって、記録媒体20101がFileSystemBの場合を記載するが、記録媒体とファイルシステムの対応関係が逆であっても良い。そこで、以下では、各記録媒体が両方のファイルシステムに対応する場合をそれぞれ想定して説明する。
次に、撮影から記録媒体101、20101への画像データファイル記録までの一連のシーケンスを図22を参照して説明する。図22は当該処理の一例に対応するフローチャートである。
図22において、ステップS2201では記録媒体101と記録媒体20101を制御しているファイルシステムを判断する。このファイルシステムの判断については図24を参照して後述する。次にステップS2202では記録媒体選択スイッチ20001により設定された、記録する記録媒体を選択する処理が行われるが、その詳細については図25を参照して後述する。
次にステップS2203では先に図1の説明で述べたように不図示のレリーズスイッチを構成するSW1(62)、SW2(64)の操作に応答し、AF処理、AE処理、露光処理までの一連の撮影処理が行われる。そして、撮影して得られた画像データが図21で説明した画像データ2103の形式でメモリ30に一時保存される。続くステップS2204では、画像データファイル選択記録処理に移行する。この画像データファイル選択記録処理では画像データファイルの記録媒体101、および記録媒体20101への記録が行われるが、その詳細については図26を参照して後述する。以上により、一連の撮影動作が実行される。
次に記録媒体101、および記録媒体20101から画像データファイルを読み出し、画像表示部28に表示し、読み出した画像データファイルを記録媒体101、および記録媒体20101にコピーする一連のシーケンスを図23を参照して説明する。図23は係る処理の一例に対応するフローチャートである。
図23において、ステップS2301では記録媒体101と記録媒体20101を制御しているファイルシステムを判断する。このファイルシステムの判断については図24を参照して後述する。次にステップS2302では、コピー操作スイッチ20002における不図示のコピー操作モードが設定された否かを判定する。もし、コピー操作モードに設定されたと判定された場合には(ステップS2302において「YES」)、ステップS2303における再生元となる記録媒体を選択する処理に移行する。この再生元媒体選択処理では、画像データファイルを読み出す記録媒体を選択、決定するが、その詳細については図27を参照して後述する。
次に、ステップS2304における画像データファイル選択再生処理に移行し、ステップS2303で選択された記録媒体から画像データファイルを読み出して、再生処理を行うが、その処理についての詳細は図28を参照して後述する。次にステップS2305に移行し、読み出された画像データファイルを記録する(コピーする)記録媒体を選択する記録先媒体選択処理が行われるが、その詳細については図25を参照して後述する。次にステップS2306に移行し、ステップS2303で選択された記録媒体に画像データを記録する(コピーする)画像データファイルコピー処理が行われるが、その詳細については図29を参照して後述する。
次に図24のフローチャートを参照して、図22のステップS2201、および図23のステップS2301で行われる、記録媒体を制御するためのファイルシステムを判断するファイルシステム判断処理について説明する。
まず、ステップS2401では記録媒体101を制御するためのファイルシステムがファイルシステムA(2101)であるか否かの判定をする。その判断の方法は公知なので、特に記述しないが、I/F106を介して、記録部102の一部にアクセスすることで判定を行う。もし、ファイルシステムA(2101)と判定された場合には(ステップS2401における「YES」)、ステップS2402に移行する。ステップS2402では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグを「ファイルシステムA」にし、ステップS2405に移行する。
ファイルシステムA(2101)と判定されない場合には、ステップS2403に移行する。ステップS2403では記録媒体101を制御するためのファイルシステムがFileSystemB(2104)であるか否かの判定をする。もし、FileSystemBと判定された場合には(ステップS2403における「YES」)、ステップS2404に移行する。ステップS2404では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグを「FileSystemB」にし、ステップS2405に移行する。
次にステップS2405では記録媒体20101を制御するためのファイルシステムがファイルシステムA(2101)であるか否かの判定をする。その判断の方法は公知なので、特に記述しないが、I/F20106を介して、記録部20102の一部にアクセスすることで判定を行う。もし、ファイルシステムA(2101)と判定された場合には(ステップS2405における「YES」)、ステップS2406に移行する。ステップS2406では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグを「ファイルシステムA」にし、終了する。
ファイルシステムA(2101)と判定されない場合には、ステップS2407に移行する。ステップS2407では記録媒体20101を制御するためのファイルシステムがFileSystemB(2104)であるか否かの判定をする。もし、FileSystemB(2104)と判定された場合には(ステップS2407における「YES」)、ステップS2408に移行する。ステップS2408では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグを「FileSystemB」にし、終了する。このようにして、それぞれの記録媒体を制御するためのファイルシステムを判断する。
次に図25のフローチャートを参照して、図22のステップS2202、および図23のステップS2305で行われる、記録する記録媒体を選択、決定する記録先媒体選択処理について説明する。
まず、ステップS2501では記録媒体選択スイッチ20001の設定において、記録先の記録媒体に記録媒体101が設定されているかどうかを判定する。もし、設定されていると判定された場合には(ステップS2501における「YES」)システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101の記録フラグを「記録する」にし、ステップS2503に移行する。一方、設定されていないと判定された場合には(ステップS2501における「NO」)、ステップS2503に移行する。
ステップS2503では記録媒体選択スイッチ20001の設定において、記録先の記録媒体として記録媒体20101が設定されているかどうかを判定する。もし、設定されていると判定された場合には(ステップS2503における「YES」)システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101の記録フラグを「記録する」にし、終了する。一方、設定されていないと判定された場合には(ステップS2503における「NO」)、そのまま処理を終了する。
次に図26のフローチャートを参照して、図22のステップS2204で行われる、画像データファイルの記録媒体101、および記録媒体20101への記録する画像データファイル選択記録処理について説明する。
まず、ステップS2601ではメモリ30に一時保存してある画像データファイル2103内の内部データ・ファイル属性2103cを標準属性に設定する。なお、この内部データ・ファイル属性は書き込みたい記録媒体を制御するファイルシステムが、ファイルシステムA(2101)であろうと、FileSystemB(2104)であろうと同じ扱いのデータである。
次にステップS2602に移行し、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101の記録フラグが「記録する」であるかの判定を行う。もし、「記録する」と判定されなかった場合(ステップS2602における「NO」)、記録媒体101には記録しないでステップS2610に移行する。
「記録する」と判定された場合(ステップS2602における「YES」)、ステップS2603に移行する。ステップS2603では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグが「ファイルシステムA」であるかの判定を行う。もし、「ファイルシステムA」と判定された場合(ステップS2603における「YES」)、ステップS2604に移行する。ステップS2604では記録媒体101に画像データファイル2103をファイルシステムA(2101)の制御方法を用いて、記録する。
ステップS2605では記録した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2102を読み取り専用属性に設定し、ステップS2610に移行する。ステップS2603で「ファイルシステムA」と判定されなかった場合(ステップS2603における「NO」)、ステップS2606に移行する。ステップS2606では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグが「FileSystemB」であるかの判定を行う。もし、「FileSystemB」と判定された場合(ステップS2606における「YES」)、ステップS2607に移行する。
ステップS2607では、記録媒体101に画像データファイル2103をFileSystemB(2104)の制御方法を用いて記録する。ステップS2608では記録した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をProtect属性に設定し、ステップS2610に移行する。ステップS2606で「FileSystemB」と判定されなった場合(ステップS2606における「NO」)、ステップS2609に移行する。ステップS2609では記録媒体101に記録できないことを警告表示し、ステップS2610に移行する。
次にステップS2610では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101の記録フラグが「記録する」であるかの判定を行う。もし、「記録する」と判定されなかった場合(ステップS2610における「NO」)、記録媒体20101には記録しないで終了する。「記録する」と判定された場合(ステップS2610における「YES」)、ステップS2611に移行する。ステップS2611では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグが「ファイルシステムA」であるかの判定を行う。
もし、「ファイルシステムA」と判定された場合(ステップS2611における「YES」)、ステップS2612に移行する。ステップS2612では記録媒体20101に画像データファイル2103をファイルシステムA(2101)の制御方法を用いて、記録する。ステップS2613では記録した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2102を読み取り専用属性に設定し、終了する。ステップS2611で「ファイルシステムA」と判定されなかった場合(ステップS2611における「NO」)、ステップS2614に移行する。ステップS2614では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグが「FileSystemB」であるかの判定を行う。
もし、「FileSystemB」と判定された場合(ステップS2614における「YES」)、ステップS2615に移行する。ステップS2615では記録媒体20101に画像データファイル2103をFileSystemB(2104)の制御方法を用いて、記録する。ステップS2616では記録した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をProtect属性に設定し、終了する。ステップS2614で「FileSystemB」と判定されなかった場合(ステップS2614における「NO」)、ステップS2617に移行する。ステップS2617では記録媒体20101に記録できないことを警告表示し、終了する。
このように、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持ち、制御するファイルシステムが異なる場合でも、記録媒体101、記録媒体20101に対して画像データファイルを記録する際には、内部データ・ファイル属性203cをファイルシステムには依存せず同じ標準属性とする。更にファイルシステム・ファイル属性2102を読み取り専用属性に、FileSystem・File属性2105をProtect属性にする。これにより、記録媒体101が他の機器、例えばパーソナルコンピュータからのプログラムで画像データファイルを読み出された際には、ファイルシステム・ファイル属性2102が機能して読み取り専用属性のファイルとして読み出される。よって、パーソナルコンピュータのプログラムでは、画像データファイル2103に対して、編集処理等を行うことができないので、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊を防ぐことが可能となる。
また同様に、記録媒体20101が他の機器、例えばパーソナルコンピュータからのプログラムで画像データファイルを読み出された際には、FileSystem・File属性2105が機能して読み取り専用属性のファイルとして読み出される。よって、パーソナルコンピュータのプログラムでは、画像データファイル2103に対して、編集処理等を行うことができないので、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊を防ぐことが可能となる。
即ち、記録媒体101、記録媒体20101が異なるファイルシステムで制御されている場合でも、内部データ・ファイル属性の扱い(データ)は同じで、ファイルシステム・ファイル属性は各ファイルシステムに対応したファイル属性で記録できる。
ここで、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊は、画像データファイル内の一部に、パーソナルコンピュータのプログラムに解釈できない領域が存在した場合に生ずる。具体的には、当該領域に対して解釈できないまま、アクセスを行ってしまうことで、そのファイル構造を壊してしまうことによりファイル破壊が起こる。
次に図27のフローチャートを参照して、図23のステップS2303で行われる、画像データファイルを読み出す記録媒体を選択、決定する再生元媒体選択処理について説明する。
まず、ステップS2701では記録媒体選択スイッチ20001の設定が再生元の記録媒体として記録媒体101が設定されているかどうかを判定する。もし、設定されていると判定された場合には(ステップS2701における「YES」)システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101の再生選択フラグを「記録媒体101」にし、ステップS2703に移行する。一方、設定されていないと判定された場合には(ステップS2701における「NO」)、ステップS2703へ移行する。
ステップS2703では、記録媒体選択スイッチ20001の設定が再生元記録媒体に記録媒体20101が設定されているかどうかを判定する。もし、設定されていると判定された場合には(ステップS2703における「YES」)システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101の再生選択フラグを「記録媒体20101」にし、終了する。一方、設定されていないと判定された場合には(ステップS2703における「NO」)、そのまま処理を終了する。
なお、本実施形態では記録媒体選択スイッチ20001の再生元となる記録媒体の設定方法が排他的に行われるものなので、再生選択フラグにはどちらか一方の記録媒体が設定されることになる。
次に、図28のフローチャートを参照して、図23のステップS2304で行われる、選択された記録媒体から画像データファイルを読み出して、再生する画像データファイル選択再生処理について説明する。
まず、ステップS2801ではシステム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の再生選択フラグが「記録媒体101」であるかの判定を行う。もし「記録媒体101」と判定された場合(ステップS2801において「YES」)、ステップS2802に移行する。ステップS2802ではシステム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグが「ファイルシステムA」であるかの判定を行う。もし、「ファイルシステムA」と判定された場合(ステップS2802において「YES」)、ステップS2803に移行する。ステップS2803では、記録媒体101から画像データファイル2103をファイルシステムA2101の制御でメモリ30に読み出し、ステップS2810に移行する。
ステップS2802で「ファイルシステムA」と判定されなかった場合(ステップS2802において「NO」)、ステップS2804に移行する。ステップS2804では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグが「FileSystemB」であるかの判定を行う。もし、「FileSystemB」と判定されなかった場合(ステップS2804において「NO」)、ステップS2816に移行し、再生できないことを警告表示し、終了する。「FileSystemB」と判定された場合(ステップS2804において「YES」)、ステップS2805に移行する。ステップS2805では、記録媒体101から画像データファイル2103をFileSystemB2104の制御でメモリ30に読み出し、ステップS2810に移行する。
一方、ステップS2801で「記録媒体101」と判定されなかった場合(ステップS2801において「NO」)、ステップS2806に移行する。ステップS2806ではシステム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグが「ファイルシステムA」であるかの判定を行う。もし、「ファイルシステムA」と判定された場合(ステップS2806において「YES」)、ステップS2807に移行する。ステップS2807では、記録媒体20101から画像データファイル2103をファイルシステムA2101の制御でメモリ30に読み出し、ステップS2810に移行する。
ステップS2806で「ファイルシステムA」と判定されなかった場合(ステップS2806において「NO」)、ステップS2808に移行する。ステップS2808では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグが「FileSystemB」であるかの判定を行う。もし、「FileSystemB」と判定されなかった場合(ステップS2808において「NO」)、ステップS2816に移行し、再生できないことを警告表示し、終了する。「FileSystemB」と判定された場合(ステップS2806において「YES」)、ステップS2805に移行する。ステップS2805では、記録媒体20101から画像データファイル2103をFileSystemB2104の制御でメモリ30に読み出し、ステップS2810に移行する。
次にステップS2810では、メモリ30に読み出した画像データファイル2103に内部データ・ファイル属性203cが存在するか否かを判定する。もし、内部データ・ファイル属性2103cが存在すると判定された場合には(ステップS2810において「YES」)、ステップS2811に移行し、内部データ・ファイル属性203cを取得する。一方、内部データ・ファイル属性203cが存在しないと判定された場合には(ステップS2810において「NO」)、ステップS2812に移行する。ステップS2812では、再生選択フラグに設定されている記録媒体のファイルシステム選択フラグは「ファイルシステムA」がどうかの判定を行う。
もし、「ファイルシステムA」と判定された場合(ステップS2812において「YES」)、ステップS2813に移行し、ファイルシステム・ファイル属性2102を取得する。「ファイルシステムA」と判定されなかった場合(ステップS2812において「NO」)、ステップS2814に移行する。ステップS2814では、再生選択フラグに設定されている記録媒体のファイルシステム選択フラグは「FileSystemB」がどうかの判定を行う。もし、「FileSystemB」と判定された場合(ステップS2814において「YES」)、ステップS2815に移行し、FileSystem・File属性2105を取得する。もし、「FileSystemB」と判定されなかった場合(ステップS2814において「NO」)、ステップS2816に移行し、ファイル属性が取得できないことを警告表示し、終了する。
次に、ステップS2817では、ステップS2811もしくはステップS2813もしくはステップS2815で取得したファイル属性を画像データファイル203の属性としてメモリ30に一時記憶する。ステップS2818では、ステップS2817でメモリ30に一時記憶した画像データファイル属性の内容を判定する。もし、画像データファイル属性が読み取りもしくはProtect属性でないと判定された場合には(ステップS2818において「NO」)、ステップS2819に移行し、表示処理を行う。ここでの表示処理に関しては公知なので特に記述はしないが、メモリ30に読み出された画像データファイル203を、表示制御部26により画像表示部28に表示する処理を行う。
一方、画像データファイル属性が読み取りもしくはProtect属性であると判定された場合には(ステップS2818において「YES」)、ステップS2820に移行する。ステップS2820では、読み取り専用画像である警告を表示制御部26により画像表示部28に行い、ステップS2819で表示処理を行い、終了する。
次に図29のフローチャートを参照して、図23のステップS2306で行われる、選択された記録媒体に画像データを記録する(コピーする)画像データファイルコピー処理について説明する。
まず、ステップS2901では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101の記録フラグが「記録する」であるかの判定を行う。もし、「記録する」と判定されなかった場合(ステップS2901において「NO」)、記録媒体101には記録(コピー)しないでステップS2909に移行する。
一方、「記録する」と判定された場合(ステップS2901において「YES」)、ステップS2902に移行する。ステップS2902では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグが「ファイルシステムA」であるかの判定を行う。もし、「ファイルシステムA」と判定された場合(ステップS2902において「YES」)、ステップS2903に移行する。ステップS2903では記録媒体101にメモリ30に読み出した画像データファイル2103をファイルシステムA(2101)の制御方法を用いて、記録(コピー)する。
このとき記録する画像データファイル2103には内部データ・ファイル属性2103cが含まれている。よって、画像データファイル2103が、図23のステップS2304で記録媒体101、記録媒体20101のどちらの記録媒体から、また「ファイルシステムA」、「FileSystemB」どちらのファイルシステムの制御で読み出されたかには依存せず、内部データ・ファイル属性2103cのファイル属性が継承され、記録される。
ステップS2904では記録(コピー)した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2102を読み取り専用属性に設定し、ステップS2909に移行する。ステップS2902で「ファイルシステムA」と判定されなった場合(ステップS2902において「NO」)、ステップS2905に移行する。ステップS2905では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体101のファイルシステム選択フラグが「FileSystemB」であるかの判定を行う。
もし、「FileSystemB」と判定された場合(ステップS2905において「YES」)、ステップS2906に移行する。ステップS2906では記録媒体101に画像データファイル2103をFileSystemB(2104)の制御方法を用いて、記録(コピー)する。ステップS2907では記録(コピー)した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をProtect属性に設定し、ステップS2909に移行する。ステップS2905で「FileSystemB」と判定されなった場合(ステップS2905において「NO」)、ステップS2908に移行する。ステップS2908では記録媒体101に記録(コピー)できないことを警告表示し、ステップS2909に移行する。
次にステップS2609では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101の記録フラグが「記録する」であるかの判定を行う。もし、「記録する」と判定されなかった場合(ステップS2909において「NO」)、記録媒体20101には記録しないで終了する。「記録する」と判定された場合(ステップS2909において「YES」)、ステップS2910に移行する。ステップS2910では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグが「ファイルシステムA」であるかの判定を行う。
もし、「ファイルシステムA」と判定された場合(ステップS2910において「YES」)、ステップS2911に移行する。ステップS2911では記録媒体20101に画像データファイル2103をファイルシステムA(2101)の制御方法を用いて、記録(コピー)する。ステップS2912では記録(コピー)した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2103cを読み取り専用属性に設定し、終了する。
ステップS2910で「ファイルシステムA」と判定されなった場合(ステップS2910において「NO」)、ステップS2913に移行する。ステップS2913では、システム制御部50が作業領域として使用するメモリ30の記録媒体20101のファイルシステム選択フラグが「FileSystemB」であるかの判定を行う。もし、「FileSystemB」と判定された場合、ステップS2914に移行する。ステップS2914では記録媒体20101に画像データファイル2103をFileSystemB(2104)の制御方法を用いて、記録(コピー)する。
このとき記録する画像データファイル2103には内部データ・ファイル属性2103cが含まれる。そして、画像データファイル2103が、図23のステップS2304で記録媒体101、記録媒体20101のどちらの記録媒体から、また「ファイルシステムA」、「FileSystemB」どちらのファイルシステムの制御で読み出されたかには、依存しないで、内部データ・ファイル属性2103cのファイル属性が継承され、記録される。
ステップS2915では記録(コピー)した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をProtect属性に設定し、終了する。ステップS2913で「FileSystemB」と判定されなった場合ステップS2913において「NO」)、ステップS2916に移行する。ステップS2916では記録媒体20101に記録(コピー)できないことを警告表示し、終了する。
このように記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持つもので、制御するファイルシステムが異なる記録媒体101、記録媒体20101に対して画像データファイルをコピーする際には、内部データ・ファイル属性203cをファイルシステムのタイプに依存せずに継承することが可能となる。
このとき、ファイルシステム・ファイル属性2102を読み取り専用属性、FileSystem・File属性2105をProtect属性にする。これにより、記録媒体101、記録媒体20101が他の機器、例えばPCのプログラムにより画像データファイルを読み出された際には、ファイルシステム・ファイル属性等が機能して読み取り専用属性のファイルとして読み出される。よって、パーソナルコンピュータのプログラムでは、画像データファイル2103に対して、編集処理等を行うことができないので、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊を防ぐことが可能となる。
さらに、画像データファイルの再生においても、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持つもので、制御するファイルシステムが異なる記録媒体101、記録媒体20101に対して、画像データファイル203のファイルシステム・ファイル属性2102、FileSystem・File属性2105が読み取り専用属性であっても、内部データ・ファイル属性203cの内容に基づいて、読み取り専用画像でないように表示することができる。また、内部データ・ファイル属性203cを含まない画像データファイル203については、ファイルシステム・ファイル属性2102、FileSystem・File属性2105を利用した表示を行うことができる。
なお、内部データ・ファイル属性2103c等の内容に応じて、ファイルシステム・ファイル属性2102及びFileSystem・File属性2105を設定することもできる。そこで、図30を参照して、図23のステップS2306で行われる、選択された記録媒体に画像データを記録する(コピーする)画像データファイルコピー処理の他の一例を説明する。
図30は、基本的には図29のフローチャートと同様である。よって、図29と同様の処理ステップについては同一の参照番号を付している。以下では、図30において新たに追加された処理ステップについて説明する。
ステップS2903において、記録媒体101にメモリ30に読み出した画像データファイル2103をファイルシステムA(2101)の制御方法を用いて、記録(コピー)した後、ステップS3001に移行する。ステップS3001では、図28のステップS2817において決定されたファイル属性が「読み取り専用」属性であるか否かを判定する。
もし、「読み取り専用」属性の場合には(ステップS3001において「YES」)、ステップS2904へ移行する。ステップS2904では記録(コピー)した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2102を読み取り専用属性に設定し、ステップS2909に移行する。
一方、「読み取り専用」属性でない場合には(ステップS3001において「NO」)、ステップS3002へ移行する。ステップS3002では記録(コピー)した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2102を標準属性に設定し、ステップS2909に移行する。
次に、ステップS2906において記録媒体101に画像データファイル2103をFileSystemB(2104)の制御方法を用いて、記録(コピー)した後、ステップS3003に移行する。ステップS3003では、図28のステップS2817において決定されたファイル属性が「読み取り専用」属性であるか否かを判定する。
もし、「読み取り専用」属性の場合には(ステップS3003において「YES」)、ステップS2907へ移行する。ステップS2907では記録(コピー)した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をProtect属性に設定し、ステップS2909に移行する。
一方、「読み取り専用」属性でない場合には(ステップS3003において「NO」)、ステップS3004へ移行する。ステップS3004では記録(コピー)した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をNormal属性に設定し、ステップS2909に移行する。
更に、ステップS2911において、記録媒体20101にメモリ30に読み出した画像データファイル2103をファイルシステムA(2101)の制御方法を用いて、記録(コピー)した後、ステップS3005に移行する。ステップS3005では、図28のステップS2817において決定されたファイル属性が「読み取り専用」属性であるか否かを判定する。
もし、「読み取り専用」属性の場合には(ステップS3005において「YES」)、ステップS2912へ移行する。ステップS2912では記録(コピー)した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2102を読み取り専用属性に設定し、処理を終了する。
一方、「読み取り専用」属性でない場合には(ステップS3005において「NO」)、ステップS3006へ移行する。ステップS3006では記録(コピー)した画像データファイル2103のファイルシステム・ファイル属性2102を標準属性に設定し、処理を終了する。
次に、ステップS2913において記録媒体20101に画像データファイル2103をFileSystemB(2104)の制御方法を用いて、記録(コピー)した後、ステップS3007に移行する。ステップS3007では、図28のステップS2817において決定されたファイル属性が「読み取り専用」属性であるか否かを判定する。
もし、「読み取り専用」属性の場合には(ステップS3007において「YES」)、ステップS2915へ移行する。ステップS2915では記録(コピー)した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をProtect属性に設定し、処理を終了する。
一方、「読み取り専用」属性でない場合には(ステップS3007において「NO」)、ステップS3008へ移行する。ステップS3008では記録(コピー)した画像データファイル2103のFileSystem・File属性2105をNormal属性に設定し、処理を終了する。
このように、図30に対応する実施形態では、内部データ・ファイル属性2103cが画像データファイル内に存在する場合には、その内容に応じてファイルシステム・ファイル属性2102やFileSystem・FIle属性2105を設定することができる。よって、記録媒体101、記録媒体20101が他の機器、例えばPCのプログラムにより画像データファイルを読み出された際には、ファイルシステム・ファイル属性等が機能して読み取り専用属性のファイルとして読み出される。よって、パーソナルコンピュータのプログラムでは、画像データファイル2103に対して、編集処理等を行うことができないので、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊を防ぐことが可能となる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態における画像処理装置の構成を、図31を参照して説明する。本発明の第3の実施形態による画像処理装置の要部構成は、図20とほぼ同じである。
上記の第2の実施形態では、記録媒体を取り付けるためのインタフェース及びコネクタを2系統持ち、該インタフェース等を利用して記録媒体を複数接続し、画像処理装置内でそれぞれの記録媒体へ読み書きをするものとして説明した。これに対し、第3の実施形態ではインタフェース及びコネクタに、記録媒体以外の外部接続機器を接続し、画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合う点を特徴とする。この外部接続機器は、本実施形態では、図20と同様の構成を有する画像処理装置30100として実現され、異なる装置がそれぞれ独立して各々の記録媒体へ読み書きを行うことができる。また、図31では、本実施形態の特徴に基づき図20の構成と異なる部分が存在する。
インタフェース及びコネクタとしては、第2の実施形態と同様、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の規格に準拠したものを用いて構成することが可能である。したがって、インタフェース20090a及び20092aをPCMCIAカードやCFカード等の規格に準拠したものを用いて構成し、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード、等の各種通信カードを接続することができる。これにより、同様の構成をもつ画像処理装置以外の他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことも可能となる。
ここで、管理情報には、転送する画像データのファイル属性が含まれる。本実施形態では、この管理情報に含まれるファイル属性を特に「T-ファイル属性」と呼び、例えば、T-読み取り専用属性というように、従前のファイル属性に「T-」という接頭語を入れて区別する。なお、転送方法の説明については公知なので特に記述しないが、画像処理装置100のメモリ52aに格納されたプログラムを取得し、実行することでシステム制御部50aにより実現される。
30100は画像処理装置である。この画像処理装置30100は、画像処理装置100と同様の構成を有する。なお、画像処理装置100及び画像処理装置30100の各構成部を区別するために、画像処理装置100の構成部には参照番号の後「a」を付記し、画像処理装置30100の構成部には参照番号の後に「b」を付記している。例えば、インタフェース20090aは画像処理装置100のインタフェースであり、インタフェース20090bは画像処理装置30100のインタフェースとして区別することができる。
本実施形態では、画像処理装置100のメモリ52aに記録されている、作成した画像データファイルを記録媒体に記録するプログラム、画像データファイルを記録媒体から読み出すプログラムなどは、ファイルシステムAを解釈できるようにプログラムされている。一方、画像処理装置30100のメモリ52bに記録されている、作成した画像データファイルを記録媒体に記録するプログラム、画像データファイルを記録媒体から読み出すプログラムなどは、FileSystemBを解釈できるようにプログラムされている。このようにそれぞれの画像処理装置内において、異なるファイルシステムで制御された画像データファイルを本実施形態では転送し合う。
さらに、図20の構成に追加する形で異なる部分の30001aは、転送操作スイッチであり、不図示のセットキー、十字キーなどの組み合わせで構成される。この転送操作スイッチにより、記録媒体101に格納された画像データの転送設定を行うことができる。この転送操作スイッチ30001a(30001b)では、画像データについて「送信する」、「送信しない」、「受信する」・「受信しない」のいずれかの動作を設定することができる。転送操作スイッチ30001a(30001b)による設定内容は、システム制御部が作業領域をして使用するメモリ30aに「転送判断フラグ」として保持される。
次に、図32を参照して、画像処理装置100、接続されている記録媒体101a、画像データファイルとして記録しているファイル構造、及び、ファイルシステムの関係を説明する。併せて、画像処理装置30100、接続されている記録媒体101b、画像データファイルとして記録しているファイル構造、及び、ファイルシステムの関係を説明する。
図32に示すように本実施形態では、画像処理装置100と画像処理装置30100とを、接続3110により接続することができる。この接続3110は画像処理装置間で、画像データを互いに転送可能な接続形態であれば有線、無線を問わず適用することができる。例えば、USB、IEEE1394、IEEE802.11等の通信プロトコルを採用した接続形態が考えられる。
本実施形態では、画像処理装置100において生成される画像データファイル3103は、ファイルシステムA3101管理下で記録媒体101aに記録されている。この詳細については第2の実施形態で説明したこととほぼ同様なので、その詳細な説明は省略する。一方、画像処理装置30100において生成される画像データファイル3103は、FileSystemB3104の管理下で記録媒体101bに記録されている。これも第2の実施形態で説明したこととほぼ同様なので、その詳細な説明については省略する。また、このファイルシステムA、FileSystemBの関係についても、第2の実施形態で述べたこととほぼ同様なので、その詳細な説明は省略する。また、属性についての説明も第1及び第2の実施形態と同様なので省略する。また画像データファイルの構造例についても第1及び第2の実施形態と同様なので省略する。
次に、図33を参照して、画像処理装置100の記録媒体101aから、画像処理装置30100の記録媒体101bに画像データファイルを送信するまでの一連の画像データファイル送信処理シーケンスを説明する。図33では、画像処理装置30100に画像データファイルを送信するまでを記載しているが、当然に、送信された画像データファイルは、画像処理装置30100の記録媒体101bに画像データファイル3103として記録される。係る記録シーケンスについては、画像処理装置100が画像処理装置30100から画像データを受信し、記録媒体101aに記録するまでのシーケンスと同様(ファイルシステムのみ違う)なので、後述する受信のシーケンスとして説明する。
図33において、ステップS3201では転送操作スイッチ30001aにおける不図示の転送操作モードが設定されたか否かを判定する。もし、転送操作モードに設定されたと判定された場合に(ステップS3201において「YES」)、ステップS3202における転送判断フラグ設定処理に移行する。この処理では、転送操作スイッチ30001aの設定に従い転送判断フラグの設定を行う。この詳細については図35を参照して後述する。
次に、ステップS3203では、転送判断フラグ設定処理の結果に基づきメモリ30aの転送判断フラグの内容を判定する。もし、転送判断フラグが「送信する」であったと判定された場合に(ステップS3203において「YES」)、ステップS3204における画像データ送信処理に移行する。この画像データ送信処理では、画像データファイル3103を接続された画像処理装置30100に送信するが、その詳細については図36を参照して説明する。一方、転送判断フラグが「送信する」であったと判定されなかった場合は(ステップS3203において「NO」)、処理を終了する。以上により、一連の画像データファイル送信動作が実行される。
次に画像処理装置100が画像処理装置30100から画像データファイルを受信し、記録媒体101aに記録するまでの一連の画像データファイル受信・記録のシーケンスを、図34を参照して説明する。
図34において、ステップS3301では転送操作スイッチ30001aにおける不図示の転送操作モードが設定されたか否かを判定する。もし、転送操作モードに設定されたと判定された場合に(ステップS3201において「YES」)、ステップS3302における転送判断フラグ設定処理に移行する。この処理では、転送操作スイッチ30001aの設定に従い転送判断フラグの設定を行う。この詳細については図35を参照して後述する。
次に、ステップS3303では、転送判断フラグ設定処理の結果に基づきメモリ30aの転送判断フラグの内容を判定する。もし「受信する」であったと判定された場合に(ステップS3303において「YES」)、ステップS3304における画像データ受信記録処理に移行する。この画像データ受信記録処理では、送信されてきた画像データファイル3103を受信し、接続された記録媒体101aに記録するが、その詳細については図37を参照して後述する。「受信する」であったと判定されなかった場合は(ステップS3303において「NO」)、処理を終了する。以上により、一連の画像データ受信記録動作が実行される。
次に図35のフローチャートを参照して、図33のステップS3202、および図34のステップS3302で行われる、転送判断フラグの設定処理について説明する。
まず、ステップS3401では、インタフェース20092aを介して、画像処理装置30100が接続されているか否かを判定する。この判定方法は公知なので特に記述しないが、画像処理装置100のメモリ52aに格納されたプログラムを取得し、実行することでシステム制御部50aにより実現される。もし、接続されていると判定された場合には(ステップS3401において「YES」)、ステップS3402に移行する。一方、ステップS3401において接続されていないと判定された場合には(ステップS3401において「NO」)、ステップS3408に移行する。ステップS3408では転送設定ができないという警告表示を行い、ステップS3409に移行する。ステップS3409ではシステム制御部が作業領域をして使用するメモリ30aの転送判断フラグを「無効」に設定し、終了する。
次にステップS3402では、画像処理装置100の転送モードが「送信する」に設定されているか否かを判定する。もし、「送信する」に設定されていると判定された場合には(ステップS3402において「YES」)、ステップS3403に移行し、システム制御部が作業領域をして使用するメモリ30aの転送判断フラグを「送信する」に設定し、ステップS3406に移行する。
一方、ステップS3402において「送信する」に設定されていないと判定された場合には(ステップS3402において「NO」)、ステップS3404に移行し、転送モードが「受信する」に設定されているかどうかを判定する。もし、「受信する」に設定されていると判定された場合には(ステップS3404における「YES」)、ステップS3405に移行し、システム制御部が作業領域をして使用するメモリ30aの転送判断フラグを「受信する」に設定し、ステップS3407に移行する。
ステップS3406では画像処理装置30100の転送モードが「受信する」に設定されているかどうかの判定をする。もし、「受信する」に設定されていると判定された場合には(ステップS3406において「YES」)、そのまま処理を終了する。
一方、「受信する」に設定されていると判定されなかった場合には(ステップS3406において「NO」)、ステップS3408に移行する。ステップS3408では、接続先である画像処理装置30100が受信するための準備ができていないため、転送モード設定ができないとの警告表示を行った後、ステップS3409に移行する。ステップS3409の処理は前述したとおりである。
ステップS3407では画像処理装置30100の転送モードが「送信する」に設定されているか否かの判定をする。もし、「送信する」に設定されていると判定された場合には(ステップS3407において「YES」)、そのまま処理を終了する。一方、「送信する」に設定されていると判定されなかった場合には(ステップS3407において「NO」)、ステップS3408に移行する。ステップS3408では、接続先である画像処理装置30100が送信するための準備ができていないため、転送のモード設定ができないとの警告表示を行った後、ステップS3409に移行する。ステップS3409の処理は前述したとおりである。
このように画像データファイルを送信するのか・しないのか、受信するのか・しないのかの判断をし、転送判断フラグを設定することができる。
次に図36のフローチャートを参照して、図33のステップS3204で行われる、画像データを画像処理装置30100に送信する画像データ送信処理について説明する。
まず、ステップS3501では画像データファイルをメモリ30a上に保持する。これは記録媒体101aに記録されている画像データファイル3103をファイルシステムAの制御方法を用いて読み出して保持する場合と、撮影処理により作成された画像データを保持する場合とがある。それらの処理については既に説明しているので、その詳細についての説明は省略する。なお、画像処理装置30100側で同様の処理を行う際には、記録媒体101bに記録されている画像データファイル3103をFileSystemBの制御方法を用いて読み出して保持する。
次に、ステップS3502では、保持した画像データファイルに内部データ・ファイル属性3103cが存在するかどうかの判定をする。もし、内部データ・ファイル属性3103cが存在すると判定された場合には(ステップS3502において「YES」)、ステップS3504に移行する。ステップS3504では送信する画像データファイルに付属する管理情報のT-ファイル属性を「T-読み取り専用属性」に設定し、ステップS3506に移行する。ここでの管理情報はメモリ30aに一時記憶される転送用の情報である。
一方、内部データ・ファイル属性3103cが存在すると判定されなかった場合には(ステップS3502において「NO」)、ステップS3503に移行する。ステップS3503では、ファイルシステム・ファイル属性3102を取得する。なおファイルシステム・ファイル属性3102の取得は、記録媒体101aから読み出した際にのみ行われるもので、撮影処理により画像処理装置100で作成された画像データファイルには必ず、内部データ・ファイル属性3103cが存在している。また、画像処理装置30100側で同様の処理を行う際には、FileSystem・File属性3105取得する。
次にステップS3505で、取得したファイルシステム・ファイル属性3102から、対応する画像データファイルに付属する管理情報のT-ファイル属性を決定、設定し、ステップS3506に移行する。ここでの管理情報はメモリ30aに一時記憶される転送用の情報である。なお、画像処理装置30100側で同様の処理を行う際には、取得したFileSystem・File属性3105から、それに対応した転送する画像データに付属する管理情報のT-ファイル属性を決定、設定する。
ステップS3506では送信処理が行われる。この送信処理では、画像処理装置100のメモリ52aに格納されたプログラムを取得・実行することでシステム制御部50aにより、決められたプロトコルに従って行われる。即ち、メモリ30aに保持した画像データと送信する画像データファイルに付属する管理情報とが、接続された画像処理装置30100に送信される。この送信処理は公知の内容なので、これ以上は特に記述しない。
次に図37のフローチャートを参照して、図34のステップS3304で行われる、画像データを画像処理装置30100から受信・記録する画像データ受信記録処理について説明する。
まずステップS3601では、受信処理が行われる。この受信処理では、画像処理装置100のメモリ52aに格納されたプログラムを取得・実行することでシステム制御部50aにより、決められたプロトコルに従って行われる。即ち、画像処理装置30100から送信された画像データと転送する画像データに付属する管理情報とがメモリ30aに保持される。この受信処理は公知の内容なので、これ以上は特に記述しない。
次にステップS3602では、受信したメモリa上に記憶された画像データを記録媒体101aにファイルシステムAの制御方法を用いて記録する。記録処理についての詳細は既に述べているので、その説明は省略する。なお、画像処理装置30100側で同様の処理を行う際には、FileSystemBの制御方法を用いて記録媒体101bに記録する。
次に、ステップS3603で受信した画像データに付属する管理情報のT-ファイル属性からファイルシステム・ファイル属性3102を決定し設定する。その後、処理を終了する。
図36を用いて説明したように、内部データ・ファイル属性3103cが存在する画像データの場合、T-ファイル属性は、常にT-読み取り専用属性になっているので、ファイルシステム・ファイル属性3102も常に読み取り専用属性に設定される。もし、内部データ・ファイル属性3103cが存在しない画像データの場合、画像処理装置30100のFileSystem・File属性がT-ファイル属性に設定されているので、それに対応したファイルシステム・ファイル属性3102が設定される。
このように記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタに記録媒体以外の接続機器を接続し、それぞれの機器が制御するファイルシステムの異なる記録媒体101a、記録媒体101bの間で、画像データファイル3103を転送し合うことができる。この転送処理では、転送前後において、内部データ・ファイル属性3103cをファイルシステムには依存させず、同一内容のまま継承することができる。
このときファイルシステム・ファイル属性を読み取り専用属性、FileSystem・File属性をProtect属性にしておけば、PCなどの他の機器より記録媒体101a又は記録媒体101bから画像データファイルが読み出されても、読み取り専用属性のファイルとして扱われる。よって、パーソナルコンピュータのプログラムでは、画像データファイル3103に対して、編集処理等を行うことができないので、画像データファイル構造の解釈の違いによるファイル破壊を防ぐことが可能となる。
さらに、記録媒体101aや101bから画像データファイルを取得した画像処理装置は、ファイルシステム・ファイル属性3102やFileSystem・File属性3105が読み取り専用属性であっても、内部データ・ファイル属性3103cの内容に基づいて表示・編集等を行うことができる。また、内部データ・ファイル属性3103cを含まない場合には、ファイルシステム・ファイル属性3102、FileSystem・File属性3105に基づいて、画像データファイルを扱うことができる。
なお、本実施形態では同様の構成をもつ画像処理装置を接続したが、パーソナルコンピュータなどのファイルシステムをもった外部接続機器を接続した場合に適用しても良い。
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、デジタルカメラなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなど)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。