JP2006306611A - 搬送物浮上ユニット、搬送物浮上装置、及びステージ装置 - Google Patents

搬送物浮上ユニット、搬送物浮上装置、及びステージ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 搬送物を浮上させたときの保持剛性を高める。
【解決手段】 上面52側に設けられた吹出口54からエアを吹出すための吹出流路66と、上面52側に設けられた吸引口56からエアを吸引するための吸引流路64と、を備えた搬送物浮上ユニット50である。搬送物浮上ユニット50は、吹出流路66内に設けられており、エアの流れ方向を変換する流路変換体94を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ガラス基板などの搬送物を非接触で浮上させるための搬送物浮上ユニット、搬送物浮上装置、及びこれを備えるステージ装置に関する。
従来、ガラス基板などの搬送物をエアにより非接触で浮上させる技術が知られている。例えば特許文献1には、吹出流路を通して移動テーブルの下面からエアを吹出して浮上させる一方、吸引流路を通してエアを吸引することにより、平面移動剛性(すなわち、保持剛性)を高める技術が開示されている。
特開平6−56234号公報
しかしながら、移動テーブルの下面から単にエアを吹出し、且つ吸引するのみでは、基板の十分な保持剛性が得られないため、基板を搬送しながら処理するときに、大きな振幅で振動してしまい、処理の要求精度を十分に満たすことができなかった。具体的には、カメラで基板上を検査するときに焦点ぶれが起きたり、基板に塗布液を塗布するとき塗布ムラが生じたりするおそれがあった。
本発明は、上記した事情に鑑みて為されたものであり、搬送物を浮上させたときの保持剛性を高めることを課題とする。
発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、吹出流路の孔径を吸引流路の孔径よりも小さくすると、吹出流路から吹出されるエアに圧力損失が生じ、これにより基板の保持剛性が高まって、振動を低減することができることを見出した。しかしながら、このとき吹出流路の孔径を小さくし過ぎると孔が詰まり易くなり、一方、吸引流路の孔径を大きくし過ぎると大きな吸引ポンプが必要となるという問題があった。そこで、吹出流路内にエアの流れ方向を変換する流路変換体を設け、エアに圧力損失を生じさせることで、上記問題を生じさせることなく基板の保持剛性を高め、振動を低減することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係る搬送物浮上ユニットは、一の主面側に設けられた吹出口からエアを吹出すための吹出流路と、一の主面側に設けられた吸引口からエアを吸引するための吸引流路と、を備えた搬送物浮上ユニットであって、吹出流路内に設けられており、エアの流れ方向を変換する流路変換体を備えることを特徴とする。
この搬送物浮上ユニットによれば、流路変換体によりエアの流れ方向が変換されて曲げられるため、また流路変換体の存在により吹出流路の流路断面積が変わるため、圧力損失を生じさせることができる。従って、基板の保持剛性を高めることが可能となる。
流路変換体は、吹出流路内の位置を可変に設けられていると好ましい。このようにすれば、吹出流路内における流路変換体の位置を変更することで、エアの圧力損失を微調整することができる。
吹出流路は、所定の流路断面積を有する小流路と、小流路よりも流路断面積が大きい大流路とを有し、流路変換体は大流路内に設けられていると好ましい。このようにすれば、より大きな圧力損失を生じさせることができる。
吹出流路内には、流路変換体が複数設けられていると好ましい。このようにすれば、より大きな圧力損失を生じさせることができる。
吸引流路は一の主面に略直交する方向に沿って延びており、吸引流路を除く部分は、吹出流路により実質的に占められていると好ましい。このようにすれば、限られたスペースで効率的に圧力損失を稼ぐことができる。
上記した搬送物浮上ユニットを複数備え、複数の搬送物浮上ユニットは、一の主面に垂直な方向に積層されていると好ましい。このようにすれば、限られた設置面積でより大きな圧力損失を稼ぐことが可能となる。
本発明に係る搬送物浮上装置は、上記した搬送物浮上ユニットを複数備え、複数の搬送物浮上ユニットは、一の主面に沿う方向に2次元状に配置されていることを特徴とする。
この搬送物浮上装置では、吹出流路に連通された吹出口と吸引流路に連通された吸引口とが一の主面側で2次元状に配置されているため、一の主面に沿う方向に延びる搬送物を高い保持剛性で浮上させることができる。
搬送物浮上装置は、複数の貫通孔を有する定盤を備え、定盤は、2次元状に配置された複数の搬送物浮上ユニットの一の主面上に載置されて、複数の貫通孔が吹出口及び吸引口に気密に連通されていると好ましい。このようにすれば、搬送物浮上ユニットと対面する側とは異なる側の定盤の主面を基準面とすることができるため、エアの吹出しと吸引とを行う面の平面度を出すことが可能となる。
本発明に係るステージ装置は、上記した搬送物浮上装置と、搬送物を把持し搬送物浮上装置上を通過させる搬送装置と、を備えることを特徴とする。
このステージ装置によれば、搬送装置により搬送物を把持して搬送することができる。特に、搬送物浮上装置上を通過させるときは、十分な保持剛性で搬送物を浮上させることができるため、振動を十分に低減することができる。
本発明によれば、搬送物を浮上させたときの保持剛性を高めることが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る基板検査システム10の構成を示す斜視図である。また図2は、この基板検査システム10の構成を示す平面図である。なお、図2においては、ガントリ40は一点鎖線で示している。
本実施形態に係る基板検査システム10は、図1及び図2に示すように、ステージ装置11と、検査装置14と、を備えている。ステージ装置11は、搬送装置12と、基板浮上装置(搬送物浮上装置)26とを備えている。
搬送装置12は、ベース16と、1対のガイドレール18と、4つのスライダ20と、駆動機構22と、4つの保持部材24と、を備えている。
ベース16は、外形が直方体状をなし、床面などの水平面上に載置される。このベース16の上面16aは、所定方向に延びている。このベース16の上面16aの延びる方向が、ガラス基板(搬送物)28の搬送方向となる。ベース16の幅は、ガラス基板28の幅よりも大きめに設けられている。なお、以下の説明においては、図1に示すように、ベース16の上面16aの延びる方向を搬送方向X、ベース16の上面16aの法線方向を鉛直方向Z、搬送方向X及び鉛直方向Zの双方に直交する方向を幅方向Yという。
1対のガイドレール18は、搬送方向Xに延びるように、ベース16の上面16aに設置されている。これら1対のガイドレール18は、ガラス基板28の幅よりも若干大きめの間隔を開けて、互いに平行に配置されている。
スライダ20は、1対のガイドレール18それぞれに2個ずつ設けられている。各スライダ20は、ガイドレール18にガイドされて、搬送方向Xに移動可能に設けられている。
駆動機構22は、図3に示すように、固定子30と可動子32とを含むリニアモータ機構から構成されている。固定子30は、一対のガイドレール18それぞれの外側において、ガイドレール18に沿うようにベース16上に設けられている。可動子32は、図1から図3に示すように、固定子30と作用して駆動される駆動体33と、駆動体33の両端から搬送方向Xに延設され駆動体33とスライダ20とを連結する連結部材37と、を含んでいる。連結部材37は、スライダ20の外側面にそれぞれに固定されている。これにより、各ガイドレール18に設けられた2つのスライダ20は、一定距離を保ったまま同期して移動する。
保持部材24は、4つのスライダ20の内側面にそれぞれ固定されている。保持部材24は、図3に示すように、吸着部34とバネ板部36とを含んでいる。この保持部材24は、吸着部34でのエア引きにより、ガラス基板28の側縁部を吸着して確実に保持する。これら保持部材24により、ガラス基板28はベース16の上面16aから離間した状態で保持される。バネ板部36は、鉛直方向Zに沿って延びる基部36aと、幅方向Yに沿って延びる屈曲部36bとを含んでいる。吸着部34は、屈曲部36b上に固定されている。
ここで、バネ板部36の屈曲部36bは、図3に示すように、鉛直方向Zにバネ性を有すると好ましい。このようにすれば、保持部材24は鉛直方向Zにバネ性を有することとなり、鉛直方向Zについてガラス基板28の高さ位置を微調整することができる。これにより、ガラス基板28が基板浮上装置26に当たる等の不具合が生じるおそれを低減することができる。
また、一方のガイドレール18上に設けられた2つのスライダ20に固定された保持部材24について、バネ板部36の基部36aは、図3に示すように、幅方向Yにバネ性を有すると好ましい。このようにすれば、保持部材24は幅方向Yにバネ性を有することとなる。その結果、ガイドレール18が歪んでいるとき、他方のガイドレール18側を基準として、ガラス基板28の幅方向Yのズレやベース16の上面16aと平行な面内におけるガラス基板28の回転を是正することが可能となる。
基板浮上装置26は、ベース16上であって後述する検査装置14の下方の検査領域に設けられている。この基板浮上装置26は、図3に示すように、ガラス基板28の下面28a側にエアを吹出し及び吸引する。
基板浮上装置26の幅方向Yの長さは、ガラス基板28の幅と略同一に設けられている。基板浮上装置26の搬送方向Xの長さは、検査装置14の前後に十分な長さを採ると好ましい。一例として、搬送方向Xの長さが2300mm、幅方向Yの長さが2000mm、厚みが0.6mmのガラス基板28を250mm/secで搬送するとき、基板浮上装置26の搬送方向Xの長さは、400mm〜500mm程度とする。
この基板浮上装置26は、複数の基板浮上ユニット50と、定盤80とを有している。図4(a)は、基板浮上ユニット50の平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示すB−B線断面図である。
基板浮上ユニット50は、図4に示すように、略直方体状の外形を有し、SUS等の金属材料からブロック状に形成されている。基板浮上ユニット50の典型的な寸法としては、例えば縦が10mm程度であり、横が30mm程度であり、厚さが5mm程度である。基板浮上ユニット50の上面(一の主面)52には、エアを吹出す吹出口54と、エアを吸引する吸引口56とが設けられている。また基板浮上ユニット50の下面(他の主面)58には、エアを導入する導入口60と、エアを引出す引出口62とが設けられている。なお、吹出口54、吸引口56、導入口60、及び引出口62は、全て同一面積に形成されている。吸引口56と引出口62とは、上下面52,58の相対峙する位置に設けられており、吸引流路64により連通されている。従って、吸引流路64は、上下面52,58に垂直な方向に延びている。
一方、導入口60と吹出口54とは、吹出流路66により連通されている。この吹出流路66は、小流路68と、小流路68よりも流路断面積の大きい大流路70とを有している。本実施形態では、大流路70は略直方体状の空間部として構成されている。
大流路70は小流路68に挟まれるように配置されている。これにより、小流路68と大流路70との境界で流路断面積が不連続に変化するため、この部分でエアに圧力損失を生じさせることができる。
大流路70内には、流路変換体94が設けられている。この流路変換体94は、外形が略立方体状に形成されている。また、流路変換体94には調節ねじ96が接続されており、大流路70内において上下方向の位置を調節できるようになっている。なお、流路変換体94の水平方向の位置を調節する調節ねじを更に設けてもよい。
この基板浮上ユニット50は、例えば上半分と下半分とを別々に加工し、張り合わせにより形成することができる。なお、メンテナンス時には、両者を分解して流路変換体94を取り外し可能となっている。これにより、吸引流路64や吹出流路66が詰まった場合にも容易に取り替えることができ、メンテナンスを行い易くなっている。
基板浮上装置26は、上記した構成の基板浮上ユニット50を複数備えており(例えば、数百〜数千個)、これら複数の基板浮上ユニット50は、上面52(及び下面58)が面一になるように、互いに当接した状態で2次元状に配置されている。
定盤80は、図5に示すように、エアを通す複数の貫通孔80aを有しており、これら複数の貫通孔80aは、搬送方向X及び幅方向Yに規則的に配列されている。この貫通孔80aは、2次元状に配置された複数の基板浮上ユニット50の吹出口54及び吸引口56の数だけ設けられている。なお、図5において、白丸は吸引用の貫通孔80aを示し、黒丸は吹出し用の貫通孔80aを示している。定盤80の上面82は、平面度が高く加工されており、ガラス基板28に対する基準面として機能している。
図6は、基板浮上装置26の定盤80と基板浮上ユニット50との配置関係を示す断面図である。図6に示すように、定盤80は2次元状に配置された複数の基板浮上ユニット50上に載置されており、複数の貫通孔80aが吹出口54及び吸引口56にパッキン等を介して気密に連通されている。なお、基板浮上ユニット50の下面に設けられた導入孔60は、導入管90を介して図示しないコンプレッサに接続されており、一方、引出口62は、吸引管92を介して図示しない吸引ポンプに接続されている。これにより、吹出口54から定盤80の貫通孔80aを通してエアを吹出すと共に、同じく定盤80の貫通孔80aを通してエアを吸引口56から吸引することで、十分な保持剛性でガラス基板28を浮上させることができる。
ここで、基板浮上ユニット50によるガラス基板28の浮上について、図4及び図6を参照して詳細に説明する。
まず、図6に示すように、図示しないコンプレッサからのエアが、導入管90を通して導入口60から基板浮上ユニット50の吹出流路66に導入される。導入されたエアは、図4に示すように、吹出流路66内を通って、吹出口54から吹出される。吹出口54(更には貫通孔80a)から吹出されたエアは、ガラス基板28と定盤80との隙間を通して吸引口56(貫通孔80aを通して)から吸引される。この流れにおいて、吹出流路66では、「小流路68→大流路70」あるいは「大流路70→小流路68」という流路断面積が不連続に変化する部分において、圧力損失が生じる。また、流路変換体94が大流路70内に存在することで流路断面積が変化するため、これによっても圧力損失が生じる。更に、流路変換体94にエアが当たることでエアの流れ方向が変換されて曲げられるため、これによっても圧力損失が生じる。この圧力損失により、ガラス基板28を浮上させたときの保持剛性が高められる。
また、調節ねじ96により大流路70内で流路変換体94の鉛直方向及び水平方向の位置を変更することで、圧力損失を微調整することができるため、より適切な保持剛性を得ることができる。
ここで、圧力損失により保持剛性が高められる作用について、エアの供給圧が一定として説明する。ガラス基板28と基板浮上装置26との隙間量hが平衡位置よりも大きくなると、隙間内の流路断面積は増え、エアの流量は増加する。隙間内の圧力をガラス基板28の面積で積分した量をWとすると、隙間量hが大きくなるのに伴って隙間内の平均圧力が減少し、負荷容量Wは小さくなる。この状態では、負荷容量Wは釣り合い状態より小さくなっているため、ガラス基板28の重量を支えきれず、もとの平衡位置に戻ろうとする。同様に、隙間量hが小さくなったときも、元の平衡位置に戻ろうとする。
この隙間量hの変化が負荷容量Wの変化に与える感度(dW/dh)が、ガラス基板28の保持剛性に相当する。つまり、隙間量hの僅かの変化で負荷容量Wが大きく変化すると(保持剛性が大きいと)、力のバランスが大きく崩れるため、もとの平衡位置(隙間量)にすぐに戻ろうとする。反対に、この感度が鈍いと(保持剛性が小さいと)、隙間量hが大きく変化しても負荷容量Wはほとんど変化しないため、もとの平衡位置への戻りが鈍くなる。このように、隙間内のエアは仮想的なバネとして作用している。
従って、本実施形態では大流路70と小流路68との組み合わせによる絞りと、大流路70内の流路変換体94とによって圧力損失を生じさせ、隙間内の圧力とエアの流量との関係を変更することで、負荷容量Wと隙間量hとの関係を調整し、バネ剛性を高めている。つまり、隙間量hが増大しようとしても、絞りによる圧力損失の影響でエアの流量は増え難く、負荷容量Wが大きく変化するため、平衡位置にすぐに戻ろうとして、保持剛性が高くなるのである。一方、隙間量hが減少しようとしても、絞りによる圧力損失の影響でエアの流量は減り難く、負荷容量Wが大きく変化するため、平衡位置にすぐに戻ろうとして、保持剛性が高くなるのである。
再び、基板検査システム10の説明に戻る。検査装置14は、図1及び図2に示すように、上面28b側からガラス基板28を検査する。検査装置14としては、CCDカメラなどの撮像装置や、レーザ光を照射してその反射光を受光するレーザ計測装置が挙げられる。撮像装置によれば、例えばガラス基板28上に形成された回路パターン等の光学像が得られ、これにより不良品等の検査が可能となる。またレーザ計測装置によれば、レーザ光の反射率を調べることで、不良品等の検査が可能となる。なお検査装置14としては、これらCCDカメラやレーザ計測装置に限定されず、ガラス基板28の状態を非接触で検査可能な公知の装置が全て含まれる。
この検査装置14は、ベース16上に設置されたガントリ40に、スライド部材44を介して取り付けられている。スライド部材44は、ガントリ40に沿って幅方向Yに移動可能である。従って、スライド部材44に取り付けられた検査装置14は幅方向Yに移動可能となり、ガラス基板28に対する幅方向Yのスキャンが可能となる。また、検査装置14自身も、スライド部材44に対して鉛直方向Zに移動可能であり、これにより検査装置14をベース16上の所定高さ位置で支持することができる。従って、撮像装置においては焦点の合った光学像が得られ、レーザ計測器においてはデータの精度が向上されることになり、検査精度の向上が図られる。
次に、上記した基板検査システム10を用いたガラス基板28の検査方法について説明する。
まず、ベース16上における検査装置14よりも前段で、4つの保持部材24により、ガラス基板28を幅方向Yの側縁部にて吸着して保持する。このとき、ガラス基板28はベース16の上面16aから離間した状態で保持されている。
次に、駆動機構22によりスライダ20を移動させることで、ガラス基板28を搬送方向Xに所定速度で搬送する。そして、ガラス基板28が検査領域に来たとき、基板浮上装置26によりガラス基板28の下面28aでエアの吹出し及び吸引を行う。このとき、吹出流路66内においてエアの圧力損失を生じさせているため、ガラス基板28は基板浮上装置26上において、定盤80の上面82から50μm程度離間した高さ位置で高い保持剛性で保持される。なお、ガラス基板28の浮上量は、導入管90を介して基板浮上ユニット50の導入口60に接続された図示しないコンプレッサの圧力により制御されている。
次に、上記の通り、検査領域においてガラス基板28の下面28aにエアの吹出し及び吸引を行うと同時に、搬送方向Xへのガラス基板28の搬送を停止する。そして、スライド部材44を幅方向Yにスライドさせて、検査装置14によりガラス基板28上をスキャンする。このとき、必要に応じて検査装置14の鉛直方向の位置を微調整すると好ましい。スキャンが終了すると、搬送方向Xにガラス基板28を所定距離だけ移動させ、再び搬送を停止した後、2回目のスキャンを行う。このようにして複数回のスキャンを行うことで、検査装置14によりガラス基板28を上面28bから検査する。このとき、ガラス基板28の保持剛性は高められているため、振動が抑制されて、ガラス基板28の検査精度の向上が図られる。
次に、検査領域を通過してベース16の後段に搬送された検査済みのガラス基板28に対し、保持部材24による吸着を解除する。そして、ガラス基板28を系外に搬出すると共に、次のガラス基板28に対する検査のために、保持部材24をベース16の前段に戻す。
以上詳述したように、本実施形態では、基板浮上装置26によりガラス基板28に対しエアの吹出し及び吸引を行うとき、大流路70と小流路68との組み合わせによる絞りと、大流路70内の流路変換体94とによって十分な圧力損失を生じさせることができるため、ガラス基板28の保持剛性を高めることができる。その結果、検査装置14による検査領域においてガラス基板28の振動を抑制することが可能となり、検査精度の向上を図ることが可能となる。
特に、流路変換体94は、大流路70内の位置を調節ねじ96により可変に設けられているため、大流路70内における流路変換体94の位置を変更することで、エアの圧力損失を微調整することができる。従って、より適切な保持剛性を得ることができ、検査精度の一層の向上を図ることが可能となる。
また、上記のように十分な圧力損失を生じさせることができるため、吐出口54と吸引口56との間隔を狭くすることができ、限られたスペースで効率的に圧力損失を稼ぐことができで、コンパクト化と低コスト化を図ることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、図7に示すように、基板浮上装置26を自動制御してもよい。すなわち、調節ねじ96にサーボモータ110を接続する。また、センサ112により、流路変換体94の位置やガラス基板28の浮上量、ガラス基板28の平面度、流路径、エアの流量、エアの流速、圧力損失等を測定する。そして、測定値をA/D変換ボード114に入力して、アナログ値からデジタル値に変換してコンピュータ116に取り込む。コンピュータ116により、取り込んだ値と目標値(最適値)とを比較し、それに応じたモータ110の制御量を演算してD/A変換ボード118に送出する。そして、D/A変換ボード118によりデジタル値からアナログ値に制御信号を変換し、インバータ120を通してモータ110を制御する。このように、モータ110により調節ねじ96を自動制御して流路変換体94の位置をフィードバック制御することにより、常に最適なバランスを保つことができる。
また、図8に示すように、吹出流路66内に流路変換体94を複数設けてもよい。この場合、複数の大流路70と複数の小流路68とを設け、これらを交互に配置して、大流路70内に流路変換体94を設けると好ましい。このように、流路断面積が不連続に変化する部分を複数生じさせ、且つ複数の流路変換体94によりエアの流れ方向を頻繁に曲げることで、圧力損失を稼ぐことができる。かかる構成の吹出流路66が、上面52(あるいは下面58)に沿う方向に延びている。このように上面52に沿う方向に吹出流路66を延ばすことで、圧力損失を稼ぎながら基板浮上ユニット50を薄く構成することができる。なお、基板浮上ユニット50を厚くすることが許容されるときは、上下方向に吹出流路66を延ばしてもよい。
なお、図8に示すように、吹出流路66は、略直角に屈曲する屈曲部Rを有しており、この屈曲部Rに大流路70が設けられていると好ましい。これにより、大流路70と小流路68とを限られたスペースに効率的に配置しつつ、圧力損失を更に稼ぐことができる。この吹出流路66は、複数の屈曲部Rで屈曲しながらユニット内に隈なく張り巡らされており、吸引流路64を除く部分は、この吹出流路66により実質的に占められていると好ましい。これにより、限られたスペースで圧力損失を十分に稼ぐことができる。なお、図8の基板浮上ユニット50では、導入口60から吹出流路66に導入されたエアは、吹出流路66内を矢印a〜dの順に流れて行き、吹出口54から吹出される。
また、図9に示すように、基板浮上ユニット50は、上下面に垂直な方向に積層してもよい。これにより、吸引流路64同士が気密に接続され、また吹出流路66同士が気密に接続される。このような積層型の基板浮上ユニットとすると、限られた設置スペース内で吹出流路66を長く稼げるため、圧力損失を十分に稼ぐことができる。
また、上記実施形態に係る基板浮上ユニット50において、大流路70及び流路変換体94の形状は、略直方体や略立方体に限定されず、図10に示すように、8面体など他の形状としてもよい。そして、図10(a)から(c)に示すように、流路変換体94を大流路70内で鉛直方向、水平方向、或いは任意方向に変位可能に構成してもよい。
また、図11(a)から(c)に示すように、吹出流路66の大流路70内の右側壁に、吹出流路66の延伸方向に対して直交するように延びる薄い固定壁120を所定間隔を置いて複数設け、一方、左側壁において、これら固定壁120間に薄い可動壁122を設けて、可動壁122を鉛直方向、水平方向、或いは任意方向に可動に構成してもよい。このようにしても、可動壁122の位置を制御することで、圧力損失を微調整することができる。なお、この場合、固定壁120及び可動壁122により、流路変換体94が構成される。
また、図12に示すように、吹出流路66の大流路70内に、吹出流路66の延伸方向に沿って延びる薄い固定壁130を所定間隔を置いて複数設け、また複数の固定壁130の上端及び下端に水平方向に延びる可動壁132を設けて、可動壁132を水平方向に可動に構成してもよい。このようにしても、可動壁132の位置を制御することで、圧力損失を微調整することができる。なお、この場合、固定壁130及び可動壁132により、流路変換体94が構成される。
また、図13に示すように、吹出流路66の大流路70内の左右両側壁に、圧電素子と金属板とを張り合わせて構成した可動片を含む流路変換体94を設けてもよい。このようにすれば、圧電素子に電圧をかけることで流路変換体94を変位させる(すなわち反りを生じさせて変形させる)ことができ、これにより圧力損失を微調整することができる。なお、流路変換体94を形状記憶合金により構成して、熱により変形させることで、圧力損失を微調整してもよい。
また、上記実施形態では、複数の基板浮上ユニット50を2次元状に配置し、その上に定盤80を載置して基板浮上装置26を構成したが、複数の基板浮上ユニット50は、ユニット化せずに2次元状に広がる一体物として構成してもよい。この場合は、一つのユニットに相当する部分が基板浮上ユニット50となる。ただし、基板浮上ユニット50のようにユニット化すると、搬送物の多様なサイズに柔軟に対応可能となるため好ましい。
また、上記した基板検査システム10では、スライド部材44により検査装置14を幅方向Yにスライドさせて、ガラス基板28をスキャンする構成としたが、検査装置14を幅方向Yにアレイ状に並べた検査装置アレイを利用して基板検査システムを構成してもよい。このようにすれば、ガラス基板28を幅方向Yにスキャンする必要がなくなり、検査効率の向上が図られる。
また、上記した実施形態では、基板浮上装置26を含むステージ装置11を基板検査システム10に適用した例について説明したが、ガラス基板28の上面28bに、フォトレジスト液やカラーフィルターを積層形成するときのインクなどの塗布液を塗布する塗布システムに本発明を適用してもよい。このような塗布システムにおいても、ガラス基板28の保持剛性が高く振動を抑制できるため、塗布液の均一な塗布が可能となる。
また上記した実施形態では、搬送物としてガラス基板28の搬送について説明したが、搬送物はフィルムや半導体基板などの他の部材であってもよい。
また本発明は、例えばプラズマディスプレイパネル(PDP)を製造するPDP製造装置や、半導体基板の欠陥等の検査を行う半導体検査装置などのような他のシステムにも適用可能である。
実施形態に係る基板検査システムの構成を示す斜視図である。 実施形態に係る基板検査システムの構成を示す平面図である(ガントリは一点鎖線で示している)。 搬送装置の構成を示す部分拡大部である。 基板浮上ユニットの構成を示す図である。 基板浮上装置が有する定盤の複数の孔について、吸引用の貫通孔(白丸で示す)と吹出し用の貫通孔(黒丸で示す)とが2次元状に配列されている状態を説明する図である。 基板浮上装置の定盤と基板浮上ユニットとの配置関係を示す断面図である。 基板浮上装置の変形例を示す図である。 基板浮上ユニットの変形例を示す図である。 基板浮上ユニットの他の変形例を示す図である。 基板浮上ユニットの他の変形例を示す図である。 基板浮上ユニットの他の変形例を示す図である。 基板浮上ユニットの他の変形例を示す図である。 基板浮上ユニットの他の変形例を示す図である。
符号の説明
10…基板検査システム、11…ステージ装置、12…搬送装置、14…検査装置、26…基板浮上装置、28…ガラス基板、50,100…基板浮上ユニット、52…上面、54…吹出口、56…吸引口、58…下面、60…導入孔、64…吸引流路、66…吹出流路、68…小流路、70…大流路、80…定盤、80a…貫通孔、94…流路変換体、96…調節ねじ、110…サーボモータ、112…センサ、120,130…固定壁、122,132…可動壁、R…屈曲部、X…搬送方向。

Claims (9)

  1. 一の主面側に設けられた吹出口からエアを吹出すための吹出流路と、前記一の主面側に設けられた吸引口からエアを吸引するための吸引流路と、を備えた搬送物浮上ユニットであって、
    前記吹出流路内に設けられており、エアの流れ方向を変換する流路変換体を備えることを特徴とする搬送物浮上ユニット。
  2. 前記流路変換体は、前記吹出流路内の位置を可変に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の搬送物浮上ユニット。
  3. 前記吹出流路は、所定の流路断面積を有する小流路と、前記小流路よりも流路断面積が大きい大流路とを有し、前記流路変換体は前記大流路内に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送物浮上ユニット。
  4. 前記吹出流路内には、前記流路変換体が複数設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の搬送物浮上ユニット。
  5. 前記吸引流路は前記一の主面に略直交する方向に沿って延びており、前記吸引流路を除く部分は、前記吹出流路により実質的に占められていることを特徴とする請求項4に記載の搬送物浮上ユニット。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の搬送物浮上ユニットを複数備え、
    複数の前記搬送物浮上ユニットは、前記一の主面に垂直な方向に積層されていることを特徴とする搬送物浮上ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の搬送物浮上ユニットを複数備え、
    複数の前記搬送物浮上ユニットは、前記一の主面に沿う方向に2次元状に配置されていることを特徴とする搬送物浮上装置。
  8. 複数の貫通孔を有する定盤を備え、
    前記定盤は、2次元状に配置された複数の前記搬送物浮上ユニットの前記一の主面上に載置されて、前記複数の貫通孔が前記吹出口及び前記吸引口に気密に連通されていることを特徴とする請求項7に記載の搬送物浮上装置。
  9. 請求項7又は8に記載の搬送物浮上装置と、
    搬送物を把持し前記搬送物浮上装置上を通過させる搬送装置と、
    を備えることを特徴とするステージ装置。
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