JP2006305503A - セラミックハニカムフィルタ - Google Patents

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Toshitaka Ishizawa
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Abstract

【課題】 少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部が排気ガス流入側端面より離れて配置されているセラミックハニカムフィルタにおいて、PMのセラミックハニカムフィルタへの堆積による圧力損失の上昇を確実に回避しうるようにすると共に、セラミックハニカムフィルタの破損の問題を回避して、高いPM捕集効率を維持し、長期に亘り安定して使用できるセラミックハニカムフィルタを得る。
【解決手段】 多孔質セラミックハニカム構造体の所望の流路を目封止したセラミックハニカムフィルタであって、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部がセラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側端面より離れて配置されていると共に、前記排気ガス流入側目封止部の両端部に凹部が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質を含む排気ガスを浄化するのに使用されるセラミックハニカムフィルタに関する。
ディーゼルエンジンの排気ガス中には炭素質からなる煤と、高沸点炭化水素成分からなるSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とするPM(Particulate Matter:粒子状物質)が含まれており、これが大気中に放出されると、人体や環境に悪影響を与える。このため、ディーゼルエンジンの排気管の途中に、PMを捕集するためのフィルタを装着することが従来から行われている。図3は、自動車の排気ガス中のPMを捕集、浄化する、従来のハニカムフィルタの一例を示し、(a)は正面模式図、(b)は側断面模式図である。図3(a)(b)において、ハニカムフィルタ30は、多孔質セラミックからなり、外周壁1と、この外周壁1の内側に各々直交する隔壁2で仕切られた多数の流路3、4を有するハニカム構造体の流路が、排気ガスの流入側端面7と流出側端面8で交互に封止部5、6で封止されている。また、ハニカム構造体の外周壁1は、金属メッシュあるいはセラミックス製のマットなどで形成された把持部材(図示せず)で使用中に動かないように把持され、金属製収納容器(図示せず)内に配置されている。
図3に示すハニカムフィルタ30において、排気ガスの浄化は以下の通り行われる。排気ガス(点線矢印で示す)は、流入側端面7に開口している流路3から流入する。そして、排気ガス中に含まれるPMは、隔壁2を通過する際に捕集され、浄化された排気ガスは、流出側端面8に開口している流路4から流出、大気中に放出される。一方、隔壁2に捕集されたPMが多くなると、隔壁が目詰まりしてしまい圧力損失が増加してしまうので、圧力損失が増加する前に、PMを燃焼除去してハニカムフィルタを再生する必要がある。しかし、通常のディーゼルエンジンの運転状態では、PMが燃焼するほどの高い排気ガス温度が得られることが少ないため、例えば高比表面積材料であるアルミナに白金族金属や酸化セリウムなどの希土類酸化物を担持した酸化触媒を一体的に担持させた触媒担持型のハニカムフィルタの実用化が進められている。このような触媒担持型のハニカムフィルタを採用すれば、捕集されたPMの燃焼反応が触媒により促進されて、PMを燃焼、除去することが可能となる。
ところで、このような触媒担持型のハニカムフィルタを採用したとしても、排気ガス温度の低い運転状態が続くような、渋滞の市街地を走行するような場合には、触媒が活性とならずPMの燃焼除去が良好に行わない不具合が発生するため、特許文献1に記載の発明では、ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、触媒物質を担持させたフィルタ上へのPMの堆積量を推定した上で、フィルタの上流側に燃料を未燃のまま噴射して、前記触媒物質上で、燃料の酸化反応を促し、その反応熱によりフィルタの内部温度を前記触媒物質の活性下限温度以上に維持することによって、堆積したPMを燃焼させる排気浄化方法が開示されている。しかしながら、このような燃料添加によるフィルタの強制再生を行うに際し、触媒物質における燃料の酸化反応は、下流側へ向かうにつれて触媒物質との接触頻度が増すことにより活性化してくるので、このフィルタでの温度分布は、排気ガス温度とほぼ等しい流入側端面の温度から下流側に向かうにつれ反応熱により徐々に上昇し、フィルタの流入側端面は常に触媒物質の活性度は低い状態にある。このため、排気ガス温度が低い運転状態が継続した場合、触媒物質の活性度が低くなっているフィルタ流入側端面7、特に排気ガス流入側目封止部5の排気ガス流入側端面に、PMが付着し易くなり、ここに付着したPMの堆積量が多くなることによりフィルタの流入側流路3の流入側端部が閉塞して、圧力損失が上昇する虞があった。
このため、本出願人らは、特許文献2において、触媒担持型ハニカムフィルタの排気ガス流入側端部、特に排気ガス流入側目封止部の排気ガス流入側端面に、PMが堆積して圧力損失が上昇するのを防ぐ目的で、図4に示すような、多孔質セラミックハニカム構造体の隔壁及び/または目封止部の少なくとも一部に触媒物質が担持されているとともに、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部45が排気ガス流入側端面47より離れて配置されていることを特徴とするセラミックハニカムフィルタ40及び排気ガス浄化方法を開示している。このような構成のセラミックハニカムフィルタによれば、内燃機関運転中にセラミックハニカムフィルタ上へのPMの堆積量がある一定値以上になった際に、セラミックハニカムフィルタの温度を上昇させる目的で行うフィルタ上流への未燃の燃料及び/又は炭化水素ガス噴射時において、PMが付着、堆積しやすい流入側目封止部45の流入側端面451がセラミックハニカムフィルタ内の温度の高い部位に配置されることから、当該部位に担持された触媒物質の活性度が高められるため、流入側目封止部端面451での微粒子の燃焼が容易に行われ、流入側目封止部端面451へのPM堆積により発生する流路の閉塞を防ぐことができる。このため、長期に亘り安定して圧力損失の増加の少ないセラミックハニカムフィルタが得られる。
特開2002−122015号公報 特開2004−251266号公報
しかしながら、本発明者らが提案した、多孔質セラミックハニカム構造体の隔壁及び/または目封止部の少なくとも一部に触媒物質が担持されているとともに、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部45が排気ガス流入側端面47より離れて配置されていることを特徴とするセラミックハニカムフィルタ40では、排気温度が低い状態が続いて、PMが多量に堆積したり、未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスが過剰に添加された際の熱衝撃によって、流入側目封止部、流入側目封止部と隔壁の境界、或いは流入側目封止部付近の隔壁が破損することがあった。目封止部や隔壁の破損が発生すると、破損部を通してPMが排出されることもあり、PM捕集効率が低下したり、目封止部や隔壁の破損が進展すると、目封止部や隔壁の一部が脱落して排気ガスの浄化が不能になったりして好ましくない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部が排気ガス流入側端面より離れて配置されているセラミックハニカムフィルタ40において、PMのセラミックハニカムフィルタへの堆積による圧力損失の上昇を確実に回避しうるようにすると共に、セラミックハニカムフィルタの破損の問題を回避して、長期に亘り安定して使用できるセラミックハニカムフィルタを提供することにある。
本発明者らは、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部が排気ガス流入側端面より離れて配置されているセラミックハニカムフィルタ40で発生する上記破損の問題に対して鋭意検討を行った。セラミックハニカムフィルタ40において、排気温度が低い状態が続いて、PMが多量に堆積したり、未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスが過剰に添加された際には、排気ガス流入側目封止部より上流側の隔壁42uや排気ガス流入側目封止部45に担持された触媒物質による未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスの酸化燃焼反応により、排気ガス流入側目封止部45の排気ガス流入側端面451の温度が上昇して、流入側目封止部端面451での微粒子の燃焼が容易に行われる。しかしながら、隔壁に比べて厚さの厚い排気ガス流入側目封止部45では、目封止部45自体が断熱材となり、隔壁42uや排気ガス流入側目封止部45の流入側端面451で発生した燃焼熱が、排気ガス流出側端面452まで伝わりにくいため、上記は破損の原因は、排気ガス流入側目封止部45の流入側端面451と流出側端面452の温度差による熱衝撃応力が原因と推定し、本発明に想到した。
本発明のセラミックハニカムフィルタは、多孔質セラミックハニカム構造体の所望の流路を目封止したセラミックハニカムフィルタであって、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部がセラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側端面より離れて配置されていると共に、前記排気ガス流入側目封止部の両端部に凹部が形成されていることを特徴とする。
本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、前記凹部の深さが流路の開口幅の50%より大きいことが好ましい。
本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、前記排気ガス流入側目封止部の気孔率が50%以上であることが好ましい。
また、本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、前記多孔質セラミックハニカム構造体の隔壁及び目封止部に触媒物質が担持されていることが好ましい。
(作用効果)
本発明のセラミックハニカムフィルタ10の作用効果について、図1の模式断面図を用いて説明する。本発明のセラミックハニカムフィルタ10は、多孔質セラミックハニカム構造体の所望の流路を目封止したセラミックハニカムフィルタであって、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部15がセラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側端面17より離れて配置されていると共に、前記排気ガス流入側目封止部15の両端部151及び152に凹部が形成されている。このため、内燃機関運転中にハニカムフィルタ上へのPMの堆積量がある一定値以上になって、フィルタ上流へ未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスを噴射した際に、排気ガス流入側目封止部より上流側の隔壁12uや排気ガス流入側目封止部15の流入側端面での未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスの酸化燃焼反応熱によって、排気ガス流入側目封止部15の排気ガス流入側端面151の温度が上昇し易くなって、流入側目封止部端面151へのPMの堆積を防ぐことができ、堆積したPMが流路端部を閉塞させることによる圧力損失の上昇を低減することができる。更に、流入側目封止部15の両端部151及び152に凹部が形成されていることから、隔壁12uや排気ガス流入側目封止部15の流入側端面151で発生した燃焼熱が、排気ガス流出側端面152へ伝わり易くなり、流入側目封止部15の流入側端面151と流出側端面152の温度差により発生する熱衝撃応力を低減することができるため、排気温度が低い状態が続いて、PMが多量に堆積したり、未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスが過剰に添加された際の熱衝撃による、流入側目封止部や、流入側目封止部と隔壁界面、或いは流入側目封止部付近の隔壁での破損を確実に回避することができる。
ここで重要なことは、排気ガス流入側目封止部15の流入側端面151と流出側端面152との温度差を小さくするためには、流入側目封止部15自体の厚さを薄くすれば効果はあるが、その場合、流入側目封止部15と隔壁の接合面積が小さくなるため、接合強度が不足して、セラミックハニカムフィルタの使用中に両者が剥離して、目封止部が脱落することもあるが、本発明のセラミックハニカムフィルタでは、流入側目封止部15と隔壁との接触面積を確保しつつ、流入側目封止部両端面の凹部により、流入側端面151と流出側端面152との温度差を小さくしているため、流入側目封止部と隔壁を確実に固着一体化でき、且つ熱衝撃による破損を防ぐことが可能になる。従って、本発明のセラミックハニカムフィルタによれば、圧力損失の上昇を防ぎ、且つ熱衝撃による破損を防止して、高いPM捕集効率を維持し、長期に亘り安定して使用できるセラミックハニカムフィルタを得ることができる。
ここで、前記流入側目封止部15の両端部に形成される凹部は、流入側目封止部の流入側端面151から流出側端面152に熱が伝わり易くなれば、その効果が得られることから、図2に示すように、目封止部と隔壁の接触点153及び154を結んだ仮想直線、或いは接触点155及び156を結んだ仮想直線に対して端面が流路方向に凹形状をなしていれば良い。また、図1のように流入側端面151と流出側端面が略同様の形状をしている必要もなく、図2のように流出側端面151と流出側端面の形状が異なっていても良い。一方、前記流入側目封止部15の両端部に凹部を配置する目的は、流入側端面151から流出側端面152へ燃焼熱を伝わり易くするのと共に、流入側目封止部と隔壁の接触面積を確保して両者の一体化を確実にするためであり、流入側目封止部15の厚さは8〜30mmが好ましい。ここで流入側目封止部の厚さは、流入側目封止部の流入側端面と隔壁の接触点と流出側端面と隔壁の接触点との長さの最大値のことを言い、図2の場合は接触点154と接触点156間の距離Lのことを言う。より好ましい流入側目封止部の厚さLは10〜20mmである。
また、前記流入側目封止部15の両端部に形成される凹部は、図1及び図2に示す形状に限定される必要はなく、図5に示すような各種形状の凹部でも同様の効果が得られる。
本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、図1に示すように排気ガス流入側目封止部15すべてが、セラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側端面17から離れている必要はなく、本発明の効果が得られる程度に配置されていれば良い。具体的には少なくとも70%以上の排気ガス流入側目封止部15が、排気ガス流入側端面17より離れていれば、PMの排気ガス流入側端部への堆積による圧力損失上昇を防ぐ効果が大きくなる。より好ましくは90%以上である。更に好ましくは95%以上である。
また、本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、排気ガス流入側端面より離れて配置される排気ガス流入側目封止部15の配置位置は、セラミックハニカムフィルタの所望の圧力損失やPM捕集率が得られるように適宜選択すれば良いが、前記排気ガス流入側端面151が、セラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側端面17から、該セラミックハニカムフィルタ全長の0.7倍以下の長さの区間に配置されていることが好ましい。ここで、排気ガス流入側目封止部15の流入側端面151は凹形状をなしていることから、流入側目封止部15の流入側端面151の位置は、流入側端面151と隔壁の接触点のことを言う。排気ガス流入側端面151の位置を、流入側端面17から該セラミックハニカムフィルタ全長の0.7倍の長さの区間を越えて配置すると、セラミックハニカムフィルタの全体の長さには制約があるため、排気ガス流入側目封止部15より流出側の隔壁12dの面積が少なくなるため、セラミックハニカムフィルタ全体の圧力損失が上昇することもあるからである。また、ハニカムフィルタ上流に未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスを噴射した際の、排気ガス流入側目封止部15より上流側の隔壁12uでの温度上昇効果を確実なものとするためには、排気ガス流入側目封止部15は流入側端面17から10mm以上に離れて配置されていることがさらに好ましい。また、更に好ましい流入側目封止部端面151の配置区間は、セラミックハニカムフィルタ流入側端面17から該セラミックハニカムフィルタ全長の0.25〜0.45倍の長さの区間である。
本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、前記凹部の深さが流路の開口幅の50%より大きいことが好ましい理由を、図2を用いて説明する。ここで流路の開口幅とは、流路に内接する円の直径を言い、流路断面が正方形の場合は流路断面の一辺の長さを言う。尚、流路断面は、正方形以外にも長方形、三角形、六角形などあらゆるものが使用できる。また凹部の深さとは、図2におけるAのことをいい、凹部の深さAが開口幅の50%より大きいと、凹部の深さが大きくなるため、排気ガス流入側目封止部15の流入側端面151から流出側端面へ燃焼熱がより伝わり易くなり、流入側目封止部15の流入側端面151と流出側端面152の温度差により発生する熱衝撃応力を低減することができるため、排気温度が低い状態が続いて、PMが多量に堆積したり、未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスが過剰に添加された際の熱衝撃による、流入側目封止部、流入側目封止部と隔壁界面、或いは流入側目封止部付近の隔壁での破損をより確実に防止することができるからである。
本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、前記排気ガス流入側目封止部15の気孔率が50%以上であることが好ましいのは、排気ガス流入側目封止部の気孔率を50%以上とすることにより、排気ガス流入側目封止部15の熱容量を低減することができ、隔壁12uや排気ガス流入側目封止部の流入側端面151で発生した燃焼熱が、排気ガス流出側端面152へ、より伝わり易くなり、流入側目封止部15の流入側端面151と流出側端面152との温度差により発生する熱衝撃応力を更に低減することができるため、流入側目封止部や、流入側目封止部と隔壁界面、或いは流入側目封止部付近の隔壁での破損を更に確実に防止することができるからである。また流入側目封止部15の気孔率を50%以上とすることにより、燃焼熱により高温となった排気ガスが流入側目封止部の細孔内を通過しやすくなることもあり、流入側目封止部15の流入側端面151と流出側端面152との温度差がより小さくなるという効果もある。
本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、前記隔壁及び/または目封止部の少なくとも一部に触媒物質が担持されていることが好ましい。この理由は、内燃機関運転中にハニカムフィルタ上へのPMの堆積量がある一定値以上になった際のフィルタ上流への未燃の燃料及び/又は炭化水素ガス噴射時において、これら未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスの酸化反応を促進させ、この反応熱によって、セラミックハニカムフィルタの温度を上昇させることができるからである。更に、排気ガス温度の高い高速走行などの運転状態の場合、触媒物質の作用によりPMを連続的に燃焼させることができ、PM堆積による圧力損失の上昇を回避することができるからである。ここで前記ハニカムフィルタに担持される触媒物質は、白金族金属を含む酸化触媒や微粒子燃焼触媒であると好ましい。尚、白金族金属を含む酸化触媒は、たとえば、Pt、Pd、Ru、Rh又はその組合せ、白金族金属酸化物等が含まれるが、アルカリ土類金属酸化物や希土類酸化物等を含んでも良い。また、白金族金属を含む触媒物質には、公知のγアルミナ等の活性アルミナからなる高比表面積材料が含まれると、白金族金属等と排気ガスとの接触面積を大きくすることができ、排気ガスの浄化効率を高めることができることから好ましい。また、微粒子燃焼触媒としては、ベース金属触媒、典型的にはランタン、セシウム、バナジウム(La/Cs/V23)類よりなる触媒物質であると好ましい。
次に本発明のセラミックハニカムフィルタの隔壁及び目封止部を構成する材料としては、本発明が主にディーゼルエンジンの排気ガス中の微粒子を除去するために使用されるため、耐熱性に優れた材料を使用することが好ましく、コージェライト、アルミナ、ムライト、窒化珪素、炭化珪素、チタン酸アルミニウム、窒化アルミニウム及びLASからなる群から選ばれた少なくとも1種を主結晶とするセラミック材料を用いることが好ましい。中でも、コージェライトを主結晶とする材料は、安価で耐熱性、耐食性に優れ、また低熱膨張であることから最も好ましい。なお、隔壁を構成する材料と目封止部を構成する材料は異なっていても構わないが、同一であれば、目封止部と隔壁の熱膨張係数の違いによって発生する熱応力を低減できることから好ましい。
前記セラミックハニカムフィルタの隔壁の気孔率は50〜80%、平均細孔径は10〜40μmであることが好ましい。排気ガスが隔壁に形成された細孔を通過することから、隔壁の気孔率が50%未満であると、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇し、エンジンの出力低下につながるからであり、隔壁の気孔率が80%を超えると、隔壁の強度が低下するため、使用時の熱衝撃や機械的振動により破損することがあるからであり、捕集効率も低下するからである。また、平均細孔径が10μm未満であると、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇し、エンジンの出力低下につながるからであり、平均細孔径が40μmを越えると、隔壁の強度が低下するため、使用時の熱衝撃や機械的振動により破損することがあるからであり、捕集効率も低下するからである。
本発明に係るセラミックハニカムフィルタの隔壁の厚さ0.1〜0.5mmが好ましく、隔壁のピッチは1.0〜3.0mmが好ましい。隔壁厚が0.1mm未満では、隔壁が細孔を有する高気孔率の多孔質体であることからハニカム構造体の強度が低下し、好ましくない。一方、隔壁厚が0.5mmを超えると、如何に隔壁が高気孔率であっても、排気ガスに対する隔壁の通気抵抗が大きくなるため、セラミックハニカムフィルタの圧力損失が大きくなるからである。より好ましい隔壁厚さは、0.2〜0.4mmである。また、隔壁のピッチが1.3mm未満であると、ハニカム構造体の流路の開口面積が小さくなることから、セラミックハニカムフィルタの流路を排気ガスが出入りする際の圧力損失が大きくなるため、好ましくない。一方、隔壁のピッチが3.0mmを超えると、セラミックハニカムフィルタの単位体積当たりの表面積が小さくなることから、圧力損失が大きくなることも有るからである。より好ましい隔壁のピッチは1.2〜2.0mmである。
本発明のセラミックハニカムフィルタは、排気ガス流入側目封止部15がセラミックハニカムフィルタ内の温度の高い部位に配置されれば微粒子の燃焼が容易に行われ、微粒子の堆積による圧力損失の上昇が起こりにくくなることを考慮すると、排気ガス流入側目封止部50は、図6(1)に示すように排気ガス流入側目封止部端面151が流入側端面12から同一の位置に配置されなくても良く、また、図6(2)に示すように、排気ガス流入側目封止部15及び流出側目封止部16の長さは全て同一でなくても良いのである。また、本発明の効果が得られるのであれば、排気ガス流出側目封止部16は、同一の位置に配置されなくても良い。
また、図6(3)に示すように、排気ガス流出側目封止部16の一方の端面、或いは両端面に凹部が形成されていても良く、図6(4)に示すように排気ガス流出側端面19から離れて配置されても良い。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、セラミックハニカムフィルタの流入側目封止部端面151を排気ガス流入側端面17から離れて配置することにより、内燃機関運転中にセラミックハニカムフィルタ上へのPMの堆積量がある一定値以上になった際に、セラミックハニカムフィルタの温度を上昇させる目的で行うフィルタ上流への未燃の燃料及び/又は炭化水素ガス噴射時において、PMが付着、堆積しやすい流入側目封止部が温度の高い位置に配置されているため、この部分でのPMの燃焼が確実に行われ、PM堆積による圧力損失の上昇を防ぐことができるのと共に、流入側目封止部15の流入側端面151から流出側端面152へ燃焼反応熱が伝わり易くなって、排気温度が低い状態が続いて、PMが多量に堆積したり、未燃の燃料及び/又は炭化水素ガスが過剰に添加された場合の流入側目封止部の流入側端面151と流出側端面152との温度差により発生する熱衝撃応力を低減することができ、流入側目封止部や、流入側目封止部と隔壁界面、或いは流入側目封止部付近の隔壁で発生する破損を確実に回避することができる。更には、流入側目封止部と隔壁との接触面積が確保できるため流入側目封止部と隔壁を確実に固着一体化できる。このため、圧力損失の上昇を防ぎ、且つ熱衝撃による破損を防止して、高いPM捕集効率を維持し、長期に亘り安定して使用できるセラミックハニカムフィルタを得ることができる。
本発明の、多孔質セラミックハニカム構造体の所望の流路を目封止したセラミックハニカムフィルタであって、排気ガス流入側目封止部がセラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側端面より離れて配置されていると共に、前記排気ガス流入側目封止部の両端部に凹部が形成されたセラミックハニカムフィルタ10の製造方法の一例を図7を用いて説明する。隔壁で仕切られた多数の流路を有するセラミックハニカム構造体11を準備(図7(1))した後、このハニカム構造体11の流路14内の所定位置に、流路幅より小さい外径を有する管状部材61を挿入し、この管状部材からセラミック原料粉末、バインダー、水、必要に応じて分散材等の助剤等からなる目封止材スラリー62を流路内に所定量注入する(図7(2))。注入された目封止材スラリー中の水は多孔質隔壁中に毛細管現象で吸水されるため、目封止材スラリーの両端部に凹部が形成されると共に、目封止材スラリーは固化して、排気ガス流入側端面から離れた位置に両端面に凹部を有する排気ガス流入側目封止部15を形成する(図7(3))。次いで、排気ガス流入側目封止部を形成していない流路13に対して、公知の方法で排気ガス流出側目封止部16を形成した後、乾燥、焼成を行い、目封止部と隔壁を一体化させてセラミックハニカムフィルタ10を得る(図7(4))。
ここで、排気ガス流入側目封止部の両端部に凹部を形成させるには、目封止材スラリーの配合比を、セラミック原料粉末100質量部に対して、水35〜80質量部とし、且つ目封止材スラリーの粘度が20〜80Pa・sとなるように、バインダーの種類と添加量を調整する。即ち、目封止材スラリーにおけるセラミック原料粉末に対する水の配合比35〜80質量%と多くすることにより、目封止材スラリー中の水が多孔質隔壁中に吸水され、固化する際の、目封止材スラリーの収縮割合を多くとることができ、端面に凹部が形成されやすくなるのと共に、目封止材スラリーの粘度を20〜80Pa・sと比較的大きくしていることから、目封止材スラリーの表面張力が大きくなって、固化完了するまでの重力による変形を防ぐことができ、凹部が形成され易くなる。例えば、図7に示すようにセラミックハニカム構造体の流路が重力方向に沿うよう配置して、排気ガス流入側目封止部を形成する場合は、排気ガス流出側端面が重力の影響を受けて凸形状になりやすいが、目封止材スラリーの粘度を高くしていることから凹部が形成される。以上説明したように、本目封止材スラリーでは、セラミック原料粉末に対する水の配合比を多くしているにも係わらず、目封止材スラリーの粘度を高く設定していることから、排気ガス流入側目封止部の両端面に凹部が形成される。尚ここで用いるバインダーは水溶性のものが好ましく、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、水溶性ワックスなどが好適であり、中でも2%水溶液粘度(20℃)で5Pa・s以下のメチルセルロースが凹部を形成する上で好ましい。
ここで、目封止材スラリー中に含有される水のセラミックハニカム構造体の多孔質隔壁中への移動を容易にするため、多孔質隔壁の気孔率は、50%以上が好ましいが、60%以上が更に好ましい。また、同様に、目封止材スラリー中に含有される水のセラミックハニカム構造体の多孔質隔壁中への移動を容易にするため、セラミックスハニカム構造体は、目封止材スラリーを導入する前に一度、乾燥されていることが好ましく、更には目封止材スラリーを導入する直前の工程で乾燥されていることが好ましい。
また、目封止スラリー中に含有されるセラミック原料粉末は、水が多孔質隔壁中へ移動する際の、原料粉末の再配列による目封止スラリーの収縮が行われ、凹部が確実に形成されるよう、その粒度分布は広い方が好ましく、具体的には、d50(平均粒径、即ち粒度分布図における累積質量%が50%に相当する粒径)は4〜8μmが好ましく、d10(粒度分布図における累積質量%が10%に相当する粒径)は1〜3μmが好ましく、d90(粒度分布図における累積質量%が90%に相当する粒径)は15〜40μmが好ましい。
以下、発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施例1〜4)
図1は本発明の実施例1に係るハニカムフィルタの断面模式図である。図1のセラミックハニカムフィルタ10は、外周壁の内側に隔壁で仕切られた多数の四角形の流路を有し、この流路は流入側目封止部15、及び流出側目封止部16で目封止されており、流入側目封止部15は流入側端面17から離れた流路内に配置され、流入側目封止部15の両端面に凹部が形成されている。
本実施例1〜4におけるセラミックハニカムフィルタは、以下の製造工程で製造した。カオリン、タルク、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムの粉末を調整して、質量比で、SiO2:48〜52%、Al23:33〜37%、MgO:12〜15%を含むコーディエライト生成原料粉末とする。本実施例1ではSiO2:50%、Al23:35%、MgO:15%に調整した。これにメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑材、造孔剤としてグラファイトを添加し、乾式で十分混練した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック坏土を作成した。次に、押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、切断して、ハニカム構造を有する成形体とした。次にこの成形体を、乾燥、焼成し、隔壁の厚さ0.3mm、気孔率65%、平均細孔径20μm、隔壁ピッチ1.5mm、外径が267mm、全長が305mmのコーディエライト質セラミックハニカム構造体を得た。
次に、図7(2)に示すように、目封止材スラリー保管タンク(図示せず)から目封止材スラリー62を管状部材61に供給するチューブ63、バルブ64から構成される目封止材スラリー料供給装置に、セラミックハニカム構造体11を流路方向が略重力方向に一致するように載置した。目封止材料の供給に使用する管状部材61は、ステンレス鋼製で全長が110mmで、外径φ1.1mm、内径φ0.8mmの断面円形のものを用いた。また、目封止材スラリーは、セラミック原料粉末として、タルク、カオリン、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムのコーディエライト化原料粉末Aを、質量比で、SiO2:50%、Al23:35%、MgO:15%となるよう調整して用い、セラミック原料粉末100質量部に対し、表1に示すようにメチルセルロース1質量部を加えて、乾式混合した後、表1に示すように、イオン交換水52〜75質量部、分散剤としてポリカルボン酸系界面活性剤を3質量部加えて湿式混合して作製した。尚、タルク、カオリン、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムのコーディエライト化原料粉末Aの粒径は、d10:2μm、d50:5.1μm、d90:23μmであった。そして、この目封止材スラリーの粘度は21〜68Pa・sであった。
次に、管状部材61を目封止する流路内へ、セラミックハニカム構造体11の端面17から100mmの位置に挿入し、所定量の目封止材スラリーを管状部材から注入し、目封止スラリー中の水を多孔質隔壁中に吸水させることにより、目封止材を固化させた。その他の流路についても同様に、目封止を行った後、乾燥を行った。その後、排気ガス流出側端面に公知の目封止用フィルムを貼り付け、所定の流路に相当する箇所を穿孔して、公知の方法で排気ガス流出側端面からコーディエライト化原料からなる目封止材スラリーを流入させて排気ガス流出側目封止部を形成した。その後、大気中で1400℃に加熱して、目封止材の焼成を行うと共に、目封止部と隔壁を一体化させて、実施例1〜4のセラミックハニカムフィルタを作製した。
(実施例5)
実施例5のセラミックハニカムフィルタは実施例3のセラミックハニカムフィルタに対してバインダーの配合比を減少させた以外は、実施例3と同様にして作製した。実施例5の目封止材スラリーの粘度は実施例3に対して、バインダーの配合比が少ないことから、実施例3より低い25Pa・sであった。
(実施例6)
実施例6のセラミックハニカムフィルタは実施例2のセラミックハニカムフィルタに対してコーディエライト化原料Bを用いた以外は、実施例2と同様にして作製した。コーディエライト化原料の粒径は、d10:1.5μm、d50:6.2μm、d90:25μmであった。実施例6の目封止材スラリーの粘度は、コーディエライト化原料の粒度分布が異なることから実施例2に対してやや高くなった。
(比較例1)
比較例1のセラミックハニカムフィルタは実施例1のセラミックハニカムフィルタに対してコーディエライト化原料Aを用いたこと、及びイオン交換水の配合比を減少させたこと以外は実施例1と同様にして作製した。コーディエライト化原料の粒度分布は、d10:4.1μm、d50:7.5μm、d90:12μmであった。比較例1の目封止材スラリーの粘度は、コーディエライト化原料の粒径が異なること、イオン交換水の配合比が少ないことから、実施例1より大きい100Pa・sであった。
実施例1〜6及び比較例1のセラミックハニカムフィルタに対して、Pt、酸化セリウム、及び活性アルミナからなる触媒物質を隔壁表面及び隔壁中の細孔内部、更には目封止部表面及び目封止部中の細孔内部に担持させた。担持量はPt量で2g/L(ハニカムフィルタ容積1Lに対して2g担持の意味)とした。
上記のように作製した実施例1〜6及び比較例1のセラミックハニカムフィルタを圧力損失試験装置(図示せず)に設置し、空気流量7.5Nm3/minの条件で空気を流入し、流入側端面と流出側端面の差圧を測定し、各セラミックハニカムフィルタの初期圧力損失を評価した。更に、実施例1〜6及び比較例1のセラミックハニカムフィルタを、ディーゼルエンジンの排気管に配置し、市街地走行を模したパターン走行条件で耐久試験を行った。この際、排気ガス温度が触媒物質の活性下限温度を下まわるような運転状態が続くような場合を発生させ、PMがフィルタ上に堆積するような条件を作り出した上で、この運転状態に応じて、触媒物質を担持させたセラミックハニカムフィルタ上へのPMの堆積量を推定し、堆積量が一定値以上なったと判断された時点で、フィルタの上流側に燃料を未燃のまま多量に噴射して、フィルタを強制再生する耐久試験を行った。そして、10,000km走行に相当する時間経過後のハニカムフィルタの圧力損失を初期圧力損失と同様に測定し、初期圧力損失と比較して、圧力損失比:(試験後の圧力損失)/(初期圧力損失)を算出した。また、10,000km走行に相当する時間経過後のセラミックハニカムフィルタの捕集効率を以下のようにして測定した。上記セラミックハニカムフィルタを、圧力損失試験装置(図示せず)に設置し、空気流量7.5Nm3/minの条件下で粒子径0.042μmのカーボンを3g/Hrで2Hr投入後のセラミックハニカムフィルタの捕集量と投入量の割合として算出した。これらの試験結果を表2に示す。
また、試験終了後のセラミックハニカムフィルタを切断し、排気ガス流入側目封止部付近の観察を行い、流入側目封止部に実用上問題となる破損が発生していたものを不合格(×)、実用上問題ない亀裂程度の軽微な破損が発生していたものを合格(△)、破損が全く発生していなかったものを合格(○)と判定して、表1に記載した。また、任意の10ケ所の流入側目封止部厚さL及び凹部の深さAを測定し、平均値を求め表1に記載した。
実施例1〜6のセラミックハニカムフィルタは、所定の目封止材スラリーが得られるよう、調整していることから、排気ガス流入側目封止部の両端面に凹部が形成されていた。このため、耐久試験においても、流入側目封止部に破損は認められず、また破損があったとしても実用上問題ない程度であり、耐久試験後の圧力損失、捕集効率共に問題ない程度であった。なかでも、凹部の深さが大きい実施例2〜6のセラミックハニカムフィルタでは流入側目封止部の破損が認められなかった。一方、比較例1のセラミックハニカムフィルタは、排気ガス流入側目封止部の両端面には凸部が形成されていたため、流入側目封止部の破損が認められ、耐久試験後の圧力損失は低かったが、捕集効率が90%未満の低いレベルであった。
Figure 2006305503
Figure 2006305503
以上説明してきたように、本発明のセラミックハニカムフィルタは、ディーゼル機関から排出される排気ガス中のPMを多孔質隔壁で捕集、浄化する構造のセラミックハニカムフィルタに好適に用いることができる。
本発明のセラミックハニカムフィルタの模式断面図である。 本発明のセラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側目封止部を拡大した模式断面図である。 従来のセラミックハニカムフィルタを示した模式断面図である。 従来のセラミックハニカムフィルタを示した模式断面図である。 本発明のセラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側目封止部を拡大した模式断面図である。 本発明のセラミックハニカムフィルタの模式断面図である。 本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法の一例を示す模式断面図である。
符号の説明
1:外周壁
2:隔壁
3、4:流路
5:排気ガス流入側目封止部
6:排気ガス流出側目封止部
7:排気ガス流入側端面
8:排気ガス流出側端面
10:少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部が排気ガス流入側端面より離れて配置され、排気ガス流入側目封止部の両端部に凹部が形成されているセラミックハニカムフィルタ
11:セラミックハニカム構造体
12u:排気ガス流入側目封止部より上流側の隔壁
12d:排気ガス流入側目封止部より下流側の隔壁
13:排気ガス流出側目封止部が形成されている流路
14:排気ガス流入側目封止部が形成されている流路
15:排気ガス流入側目封止部
151:排気ガス流入側目封止部の排気ガス流入側端面
152:排気ガス流入側目封止部の排気ガス流出側端面
153、154、155、156:排気ガス流入側目封止部と隔壁の接触点
16:排気ガス流出側目封止部
17:排気ガス流入側端面
18:排気ガス流出側端面
30:セラミックハニカムフィルタ
40:少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部が排気ガス流入側端面より離れて配置されているセラミックハニカムフィルタ
45:排気ガス流入側目封止部
42u:排気ガス流入側目封止部より上流側の隔壁
451:排気ガス流入側目封止部の排気ガス流入側端面
452:排気ガス流入側目封止部の排気ガス流出側端面
46:排気ガス流出側目封止部
47:排気ガス流入側端面
48:排気ガス流出側端面
61:管状部材
62:目封止材スラリー
63:チューブ
64:バルブ
A:凹部の深さ
L:流入側目封止部厚

Claims (4)

  1. 多孔質セラミックハニカム構造体の所望の流路を目封止したセラミックハニカムフィルタであって、少なくとも一つの排気ガス流入側目封止部がセラミックハニカムフィルタの排気ガス流入側端面より離れて配置されていると共に、前記排気ガス流入側目封止部の両端部に凹部が形成されていることを特徴とするセラミックハニカムフィルタ。
  2. 前記凹部の深さが流路の開口幅の50%より大きいことを特徴とする請求項1に記載のセラミックハニカムフィルタ。
  3. 前記排気ガス流入側目封止部の気孔率が50%以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセラミックハニカムフィルタ。
  4. 前記多孔質セラミックハニカム構造体の隔壁及び目封止部に触媒物質が担持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のセラミックハニカムフィルタ。
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