JP2006281879A - 車両用開閉体の位置保持機構 - Google Patents

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誠章 安藤
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Abstract

【課題】 自動車等車両の車体に対してヒンジ結合により回動開閉可能に取り付けられたエンジンフード等の開閉体を開位置状態に保持するために必要な作業を簡便化する。
【解決手段】車体パネルPに対してヒンジ結合されたエンジンフードFを開位置状態に保持するための位置保持機構である。ヒンジ結合を構成する車体側部材Hpに一体的に配設され係合凹部11を有する第1係合部材10と、フード側部材Hfに配設され係合凹部11と係合可能な係合凸部21を有する第2係合部材20と、係合凸部21を第1係合部材10の係合当接面12に向けて弾性的に押圧附勢すべく第2係合部材20に関連して設けられたコイルばね50と、を有する。係合凸部21は、エンジンフードFが予め設定された所定の開位置状態まで回動したときに係合凹部11に係合ロックしてエンジンフードFの閉方向への移動を規制して位置保持する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用開閉体の位置保持機構に関する。詳しくは、自動車等車両の車体に対してヒンジ結合により回動開閉可能に取り付けられたエンジンフード等の開閉体を開位置状態に保持するための車両用開閉体の位置保持機構に関する。
一般に、自動車等車両において、例えばエンジンルームの開閉蓋としてのエンジンフードは、車体に対してヒンジ結合されており、上下の回動方向に開閉操作が可能な状態とされている。また、上記エンジンフードと車体との間には、エンジンフードを開位置状態に保持しておくための位置保持機構が配設されている。この位置保持機構としては、例えば、図9に示されるように、長尺棒形状のフードステーSがエンジンフードFと車体(車体パネルP)との間に立て掛けられる構成のものが知られている。具体的には、フードステーは、その一端側部位が車体(例えばラジエータパネルやフェンダエプロン等)に対して回動可能に軸支されており、他端側部位にフックが形成されている。そして、この他端側部位のフックを、エンジンフードの内側面部位に形成された掛止穴に掛止させることにより、フードステーが車体とエンジンフードとの間に立て掛けられた状態として保持される。これにより、エンジンフードが開位置状態にて保持される。
ところで、上記構成の位置保持機構では、フードステーが車体と開位置状態のエンジンフードとの間に立て掛けられるため、この立て掛けられたフードステーがエンジンルーム内のメンテナンス作業を行う際の支障となることがあった。このフードステーは、エンジンフードを開位置状態にて保持するために必要であるが、できればフードステーのない構成が好ましい。また、エンジンフードの開き角度を大きくとるためには、フードステーを長く設定する必要があり、格納上の不便を生じることもあった。
そこで、上記の問題を解消するものとして、例えば後記特許文献1には、フードステーを上記ヒンジ結合部の近傍位置に配設した技術が開示されている。これにより、フードステーを短く設定して機能させることができるため、位置保持機構の構成部材が上記メンテナンス作業の支障となることがなくなる。また、フードステーの格納性も向上する。
実開昭58−27464号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、エンジンフードを開位置状態に保持するためには、その都度、フードステーを立て掛ける操作を手動で行わなければならず、非常に手間のかかるものであった。具体的には、開位置状態とされたエンジンフードを一方の手で支持するなどした状態で、他方の手でフードステーを起立させてエンジンフードの掛止穴に掛止させる操作を同時に行わなければならなかった。
また、例えば特許文献1の開示技術のように、フードステーがヒンジ結合部の近傍位置(手の届き難い位置)に配設されている構成の場合には、一方の手でフードを支持しながら、他方の手をフードステーのある奥深くの位置まで伸ばして立て掛け操作を行わなければならなった。すなわち、上記立て掛け操作が一層手間のかかるものとなっていた。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、自動車等車両の車体に対してヒンジ結合により回動開閉可能に取り付けられたエンジンフード等の開閉体を開位置状態に保持するために必要な操作を簡便化することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用開閉体の位置保持機構は次の手段をとる。
先ず、本発明の第1の発明は、自動車等車両の車体に対してヒンジ結合により回動開閉可能に取り付けられたエンジンフード等の開閉体を開位置状態に保持するための車両用開閉体の位置保持機構であって、ヒンジ結合を構成する車体側の固定側部材及び開閉体側の可動側部材の一方の部材に一体的に配設され開閉体の予め設定された開位置に対応する所定位置に係合凹部を有する第1係合部材と、他方の部材に配設され第1係合部材の係合凹部と係合可能な係合凸部を有する第2係合部材と、第2係合部材の係合凸部を第1係合部材の係合凹部及び係合凹部に連接して形成された係合当接面に向けて弾性的に押圧附勢すべく第2係合部材に関連して設けられた附勢手段と、を有し、第2係合部材の係合凸部は開閉体の開閉動作に伴って第1係合部材の係合当接面形状に沿って摺動し、開閉体が予め設定された所定の開位置状態まで回動したときに第1係合部材の係合凹部に係合ロックして開閉体の閉方向への移動を規制して位置保持するものである。
この第1の発明によれば、第1係合部材及び第2係合部材は、開閉体と車体とのヒンジ結合の部位にて機能する。詳しくは、第2係合部材は、附勢手段によって係合凸部が第1係合部材の係合当接面に向けて押圧附勢されている。したがって、開閉体を開操作するべく回動させると、係合凸部が係合当接面に沿って摺動する。そして、開閉体が予め設定された所定の開位置状態まで回動すると、係合凸部が係合凹部に自動的(弾性的)に係合ロックする。したがって、この係合ロックによって、第1係合部材と第2係合部材とが係合ロック状態となり、開閉体の閉方向への移動が規制された状態として位置保持される。
次に、本発明の第2の発明は、上述した第1の発明において、第1係合部材はヒンジ結合を構成する可動側部材に一体的に配設されており、第2係合部材はヒンジ結合を構成する固定側部材に対し支持軸により回動可能に軸支されており、附勢手段によって第2係合部材の回動端部に形成された係合凸部を第1係合部材の係合当接面に向けて押圧する方向に回動附勢された構成とされており、開閉体が予め設定された所定の開位置状態まで回動したときに係合凸部が支持軸の軸心位置よりも高い位置で第1係合部材の係合凹部に喰込んだ係合ロック状態となるものである。
この第2の発明によれば、係合凸部と係合凹部とが係合ロックした状態では、開閉体の重量が第2係合部材の支持軸によっても支持される。また、係合凸部は、係合凹部に対して、回動を伴いながら喰込んだ係合ロック状態となる。したがって、係合ロック状態が安定する。
次に、本発明の第3の発明は、上述した第1または第2の発明において、更に、係合ロック状態の係合凸部を係合凹部から外した状態として掛止可能な掛止手段が設けられているものである。
この第3の発明によれば、掛止手段によって、第2係合部材の係合ロック状態を解除した状態として保持することが可能となる。したがって、例えば開位置状態に保持された開閉体を閉操作する際に、第2係合部材を外した状態として保持する操作が不要となる。
次に、本発明の第4の発明は、上述した第3の発明において、固定側部材及び可動側部材のうち第1係合部材の配設された側の部材には、開閉体が閉鎖される動作によって掛止位置状態にある掛止手段を押動して解除位置状態とする押動部材が配設されているものである。
ここで、「解除位置状態」とは、第2係合部材が係合ロック機能を発揮可能な位置にある状態のことである。
この第4の発明によれば、開閉体が閉鎖される動作によって、掛止手段の掛止状態が解除される。すなわち、開閉体を閉鎖するのみで、第2係合部材が、再び、係合ロック機能を発揮可能な位置状態となる。したがって、開閉体を閉鎖位置状態から開操作するときには、常に、係合ロック機能が発揮可能な状態となる。
次に、本発明の第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、更に、第2係合部材には係合ロック状態の係合凸部を係合凹部から外して解除するための操作棒が連結されているものである。
この第5の発明によれば、操作棒を用いることにより、係合ロック状態の解除操作を離間した位置から行うことができる。したがって、例えば操作棒の長さを開閉体の開閉操作を行う位置から簡単に届く長さに設定しておくことで、操作性がより向上する。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、本発明の第1の発明によれば、開閉体を予め設定された所定の開位置状態まで開操作するのみで、特別な操作をすることなく、この開閉体を開位置状態に保持することができる。したがって、従来のように開閉体と車体との間にステーを立て掛ける等の余計な操作が不要となり、かかる作業を簡便化することができる。また、立て掛け用のステーが不要な構成となるため、開閉体と車体との間の空間が阻害されず、例えばメンテナンス等の作業に支障を来たすこともなくなる。また、位置保持機構を既存のヒンジ構造に組み込んで、部品を共用化した構成とすることができるため、好適である。
更に、本発明の第2の発明によれば、開閉体を開位置状態に保持するための支持強度を向上させることができる。また、開閉体の保持状態を安定させることができる。
更に、本発明の第3の発明によれば、係合ロックを解除した状態として保持することができる。したがって、開閉体を開位置状態から閉鎖する際には、係合ロックが機能しないため、簡単に閉鎖することができる。また、使用目的に応じて、係合ロックを自動的に機能させる状態と、機能させない状態とに切換えて使用することができる。
更に、本発明の第4の発明によれば、一旦、係合ロックが機能しない状態として切換えられたとしても、開閉体を閉鎖させることによって、再び、係合ロックを自動的に機能させる状態に切換えることができる。したがって、開閉体を閉鎖位置状態から開操作するときには、常に、係合ロック機能を自動的に発揮させることができる。
更に、本発明の第5の発明によれば、係合ロックの解除操作をより簡便に行うことができる。
以下に、本発明の車両用開閉体の位置保持機構を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、本実施例の位置保持機構1について図1〜図8を用いて説明する。図1は位置保持機構1の配設位置を表した側面図、図2はエンジンフードFが閉鎖位置状態のときの構成を表した側面図、図3はエンジンフードFが開位置状態のときの構成を表した側面図、図4は第1係合部材10及び第2係合部材20の構成を拡大して表した図、図5は操作棒30の組付状態を拡大して表した図、図6は掛止前状態における掛止部材60と操作棒30との位置関係を表した図、図7は操作棒30が掛止部材60に掛止された状態を表した図、図8は操作棒30が掛止解除された状態を表した図である。
本実施例の位置保持機構1は、図1に良く示されるように、車体パネルPに対してヒンジ結合された開閉式のエンジンフードFを、例えばエンジンルーム内のメンテナンス作業を行う際に好適とされる開位置状態に保持する。ここで、エンジンフードFが本発明の開閉体に相当する。
具体的には、図2及び図3に良く示されるように、エンジンフードFは、車体パネルPに対しフードヒンジHによって連結されており、ヒンジ中心Hcまわりの回動方向(同図で示す紙面内上下方向)に開閉可能に構成されている。詳しくは、フードヒンジHは、エンジンフードFに対して一体的な固定状態とされたフード側部材Hfと、車体パネルPに対して一体的な固定状態とされた車体側部材Hpと、を連結している。そして、位置保持機構1は、このフードヒンジHを構成するフード側部材Hf及び車体側部材Hpに対して配設されている。ここで、フード側部材Hfが本発明の可動側部材に相当し、車体側部材Hpが本発明の固定側部材に相当する。
上記構成の位置保持機構1は、図3に良く示されるように、エンジンフードFを開位置状態まで開操作することにより、この動作に連動して自動的に係合ロック状態となる。これにより、エンジンフードFの閉方向への移動を規制して、エンジンフードFをこの開位置状態に保持する。
具体的に説明すると、位置保持機構1は、図3に良く示されるように、フード側部材Hfと一体的に形成された第1係合部材10と、車体側部材Hpに配設されて第1係合部材10と係合ロック可能に構成された第2係合部材20と、を備えている。また、この第2係合部材20の一端部には、取っ手31を有した操作棒30が連結されている。この操作棒30は、車体側部材Hpと一体的に形成された支持部材40に挿通された状態として支持されており、後述する第2係合部材20の係合ロック状態を解除するための操作部として機能する。詳しくは、操作棒30は、図5に良く示されるように、支持部材40に対して、軸長方向に押引操作可能な状態として支持されている。また、操作棒30は、コイルばね50によって、支持部材40に対して弾性的に連結されている。これにより、図3に良く示されるように、操作棒30は、第2係合部材20を第1係合部材10に向けて押送する押し出し方向に弾性的に附勢された状態とされている。また、操作棒30には、上記コイルばね50の附勢力に抗して引き外した状態で、車体側部材Hpと一体的に形成された掛止部材60に掛止することのできる掛止部34が設けられている。これにより、第2係合部材20の係合ロックを解除した状態として保持することができる。ここで、コイルばね50が本発明の附勢手段に相当し、掛止部34が本発明の掛止手段に相当する。
また、図2に良く示されるように、位置保持機構1は、エンジンフードFが閉鎖される動作によって、上記操作棒30を押動して掛止状態を自動的に解除することのできる押動部材70を有している。
以下、上記位置保持機構1の各構成について、詳細に説明する。
先ず、第1係合部材10は、図2及び図3に良く示されるように、フード側部材Hfに対して一体的に形成されている。したがって、第1係合部材10は、エンジンフードFを開閉操作する動作に伴ってヒンジ中心Hcまわりに一体的に回動移動する。また、第1係合部材10には、後述する第2係合部材20と当接する側の面に、曲面状の係合当接面12が形成されている。更に、この係合当接面12には、部分的に窪んだ形状の係合凹部11が形成されている。詳しくは、係合凹部11は、図3に良く示されるように、エンジンフードFが開位置状態となるときに第2係合部材20の係合凸部21と係合ロックする位置に形成されている。
次に、第2係合部材20は、図2及び図3に良く示されるように、全体が爪車として構成されており、上記第1係合部材10と当接する側の部位に突出した形状の係合凸部21が形成されている。詳しくは、第2係合部材20は、その下端部位が支持軸22によって車体側部材Hpに軸支されており、係合凸部21を第1係合部材10に向けて接近移動或いは離間移動させる方向に回動可能とされている。この係合凸部21は、エンジンフードFが開位置状態(図3参照)となるときに、第1係合部材10の係合凹部11に係合ロックする形状として形成されている。
ここで、第2係合部材20は、次のようにして第1係合部材10に係合ロック状態となる。先ず、図2に良く示されるように、エンジンフードFが閉鎖位置状態のときには、第2係合部材20は、コイルばね50の附勢作用によって、係合凸部21が第1係合部材10の係合当接面12に押圧された状態として保持されている。そして、エンジンフードFが開操作されて第1係合部材10がヒンジ中心Hcまわりに回動移動すると、係合凸部21は、上記係合当接面12の曲面形状に沿って摺動する。そして、図3に良く示されるように、エンジンフードFが開位置状態となって係合凹部11が係合凸部21の位置まで到達すると、コイルばね50の附勢作用によって、係合凸部21が係合凹部11内に弾性的に入り込む。そして、係合凸部21及び係合凹部11は、エンジンフードFによる重量負荷の作用を受けることにより、更に相互に喰込んだ係合ロック状態となる。このとき、エンジンフードFによる重量負荷は、上記係合凸部21と係合凹部11とが係合する部位の下部位置として配置される第1係合部材10の支持軸22、及びフードヒンジHのヒンジ中心Hcによって支持される(図4参照)。これにより、図3に良く示されるように、エンジンフードFは、その閉方向への移動が規制されたロック状態とされてその位置で保持される。
次に、操作棒30は、全体が可撓性を有した鋼材によって長尺状に形成されている。詳しくは、図3に良く示されるように、操作棒30の一端部には、指等を引掛けるための取っ手31が形成されている。また、他端部には、操作棒30を第2係合部材20に対してピン連結するための連結部位32が形成されている。また、操作棒30は、車体側部材Hpと一体的に形成された支持部材40によって支持されている。ここで、支持部材40は、図3に良く示されるように、車体側部材Hpと一体的に形成されており、第1支持板部41(同図で示す左側)と第2支持板部42(右側)とが起立して並設された構成とされている。そして、図5に良く示されるように、第1支持板部41と第2支持板部42とのそれぞれに、操作棒30を挿通するための挿通孔41a,42aが形成されている。
また、操作棒30は、図5に良く示されるように、コイルばね50によって、上記第1支持板部41と弾性的に連結されている。詳しくは、コイルばね50は、操作棒30に設けられた鍔形状のばね係止部33と、第1支持板部41に形成されたばね係止部41bに対して係止されており、圧縮ばねとして機能する配置構成となっている。そして、図2に良く示されるように、操作棒30は、このコイルばね50の附勢作用によって、第2係合部材20を押送する方向に附勢される。これにより、第2係合部材20は、係合凸部21を第1係合部材10に向けて押圧する方向に回動附勢される。
また、図3に良く示されるように、操作棒30には、取っ手31の側寄りの部位に、鍔形状の掛止部34が設けられている。この掛止部34は、操作棒30を、上記コイルばね50の附勢力に抗して引いた状態として、車体側部材Hpと一体的に形成された掛止部材60に掛止させておく機能を備えている。ここで、掛止部材60には、操作棒30を掛止可能に形成された掛止板部61が起立して設けられている。そして、図6に良く示されるように、この掛止板部61には、操作棒30を掛入れ可能な長孔状の掛入孔62と、掛け入れた操作棒30を掛止可能な掛止孔63と、が形成されている。前者の掛入孔62は、掛止板部61の上端部に、操作棒30の掛止部34との干渉を避けるべく拡開形状の開口が形成されている。後者の掛止孔63は、掛入孔62の垂下する途中位置から枝分かれ状に反り上がる形状として形成されている。
ここで、操作棒30の掛止部34は、次のようにして掛止部材60に掛止される。先ず、開位置状態のエンジンフードF(図3参照)を更に持ち上げた状態で保持しておき、操作棒30をコイルばね50の附勢力に抗して引く。詳しくは、掛止部34が掛止板部61の位置よりも更に引かれる位置まで操作棒30を引く。この状態では、操作棒30は支持部材40によって支持されているため、掛止部材60と操作棒30との相対的な高さ位置関係は、図6に示されるように、お互いに干渉し合わない位置関係とされている。そして、図7に良く示されるように、上記引き外した状態(図6の状態)の操作棒30を押し下げて掛入孔62の内部に掛入し、そのまま掛止孔63に掛止める。これにより、操作棒30は、掛止孔63に掛止された状態として保持される。すなわち、操作棒30は、前述もしたように支持部材40(図3参照)によって支持されている。したがって、この支持状態の操作棒30を押し下げて撓ませた状態で掛止させることにより、操作棒30の弾性復元力によって、操作棒30を掛止状態のままで保持することができる。そして、この掛止状態においては、操作棒30にコイルばね50の附勢力が作用しても、掛止部34が掛止板部61に引掛かって掛止されるため、操作棒30は、上記引き外れた状態のままで保持される。
次に、押動部材70は、図3に良く示されるように、フード側部材Hfと一体的に設けられている。ここで、図2に良く示されるように、押動部材70には、エンジンフードFを閉鎖することによって、上記掛止部材60に掛止状態とされた操作棒30を解除させるべく押動する押動板部71が起立して設けられている。詳しくは、押動板部71は、図8に良く示されるように、その先端側面(同図で示す下端側面)がテーパ状に傾斜した押動面72として形成されている。
この押動部材70は、図2に良く示されるように、エンジンフードFが閉鎖されることによって、エンジンフードFと一体的となって下方に移動する。そして、エンジンフードFが閉鎖位置状態となる前の位置で、押動板部71が、上記掛止板部61に掛止状態の操作棒30に干渉する。そして、図8に良く示されるように、エンジンフードFが更に閉鎖される動作に伴って、押動板部71が操作棒30を下方に押動し、操作棒30を掛止孔63から抜き外した解除位置状態に移動させる。これにより、操作棒30の掛止状態を解除することができる。なお、上記解除位置状態とされた操作棒30は、図3に良く示されるように、エンジンフードFが再び開操作されて押動部材70の押動板部71が上方に移動すると、操作棒30の弾性復元力によって、掛止板部61と干渉しない元の位置(図6参照)まで移動する。これにより、位置保持機構1は、再び、係合ロック機能を発揮可能な状態となる。
続いて、本実施例の使用方法について説明する。
先ず、図2に良く示されるように、閉鎖位置状態のエンジンフードFを開操作する。すると、このエンジンフードFの移動に伴って、第2係合部材20の係合凸部21が、第1係合部材10の係合当接面12に押圧された状態として、係合当接面12の曲面形状に沿って摺動する。そして、図3に良く示されるように、エンジンフードFが開位置状態となると、係合凸部21が係合凹部11内に弾性的に入り込んで食い込み、位置保持機構1が自動的に係合ロック状態となる。これにより、エンジンフードFが、上記開位置状態において、逆転防止された状態としてその位置で保持される。
次に、上記開位置状態のエンジンフードFを閉鎖する場合には、先ず、一方の手でエンジンフードFを支持するなどしながら、他方の手で操作棒30を引き外す。これにより、位置保持機構1の係合ロック状態が解除される。そして、そのまま、上記引き外した状態の操作棒30を掛止板部61の掛止孔63に掛止させる(図7参照)。これにより、操作棒30は、係合ロック状態を解除した引き外した状態(エンジンフードFを閉鎖可能な状態)として保持される。そして、その後にエンジンフードFを閉鎖する。すると、このエンジンフードFの閉鎖に伴って、操作棒30が押動部材70に押動されて解除位置状態となる(図8参照)。これにより、位置保持機構1が、再び、係合ロック機能を発揮可能な状態となる。
このように、本実施例の位置保持機構1によれば、エンジンフードFを開位置状態に開操作するのみで、特別な操作をすることなく、エンジンフードFをこの開位置状態に保持することができる。したがって、従来(図9参照)のようにエンジンフードFと車体(車体パネルP)との間にステーSを立て掛ける等の余計な操作が不要となり、かかる作業を簡便化することができる。また、立て掛け用のステーが不要な構成であるため、エンジンフードFと車体との間の空間が阻害されない。したがって、例えばエンジンルーム内のメンテナンス作業を行う際にも、支障となることがない。また、位置保持機構1は、フードヒンジHに組み込まれて構成されており、部品が共用化されている。したがって、かかる構造を簡素化することができ、好適である。
更に、位置保持機構1は、第1係合部材10と第2係合部材20とが相互に喰込んだ状態として係合ロックする。そして、この係合ロック状態では、エンジンフードFの重量負荷を、第1係合部材10の支持軸22に支持させることができる。したがって、エンジンフードFを開位置状態に安定して保持することができる。
更に、操作棒30を引き外した状態として掛止板部61に掛止させることができるため、係合ロックを解除した状態として保持することができる。したがって、エンジンフードFを開位置状態から閉鎖する際には、係合ロックが機能しないため、簡単に閉鎖することができる。また、使用目的に応じて、係合ロックを自動的に機能させる状態と、機能させない状態とに切換えて使用することができ、便利である。
更に、位置保持機構1は、一旦、係合ロックが機能しない状態に切換えられたとしても、エンジンフードFを閉鎖させることによって、再び、係合ロックを自動的に機能させる状態に切換えることができる。したがって、エンジンフードFを閉鎖位置状態から開操作するときには、常に、係合ロック機能を自動的に発揮させることができる。
更に、上記係合ロック状態を解除する操作は、操作棒30を用いることにより、作業者の操作し易い位置で行うことができるため、かかる作業をより簡便に行うことができる。
以上、本発明の実施形態を一実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
先ず、実施例の位置保持機構1は、エンジンフードFを開位置状態に保持するためのものとして示したが、その他にも、例えばハッチバック式の開閉ドアやトランクのように車体に対して開閉される他の構成にも適用することができる。
また、第2係合部材20を爪車状に構成して、エンジンフードFの重量負荷を支持軸22に支持させるようにしたものを示したが、このような形態に限定されるものではない。例えば、操作棒の先端側部位に係合凸部を設けて、第1係合部材に突き当てて係合ロックさせる構成としたものであってもよい。また、エンジンフードの支持強度を高めるために、係合凸部を下方から支持するための支持部材を別途に設けるようにしてもよい。
また、第1係合部材は、係合凹部11を一箇所の位置に形成したものを示したが、例えば係合凹部を複数の位置に形成してもよい。これにより、エンジンフードを多段階の開位置状態に保持することのできるラチェット機構として機能させることができる。
また、押動部材70の押動面72をテーパ状に傾斜させたものを示したが、単に平面状に形成したものであってもよい。また、操作棒の掛止解除を精度良く行うために、操作棒を保持するべく押動面を部分的に窪ませた形状としてもよい。また、掛入孔の孔径を広く形成するようにしてもよい。
車両用開閉体の位置保持機構の配設位置を表した側面図である。 エンジンフードが閉鎖位置状態のときの構成を表した側面図である。 エンジンフードが開位置状態のときの構成を表した側面図である。 第1係合部材及び第2係合部材の構成を拡大して表した図である。 操作棒の組付状態を拡大して表した図である。 掛止前状態における掛止部材と操作棒との位置関係を表した図である。 操作棒が掛止部材に掛止された状態を表した図である。 操作棒が掛止解除された状態を表した図である。 従来の車両用開閉体の位置保持機構の配設位置を表した側面図である。
符号の説明
1 位置保持機構
10 第1係合部材
11 係合凹部
12 係合当接面
20 第2係合部材
21 係合凸部
22 支持軸
30 操作棒
31 取っ手
32 連結部位
33 ばね係止部
34 掛止部(掛止手段)
40 支持部材
41 第1支持板部
41a 挿通孔
41b ばね係止部
42 第2支持板部
42a 挿通孔
50 コイルばね(附勢手段)
60 掛止部材
61 掛止板部
62 掛入孔
63 掛止孔
70 押動部材
71 押動板部
72 押動面
F エンジンフード(開閉体)
P 車体パネル
H フードヒンジ
Hf フード側部材(可動側部材)
Hp 車体側部材(固定側部材)
Hc ヒンジ中心

Claims (5)

  1. 自動車等車両の車体に対してヒンジ結合により回動開閉可能に取り付けられたエンジンフード等の開閉体を開位置状態に保持するための車両用開閉体の位置保持機構であって、
    前記ヒンジ結合を構成する前記車体側の固定側部材及び開閉体側の可動側部材の一方の部材に一体的に配設され前記開閉体の予め設定された開位置に対応する所定位置に係合凹部を有する第1係合部材と、他方の部材に配設され前記第1係合部材の係合凹部と係合可能な係合凸部を有する第2係合部材と、該第2係合部材の係合凸部を前記第1係合部材の係合凹部及び該係合凹部に連接して形成された係合当接面に向けて弾性的に押圧附勢すべく第2係合部材に関連して設けられた附勢手段と、を有し、
    前記第2係合部材の係合凸部は前記開閉体の開閉動作に伴って前記第1係合部材の係合当接面形状に沿って摺動し、該開閉体が予め設定された所定の開位置状態まで回動したときに該第1係合部材の係合凹部に係合ロックして該開閉体の閉方向への移動を規制して位置保持することを特徴とする車両用開閉体の位置保持機構。
  2. 請求項1に記載の車両用開閉体の位置保持機構であって、
    前記第1係合部材は前記ヒンジ結合を構成する可動側部材に一体的に配設されており、
    前記第2係合部材は前記ヒンジ結合を構成する固定側部材に対し支持軸により回動可能に軸支されており、前記附勢手段によって該第2係合部材の回動端部に形成された係合凸部を前記第1係合部材の係合当接面に向けて押圧する方向に回動附勢された構成とされており、前記開閉体が予め設定された所定の開位置状態まで回動したときに前記係合凸部が前記支持軸の軸心位置よりも高い位置で前記第1係合部材の係合凹部に喰込んだ係合ロック状態となることを特徴とする車両用開閉体の位置保持機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体の位置保持機構であって、
    更に、前記係合ロック状態の係合凸部を前記係合凹部から外した状態として掛止可能な掛止手段が設けられていることを特徴とする車両用開閉体の位置保持機構。
  4. 請求項3に記載の車両用開閉体の位置保持機構であって、
    前記固定側部材及び可動側部材のうち前記第1係合部材の配設された側の部材には、前記開閉体が閉鎖される動作によって前記掛止位置状態にある掛止手段を押動して解除位置状態とする押動部材が配設されていることを特徴とする車両用開閉体の位置保持機構。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用開閉体の位置保持機構であって、
    更に、前記第2係合部材には前記係合ロック状態の係合凸部を前記係合凹部から外して解除するための操作棒が連結されていることを特徴とする車両用開閉体の位置保持機構。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010241283A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Kanto Auto Works Ltd 開閉体の開閉機構
US7987939B2 (en) 2008-12-04 2011-08-02 Honda Motor Co., Ltd. Hood system with multiple open positions

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