JP2006274089A - インクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクジェット画像のカラーの発色性、耐水性、耐光性、耐オゾン性及びカラーバランスの経時的安定性に優れ、しかも、黒色だけでなく青色のテキストもシャープに表現できるインクジェット記録用水性インクセットと、それを使用するインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも着色剤、水及び水溶性有機溶剤を含むイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、黒インク及び青インクから構成されるインクジェット記録用水性インクセットであって、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクの着色剤を水溶性染料とし、黒インク及び青インクの着色剤を顔料とする。このインクジェット記録用水性インクセットを用いるインクジェット記録方法では、シアンインク記録部分でシアンインクと共に青インクを併用する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式は、デジタルカラーイメージデータのカラープリントに広く用いられており、水溶性染料を水と水溶性有機溶剤に溶解させたイエローインク、マゼンタインク及びシアンインクからなるインクジェット記録用水性インクセットが利用されている。また、アルファベットデータ、漢字データ等のテキストをプリントするため、インクジェット記録用水性インクセットに染料系黒インクを加えることが行なわれている。
さらに、鮮やかな発色性を実現するため、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー、ブラックの計7色の水溶性染料系インクでインクセットを構成することが提案されている(特許文献1)。しかしながら、このようなインクセットによれば、インクジェットヘッドのノズル数を増やさざるを得ず、コストが高くなるという問題が生じる。
また、染料系インクのみでインクセットを構成すると、テキストでフェザリングが目立つという問題がある。なお、フェザリングとは、インクが記録紙等の被記録材上に着弾し浸透する際、被記録材における繊維及び空隙の存在に起因して生じる微細なにじみである。
これに対し、最近では、鮮やかな発色性の他に、フェザリング等のにじみを極力抑えたシャープなテキスト印字品質や、良好な耐光性及び耐オゾン性を実現した写真画質並みの印字品質が望まれている。
そこで、シャープなテキスト印字を実現するために、インクジェット記録用水性インクセットとして、イエロー、マゼンタ、シアンの3原色インクに加え、ブラック、レッド、グリーンのインクを追加した計6色のインクを全て顔料系インクから構成することが提案されている(特許文献2)。これにより、インクジェット画像は耐光性及び耐オゾン性に優れ、テキストのシャープさにも優れたものとなる。
しかしながら、インクセットをすべて顔料系インクから構成した場合、ブラック、レッド、グリーンの追加のインクを併用しているにも関わらず、染料系3原色インクから構成した場合に比べ、カラーの発色性が充分とはいえなかった。
このため、テキストにおいてフェザリングのない印字品質と、カラーイメージにおいて銀塩写真並みの鮮やかな発色を両立するインクセットの構成として、テキストの印字品質が重視される黒インクには着色剤として顔料を用い、発色性が重視されるカラーインク、即ちイエローインク、マゼンタインク及びシアンインクには、着色剤として水溶性染料を用いたものが市販されるようになっている。
しかしながら、このようなインク構成のインクセットを用いてテキストを印字すると、実際のテキストでは、黒色の他に、強調や添削等に青色も多用されているため、青色のテキストの印字について問題が生じていた。
即ち、青色は染料系マゼンタインクと染料系シアンインクとを重ね合わせて表現されるため、青色のテキストには重ね打ちの着弾誤差によって引き起こされるズレが生じるので、テキストのシャープさが損なわれ、また、青色の表現に使用されるインクは2種の染料系インクであり、顔料インクで印字された黒色のテキストに比べて使用されるインク量が2倍程度に増加するのでフェザリングが生じ易くなるという問題があった。
さらに、青色のテキストは、耐水性、耐光性及び耐オゾン性が劣るという問題もあった。より具体的には、耐水性に関し、例えば、オフィスで出力されたテキスト文書でインクの耐水性が低いために、人間の手の汗、飲み物の水滴等の水分によってにじみが生じ易く、また、マイグレーション(湿気によるにじみ)も生じ易い。
耐光性に関しては、長期間掲示された青色のテキストが、照明光、日光への曝露によって退色し、テキストの長期保存性が悪くなっていた。
また、インクジェット画像の長期保存性に関し、空気中に存在している様々なガス、特に、オゾンの影響による退色が近年注目されており、耐オゾン性が求められている。しかしながら青色の表現に使用するシアンインクは、イエローインク、マゼンタインク及び黒インクに比べて耐オゾン性が低い。そのため、経時変化により退色後のカラーバランスが崩れ、青みが弱い画像に変化する。例えば、緑色はイエローインクとシアンインクから形成されるため、経時変化によってシアンが退色した後には専らイエローのみが被記録材上に残り、イエローが強い色に変化してしまう。このような経時変化による退色後のカラーバランスの崩れは、不自然な印象を与えることになり、印字品質向上にとって大きな問題となっていた。
特開2002−241661号公報 特開2001−354886号公報
本発明は、前述した問題点を解決するためになされたものであり、インクジェット記録に使用する水性インクセットについて、黒色及び青色のテキストのフェザリングを抑制し、耐水性、耐光性及び耐オゾン性を向上させ、かつ、カラーの発色性が良好で、カラーバランスの経時的安定性に優れたものを提供すること、また、そのようなインクセットを効果的に使用するインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、インクジェット記録用水性インクセットを構成するインクを、イエロー、マゼンタ及びシアンの3原色の染料系インクと、黒及び青の顔料系インクとすることにより、カラーの発色性を良好にすることができ、また黒色及び青色のテキストのフェザリングを抑制して印字をシャープなものとすることができ、さらにシアンインク単独もしくはシアンインクと他の色のインクとで記録されるシアンインク記録部分に顔料系青インクを併用することにより、それらの部分の耐オゾン性を向上させ、経時的な退色によって生じるカラーバランスの低下を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、少なくとも着色剤、水及び水溶性有機溶剤を含むイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、黒インク及び青インクから構成されるインクジェット記録用水性インクセットであって、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクの着色剤が水溶性染料であり、黒インク及び青インクの着色剤が顔料であることを特徴とするインクジェット記録用水性インクセットを提供する。
また、本発明は、着色剤として水溶性染料を含有するイエローインク、着色剤として水溶性染料を含有するマゼンタインク、着色剤として水溶性染料を含有するシアンインク、着色剤として顔料を含有する黒インク及び着色剤として顔料を含有する青インクを含むインクジェット記録用水性インクセットを構成する当該インクをインクジェットヘッドから被記録材に吐出させ付着させることによりインクジェット記録を行なうインクジェット記録方法であって、被記録材上のシアンインク記録部分にシアンインクと共に青インクを併用することを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。
本発明のインクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法においては、インクジェット記録用水性インクセットを構成するイエロー、マゼンタ及びシアンの3原色のインクとして、染料系インクを使用するので、インクジェット記録画像のカラーの発色性が良好になる。また、インクセットに顔料系の黒インク及び青インクを加えるので、黒色及び青色のテキストのフェザリングを抑制し、シャープな印字をすることができる。さらにシアンインク単独もしくはシアンインクと他の色のインクとで記録されるシアンインク記録部分に顔料系の青インクを併用することにより、その部分の耐オゾン性を向上させることができ、経時的な退色により生じるカラーバランスの低下を抑制できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録用水性インクセットは、着色剤として水溶性染料をそれぞれ含有するイエローインク、マゼンタインク及びシアンインク、及び着色剤として顔料をそれぞれ含有する黒インク及び青インクから構成される。また各インクは、それぞれ水及び水溶性有機溶剤を含有する。
本発明のインクジェット記録方法は、上述のインクジェット記録用水性インクセットを用い、各インクをインクジェットヘッドから被記録材に吐出させ付着させることによりインクジェット記録を行う方法であり、青インクを被記録材上のシアンインク記録部分に併用するものである。
ここで「併用」とは記録紙等の被記録材のシアンインクを付着させる部分にシアンインクを付着させる前または付着させた後もしくは同時に、顔料系青インクを付着させることを意味する。また、染料系のシアンインクと顔料系の青インクとは、被記録材上で重なり合ってもよく、互いに隣接するようにしても良い。
また、本発明において、青色とは、L***表色系で、色相角が265°以上320°以下の範囲の色のことをいい、青インクとは単独で青色を表現することができるインクのことをいう。なお青インクに使用する顔料としては、色相角を265°以上320°以下の範囲内に調整可能であれば、1種に限られず、2種以上の顔料を用いてもよい。
黒インクに着色剤として使用する顔料としては、例えば、MA8、MA100(三菱化学(株)製)、カラーブラックFW200(デグサ製)等のカーボンブラックが挙げられる。また、カーボンブラックとしては、分散剤を用いなくても水に分散可能な自己分散顔料を用いても良い。ここで、自己分散顔料は、顔料表面にカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはスルホン基のような少なくとも一種の親水基またはその塩を結合させるように表面処理をすることによって得ることができる。例えば、特開平8−3498号公報及び特表2000−513396号公報記載の方法によって表面処理された自己分散顔料等が挙げられる。また、自己分散黒色顔料を含有する顔料分散体として、例えば、CAB−O−JET(登録商標)200,300(キャボット社製)、ボンジェット(登録商標)CW1(オリエント化学工業(株)製)等の市販品を利用することが可能である。
青インクに着色剤として使用する顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15:1,15:3,15:6及び60等が挙げられ、中でも、青色としての色目や発色性が良好な点から、C.I.ピグメントブルー15:3又は60のいずれかあるいは双方を使用することが好ましい。
また、青インクには、マゼンタ系顔料を混合して青色を表現しても良く、その場合、マゼンタ系顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド5,48,112,122,202及び207等が挙げられる。なお、これらは本発明に好適な顔料の一例の記載であり、これらによって本発明が限定されるものではない。
これら黒インク及び青インクのそれぞれに含める顔料の含有量は、所期の印字濃度及び色彩等により異なるが、少なすぎると紙面上での発色が不充分であり、多すぎるとインクジェットヘッドのノズルの目詰まりが起きやすくなるので、各インク全量に対して好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1〜7重量%の範囲である。
黒インク及び青インクのそれぞれには、それらの分散安定性を維持するために顔料用分散剤を添加しても良い。顔料用分散剤としては、例えば、高分子分散剤、界面活性剤等を挙げることができる。高分子分散剤としては、ゼラチン、アルブミン等の蛋白質;アラビアゴム、トラガントゴム等の天然ゴム類;サポニン等のグルコシド類;メチルセルロース、カルボキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;リグニンスルホン酸塩、セラック等の天然高分子;ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合物の塩、スチレン−マレイン酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホリマリン縮合物のナトリウム塩及びリン酸塩等の陰イオン性高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等の非イオン性高分子等が挙げられる。界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。分散剤は、1種又は2種以上を適宜選択して使用できる。
これらの分散剤は、顔料の種類や分散剤の種類によって、分散剤として機能する適切な量が適宜決定されるが、少なすぎると顔料の分散安定性が不充分であり、多すぎるとインクの粘度が上昇してインクジェットヘッドからの吐出が困難となるため、好ましくは顔料の配合量に対して5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。
黒インクもしくは青インクにおける顔料の分散方法としては、分散装置を使用して顔料を分散させることが好ましい。顔料の分散に使用する分散装置は、一般的な分散機であれば特に限定はされないが、例えば、ボールミル、ロールミル、サンドミル等が挙げられる。その中でも高速型のサンドミルが好ましい。
一方、本発明のインクジェット記録用水性インクセットを構成する、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクには、着色剤として水溶性染料を使用する。イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクに使用される水溶性染料としては、鮮明性、水溶性、安定性、耐光性及びその他の要求される性能を満たすものを使用でき、例えば直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料等が用いられる。また、染料の構造で分類すれば、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料及び金属フタロシアニン染料等を好ましく使用できる。
直接染料の具体例としては、C.I.ダイレクトイエロー12,24,26,27,28,33,39,58,86,98,100,132及び142、C.I.ダイレクトレッド4,17,28,37,63,75,79,80,83,99,220,224及び227、C.I.ダイレクトバイオレット47,48,51,90及び94、C.I.ダイレクトブルー1,6,8,15,25,22,25,71,76,80,86,90,106,108,123,163,165,199及び226等;酸性染料の具体例としては、C.I.アシッドイエロー3,11,17,19,23,25,29,38,42,49,59,61,71及び72、C.I.アシッドレッド1,6,8,17,18,32,35,37,42,51,52,57,80,85,87,92,94,115,119,131,133,134,154,181,186,249,254,256,289,315,317及び407、C.I.アシッドバイオレット10,34,49及び75、C.I.アシッドブルー9,22,29,40,59,62,93,102,104,113,117,120,167,175,183,229及び234等;塩基性染料の具体例としては、C.I.ベーシックイエロー40、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14及び37、C.I.ベーシックバイオレット7,14及び27、C.I.ベーシックブルー1,3,5,7,9,24,25,26,28及び29等;反応性染料の具体例としては、C.I.リアクティブイエロー2,3,13及び15、C.I.リアクティブレッド4,23,24,31,56及び180、C.I.リアクティブブルー7,13及び21等が挙げられる。
これらイエローインク、マゼンタインク及びシアンインクに含まれる水溶性染料の含有量は、少なすぎると紙面上での発色が不充分であり、多すぎるとインクジェットヘッドのノズルの目詰まりが起きやすくなるので、各インク全量に対して好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.3〜10重量%、特に好ましくは0.5〜7重量%の範囲である。
本発明のインクジェット記録用水性インクセットにおいて、前述の黒インク及び青インクも含めて、各インクに用いる水としては、イオンを含有する一般の水ではなく、脱イオン水を使用することが好ましい。水の含有量は、併用する水溶性有機溶剤の種類、組成あるいは所望のインクの特性に応じて広い範囲で決定されるが、少なすぎるとインクの粘度が上昇してインクジェットヘッドからの吐出が困難となり、多すぎると水分蒸発によって着色剤の析出、凝集などが生じてインクジェットヘッドのノズルの目詰まりが起きやすくなるので、各インク全量に対して好ましくは10〜95重量%、より好ましくは10〜80重量%、特に好ましくは20〜80重量%の範囲である。
本発明のインクジェット記録用水性インクセットにおいて、各インクに用いる水溶性有機溶剤は、湿潤剤と浸透剤に大別される。湿潤剤として使用される水溶性有機溶媒は、インクジェットヘッドのノズルの目詰まりを防止するためにインクに添加されるものであり、浸透剤として使用される水溶性有機溶媒は、印刷した際、インクを速やかに被記録材内部に浸透させるためにインクに添加される。
湿潤剤の具体的としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の水溶性グリコールが挙げられる。
湿潤剤としての水溶性有機溶剤の含有量は、少なすぎるとインクジェットヘッドのノズルの目詰まりを防止するために不充分であり、多すぎるとインクの粘度が上昇してインクジェットヘッドからの吐出が困難となるので、好ましくは各インク全量に対して5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは15〜35重量%の範囲である。
一方、浸透剤の具体例としては、エチレングリコール系及びプロピレングリコール系のアルキルエーテルに代表されるグリコールエーテル等が挙げられる。エチレングリコール系アルキルエーテルの具体例としては、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールイソブチルエーテル等が挙げられ、プロピレングリコール系アルキルエーテルの具体例としては、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等が挙げられる。
浸透剤としての水溶性有機溶剤の含有量は、少なすぎると浸透性が不充分であり、多すぎると過剰な浸透性によってフェザリングなどのにじみを生じやすくなるので、各インク全量に対して好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1〜7重量%の範囲である。
本発明のインクジェット記録用水性インクセットを構成する各インクには、湿潤剤及び浸透剤に加え、インクジェットヘッドの先端部におけるインクの乾燥を防止し、印字濃度を高くし、また鮮やかな発色を実現する等の目的で、さらに別の水溶性有機溶剤を含むこともできる。このような水溶性有機溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;グリセリン;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録用水性インクセットにおいて、黒インク、青インク、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクの基本組成は以上の通りであるが、各インクには、従来公知の界面活性剤;ポリビニルアルコール、セルロース等の粘度調整剤;表面張力調整剤;防黴剤;防錆剤等を必要に応じて添加することができる。
本発明のインクジェット記録用水性インクセットにおいて、黒インク及び青インクは、25℃の条件下にて最大泡圧法(バブルプレッシャー法)で測定された、ライフタイム100msにおける動的表面張力が、好ましくは40mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。これにより、いっそうフェザリングが少なく、被記録材に対する乾燥性も良好なテキスト印字をすることが可能となる。これに対し、動的表面張力が40mN/m未満であるとフェザリングが目立つ傾向があり、45mN/mを超えるとインクの被記録材に対する乾燥性が悪くなる傾向がある。
なお、インク等の液体の動的表面張力は、一般に振動ジェット法、メニスカス法、最大泡圧法などによって測定されることは知られているが、本発明で規定する動的表面張力の値は、最大泡圧法(バブルプレッシャー法)によるものであり、例えば、協和界面科学(株)製の自動動的表面張力計BP−D4を用いて測定することができる。
最大泡圧法による動的表面張力測定では、気体供給源から気体をプローブに送り、インクに浸したプローブ先端から気泡を発生させる。この際の気体流量を変化させることで、気体発生速度を変え、それに伴い変化するインクからその気泡にかかる圧力により表面張力を測定する。気泡の半径がプローブ先端部分の半径に等しくなるとき、最大圧力(最大泡圧)を示す。このときのインクの表面張力σは、
Figure 2006274089
(式中、rはプローブ先端部分の半径、
ΔPは気泡にかかる圧力の最大値と最小値との差である。)
で表される。
本明細書でいうライフタイムとは、最大泡圧後に気泡がプローブから離れて、新しい表面が形成されてから次の最大泡圧に達するまでの時間をいう。
黒インク及び青インクでは、動的表面張力が上述の範囲であるのが好ましい理由は以下の通りである。インク等の液体の動的表面張力は、静的表面張力と異なり、ライフタイム数10〜数1000msオーダーでの表面張力であり、付着(着弾)した際のインクの被記録材への浸透性に大きな影響があると考えられる。動的表面張力が高いとインクの被記録材への浸透性が低いため、フェザリングは良好となるが、インクの被記録材に対する乾燥性は低下する。また、逆に動的表面張力が低いとインクの被記録材への浸透性が高いため、フェザリングは悪化するが、インクの被記録材に対する乾燥性は良好となる。なお、一般的なインクジェット記録方法において、インクジェットインクが被記録材に着弾した際のインクジェットインクの被記録材に対する浸透現象は数10msオーダーである。従って、本発明においては、動的表面張力測定装置の誤差等を勘案し、その測定精度が安定するライフタイム100msでの動的表面張力値を採用する。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録用水性インクセットを用いてインクジェット記録を行うものであり、被記録材やインクジェットヘッドとしては、従来のインクジェット記録で用いられているものを適宜使用することができる。
本発明のインクジェット記録方法においては、本発明のインクジェット記録用水性インクセットを用いるにあたり、カラーイメージデータについては染料系のイエローインク、マゼンタインク及びシアンインク、さらに必要に応じて顔料系の黒インク及び青インクを用い、特に、シアンインク記録部分にはシアンインクと共に青インクを併用する。これにより、シアンインク記録部分の耐光性、耐オゾン性を向上させて、退色性を改善し、経時的なカラーバランスの変化を抑制することができる。
シアンインク記録部分における青インクの使用量は、少なすぎると青インクの併用効果が現れず、多すぎると所期の色を再現することが困難となるので、シアンインクの付着量の10vol%以上20vol%以下とすることが好ましい。
また、本発明のインクジェット記録方法においては、必要に応じて、顔料系の青インクを赤みの強い青色に調色し、この青インクを上述のようにシアンインク記録部分で使用する他、マゼンタインク記録部分でマゼンタインクと共に併用してもよい。これによりマゼンタインク記録部分の耐光性、耐オゾン性を向上させて、退色性を改善することができる。
一方、黒色及び青色のテキストデータについては、それぞれ顔料系の黒インク及び青イクを用いて再現する。
このように再現されたインクジェット画像は、カラーの発色性及び耐光性、耐オゾン性に起因するカラーバランスの経時安定性に優れ、しかも、黒色だけでなく青色のテキストがシャープに表現されたものとなる。
以下に、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(1)インクの調製
表1及び表2に示した組成のインクを次のように調製した。
また、調製した顔料系の黒インク及び青インクについて、協和界面科学(株)製の自動動的表面張力計BP−D4を用いて、25℃、ライフタイム20〜5000msの範囲で動的表面張力測定を行い、ライフタイム100msにおける動的表面張力測定値を読み取った。その結果を表1に示した。
(1-a)黒顔料インク1
イオン交換水39 重量部、グリセリン 25.5重量部、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル 2重量部、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル 0.5重量部を混合してインク溶媒を調製した。攪拌中の黒顔料分散体であるCAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製) 33重量部にインク溶媒 67重量部を徐々に添加し、30分間撹拌を続けた後、孔径1μmのメンブランフィルターにて濾過し、インクを調製した。
なお、インク全量に対するカーボンブラックの濃度は、5重量%であった。
(1-b)黒顔料インク2〜5
インク組成を表1のように変更した以外は黒顔料インク1と同様にして調製した。
(1-c)青顔料インク1
C.I.ピグメントブルー60 4重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(オキシエチレン平均重合度=12)1重量部、グリセリン 4重量部、イオン交換水 16重量部を混合した後、直径0.3mmのジルコニアビーズを媒体とした湿式サンドミルにて分散処理を行い、青顔料分散体を得た。
また、イオン交換水 51重量部、グリセリン 22重量部、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル 2重量部を混合してインク溶媒を調製した。
攪拌中の青顔料分散体25重量部にインク溶媒75重量部を徐々に加え、さらに、30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターにて濾過し、インクを調製した。
(1-d)青顔料インク2
C.I.ピグメントブルー15:3 2重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(オキシエチレン平均重合度=12) 0.5重量部、グリセリン 2重量部、イオン交換水 8重量部を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを媒体とした湿式サンドミルにて分散処理を行い、シアン顔料分散体を得た。
また、C.I.ピグメントレッド122 2重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(オキシエチレン平均重合度=12) 0.5重量部、グリセリン 2重量部、イオン交換水 8重量部を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを媒体とした湿式サンドミルにて分散処理を行い、マゼンタ顔料分散体を得た。
調製したシアン顔料分散体とマゼンタ顔料分散体を等量混合し、10分間攪拌して青顔料分散体を得た。
一方、イオン交換水 51重量部、グリセリン 22重量部、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル 2重量部を混合してインク溶媒を調製した。
攪拌中の青顔料分散体25重量部にインク溶媒75重量部を徐々に加え、さらに、30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターにて濾過し、インクを調製した。
(1-e)青顔料インク3〜5、イエロー顔料インク、マゼンタ顔料インク、シアン顔料インク
インク組成を表1又は表2のように変更した以外は、青顔料インク1又2と同様にして調製した。
(1-f)黒染料インク
イオン交換水 68重量部、グリセリン 24重量部、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル 5重量部を混合してインク溶媒を調製した。
攪拌中のインク溶媒97重量部に、黒染料であるフードブラック2 3重量部を徐々に添加し、30分間撹拌を続けた後、孔径1μmのメンブランフィルターにて濾過し、黒染料インクを調製した。
(1-g)青染料インク、イエロー染料インク、マゼンタ染料インク、シアン染料インク
インク組成を表1又は表2のように変更した以外は黒染料インクと同様にして調製した。

















Figure 2006274089
Figure 2006274089
(2)インクセットの構成
表1及び表2に示した各インクを表3に示したように組合わせて、実施例1〜5及び比較例1〜5のインクジェット記録用水性インクセットを構成した。
(3)評価
各インクセットについて、その構成インクを所定のインクカートリッジに充填し、ブラザー工業(株)製インクジェットプリンタ搭載デジタル複合機(MFC−5200J)に装着して、黒色及び青色のテキストデータと、カラーパッチを印刷した。
この場合、黒色と青色のテキストデータについては、それぞれ黒インクと青インクを用いて普通紙(m−real製DATA、COPY紙)に印字した。ただし、当該インクセット中に青インクが含まれていない比較例1、2、5のインクセットの場合、マゼンタインクとシアンインクを用いて青色の印字をした。
また、カラーパッチは、イエロー、マゼンタ、シアン、青の各インクの混合割合を変えて、光沢紙(富士フィルム(株)製、画彩(登録商標)写真仕上げ)に印刷した。この際、シアンインク記録部分には、シアンインクと青インクを併用した。シアンインク記録部分におけるシアンインクと青インクの割合は、青インクをシアンインクの体積割合で15%とした。ただし、当該インクセット中に青インクが含まれていない比較例1、2、5のインクセットの場合、この併用は行わなかった。
黒色及び青色のテキストの印字物について、(a)フェザリング、(b)紙面乾燥性、(c)耐水性及び(d)耐光性を次のように評価した。また、印刷したカラーパッチについて、(e)発色性、及び(f)耐オゾン性と退色バランスを次のように評価した。これらの結果を表3に示す。
(a)フェザリング
目視観察により、次のように評価した。
◎…フェザリングが認められない
○…フェザリングがほとんど目立たない
△…フェザリングが目立ち、実用上問題あり
×…明らかにフェザリングが目立ち、実用には向かない
(b)紙面乾燥性
紙面乾燥性とは、印字後の紙面上におけるインクの乾燥性である。そこで、印字後15秒後に指で擦り、インクの擦れを目視観察により、次のように評価した。
◎…インクの擦れが認められない
○…インク擦れがほとんど目立たない
△…インク擦れが目立ち、実用上問題あり
×…明らかにインク擦れが目立ち、実用には向かない
(c)耐水性
印字物を5分間水道水に浸漬後、紙面上のインクのにじみを目視観察し、次のように評価した。
◎…インクのにじみが認められない
○…インクのにじみがほとんど目立たない
△…インクのにじみが目立ち、実用上問題あり
×…明らかにインクのにじみが目立ち、実用には向かない
(d)耐光性
スガ試験機(株)製、強エネルギーキセノンウェザーメーターSC750―WNを用いて、印字物に光を30時間照射し、照射の前後の色差ΔEを求めた。
この場合、照射条件としては、光源にキセノンランプ光を用い、室温25℃、湿度50%Rh、放射照度100W/m2 (300〜400nm)とした。
また、照射の前後の色差ΔEは、Gretag Macbeth製、Spectrolino(光源:D65;視野:2°)で測定し、CIE(国際照明委員会)で規格化されたL***表色系の色差ΔEを下記式で求めた。
Figure 2006274089
(式中、ΔL*=照射前後の明度の差、
Δa*=照射前後の赤緑方向の彩度の差、
Δb*=照射前後の黄青方向の彩度の差)
そして、ΔEの大きさにより、次のように評価した。
◎…ΔEが5未満
○…ΔEが5以上10未満
△…ΔEが10以上20未満
×…ΔEが20以上
(e)発色性
印刷したカラーパッチを目視確認し、次のように評価した。
◎…鮮やかな発色性を有する
○…発色性に問題なし
△…若干発色性に問題があり、実用上問題あり
×…明らかに発色性に問題があり、実用には向かない
(f)耐オゾン性と退色バランス
耐オゾン性の評価のため、耐オゾン試験(スガ試験機(株)製、オゾンウェザーメーターOMS−H)を用いて、カラーパッチ印刷物を、オゾン濃度1ppm、槽内温度24℃、湿度60%Rhの雰囲気に40時間暴露し、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルーの各パッチについて、暴露前後の色差ΔEを、(d)耐光性の評価の場合と同様に求めた。
また、各色の色差ΔEの最大値と最小値の差(Δ(ΔE)max)によって、退色バランスを以下のように評価した。
○…Δ(ΔE)maxが、10未満
△…Δ(ΔE)maxが、10以上20未満
×…Δ(ΔE)maxが、20以上















Figure 2006274089
実施例1〜5のインクセットは、顔料系の黒インク及び青インク、及び染料系のイエローインク、マゼンタインク、シアンインクからなり、テキスト印字物の(a)フェザリング、(b)紙面乾燥性、(c)耐水性、(d)耐光性、及びカラーパッチ印刷物の(e)発色性、(f)耐オゾン性と退色バランスの全てについて、良好であった。
特に、実施例1〜3で使用した黒顔料インク及び青顔料インクは、25℃、ライフタイム100msにおける動的表面張力が40mN/m以上45mN/m以下であるため、フェザリング、紙面乾燥性の双方が他の実施例に比べ良好であった。
一方、比較例1〜4から、テキストを顔料系インクで印字せず、染料系インクで印字した場合には、フェザリング、耐水性、及び耐光性が劣っていた。特に、青顔料インクと青染料インクのいずれもを含んでいない比較例1、2では、青色のテキストをマゼンタ染料インク及びシアン染料インクを用いて表現することになるので、染料系のインクを使用することに起因するフェザリング、2種のインクを使用することによるインク量の増加に起因するフェザリングに加えて着弾誤差によるズレが生じ、青色のテキスト印字のシャープさが顕著に劣っていた。また、青顔料インクを含まない比較例1〜3では、カラーパッチの耐オゾン性(△E)がシアンとブルーのパッチで顕著に劣っていた。
インクセットを構成するインクが全て顔料系インクである比較例5では、青色のテキストの印字をマゼンタ顔料インクとシアン顔料インクを用いて表現することになるので、2種のインクを使用することによるインク量の増加に起因するフェザリング、及び2種類のインクの着弾誤差の影響によるズレが認められた。また、カラーパッチの発色性は、実施例に比べ明らかに劣っていた。
本発明のインクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方法で、カラーイメージと、黒色のテキストあるいは青色のテキストを印刷する場合に有用となる。

Claims (9)

  1. 少なくとも着色剤、水及び水溶性有機溶剤を含むイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、黒インク及び青インクから構成されるインクジェット記録用水性インクセットであって、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクの着色剤が水溶性染料であり、黒インク及び青インクの着色剤が顔料であることを特徴とするインクジェット記録用水性インクセット。
  2. 25℃の条件下にて最大泡圧法(バブルプレッシャー法)で測定された、ライフタイム100msにおける黒インク及び青インクの動的表面張力が、それぞれ40mN/m以上45mN/m以下である請求項1記載のインクジェット記録用水性インクセット。
  3. 青インクの着色剤が、C.I.ピグメントブルー15:3及び60の少なくとも一種を含む請求項1又は2記載のインクジェット記録用水性インクセット。
  4. 黒インクの着色剤が、カーボンブラックである請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用水性インクセット。
  5. 着色剤として水溶性染料を含有するイエローインク、着色剤として水溶性染料を含有するマゼンタインク、着色剤として水溶性染料を含有するシアンインク、着色剤として顔料を含有する黒インク及び着色剤として顔料を含有する青インクを含むインクジェット記録用水性インクセットを構成する当該インクをインクジェットヘッドから被記録材に吐出させ付着させることによりインクジェット記録を行なうインクジェット記録方法であって、被記録材上のシアンインク記録部分にシアンインクと共に青インクを併用することを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. シアンインク記録部分に青インクを併用する部分において、被記録材への青インクの付着量が、シアンインクの付着量の10vol%以上20vol%以下である請求項5記載のインクジェット記録方法。
  7. 25℃の条件下にて最大泡圧法(バブルプレッシャー法)で測定された、ライフタイム100msにおける黒インク及び青インクの動的表面張力が、それぞれ40mN/m以上45mN/m以下である請求項5又は6記載のインクジェット記録方法。
  8. 青インクの着色剤が、C.I.ピグメントブルー15:3及び60の少なくとも一種を含む請求項5〜7のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  9. 黒インクの着色剤が、カーボンブラックである請求項5〜8のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
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