JP2006269362A - リチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】充放電を繰り返しても負極集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落することなく、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法を提供する。
【解決手段】予め銅箔の下地処理として銅箔表面に平滑面に対して1.5倍を超える表面積となるように凹凸化処理を施し、次いでこの銅箔の表面にNi又はCoからなる拡散バリア層を形成し、更に拡散バリア層の表面に銅及び錫めっき膜を形成後、熱処理を施すことにより活物質としてCuSnを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規なリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法に係り、特に、充放電を繰り返しても集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落することなくサイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池は現在モバイル機器用をはじめとして広く普及している。これらの負極としては、銅箔または銅合金箔(以下、本件明細書で「銅箔」と表記した場合は「銅合金箔」を含むものとする)からなる負極集電体の上にカーボン系の材料を活物質として形成したものである。
このリチウムイオン二次電池用負極材は、一般的に、圧延銅箔または電解銅箔上にカーボン系の材料をバインダーと溶剤で溶いたものを塗布、乾燥し、熱ロールプレスを施して供される。カーボン系の材料ではカーボンとリチウムの化合物であるLiCが活物質として作用し、リチウムイオンを吸蔵・脱離することができる。このとき、LiCの単位重さ当たりの理論放電容量(最大容量)は372mAh/gと言われている。カーボン系の活物質ではこの値を超えて容量の増大を図ることはできないため、最近ではさらに放電容量の大きいSn系の活物質(Li4.4Snで約1000mAh/g)、Si系の活物質(Li4.4Siで約4000mAh/g)などの実用化検討が盛んに行われている。
Sn系の材料では、銅箔表面に電解めっきでSnを形成して200℃で24時間熱処理を行うと、めっき層がSn−CuSn−CuSnの多層構造に変化し、充放電時の活物質の膨張収縮による応力を緩和して剥離を抑制するため、サイクル特性が向上するという報告がある(非特許文献1参照)。
また、金属箔からなる集電体表面を粗面化した後に活物質の薄膜を形成すると、金属箔と活物質の接触面積が大きくなり密着性を向上できるとされている(特許文献1参照)。
三洋電機技報,Vol.34,No.1,pp.87-93(2002) 特開2002−170554号公報
カーボン系の材料はほぼ理論容量に近いところまで電池の開発が進んでおり、今後、放電容量の大幅な向上は困難である。このため前述したようにSn系やSi系の材料の開発が行われている。しかしながら、これらの材料はリチウムイオンを吸蔵したときの体積膨張が極めて大きいという欠点がある。具体的には、カーボン系材料の場合が1.5倍程度の体積膨張であるのに対し、Sn系は約3.5倍、Si系では約4倍もの体積膨張となる。この大きな体積変化のため、充放電サイクルに伴い集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落し、電池特性が急激に低下してしまうという問題が生じ、これが実用化にあたっての最大の障害となっていた。
この対策として、非特許文献1に示すようにSnめっき銅箔を熱処理する方法が挙げられるが、Snめっき膜をそのまま供した場合の剥離を抑制するに過ぎず、十分な対策とはいえなかった。
また、活物質と銅箔の密着性を保つために、特許文献1に示すように銅箔に予め粗化処理を施すことも考えられるが、熱処理に伴うSnとCuの相互拡散により銅箔表面の凹凸が失われてしまい、効果が認められなくなってしまうという不都合があった。
一方、カーボン系材料を用いた負極集電体としての銅箔には、通常、圧延銅箔(例えば、タフピッチ銅箔)または電解銅箔が使用されているが、これらの銅箔の引張強さは450N/mm程度以下である。しかしながら、タフピッチ銅箔や電解銅箔をSn系、Si系の活物質とともに使用すると、活物質の体積膨張のために銅箔が伸びて皺になったり破断したりする課題があった。さらに、タフピッチ銅箔の場合には軟化温度が150℃程度であるため、電池製造上のプロセスで熱を受けると容易に軟化し、活物質の膨張による銅箔の塑性変形(伸び)がますます大きくなってしまうという問題があった。
従って、本発明の目的は、かかる問題点を解消し、充放電を繰り返しても集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落することなく、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のリチウムイオン二次電池用負極は、銅箔からなる負極集電体上に活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極において、前記銅箔からなる負極集電体と前記活物質との間に、平滑面に対して1.5倍を超える表面積となるような凹凸面を有する拡散バリア層を平均厚さ0.1μm以上形成したことを特徴とする。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用負極は、銅箔からなる負極集電体上に活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極において、前記銅箔は平滑面に対して1.5倍を超える表面積となるように粗化処理が施されており、かつ前記銅箔の表面に、凹凸面を有する拡散バリア層を平均厚さ0.1μm以上形成したことを特徴とする。
前記拡散バリア層は、ニッケル薄膜またはコバルト薄膜であり、その平均厚みが0.1〜1μmであることが好ましい。
前記活物質は、銅−錫の金属間化合物CuSnからなることが好ましい。
前記銅箔は、破断伸びが2%以下であり、かつ引張強さが少なくとも700N/mm以上であることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法は、銅箔からなる負極集電体上に活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極の製造方法において、予め前記銅箔の下地処理として前記銅箔表面に平滑面に対して1.5倍を超える表面積となるように凹凸化処理を施し、次いで当該凹凸化処理を施した銅箔の表面に拡散バリア層を形成し、更に当該拡散バリア層の表面に最終的に前記活物質となるような組成のめっき膜を形成後、熱処理を施すことにより前記活物質を形成したことを特徴とする。
前記凹凸化処理は、銅または銅合金系の電気めっき等(材料を付加(付着)させる加工技術)、あるいはフォトエッチング等(材料を削除する加工技術)により行うことができる。
前記拡散バリア層として、ニッケル薄膜またはコバルト薄膜をその平均厚みが0.1〜1μmとなるように形成し、前記活物質として、銅及び錫めっき膜を形成後、熱処理を施すことにより銅−錫の金属間化合物CuSnを形成することができる。
本発明によれば、充放電を繰り返しても集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落することなく、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法を提供できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極の模式図を示す。
このリチウムイオン二次電池用負極10は、凹凸面を有する銅箔1上に、凹凸面を有する拡散バリア層2を設け、更にその上に活物質3を形成したものである。
以下、それぞれの構成について詳しく説明する。
(銅箔)
銅箔1は、活物質3が膨張しようとする応力に耐える機械的特性を有している必要がある。伸びが大きい(塑性変形が容易、耐力が小さい)銅箔では活物質の膨張に伴い一緒に伸び(塑性変形)を生じてしまい、皺や折れなどが発生してしまう。そのような不都合な塑性変形(伸び)を防ぐためには、耐力が大きく、破断伸びが2%程度以下であるような銅箔が好ましい。また、引張強さは高ければ高いほど良く、この点で電解銅箔より圧延銅合金箔であることが望ましく、少なくとも700N/mm以上が好ましい。この様な高強度の銅合金箔としては、例えばNiやSiを含有する、いわゆるコルソン系銅合金を用いた箔が挙げられる。
(銅箔の表面積と活物質の厚さの関係)
負極活物質がリチウムイオンと反応し体積変化(膨張、収縮)を繰り返すうちに剥離、脱落するという現象は、初期の活物質3の形成厚さによりその挙動(耐久性)が異なってくる。なぜならば、厚さが薄くなると活物質の体積変化(膨張、収縮)の絶対量が小さくなり、同じサイクルを繰り返しても剥離、脱落が起こりにくくなるためである。従って、活物質3を薄くすることが充放電のサイクル特性を向上させる対応策となりうる。しかし、単純に活物質3を薄くすれば、当然その分の充放電容量が低下してしまい電池としての有用性が失われてしまう。
そこで活物質3を形成すべき銅箔1の表面に凹凸化処理を施し、表面積を増大してやれば、これに伴って活物質3を薄くしても単位投影面積あたりの活物質量は同様に確保することが出来、全体的な充放電容量を維持させることが可能となる。例えば、表面積を2倍にすれば活物質3の厚さは2分の1ですみ、3倍にすれば3分の1で済むことになる。
(銅箔の凹凸化処理)
銅箔1の凹凸化処理としては、銅箔に電気めっき等の材料を付加(付着)させる加工技術やエッチング等の材料を削除する加工技術を施す方法が考えられる。凹凸化処理において、かぶせめっきの時間を変えたり、フォトエッチングの時間を変えたりすることにより、銅箔の表面積比を変化させることができる。また、いずれの方法でもフォトマスクなどを形成した後に行えば、より形の整った処理を行うことが出来る。
(負極活物質)
活物質3として、例えばCuSnを形成する場合には、一般的に、非特許文献1にあるように、銅箔1の表面にSnを電解めっき後、熱処理を施す。このとき、実用的な電池容量を確保するためには、Sn厚さに換算して5μm程度以上の厚みが必要であるが、この厚みでは充放電のサイクルを重ねる毎に活物質3が剥離して容量の低下が著しい。これに対し、厚みを半分の2.5μm程度以下にできれば、剥離(脱落)に起因する容量低下を大幅に低減できる。
(拡散バリア層)
活物質3と銅箔1との間の密着性を保つ目的で銅箔1に粗化処理を施してある場合、直接銅箔上にSnの電解めっきを施し熱処理を行うと、SnとCuの相互拡散により銅箔1表面の凹凸が失われてしまう。この対策として、銅箔1に粗化処理を施した後、拡散バリア層2を形成し、この上にCuおよびSnをめっきして両者を熱処理によりCuSnの活物質3とする。これにより、銅箔表面の凹凸が損なわれることなくこの上に活物質3を形成することができる。CuとSnの各々のめっき厚はCuSnを効率的に生成するため原子比で6:5とすることが好ましい。
拡散バリア層2の材質は特に規定されるものではないが、NiまたはCoを薄くめっきしておくことで目的を達成することが出来る。その厚さは0.1μm未満ではバリア層としての効果が弱くなり過ぎ凹凸が失われるため、0.1μm以上とする必要がある。一方1μmを超えると銅箔1の粗化面の形状に影響を及ぼす。このため拡散バリア層2の厚さは0.1〜1μmとするのが好ましい。
従来のカーボン系の活物質の代わりに上記のようなリチウムイオン二次電池用負極を用いることにより、従来に比べエネルギー密度が高く、小型化が可能で、かつ充放電サイクル特性が良好なリチウムイオン二次電池が供給可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、リチウムイオンを吸蔵、脱離する負極活物質3としてCuSnの例を挙げたが、これ以外の活物質、例えばSnを主成分とするSn合金皮膜、CuSb金属間化合物、Si等についても、同様に使用することができる。
また、上記実施形態では、CuとSnを別々にめっきした後、熱処理を施してCuSnを形成したが、Cu−Sn合金めっきを行って直接CuSnを形成しても良い。この場合も組織安定化のために熱処理を施すことが好ましい。
拡散バリア層2としてはNiまたはCoの薄膜としたが、製造工程上の熱処理プロセスにおいて、銅箔1と活物質3成分との拡散を抑制するものであれば他の材料を用いることもできる。
更に、図2に示すように、粗化処理を施していない銅箔1’の表面に拡散バリア層2’を形成すると同時に凹凸を付与し、その上に活物質3を形成すれば、事前の銅めっきによる粗化処理を省略したリチウムイオン二次電池用負極20とすることができる。
厚さ0.018mmの圧延銅箔を準備し、まずCuの電析により粗化処理を行った。条件は硫酸銅150g/L,硫酸150g/Lの電解液で、液温30℃、電流密度20A/dmで電解を行った後、硫酸銅250g/L,硫酸100g/Lの電解液で、液温30℃、電流密度10A/dmでかぶせめっきを行い、表面粗さRa=0.2μmの粗化処理銅箔とした。なお、表面粗さRaは日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められており、表面粗さ計や走査型プローブ顕微鏡(SPM)などにより測定できる。また、レーザ顕微鏡を用いて粗化処理銅箔の表面積を測定し、粗化処理を施していない圧延箔の表面積を1とした場合の表面積比を算出した。
次に、表1に示す電解液を用いて、NiまたはCoおよびCuとSnをめっきし、表2に示す試験片を作製した。
Figure 2006269362
Figure 2006269362
これらサンプルを真空中で200℃、20時間加熱処理しCuSnを生成させた。このようにして得た電極材と金属リチウムを対極とする試験セルを製作し、充放電特性の評価を行った。なお、セパレータにはポリプロピレン薄膜を使用し、電解液には1mol/LのLiPFを溶解したエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶液(1:1)を用いた。充放電は0.01〜1Vの範囲で0.5mA/dmの定電流密度で行った。
表3に充放電試験10,20,30サイクル後の初期サイクルに対する放電容量維持率を示す。表3には、上記したRa(表面粗さ)及び表面積比も併せて示す。
Figure 2006269362
表3の結果より、拡散バリア層が無いサンプルNo.1−1、および拡散バリア層のNi層の厚さが0.05μmと薄いサンプルNo.1−2では30サイクル後の容量維持率がかなり低下しているのに対し、サンプルNo.1−3(Ni層0.3μm)および1−4(Co層0.3μm)では30サイクル後でも95%の維持率を示しておりサイクル特性が極めて良好であることが分かる。
図3にサンプルNo.1−1と1−3の充放電試験前の銅箔とCuSnの界面の部分の断面写真を示す。No.1−1では拡散バリア層となるNiやCoがないため、CuSnを形成するための200℃の熱処理により銅箔とめっきされたSnの拡散が進行し、界面部分が平滑になっていることが分かる。これに対し、No.1−3ではNiの拡散バリア層が存在するため、界面に粗化処理を行った際の凹凸がそのまま残っていることが分かる。従って、No.1−3,1−4では充放電サイクルでの活物質と銅箔の密着性が維持され、No.1−1,1−2に比べ優れた特性を示したものと考えられる。
厚さ0.018mmの圧延銅箔(サンプルNo.2−1)を準備し、まずCuの電析により粗化処理を行った。条件は硫酸銅150g/L,硫酸150g/Lの電解液で、液温30℃、電流密度20A/dmで電解を行った後、硫酸銅250g/L,硫酸100g/Lの電解液で、液温30℃、電流密度10A/dmでかぶせめっきを行い、それぞれの処理時間を変えて表面粗さRa=0.12μmの粗化処理銅箔(サンプルNo.2−2)、及び表面粗さRa=0.26μmの粗化処理銅箔(サンプルNo.2−3)とした。また、厚さ0.035mmの圧延銅箔を準備し、通常のフォトエッチングプロセスにより箔表面にレジストを形成し、アルカリ系のエッチング液により処理することにより20μm角で深さ20μmの窪みを形成した。なお、この窪みは未エッチング部と平面上で交互になるように配置した(サンプルNo.2−4)。
次に、表4に示す電解液を用いて、NiまたはCoおよびCuと最外層にSnをめっきし、表5に示す試験片を作製した。また、表5には、表面粗さ(Ra)と粗化処理を施していない圧延面の表面積を1とした時の表面積比も併せて示した。なお、各々のサンプルの表面積はレーザ顕微鏡を用いて測定した。
Figure 2006269362
これらサンプルを真空中で200℃、20時間加熱処理し、CuSnを生成させた。このようにして得た電極材と金属リチウムを対極とする試験セルを製作、充放電特性の評価を行った。なお、セパレータにはポリプロピレン薄膜を使用し、電解液には1mol/LのLiPFを溶解したエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶液(1:1)を用いた。充放電は0.01〜1Vの範囲で0.25mA/cmの定電流密度で行った。表5に充放電試験10,20,30サイクル後の初期サイクルに対する放電容量維持率を併せて示す。
Figure 2006269362
更に、図4にRaが0.2μmであるサンプルNo.1−1〜1−4(表3)の一例とRaが0.26μmであるサンプルNo.2−3(表5)の粗化面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す。
表5および図4の結果より、表面が平滑なサンプルNo.2−1に比べ表面積比が大きいサンプルほど30サイクル後での容量維持率が大きいことが分かる。しかし、サンプルNo.2−3で同じ表面積比を持つものでも、NiまたはCoの拡散バリア層のないものでは放電容量の低下が大きい。これは、前述したような活物質形成の熱処理による界面凹凸構造の平坦化(図3(a)参照)に加えて、銅箔に形成した凹凸構造に起因した負極活物質の局所的な厚みの肥大化等により充放電時に活物質の剥離、脱落が起こりやすくなるためと考えられる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極の一実施形態を示す模式図である。 本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極の他の実施形態を示す模式図である。 実施例1におけるサンプルNo.1−1及びNo.1−3の試験前のサンプル断面を示す写真である。 実施例1におけるサンプルNo.1−1〜1−4の粗化面の一例及び実施例2におけるNo.2−3の粗化面を示すSEM写真である。
符号の説明
1,1’ 銅箔
2,2’ 拡散バリア層
3 活物質
10,20 リチウムイオン二次電池用負極

Claims (8)

  1. 銅箔からなる負極集電体上に活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極において、前記銅箔からなる負極集電体と前記活物質との間に、平滑面に対して1.5倍を超える表面積となるような凹凸面を有する拡散バリア層を平均厚さ0.1μm以上形成したことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
  2. 銅箔からなる負極集電体上に活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極において、前記銅箔は平滑面に対して1.5倍を超える表面積となるように粗化処理が施されており、かつ前記銅箔の表面に、凹凸面を有する拡散バリア層を平均厚さ0.1μm以上形成したことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
  3. 前記拡散バリア層は、ニッケル薄膜またはコバルト薄膜であり、その平均厚みが0.1〜1μmであることを特徴とする請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  4. 前記活物質は、銅−錫の金属間化合物CuSnからなることを特徴とする請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  5. 前記銅箔は、破断伸びが2%以下であり、かつ引張強さが少なくとも700N/mm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  6. 銅箔からなる負極集電体上に活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極の製造方法において、予め前記銅箔の下地処理として前記銅箔表面に平滑面に対して1.5倍を超える表面積となるように凹凸化処理を施し、次いで当該凹凸化処理を施した銅箔の表面に拡散バリア層を形成し、更に当該拡散バリア層の表面に最終的に前記活物質となるような組成のめっき膜を形成後、熱処理を施すことにより前記活物質を形成したことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  7. 前記凹凸化処理が銅または銅合金系の電気めっき、あるいはフォトエッチング加工により行うことを特徴とする請求項6記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  8. 前記拡散バリア層として、ニッケル薄膜またはコバルト薄膜をその平均厚みが0.1〜1μmとなるように形成し、前記活物質として、銅及び錫めっき膜を形成後、熱処理を施すことにより銅−錫の金属間化合物CuSnを形成したことを特徴とする請求項6記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
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