JP2006268302A - 決済方法及び決済システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子商取引を行うユーザの利便性を確保しつつ、且つ、電子商取引に際して不正使用等の問題が発生することを有効に防止する。
【解決手段】 取引先サーバCS-kにより開設された商品取引用のWebページ上にてユーザが通信端末CT-lを用いて商品等の購入の申し込みを行い、この取引に関する情報(例えば、商品名や購入金額等)を示すQRコード(2次元バーコード)を通信端末CT-lにおいて表示させ、このQRコードを携帯用電話機MP-lにおいて撮影、解析する。かかる解析により得られた、取引に関する情報を携帯用電話機MP-lから電子マネーサーバMMSに送信し、携帯用電話機MP-lに搭載されたICチップ内の電子マネーに関するデータを用いて、電子マネーサーバMMS、取引先サーバCS-kの三者間にて決済のための処理を実行する。
【選択図】 図1
【解決手段】 取引先サーバCS-kにより開設された商品取引用のWebページ上にてユーザが通信端末CT-lを用いて商品等の購入の申し込みを行い、この取引に関する情報(例えば、商品名や購入金額等)を示すQRコード(2次元バーコード)を通信端末CT-lにおいて表示させ、このQRコードを携帯用電話機MP-lにおいて撮影、解析する。かかる解析により得られた、取引に関する情報を携帯用電話機MP-lから電子マネーサーバMMSに送信し、携帯用電話機MP-lに搭載されたICチップ内の電子マネーに関するデータを用いて、電子マネーサーバMMS、取引先サーバCS-kの三者間にて決済のための処理を実行する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子商取引(Electronic Commerce)において生じた代金の決済を行うための決済方法及び当該方法を実現するための決済システムに関する。
近年、PC(personal computer)やPDA(Personal Digital Assistant)といった通信端末が広く普及するのに伴って、商取引態様に大きな変革が生じ、例えば、インターネットを介したBtoC型の電子商取引(すなわち、企業、顧客間における電子商取引)が一般的に行われるようになってきている。この種の電子商取引を行うシステムとしては、例えば、特許文献1に記載の電子商取引システムのように(1)クレジットカード決済を行うものや、(2)コンビニエンスストア等に設置されたPOS(Point Of Sale)端末を用いて決済処理を行うものが一般的となっている。
特開2002−215966号公報
ところで、従来のシステムにおいて採用されている上記(1)及び(2)の決済方法は、何れも電子商取引における決済方法としては最適なものとは言えない現状にある。例えば、クレジットカード決済を行う方法は、簡易な方法で決済が行えるためユーザの利便性を確保することは出来るが、インターネット等の開放型のネットワーク(すなわち、情報の機密性が高いとは言い難いネットワーク)を介してクレジットカードのカード情報(例えば、カード番号や暗証番号)を送信する必要があるためセキュリティに関するユーザの不安は強く、仮に、情報が漏洩した場合には不正使用がなされる可能性がある。その一方、POS端末を用いた決済方法では、このような情報の漏洩を確実に防止することは出来るものの、ユーザがPOS端末の設置場所(例えば、コンビニエンスストア)にまで赴くことが必要となるため利便性が高いとは言い難い状況にある。
本願は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、その課題の一例としては、ユーザの利便性を確保しつつ、且つ、電子商取引に際して不正使用等の問題が発生することを有効に防止することが可能な、決済方法及び決済システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため本願の一つの観点において請求項1に記載の決済方法は、通信端末装置が、取引の要求を受け付ける取引先サーバ装置に取引を要求する要求データを送信する取引要求工程と、前記取引先サーバ装置が、前記要求データに基づき当該取引の内容を示す取引情報を生成し、前記通信端末装置に配信する配信工程と、貨幣価値に対応した貨幣データを記録した携帯端末装置が、前記配信工程にて前記通信端末装置に配信された前記取引情報を取得する取得工程と、前記携帯端末装置が、前記貨幣データを管理する管理データを記録した決済サーバ装置に対し、前記取引情報を送信する取引情報送信工程と、(a)前記携帯端末装置が、前記貨幣データを更新し、当該貨幣データに対応した貨幣価値から当該取引により発生した代金の減算を行う一方、(b)前記決済サーバ装置が、前記管理データを更新して、当該代金の減算を行う決済工程と、前記決済サーバ装置が、前記代金の支払い指示を示す指示データを出力する出力工程とを備えることを特徴とする。この方法によれば、通信端末装置と、取引先サーバ装置との間において取引内容が決定されると共に、当該取引により生じた代金が携帯端末装置に格納された貨幣データに対応した貨幣価値を用いて決済されることとなり、もって、ユーザの利便性を確保しつつ、且つ、電子商取引に際して不正使用等の問題が発生することを有効に防止することが可能となる。
また、この方法の配信工程において通信端末装置が、前記取引情報を示す2次元コードを表示し、取得工程において携帯端末装置が、この表示された2次元コードを読み込むことにより、取引情報を取得するようにすることも可能である(請求項2)。この構成により、通信端末装置や携帯端末装置に特別な通信インターフェイスを設けることなく上記決済方法を実現することが可能となる。
また更に、決済サーバ装置が複数存在する環境下においては、取引要求工程において前記通信端末装置が、ユーザの入力操作に応じてユーザが何れの決済サーバ装置を選択したのかを示す要求データを送信し、配信工程において取引先サーバ装置が、取引情報として当該選択された決済サーバ装置を特定するための情報を含む取引情報を通信端末装置に配信するようにすることも可能である(請求項3)。この構成により、通信端末装置のユーザは、何れかの決済サーバ装置を選択し、当該決済サーバ装置との間において決済のための処理を実現することが可能となる。
更に、決済工程に先立って、取引先サーバ装置が通信端末装置のユーザと、携帯端末装置のユーザと、が一致するか否かを認証する認証工程を設けることにより(請求項4)、決済時の安全性を確保し、確実な決済処理を実現することが可能となる。
更にまた、本願の他の観点において、請求項5に記載の決済システムは、通信端末装置と、携帯端末装置と、前記通信端末装置からの取引の要求を受け付ける取引先サーバ装置と、前記商取引に伴う代金の決済を管理する決済サーバ装置と、を備え、前記取引先サーバ装置は、前記取引を要求する要求データを前記通信端末装置から受信し、当該要求データに基づき当該取引の内容を示す取引情報を生成して、前記通信端末装置に配信する配信手段を備え、前記通信端末装置は、前記要求データを送信すると共に前記取引先サーバ装置から配信される前記取引情報を受信する通信手段を備える一方、前記携帯端末装置は、前記取引情報を前記通信端末装置から取得する取得手段と、前記取得した取引情報を前記決済サーバ装置に送信する送信手段と、貨幣価値に対応した貨幣データが記録された記録手段と、前記取引により発生した代金の減算を行うべく前記貨幣データの更新を管理する管理手段と、を備え、更に、前記決済サーバ装置は、前記貨幣データを管理するための管理データが記録されたサーバ記録手段と、前記代金の決済を行うべく、前記サーバ記録手段に格納された前記管理データを更新する決済手段と、前記代金の支払い指示を示す指示データを出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。そして、この決済システムによれば上記請求項1に記載の決済方法と同様の効果を奏することが可能となる。
本願の各発明によれば、ユーザの利便性を確保しつつ、且つ、電子商取引に際して不正使用等の問題が発生することを有効に防止することが可能となる。
以下、本願の実施形態について説明することとするが、これに先立って、本願の基本発想について説明する。
まず、上述のように電子商取引におけるユーザの利便性を向上させつつ、情報の不正使用等を有効に防止しようとする場合、(1)PC等を用いて商取引を行ったユーザが空間的な場所を移動することなく、その場で決済を行えるようにすることが必要となる一方、(2)ネットワーク上において情報が漏洩した場合を想定すると当該クレジットカード情報を用いた後払い型の決済方法を採用することは出来ない。かかる観点から、本願の完成に際しては、先払い式の電子貨幣(所謂、電子マネー)を用いることにより、情報漏洩時の不正使用を防止しつつ、その場での決済を可能とすべきであるとの結論に至った。
しかしながら、かかる方法の採用に当たって、一つ問題点が生じた。それは、電子マネーは、電子財布と呼ばれる物理的なICチップ内に貨幣価値(すなわち、電子マネー)に対応したデータを格納する形態が採用されているため、PC等を用いた電子商取引において、この電子マネーを利用しようとするとPC等を用いてICチップからデータの読み出しを行うことが必須となり、ICチップ専用のリーダをPC等に別個に設けなければならなくなるということである。かかる方法は、ユーザに不要な出費を求めることとなり、電子商取引の普及に対する足かせとなりかねない。
そこで、本願においてはPC等の通信端末にICチップのリーダのような特別な装置を設けることなく決済を実現する方途を模索し、電子財布用のICチップを搭載した携帯用電話機を用いる方法に想到した。具体的には、PC等の通信端末を用いて電子商取引の申し込みを行うと共に、当該取引により生じた代金を当該通信端末とは全く別個の通信経路により携帯電話機を用いて決済する方法を採用することとしたのである。以下、この携帯用電話機に搭載された電子財布を用いて決済を行う具体的な方法について説明する。
[1]実施形態
[1.1]実施形態の構成
以下、図1を参照しつつ本実施形態にかかる決済システムSの構成について説明することとする。なお、図1は、本実施形態にかかる決済システムSの構成を示すブロック図である。
[1.1]実施形態の構成
以下、図1を参照しつつ本実施形態にかかる決済システムSの構成について説明することとする。なお、図1は、本実施形態にかかる決済システムSの構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態にかかる決済システムSは、インターネットINETと、移動パケット通信網MPNと、両ネットワークINET及びMPN間のデータの授受を仲介するゲートウェイサーバGWSと、携帯用電話機MP-l(l=1、2、・・・、m)と、通信端末CT-lと、複数の取引先サーバCS-k(k=1、2、・・・、n)と、電子マネーサーバMMSと、を有しており、この決済システムSにおいては、概略、次のような電子商取引態様が実現されるようになっている。
(ステップ1)取引先サーバCS-kにより開設された商品取引用のWebページ(以下、「商品購入ページ」という。)上にてユーザが通信端末CT-lを用いて商品等の購入の申し込みを行う。
(ステップ2)この取引に関する情報(例えば、商品名や購入金額等)を示すQRコード(Quick Response code(2次元コード))を通信端末CT-lにおいて表示させ、このQRコードを携帯用電話機MP-lにおいて撮影、解析する。
(ステップ3)かかる解析により得られた、取引に関する情報を携帯用電話機MP-lから電子マネーサーバMMSに送信し、携帯用電話機MP-lと、電子マネーサーバMMS、取引先サーバCS-kの三者間にて決済のための処理を実行する。
(ステップ1)取引先サーバCS-kにより開設された商品取引用のWebページ(以下、「商品購入ページ」という。)上にてユーザが通信端末CT-lを用いて商品等の購入の申し込みを行う。
(ステップ2)この取引に関する情報(例えば、商品名や購入金額等)を示すQRコード(Quick Response code(2次元コード))を通信端末CT-lにおいて表示させ、このQRコードを携帯用電話機MP-lにおいて撮影、解析する。
(ステップ3)かかる解析により得られた、取引に関する情報を携帯用電話機MP-lから電子マネーサーバMMSに送信し、携帯用電話機MP-lと、電子マネーサーバMMS、取引先サーバCS-kの三者間にて決済のための処理を実行する。
換言するならば、この決済システムSにおいては、商品の購入申し込みのための通信経路と、全く別個の通信経路を介して決済のための通信が行われることとなるのである。なお、本実施形態においては、説明の具体化のため、QRコードを用いる方法について説明するが、本願は、これに限定されず、例えば、通信端末CT-lと携帯用電話機MP-lの間にて共通の通信インターフェイスが存在する場合には当該通信インターフェイスを用いて取引に関する商品名等の情報を受け渡す方法を採用することも可能である。
以下、かかる決済態様を実現するための各要素についてより詳細に説明することとする。
まず、取引先サーバCS-kは、電子商取引における販売店(すなわち、BtoC型の電子商取引における「企業(business)」)が保有するHTTP(HyperText Transfer Protocol)サーバであり、インターネットINETからHTTPのGET要求を受信すると、当該GET要求に含まれているURLに基づき、例えば、各種のWebページ(例えば、上記商品購入ページ)に対応したHTML(HyperText Markup Language)データ等のリソースを返信する。
また、この取引先サーバCS-kは、商品購入ページ上において通信端末CT-lのユーザが商品等の購入申し込みを行った場合に当該取引を管理するため取引管理データベース(以下、「データベース」を「DB」という。)100-kを有している。この取引管理DB100-kに格納されたデータのデータ構成を図2に示す。同図に示すように、この取引管理DB100-kには、電子商取引を行うに際して、当該電子商取引を一意に識別するため、各取引に対して割り振られる番号(以下、「取引番号」という。)が格納されるようになっている。また、各取引番号を格納するためのフィールドには、当該取引番号に対応する取引の顧客(すなわち、通信端末CT-lのユーザ)の住所、氏名等のユーザ情報を格納するためのフィールドや、当該取引の対象となる商品の(a)商品名、(b)商品単価、(c)購入数量、(d)購入金額、を格納するためのフィールドが対応付けられている。実際に取引を行う場合、顧客となるユーザは通信端末CT-lを用いて商品購入ページ上にて購入商品や購入数量を指定し、更に、自己のユーザ情報を入力することが必要となるが、これらの情報は取引先サーバCS-kにより取引管理DB100-kに格納されることとなる。
また、本実施形態にかかる決済システムSにおいては、後述するように携帯用電話機MP-lを用いた決済の完了後、取引を行ったユーザと、決済を行ったユーザが完全に一致するか否かを認証するため、ユーザ認証を行うようになっているが、取引管理DB100-kには、(e)かかるユーザ認証を実現するためのパスワードを格納するためのフィールドが設けられている。更に、この取引管理DB100-kには、(e)現状の決済状況を示す決済段階フラグ(具体的には、このフラグが”1”の時は「決済済」、”0”の時は「未決済」の状態にあることを示す)を格納するためのフィールドが設けられている。このように決済段階フラグが格納されている結果、取引先サーバCS-kの管理者は、この決済段階フラグに基づいて商品の発送等の処理を実現することが可能となる。
なお、この取引管理DB100-kに格納された情報の消去タイミングについては任意であるが、本実施形態においては、各取引番号に対応する商取引が完了した時点(具体的には、例えば、商品の発送が完了した時点)で消去されるものとして説明を行う。
次いで、通信端末CT-lは、電子商取引の顧客(すなわち、BtoC型の電子商取引における「顧客(consumer)」)であるユーザが保有する、PCやPDA等の通信機器である。この通信端末CT-lは、インターネットINET上のリソース(例えば、HTMLデータ)を閲覧するためのアプリケーションプログラム(以下、「ブラウザ」)を搭載しており、当該ブラウザにより提供される機能を利用することにより、インターネットINETを介したデータ通信を行い、当該通信により取得したリソースに対応する画像を表示する。本実施形態の場合、この通信端末CT-lは、取引先サーバCS-kによって保有されるWebページ上において、ユーザが所望の商品の購入申し込みを行うために用いられる。
携帯用電話機MP-lは、例えば、通信端末CT-lの保有ユーザと同一のユーザにより保有され、移動パケット通信網MPNを介したデータ通信を行う。この移動機MSは、図示せぬ操作部や液晶表示部、制御部を有する他、ICチップ(図示は省略)を有しており、電子商取引に伴う決済時に、このICチップに記録された貨幣価値(すなわち、電子マネー)に対応したデータの残高を増減させることにより電子財布としての機能を実現するようになっている。
また、この携帯用電話機MP-lには、上記電子商取引に伴う処理を実現するためのアプリケーションプログラム(以下、「商取引アプリケーション」という。)やカメラが搭載されており、カメラを用いて撮影されたQRコードを、この商取引アプリケーションを用いて解析し、当該QRコードにより示される情報を取得する。そして、この携帯用電話機MP-lは、当該取得された情報を、この商取引アプリケーションを用いて電子マネーサーバMMSに送信し、電子マネーサーバMMS、取引先サーバCS-kとの間において決済のための処理を実行する。なお、この携帯用電話機MP-lの具体的な構成については、従来の携帯用電話機と同様であるため、詳細は省略する。
次に、電子マネーサーバMMSは、例えば、銀行等の決済機関により保有されたコンピュータシステムであり、各携帯用電話機MP-l内の電子マネーを管理する機能を有している。かかる機能を実現するため、この電子マネーサーバMMSは、電子マネー管理データベース200(以下、「データベース」を「DB」という。)を有している。
この電子マネー管理DB200のデータ構成について図3を参照しつつ説明する。同図に示すように、本実施形態において、この電子マネー管理DB200には、移動パケット通信網MPN内において各携帯用電話機MP-lを一意に特定するための加入者ID(例えば、電話番号)と対応付けて、当該加入者IDに対応した携帯用電話機MPのユーザのユーザ情報や電子マネー情報が格納されている。ここで、電子マネー情報とは、当該携帯用電話機MPのユーザが貨幣の先払いを行うことにより、取得している電子マネーを管理するための情報であり、例えば、当該ユーザが取得している電子マネーの残高等の情報を含むものとなっている。
また、この電子マネー管理DB200には、各携帯用電話機MP-lのユーザが取引を行っている場合に、当該取引における対象商品の商品名、購入金額等の情報や当該取引の相手方となっている取引先サーバCS-kを一意に識別するためのサーバIDを格納するためのフィールドが設けられている。上述したように、本実施形態にかかる決済システムSにおいて電子商取引を行う場合、通信端末CTにおいてQRコードが表示され、当該QRコードに含まれる取引商品の商品名等の情報が携帯用電話機MP-lから送信されることとなるが、この際、携帯用電話機MP-lから送信された各種の情報は、この電子マネー管理DB200に格納され、取引に関する情報が取引先サーバCS-kと電子マネーサーバMMSとの間において共有されることとなる。そして、電子マネーサーバMMSは、この電子マネーサーバMMSに格納されたサーバIDに基づいて取引の相手方となる取引先サーバCS-kを特定すると共に、当該特定された取引先サーバCS-kと通信を行い、当該取引に関する決済のための処理を実行することとなる。なお、かかる決済時の具体的な処理内容については「動作」の項において詳細に説明することとする。
[1.2]実施形態の動作
次に、上記構成を有する決済システムSにおいて電子商取引を行う際の具体的な動作について、図4及び図5を参照しつつ説明する。なお、図4及び図5は、本実施形態にかかる決済システムSにおいて、電子商取引を行う際に実行される処理を示す図である。
次に、上記構成を有する決済システムSにおいて電子商取引を行う際の具体的な動作について、図4及び図5を参照しつつ説明する。なお、図4及び図5は、本実施形態にかかる決済システムSにおいて、電子商取引を行う際に実行される処理を示す図である。
まず、この決済システムSにおいて電子商取引を行おうとする場合、当該取引の顧客であるユーザは、所望の商品等を取り扱っている取引先サーバCS-kの開設する商品購入ページにおいて所望の商品を選択し、所定の手続を行うことが必要となる。そこで、ユーザが通信端末CT-lの図示せぬ操作部に対してブラウザを実行する旨の入力操作を行うと共に、取引先サーバCS-kの商品購入ページに対応したURLを入力する操作を行うと、通信端末CT-lは当該入力されたURLを含むHTTPのGET要求D1をインターネットINETに送信する。そして、この送信されたGET要求D1が当該URLにより示される取引先サーバCS-kにより受信され、この結果、取引先サーバCS-kから商品購入ページに対応したHTMLデータD2が配信されることとなる。
一方、取引先サーバCS-kから送信されたHTMLデータD2を受信すると、通信端末CT-lの図示せぬ表示部には、当該HTMLデータD2に対応した画像として、例えば、購入可能な商品と商品単価の一覧と共に、購入数量を指定するためのボックス、更には、ユーザの氏名や住所、電話番号等のユーザ情報を入力するためのボックスが表示された状態となる。この状態において、ユーザが購入数量及びユーザ情報を入力し、更に、所望の商品を選択する旨の入力操作を行うと、通信端末CT-lは、例えば、CGI(Common Gateway Interface)パラメータとして購入数量や商品名、更には、ユーザ情報等を付加したGET要求D3を送信する。
このGET要求D3を受信すると、取引先サーバCS-kは、当該GET要求D3に付加された情報に基づき通信端末CT-lのユーザが購入を所望している商品と購入数量、単価を特定し(ステップSa1)、購入金額を算出する(ステップSa2)。そして、取引先サーバCS-kは、当該電子商取引を一意に識別するための取引番号を設定し(ステップSa3)、(a)当該取引番号と、(b)GET要求D3に付加されていたユーザ情報、(c)ユーザの購入した商品名、単価、購入数量、(d)購入金額を対応付けて取引管理DB100-kに格納する(ステップSa4)。この際、取引先サーバCS-kは、当該取引番号と対応付けられたパスワードを格納すべきフィールドをブランクとすると共に、決済段階フラグを”0”とする。
次いで、取引先サーバCS-kは、(A)取引管理DB100-kに格納された各データや、(B)電子マネーサーバMMSのアドレス(例えば、URL)、更には、(C)自サーバCS-kに対応したサーバID、を示すQRコードに対応したデータを含むHTMLデータD4を生成し(ステップSa5)、当該生成したHTMLデータD4を携帯用電話機MP-lに配信する。なお、この際、如何なる態様にてHTMLデータD4内にQRコードに対応したデータを含ませるかについては任意であり、例えば、QRコードを示すGIF(Graphics Interchange Format)データを生成して、HTMLデータD4内に当該GIFデータをタグ指定するようにしても良い。
このHTMLデータD4を受信すると、通信端末CT-lの表示部には、例えば、商品名及び購入数量、購入金額を示す文字列と共にQRコードが表示され、更に、「取引を続行する場合には、携帯用電話機によりQRコードを撮影してください」等の文字列が表示される。また、この際、通信端末CT-lの表示部には、例えば、「QRコード撮影後、決済が完了致しましたら、携帯用電話機に取引番号と、パスワードが表示されますので、これらを入力後、送信ボタンを押してください。」等の文字列と共に、取引番号等を入力するためのボックスと、「送信」なるボタンが表示される状態となる。
この状態において、ユーザが携帯用電話機MP-lの図示せぬ操作部に上述した商取引アプリケーションを実行する旨の入力操作を行うと、携帯用電話機MP-lの図示せぬ表示部には、例えば、「QRコードを撮影してください」等の文字列が表示される。ユーザが、この表示に従って、携帯用電話機MP-lのカメラを通信端末CT-lに表示されたQRコードに向け、撮影を行う旨の入力操作を行う。すると、携帯用電話機MP-lにおいては図示せぬ制御部が当該入力操作に従い、カメラを制御してQRコードの撮影を行い、当該撮影された画像を解析して、当該QRコードにより示される情報(すなわち、(A)取引管理DB100-kに格納された各データと、(B)電子マネーサーバMMSのアドレスを示すURL、(C)取引先サーバCS-kのサーバID)を特定する。なお、この際における携帯電話機MP-lの実行する具体的な処理内容については、従来の携帯用電話機と同様であるため詳細は省略する。
次いで、携帯用電話機MP-lの制御部は、QRコードから取得された情報に含まれる電子マネーサーバMMSのアドレスを含むGET要求D5に対して、携帯用電話機MP-lに対応した加入者IDを付加して送信する。また、この際、携帯用電話機MP-lの制御部は、QRコードから取得されたサーバIDと、取引管理DB100-kに格納された各データをGET要求D5に付加する。
このようにして送信されたGET要求D5が電子マネーサーバMMSによって受信されると、電子マネーサーバMMSは、当該GET要求D5に付加された加入者IDに基づいて電子マネー管理DB200を検索し(ステップSb1)、当該GET要求D5に付加されていた商品名等の情報を電子マネー管理DB200に格納する(ステップSb2)。次いで、電子マネーサーバMMSは、当該加入者IDと対応づけて格納されている電子マネー情報を読み出して(ステップSb3)、当該電子マネー情報に含まれる残高を抽出した後(ステップSb4)、この抽出した残高がGET要求D5に含まれている購入金額(具体的には、QRコードにより示される上記データAに含まれ購入金額)を越えているか否かを判定する(ステップSb5)。そして、電子マネーサーバMMSは、この判定において、残高が不足しているものと判定した場合(「no」)、取引を終了するための処理(ステップSb6)を実行し、例えば、「残高が足りません」等の文字列が記述されたHTMLデータを生成して携帯用電話機MP-lに送信すると共に、取引先サーバCS-kに対して取引管理DB100-kに格納されたデータ削除の要求メッセージを送信する。
これに対して、この判定において残高が購入金額を以上であると判定した場合(「yes」)、例えば、商品名、購入金額、更には、「取引を行ってよろしいですか」等の文字列と共に、「yes」、「no」なるボタンを表示するためのHTMLデータD6を生成して携帯用電話機MP-lに送信する。
この結果、携帯用電話機MP-lにおいては、当該電子マネーサーバMMSから送信されたHTMLデータD6に基づく画像表示がなされ、この表示画像に従って、ユーザが携帯用電話機MP-lに「yes」、「no」、何れかのボタンを選択する旨の入力操作を行うと、携帯用電話機MP-lの制御部は、ユーザの選択したボタンに応じて、次の処理を実行する。
<ユーザが「yes」ボタンを選択した場合>
この場合、携帯用電話機MP-lの制御部は図示せぬメモリに記録されている電子マネー情報から購入金額に対応した金額を減算した後、電子マネーサーバMMSに対してGET要求D7を送信する。この際、携帯用電話機MP-lは、当該GET要求D7に対してユーザにより、「yes」が選択された旨の情報と、自装置に対応した加入者IDを付加して送信する。
<ユーザが「no」ボタンを選択した場合>
一方、ユーザが「no」ボタンを選択していた場合、携帯用電話機MP-lの制御部は、電子マネー情報の減算を行うこと無く、GET要求D7に対して「no」が選択された旨の情報と、自装置に対応した加入者IDを付加して送信する。
<ユーザが「yes」ボタンを選択した場合>
この場合、携帯用電話機MP-lの制御部は図示せぬメモリに記録されている電子マネー情報から購入金額に対応した金額を減算した後、電子マネーサーバMMSに対してGET要求D7を送信する。この際、携帯用電話機MP-lは、当該GET要求D7に対してユーザにより、「yes」が選択された旨の情報と、自装置に対応した加入者IDを付加して送信する。
<ユーザが「no」ボタンを選択した場合>
一方、ユーザが「no」ボタンを選択していた場合、携帯用電話機MP-lの制御部は、電子マネー情報の減算を行うこと無く、GET要求D7に対して「no」が選択された旨の情報と、自装置に対応した加入者IDを付加して送信する。
このようにして、携帯用電話機MP-lから送信されたGET要求D7を受信すると、電子マネーサーバMMSは、当該GET要求D7に付加された情報に基づいて、携帯用電話機MP-lのユーザが「yes」、「no」の何れを選択したのかを判定し(ステップSb7)、「no」が選択されていたものと判定すると電子商取引を処理を終了するための処理を実行する(ステップSb8)。これに対して、「yes」が選択されたものと判定した場合、電子マネーサーバMMSは、当該加入者IDに基づいて電子マネー管理DB200を検索し、当該加入者IDと対応づけて格納されている電子マネー情報を読み出して、当該読み出した電子マネー情報から購入金額に対応した金額を減算した後、決済処理を実行する(ステップSb9)。なお、この決済処理において、電子マネーサーバMMSが実行する具体的な処理については任意であり、例えば、電子マネー情報から減算した金額(すなわち、購入金額)を取引先サーバCS-kの保有者の銀行口座に振り込むため、銀行の保有するサーバに対して当該振り込みを指示するデータを送信するようにしても良い。また、例えば、電子マネーサーバMMSに表示装置や、プリンタを接続し、当該金額の振り込みを指示する情報を出力させて、オペレータに当該金額の振り込みを行わせるようにしても良い。更には、電子マネーサーバMMSに各取引先サーバCS-kに対して振り込むべき金額を管理するためのDBを保有させ、当該DB内に購入金額の積算値を示すデータを格納しておき、例えば、毎月、所定の日付にて各取引先サーバCS-kの保有者の口座に当該積算値に対応した金額を振り込むための処理(具体的には、銀行の保有するサーバに対する振り込み処理や、プリンタ等によるオペレータに対する振り込み指示)を実行するようにしても良い。
そして、電子マネーサーバMMSは、当該加入者IDと対応づけて電子マネー管理DB200に格納されているサーバIDに基づき当該携帯用電話機MP-lの取引先となっている取引先サーバCS-kを特定し、当該特定された取引先サーバCS-kに対して決済完了通知D8を送信する。この際、電子マネーサーバMMSは、当該決済完了通知D8に対して電子マネー管理DB200に格納されていた取引番号を付加して送信する。
一方、電子マネーサーバMMSから決済完了通知D8を受信すると、取引先サーバCS-kは、パスワードを決定した後(ステップSa6)、このパスワードを当該決済完了通知D8に付加されていた取引番号と対応付けて取引管理DB100-kに格納し(ステップSa7)、当該パスワードと、取引番号を示すデータD9を携帯用電話機MP-lに送信する。なお、かかるデータD9の送信方法については任意であり、例えば、取引先サーバCS-kから一度、電子マネーサーバMMSに対してデータD9を送信し、電子マネーサーバMMSからGET要求D7に対するレスポンスメッセージとして送信するようにしても良く、取引先サーバCS-kから携帯用電話機MP-lに対して、直接、データD9をプッシュ配信するようにしても良い。更には、電子メールにて送信するようにしても良い。
このようにして送信されたデータD9を受信すると携帯用電話機MP-lにおいては、制御部が当該データD9に従って表示処理を実行し、表示部に取引先サーバCS-kによって払い出されたパスワード及び取引番号と共に、「通信端末に対して、この取引番号とパスワードを入力してください」等の文字列が表示されることとなる。そして、携帯用電話機MP-lのユーザが、この表示に基づいて通信端末CT-lに取引番号とパスワードを入力し、上述した送信ボタンを選択する旨の入力操作を行うと、通信端末CT-lは、当該入力操作に基づいてユーザの入力した取引番号及びパスワードを付加したGET要求D10を取引先サーバCS-kに送信する。
一方、このGET要求D10を受信すると、取引先サーバCS-kは、当該GET要求D10に付加された取引番号及びパスワードを抽出し、この抽出した取り引き番号及びパスワードに基づいて認証処理を実行する(ステップSa8)。具体的には、取引先サーバCS-kは、取引管理DB100-kに当該取引番号と対応付けて、格納されているパスワードを読みだし、当該読み出したパスワードとGET要求D10に付加されていたパスワードが一致するか否かを判定するのである。
そして、取引先サーバCS-kは、この認証処理における認証結果に応じて、次のような処理を実行する。
<認証に失敗した場合>
この場合、取引先サーバCS-kは、携帯用電話機MP-lに対して、例えば、「認証に失敗しました。取引番号とパスワードの再入力をお願いします。」等の文字列と共に、取引番号等を入力するためのボックス等を表示するためのHTMLデータを生成して、通信端末CT-lに送信する。
この場合、取引先サーバCS-kは、携帯用電話機MP-lに対して、例えば、「認証に失敗しました。取引番号とパスワードの再入力をお願いします。」等の文字列と共に、取引番号等を入力するためのボックス等を表示するためのHTMLデータを生成して、通信端末CT-lに送信する。
<認証に成功した場合>
一方、この認証処理において認証に成功した場合(すなわち、パスワードが一致した場合)、取引先サーバCS-kは、取引管理DB100-kに格納された決済情報を決済済みの状態に移行させた後、例えば、「決済が完了致しました。お買い上げ、有り難うございました。」等の文字列の文字列が記述されたHTMLデータD11を生成して通信端末CT-lに配信して処理を終了する。
一方、この認証処理において認証に成功した場合(すなわち、パスワードが一致した場合)、取引先サーバCS-kは、取引管理DB100-kに格納された決済情報を決済済みの状態に移行させた後、例えば、「決済が完了致しました。お買い上げ、有り難うございました。」等の文字列の文字列が記述されたHTMLデータD11を生成して通信端末CT-lに配信して処理を終了する。
かかる一連の処理が実行されることにより、本実施形態にかかる決済システムSにおいては、通信端末CT-lを用いてユーザが行った電子商取引の決済を携帯用電話機MP-lに格納された電子マネーを用いて行うことが可能となり、もって、ユーザの利便性を確保しつつ、且つ、電子商取引に際して不正使用等の問題が発生することを有効に防止することが可能となる。
また、本実施形態にかかる決済システムSにおいては、通信端末CTにおいてQRコードを表示し、このQRコードを携帯用電話機MP-lに搭載されたカメラにより撮影し、解析する方法を採用している。このため、通信端末CT-lや携帯用電話機MP-lに特別な通信インターフェイスを設けることなく上記決済方法を実現することが可能となる。
なお、上記実施形態においては携帯用電話機MP-lに搭載された電子財布用のICチップ内に電子マネーに対応した情報を格納し、当該電子マネーを用いて決済を行う方法について説明が、例えば、簡易型携帯用電話やPDA等の通信装置に電子財布用のICチップを搭載して、当該ICチップ内のデータを用いて決済を行うようにしても良い。
また、上記実施形態においては、携帯用電話機MP-l単体にてネットワークNETを介したデータ通信を行う構成となっていたが、SIM(Subscriber Identify Module)内に携帯用電話機MP-lのユーザの加入者情報を記録すると共に、当該SIMを携帯用電話機MP-lに接続してSIM内に記録された加入者情報を用いてネットワークNETを介したデータ通信を行うようにしても良い。
また更に、上記実施形態においては、携帯用電話機MP-lの加入者IDを電子マネーサーバMMSにおいて管理し、この加入者IDにより、各携帯用電話機MP-lに対応した電子マネー情報を管理する方法を採用していたが、例えば、各携帯用電話機MP-l毎に固有の識別番号を設定し、当該識別番号に基づいて各携帯用電話機MP-lに対応した電子マネー情報の管理を行う要にしても良い。
更に、上記実施形態においては各取引先サーバCS-k及び電子マネーサーバMMSを単一の装置により構成した場合について説明したが、各サーバCS-k及びMMSは、複数の装置により構成するようにすることも可能である。
更にまた、上記実施形態においては、QRコードを通信端末CT-lに表示させる形態について説明した。しかし、通信端末CT-lに表示するコードは、QRコードに限らず、他のコードを用いるようにしても良い。例えば、スタック型2次元コード(CODE49或いはPDF417)や、他のマトリクス型2次元コード(Veri Code、Data Matrix、Micro QR等)等を用いるようにしても良い。
[1.3]変形例
(1)変形例1
上記決済システムSにおいては、単一の電子マネーサーバMMSにより決済システムSを構成した例について説明を行った。しかし、決済機関となる企業数が複数存在する場合、各決済機関毎に別個の電子マネーサーバMMSを設け、複数の電子マネーサーバMMSにより決済システムSを構成するようにしても良い。この場合、携帯用電話機MP-lのICチップ内に上記電子マネーの残高等の情報と対応付けて、例えば、当該電子マネーに対応する決済機関名及び当該決済機関を識別するための決済機関ID、更には、当該決済機関の保有する電子マネーサーバMMSのアドレス(例えば、URL)を格納しておくようにする。
(1)変形例1
上記決済システムSにおいては、単一の電子マネーサーバMMSにより決済システムSを構成した例について説明を行った。しかし、決済機関となる企業数が複数存在する場合、各決済機関毎に別個の電子マネーサーバMMSを設け、複数の電子マネーサーバMMSにより決済システムSを構成するようにしても良い。この場合、携帯用電話機MP-lのICチップ内に上記電子マネーの残高等の情報と対応付けて、例えば、当該電子マネーに対応する決済機関名及び当該決済機関を識別するための決済機関ID、更には、当該決済機関の保有する電子マネーサーバMMSのアドレス(例えば、URL)を格納しておくようにする。
また、通信端末CT-lを用いて商品購入ページ上において商品の購入申し込みを行う際に、当該ページにおいてユーザが利用する決済機関名を選択させる。そして、取引先サーバCS-kにおいてQRコードを表示するためのHTMLデータD4を生成する際(図4ステップSa5)、(a)上記取引番号等の情報の他、(b)ユーザによって選択された決済機関を示す決済機関IDや当該決済機関が保有する電子マネーサーバMMSのアドレス等の情報を含むQRコードを表示するためのHTMLデータD4を生成する。
このようにして決定されたQRコードにより示されるアドレス(すなわち、ユーザの選択した決済機関の保有する電子マネーサーバMMSのアドレス)を用いて、携帯用電話機MP-lから上記GET要求D5を送信させれば、このGET要求D5は、ユーザの選択した決済機関に対応する電子マネーサーバMMSにより受信されることとなり、当該電子マネーサーバMMSにおいて上記図4ステップSb1〜Sb5の処理が実行されることとなる。
また、電子マネーサーバMMSからHTMLデータD6を送信する際に、当該HTMLデータD6内に決済機関IDを記述するようにし、ユーザがHTMLデータD6に対応した画像に従い、「yes」ボタンを選択した場合、携帯用電話機MP-lにおいて、ICチップ内の電子マネーの残高に関する情報の内、当該決済機関IDに対応する情報から購入金額分の金額を減算するようにするのである。そして、携帯用電話機MP-kからGET要求D7が送信され、上記図4ステップSb7以降の処理が実行されることとなる。
このようにして、本変形例にかかる決済システムSによれば、ユーザは、決済に利用する決済機関を選択し、当該決済機関に対応した電子マネーを用いて決済を行うことが可能となる。
(2)変形例2
上記実施形態においては、上記図4及び図5に示す処理において、HTMLデータD6を受信した携帯用電話機MP-lにおいて、ユーザが「yes」ボタンを選択した時点で携帯用電話機MP-lに搭載されたICチップ内のデータにより示される残高から購入金額を減算し、その後、ステップSb9において電子マネー管理DB200内の電子マネー情報を更新する構成を採用していた。しかし、残高から購入金額を減算するタイミングは任意であり、例えば、取引先サーバCS-kにおいてパスワードによるユーザ認証処理(ステップSa8)を行った後に購入金額の減算を行うようにしても良い。
上記実施形態においては、上記図4及び図5に示す処理において、HTMLデータD6を受信した携帯用電話機MP-lにおいて、ユーザが「yes」ボタンを選択した時点で携帯用電話機MP-lに搭載されたICチップ内のデータにより示される残高から購入金額を減算し、その後、ステップSb9において電子マネー管理DB200内の電子マネー情報を更新する構成を採用していた。しかし、残高から購入金額を減算するタイミングは任意であり、例えば、取引先サーバCS-kにおいてパスワードによるユーザ認証処理(ステップSa8)を行った後に購入金額の減算を行うようにしても良い。
この方法を採用する場合、上記GET要求D7の送信に際して、携帯用電話機MP-lにおいて購入金額の減算を行う必要性は無く、また、上記ステップSb9を実行する必要性も無い。そして、上記図5ステップSa8における認証処理においてユーザ認証に成功した後、次のような処理を実行するようにすれば良い。まず、取引先サーバCS-kから通信端末CT-lに送信するHTMLデータD11を送信する際に、当該HTMLデータD11内に決済結果を示すQRコードに対応したデータを含ませるようにする。次いで、このHTMLデータD11を受信した通信端末CT-lにおいて、QRコードを表示させると共に、「このQRコードを再度撮影し、データを電子マネーサーバMMSに送信してください。」等の文字列を表示させる。
そして、この状態においてユーザが携帯用電話機MP-lのカメラを当該表示されたQRコードに向け、撮影を行う旨の入力操作を行うと、携帯用電話機MP-kは、当該QRコードに対応したデータを含むGET要求を電子マネーサーバMMSに送信する。このGET要求に基づいて電子マネーサーバMMSが、電子マネー情報を更新し、決済処理を行った後、携帯用電話機MP-lに対して、例えば、「お取引有り難うございました。」等の文字列を表示するためのHTMLデータを配信する。このようにして配信されたHTMLデータに基づいて携帯用電話機MP-lにおいてICチップ内のデータにより示される残高から購入金額を減算するようにすれば良い。
このようにして、本変形例によれば、ユーザ認証が完了した後に、決済処理を実行する構成となっているため、取引の途中段階においてユーザが取引を辞めたいと考えた場合におけるユーザの利便性を更に向上させることが可能となる。
S・・・決済システム
MP-l・・・携帯用電話機
CT-l・・・通信端末
MMS・・・電子マネーサーバ
CS-k・・・取引先サーバ
INET・・・インターネット
MPN・・・移動パケット通信網
GWS・・・ゲートウェイサーバ
MP-l・・・携帯用電話機
CT-l・・・通信端末
MMS・・・電子マネーサーバ
CS-k・・・取引先サーバ
INET・・・インターネット
MPN・・・移動パケット通信網
GWS・・・ゲートウェイサーバ
Claims (5)
- 通信端末装置が、取引の要求を受け付ける取引先サーバ装置に取引を要求する要求データを送信する取引要求工程と、
前記取引先サーバ装置が、前記要求データに基づき当該取引の内容を示す取引情報を生成し、前記通信端末装置に配信する配信工程と、
貨幣価値に対応した貨幣データを記録した携帯端末装置が、前記配信工程にて前記通信端末装置に配信された前記取引情報を取得する取得工程と、
前記携帯端末装置が、前記貨幣データを管理する管理データを記録した決済サーバ装置に対し、前記取引情報を送信する取引情報送信工程と、
(a)前記携帯端末装置が、前記貨幣データを更新し、当該貨幣データに対応した貨幣価値から当該取引により発生した代金の減算を行う一方、(b)前記決済サーバ装置が、前記管理データを更新して、当該代金の減算を行う決済工程と、
前記決済サーバ装置が、前記代金の支払い指示を示す指示データを出力する出力工程と
を備えることを特徴とする決済方法。 - 前記配信工程において前記通信端末装置は、前記取引情報を示す2次元コードを表示し、
前記取得工程において前記携帯端末装置は、前記表示された2次元コードを読み込むことにより、前記取引情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の決済方法。 - 前記決済サーバ装置が複数存在する場合に、
前記取引要求工程において前記通信端末装置は、ユーザの入力操作に応じてユーザが何れの決済サーバ装置を選択したのかを示す要求データを送信し、
前記配信工程において前記取引先サーバ装置は、前記取引情報として、当該選択された決済サーバ装置を特定するための情報を含む取引情報を前記通信端末装置に配信する
ことを特徴とする請求項1に記載の決済方法。 - 前記決済工程に先立ってなされる工程であって、
前記取引先サーバ装置が、前記通信端末装置のユーザと、前記携帯端末装置のユーザと、が一致するか否かを認証する認証工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の決済方法。 - 通信端末装置と、携帯端末装置と、前記通信端末装置からの取引の要求を受け付ける取引先サーバ装置と、前記商取引に伴う代金の決済を管理する決済サーバ装置と、を備え、
前記取引先サーバ装置は、
前記取引を要求する要求データを前記通信端末装置から受信し、当該要求データに基づき当該取引の内容を示す取引情報を生成して、前記通信端末装置に配信する配信手段を備え、
前記通信端末装置は、
前記要求データを送信すると共に前記取引先サーバ装置から配信される前記取引情報を受信する通信手段を備える一方、
前記携帯端末装置は、
前記取引情報を前記通信端末装置から取得する取得手段と、
前記取得した取引情報を前記決済サーバ装置に送信する送信手段と、
貨幣価値に対応した貨幣データが記録された記録手段と、
前記取引により発生した代金の減算を行うべく前記貨幣データの更新を管理する管理手段と、を備え、更に、
前記決済サーバ装置は、
前記貨幣データを管理するための管理データが記録されたサーバ記録手段と、
前記代金の決済を行うべく、前記サーバ記録手段に格納された前記管理データを更新する決済手段と、
前記代金の支払い指示を示す指示データを出力する出力手段と、を備えることを特徴とする決済システム。
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