JP2006248324A - タイヤ設計方法、タイヤ設計プログラムおよびタイヤ設計装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすことができる空気入りタイヤを効率的に設計することができるタイヤ設計方法、タイヤ設計プログラムおよびタイヤ設計装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも1層のベルト層を有する空気入りタイヤのタイヤ設計方法において、ベルト層のうちタイヤ赤道面からベルト端部までの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域に分割し(ステップS1)、この分割された各領域におけるベルト構造の設計要素を設計変数に設定し(ステップS2)、少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数を設定し(ステップS3)、この目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求め(ステップS4)、この求められた設計変数に基づいて空気入りタイヤを設計する(ステップS5)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、タイヤ設計方法、タイヤ設計プログラムおよびタイヤ設計装置に関し、さらに詳しくは、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たす空気入りタイヤを設計することができるタイヤ設計方法、タイヤ設計プログラムおよびタイヤ設計装置に関するものである。
空気入りタイヤのベルト層のベルト構造は、操縦安定性、乗り心地性、耐久性、騒音特性などのタイヤ性能に影響を及ぼすものである。従って、ベルト構造の設計要素の決定は、空気入りタイヤのタイヤ性能を左右することとなる。
従来においては、1つのタイヤ性能に対する要求を満たす空気入りタイヤの設計方法として、例えば特許文献1に示すような方法がある。この特許文献1に示す空気入りタイヤの設計方法は、ベルト構造を表す設計変数として、補強材配設部及び補強材非配設部の各々の長さ、補強材の材質および補強材の角度(配設方向)を用い、遺伝的アルゴリズムを適用し、設計変数の値を最適化し、空気入りタイヤのベルト構造を含むタイヤの設計を行うものである。
上記特許文献1に示す空気入りタイヤの設計方法では、1つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により目的関数を構成し、他のタイヤ性能に影響を与える評価特性値を制約条件に設定する。そして、目的関数を制約条件の範囲内で設計変数の値を最適化するものである。従って、2つ以上のタイヤ性能に対する要求を満たすことはできないという問題がある。
ところで、ベルト構造の設計要素のうち、特にコード勾配角度、すなわちタイヤ周方向に対するコードの角度は、操縦安定性、乗り心地性、耐久性に多大な影響を与えることが知られている。
例えば、ベルト層の全領域のコードのコード勾配角度を小さく、すなわちタイヤ周方向に対するコードの角度を小さくすると、引張り剛性および面内曲げ剛性が高くなり、これらの剛性がそれぞれ関係するタイヤ性能である耐久性および高荷重時における操縦安定性は向上することとなる。しかし、それと同時に面外曲げ剛性も高くなり、突起乗り越し時の衝撃力が大きくなるため、この剛性が関係するタイヤ性能である乗り心地性が悪化することとなる。
一方、ベルト層の全領域のコードのコード勾配角度を大きく、すなわちタイヤ周方向に対するコードの角度を大きくすると、面外曲げ剛性が低くなり、突起乗り越し時の衝撃力が小さくなるため、この剛性が関係するタイヤ性能である乗り心地性が向上することとなる。しかし、それと同時に引張り剛性および面内曲げ剛性が低くなり、これらの剛性にそれぞれ関係するタイヤ性能である耐久性および高荷重時における操縦安定性が悪化することとなる。
特開平9−323367号公報
以上のように、ベルト構造の設計要素を単にベルト層の全領域で一律に変化させても、タイヤ性能のいずれかが向上するがこのタイヤ性能のいずれかが悪化することとなる。つまり、例えば、2つ以上のタイヤ性能に対する要求を満たすためには、ベルト層のコードのコード勾配角度をこのベルト層の全領域で一律ではなく変化させる必要がある。そこで、従来のタイヤ設計方法においては、ベルト層のコードのコード勾配角度を変化させた空気入りタイヤを試作し、この空気入りタイヤのタイヤ性能を試験するということを繰り返し、2つ以上のタイヤ性能に対する要求を満たす空気入りタイヤを設計していた。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすことができる空気入りタイヤを効率的に設計することができるタイヤ設計方法、タイヤ設計プログラムおよびタイヤ設計装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明では、少なくとも1層のベルト層を有する空気入りタイヤのタイヤ設計方法において、前記ベルト層のうちタイヤ赤道面からベルト端部までの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域に分割するベルト分割手順と、前記分割された各領域におけるベルト構造の設計要素を設計変数に設定する設計変数設定手順と、少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数を設定する目的関数設定手順と、前記目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求める最適化手順と、前記求められた設計変数に基づいて空気入りタイヤを設計するタイヤ設計手順とを含むことを特徴とする。
なお、前記ベルト分割手順は、前記ベルト層が複数層の際に、当該ベルト層のうちタイヤ幅方向に最も長い層を少なくとも3以上の領域に分割することが好ましい。
また、前記設計変数設定手順は、前記設計変数に少なくともコード勾配角度、コード間隔、コード断面積、コード弾性率、コード質量密度、ゴムモジュラス、ゴム質量密度、ゴム厚さのいずれか1つを含ませることが好ましい。
また、前記目的関数設定手順は、前記評価特性値に、少なくとも引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性のいずれか1つを含ませることがこの好ましい。
また、前記目的関数設定手順は、前記少なくとも2つの評価特性値の重み付き線形和により目的関数を求めることが好ましい。
また、前記目的関数設定手順は、前記目的関数と前記設計変数との関係を近似関数で近似する関数近似手順を含み、前記最適化手順は、前記近似関数により前記目的関数が最適値となる設計変数を求めることが好ましい。
また、この発明では、空気入りタイヤのタイヤ設計装置であって、少なくとも1層のベルト層のうちタイヤ赤道面からベルト端部までの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域に分割するベルト分割手段と、前記分割された各領域におけるベルト構造の設計要素を設計変数に設定する設計変数設定手段と、少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数を設定する目的関数設定手段と、前記目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求める最適化手段と、前記求められた設計変数に基づいて少なくとも1層のベルト層を有する空気入りタイヤを設計するタイヤ設計手段と、を備えることを特徴とする。
これらの発明によれば、少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数が最適化となる設計変数を少なくとも1層のベルト層のうちタイヤ赤道面からベルト端部までの範囲をタイヤ幅方向に分割することで形成される領域ごとに求め、求められた設計変数に基づいて少なくとも1層のベルト層を有する空気入りタイヤを設計する。従って、求められた設計変数は、タイヤ性能に影響を与える少なくとも2つの評価特性値を満たすものとなるため、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすものとなる。これにより、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすことができる空気入りタイヤを効率的に設計することができる。
また、この発明のタイヤ設計プログラムでは、上記タイヤ設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
この発明によれば、タイヤ設計プログラムをコンピュータに読み取らせて実行することによって、上記タイヤ設計方法をコンピュータを利用して実現することができ、これらの各方法と同様の効果を得ることができる。
この発明にかかるタイヤ設計方法、タイヤ設計プログラムおよびタイヤ設計装置は、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすことができる空気入りタイヤを効率的に設計することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、この発明にかかるタイヤ設計方法を実行するタイヤ設計装置の構成例を示す図である。同図に示すように、タイヤ設計装置10は、処理部11と、記憶部12と、入力ポート13INと、出力ポート13OUTとにより構成されている。この処理部11および記憶部12は、入力ポート13INおよび出力ポート13OUTにそれぞれ接続されている。
処理部11は、ベルト分割部14と、設計変数設定部15と、目的関数設定部16と、最適化部17と、タイヤ設計部18とを含んで構成されている。タイヤ設計装置10は、これらにより、この発明にかかるタイヤ設計方法を実行する。このベルト分割部14、設計変数設定部15、目的関数設定部16、最適化部17、タイヤ設計部18は、入力ポート13INおよび出力ポート13OUTにそれぞれ接続されている。
また、タイヤ設計装置10には、端末装置20および各種データサーバー30が接続されている。つまり、端末装置20および各種データサーバー30は、それぞれ入力ポート13INおよび出力ポート13OUTに接続されている。この端末装置20は、この発明にかかるタイヤ設計方法を実行するのに必要なデータをこの端末装置20に接続された入力装置21からタイヤ設計装置10に入力するものである。この必要なデータとしては、例えば、後述するベルト層1の分割数および分割位置、目的関数を構成する評価特性値、設計変数である設計要素などである。また、この端末装置20は、タイヤ設計装置10から後述する領域ごとの求められた設計変数である設計要素の値などが入力され、この端末装置20に接続された表示装置22にベルト層1の各領域における設計変数であるこの設計要素の値を表示するものである。また、処理部11の各部14〜18がタイヤ設計方法を実行する際には、上記各種のデータサーバー30内に格納されている各種データベースを適宜利用することができる。
記憶部12には、この発明にかかるタイヤ設計方法が組み込まれたタイヤ設計プログラム(以下、「プログラム」と称する)が格納されている。また、上記各種のデータサーバー30から取得されたデータなどが格納される。ここで、記憶部12は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段等の組み合わせにより構成されている。
また、上記プログラムは、必ずしも単一的に構成されるものに限られず、コンピュータシステムにすでに記憶されているプログラム、例えばOS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものであっても良い。また、同図処理部11の各部14〜18を実現するための上記プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりこの発明にかかるタイヤ設計方法を実行しても良い。なお、「コンピュータシステム」とは、上記OSや周辺機器などのハードウェアを含むものである。
処理部11は、RAM、ROM等のメモリとCPU(Central Processing Unit)とにより構成されている。タイヤ設計方法を実行する際には、処理部11が上記プログラムを処理部11の図示しないメモリに読み込んで演算を行う。なお、処理部11は、適宜演算途中の数値を記憶部12に格納し、格納した数値を適宜記憶部12から取り出して演算を行う。なお、この処理部11は、上記プログラムの替わりに専用のハードウェアにより、ベルト分割部14、設計変数設定部15、目的関数設定部16、最適化部17、タイヤ設計部18が実現されるものであっても良い。
次に、この実施例にかかるタイヤ設計方法について説明する。図2には、この発明にかかるタイヤ設計方法のフローチャートを示す図である。図3は、タイヤ設計方法により設計する空気入りタイヤにおけるベルト層の分割の説明図である。図4−1〜2は、各領域におけるコード勾配角度と引張り剛性との関係を示す要因効果図である。図5−1〜2は、各領域におけるコード勾配角度と面内曲げ剛性との関係を示す要因効果図である。図6−1〜2は、各領域におけるコード勾配角度と面外曲げ剛性との関係を示す要因効果図である。図7は、各領域におけるコード勾配角度と各剛性との結果の一例を示す図である。図8は、各領域におけるコード勾配角度と各剛性との結果の一例を示す図である。なお、図7および図8に示す剛性指数は、コード勾配角度αを全領域において一律に25°とした際における各剛性に対する相対指数である。
この実施例にかかるタイヤ設計方法では、図3に示すように、ベルト層1が2層(第1ベルト層2および第2ベルト層3)により構成されている空気入りタイヤを設計する場合について説明する。また、この実施例にかかるタイヤ設計方法では、タイヤ性能に影響を与える評価特性値として引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性のうちいずれか2つを用い、ベルト層1のベルト構造の設計要素としてコード勾配角度αを用いる場合について説明する。
ここで、タイヤ性能に影響を与える評価特性値である引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性は、タイヤ性能の中で重要である操縦安定性、乗り心地性、耐久性と密接な関係を有している。また、タイヤ性能に影響を与える評価特性値である引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性は、ベルト層1のベルト構造の設計用素であるベルト層1を構成するコード4のコード勾配角度αと密接な関係を有している。
例えば、ベルト層1のタイヤ周方向における引張り剛性は、空気入りタイヤの耐久性と関係がある。例えば、タイヤ周方向への延びを小さくして、ベルト層1の変形量を小さくすることで、ベルト層1の層間(第1ベルト層2と第2ベルト層3との間)のゴムのせん断変形が小さくなり、ベルト層1の層間が剥離することによる破壊や破損を抑制することができることとなる。つまり、空気入りタイヤのタイヤ性能の1つである耐久性を向上させるためには、ベルト層1のタイヤ周方向における引張り剛性を増加させることが重要である。
また、ベルト層1の面内曲げ剛性は、空気入りタイヤの操縦安定性と関係がある。例えば、ベルト層1の面内曲げ剛性を高くすると、高荷重領域のコーナリングパワーが増加する。この高荷重領域のコーナリングパワーが増加したタイヤを車重が大きい乗用車の前輪に装着した場合は、ハンドルの操作を容易にすることができる。つまり、空気入りタイヤのタイヤ性能の1つである高荷重時における操縦安定性を向上させるためには、ベルト層1の面内曲げ剛性を増加させることが重要である。一方、空気入りタイヤのタイヤ性能の1つである低荷重時における操縦安定性を向上させるためには、ベルト層1の面内曲げ剛性を減少させることが重要である。
また、ベルト層1の面外曲げ剛性は、空気入りタイヤの乗り心地性と関係がある。例えば、ベルト層1の面外曲げ剛性を高くすると、空気入りタイヤが路面の突起を乗り越す際におけるベルト層1の上下反力が大きくなり、路面からの入力である衝撃力が空気入りタイヤや車軸を介して車両に伝達されやすくなる。つまり、空気入りタイヤのタイヤ性能の1つである乗り心地性を向上させるためには、ベルト層1の面外曲げ剛性を減少させることが重要である。
この発明にかかるタイヤ設計方法は、まず、図2に示すベルト層の最適を行う前に、設計するタイヤの諸条件を決定する。この諸条件としては、タイヤのサイズ、ベルト層1の積層数(この実施例では、2層)、ベルト層1の幅などである。なお、後述する処理部11の設計変数設定部15により設定され、設計変数として用いられるベルト構造の設計要素を除く他の設計要素なども含まれる。
次に、図2に示すように、処理部11のベルト分割部14がベルト層1の分割を行う(ステップS1)。具体的には、図3に示すように、ベルト層1のタイヤ赤道面からベルト端部1a、同図では第1ベルト層2の端部2aまでの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域に分割する。この実施例におけるタイヤ設計方法においては、ベルト層1のうち第1ベルト層2を9領域に分割し、第2ベルト層3を8領域に分割する。このベルト分割部14が行うベルト層1の分割における分割数や分割位置は、例えば、ユーザが端末装置20を操作することで、ベルト分割部14に入力され、このベルト分割部14がベルト層1の分割を行う。つまり、ユーザが表示装置22に表示された指示(分割数や分割位置を設定するための指示)に従い、ベルト層1の分割数や分割位置の設定を入力手段21により行う。なお、ベルト層1の分割は、ベルト層1のうちタイヤ赤道面からベルト端部1aまでの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域に分割することで行われるが、分割数や分割位置の設定は、タイヤ設計方法に用いられるタイヤ性能に影響を与える評価特性値、ベルト層1のベルト構造の設計要素などに応じて任意に決定されるものである。
ここで、発明者らは、同図に示すように、空気入りタイヤのベルト層1のタイヤ赤道面からベルト端部1aまでの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域(ここでは、第1ベルト層2を9領域、第2ベルト層3を8領域)に分割し、各領域におけるコード4のコード勾配角度α11〜α28と、各領域における引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性との関係を調べた。具体的には、各領域におけるコード4のコード勾配角度α11〜α28は、20°、25°、30°と変化させ、図4−1〜図6−2に示すような関係を得た。
図4−1〜図6−2に示すように、ベルト層1をタイヤ幅方向に、センタ、ショルダー、エッジと分割したとすると、センタにおける各領域のコード3のコード勾配角度α(例えば、α11,α12,α21,α28)は、引張り剛性および面外曲げ剛性に対する影響が大きいことが分かった。ショルダーにおける各領域のコード3のコード勾配角度α(例えば、α13〜α18,α23〜α28)は、面内曲げ剛性および面外曲げ剛性に対する影響が大きいことが分かった。エッジにおける各領域のコード3のコード勾配角度α(例えば、α19)は、面外曲げ剛性に対する影響が大きいことが分かった。つまり、ベルト層1の引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性に対しては、少なくともこのベルト層1のタイヤ幅方向の各領域、特にセンタ、ショルダー、エッジにより与える影響が異なることが分かった。
従って、評価特性値として、引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性のうちいずれか2つを用い、ベルト構造の設計要素として、コード4のコード勾配角度αを用いる場合については、ベルト層1のタイヤ赤道面からベルト端部1aまでをタイヤ幅方向に少なくとも3以上の領域に分割することが好ましい。特に、ベルト層1が複数層である場合は、このベルト層1のうちタイヤ幅方向に最も長い層(通常、第1ベルト層2)のタイヤ赤道面からベルト端部(通常、第1ベルト層2の端部2a)までをタイヤ幅方向に少なくとも3以上の領域に分割することが好ましい。
ここで、ベルト層1のタイヤ幅方向における分割数は、この分割数を多くすると、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満足する度合いが向上し、タイヤ設計方法における演算時間が増加する。しかし、分割数が多いことによる少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満足する度合いは、分割数が多いことによる演算時間の増加に対して小さい。従って、ベルト層1のタイヤ幅方向における分割は20以下であることが好ましい。
次に、図2に示すように、処理部11の設計変数設定部15は、設計変数を設定する(ステップS2)。具体的には、上記ベルト分割部14により分割されたベルト層1の各領域におけるベルト構造の設計要素を設計変数に設定する。この実施例におけるタイヤ設計方法においては、設計変数として、ベルト構造の設計要素であるベルト層1を構成するコード4のタイヤ周方向(タイヤ赤道面)に対する角度であるコード勾配角度αを設定する。なお、設計変数として設定されるベルト構造の設計要素は、このコード勾配角度αに限られるものではない。例えば、ベルト層1を構成するコード4のコード間隔、コード断面積、コード弾性率、コード質量密度や、ベルト層1を構成するゴムのゴムモジュラス、ゴム質量密度、ゴム厚さ(タイヤ径方向に対する厚さ)などであっても良い。また、ベルト層1の分割されたすべての領域の設計要素として、単一のベルト構造の設計要素を設定する必要はなく、領域ごとに異なるベルト構造の設計要素を設計要素として設定しても良い。
次に、処理部11の目的関数設定部16は、目的関数を設定する(ステップS3)。具体的には、少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数を設定する。この実施例におけるタイヤ設計方法においては、評価特性値として、引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性のうちいずれか2つを用い、この評価特性値により構成される目的関数を設定する。例えば、2つのタイヤ性能が操縦安定性および乗り心地性であり、高荷重時における操縦安定性および乗り心地性をともに向上させることが2つのタイヤ性能に対する要求である場合は、面内曲げ剛性と面外曲げ剛性とにより構成される目的関数を設定することとなる。また、例えば、2つのタイヤ性能が耐久性および操縦安定性であり、低荷重時における操縦安定性および乗り心地性をともに向上させることが2つのタイヤ性能に対する要求である場合は、引張り剛性と面内曲げ剛性とにより構成される目的関数を設定することとなる。
ここで、目的関数設定部16は、少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数を設定する際には、この少なくとも2つの評価特性値の重み付き線形和により目的関数を求める。つまり、設定する目的関数をObjとし、1つの評価特性値により構成される目的関数Pとし、設定する目的関数を構成する評価特性値の数をnとした際に、下記の式(1)により目的関数であるObjを設定する。ここで、βiはi番目の目的関数に対する重み、Piはi番目の目的関数、Pi normalはi番目の目的関数を正規化する基準値である。

Obj=Σ{βi(Pi/Pi normal)}(i=1〜n) …(1)
これにより、従来では1つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により目的関数を構成し、他のタイヤ性能に影響を与える評価特性値を制約条件に設定していたが、上記の式(1)を用いることにより、後述する最適化部17により複数の評価特性値を同時に最適化することができる。
次に、処理部11の最適化部17は、上記目的関数設定部16により設定された目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求める(ステップS4)。具体的には、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすように、目的関数設定部16により設定された目的関数であるOjbを構成するこの少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値を最適化する。最適化を行う手段としては、種々の方法が考えられる。
この最適化を行う手段としては、例えば、有限要素法(Finite Element Method:FEM)を用いる場合が考えられる。有限要素法を用いる場合は、ベルト層1における各領域を少なくとも最小要素とするベルト層モデルあるいはこのベルト層モデルを備えるタイヤモデルを生成する。そして、この生成されたモデルにおける各領域に設計変数を与え、このモデルによるシミュレーションを行うことで目的関数を解析し、この目的関数が最適値となるまで、シミュレーションを繰り返す。なお、有限要素法に限られず、境界要素法(Boundary Element Method:BEM)、有限差分法(finite Differences Method:FDM)等も用いても良い。
この実施例にかかるタイヤ設計方法における最適化部17は、例えば、上記目的関数設定部16により、面内曲げ剛性と面外曲げ剛性との差が最大となる目的関数が設定されている場合は、図7に示すように、この目的関数が最適値となる各領域における設計変数を求める。ベルト層1の各領域におけるコード勾配角度α11〜α28を同図に示すような値とすることで、面内曲げ剛性と面外曲げ剛性との差が最大となる(同図では、54%)。従って、面内曲げ剛性と面外曲げ剛性との差が最大とすることで、2つのタイヤ性能に対する要求である高荷重時における操縦安定性および乗り心地性の向上を満足することができる。
また、この実施例にかかるタイヤ設計方法における最適化部17は、例えば、上記目的関数設定部16により、引張り剛性と面内曲げ剛性との差が最大となる目的関数が設定されている場合は、図8に示すように、この目的関数が最適値となる各領域における設計変数を求める。ベルト層1の各領域におけるコード勾配角度α11〜α28を同図に示すような値とすることで、引張り剛性と面内曲げ剛性との差が最大となる(同図では、67%)。従って、引張り剛性と面内曲げ剛性との差が最大とすることで、2つのタイヤ性能に対する要求である耐久性および低荷重時における操縦安定性の向上を満足することができる。
なお、目的関数が最適値となる各領域における設計変数は、例えば表示手段22に表示され、ユーザに認識される。この実施例にかかるタイヤ設計方法においては、ベルト層1の各領域におけるコード勾配角度αが表示手段22に表示されることとなる。
そして、処理部11のタイヤ設計部18は、上記最適化部17により求められた各領域の設計変数に基づいて空気入りタイヤを設計する(ステップS5)。なお、このタイヤ設計部18は、ベルト層1のうち分割されていない領域(タイヤ赤道面を挟んで、タイヤ幅方向に分割されていない領域)におけるコード勾配角度αを、求められた各領域におけるコード勾配角度α11〜α28をタイヤ赤道面において点対称に設計する。
以上のように、少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値である引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性により構成される目的関数が最適化となる設計変数であるコード勾配角度α11〜α28を少なくとも1層のベルト層1のうちタイヤ赤道面からベルト端部1aまでの範囲をタイヤ幅方向に分割することで形成される領域(例えば、第1ベルト層2を9領域、第2ベルト層3を8領域)ごとに求め、求められた設計変数に基づいて少なくとも1層のベルト層1を有する空気入りタイヤを設計する。従って、求められた設計変数は、タイヤ性能に影響を与える少なくとも2つの評価特性値である引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性を満たすもとなり、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすものとなる。これにより、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たすことができる空気入りタイヤを効率的に設計することができる。
なお、上記実施例においては、有限要素法により、目的関数設定部16により設定された目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求めたが、この発明はこれに限定されない。例えば、関数近似を用いても良い。具体的には、上記目的関数設定部16は、設定される目的関数を関数で近似する。つまり、目的関数設定部16は、目的関数と設計変数との関係を近似関数で近似する。そして、最適化部17は、この近似関数が最適値となる設計変数を求めても良い。つまり、この近似関数により目的関数が最適値となる設計変数を求めても良い。従って、近似関数により目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求めるため、演算時間を短縮することができる。なお、目的関数を関数で近似する手段としては、応答曲面法などが考えられる。
以上のように、この発明にかかるタイヤ設計方法、タイヤ設計プログラムおよびタイヤ設計装置は、少なくとも2つのタイヤ性能に対する要求を満たす空気入りタイヤを設計する際に有用であり、特に、効率的に設計するのに適している。
この発明にかかるタイヤ設計方法を実行するタイヤ設計装置の構成例を示す図である。 この発明にかかるタイヤ設計方法のフローチャートを示す図である。 タイヤ設計方法により設計する空気入りタイヤにおけるベルト層の分割の説明図である。 第2ベルト層の各領域におけるコード勾配角度と引張り剛性との関係を示す要因効果図である。 第1ベルト層の各領域におけるコード勾配角度と引張り剛性との関係を示す要因効果図である。 第2ベルト層の各領域におけるコード勾配角度と面内曲げ剛性との関係を示す要因効果図である。 第1ベルト層の各領域におけるコード勾配角度と面内曲げ剛性との関係を示す要因効果図である。 第2ベルト層の各領域におけるコード勾配角度と面外曲げ剛性との関係を示す要因効果図である。 第1ベルト層の各領域におけるコード勾配角度と面外曲げ剛性との関係を示す要因効果図である。 各領域におけるコード勾配角度と各剛性との結果の一例を示す図である。 各領域におけるコード勾配角度と各剛性との結果の一例を示す図である。
符号の説明
1 ベルト層
2 第1ベルト層
3 第2ベルト層
4 コード
10 タイヤ設計装置
11 処理部
12 記憶部
13IN 入力ポート
13OUT 出力ポート
14 ベルト分割部
15 設計変数設定部
16 目的関数設定部
17 最適化部
18 タイヤ設計部
20 端末装置
21 入力装置
22 表示装置
30 データサーバー

Claims (8)

  1. 少なくとも1層のベルト層を有する空気入りタイヤのタイヤ設計方法において、
    前記ベルト層のうちタイヤ赤道面からベルト端部までの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域に分割するベルト分割手順と、
    前記分割された各領域におけるベルト構造の設計要素を設計変数に設定する設計変数設定手順と、
    少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数を設定する目的関数設定手順と、
    前記目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求める最適化手順と、
    前記求められた設計変数に基づいて空気入りタイヤを設計するタイヤ設計手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤ設計方法。
  2. 前記ベルト分割手順は、前記ベルト層が複数層の際に、当該ベルト層のうちタイヤ幅方向に最も長い層を少なくとも3以上の領域に分割することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ設計方法。
  3. 前記設計変数設定手順は、前記設計変数に少なくともコード勾配角度、コード間隔、コード断面積、コード弾性率、コード質量密度、ゴムモジュラス、ゴム質量密度、ゴム厚さのいずれか1つを含ませることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ設計方法。
  4. 前記目的関数設定手順は、前記評価特性値に、少なくとも引張り剛性、面内曲げ剛性、面外曲げ剛性のいずれか1つを含ませることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ設計方法。
  5. 前記目的関数設定手順は、前記少なくとも2つの評価特性値の重み付き線形和により目的関数を求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ設計方法。
  6. 前記目的関数設定手順は、前記目的関数と前記設計変数との関係を近似関数で近似する関数近似手順を含み、
    前記最適化手順は、前記近似関数により前記目的関数が最適値となる設計変数を求めることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ設計方法。
  7. 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするタイヤ設計プログラム。
  8. 少なくとも1層のベルト層のうちタイヤ赤道面からベルト端部までの範囲をタイヤ幅方向に複数の領域に分割するベルト分割手段と、
    前記分割された各領域におけるベルト構造の設計要素を設計変数に設定する設計変数設定手段と、
    少なくとも2つのタイヤ性能に影響を与える評価特性値により構成される目的関数を設定する目的関数設定手段と、
    前記目的関数が最適値となる各領域の設計変数を求める最適化手段と、
    前記求められた設計変数に基づいて少なくとも1層のベルト層を有する空気入りタイヤを設計するタイヤ設計手段と、
    を備えることを特徴とするタイヤ設計装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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