JP2006241685A - 軌道系交通システムのx字形分岐路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車両1の前後部の両側に複数の受電部17を設け、軌道A、Bが交差して形成するX字形分岐路の交差面Xを除き電車線12を敷設し、車両全長より交差面Xの長さを短縮して、車両1が同交差面上を走行するとき複数の受電部17のうち少なくとも1個の受電部が電車線12と常に接触を保つように構成し、X字形分岐路の交差面Xに車両1が通過しない軌道Aを遮断しかつ外側案内レール11aに連なって車両の走行路を区画形成する位置に昇降可能な補助レール13a、13bを設ける。
【選択図】 図1
Description
また軌道系新交通システムにおいては、通常軌道面に沿って車両に電力を供給する電車線を敷設し、一方車両外面の前後両側に受電部を設け、走行中受電部を電車線に接触させておき、受電させるようにしている。
軌道系車両が走行軌道を変更する分岐路の形態としては、例えば図5の(a)に示すようなY字形分岐路、及び(b)に示すようなX字形分岐路がある。
このサイドガイド方式は、車両に対する横方向の力に対する抵抗力が強く、また軌道の中央部を平坦な構造とすることができるので、車両が非常時に停止した場合など乗客が軌道上を歩きやすい等の利点がある。
図6は、その分岐装置を示すスケルトン図である。図6において、その分岐装置は、片開き分岐機03、04、05、06を上り線01、01’、下り線02、02’に各々2基を対向して配置し、これらの分岐機を地上側の基礎に設けた減速機付き回転アームによって各々転換幅(W)に転換してX字形とし、この間に回転桁07を設置して車両の円滑な渡りを可能とするものである。なお022は、各分岐機の先端ぶ配置され、分岐機がX字形を形成したときに、回転桁07を挿入するための隙間L2を確保するために残される固定桁である。
またX字形分岐路の交差面では、案内レールと同様に各軌道に沿って敷設した電車線が交差して干渉し合うため、電車線を敷設することができず、車両の通過が困難であった。
従ってサイドガイド方式を採用した軌道系交通システムで、X字形分岐路の通過を可能にし、また交差面を安全かつ確実に走行し得る分岐装置の実現が望まれていた。
この構成によれば、車両がX字形分岐路に接近した時に、車両が走行する側の軌道に沿って設けられた1対の前記補助レールが上昇して、分岐路交差面において車両が走行しない軌道を遮断して、車両の走行路を区画形成する。一方車両が通過する軌道を遮断するように配置された他の1対の補助レールは、走行面と同一の高さまで下降して走行面を形成するようにする。これによって車両は、同補助レールを案内レールとして車両側に取り付けられた走行案内輪を案内させることができるため、X字形分岐路を安全かつ確実に走行することができる。
なおX字形分岐路では、X字形の交差面を走行する前にY字分岐路を通過する必要があるが、Y字分岐路を特許文献1に開示されたような、従来公知の分岐装置を採用すればよい。
図1〜2において、A及びBは、互いに交差してX字形分岐路を形成する軌道である。軌道A及びBの両側には、車両1の両側壁から突出して設けられた走行案内輪2を両側から挟んで案内すべく、外側ガイドレール11a及び内側ガイドレール11bが2重に設置されている。またこれらガイドレール11a及び11bの上部には、走行する車両1に電力を供給する電車線12が敷設されており、車両1の両側面には、前後4箇所に電車線12に接触して電車線12から電力を受電する受電部17が設けられている。3はゴムタイヤなどでつくられた車両1の走行輪である。
14は、一端が補助レール13a、13bに連結され、同補助レールを昇降可能に支持するアームであり、アーム14の他端は軌道A、B上の車両走行面Y又は軌道の周辺箇所に配置され走行面Yより下方に埋設された支軸14aによって回動可能に設置されている。
図2において、転轍機15の出力軸15aは、レバー21を介して回動軸16に連結されているため、出力軸15aの往復動は回動軸16aを回動させる。補助レール13a側の回動軸16aにはクランク22が取り付けられ、クランク22はアーム14に連結されている。
これらクランク22及び23は、回動軸16a及び16bの回動運動を往復動に変え、アーム14を昇降させるが、クランク22及び23は、互いに位相が180度ずらされて設けられているため、一方のアーム14が上昇するときに他方のアーム14が下降するようになっている。
このように回動軸16aを正回転させると、補助レール13aが上昇し、逆に補助レール23bが下降し、回動軸16aを逆転して戻すと、補助レール13aが下降し、逆に補助レール23bが上昇するようになっている。なおここでは、一方向へ円運動することをを「回転」と称し、正逆両方向へ円運動することを「回動」と称している。
かかる第1実施例の装置において、車両1が軌道B上を走行してX字形分岐路に近づいてきた時は、車両1が走行する軌道上に位置する補助レール13bを下降させ、車両1が走行しない軌道Aに配置された補助レール13aを上昇させる。上昇した補助レール13aは案内輪2のガイドレールとして機能し、下降した補助レール13bは走行面Yを形成する。
また補助レール13aを上昇させる時に補助レール13bが下降するため、補助レール13bも自重がカウンターウェイトとなり、駆動源の負荷を軽減させることができる。
また転轍機15の代わりに、電動モータ等を用いて減速機を介し回動軸16aを回動させてもよい。
図3及び4において、図1〜2と同一符号を付した部材又は機器は、図1、2の部材又は機器と同一の構造及び機能を有する。図3、4において、補助レール13a及び13bに対し直角方向に回動軸31及び32が設けられている。回動軸31には、前述の転轍機15の出力軸15aがレバー21を介して連結され、出力軸15aの往復動を回動軸31の回動運動に変換する。15bは、回動軸31を設定角度回動した後、固定するためのロック棒である。
なお第2実施例においては、1個の補助レール13a、13bに対して1個の転轍機15(合計4個)が設置されている。
なお第2実施例において、転轍機15の代わりに電動モータ等で減速機を介し回動軸31を駆動してもよい。
X 交差面
Y 走行面
1 車両
2 案内輪
3 走行輪
11a 外側ガイドレール
11b 内側ガイドレール
12 電車線
13a、13b、51 補助レール
13c ガイド面
14 アーム
14a 支軸
15 転轍機
15a 出力軸
15b ロック棒
16a、16b、31、32 回動軸
17 受電部
21 レバー
22、23 クランク
24 ユニバーサル・ジョイント
25 受け台
33 連結棒
34、35、36、37 軸受座
38、39、40、41 リンク
Claims (6)
- 車両が走行輪によって予め定められた軌道上を走行し、車両の両側に設けられた走行案内輪が軌道側に設けられ車両の両側に配置された案内レールに案内されて車両が操舵されるとともに、軌道に沿って電車線が敷設され、車両側に設けた受電部が同電車線と接触状態を保って受電する軌道系交通システムにおいて、車両の前後部の両側に複数の受電部を設け、軌道が交差して形成するX字形分岐路の交差面を除き同交差面に達する位置まで軌道に沿って電車線を敷設し、車両全長より同交差面の長さを短縮して、車両が同交差面上を走行するとき前記複数の受電部のうち少なくとも1個の受電部が電車線と常に接触を保つように構成したことを特徴とする軌道系交通システムのX字形分岐路。
- 前記交差面に前記案内レールに連なって車両の走行路を区画形成する位置に昇降可能な補助レールを設け、同補助レールのうち車両が走行する側の軌道に沿って設けられた補助レールを前記走行案内輪を案内できる位置まで上昇させ他の補助レールを軌道の走行面を形成する位置まで下降させるように構成したことを特徴とする請求項1記載の軌道系交通システムのX字形分岐路。
- 一端が回動可能に軸支されたアームの他端に前記補助レールを取り付け、同アーム取り付け部の対面側を前記走行案内輪に対する案内面とし、X字形分岐路の周辺に設置された転轍機の出力ロッド又は電動モータの出力軸に前記補助レールを連動させ、前記転轍機の出力ロッドの往復動又は前記電動モータの出力軸の回転動により前記補助レールを昇降させるように構成したことを特徴とする請求項2記載の軌道系交通システムの分岐装置。
- 前記転轍機の出力ロッドの往復動又は前記電動モータの出力軸により前記補助レールに並設した回動軸を回動させ、同回動軸をクランク機構を介して同補助レールに連結したことを特徴とする請求項3記載の軌道系交通システムの分岐装置。
- 隣接する前記補助レールの前記回動軸同士をユニバーサルジョイントを介して接続し、同回動軸を互いに昇降動作の位相を逆にしたクランク機構を介して隣接する前記補助レールに連結し、一方の補助レールが下降した時に他方の補助レールが上昇するように構成したことを特徴とする請求項4記載の軌道系交通システムの分岐装置。
- 転轍機の出力ロッド又は電動モータの出力軸をリンク機構を介して前記補助レールに直交する方向に配置した回動軸に連結し、同回動軸をリンク機構を介して前記補助レールに連結し、前記転轍機の出力ロッドの往復動により前記補助レールを昇降させるように構成したことを特徴とする請求項2記載の軌道系交通システムの分岐装置。
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2005
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