JP2006238256A - 増幅装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 信号レベルの低い信号を増幅し出力する場合において、出力される信号の波形の歪みを低減し、音質、画質等を向上させる増幅装置を提供する。
【解決手段】 検知した入力信号の信号レベルに基づき、入力信号の信号レベルが下がる場合には、調整後の入力信号の信号レベルから調整前の入力信号の信号レベルを除算して求められる係数を上げるようにレベル調整部を制御するとともに、供給電圧を下げるように電源部を制御し、入力信号の信号レベルが上がる場合には、前記係数を下げるようにレベル調整部を制御するとともに、供給電圧を上げるように電源部を制御する。
【選択図】 図3
【解決手段】 検知した入力信号の信号レベルに基づき、入力信号の信号レベルが下がる場合には、調整後の入力信号の信号レベルから調整前の入力信号の信号レベルを除算して求められる係数を上げるようにレベル調整部を制御するとともに、供給電圧を下げるように電源部を制御し、入力信号の信号レベルが上がる場合には、前記係数を下げるようにレベル調整部を制御するとともに、供給電圧を上げるように電源部を制御する。
【選択図】 図3
Description
本願は、入力信号を増幅して出力する増幅装置等の技術分野に関する。
従来の音声信号、画像信号等の入力信号を増幅する増幅装置(以下、適宜アンプとも称する。)としては、D級増幅装置に代表されるデジタルアンプが、電力効率や発熱量等の面においてA級増幅装置、B級増幅装置等に代表されるアナログアンプよりも優れていることが知られている。また、CD(Compact Disc)やMD(Mini Disk)等の例にもあるように、音声信号ソースがデジタル化されてきていることから、音質向上のためにフルデジタルで処理できるデジタルアンプの開発が活発に行われるようになってきている。
以下に、従来の増幅装置の一例としてデジタルアンプを適用した場合について、図1及び図2を用いて説明する。なお、図1は従来のデジタルアンプの概要構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、従来のデジタルアンプは、その一例として、入力端子1と、A/D(Analog/Digital)コンバータ2と、変調部3と、増幅部4と、電源部5と、LPF(Low Pass Filter)6と、出力端子7とにより構成されている。
入力端子1から入力されたアナログの入力信号Sinは、A/Dコンバータ2によってPCM(Pulse Code Modulation)信号等のデジタル入力信号Sdiに変換され、更に変調部3によって例えばPDM(Pulse Density Modulation)等の変調信号Smoに変調され、増幅部4に入力される。増幅部4は入力した変調信号に対応して電源部5から供給された一定電圧Vccのパワー信号SpwをON/OFF制御して増幅信号Samとして出力する。そして出力された増幅信号はLPF6によって高周波成分が除去されたアナログ信号に復調され、出力端子7を通じ、出力信号Souとして図示しないスピーカー等の外部機器に出力される。
図2は、従来のデジタルアンプにおける各部の信号の波形イメージの一例を示す図であり、(a)は信号レベルが高い場合における入力信号Sinの波形を示す図であり、(b)は(a)に示される入力信号Sinに対応する増幅信号Samの波形を示す図であり、(c)は(a)に示される入力信号Sinに対応する出力信号Souの波形を示す図であり、(d)は信号レベルが低い場合における入力信号Sinの波形を示す図であり、(e)は(d)に示される入力信号Sinに対応する増幅信号Samの波形を示す図であり、(f)は(d)に示される入力信号Sinに対応する出力信号Souの波形を示す図である。
なお、図2(b)及び(e)は、変調部3の変調方式としてPDM方式を採用した場合における増幅信号の波形を示している。
変調部3は、図2(a)又は(d)が示す入力信号Sinの高低に対応してパルスを発生させる密度を変化させることにより変調信号Smoを出力し、増幅部4により図2(b)又は(e)が示す振幅Vccの増幅信号Samを出力する。そして、LPF6は増幅信号Samを積分することにより、図2(c)又は(f)が示す出力信号Souが形成される。
しかしながら、上述した従来の増幅装置の構成によると、入力信号の信号レベルが下がるに従って(図2(d))、変調信号により表現される信号レベルの分解能が減少するため(図2(e))、量子化ノイズが増加し、LPF6により出力される信号の波形が歪んでしまい(図2(f))、音質、画質等が低下するという問題があった。
この問題を解決するための一つの方策として、A/Dコンバータと変調部、増幅部の性能を向上させて信号レベルの分解能を上げることが考えられるが、分解能を1ビット分上げる毎に指数関数的に動作周波数を上げる必要があり、例えば、24ビットの分解能を得るためには224Hz、すなわち16.78MHzで動作を行わなければならない。
これに対し、24ビット程度の分解能を有するA/Dコンバータは開発されてきているが、その一方で、高い周波数でスイッチング動作を行う増幅部を開発することは技術的に困難であることから、デジタルアンプ全体として信号レベルの分解能が制限されてしまうという問題がある。そこで、本願は上記の問題点に鑑みて為されたもので、その目的の一例は、信号レベルの低い入力信号を増幅して出力する場合において、増幅部を高い周波数で動作させることなく信号レベルの分解能を高めて、出力される信号の波形の歪みを低減し、音質、画質等を向上させる増幅装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、入力信号を変調して変調信号を生成する変調手段と、前記変調信号を増幅して増幅信号を生成する増幅手段と、前記増幅手段に電力を供給する電力供給手段と、を備える増幅装置において、前記入力信号の信号レベル又は当該信号レベルを示す情報のいずれか一方を検知する検知手段と、前記変調手段に入力される前記入力信号の信号レベルを調整するレベル調整手段と、前記検知手段により検知した結果に基づき、前記入力信号の信号レベルが下がる場合には、前記レベル調整手段による前記調整後の入力信号の信号レベルを前記調整前の入力信号の信号レベルで除算して求められる係数を上げるように前記レベル調整手段を制御し、且つ前記電力供給手段による供給電圧を下げるように前記電力供給手段を制御するとともに、前記入力信号の信号レベルが上がる場合には、前記係数を下げるように前記レベル調整手段を制御し、且つ前記供給電圧を上げるように前記電力供給手段を制御する制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
次に、本願を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、その一例として、入力したアナログ信号をデジタル変換し、PDM方式により変調した後に増幅するデジタルアンプに対して本願を適用した場合の実施の形態である。
(I)第1実施形態
始めに、本願に係る第1実施形態について、図3及び図4を用いて説明する。
始めに、本願に係る第1実施形態について、図3及び図4を用いて説明する。
なお、図3は、第1実施形態に係るデジタルアンプの概要構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態に係るデジタルアンプは、入力端子51と、デジタル化手段としてのA/Dコンバータ52と、レベル調整手段としてのレベル調整部53と、変調手段としての変調部54と、増幅手段としての増幅部55と、電力供給手段としての電源部56と、アナログ化手段としてのLPF57と、出力端子58と、検知手段及び制御手段としてのコントローラ59と、により構成されている。
入力端子51から入力されたアナログの入力信号Sinは、A/Dコンバータ52によりPCM信号等のデジタル入力信号Sdiに変換されてレベル調整部53及びコントローラ59に入力される。レベル調整部53は、入力されたデジタル入力信号Sdiの信号レベルに、後述するコントローラ59から送信されるレベル制御信号Slcに設定された係数を乗算することにより信号レベルを調整したデジタル信号Sadを出力する。
変調部54は、入力信号をPDM信号等の変調信号Smoに変調し増幅部55に入力する。なお、変調部54としては、PDM信号に変調するものに限られるものではなく、PWM(Pulse Width Modulation)信号等に変調するものを適用することもできる。
電源部56は可変電圧電源であり、後述するコントローラ59から送信される電圧制御信号Svcに設定された電圧Vccのパワー信号Spwを増幅部55に供給する。
増幅部55は、供給された電圧Vccのパワー信号Spwを、入力された変調信号Smoに対応してON/OFF制御し、振幅Vccの増幅信号Samを出力する。
LPF57は、増幅信号Samを積分し、高周波成分を除去してアナログの出力信号Souとして出力端子58を通じて図示しないスピーカー等の機器に出力する。
コントローラ59は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成されており、CPUがRAM、ROM等に記憶されている制御プログラムを読み出し実行することにより、コントローラ59は検知手段及び制御手段として機能するようになっている。なお、制御プログラムは、予めROM等に記録しておいてもよいし、CD−ROM等の記録媒体からRAM等に読み込まれるようにしてもよい。また、本実施形態においては、コントローラ59を、制御プログラムを読み出し実行するように構成しているが、これに限られるものではなく、ハードロジック回路により構成してもよい。
具体的に、コントローラ59は、A/Dコンバータ52により変換されたデジタル入力信号Sdiの信号レベルを検知する。そして、検知した信号レベルが低い範囲に下がる場合には、係数を上げるようにレベル調整部53を制御し、供給電圧を下げるように電源部56を制御する。一方、検知した信号レベルが信号レベルが高い範囲に上がる場合には、係数を下げるようにレベル調整部53を制御し、供給電圧を下げるように電源部56を制御する。その一例としては、変調部54が変調するデジタル信号Sadの最大信号レベルがmであるとし、電源部56が供給するパワー信号Spwの最大電圧値がnであるとする。
この場合、コントローラ59は、デジタル入力信号Sdiの信号レベルを予め2つの範囲に区分し、信号レベルが0からm/2の範囲にある場合と、m/2からmの範囲にある場合夫々について、設定する係数及び電圧値を決定する。例えば、デジタル入力信号Sdiの信号レベルが0からm/2の範囲にある場合には、係数を2とし、電圧値をn/2とする。一方、デジタル入力信号Sdiの信号レベルがm/2からmの範囲にある場合には、係数を1とし、電圧値をnとする。このように、信号レベルに基づいて係数と電圧値とを反比例の関係となるように変化させる。コントローラ59は、このように、デジタル入力信号Sdiの信号レベルに基づいて決定した係数をレベル制御信号Slcに設定してレベル調整部53に送信し、電圧値を電圧制御信号Svcに設定して電源部56に送信する。
なお、本実施形態においては、コントローラ59は、入力信号の信号レベルに基づいて係数及び電圧値を決定しているが、これに限られるものではない。例えば、ボリウム位置やアッテネータによる減衰率等によって変調部54に入力される信号の信号レベルが制御されるので、これらボリウム位置や減衰率等の信号レベルを示す情報に基づいて、係数及び電圧値を決定することも可能である。
次に、信号レベルがm/2からmの範囲にある場合、すなわち入力信号の信号レベルが高い場合の動作について説明する。なお、図4は、第1実施形態に係るデジタルアンプにおける各部の信号の波形イメージの一例を示す図であり、(a)は信号レベルがm/2からmの範囲にある場合における入力信号Sinの波形の一例を示す図であり、(b)は(a)に示される入力信号Sinに対応する増幅信号Samの波形を示す図であり、(c)は(a)に示される入力信号Sinに対応する出力信号Souの波形を示す図であり、(d)は信号レベルが0からm/2の範囲にある場合における入力信号Sinの波形の一例を示す図であり、(e)は(d)に示される入力信号Sinに対応する増幅信号Samの波形を示す図であり、(f)は(d)に示される当該入力信号Sinに対応する出力信号Souの波形を示す図である。
図4(a)に示される波形の入力信号Sinが、A/Dコンバータ52によってデジタル変換され、コントローラ59により信号レベルが検知され、レベル調整部53に入力される。コントローラ59は、検知した信号レベルが0からm/2の範囲よりも高いm/2からmの範囲にあるので、係数を1に下げて設定したレベル制御信号Slcをレベル調整部53に送信し、電圧値をnに上げて設定した電圧制御信号Svcを電源部56に送信する。
レベル調整部53は、入力されたデジタル入力信号Sdiに係数1を乗じて調整したデジタル信号Sadを出力する。その結果、レベル調整部53に入力された信号は、その信号レベルは変化しないままに出力され、変調部54により変調されて増幅部55に入力される。
電源部56から電圧nのパワー信号Spwの供給を受けた増幅部55は、変調信号Smoに対応して振幅nの増幅信号Samを出力する。この増幅信号Samの波形を示す図が図4(b)である。
そして、LPF57によって復調された出力信号Souの波形は図4(c)に示す通りとなる。
次に、信号レベルが0からm/2の範囲にある場合、すなわち入力信号の信号レベルが低い場合の動作について説明する。
図4(d)に示される波形の入力信号SinがA/Dコンバータによってデジタル変換されコントローラ59により信号レベルが検知され、レベル調整部53に入力される。コントローラ59は、検知した信号レベルがm/2からmの範囲よりも低い0からm/2の範囲にあるので、係数を2に上げて設定したレベル制御信号Slcをレベル調整部53に送信し、電圧値をn/2に下げて設定した電圧制御信号Svcを電源部56に送信する。
レベル調整部53は、入力されたデジタル信号Sdiに係数2を乗じて調整したデジタル信号Sadを出力する。その結果、レベル調整部53に入力された信号は、その信号レベルが2倍に調整されて出力される。そうすると、変調部54に入力されるデジタル信号Sadの信号レベルは0からmまでの範囲となるので、変調部54により出力される変調信号Smoの信号レベルの分解能が2倍となる。
電源部56から電圧n/2のパワー信号Spwの供給を受けた増幅部55は、変調信号Smoに対応して振幅n/2の増幅信号Samを出力する。この増幅信号の波形を示しているのが図4(e)である。このように、図4(e)の波形は図4(b)の波形に比して、信号レベルの分解能が2倍となり、振幅が2分の1となる。
そして、LPF57によって復調された出力信号Souの波形は図4(f)に示す通りとなる。
このように、従来のデジタルアンプの増幅信号Sam(図2(e))に対して、本実施形態に係るデジタルアンプの増幅信号Samは、信号レベルの分解能が高まるため、出力信号Souの波形の歪みが低減される。
以上説明したように、第1実施形態のデジタルアンプによれば、デジタル入力信号Sdiの信号レベルに基づいて、レベル調整部53において信号レベルに乗算する係数を制御して変調部54に入力されるデジタル信号Sadの信号レベルを調整するので、入力信号の信号レベルが低い場合において、変調部54により出力される変調信号Smoの信号レベルの分解能を高めることができる。また、デジタル入力信号Sdiの信号レベルに基づいて、電源部56による供給電圧を制御するので、変調信号Smoの信号レベルの分解能に対応して、出力信号Souの信号レベルを調整することができる。その結果、信号レベルの低い信号を増幅して出力する場合において、増幅部55を高い周波数で動作させなくても信号レベルの分解能を高めることができ、出力される信号の波形の歪みを低減し、音質、画質等を向上させることが可能となる。
増幅部55を高い周波数で動作させると、放出される電磁波の増加等を招きエネルギー放出による回路内の電力損失が増加することとなる。また、放出される電磁波が増加することは、不要輻射が増加することを意味し、人体や機器等への影響が懸念されるところでもある。
これに対し、第1実施形態のデジタルアンプによれば、上述したように、高い周波数で増幅部55を駆動する必要がないので、高い電力効率が得られ、また、人体等への影響も抑えることができる。
また、入力信号Sdiの信号レベルを複数の範囲に区分し、夫々の範囲に対して、制御信号に設定する係数と電圧値を決定するので、信号レベルと供給電圧とを段階的に制御することでき、連続的な制御よりも簡易な制御を行うことが可能となる。
また、デジタル入力信号Sdiの信号レベルに基づいて、レベル調整部53において信号レベルに乗算する係数と電源部56による供給電圧の電圧値とを反比例の関係となるように制御するので、入力信号における信号レベルの変化度合いを、出力される信号において再現することが可能となる。
また、デジタル入力信号Sdiに係数を乗じて信号レベルを調整するので、特に、A/Dコンバータ52の信号レベルに対する分解能が変調部54や増幅部55よりも高い場合に有効である。つまり、従来のデジタルアンプであれば、変調部54、増幅部55の低い分解能により、出力される信号の質が制限されるのであるが、第1実施形態に係るデジタルアンプによれば、A/Dコンバータ52から出力された分解能の高いデジタル入力信号Sdiを調整するので、A/Dコンバータ52の高分解能を有効に利用しながら、分解能の高い増幅信号Samを出力することができる。なお、上記実施形態においては、本願に係る増幅装置をアナログ入力のデジタルアンプに適用しているが、これに限られるものではなく、デジタル入力のデジタルアンプに適用することもできる。
(II)第2実施形態
次に、本願に係る他の実施形態である第2実施形態について、図5を用いて説明する。
次に、本願に係る他の実施形態である第2実施形態について、図5を用いて説明する。
なお、図5は、第2実施形態に係るデジタルアンプの概要構成の一例を示すブロック図である。
また、以下に説明する第2実施形態に係るデジタルアンプの構成においては、レベル調整部とコントローラに関する部分のみが第1実施形態に係るデジタルアンプの場合と異なるのみであるので、その他の部材については第1実施形態に係るデジタルアンプの構成を踏襲して同様の部材番号を付し、細部の説明は省略する。
上述した第1実施形態においては、デジタル信号の信号レベルを調整する場合について説明したが、以下に説明する第2実施形態においては、アナログ信号の信号レベルを調整する場合について説明する。
図5に示すように、第1実施形態に係るデジタルアンプは、入力端子51から入力された入力信号Sinがレベル調整部53及びコントローラ59に入力され、レベル調整部53がレベル調整後のアナログ信号SaaをA/Dコンバータ52に供給するように構成されている。
レベル調整部53は、コントローラ59から送信されるレベル制御信号Slcに基づいて減衰量を調整し、入力されたアナログ信号Sinを減衰させることにより信号レベルを調整したアナログ信号Saaを出力する。そして、レベル調整後のアナログ信号Saaは、A/Dコンバータ52によりレベル調整されたデジタル信号Sdiに変換されて変調部54に入力される。
コントローラ59は、アナログの入力信号Sinの信号レベルを検知し、この信号レベルに基づいて、レベル制御信号Slcに設定する係数と電圧制御信号Svcに設定する電圧値とを制御する。
その一例としては、A/D変換部52がデジタル信号に変換するアナログ信号Saaの最大信号レベル及び変調部54が変調するデジタル信号Sdiの最大信号レベルが共にmであるとし、入力端子51から入力される入力信号Sinの最大信号レベルが2mであるとし、電源部56が供給するパワー信号Spwの最大電圧値がnであるとする。
この場合、入力信号Sinの信号レベルが0からmの範囲にある場合には、係数を1とし、電圧値をn/2とする。そして、入力信号Sinの信号レベルがmから2mの範囲にある場合には、係数を1/2とし、電圧値をnとする。
次に、信号レベルがmから2mの範囲にある場合の動作について説明する。
入力信号Sinの信号レベルを検知したコントローラ59は、検知した信号レベルが0からmの範囲よりも高いmから2mの範囲にあるので、係数を1/2に下げて設定したレベル制御信号Slcをレベル調整部53に送信し、電圧値をnに上げて設定した電圧制御信号Svcを電源部56に送信する。
一方、レベル調整部53は、設定された係数1/2に基づき、信号レベルが1/2となるように減衰量を調整し、入力された入力信号Sinの信号レベルを1/2に調整したアナログ信号Saaを出力する。
そして、アナログ信号Saaは、A/Dコンバータ52によりデジタル変換され、変調部54により変調されて増幅部55に入力される。
電源部56から電圧nのパワー信号Spwの供給を受けた増幅部55は、変調信号Smoに対応して振幅nの増幅信号Samを出力する。そして、LPF57により出力信号Souが出力される。
この場合における入力信号Sin、増幅信号Sam及び出力信号Sou夫々の波形は第1実施形態における図4(a)、(b)及び(c)の場合と同様となる。
次に、信号レベルが0からmの範囲にある場合の動作について説明する。
入力信号Sinの信号レベルを検知したコントローラ59は、検知した信号レベルがmから2mの範囲よりも低い0からmの範囲にあるので、係数を1に上げて設定したレベル制御信号Slcをレベル調整部53に送信し、電圧値をn/2に下げて設定した電圧制御信号Svcを電源部56に送信する。
一方、レベル調整部53は、設定された係数1に基づき、信号レベルが減衰しないように減衰量を調整し、入力された入力信号Sinの信号レベルを変えずにアナログ信号Saaとして出力する。
そうすると、A/Dコンバータ52によって変換されて変調部54に入力されるデジタル信号Sdiの信号レベルは0からmまでの範囲となるので、変調部54により出力される変調信号Smoの信号レベルの分解能が2倍となる。
電源部56から電圧n/2のパワー信号Spwの供給を受けた増幅部55は、変調信号Smoに対応して振幅n/2の増幅信号Samを出力する。そして、LPF57によって出力信号Souが出力される。
この場合における入力信号Sin、増幅信号Sam及び出力信号Sou夫々の波形も第1実施例における図4(d)、(e)及び(f)の場合と同様となる。
以上説明したように、第2実施形態に係るデジタルアンプによれば、第1実施形態に係るデジタルアンプの動作による効果に加えて、アナログ入力信号Sinの信号レベルを調整するので、調整後のアナログ信号SaaがA/Dコンバータ52によりデジタル変換されるため、A/Dコンバータ52のダイナミックレンジを有効に利用することができるように信号レベルを調整することが可能となる。
また、上述したように、アナログ入力信号の信号レベルを調整した後にデジタル信号に変換されるので、A/Dコンバータ52における信号レベルの分解能が変調部54や増幅部55の分解能よりも低い場合においても有効である。つまり、デジタル変換された分解能の低い信号に対し係数を乗じて信号レベルを調整すると、信号レベルの分解能が更に低下してしまうが、第2実施形態に係るデジタルアンプであれば、このような不都合がない。
(III)第3実施形態
次に、本願に係る他の実施形態である第3実施形態について、図6を用いて説明する。
次に、本願に係る他の実施形態である第3実施形態について、図6を用いて説明する。
なお、図6は、第3実施形態に係るデジタルアンプの概要構成の一例を示すブロック図である。
また、以下に説明する第3実施形態に係るデジタルアンプの構成においては、本願に係るA/Dコンバータ及びレベル調整部に関する部分のみが第2実施形態に係るデジタルアンプの場合と異なるのみであるので、その他の部材については第2実施形態に係るデジタルアンプの構成を踏襲して同様の部材番号を付し、細部の説明は省略する。
上述した第2実施形態においては、レベル調整部53が直接信号レベルを調整する場合について説明したが、以下に説明する第3実施形態においては、レベル調整部53がA/Dコンバータ52に供給する基準電圧を変更することにより信号レベルを調整する場合について説明する。
図5に示すように、第3実施形態に係るデジタルアンプは、入力端子51から入力された入力信号SinがA/Dコンバータ52及びコントローラ59に入力され、レベル調整部53が基準電圧SrfをA/Dコンバータ52に供給するように構成されている。
レベル調整部53は可変電圧電源であり、コントローラ59から送信されるレベル制御信号Slcに設定された電圧値の基準電圧信号SrfをA/Dコンバータ52に供給する。
この基準電圧信号Srfの電圧値により、A/Dコンバータ52のフルスケール電圧が決定される。つまり、基準電圧信号Srfの電圧値を上下させることにより、この電圧値を最大信号レベルとして、入力信号Sinの信号レベルが調整されて、デジタル信号Sdiに変換される。
このように、A/Dコンバータに供給する基準電圧を変更することによっても入力信号の信号レベルを調整することが可能である。
そして、アナログの入力信号Sinの信号レベルを検知したコントローラ59が、この信号レベルに基づいて、レベル調整部53による信号レベルの調整と電源部56による供給電圧とを制御することにより、信号レベルの低い入力信号を増幅する場合における信号レベルの分解能を高めることができる。
以上説明したように、第3実施形態に係るデジタルアンプにおいても、第2実施形態に係るデジタルアンプの動作による効果と同様な効果が得られるのである。
なお、以上説明した各実施形態における制御手段は、レベル調整の係数と供給電圧値とを2段階に制御しているが、これに限られるものではなく、信号レベルに合わせて多段階あるいは連続的に制御することが望ましい。それにより、出力される信号の波形の歪みをより低減させることができる。
また、上記各実施形態においては、本願に係る増幅装置をデジタルアンプに適用しているが、これに限られるものではなく、アナログアンプにも適用することができる。
1、51 入力端子
2、52 A/Dコンバータ
3、54 変調部
4、55 増幅部
5、56 電源部
6、57 LPF
7、58 出力端子
53 レベル調整部
59 制御部
2、52 A/Dコンバータ
3、54 変調部
4、55 増幅部
5、56 電源部
6、57 LPF
7、58 出力端子
53 レベル調整部
59 制御部
Claims (7)
- 入力信号を変調して変調信号を生成する変調手段と、前記変調信号を増幅して増幅信号を生成する増幅手段と、前記増幅手段に電力を供給する電力供給手段と、を備える増幅装置において、
前記入力信号の信号レベル又は当該信号レベルを示す情報のいずれか一方を検知する検知手段と、
前記変調手段に入力される前記入力信号の信号レベルを調整するレベル調整手段と、
前記検知手段により検知した結果に基づき、前記入力信号の信号レベルが下がる場合には、前記レベル調整手段による前記調整後の入力信号の信号レベルを前記調整前の入力信号の信号レベルで除算して求められる係数を上げるように前記レベル調整手段を制御し、且つ前記電力供給手段による供給電圧を下げるように前記電力供給手段を制御するとともに、前記入力信号の信号レベルが上がる場合には、前記係数を下げるように前記レベル調整手段を制御し、且つ前記供給電圧を上げるように前記電力供給手段を制御する制御手段と、
を更に備えることを特徴とする増幅装置。 - 請求項1に記載の増幅装置において、
前記制御手段は、当該信号レベルが、予め区分された複数の範囲の中の一の前記範囲から当該範囲より信号レベルの低い前記範囲に下がる場合には、前記係数を上げるように前記レベル調整手段を制御し、且つ前記供給電圧を下げるように前記電力供給手段を制御するとともに、当該信号レベルが前記一の範囲から当該範囲より信号レベルの高い前記範囲に上がる場合には、前記係数を下げるように前記レベル調整手段を制御し、且つ前記供給電圧を上げるように前記電力供給手段を制御することを特徴とする増幅装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の増幅装置において、
前記制御手段は、前記係数と、前記供給電圧とが反比例の関係となるように前記レベル調整手段及び前記電力供給手段を制御することを特徴とする増幅装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の増幅装置において、
前記レベル調整手段は、デジタル信号である前記入力信号の信号レベルを調整して前記変調手段に入力することを特徴とする増幅装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の増幅装置において、
アナログ信号をデジタル化して前記変調手段に入力するデジタル化手段を更に備え、
前記レベル調整手段は、アナログ信号である前記入力信号の信号レベルを調整して前記デジタル化手段に入力することを特徴とする増幅装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の増幅装置において、
アナログ信号である前記入力信号をデジタル化して前記変調手段に入力するデジタル化手段を更に備え、
前記レベル調整手段は、前記デジタル化手段に基準電圧を供給するとともに、前記デジタル化手段に供給する前記基準電圧を変更することにより前記入力信号の信号レベルを調整することを特徴とする増幅装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の増幅装置において、
アナログ信号である前記入力信号をデジタル化して前記変調手段に入力するデジタル化手段を更に備え、
前記変調手段は、前記デジタル化された入力信号を変調してPDM(Pulse Density Modulation)信号またはPWM(Pulse Width Modulation)信号のいずれかをデジタル化された前記変調信号として生成し、
前記増幅手段は、前記デジタル化された変調信号を増幅してデジタル化された前記増幅信号を生成し、
更に、前記デジタル化された増幅信号をアナログ化するアナログ化手段を備えることを特徴とする増幅装置。
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