JP2006234495A - 回転角度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の回転角度検出範囲の全範囲にわたって検出精度を確保することができる回転角度検出装置を提供する。
【解決手段】第1及び第2レバールート毎に設定された増幅率で好適に増幅された増幅信号Sa1,Sa2を選択的に採用し、その採用した増幅信号Sa1,Sa2に基づいてシフトレバーの操作角度θ1を求めるようにした。このため、シフトレバーが第1及び第2レバールートのいずれに切り換えられている場合であっても当該シフトレバーの操作角度範囲(回転角度範囲)の全範囲にわたって操作角度θ1の検出精度を確保することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置に関するものである。
従来、例えば磁気抵抗素子等の磁気検出素子と磁石とを使用して回転軸等の被検出物の回転角度を検出する回転角度検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の回転角度検出装置は例えば内燃機関のスロットルバルブの開度を検出するために使用されており、スロットルバルブと一体的に回転する円筒状のロータコアの内周側に固定された磁石と、ロータコアの内周側に同軸上に配置されたステータコア内に設けられた磁気検出素子とを備えている。磁気検出素子は磁石から発生する磁界の中に配置されており、ロータコアの回転角度に応じて磁気検出素子(正確には、その感磁面)に鎖交する磁束密度が変化する。そしてその鎖交する磁束密度に応じて磁気検出素子の出力が変化する。この磁気検出素子の出力に基づいてロータコアの回転角(即ち、スロットルバルブの開度)が求められる。
また、近年では、前述したような回転角度検出装置は、車両のシフト装置におけるシフトレバーの操作位置を検出するためにも使用されている(例えば、特許文献2参照。)。即ち、この特許文献2に記載のシフトレバーは、車両の前後方向であるシフト方向と、当該シフト方向に直交するセレクト方向とに移動可能とされている。そしてシフト装置はシフトレバーのシフト方向の操作に連動して回転する第1の回転軸、及び同じくセレクト方向の操作に連動して回転する第2の回転軸を備えている。そして、回転角度検出装置は、第1の回転軸に連結された第1の磁石、及び第2の回転軸に連結された第2の磁石を備えている。また、回転角度検出装置は、第1の磁石に対向するように配置された第1の磁気検出素子、及び第2の磁石に対向するように配置された第2の磁気検出素子を備えている。第1及び第2の磁気検出素子は第1及び第2の回転軸と一体回転する第1及び第2の磁石の磁束の変化をそれぞれ検出し、それら磁束の変化に基づいて信号(電圧値)を出力する。それら出力された信号に基づいてシフトレバーの操作位置が求められる。
特開2001−317909号公報 特開2003−154869号公報
一般に、前記被検出物の回転角度に対して磁気検出素子の出力(電圧値)が直線的に変化する範囲では簡単な処理で被検出物の回転角度を精度よく検出できるので、磁気検出素子の出力が直線的に変化する回転角度の範囲が広い方が望ましい。しかし、前記従来の回転角度検出装置に使用されているような例えば磁気抵抗素子等の磁気検出素子の出力は正弦波形となるので出力が直線的に変化する範囲が狭い。従って、回転角度の検出範囲を広くすると、回転角度の検出精度が低下したり、マイクロコンピュータにおける出力と回転角度との変換処理が複雑化したりするおそれがある。
この問題を解決するために、従来、磁気検出素子の出力に係る正弦波の(振幅の)中心付近の直線的に変化する範囲を増幅器により増幅して使用することが考えられている。これにより、磁気検出素子の出力が直線的に変化する回転角度の範囲の拡大が図られる。増幅後の出力が仕様等で決められた出力幅(電圧変動量)となるように、また、検出したい所望の回転角度範囲に合わせて増幅器の増幅率は設定される。
ところが、検出したい回転角度範囲が広く、その範囲内における狭い回転角度範囲を検出しようとした場合には、その狭い回転角度範囲の出力幅が十分に確保できないおそれがあった。このため、磁気検出素子の出力のばらつき等によって回転角度の検出精度が低下することが懸念されており、所望の回転角度検出範囲の全範囲にわたって回転角度の検出精度を確保することができないおそれがあった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、所望の回転角度検出範囲の全範囲にわたって検出精度を確保することができる回転角度検出装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、検出すべき回転角度範囲が互いに異なる複数の回転角度範囲間で切り換えられる被検出物との相対回転に応じた検出信号を出力する検出手段と、当該検出手段から出力された検出信号に基づいて前記被検出物の回転角度を求める制御手段とを備えた回転角度検出装置であって、前記検出すべき被検出物の回転角度範囲が前記切り換えられる各回転角度範囲のうちのいずれの範囲に切り換えられているかを検出して識別信号を出力する識別手段と、前記検出手段から出力された検出信号の増幅率について前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ対応して設定された複数種類の増幅率を有すると共にそれら各増幅率で増幅された増幅信号を個別に出力可能とした増幅手段と、を備え、前記制御手段は、前記識別手段からの識別信号に基づいて前記検出すべき被検出物の回転角度範囲が前記切り換えられる各回転角度範囲のうちのいずれの範囲に切り換えられているかを判断し、その切り換えられていると判断した回転角度範囲に対応して設定された増幅率で増幅された前記増幅手段からの増幅信号に基づいて前記被検出物の回転角度を求めるようにしたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転角度検出装置において、前記検出手段は、前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ対応する複数の検出素子を備えたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転角度検出装置において、前記切り換えられる各回転角度範囲の中心を被検出物の基準位置とし、当該基準位置と当該基準位置に被検出物があるときに前記各検出素子から出力される検出信号とを関連づけるようにしたことを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の回転角度検出装置において、前記増幅手段は、前記各検出素子にそれぞれ対応して設けられると共に前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ対応して設定された増幅率を有する複数の増幅素子を備えたことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の回転角度検出装置において、前記検出手段は、前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ共通する単一の検出素子を備えたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の回転角度検出装置において、前記増幅手段は、直列に接続された複数の増幅素子を備えると共に各増幅素子から出力された増幅信号をそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲と関連づけて前記制御手段に入力するようにし、前記各増幅素子から出力される増幅信号がそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲に対応した好適な値となるように当該各増幅素子の増幅率をそれぞれ設定するようにしたことを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の回転角度検出装置において、前記増幅手段は、並列に接続された複数の増幅素子を備えると共に各増幅素子から出力された増幅信号をそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲と関連づけて前記制御手段に入力するようにし、前記各増幅素子から出力される増幅信号がそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲に対応した好適な値となるように当該各増幅素子の増幅率をそれぞれ設定するようにしたことを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項4、請求項6及び請求項7のうちいずれか一項に記載の回転角度検出装置において、前記各増幅素子から前記制御手段への増幅信号の出力ライン上には当該各出力ラインをそれぞれ接続又は遮断する切換手段を設け、前記制御手段は、前記切り換えられていると判断した回転角度範囲に対応した増幅素子から出力された増幅信号の出力ラインを接続するように、前記切換手段を制御するようにしたことを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、切り換えられる回転角度範囲毎に設定された増幅率で増幅された増幅信号に基づいて被検出物の回転角度が求められる。このため、前記切り換えられる各回転角度範囲のいずれの範囲に切り換えられている場合であっても被検出物の回転角度の検出精度は確保される。即ち、増幅率が固定されている場合には、その増幅率は前記切り換えられる回転角度範囲のうち最も大きい回転角度範囲に合わせて設定される。この場合、その最も大きい回転角度範囲よりも小さい回転角度範囲の出力幅が十分に確保できず検出精度が確保できないおそれがある。これに対して本発明では前記切り換えられる各回転角度範囲のそれぞれに応じて設定された増幅率で好適に増幅された増幅信号に基づいて被検出物の回転角度が求められる。従って、所望の回転角度範囲の全範囲にわたって被検出物の回転角度の検出精度が確保される。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、前記切り換えられる回転角度範囲毎に対応するように検出素子が設けられるので、前記切り換えられる回転角度範囲毎に検出素子の出力設定等を行うことができる。このため、前記切り換えられる各回転角度範囲における被検出物の回転角度の検出精度を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、前記切り換えられる回転角度範囲毎に検出素子の基準位置を調節することにより、前記切り換えられる回転角度範囲毎に被検出物の基準位置に対する回転角度を精度よく検出可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、検出素子の数に合わせて複数の増幅素子を設けることにより、検出素子の出力の増幅率を当該検出素子毎に簡単に設定することができる。各増幅素子からは、前記切り換えられる各回転角度範囲に対応した好適な値の増幅信号がそれぞれ出力される。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、前記切り換えられる回転角度範囲毎に設定された増幅率を切り換えて(正確には、選択して)使用することにより、単一の検出素子を使用して被検出物の回転角度の検出精度を検出すべき回転角度範囲の全範囲にわたって確保することができる。また、単一の検出素子を設けるだけでよいので、複数の検出素子を設けるようにした場合に比べて検出手段の小型化が図られ、ひいては検出手段の設置スペースを節約することができる。さらに、検出センサの製品コストも抑えられる。
請求項6又は請求項7に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の作用に加えて、前記切り換えられていると判断した回転角度範囲に関連づけられた増幅素子から出力された増幅信号に基づいて前記被検出物の回転角度が求められる。各増幅素子の接続方式は請求項6のように直列接続としてもよいし、請求項7のように並列接続としてもよい。製品仕様等に応じていずれかの接続を適宜選択することができ、設計自由度が高められる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項4、請求項6及び請求項7のうちいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、制御手段により切り換えられていると判断された回転角度範囲に対応した増幅素子から出力された増幅信号の出力ラインが切換手段により接続される。切換手段を設けることにより各出力ラインの選択的な接続又は遮断を簡単に行うことができる。
本発明によれば、所望の回転角度検出範囲の全範囲にわたって検出精度を確保することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明を、車両の自動変速装置においてギヤ段を変更する際に運転者に操作されるシフトレバーの操作位置を検出する回転角度検出装置に具体化した第1実施形態を図1(a),(b)〜図3に基づいて説明する。
自動変速装置は前進複数段及び後進1段のギヤ機構を有しており、当該ギヤ機構は自動車のエンジン(図示略)に連結されている。そして例えば自動車の車室フロアにおける運転席と助手席との間にはシフト装置(図示略)が配設されており、当該シフト装置のシフトレバーの操作により前記自動変速装置のギヤ段を自動又は手動で切り換え可能となっている。
図1(a)に示すように、シフトレバー10の基端部には多軸構造体11が設けられており、当該多軸構造体11は例えば図示しない箱体状のハウジングにより覆い隠されている。多軸構造体11は前記ハウジング内において第1軸12を中心として一体回動可能に支持された第1構造体13と、当該第1構造体13の上部において第1軸12に対して直交する第2軸14を中心として一体回動可能に支持された第2構造体15とを備えており、当該第2構造体15の上部にはシフトレバー10の基端部が連結されている。
第1構造体13の上面中央には第1軸12に沿う方向へ延びる突条13aが形成されている一方、第2構造体15の下部には前記突条13aを収容可能とした溝部15aが第2軸14に直交する方向へ延びるように形成されている。そして、突条13aを溝部15aに挿入した状態で第2軸14を挿通することにより、第2構造体15は第1構造体13に対して第2軸14を中心として回動可能に連結されている。即ち、第2軸14は、第2構造体15に対しては一体回動可能に連結される一方、第1構造体13(正確には、突条13a)に対しては相対回転可能に挿通されている。
従って、第2構造体15は第1構造体13に対して第2軸14を中心とした回動のみ許容されている。即ち、シフトレバー10が図1(a)に矢印で示す第1操作方向Aへ操作されたとき、その操作力は突条13aを介して第1構造体13に伝達され、その結果、第1構造体13は第1軸12を中心として回転する。一方、シフトレバー10が図1(a)に矢印で示す第2操作方向Bへ操作された場合には、第2構造体15は第2軸14を中心として回転する。このとき、第1構造体13が回転することはない。このように、シフトレバー10は第1操作方向A(シフト方向)、及び第1操作方向Aに直交する第2操作方向B(セレクト方向)へそれぞれ傾動可能となっている。
前記ハウジングの上面には図1(b)に示されるような操作パネル21が設けられている。操作パネル21には直線状の第1レバールート22及び同じく直線状の第2レバールート23が互いに平行をなすように形成されている。第1レバールート22は図1(b)における左側に配置されており、第2レバールート23は同図における右側に配置されている。また、第1レバールート22は第2レバールート23よりも長くされている。そして、第1レバールート22及び第2レバールート23はそれぞれシフトレバー10の前記第1操作方向Aへの移動を許容し、当該シフトレバー10は第1及び第2レバールート22,23に沿って移動可能となっている。
第1レバールート22に沿って、パーキングポジション「P」、リバースポジション「R」、ニュートラルポジション「N」及びドライブポジション「D」がそれぞれこの順に設定されている。そして、第1レバールート22に沿ってシフトレバー10を操作することにより自動変速が行われる。また、第2レバールート23に沿って、シフトアップポジション「+」及びシフトダウンポジション「−」がそれぞれ設定されている。そして、第1レバールート22と第2レバールート23とはドライブポジション「D」で互いに接続されており、シフトレバー10は第1レバールート22のドライブポジション「D」において第2レバールート23への切り換え、即ち前記シフトレバー10の第2操作方向Bへの移動が許容される。そして、第2レバールート23に沿ってシフトレバー10を操作することにより手動変速が行われる。
<回転角度検出装置>
図1(a)に示すように、シフトレバー10の基端部(正確には、多軸構造体11)にはシフトレバー10の操作位置を検出するための回転角度検出装置31が設けられている。回転角度検出装置31は、シフトレバー10の第1操作方向Aにおける操作角度θ1に応じた第1軸12の回転角度を検出する第1回転角度検出装置32と、シフトレバー10の第2操作方向Bにおける操作角度θ2に応じた第2軸14の回転角度を検出する第2回転角度検出装置33とを備えている。
<第1回転角度検出装置>
第1回転角度検出装置32は、第1軸12の外端部に一体回動可能に固定された第1の磁石34と、当該第1の磁石34に対向するように前記ハウジング内に固定された第1の磁気センサ35とを備えている。
シフトレバー10の操作に伴って第1軸12と共に第1の磁石34が回転すると、この第1の磁石34の周辺に形成された磁場の磁束の方向が変化する。その磁束の方向の変化を第1の磁気センサ35により検出し、第1の磁気センサ35はその変化に基づいた検出信号(電圧)を出力する。第1の磁石34の回転により磁束も変化するので、その磁束の変化に基づいて第1の磁気センサ35から検出信号が出力される。そしてその検出信号に基づいての回転角度、ひいてはシフトレバー10の第1操作方向Aにおける操作角度θ1を求めることが可能となる。シフトレバー10が第1レバールート22又は第2レバールート23にあるときに当該シフトレバー10を第1操作方向Aへ操作すると、その操作に伴って第1軸12は回転する。このため、第1軸12の回転角度からシフトレバー10の操作角度θ1(即ち、シフトレバー10の操作位置)を求めることが可能となる。
シフトレバー10の第1操作方向Aにおいて取り得る操作角度θ1は当該シフトレバー10が第1レバールート22にあるときと第2レバールート23にあるときとでは異なる。具体的には、シフトレバー10が第1レバールート22にあるときの第1操作方向Aにおける操作角度θ1の取り得る角度範囲はシフトレバー10が第2レバールート23にあるときの第1操作方向Aにおける操作角度θ1の取り得る角度範囲よりも大きい。
本実施形態において、シフトレバー10が第1レバールート22にあるときに採り得る第1操作方向Aにおける操作角度θ1は、第1レバールート22の中立位置(レバールートのまん中)を操作角度θ1=0°としたとき、「−20°」〜「20°」とされている。また、シフトレバー10が第2レバールート23にあるときに採り得る第1操作方向Aにおける操作角度θ1は、第2レバールート23の中立位置を操作角度θ1=0°としたとき、「−10°」〜「10°」とされている。このように、本実施形態では、検出すべき操作角度範囲が互いに異なる2つの操作角度範囲、即ち第1及び第2レバールート22,23におけるシフトレバー10の操作位置はいずれも第1の磁気センサ35により検出する。
<第2回転角度検出装置>
一方、第2回転角度検出装置33は、第2軸14の外端部に一体回動可能に固定された第2の磁石36と、当該第2の磁石36に対向するように前記ハウジング内に固定された第2の磁気センサ37とを備えている。第2の磁気センサ37はシフトレバー10の操作に伴って第2軸14とともに回転する第2の磁石36周辺の磁束方向の変化を検出し、その変化に応じた検出信号を出力する。この第2の磁気センサ37からの検出信号に基づいてシフトレバー10が第1レバールート22及び第2レバールート23のいずれにあるのかが判断される。本実施形態では、シフトレバー10は第2操作方向Bにおいて第1レバールート22及び第2レバールート23の2位置にのみを採り得る。
<電気的構成>
次に、回転角度検出装置31の電気的構成について説明する。
図2に示すように、回転角度検出装置31は、第1の磁気センサ35及び第2の磁気センサ37からそれぞれ出力される検出信号に基づいてシフトレバー10の操作角度θ1を求めるマイクロコンピュータ41を備えている。
<第1の磁気センサ>
第1の磁気センサ35は第1の磁気抵抗素子42及び第2の磁気抵抗素子43を内蔵したいわゆる2回路入りの磁気抵抗素子集積回路44と、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43にそれぞれ対応して設けられた第1の増幅器45及び第2の増幅器46を備えている。これら第1及び第2の磁気抵抗素子42,43及び第1及び第2の増幅器45,46は同一の基板に実装されている。
第1及び第2の磁気抵抗素子42,43は、それぞれ4つの抵抗素子R1,R2,R3,R4をブリッジ状に接続した回路である。各抵抗素子R1〜R4は、それぞれ異方性磁気抵抗効果を有するNi−Co等の強磁性体からなり、その抵抗値は第1の磁気センサ35(正確には、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43)にかかる磁束の向きに応じて変化する。第1の磁気センサ35は、各抵抗素子R1〜R4からなるブリッジ回路の中点電位ΔVを磁束の検出信号として出力する。
ここで、第1の磁気センサ35を通過する磁束の方向は第1の磁石34の回転位置、つまりシフトレバー10の操作角度θ1(操作位置)に応じて変化することから、中点電位ΔVもシフトレバー10の操作角度θ1に応じて変化する。このため、第1の磁気センサ35は第1の磁石34からの磁束をシフトレバー10の操作角度θ1に応じた向きで受けることになり、シフトレバー10の操作位置に応じた検出信号(電圧値)S1,S2を出力する。これら検出信号S1,S2は正弦波形をなす。
第1及び第2の磁気抵抗素子42,43から出力された検出信号S1,S2はそれぞれ第1及び第2の増幅器45,46により所定の増幅率で増幅され、その増幅された増幅信号Sa1,Sa2はマイクロコンピュータ41に入力される。第1の増幅器45の増幅率は第1レバールート22におけるシフトレバー10の操作角度θ1に、また第2の増幅器46は第2レバールート23におけるシフトレバー10の操作角度θ1に合わせて設定されている。第1及び第2の磁気抵抗素子42,43から出力された検出信号S1,S2の第1及び第2の増幅器45,46による増幅の態様については、後に詳述する。
<第2の磁気センサ>
第2の磁気センサ37は単一の磁気抵抗素子(図示略)及びそれに対応した増幅器(図示略)を備えている。この第2の磁気センサ37を構成する磁気抵抗素子からの検出信号は前記対応する増幅器により増幅され、その増幅信号Sa3はマイクロコンピュータ41へ出力される。この増幅信号Sa3はシフトレバー10が第1レバールート22及び第2レバールート23のいずれかにあるのかを識別する識別信号として機能する。
<マイクロコンピュータ>
マイクロコンピュータ41には第1の磁気センサ35及び第2の磁気センサ37からそれぞれ検出信号(正確には、増幅信号Sa1,Sa2,Sa3)が入力される。マイクロコンピュータ41は第2の磁気センサ37からの検出信号(正確には、増幅信号Sa3)に基づいてシフトレバー10が第1レバールート22及び第2レバールート23のいずれの位置にあるのかを判断する。そしてそれを前提として、マイクロコンピュータ41は第1の磁気センサ35からの検出信号(正確には、増幅信号Sa1,Sa2)に基づいてシフトレバー10の操作位置を求める。
即ち、マイクロコンピュータ41はシフトレバー10が第1レバールート22に位置する旨判断したときは、第1の磁気抵抗素子42からの検出信号(正確には、第1の増幅器45からの増幅信号Sa1)に基づいてシフトレバー10の操作位置を求める。また、マイクロコンピュータ41はシフトレバー10が第2レバールート23に位置する旨判断したときは、第2の磁気抵抗素子43からの検出信号(正確には、第2の増幅器46からの増幅信号Sa2)に基づいてシフトレバー10の操作位置を求める。
ちなみに、シフトレバー10の操作位置とは、第1レバールート22におけるパーキングポジション「P」、リバースポジション「R」、ニュートラルポジション「N」及びドライブポジション「D」、並びに第2レバールート23におけるシフトアップポジション「+」及びシフトダウンポジション「−」)をいう。
<操作角度と中点電位との関係>
次に、第1及び第2の増幅器45,46による検出信号S1,S2の増幅の態様について詳述する。まず、シフトレバー10の操作角度θ1と増幅前の第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の中点電位ΔVとの関係について説明する。図3(a)に示すように、増幅前の第1及び第2の磁気抵抗素子42,43からの検出信号によれば、シフトレバー10が中立位置にあるときの操作角度θ1を「0°」としたとき、当該シフトレバー10の第1操作方向Aにおける操作角度θ1の検出可能範囲を例えば「−45°」〜「45°」の範囲に設定可能となる。その場合、同図に示されるように、操作角度θ1が「−15°」〜「15°」までの範囲内においては、操作角度θ1と中点電位ΔVとはほぼ比例関係にあることから、同範囲内において中点電位ΔVの値は操作角度θ1に対して固有の値となる。
しかし、操作角度θ1の検出可能範囲が「−45°」〜「45°」の範囲に設定されている中で、検出すべき操作角度θ1の範囲が例えば本実施形態で設定された第2レバールート23におけるシフトレバー10の採り得る操作角度θ1=「−10°」〜「10°」とした場合には、次のような問題がある。即ち、操作角度θ1=「−10°」〜「10°」の範囲においては、操作角度θ1と中点電位ΔVとは比例関係にあるものの、増幅前の第2の磁気抵抗素子43からの検出信号(中点電位ΔV)では出力幅(電圧変動量)が小さい。このため、出力のばらつきなどによって操作角度θ1=「−10°」〜「10°」の範囲における操作角度θ1の検出精度が確保できないおそれがある。
また、シフトレバー10の第1操作方向Aにおける操作角度θ1が前記範囲「−15°」〜「15°」を外れると、操作角度θ1と中点電位ΔVとの比例関係が崩れるので、操作角度θ1の検出精度が低下したり、マイクロコンピュータ41における中点電位ΔVと操作角度θ1との変換処理が複雑化したりするおそれがある。このため、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の検出信号S1,S2(即ち、増幅前の中点電位ΔV)をそのまま使用した場合には、例えば本実施形態で設定された第1レバールート22におけるシフトレバー10の採り得る操作角度θ1=−20°〜20°の検出精度が確保できないおそれがある。
しかしながら、本実施形態では、前述した第1及び第2の磁気抵抗素子42,43からの検出信号S1,S2をそれぞれ第1及び第2の増幅器45,46により増幅し、その増幅された増幅信号Sa1,Sa2に基づいてシフトレバー10の操作角度θ1を求めるようにしている。具体的には、シフトレバー10が第1レバールート22にあるときに採り得る操作角度θ1の範囲(即ち、検出すべき操作角度θ1の範囲)に合わせて第1の磁気抵抗素子42の出力(正確には、検出信号S1における正弦波形の直線に近い部分)が増幅される。また、シフトレバー10が第2レバールート23にあるときに採り得る操作角度θ1の範囲(即ち、検出すべき操作角度θ1の範囲)に合わせて第2の磁気抵抗素子43の出力(正確には、検出信号S2における正弦波形の直線部分)が増幅される。第1及び第2の増幅器45,46の増幅率は、それらから出力された増幅信号の出力幅(電圧変動量)が仕様等により予め設定された出力幅(本実施形態では、0.5V〜4.5V)となるように設定されている。これにより、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の出力が直線的に変化する操作角度θ1の範囲の拡大が図られ、しかも検出すべき操作角度θ1の全範囲にわたって直線性が確保される。
<操作角度と増幅信号との関係>
次に、シフトレバー10の操作角度θ1と第1の増幅器45により増幅した後の中点電位ΔVとの関係について説明する。図3(b)に示すように、シフトレバー10が第1レバールート22の中立位置にあるときの操作角度θ1を「0°」としたとき、当該シフトレバー10の第1操作方向Aにおける操作角度θ1の採り得る範囲(検出すべき操作角度θ1の範囲)は「−20°」〜「20°」となる。そして、第1の磁気抵抗素子42の出力信号が第1の増幅器45により増幅された結果、同図に示されるように、操作角度θ1が「−20°」〜「20°」までの範囲内においては、操作角度θ1と中点電位ΔVとは比例関係にある。そして、同範囲内において中点電位ΔVの値は第1レバールート22内における操作角度θ1に対して固有の値となる。このように、検出すべき操作角度範囲(ここでは、「−20°」〜「20°」)に合わせて第1の磁気抵抗素子42からの検出信号S1の正弦波形における直線部分が増幅されることにより、シフトレバー10の操作角度θ1に応じた出力幅(電圧変動量)が確保可能となる。
次に、シフトレバー10の操作角度θ1と第2の増幅器46により増幅した後の中点電位ΔVとの関係について説明する。図3(c)に示すように、シフトレバー10が第2レバールート23の中立位置にあるときの操作角度θ1を「0°」としたとき、当該シフトレバー10の第1操作方向Aにおける操作角度θ1の採り得る範囲(検出すべき操作角度θ1の範囲)は「−10°」〜「10°」となる。そして、第1の磁気抵抗素子42の出力信号が第2の増幅器46により増幅された結果、同図に示されるように、操作角度θ1が「−10°」〜「10°」までの範囲内においては、操作角度θ1と中点電位ΔVとは比例関係にある。そして、同範囲内において中点電位ΔVの値は第2レバールート23内における操作角度θ1に対して固有の値となる。このように、検出すべき操作角度範囲(ここでは、「−10°」〜「10°」)に合わせて第2の磁気抵抗素子43からの検出信号S2の正弦波形における直線部分が増幅されることにより、シフトレバー10の操作角度θ1に応じた出力幅(電圧変動量)が確保可能となる。
尚、本実施形態において、第1の磁石34は本発明における被検出物を構成し、第1の磁気センサ35は本発明の検出手段を構成する。また、第2の磁気センサ37は本発明の識別手段を構成し、マイクロコンピュータ41は本発明の制御手段を構成する。第1及び第2の磁気抵抗素子42,43はそれぞれ本発明の検出素子に相当すると共に磁気検出素子を構成する。さらに、第1及び第2の増幅器45,46はそれぞれ本発明の増幅素子に相当すると共に増幅手段を構成する。
<実施形態の作用>
次に、前述のように構成した回転角度検出装置31によるシフトレバー10の操作位置の検出動作について説明する。尚、本実施形態において、シフトレバー10の操作角度θ1は、第1レバールート22におけるパーキングポジション「P」にあるときを「20°」、同じくリバースポジション「R」にあるときを「10°」、同じくニュートラルポジション「N」にあるときを「−10°」、同じくドライブポジション「D」にあるときを「−20°」とする。また、シフトレバー10の操作角度θ1は、第2レバールート23におけるシフトアップポジション「+」にあるときを「10°」、同じくシフトダウンポジション「−」にあるときを「−10°」とする。
図3(b)に示すように、シフトレバー10が例えばパーキングポジション「P」に位置する場合、第2の磁気センサ37からはシフトレバー10が第1レバールート22にある旨の識別信号(正確には、増幅信号Sa3)がマイクロコンピュータ41に出力される。すると、マイクロコンピュータ41は第1の磁気抵抗素子42に対応した第1の増幅器45からの増幅信号Sa1に基づいてシフトレバー10の操作位置を求める。
本実施形態においてシフトレバー10がパーキングポジション「P」にある場合、第1の磁気抵抗素子42の中点電位ΔVは第1の増幅器45により増幅されて4.5Vとなる。そして、シフトレバー10を例えばドライブポジション「D」に位置させるために操作すると、第1軸12と共に第1の磁石34が回転し、当該第1の磁石34により形成される磁界の磁束の向きが変化する。この磁束の向きの変化によって第1の磁気抵抗素子42の中点電位ΔVはそれぞれ図3(a)に示される正弦波形をなすように変化する。そして、同図に示されるように、シフトレバー10がドライブポジション「D」に位置すると、第1の磁気抵抗素子42の中点電位ΔVは第1の増幅器45により増幅されて0.5Vとなる。
このように、シフトレバー10の第1操作方向Aにおける操作位置に応じて第1の磁石34の周囲に形成される磁界の磁束の方向が変化し、第1の磁気抵抗素子42の中点電位ΔVが変化する。中点電位ΔVが変化すれば、第1の増幅器45により増幅された増幅信号Sa1も変化する。そしてこの増幅信号Sa1とシフトレバー10の操作角度θ1とは予め関連づけられている。このため、マイクロコンピュータ41はパーキングポジション「P」、リバースポジション「R」、ニュートラルポジション「N」、ドライブポジション「D」のうちいずれの位置にシフトレバー10が位置しているのかを第1の増幅器45からの増幅信号Sa1に基づいて判断する。例えばマイクロコンピュータ41は第1の増幅器45からの増幅信号Sa1の電圧値4.5Vに基づいてシフトレバー10がパーキングポジション「P」に位置していることを、同じく増幅信号Sa1の電圧値0.5Vに基づいてシフトレバー10がドライブポジション「D」に位置していることをそれぞれ判断する。同様に、マイクロコンピュータ41は、シフトレバー10がリバースポジション「R」に位置していること、同じくニュートラルポジション「N」に位置していることも増幅信号Sa1に基づいて判断する。
ちなみに、第1レバールート22におけるシフトレバー10の操作範囲(ここでは「−20°」〜「20°」)内において、第1の増幅器45からの増幅信号の値はシフトレバー10の操作角度θ1に対して固有となっている。このため、マイクロコンピュータ41は、シフトレバー10の操作過程における任意の操作角度θ1、例えばパーキングポジション「P」とリバースポジション「R」との中間位置における操作角度θ1等も第1の増幅器45からの増幅信号の値に基づいて求めることができる。
次に、シフトアップ又はシフトダウンするために、シフトレバー10が第1レバールート22のドライブポジション「D」を経て第2レバールート23へ移動された場合、これが第2の磁気センサ37により検出される。そして第2の磁気センサ37はシフトレバー10が第2レバールート23にある旨の識別信号(正確には、増幅信号Sa3)をマイクロコンピュータ41へ出力する。すると、マイクロコンピュータ41は第2の磁気抵抗素子43に対応した第2の増幅器46からの増幅信号Sa2に基づいてシフトレバー10の操作位置を求める。
本実施形態においてシフトレバー10がシフトアップポジション「+」にある場合、第1の磁気抵抗素子42の中点電位ΔVは第1の増幅器45により増幅されて4.5Vとなる。そして、シフトレバー10を例えばシフトダウンポジション「−」に位置させるために操作すると、第1軸12と共に第1の磁石34が回転し、当該第1の磁石34により形成される磁界の磁束の向きが変化する。この磁束の向きの変化によって第1の磁気抵抗素子42の中点電位ΔVはそれぞれ図3(a)に示される正弦波形をなすように変化する。そして、同図に示されるように、シフトレバー10がシフトダウンポジション「−」に位置すると、第1の磁気抵抗素子42の中点電位ΔVは第2の増幅器46により増幅されて0.5Vとなる。
そしてシフトレバー10が第1レバールート22に位置しているときと同様に、第2の増幅器46からの増幅信号Sa2とシフトレバー10の操作角度θ1とは予め関連づけられている。このため、マイクロコンピュータ41はシフトアップポジション「+」及びシフトダウンポジション「−」のいずれの位置にシフトレバー10が位置しているのかを第2の増幅器46からの増幅信号Sa2に基づいて判断することができる。例えばマイクロコンピュータ41は第2の増幅器46からの増幅信号の電圧値4.5Vに基づいてシフトレバー10がシフトアップポジション「+」に位置していることを、同じく増幅信号の電圧値0.5Vに基づいてシフトレバー10がシフトダウンポジション「−」に位置していることをそれぞれ判断することができる。
以上詳述したように、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43から出力された中点電位ΔVの正弦波形における直線部分が、第1及び第2レバールート23におけるシフトレバー10の操作角度範囲(検出すべき範囲)にそれぞれ合わせて設定された増幅率を有する第1及び第2の増幅器45,46で増幅される。そして、マイクロコンピュータ41はシフトレバー10が第1及び第2レバールート23のいずれに位置しているかによって第1及び第2の増幅器45,46からの増幅信号Sa1,Sa2のうちいずれかを選択的に採用し、その採用した増幅信号に基づいてシフトレバー10の操作位置を求める。両増幅信号Sa1,Sa2は、シフトレバー10の第1及び第2レバールート22,23における操作範囲に対して仕様等で定められた電圧値の範囲内で最大限の電圧変動量が確保できるように、かつ両操作角度範囲の全域にわたって直線的に変化する特性を有している。
一般に、操作角度θ1に対して第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の出力(電圧値)が直線的に変化する範囲では簡単な処理でシフトレバー10の操作角度θ1を精度よく検出できるので、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の出力が直線的に変化する操作角度θ1の範囲が広い方が望ましい。本実施形態では、第1及び第2レバールート23においてそれぞれシフトレバー10の採り得る操作角度範囲の全域にわたって直線性が確保された増幅信号Sa1,Sa2に基づいてシフトレバー10の操作角度θ1を求めるようにしている。このため、操作角度θ1の検出精度が低下したり、マイクロコンピュータ41における出力(中点電位ΔV)と操作角度θ1との変換処理が複雑化したりすることが抑制される。
また、広い回転角度範囲(第1レバールート22)と、その範囲内における狭い回転角度範囲(第2レバールート23)とにおいてそれぞれ十分な出力幅が得られるように、検出信号S1,S2(中点電位ΔV)を両範囲に対応して設定された増幅率で増幅するようにしている。そして、それら増幅信号Sa1,Sa2をシフトレバー10が第1レバールート22にあるか第2レバールート23にあるかで選択的に切り替えて使用される。このため、シフトレバー10が第1レバールート22にあるときであっても、第2レバールート23にあるときであっても、それぞれの出力幅は十分に確保される。従って、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の出力のばらつき等によってシフトレバー10の操作角度θ1の検出精度が低下するという懸念もなく、所望の操作角度範囲の全範囲にわたって操作角度θ1の検出精度を確保することができる。尚、操作角度θ1は第1軸12及び第1の磁石34の回転角度と等しい。
<実施形態の効果>
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1及び第2レバールート22,23毎に設定された増幅率で好適に増幅された増幅信号Sa1,Sa2を選択的に採用し、その採用した増幅信号Sa1,Sa2に基づいてシフトレバー10の操作角度θ1を求めるようにした。このため、シフトレバー10が第1及び第2レバールート22,23のいずれに切り換えられている場合であっても検出すべき操作角度範囲の全範囲にわたって第1軸12の回転角度、即ちシフトレバー10の操作角度θ1の検出精度を確保することができる。
ちなみに、第1及び第2の増幅器45,46の増幅率をシフトレバー10の全操作角度範囲(第1レバールート22におけるパーキングポジション「P」からドライブポジション「D」までの操作角度範囲「−20°」〜「20°」)に合わせて固定するようにした場合には、次のような不具合が発生するおそれがある。即ち、全操作角度範囲「−45°」〜「45°」よりも狭い操作角度範囲(第2レバールート23におけるシフトアップポジション「+」からシフトダウンポジション「−」までの操作角度範囲「−10°」〜「10°」)を検出しようとすると、出力幅(電圧変動量)が十分に確保できないおそれがある。ひいては第2レバールート23におけるシフトレバー10の操作角度θ1の検出精度が確保できないおそれがある。
(2)磁気抵抗素子集積回路44は、第1及び第2レバールート22,23にそれぞれ対応する第1及び第2の磁気抵抗素子42,43を備えた。このため、シフトレバー10の採り得る操作角度θ1の範囲が異なる第1及び第2レバールート22,23毎に第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の出力設定等を行うことができる。このため、シフトレバー10が第1及び第2レバールート22,23にあるときの操作角度θ1の検出精度を向上させることができる。
(3)第1及び第2レバールート22,23の中立位置を第1軸12、即ちシフトレバー10の基準位置(0°位置)とし、当該基準位置と当該基準位置にシフトレバー10があるときに第1及び第2の磁気抵抗素子42,43から出力される検出信号S1,S2(正確には、増幅信号Sa1,Sa2)の値(電圧値)とを関連づけるようにした。例えばシフトレバー10が第1レバールート22の中立位置にあるときの増幅信号Sa1の値、またシフトレバー10が第2レバールート23の中立位置にあるときの増幅信号Sa2の値をそれぞれ2.5Vとした。このため、採り得る操作角度θ1の異なる第1及び第2レバールート22,23毎に第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の基準位置を調節することができる。そして、第1及び第2レバールート22,23毎にシフトレバー10の操作角度θ1を基準位置に対する第1軸12の回転角度として精度よく検出することができる。
(4)第1及び第2の磁気抵抗素子42,43を備えたいわゆる2回路入りの磁気抵抗素子集積回路44を使用して、1回路毎に検出すべき操作角度範囲に合わせた増幅率を設定するようにした。即ち、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43にそれぞれ対応して第1及び第2の増幅器45,46を設け、当該第1及び第2の増幅器45,46の増幅率を第1及び第2レバールート22,23の長さ(正確には、第1及び第2レバールート22,23におけるシフトレバー10の操作角度θ1)にそれぞれ対応して設定するようにした。このため、第1及び第2の増幅器45,46からは、第1及び第2レバールート22,23に対応した好適な値の増幅信号Sa1,Sa2がそれぞれ出力される。従って、2つの第1及び第2の増幅器45,46を設けるといった簡単な構成で、シフトレバー10の操作角度θ1の検出精度を確保することができる。
(5)第1及び第2レバールート22,23におけるシフトレバー10の操作位置を、いずれも第1回転角度検出装置32により検出するようにした。このため、第2レバールート23における操作位置を例えばマイクロスイッチ(図示略)により検出するようにした場合と異なり、部品点数が低減する。その場合、例えばシフトレバー10がシフトアップポジション「+」にあることを検出するマイクロスイッチと、同じくシフトダウンポジション「−」にあることを検出するマイクロスイッチが必要であり、それらスイッチの出力取り出し用のハーネス等も不要となる。このことも回転角度検出装置31の構成の簡素化に寄与する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態は磁気検出素子を単数とした点において前記第1実施形態と異なる。従って、前記第1実施形態と同一の部材構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。尚、磁気検出素子としては同じ特性を有する第1及び第2の磁気抵抗素子42,43のいずれも使用可能であるが、本実施形態では第1の磁気抵抗素子42を使用した場合について説明する。
図4に示すように、第1の磁気抵抗素子42とマイクロコンピュータ41との間には第1及び第2の増幅器45,46の直列回路が接続されている。詳述すると、第1の磁気抵抗素子42において両抵抗素子R1,R2の中点及び両抵抗素子R3,R4の中点はそれぞれ第1の増幅器45の入力側に接続されている。第1の増幅器45の出力側は第2の増幅器46の入力側に接続されており、同じくその出力側はマイクロコンピュータ41に接続されている。また、第1の増幅器45と第2の増幅器46との中点はマイクロコンピュータ41に分岐するように接続されている。第1及び第2の増幅器45,46から出力される増幅信号Sa1,Sa2がそれぞれ第1及び第2レバールート22,23におけるシフトレバー10の操作角度θ1の検出にそれぞれ対応した好適な値(電圧値)となるように、第1及び第2の増幅器45,46の増幅率はそれぞれ設定されている。
従って、第1の増幅器45からの検出信号S1は第1の増幅器45により第1レバールート22におけるシフトレバー10の操作角度θ1の検出に好適な値に増幅され、その増幅された増幅信号Sa1はマイクロコンピュータ41及び第2の増幅器46にそれぞれ入力される。第2の増幅器46に入力した増幅信号Sa1は当該第2の増幅器46により第2レバールート23におけるシフトレバー10の操作角度θ1の検出に好適な値に増幅され、その増幅された増幅信号Sa2はマイクロコンピュータ41に入力される。マイクロコンピュータ41は第2の磁気センサ37からの増幅信号Sa3に基づいてシフトレバー10が第1及び第2レバールート22,23のいずれに位置しているのかを判断する。そして、マイクロコンピュータ41はその判断結果に基づいて両増幅信号Sa1,Sa2のいずれか一方を選択し、その選択した増幅信号Sa1又は増幅信号Sa2に基づいてシフトレバー10の操作角度θ1を求める。
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1の磁気センサ35は、第1及び第2レバールート22,23にそれぞれ共通する単一の第1の磁気抵抗素子42(又は第2の磁気抵抗素子43)を備えた。単一の第1の磁気抵抗素子42を設けるだけでよいので、第1及び第2の磁気抵抗素子42,43の両方を設けるようにした場合に比べて第1の磁気センサ35の小型化が図られ、ひいては第1の磁気センサ35の設置スペースを節約することができる。また、第1の磁気センサ35の製品コストも抑制することができる。
(2)第1の磁気抵抗素子42からの検出信号S1(又は第2の磁気抵抗素子43からの検出信号S2)は、第1及び第2の増幅器45,46の直列回路に入力するようにした。また、第1の増幅器45からの増幅信号Sa1をマイクロコンピュータ41及び第2の増幅器46へそれぞれ出力すると共に、第2の増幅器46からの増幅信号Sa2をマイクロコンピュータ41へ出力するようにした。さらに、両増幅信号Sa1,Sa2はそれぞれ第1及び第2レバールート22,23と関連づけるようにした。そして、両増幅信号Sa1,Sa2がそれぞれ第1及び第2レバールート22,23に対応した好適な値となるように第1及び第2の増幅器45,46の増幅率をそれぞれ設定するようにした。
このように、第1及び第2の増幅器45,46を直列に接続するようにしたことにより、第1及び第2の増幅器45,46を例えば第1実施形態のようにそれぞれ単独で設けるようにした場合に比べて、第2の増幅器46の増幅率は小さな値でよい。これは、第2の増幅器46は第1の増幅器45からの増幅信号Sa1をさらに増幅することで増幅信号Sa2を得るようにしているからである。従って、高い増幅率を有する高価な増幅器の採用が抑制され、より安価な増幅率の低い増幅器の採用が促進される。このことは、回転角度検出装置31の製品コストの低減にも寄与する。また、第1の磁気センサ35の構成のバリエーションとして、第1及び第2の増幅器45,46の直列接続方式を提案することにより、製品仕様等に応じて当該直列接続方式を適宜選択することができ、回転角度検出装置31の設計自由度が高められる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は2つの増幅器を並列に接続するようにした点で前記第2実施形態と異なる。尚、本実施形態においても磁気検出素子としては第1及び第2の磁気抵抗素子42,43のいずれも使用可能であるが、前記第2実施形態と同様に第1の磁気抵抗素子42を使用した場合について説明する。
図5に示すように、第1の磁気抵抗素子42とマイクロコンピュータ41との間には第1及び第2の増幅器45,46の並列回路が接続されている。詳述すると、第1の磁気抵抗素子42において両抵抗素子R1,R2の中点及び両抵抗素子R3,R4の中点は、それぞれ第1の増幅器45の入力側及び第2の増幅器46の入力側に接続されている。第1及び第2の増幅器45,46の出力側はそれぞれ切換スイッチ51を介してマイクロコンピュータ41に接続されている。換言すれば、第1及び第2の増幅器45,46からマイクロコンピュータ41への増幅信号Sa1,Sa2の出力ライン上には切換スイッチ51が設けられている。この切換スイッチ51は、第1の増幅器45の出力側とマイクロコンピュータ41とを接続する第1接続態様と、第2の増幅器46の出力側とマイクロコンピュータ41とを接続する第2接続態様との2つの態様を採り得る。
マイクロコンピュータ41は第2の磁気センサ37からの増幅信号Sa3に基づいてシフトレバー10が第1及び第2レバールート22,23のいずれに位置するのかを判断し、その判断結果に基づいて切換スイッチ51を切換制御する。即ち、シフトレバー10が第1レバールート22に位置しているとマイクロコンピュータ41が判断した場合、当該マイクロコンピュータ41は前記第1接続態様となるように切換スイッチ51を切り換える。その結果、第1の増幅器45からマイクロコンピュータ41への増幅信号Sa1の出力ラインが接続され、当該増幅信号Sa1はマイクロコンピュータ41に入力される。そしてマイクロコンピュータ41はその入力された増幅信号Sa1に基づいてシフトレバー10の操作角度θ1を求める。また、シフトレバー10が第2レバールート23に位置しているとマイクロコンピュータ41が判断した場合、当該マイクロコンピュータ41は前記第2態様となるように切換スイッチ51を切り換える。その結果、第2の増幅器46からマイクロコンピュータ41への増幅信号Sa2の出力ラインが接続され、当該増幅信号Sa2はマイクロコンピュータ41に入力される。そしてマイクロコンピュータ41はその入力された増幅信号Sa2に基づいてシフトレバー10の操作角度θ1を求める。尚、本実施形態における切換スイッチは本発明の切換手段を構成する。
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1及び第2の増幅器45,46の並列接続方式を提案することにより、第1の磁気センサ35の構成のバリエーションをさらに増やすことができ、製品仕様等に応じて第1及び第2の増幅器45,46の並列接続方式を適宜選択することで、回転角度検出装置31の設計自由度がいっそう高められる。
(2)第1及び第2の増幅器45,46からマイクロコンピュータ41への増幅信号Sa1,Sa2の出力ライン上には当該各出力ラインをそれぞれ接続又は遮断する切換スイッチ51を設けるようにした。そして、マイクロコンピュータ41は、シフトレバー10が位置していると判断した第1レバールート22又は第2レバールート23に対応した第1の増幅器45からの増幅信号Sa1又は第2の増幅器46からの増幅信号Sa2の出力ラインを接続するように、切換スイッチ51を切換制御するようにした。このように、切換スイッチ51を設けることによっても第1及び第2の増幅器45,46からの出力ラインの選択的な接続又は遮断を簡単に行うことができる。
<別の実施形態>
尚、本実施形態は、次のように変更して実施してもよい。
・第1〜第3実施形態では、磁束の方向の変化に応じた出力(電圧)が得られる磁気抵抗素子(MRE)を磁気検出素子として使用するようにしたが、例えばホールIC(ホール素子)及び巨大磁気抵抗効果現象を有するGMR素子(巨大磁気抵抗素子)等のような磁界の強さに応じた出力(電圧)が得られる素子を使用するようにしてもよい。
・第1〜第3実施形態では、シフトレバー10は操作角度範囲の異なる第1及び第2レバールート22,23の2位置間を切り換え可能としたが、第3、第4又はそれ以上のレバールートを設けるようにしてもよい。その場合には、レバールートの数だけ増幅器を設け、各増幅器の増幅率をそれぞれのレバールートにおけるシフトレバー10の操作角度範囲に合わせて設定する。また、この場合、磁気抵抗素子は単数でもよいし、複数でもよい。ただし、複数個の磁気抵抗素子を設ける場合にはレバールートの数だけ設ける。
・第1及び第2実施形態では、マイクロコンピュータ41における内部的な処理により両増幅信号Sa1,Sa2のいずれかを選択するようにしたが次のようにしてもよい。即ち、第3実施形態における切換スイッチ51を、第1及び第2実施形態における第1の磁気センサ35とマイクロコンピュータ41との間に設ける。このようにしても、第1及び第2の増幅器45,46からの増幅信号Sa1及び増幅信号Sa2を選択的にマイクロコンピュータ41に入力させることができる。
・第1〜第3実施形態では、第1及び第2の磁気センサ35,37からの検出信号をマイクロコンピュータ41により処理することによってシフトレバー10の操作位置を判定するようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、コンパレータ(比較器)等の汎用のロジック回路(ロジックIC)を組み合わせることによりシフトレバー10の操作位置の判定処理を行うようにしてもよい。
・第1〜第3実施形態では、第2の磁石36の回転に伴う磁束の方向の変化を第2の磁気センサ37により検出し、その検出結果に基づいてシフトレバー10が第1レバールート22及び第2レバールート23のいずれの位置にあるかを検出するようにしたが、次のようにしてもよい。例えば磁石と磁気センサとから近接スイッチを構成し、そのオン信号又はオフ信号に基づいてシフトレバー10の前記2つの位置を検出する。この場合、シフトレバー10の前記2つの位置を検出できればよく、前記磁気センサとしては磁気抵抗素子及びホール素子等が使用可能である。また、マイクロスイッチ等の機械的な接点を使用してシフトレバー10の前記2つの位置を検出するようにしてもよい。
<別の技術的思想>
次に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・自動変速を行うために第1レバールートに沿って操作されると共に、手動変速を行うために当該第1レバールートとは操作角度範囲の異なる第2レバールートへ移動操作された後に当該第2レバールートに沿って操作されるシフトレバーを備え、前記被検出物は前記シフトレバー10の操作に連動して回転するように設けたこと。この構成にすれば、シフトレバーの操作角度範囲が第1レバールートと第2レバールートとでは異なるので、被検出物の回転角度範囲もシフトレバー10が第1及び第2レバールートのいずれに位置しているかによって異なる。そして、被検出物の回転角度の検出精度が確保されている以上、シフトレバー10の操作角度の検出精度も確保される。
・前記被検出物は磁石とする一方、前記検出素子は被検出物の回転に伴って変化する磁束の方向を検出する磁気検出素子としたこと。
(a)は第1実施形態におけるシフト装置の概略的な構成を示す斜視図、同じく(b)はシフト装置のシフトゲートを示す平面図。 同じくシフトレバーの操作角度の検出回路を示す回路図。 同じく(a)はシフトレバーの操作角度とMRE出力電圧(中点電位)との関係を示す特性図、同じく(b)はシフトレバーの操作角度と第1増幅手段により増幅されたMRE出力電圧との関係を示す特性図、同じく(c)はシフトレバーの操作角度と第2増幅手段により増幅されたMRE出力電圧との関係を示す特性図。 第2実施形態におけるシフトレバーの操作角度の検出回路を示す回路図。 第3実施形態におけるシフトレバーの操作角度の検出回路を示す回路図。
符号の説明
10…シフトレバー、22…第1レバールート(回転角度範囲)、
23…第2レバールート(回転角度範囲)、31…回転角度検出装置、
34…第1の磁石(被検出物)、35…第1の磁気センサ(検出手段)、
37…第2の磁気センサ(識別手段)、41…マイクロコンピュータ(制御手段)、42…第1の磁気抵抗素子(検出素子、磁気検出素子)、
43…第2の磁気抵抗素子(検出素子、磁気検出素子)、
45…増幅手段を構成する第1の増幅器(増幅素子)、
46…増幅手段を構成する第2の増幅器(増幅素子)、
51…切換スイッチ(切換手段)、S1,S2…検出信号、Sa1,Sa2…増幅信号、Sa3…増幅信号(識別信号)、θ1…操作角度(回転角度)。

Claims (8)

  1. 検出すべき回転角度範囲が互いに異なる複数の回転角度範囲間で切り換えられる被検出物との相対回転に応じた検出信号を出力する検出手段と、当該検出手段から出力された検出信号に基づいて前記被検出物の回転角度を求める制御手段とを備えた回転角度検出装置であって、
    前記検出すべき被検出物の回転角度範囲が前記切り換えられる各回転角度範囲のうちのいずれの範囲に切り換えられているかを検出して識別信号を出力する識別手段と、
    前記検出手段から出力された検出信号の増幅率について前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ対応して設定された複数種類の増幅率を有すると共にそれら各増幅率で増幅された増幅信号を個別に出力可能とした増幅手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記識別手段からの識別信号に基づいて前記検出すべき被検出物の回転角度範囲が前記切り換えられる各回転角度範囲のうちのいずれの範囲に切り換えられているかを判断し、その切り換えられていると判断した回転角度範囲に対応して設定された増幅率で増幅された前記増幅手段からの増幅信号に基づいて前記被検出物の回転角度を求めるようにした回転角度検出装置。
  2. 請求項1に記載の回転角度検出装置において、
    前記検出手段は、前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ対応するよう複数の検出素子を備えた回転角度検出装置。
  3. 請求項2に記載の回転角度検出装置において、
    前記切り換えられる各回転角度範囲の中心を被検出物の基準位置とし、当該基準位置と当該基準位置に被検出物があるときに前記各検出素子から出力される検出信号とを関連づけるようにした回転角度検出装置。
  4. 前記増幅手段は、前記各検出素子にそれぞれ対応して設けられると共に前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ対応して設定された増幅率を有する複数の増幅素子を備えた請求項2又は請求項3に記載の回転角度検出装置。
  5. 請求項1に記載の回転角度検出装置において、
    前記検出手段は、前記切り換えられる各回転角度範囲にそれぞれ共通する単一の検出素子を備えた回転角度検出装置。
  6. 請求項5に記載の回転角度検出装置において、
    前記増幅手段は、直列に接続された複数の増幅素子を備えると共に各増幅素子から出力された増幅信号をそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲と関連づけて前記制御手段に入力するようにし、
    前記各増幅素子から出力される増幅信号がそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲に対応した好適な値となるように当該各増幅素子の増幅率をそれぞれ設定するようにした回転角度検出装置。
  7. 請求項5に記載の回転角度検出装置において、
    前記増幅手段は、並列に接続された複数の増幅素子を備えると共に各増幅素子から出力された増幅信号をそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲と関連づけて前記制御手段に入力するようにし、
    前記各増幅素子から出力される増幅信号がそれぞれ前記切り換えられる各回転角度範囲に対応した好適な値となるように当該各増幅素子の増幅率をそれぞれ設定するようにした回転角度検出装置。
  8. 前記各増幅素子から前記制御手段への増幅信号の出力ライン上には当該各出力ラインをそれぞれ接続又は遮断する切換手段を設け、
    前記制御手段は、前記切り換えられていると判断した回転角度範囲に対応した増幅素子から出力された増幅信号の出力ラインを接続するように、前記切換手段を制御するようにした請求項4、請求項6及び請求項7のうちいずれか一項に記載の回転角度検出装置。
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