JP2006231300A - 導電性ローラの製造方法及び導電性ローラ - Google Patents

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利博 大高
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Abstract

【課題】絶縁性粒子を有する塗工液への被塗工物の浸漬塗工の際に、引き上げ速度を変化させた塗工方法を用いた場合でも表面粗さが均一化される導電性ローラの製造方法、導電性ローラを提供する。
【解決手段】支持体1aと、弾性層1b及び被覆層1cを有する導電性ローラの製造方法で、被覆層は平均粒径3〜30μmの絶縁性粒子を有する塗工液への被塗工物の浸漬とその後の引き上げによる浸漬塗工により形成され、且つ弾性層の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬し終わって再上昇する際、以下の式を満たす導電性ローラの製造方法、該製造方法による導電性ローラ: |(V−a)−(V−a)|≦4.5 a>a:被塗工物の引き上げ初速度、V:引き上げ終速度a:被塗工物の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬した状態での塗工液の線速度a:被塗工物を浸漬していない状態での塗工液の線速度単位は〔mm/sec〕。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ及び複写機等の電子写真方式を採用した画像形成装置における導電性ローラ及びその製造方法に関する。
従来、電子写真画像形成装置の帯電装置としてはコロナ帯電器が使用されてきたが、近年、これに代って接触帯電装置が実用化されてきている。
これは、低オゾン・低電力を目的としており、中でも特に導電性ローラとして導電性ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性という点で好ましく、広く用いられている。
ローラ帯電方式では、導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって放電により被帯電体への帯電を行う。
具体的には、放電開始電圧(OPC感光体に対して導電性ローラを加圧当接させた場合には、約550V)に、必要とされる感光体表面電位Vdを足したDC電圧を印加することで帯電を行うDC帯電方式、あるいは、環境・耐久変動等による電位の変動を改善する目的として、必要とされる感光体表面電位Vdに相当するDC電圧に放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触導電性ローラに印加することで帯電を行うAC帯電方式がある(例えば、特許文献1を参照)。
これは、AC電圧による電位の均し効果を目的としたものであり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央である電位Vdに収束し、環境等の外乱には影響されることはなく、接触帯電方式として優れた方法である。
しかしながら、AC帯電方式では直流電圧印加時における放電開始電圧(VTH)の2倍以上のピーク間電圧である高圧の交流電圧を重畳させるため、直流電源とは別に交流電源が必要となり、装置自体のコストアップを招く。更には、交流電流を多量に消費することにより、導電性ローラ及び感光体の耐久性が低下し易いという問題点があった。
これらの問題点は、導電性ローラに直流電圧のみを印加して帯電を行うDC帯電方式により解消されるものの、導電性ローラに直流電圧のみを印加する方式においては、導電性ローラの帯電均一性向上やトナー付着性の更なるレベルアップが要求される。つまりDC帯電方式は、被覆層の膜厚ムラや塗工ムラ、粗さムラ等がAC帯電方式に比べ、画像不良として非常に現れ易い傾向にある。特に表面粗さの絶対値や表面粗さムラの制御は、帯電均一性の向上やトナー付着低減のために非常に重要な項目である。導電性ローラの表面粗さを確保するために、被覆層に絶縁性粒子を添加することが必要となる場合が多い。
弾性体であるローラ本体の表面に導電性塗料による塗工膜を形成する方法としては、ロールコート法、スプレーコート法及びディップ法等が挙げられる。
ロールコート法は、ローラ本体を水平にして、芯金を中心に回転させながら昇降させる。これにより、ローラ本体が横向きに回転しながら塗料中に浸されることによって、塗工膜を形成するという方法である(例えば、特許文献2)。しかし、このようなロールコート法では、塗工終了時ローラ本体が液面から離れる際に、その離れる部分に発生する線状のムラを避けられず、均一な塗工膜を形成することが困難である。
また、スプレーコート法は、芯金を中心にして回転しているローラ本体の表面に塗料を噴霧することによって、塗工膜を形成するという方法である。しかし、スプレーコート法は、基本的に塗料を均一に噴霧することが困難であり、また噴霧する際の塗料のロス分も少なくない。
ディップ法は、ローラ本体を垂直にして、塗料中に浸漬し、その後ローラ本体を引き上げて塗工膜を形成するという方法である(例えば、特許文献3)。
ディップ法は、ローラの円周方向の膜厚精度が高い、塗工によるムラ等のローラ表面の欠陥が発生し難い、塗工装置の構造が簡便である等の利点があり、広く用いられている方法である。しかしながら、ローラを定速で引き上げた場合にはローラ本体を浸漬する際の上側と下側で塗工膜の厚さに差が発生してしまう。このような塗工時の膜厚の差を修正するためにローラの本体の上下を反転させて更にもう一度浸漬塗工を行う、ローラの引き上げ速度を変化させる等の方法が用いられているが、ローラの本体の上下を反転させて更にもう一度浸漬塗工を行う方法は、工程が煩雑になり、装置自体のコストアップを招く。それに対し、ローラの引き上げ速度を変化させる方法(例えば、特許文献4)は工程も短縮され、簡便な方法であるといえる。しかしながら平均粒径3μm以上30μm以下の絶縁性粒子を含有する塗工液を用いて浸漬塗工を行った場合、長手方向の膜厚ムラはローラの引き上げ速度を変化させる方法により適当な範囲に調節できるが、膜厚を均一になるように引き上げ速度を設定した場合に、長手方向の粗さムラが大きくなってしまう。つまり長手方向の膜厚の均一化と粗さの均一化が両立しないという問題が生じる。
特開昭57−5048号公報 特開平5−35140号公報 特開昭60−48333号公報 特開平8−207171号公報
本発明の目的は、表面粗さを確保するために絶縁性粒子を含有する塗工液への被塗工物の浸漬塗工を行う際に、引き上げ速度を変化させた塗工方法を用いた場合でも、表面粗さの均一化が達成できる導電性ローラの製造方法及び該方法により製造された導電性ローラを提供することである。
本発明に従って、導電性支持体と、その外周に弾性層及び被覆層を有する導電性ローラの製造方法であって、該被覆層は平均粒径3μm以上30μm以下の絶縁性粒子を含有する塗工液への被塗工物の浸漬とその後の引き上げによる浸漬塗工により形成され、且つ該弾性層の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬し終わってから再び上昇する際、以下の関係式を満たすことを特徴とする導電性ローラの製造方法が提供される:
|(V−a)−(V−a)|≦4.5
>a
:被塗工物の引き上げ初速度〔mm/sec〕、
:被塗工物の引き上げ終速度〔mm/sec〕、
:被塗工物の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬した状態での塗工液の線速度〔mm/sec〕、
:被塗工物を浸漬していない状態での塗工液の線速度〔mm/sec〕。
また、本発明に従って、上記製造方法で浸漬塗工されたことを特徴とする導電性ローラが提供される。
本発明によれば、浸漬塗工を、被塗工物の引き上げ速度及び塗工液の線速度を所定の条件に設定して行うことにより、平均粒径3μm以上30μm以下の絶縁性粒子を含有する塗工液への被塗工物の浸漬塗工を行う際に引き上げ速度を変化させた塗工方法を用いた場合でも、表面粗さの均一化が達成できる導電性ローラの製造方法及び該方法により製造された導電性ローラを提供することが可能となった。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(1)導電性ローラ
本発明の導電性ローラの構成を図1に示す。図1に示すように導電性ローラは、導電性支持体1aと、弾性層1b及び被覆層として表面層1cからなる2層であってもよいし、弾性層1b及び被覆層として抵抗層1dと表面層1cからなる3層、抵抗層1dと表面層1cの間に第2の抵抗層1eを設けた、4層以上を導電性支持体1aの上に形成した構成としてもよい。
本発明に用いられる導電性支持体1aは、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム及びニッケル等の金属材料の丸棒を用いることができる。更に、これらの金属表面に防錆や耐傷性付与を目的としてメッキ処理を施しても構わないが、導電性を損なわないことが必要である。
導電性ローラにおいて、弾性層1bは被帯電体としての電子写真感光体に対する給電や、電子写真感光体に対する良好な均一密着性を確保するために適当な導電性と弾性を持たせてある。また、導電性ローラと電子写真感光体の均一密着性を確保するために弾性層1bを研磨によって中央部を一番太く、両端部に行くほど細くなる形状、いわゆるクラウン形状に形成することが好ましい。一般に使用されている導電性ローラが、支持体1aの両端部に所定の押圧力を与えて電子写真感光体と当接されているので、中央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなっているために、導電性ローラの真直度が十分であれば問題ないが、十分でない場合には中央部と両端部に対応する画像に濃度ムラが生じてしまう場合がある。クラウン形状は、これを防止するために形成する。
弾性層1bの導電性は、ゴム等の弾性材料中にカーボンブラック、グラファイト及び導電性金属酸化物等の電子伝導機構を有する導電剤、及びアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩等のイオン伝導機構を有する導電剤を適宜添加することにより1010Ω・cm未満に調整されるのがよい。弾性層1bの具体的な弾性材料としては、例えば、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコンーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)及びクロロプレンゴム(CR)等の合成ゴム、更にはポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びシリコーン樹脂等も挙げられる。
表面層1cは、弾性層に接した位置に形成されるため弾性層中に含有される軟化油や可塑剤等の導電性ローラ表面へのブリードアウトを防止する目的で設けたり、導電性ローラ全体の電気抵抗を調整する目的で設ける。また、表面層1cは、導電性ローラの表面を構成し、被帯電体である感光体と接触するため感光体を汚染してしまう材料構成であってはならない。
本発明に用いる抵抗層1d(e)は、導電性もしくは半導電性を有している必要がある。
本発明においては導電性、半導電性の発現のための導電材として、各種電子伝導機構を有する導電剤(導電性カーボン、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉等)を使用することができる。本発明の抵抗層1d(e)には、表面処理された無機微粒子及び導電剤を含有することが特に好ましく、表面層が抵抗層を兼ねる場合には、表面処理された無機微粒子及び導電剤であることが好ましい。
本発明の特性を発揮させるための表面層1cの結着樹脂材料としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)及びオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)等が挙げられる。
また、被覆層である表面層1cは、表面粗さを確保するために平均粒径3μm以上30μm以下の絶縁性粒子を含有する。絶縁性粒子の平均粒径が3μm未満であると表面粗さを確保すること自体が困難であり、30μmを超えると表面粗さの均一化を実現することが困難になるからである。絶縁性粒子としては、ウレタンやポリメタクリル酸メチル(PMMA)等を用いることができる。表面層の抵抗値は、10〜1015Ω・cmであることが好ましい。また、厚さは1〜500μmであることが好ましく、特には1〜50μmであることが好ましい。
(2)粗さムラ
本発明は、導電性支持体と、その外周に弾性層及び被覆層を有する導電性ローラの製造方法において、該被覆層は平均粒径3μm以上30μm以下の絶縁性粒子を含有する塗工液への被塗工物の浸漬とその後の引き上げによる浸漬塗工により形成され、且つ前記弾性層の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬し終わってから再び上昇する際、以下の関係式を満たすことを特徴とする導電性ローラの製造方法;
|(V−a)−(V−a)|≦4.5
>a
:被塗工物の引き上げ初速度〔mm/sec〕、
:被塗工物の引き上げ終速度〔mm/sec〕、
:被塗工物の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬した状態での塗工液の線速度〔mm/sec〕、
:被塗工物を浸漬していない状態での塗工液の線速度〔mm/sec〕。
絶縁性粒子を含有する塗工液を用いて浸漬塗工を行った場合、長手方向の膜厚ムラはローラの引き上げ速度を変化させる方法により適当な範囲に調節できるが、膜厚を均一になるように引き上げ速度を設定した場合には、長手方向の粗さムラが大きくなってしまう。長手方向の膜厚ムラがない状態を達成しても、このようなローラ上下での粗さの差があると画像の濃度ムラの発生等、様々な問題が発生する。また、このような塗工時の粗さの差を修正するためにローラの本体の上下を反転させて更にもう一度浸漬塗工を行う方法もあるが、この浸漬塗工方法の場合、塗布に必要のない芯金にまで塗工液が塗布されるのを防ぐため、芯金にキャップを取り付けて芯金部をマスキングし浸漬塗工を行う必要がある。従って、ローラ本体を反転させて二度浸漬塗工するためには、マスキングキャップの取り付け、取り外しも二度必要となり装置の構造が複雑になってしまう。
上記の問題を解決するため、我々が検討を進めた結果、粗さの差は被塗工物の引き上げ速度と塗工液の線速度の関係により制御が可能であることが明らかとなった。膜厚の差は、塗工槽においてオーバーフローする塗工液の線速度とは無関係であり、主に被塗工物の引き上げ速度(被塗工物の引き上げ初速度V〔mm/sec〕及び引き上げ終速度V〔mm/sec〕の調整のみで制御が可能である。一方、長手方向の粗さの差は引き上げ時における、相対引き上げ初速度V−a〔mm/sec〕及び相対引き上げ終速度V−a〔mm/sec〕の差が小さいほど良化することがわかった。具体的な数値で示すと、|(V−a)−(V−a)|≦4.5であることによりローラの表面粗さの均一化が図れ、十点平均粗さRzのムラが1μm以下の良好な状態が保持でき、一方、|(V−a)−(V−a)|>4.5であると後述する絶縁性粒子のローラ表面への残留によりローラの表面粗さが悪化する。
上記塗工液の線速度a〔mm/sec〕及びa〔mm/sec〕の速度差を生じさせる手段としては、塗工液の流量自体を変化させてもよいし、塗工槽の断面積あるいは形状を変えて線速度を変化させる手段を用いてもよい。膜厚を長手方向で均一にするためには、被塗工物の上端部が完全に浸漬した状態から引き上げはじめる際、被塗工物の引き上げ初速度V〔mm/sec〕を被塗工物の引き上げ終速度V〔mm/sec〕よりも大きくする必要がある。その時に塗工液が静止していると、ローラ上端部ではローラ表面に絶縁性粒子が多量に持っていかれ、塗工液が垂れ下がり膜厚が均一になる過程で、絶縁性粒子がローラ表面に残ってしまう現象が起こるため、ローラ上端部の粗さが大きくなり、逆にローラ下端部では粗さが小さくなる。この際に、塗工液の線速度を、引き上げ開始時は大きく、引き上げ終了時に小さくし、絶縁性粒子がローラ表面に持っていかれる量を調節すれば、この長手方向の粗さムラは小さくできることを、本発明者は見出し、塗工液の線速度の要件をa>aとしたのである。塗工槽においてオーバーフローする塗工液は、被塗工物が完全に浸漬した状態と浸漬していない状態とで線速度が異なり、当然のことながら、この線速度は被塗工物が完全に浸漬した状態では大きく、浸漬していない状態では小さくなるため、粗さムラを良くするために、この現象を利用することができる。
以下に、具体的な実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を示す。
(実施例1)
下記の要領で本発明の導電性ローラとしての帯電ローラを作製した。
「弾性層」
・エピクロルヒドリンゴム 100部
・四級アンモニウム塩 2部
・炭酸カルシウム 30部
・酸化亜鉛 5部
・脂肪酸 5部
以上の材料を60℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練した後、エピクロルヒドリンゴム100部に対してエーテルエステル系可塑剤15部を加え、20℃に冷却した密閉型ミキサーで更に20分間混練し、原料コンパウンドを調整した。このコンパウンドに原料ゴムのエピクロルヒドリンゴム100部に対し加硫剤としての硫黄1部、加硫促進剤としてのノクセラーDM1部及びノクセラーTS0.5部を加え、20℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練した。得られたコンパウンドをφ6mmステンレス製支持体の周囲にローラ状になるように押出成型機にて成型し、加熱加硫成型した後、外径φ12mmになるように研磨処理して弾性層を得た。
「表面層」
上記弾性層の上に以下に示すような表層面を被覆形成した。表面層21cの材料として、
・アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
・イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、キシレン25質量%を含有)
・イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%含有)
・表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
・ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm) 35部
・メチルイソブチルケトン 340部
をミキサーを用いて撹拌し、混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行った。
次に、円筒状(内径φ28mm)の塗工槽に、ローラを浸漬しない状態と浸漬した状態で塗工液の流量を測定し、ローラを浸漬しない状態での塗工液の線速度がa=30〔mm/sec〕となるように流量を調整した。また、ローラを浸漬した状態での塗工液の線速度はa=36〔mm/sec〕となるように流量を調整した。次に、ステンレス製支持体を前記塗工液の表面に対して垂直状態に保持して、塗工液中に浸漬し、被覆層を形成した。このときの引き上げ速度は、初期速度8mm/sec、最終速度は2mm/secになるように、時間に対して直線的に速度を変化させた。この際、下方のステンレス製支持体21aにポリアセタール製のマスキング用キャップを被せた。その後、バッチ式の熱風乾燥機にて160℃(上記バインダー樹脂の硬化温度は130℃)で1時間硬化反応させ、表面層を被覆形成した導電性ローラを得た。
長手方向の粗さムラの評価は、ローラ左右端部から10mm、中央の3点について10点平均粗さ(Rz:JIS B0601−1994)でそれぞれ周方向3点、計9点の最大値と最小値の差で評価した。このとき、Rzのムラが、1μm以下を良好とし、以上を不可とした。
(実施例2)
ローラを浸漬しない状態での塗工液の線速度がa=6.5〔mm/sec〕となるように流量を調整し、ローラを浸漬した状態での塗工液の線速度がa=8〔mm/sec〕の状態とした以外は、実施例1と同様にして導電性ローラを作製した。この導電性ローラについて実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1に示した。
(実施例3)
ローラを浸漬しない状態での塗工液の線速度がa=40〔mm/sec〕となるように流量を調整し、ローラを浸漬した状態での塗工液の線速度がa=48〔mm/sec〕の状態とし、引き上げ速度は、初期速度15mm/sec、最終速度は4mm/secになるように、時間に対して直線的に速度を変化させたこと以外は、実施例1と同様にして導電性ローラを作製した。この導電性ローラについて実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1に示した。
(比較例1)
塗工液のオーバーフローを行わず、停止状態で浸漬塗工を行った以外は、実施例1と同様にして導電性ローラを作製した。この導電性部材について実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1に示した。
(比較例2)
ローラを浸漬しない状態での塗工液の線速度がa=16〔mm/sec〕となるように流量を調整し、ローラを浸漬した状態での塗工液の線速度がa=20〔mm/sec〕の状態とし、引き上げ速度は、初期速度15mm/sec、最終速度は4mm/secになるように、時間に対して直線的に速度を変化させたこと以外は、実施例1と同様にして導電性ローラを作製した。この導電性ローラについて実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1に示した。
(比較例3)
塗工液のオーバーフローを行わず、引き上げ速度は、初期速度6mm/sec、最終速度は2mm/secになるように、時間に対して直線的に速度を変化させたこと以外は、実施例1と同様にして導電性ローラを作製した。この導電性ローラについて実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1に示した。
本発明の導電性ローラの概略断面図である。
符号の説明
1a 導電性支持体
1b 弾性層
1c 表面層
1d 抵抗層
1e 抵抗層

Claims (2)

  1. 導電性支持体と、その外周に弾性層及び被覆層を有する導電性ローラの製造方法であって、該被覆層は平均粒径3μm以上30μm以下の絶縁性粒子を含有する塗工液への被塗工物の浸漬とその後の引き上げによる浸漬塗工により形成され、且つ該弾性層の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬し終わってから再び上昇する際、以下の関係式を満たすことを特徴とする導電性ローラの製造方法:
    |(V−a)−(V−a)|≦4.5
    >a
    :被塗工物の引き上げ初速度〔mm/sec〕、
    :被塗工物の引き上げ終速度〔mm/sec〕、
    :被塗工物の最上端部が塗工液に対して鉛直方向に完全に浸漬した状態での塗工液の線速度〔mm/sec〕、
    :被塗工物を浸漬していない状態での塗工液の線速度〔mm/sec〕。
  2. 請求項1に記載の製造方法で浸漬塗工されたことを特徴とする導電性ローラ。
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