JP2006229076A - Icチップの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエハを研削する工程において、その厚さを極めて薄く研削する場合であっても、ウエハに割れを生じることなく、かつ、極めて均一に研削することができるICチップの製造方法を提供する。
【解決手段】ウエハ4は上記粘着テープ1の粘着剤層3中に僅かに沈み込んだ状態で研削、上記ウエハを厚さが50μm以下と極薄にまで研削する場合、上記粘着剤層の露出面が上記砥石5と接触してしまうことがあるが、端部処理工程で、上記露出面の粘着力を充分に低下させているため、上記砥石等が露出面と接触した場合であっても、該露出面の粘着剤層が剥ぎ取られることがなく、研削中にウエハに割れが生じたり、ウエハの研削精度が低下したりすることがない。
【選択図】図1
【解決手段】ウエハ4は上記粘着テープ1の粘着剤層3中に僅かに沈み込んだ状態で研削、上記ウエハを厚さが50μm以下と極薄にまで研削する場合、上記粘着剤層の露出面が上記砥石5と接触してしまうことがあるが、端部処理工程で、上記露出面の粘着力を充分に低下させているため、上記砥石等が露出面と接触した場合であっても、該露出面の粘着剤層が剥ぎ取られることがなく、研削中にウエハに割れが生じたり、ウエハの研削精度が低下したりすることがない。
【選択図】図1
Description
本発明は、ウエハを研削する工程において、その厚さを極めて薄く研削する場合であっても、ウエハに割れを生じることなく、かつ、極めて均一に研削することができるICチップの製造方法に関する。
半導体集積回路(ICチップ)は、通常棒状の純度の高い半導体単結晶をスライスしてウエハとしたのち、フォトレジストを利用してウエハ表面に所定の回路パターンを形成して、次いでウエハ裏面を研削機により研削して、ウエハの厚さを100〜600μm程度まで薄くし、最後にダイシングしてチップ化することにより、製造されている。
また、近年、ICチップの用途が広がるにつれて、ICカード類に用いたり、積層して使用したりすることができる厚さ50μm以下、例えば25〜30μm程度の極めて薄いICチップも要求されるようになってきており、近い将来には更に薄いものも求められるようになると考えられている。
また、近年、ICチップの用途が広がるにつれて、ICカード類に用いたり、積層して使用したりすることができる厚さ50μm以下、例えば25〜30μm程度の極めて薄いICチップも要求されるようになってきており、近い将来には更に薄いものも求められるようになると考えられている。
このようなICチップを製造する際には、ウエハの回路パターンを形成した面(以下、ウエハ表面ともいう)に粘着テープを貼り付けてウエハ表面の回路パターンを保護し、ウエハの破損を防止したり、研削加工を容易にしたりしている。
更に、より安定した状態でウエハの研削を行う方法として、ウエハ表面に貼り付けた粘着テープを両面粘着テープとし、該両面粘着テープを介してウエハをガラス板に固定することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
更に、より安定した状態でウエハの研削を行う方法として、ウエハ表面に貼り付けた粘着テープを両面粘着テープとし、該両面粘着テープを介してウエハをガラス板に固定することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
従来、両面粘着テープを介してウエハをガラス板に固定する方法としては、ウエハ表面と両面粘着テープの一方の粘着面とを貼り付けた後、真空チャンバー内で減圧した雰囲気下で両面粘着テープの他方の粘着面と支持板とを貼り付ける方法や、両面粘着テープの一方の粘着面をガラス板の一方の面に貼り付け、真空チャンバー内で減圧した雰囲気下で両面粘着テープの他方の粘着面をウエハの回路パターン形成面に貼り付ける方法等が知られている。
なかでも、後者の方法は、ウエハの回路パターン形成面と両面粘着テープの粘着面との間に空気が混入する、いわゆるエア噛みが生じにくく、ウエハの研削をより均一に行うことができる。
ところが、このような方法でウエハの研削を行った場合であっても、ウエハを厚さ50μm以下と極薄に研削を行うと、ウエハに割れが生じたり研削精度が劣ったりするという問題があった。
特開平10−92776号公報
なかでも、後者の方法は、ウエハの回路パターン形成面と両面粘着テープの粘着面との間に空気が混入する、いわゆるエア噛みが生じにくく、ウエハの研削をより均一に行うことができる。
ところが、このような方法でウエハの研削を行った場合であっても、ウエハを厚さ50μm以下と極薄に研削を行うと、ウエハに割れが生じたり研削精度が劣ったりするという問題があった。
本発明は、上記現状に鑑み、ウエハを研削する工程において、その厚さを極めて薄く研削する場合であっても、ウエハに割れを生じることなく、かつ、極めて均一に研削することができるICチップの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を有する粘着テープをウエハに貼り付けて固定した状態で、前記粘着テープの粘着剤層の前記ウエハからはみ出した部分の表面の粘着力を低下させる端部処理工程と、前記粘着テープに固定した状態で前記ウエハを研削する研削工程とを有するICチップの製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
従来、粘着テープにウエハを貼り付ける場合、該粘着テープの粘着剤層の面積がウエハ表面の面積と同じであると、両者の位置合わせを高精度に行ってもズレが生じてしまい、ウエハ表面の全面に粘着テープを貼り付けることが困難であるため、粘着剤層の面積がウエハの面積よりも大きなものを使用しており、粘着剤層がウエハからはみ出ている部分があった。また、上記粘着テープが基材の一方の面にのみ粘着剤層が形成された片面粘着テープである場合、通常、ウエハが固定された片面粘着テープの該ウエハの外周からはみ出した部分を切断するが、切断精度の問題からウエハからはみ出した片面粘着テープを完全に切断することができず、粘着剤層がウエハからはみ出ている部分があった。
更に、このような粘着テープの粘着剤層は、硬くなるとウエハ表面の凹凸に対する追従性が低下し、ウエハ表面と粘着剤層でエア噛みが生じて研削不良を引き起こすことから、ある程度柔らかくすることが必要であった。
このようなウエハ表面の面積よりも大きな面積を有し、柔らかな粘着剤層を有する粘着テープをウエハ表面に貼り付けた状態でウエハに研削処理を施すと、粘着テープに貼り付けた際の圧力や研削時の砥石等から加えられる圧力により、ウエハは、粘着テープの粘着剤層中に僅かに沈み込んだ状態となっていると考えられる。
従来の厚さが100〜600μm程度のICチップを製造する場合、ウエハの厚さは、研削時にウエハが粘着剤層中に沈み込む深さに比べて充分に厚く特に問題が生じることはなかったが、近年の厚さが50μm以下と極薄のICチップを製造する場合には、粘着剤層のはみ出た部分が研削面にまで達することがある。図1は、粘着テープを貼り付けて固定したウエハを極薄に研削する研削工程の一例を模式的に示す断面図である。
本発明者らは、鋭意検討の結果、このように、粘着テープ1の粘着剤層3に埋没した状態で砥石5によりウエハ4の研削を行うと、ウエハ4の端部付近を研削する際に、砥石5がウエハ4からはみ出た粘着剤層3の表面と接触し、剥ぎ取られて生じた粘着剤層3の屑がウエハ4と砥石5との間に巻き込まれ、その結果、ウエハ4に割れが生じたり、ウエハ4の研削精度が劣ったりするということを見出した。本発明者らは、更に鋭意検討した結果、研削工程に先立って、粘着剤層のはみ出し部分の粘着力を低下させることにより、砥石がはみ出し部分の表面に接触しても接着剤層の屑が発生せず、ウエハを破損することなく正確に研削できることを見出し、本発明を完成するに至った。
更に、このような粘着テープの粘着剤層は、硬くなるとウエハ表面の凹凸に対する追従性が低下し、ウエハ表面と粘着剤層でエア噛みが生じて研削不良を引き起こすことから、ある程度柔らかくすることが必要であった。
このようなウエハ表面の面積よりも大きな面積を有し、柔らかな粘着剤層を有する粘着テープをウエハ表面に貼り付けた状態でウエハに研削処理を施すと、粘着テープに貼り付けた際の圧力や研削時の砥石等から加えられる圧力により、ウエハは、粘着テープの粘着剤層中に僅かに沈み込んだ状態となっていると考えられる。
従来の厚さが100〜600μm程度のICチップを製造する場合、ウエハの厚さは、研削時にウエハが粘着剤層中に沈み込む深さに比べて充分に厚く特に問題が生じることはなかったが、近年の厚さが50μm以下と極薄のICチップを製造する場合には、粘着剤層のはみ出た部分が研削面にまで達することがある。図1は、粘着テープを貼り付けて固定したウエハを極薄に研削する研削工程の一例を模式的に示す断面図である。
本発明者らは、鋭意検討の結果、このように、粘着テープ1の粘着剤層3に埋没した状態で砥石5によりウエハ4の研削を行うと、ウエハ4の端部付近を研削する際に、砥石5がウエハ4からはみ出た粘着剤層3の表面と接触し、剥ぎ取られて生じた粘着剤層3の屑がウエハ4と砥石5との間に巻き込まれ、その結果、ウエハ4に割れが生じたり、ウエハ4の研削精度が劣ったりするということを見出した。本発明者らは、更に鋭意検討した結果、研削工程に先立って、粘着剤層のはみ出し部分の粘着力を低下させることにより、砥石がはみ出し部分の表面に接触しても接着剤層の屑が発生せず、ウエハを破損することなく正確に研削できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のICチップの製造方法は、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を有する粘着テープをウエハに貼り付けて固定した状態で、上記粘着テープの粘着剤層の上記ウエハからはみ出した部分の表面の粘着力を低下させる端部処理工程を有する。
上記粘着テープの粘着剤層に貼り付けて固定するウエハは、高純度なシリコン単結晶やガリウム砒素単結晶等をスライスし、ウエハ表面に所定の回路パターンを形成したものであり、その厚さは500μm〜1mm程度のものである。このウエハを粘着テープの粘着剤層に貼り付けて固定する際には、ウエハの回路パターンが形成されている面(ウエハ表面)と粘着テープの粘着剤層とを貼り合わせる。
上記ウエハを貼り付ける粘着テープは、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を有するものである。
本発明のICチップの製造方法では、上記粘着テープは、基材の一方の面にのみ粘着剤層を有する片面粘着テープであってもよいし、基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープであってもよい。なお、本明細書において、テープには、いわゆるシートやフィルムをも含むものである。
本発明のICチップの製造方法では、上記粘着テープは、基材の一方の面にのみ粘着剤層を有する片面粘着テープであってもよいし、基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープであってもよい。なお、本明細書において、テープには、いわゆるシートやフィルムをも含むものである。
また、上記粘着剤層は、ウエハ表面に形成した回路パターンの凹凸に追従できるよう柔らかいことが好ましく、具体的には、上記接着剤層の周波数10Hz、設定歪み0.5%、
昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率の上限が1×105Paであることが好ましい。1×105Paを超えると、粘着剤層が硬くなりすぎウエハを貼り付けた際に、粘着剤層の表面が該ウエハ表面の回路パターンの凹凸に追従せず、粘着剤層とウエハとの間に隙間が形成され、ウエハの研削不良やウエハを剥離した際に糊残りが発生することがある。より好ましい上限は1×104Paである。
昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率の上限が1×105Paであることが好ましい。1×105Paを超えると、粘着剤層が硬くなりすぎウエハを貼り付けた際に、粘着剤層の表面が該ウエハ表面の回路パターンの凹凸に追従せず、粘着剤層とウエハとの間に隙間が形成され、ウエハの研削不良やウエハを剥離した際に糊残りが発生することがある。より好ましい上限は1×104Paである。
このような粘着剤層としては特に限定されないが、刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有する粘着剤からなることが好ましい。このような粘着剤は、刺激を与えて架橋性樹脂組成分を架橋させることで、粘着剤層の弾性率が上昇し粘着力が低下するため、本端部処理工程において、ウエハからはみ出した粘着剤層の表面の粘着力を好適に低下させることができる。また、研削後のウエハを粘着テープから剥離させる際にもウエハと粘着剤層との間の粘着力を低下させることができるため、容易に研削後のウエハを破損させることなく剥離することができる。
このような刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有する粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて光重合開始剤を含んでなる光硬化型粘着剤や、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、熱重合開始剤を含んでなる熱硬化型粘着剤等からなるものが挙げられる。
このような光硬化型粘着剤又は熱硬化型粘着剤等からなる粘着剤層は、光の照射又は加熱により粘着剤層の全体が均一にかつ速やかに重合架橋して一体化するため、重合硬化による弾性率の上昇が著しくなり、粘着力が大きく低下する。
なお、本発明のICチップの製造方法において、上記刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有する粘着剤の該架橋性樹脂成分を架橋させる刺激としては、光又は熱のいずれであってもよいが、光であることが好ましい。本端部処理工程において、上記ウエハからはみ出した部分の粘着剤層の表面のみを容易に架橋させることができるからである。
なお、本発明のICチップの製造方法において、上記刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有する粘着剤の該架橋性樹脂成分を架橋させる刺激としては、光又は熱のいずれであってもよいが、光であることが好ましい。本端部処理工程において、上記ウエハからはみ出した部分の粘着剤層の表面のみを容易に架橋させることができるからである。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチ
ル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
ル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記多官能オリゴマー又はモノマーとしては、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による粘着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。このようなより好ましい多官能オリゴマー又はモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。なかでも、熱分解温度が高いことから、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が好適である。これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーメンタH(以上いずれも日本油脂社製)等が好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、上記粘着剤層は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。上記粘
着テープの粘着剤層中に刺激により気体を発生する気体発生剤を含有すると、該粘着剤層に刺激が与えられると、粘着剤層中の気体発生剤から気体が発生し、発生した気体が粘着剤層とウエハ表面との間の少なくとも一部を剥がすことにより、粘着剤層の粘着力が低下して容易にウエハを剥離することができる。
着テープの粘着剤層中に刺激により気体を発生する気体発生剤を含有すると、該粘着剤層に刺激が与えられると、粘着剤層中の気体発生剤から気体が発生し、発生した気体が粘着剤層とウエハ表面との間の少なくとも一部を剥がすことにより、粘着剤層の粘着力が低下して容易にウエハを剥離することができる。
また、上記粘着剤層が上述した刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有する場合、上記気体発生剤を含有することで、ウエハを剥離する際に気体を発生させるのに先立って架橋させれば粘着剤層全体の弾性率が上昇し、弾性率が上昇した硬い硬化物中で気体発生剤から気体を発生させると、発生した気体の大半は外部に放出され、放出された気体は、粘着剤層のウエハ表面との接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を低下させる。
上記刺激により気体を発生する気体発生剤としては特に限定されないが、例えば、アゾ化合物、アジド化合物が好適に用いられる。
上記粘着剤層を構成する粘着剤には、上述した成分のほか、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜配合してもよい。また、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を加えることもできる。
また、上記粘着テープが両面粘着テープである場合には、上記ウエハに貼り付ける粘着剤層と反対側の粘着剤層としては、上記ウエハに貼り付ける粘着剤層と同じでもよく、従来公知の粘着剤層でもよい。
上記基材の材料としては特に限定されず、例えば、ポリアクリル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート等が挙げられる。
上記粘着テープの粘着剤層に紫外線等の光が照射されることで硬化する光硬化型粘着剤が含有されている場合、上記基材は透明の樹脂からなるシートであることが好ましい。この場合、上記基材の上記ウエハを固定した面の反対側面から粘着剤層に紫外線等の光を照射することができ、研削後のウエハを容易に剥離することができる。
上記粘着テープの粘着剤層に紫外線等の光が照射されることで硬化する光硬化型粘着剤が含有されている場合、上記基材は透明の樹脂からなるシートであることが好ましい。この場合、上記基材の上記ウエハを固定した面の反対側面から粘着剤層に紫外線等の光を照射することができ、研削後のウエハを容易に剥離することができる。
上記基材の厚さとしては特に限定されないが、好ましい上限は200μmである。200μmを超えると、剥離のときに大きな力を要する。
また、上記粘着テープが片面粘着テープである場合には、ウエハのサポート性を高くするために、基材の厚みの下限が50μmであることが好ましい。
また、上記粘着テープが両面粘着テープである場合は、半導体ウエハに貼り付ける粘着剤層と反対側の粘着剤層にガラス基板等の硬い基板を貼り合わせることにより、半導体ウエハのサポート性を高くすることができる。
また、上記粘着テープが片面粘着テープである場合には、ウエハのサポート性を高くするために、基材の厚みの下限が50μmであることが好ましい。
また、上記粘着テープが両面粘着テープである場合は、半導体ウエハに貼り付ける粘着剤層と反対側の粘着剤層にガラス基板等の硬い基板を貼り合わせることにより、半導体ウエハのサポート性を高くすることができる。
上記粘着テープを製造する方法としては特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の基材表面に、上記成分を含有する粘着剤等をドクターナイフやスピンコーター等を用いて塗工する等の従来公知の方法を用いることができる。
本端部処理工程では、上記粘着テープの粘着剤層の上記ウエハからはみ出した部分の表面(以下、露出面ともいう)の粘着力を低下させる。なお、上記「粘着テープの粘着剤層の上記ウエハからはみ出した部分」とは、上記ウエハに貼り付けた粘着テープの外縁付近であって、ウエハが貼り付けられていない部分をいう。
上記粘着テープの露出面の粘着力を低下させる方法としては特に限定されないが、上記粘
着剤層の露出面の弾性率を上昇させる方法が好適であり、上記粘着剤層が上述した刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有する場合、上記粘着剤層の露出面に光照射及び/又は加熱することが好ましい。これにより上記粘着剤層の露出面の粘着剤が架橋し、弾性率が上昇して粘着力が低下する。
着剤層の露出面の弾性率を上昇させる方法が好適であり、上記粘着剤層が上述した刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有する場合、上記粘着剤層の露出面に光照射及び/又は加熱することが好ましい。これにより上記粘着剤層の露出面の粘着剤が架橋し、弾性率が上昇して粘着力が低下する。
上記粘着剤層の露出面に光照射及び/又は加熱する方法としては特に限定されず、例えば、上記粘着剤層の露出面に光照射する場合、上記ウエハをマスクとして該ウエハの上方から粘着剤層の全面に光を照射する方法、ウエハを固定した粘着テープを固定し、上記粘着剤層の露出面にのみ光を照射可能な光照射装置(例えば、UVランプ等)を粘着剤層の露出面上を移動させながら露出面に光を照射する方法、粘着剤層の露出面にのみ光を照射可能な光照射装置を固定し、ウエハを固定した粘着テープを回転等させて上記粘着剤層の露出面に光を照射する方法等が挙げられる。
また、上記粘着剤層の露出面を加熱する場合、例えば、上記露出面にのみマイクロ波等の熱線を照射する方法等が挙げられる。
なお、上記粘着剤層の露出面に光照射及び/又は加熱する際の強度としては特に限定されず、本端部処理工程後の上記露出面が後述する貯蔵弾性率の範囲となるように粘着剤層を構成する材料や厚さ等に合わせて適宜調整することが好ましい。
また、上記粘着剤層の露出面を加熱する場合、例えば、上記露出面にのみマイクロ波等の熱線を照射する方法等が挙げられる。
なお、上記粘着剤層の露出面に光照射及び/又は加熱する際の強度としては特に限定されず、本端部処理工程後の上記露出面が後述する貯蔵弾性率の範囲となるように粘着剤層を構成する材料や厚さ等に合わせて適宜調整することが好ましい。
本端部処理工程後の粘着テープの粘着剤層の露出面は、周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率が1×106Pa以上であることが好ましい。1×106Pa未満であると、上記露出面の粘着力の低下が不充分となり、続くウエハ研削工程で、ウエハを50μm以下と極薄に研削すると、ウエハを研削する砥石等が上記露出面と接触した際に粘着剤層が剥ぎ取られてしまい、生じた粘着剤層の屑がウエハと砥石等との間に巻き込まれ、ウエハに割れが生じたり、ウエハの研削精度が低下したりすることがある。
また、本端部処理工程では、上述のように上記粘着剤層の露出面の粘着力自体を低下させる方法の他、例えば、上記露出面に保護フィルム等を貼り付けてもよい。
上記保護フィルムとしては、ウエハを研削する際の砥石等が接触した場合であっても、剥ぎ取れることがない強度を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリアクリル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるフィルム等が挙げられる。
また、上記保護フィルムの厚さとしては特に限定されず、上記ウエハの研削に影響を及ぼさない範囲で適宜調整される。具体的には、上記保護フィルムがPETフィルムである場合、厚さの好ましい下限は12μm、好ましい上限は50μm程度である。
上記保護フィルムとしては、ウエハを研削する際の砥石等が接触した場合であっても、剥ぎ取れることがない強度を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリアクリル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるフィルム等が挙げられる。
また、上記保護フィルムの厚さとしては特に限定されず、上記ウエハの研削に影響を及ぼさない範囲で適宜調整される。具体的には、上記保護フィルムがPETフィルムである場合、厚さの好ましい下限は12μm、好ましい上限は50μm程度である。
本発明のICチップの製造方法は、上記粘着テープに固定した状態で上記ウエハを研削する研削工程を有する。
上記ウエハを研削する方法としては特に限定されず、通常のICチップの製造方法において用いられる方法を用いることができ、例えば、高速回転する研削用砥石を用いて切削水をかけながら完成時のチップの厚さにまでウエハを研削する方法等が挙げられる。本研削工程を行うことにより、ウエハは上記粘着テープに固定された状態のまま所定の厚さにまで研削される。
本研削工程において、上記ウエハは上記粘着テープの粘着剤層中に僅かに沈み込んだ状態で研削される。そのため、例えば、上記ウエハを厚さが50μm以下と極薄にまで研削する場合、上記粘着剤層の露出面が上記砥石等と接触してしまうことがある。しかし、本発明のICチップの製造方法では、上述した端部処理工程で、上記露出面の粘着力を充分に低下させているため、上記砥石等が露出面と接触した場合であっても、該露出面の粘着剤層が剥ぎ取られることがなく、研削中にウエハに割れが生じたり、ウエハの研削精度が低
下したりすることがない。
上記ウエハを研削する方法としては特に限定されず、通常のICチップの製造方法において用いられる方法を用いることができ、例えば、高速回転する研削用砥石を用いて切削水をかけながら完成時のチップの厚さにまでウエハを研削する方法等が挙げられる。本研削工程を行うことにより、ウエハは上記粘着テープに固定された状態のまま所定の厚さにまで研削される。
本研削工程において、上記ウエハは上記粘着テープの粘着剤層中に僅かに沈み込んだ状態で研削される。そのため、例えば、上記ウエハを厚さが50μm以下と極薄にまで研削する場合、上記粘着剤層の露出面が上記砥石等と接触してしまうことがある。しかし、本発明のICチップの製造方法では、上述した端部処理工程で、上記露出面の粘着力を充分に低下させているため、上記砥石等が露出面と接触した場合であっても、該露出面の粘着剤層が剥ぎ取られることがなく、研削中にウエハに割れが生じたり、ウエハの研削精度が低
下したりすることがない。
上記研削工程を行った後、従来公知のダイシング工程やピックアップ工程等を行うことによりICチップを製造することができる。
本発明によれば、ウエハを研削する工程において、その厚さを極めて薄く研削する場合であっても、ウエハに割れを生じることなく、かつ、極めて均一に研削することができるICチップの製造方法を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)粘着剤の調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、U324A(新中村化学社製)40重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート 79重量部
エチルアクリレート 15重量部
アクリル酸 1重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
(1)粘着剤の調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、U324A(新中村化学社製)40重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート 79重量部
エチルアクリレート 15重量部
アクリル酸 1重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
また、粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)30重量部、及び、2,4−ジエチルチオキサントン3.6重量部を混合して、気体発生剤を含有する粘着剤(2)を調製した。
(2)両面粘着テープの作製
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面にコロナ処理を施し、これを基材とした。
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、基材のコロナ処理を施した側の面に乾燥皮膜の厚さが約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(1)層の表面を離型処理が施されたPETフィルムでカバーした。
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面にコロナ処理を施し、これを基材とした。
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、基材のコロナ処理を施した側の面に乾燥皮膜の厚さが約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(1)層の表面を離型処理が施されたPETフィルムでカバーした。
粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を、表面に離型処理が施されたPETフィルムの上に乾燥皮膜の厚さが約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(2)層の表面を離型処理が施されたPETフィルムを貼り付けた。その後、40℃、3日間静置して養生を行った。
次いで、粘着剤(2)層の両面に貼付された離型処理が施されたPETフィルムのうちの一方を剥がし、粘着剤(2)層側を、粘着剤(1)層を設けた基材の粘着剤(1)層のない側の面に貼り合わせた。これにより両面に粘着剤層が設けられ、その表面が離型処理が施されたPETフィルムで保護された両面粘着テープを得た。その後、40℃、3日間静置して養生を行った。
なお、作製した両面粘着テープの粘着剤(2)層の外径は20.4cmであり、周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率が6.5×104Paであった。
なお、作製した両面粘着テープの粘着剤(2)層の外径は20.4cmであり、周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率が6.5×104Paであった。
(3)ICチップの製造
両面粘着テープの粘着剤(1)層を保護するPETフィルムを剥がし、直径20.4cmのガラス板に貼り付けた。次いで、両面粘着テープの粘着剤(2)層を保護するPETフィルムを剥がし、真空貼り合わせ機を用いて、直径20cm、厚さ約750μmのシリコンウエハに貼り付けた。シリコンウエハの外縁と粘着剤(2)層の外縁との距離(粘着剤(2)層の露出面の幅)は2mmであった。
両面粘着テープの粘着剤(1)層を保護するPETフィルムを剥がし、直径20.4cmのガラス板に貼り付けた。次いで、両面粘着テープの粘着剤(2)層を保護するPETフィルムを剥がし、真空貼り合わせ機を用いて、直径20cm、厚さ約750μmのシリコンウエハに貼り付けた。シリコンウエハの外縁と粘着剤(2)層の外縁との距離(粘着剤(2)層の露出面の幅)は2mmであった。
シリコンウエハ側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を照射強度が30mW/cm2となるよう照度を調節して15秒間照射し、シリコンウエハの外側に露出した粘着剤(2)層の表面の粘着力を低下させた。
周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における粘着力を低下させた粘着剤(2)層の表面の貯蔵弾性率を測定したところ1×106Paであった。
周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における粘着力を低下させた粘着剤(2)層の表面の貯蔵弾性率を測定したところ1×106Paであった。
次いで、ガラス板で補強されたシリコンウエハを研削装置に取り付け、シリコンウエハの厚さが約30μmになるまで研削した。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1で作製した両面粘着テープの粘着剤(1)層側にシリコンウエハを貼り付け、粘着剤(2)層側にガラス板を貼り付けた以外は、実施例1と同様にしてシリコンウエハをガラス板に固定した。
なお、作製した両面粘着テープの粘着剤(1)層の周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率は8.0×104Paであった。
実施例1で作製した両面粘着テープの粘着剤(1)層側にシリコンウエハを貼り付け、粘着剤(2)層側にガラス板を貼り付けた以外は、実施例1と同様にしてシリコンウエハをガラス板に固定した。
なお、作製した両面粘着テープの粘着剤(1)層の周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率は8.0×104Paであった。
シリコンウエハ側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を照射強度が30mW/cm2となるよう照度を調節して30秒間照射し、シリコンウエハの外側に露出した粘着剤(1)層の表面の粘着力を低下させた。
周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における粘着力を低下させた粘着剤(1)層の表面の貯蔵弾性率を測定したところ1×107Paであった。
周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における粘着力を低下させた粘着剤(1)層の表面の貯蔵弾性率を測定したところ1×107Paであった。
次いで、ガラス板で補強されたシリコンウエハを研削装置に取り付け、シリコンウエハの厚さが約30μmになるまで研削した。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にしてシリコンウエハをガラス板に固定した。
次いで、シリコンウエハの外側に露出した粘着剤(2)層の表面に厚さ12μmのPETフィルムを貼り付けた。
実施例1と同様にしてシリコンウエハをガラス板に固定した。
次いで、シリコンウエハの外側に露出した粘着剤(2)層の表面に厚さ12μmのPETフィルムを貼り付けた。
次いで、ガラス板で補強されたシリコンウエハを研削装置に取り付け、シリコンウエハの厚さが約30μmになるまで研削した。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
(実施例4)
厚さ60μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面に、実施例1で調製した接着剤(2)の酢酸エチル溶液を、厚さが30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。次いで、粘着剤(2)層の表面を離型処理が施されたPETフィルムでカバーした。その後、40℃、3日間静置して養生を行って片面粘着テープを作製した。
なお、作製した片面粘着テープの粘着剤(2)層の外径は20.4cmであり、周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率が6.5×104Paであった。
厚さ60μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面に、実施例1で調製した接着剤(2)の酢酸エチル溶液を、厚さが30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。次いで、粘着剤(2)層の表面を離型処理が施されたPETフィルムでカバーした。その後、40℃、3日間静置して養生を行って片面粘着テープを作製した。
なお、作製した片面粘着テープの粘着剤(2)層の外径は20.4cmであり、周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率が6.5×104Paであった。
その後、ガラス板に貼り付ける工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてシリコンウエハの貼り付け、粘着剤(2)層の露出面の粘着力の低下、及び、ウエハの研削を行った。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
(比較例1)
シリコンウエハの外側に露出した粘着剤(2)層の表面の粘着力を低下させなかった以外は、実施例1と同様にしてシリコンウエハの研削を行った。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
シリコンウエハの外側に露出した粘着剤(2)層の表面の粘着力を低下させなかった以外は、実施例1と同様にしてシリコンウエハの研削を行った。
同様にして10枚のシリコンウエハの研削を行い、研削後のシリコンウエハの状態を目視により観察し、割れも研削不良箇所も確認されなかったものを合格品とし、割れや研削不良が生じたものを不良品とした。結果を表1に示す。
本発明によれば、ウエハを研削する工程において、その厚さを極めて薄く研削する場合であっても、ウエハに割れを生じることなく、かつ、極めて均一に研削することができるICチップの製造方法を提供できる。
1 粘着テープ
2 基材
3 粘着剤層
4 ウエハ
5 砥石
2 基材
3 粘着剤層
4 ウエハ
5 砥石
Claims (5)
- 基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を有する粘着テープをウエハに貼り付けて固定した状態で、前記粘着テープの粘着剤層の前記ウエハからはみ出した部分の表面の粘着力を低下させる端部処理工程と、前記粘着テープに固定した状態で前記ウエハを研削する研削工程とを有することを特徴とするICチップの製造方法。
- 端部処理工程において、粘着テープの粘着剤層のウエハからはみ出した部分の表面の弾性率を上昇させることを特徴とする請求項1記載のICチップの製造方法。
- 端部処理工程後の粘着テープの粘着剤層のウエハからはみ出した部分の表面は、周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定した動的粘弾性に基づく23℃における貯蔵弾性率が1×106Pa以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のICチップの製造方法。
- 粘着剤層は、刺激により架橋する架橋性樹脂成分を含有するものであって、端部処理工程において該刺激を与えることにより、粘着テープの粘着剤層のウエハからはみ出した部分の表面の粘着力を低下させることを特徴とする請求項1、2又は3記載のICチップの製造方法。
- 架橋性樹脂成分を架橋させる刺激が光であることを特徴とする請求項4記載のICチップの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005042936A JP2006229076A (ja) | 2005-02-18 | 2005-02-18 | Icチップの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2005
- 2005-02-18 JP JP2005042936A patent/JP2006229076A/ja active Pending
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