JP2006206801A - 微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 顔料分散性が良好な微生物崩壊樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 熱可塑性樹脂と、顔料と、顔料分散剤を含む微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂として乳酸系樹脂(A)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いる微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物。前記熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂、澱粉、変性澱粉からなる群から1種以上選択される樹脂(B)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いる微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物に関し、更に詳細には分散性に優れた微生物崩壊樹脂組成物に関する。
熱可塑性樹脂は比較的安価で軽量、耐蝕性や加工性に優れていることから、今日では機械部品、精密部品、電気・電子機器部品、日用雑貨類、工業部品、繊維などその用途展開は多岐にわたっている。
熱可塑性樹脂の着色剤として顔料や染料があるが、染料は色移行性、耐光性等の耐性を欠く場合があり、汎用的には顔料が主として用いられている。
顔料は0.1〜数10μmの粒状物で、溶融した樹脂へ混練して加えることにより所望の色相に着色させるが、顔料粒子の凝集があると良好な着色状態が得られず、樹脂成形品の外観は美麗さを欠き、時には機械的強さを損じることがある。そこで、顔料粒子の凝集を防ぎ良好な分散状態とする為に様々な顔料分散剤が検討されている。
また、近年、従来の熱可塑性樹脂の特徴に加え、微生物によって最終的に水と二酸化炭素に分解される微生物崩壊性の樹脂が広く市場に展開されてきている。微生物崩壊樹脂は自然界に廃棄前は耐蝕性を有するが、廃棄後は自然界の微生物により最終的に水と二酸化炭素にまで分解される。よって微生物崩壊樹脂は、従来の微生物難分解性の高分子樹脂と比較して自然循環型の素材であり、環境負荷軽減の観点から今後益々需要増加が見込まれている。
しかし微生物崩壊樹脂は一般の熱可塑性樹脂よりも更に顔料分散性が低い傾向がある。顔料分散性が不良の場合、微生物崩壊樹脂成形品において、透明性や良好な色相が得られないという不具合が生じるおそれがある。
顔料分散剤として高級脂肪酸の金属塩を使用する技術がある(特許文献1)。しかし、顔料分散性があまり良好でなく、樹脂成形品の表面にブルーム(粉吹き)が生じる場合があった。
顔料分散剤としてポリエチレンワックスを使用する技術が開示されている(特許文献2)。しかし、フィルム成形される時にメルトテンションが低下し好ましくなかった。
また、脂肪酸アミドを使用する技術も開示されている(特許文献3)が、顔料粒子の凝集を十分に防げず良好な分散状態が得られなかった。
特開平11−021438号公報 特開2000−256606号公報 特開平11−302460号公報
本発明の目的は、優れた分散性を有する微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは前記した課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に到ったものである。即ち、
(1)熱可塑性樹脂と、顔料と、顔料分散剤を含む微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂として乳酸系樹脂(A)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いる微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物、
(2)熱可塑性樹脂と、顔料と、顔料分散剤を含む微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂、澱粉、変性澱粉からなる群から1種以上選択される樹脂(B)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いる微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物である。
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、顔料と、顔料分散剤を含む微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂として乳酸系樹脂(A)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いるので、顔料分散性が良好である。
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、顔料と、顔料分散剤を含む微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂、澱粉、変性澱粉からなる群から1種以上選択される樹脂(B)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いるので、顔料分散性が良好である。
<乳酸系樹脂(A)>
本発明で用いられる乳酸系樹脂(A)は、ポリ乳酸ホモポリマーの他、ポリ乳酸コポリマーを含む。また、ポリ乳酸ホモポリマー及び/又はポリ乳酸コポリマーを主体とするブレンドポリマーであっても良い。
乳酸系樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、GPC分析によるポリスチレン換算で5万〜50万が好ましく、10万〜25万が更に好ましい。重量平均分子量が5万未満では実用上必要な物性が得られない場合があり、一方、重量平均分子量が50万を超えると、成形性不良になり易い場合がある。
また、乳酸系樹脂(A)におけるL−乳酸単位及びD−乳酸単位の構成モル比L/Dは、100/0〜0/100のいずれであっても良いが、高い融点を得るにはL−乳酸またはD−乳酸のいずれかの単位を75モル%以上、更に高い融点を得るにはL−乳酸またははD−乳酸のいずれかの単位を90モル%以上含むことが好ましい。
ポリ乳酸コポリマーは、乳酸モノマー又はラクチドと共重合可能な他の成分とが共重合されたものである。他の成分としては、2個以上のエステル結合形成性の官能基を持つジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等及びこれらの構成成分より成る各種ポリエステル、各種ポリエーテル、各種ポリカーボネート等が挙げられる。
ジカルボン酸の例としてコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。
多価アルコールの例としてビスフェノールにエチレンオキサイドを付加反応させたものなどの芳香族多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリン、ソルビタン、リメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール等の脂肪族多価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のエーテルグリコール等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸の例としてグリコール酸、ヒドロキシブチルカルボン酸、その他特開平6−184417号公報に記載されているもの等が挙げられる。
ラクトンとしてグリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−又はγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。
本発明で用いられる乳酸系樹脂(A)は、従来公知の方法で合成されるものである。すなわち特開平7−33861号公報、特開昭59−96123号公報、高分子討論会予稿集第44巻、3198−3199頁に記載のような乳酸モノマーからの直接脱水縮合、又は乳酸環状二量体ラクチドの開環重合によって合成することができる。
直接脱水縮合を行う場合、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸、又はこれらの混合物のいずれの乳酸を用いても良い。また、開環重合を行う場合においてもL−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチド、meso−ラクチド、又はこれらの混合物いずれのラクチドを用いても良い。
ラクチドの合成、精製及び重合操作は、例えば米国特許第4057537号明細書、公開欧州特許出願第261572号明細書、Polymer Bulletin,14,491−495(1985)及びMakromol Chem.,187,1611−1628(1986)等の文献に記載されている。
この重合反応に用いる触媒は特に限定されるものではなく、公知の乳酸重合用触媒を用いることができる。例えば乳酸スズ、酒石酸スズ、ジカプリル酸スズ、ジラウリル酸スズ、ジパルミチン酸スズ、ジステアリン酸スズ、ジオレイン酸スズ、α−ナフトエ酸スズ、β−ナフトエ酸スズ、オクチル酸スズ等のスズ系化合物、粉末スズ、酸化スズ;亜鉛末、ハロゲン化亜鉛、酸化亜鉛、有機亜鉛系化合物;テトラプロピルチタネート等のチタン系化合物;ジルコニウムイソプロポキシド等のジルコニウム系化合物;三酸化アンチモン等のアンチモン系化合物;酸化ビスマス(III)等のビスマス系化合物;酸化アルミニウム、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウム系化合物等を挙げることができる。
これらの中でも、スズ又はスズ化合物からなる触媒が活性の点から特に好ましい。これらの触媒の使用量は、例えば開環重合を行う場合、ラクチドに対して0.001〜5重量%程度が好ましい。
重合反応は上記触媒の存在下、触媒種によって異なるが、通常100〜220℃の温度で行うことができる。また、特開平7−247345号公報に記載のような2段階重合を行うことも好ましい。
乳酸系樹脂(A)の例として具体的には市販の微生物崩壊樹脂、例えば三井化学社製、カーギル社製や島津製作所社製のポリ乳酸が挙げられる。
<樹脂(B)>
本発明で用いられる樹脂(B)は、熱可塑性ポリエステル樹脂、澱粉、変性澱粉からなる群から1種以上選択されたものである。
熱可塑性ポリエステル樹脂としては、脂肪族ポリエステル系樹脂の他、芳香族ポリエステル、微生物または植物より合成されたポリエステル樹脂等が挙げられる。
澱粉及び変性澱粉としてはとうもろこし、米、芋、馬鈴薯、麦等から得られる澱粉、またはその澱粉に天然油脂等を共重合させたもの、あるいは澱粉を主成分としてラクトース、グルコース等の糖類、糖蜜、カゼイン等の微生物の摂取し好適な有機物質で修飾されたものが挙げられる。
樹脂(B)の例として具体的には市販の微生物崩壊樹脂が挙げられる。例えば昭和高分子社製や日本触媒社製のポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ダイセル化学社製のポリカプロラクトン、モンサント社製のポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO−3−ヒドロキシ吉草酸)(P(3HB−3HV))やポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO−4−ヒドロキシ酪酸)(P(3HB−4HB))やポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO−3−ヒドロキシプロピオネート)(P(3HB−3HP))、三菱ガス化学社製のユーペック(ポリエステルポリカーボネート)、日本コーンポール社製変性澱粉樹脂等が挙げられる。
<顔料>
本発明において、顔料は種類に制限なく用いられる。具体的にはジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等の有機顔料、または酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機顔料、またはアセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラックが挙げられる。
<顔料分散剤>
本発明においては、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドが共に用いられる。
<脂肪酸アミド>
脂肪酸アミドとしては、例えばエチレンビスステアリルアミド、エチレンビスベヘン酸アミド、エチレンビスオキシステアリルアミド、ステアリルアミド、オキシステアリルアミド、ベヘン酸アミド等が挙げられる。これらは、1種または2種以上の混合物であってもよい。特にエチレンビスステアリルアミドが好ましい。
<脂肪酸トリグリセライド>
脂肪酸トリグリセリドは、高級脂肪酸とグリセリンとのトリエステルである。
高級脂肪酸としては、具体的にはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の炭素数が8〜31の飽和脂肪酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸等の炭素数が8〜31の不飽和脂肪酸等が挙げられる。これらは1種、または2種以上の混合物であってもよい。
脂肪酸トリグリセリドの構成脂肪酸は、炭素数8〜31の飽和脂肪酸が好適である。炭素数が8未満の脂肪酸トリグリセリドは揮発性を有し、樹脂成形品とした際に表面外観が不良となる場合がある。また、炭素数が31を超える脂肪酸トリグリセリドは、成形性(流動性)を低下させる傾向にある。
なお、不飽和脂肪酸のトリグリセリドも用いることが出来るが、耐候性が損われる場合がありその用途は限定される。
<微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物>
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物は、基材樹脂として前記した乳酸系樹脂(A)、樹脂(B)、または乳酸系樹脂(A)と樹脂(B)の組み合わせで用いられる。更にこれらの樹脂以外の樹脂も必要に応じて添加することができる。
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物における各構成成分の配合量は、樹脂組成物の生産性の観点から、基材樹脂50重量%以上、顔料50重量%未満、顔料分散剤として脂肪酸アミド20重量%未満及び脂肪酸トリグリセリド20重量%未満が好ましい。特には0.01〜10重量%が好ましい。
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物は上記の基材樹脂と、顔料と、顔料分散剤とを配合し、エクストルーダー、ニーダー、ロールミル、バンバリミキサー等の混練機を用いて得られる。
顔料分散剤として用いられる脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセリドは、あらかじめ混合したものを上記の樹脂組成物製造の前に添加しても良いし、または上記の樹脂組成物製造の際に各々添加してもよい。
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物は、成形品製造の際に被成形樹脂(希釈樹脂)と混合して成形されるいわゆるマスターバッチであってもよいし、また、そのままの組成で成形されるコンパウンドであってもよい。
微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物の形状は特に規定しないが、マスターバッチとして使用される場合は、後に混合される希釈樹脂の形状と同一であれば加工時の分離発生防止などの点から好ましい。
<成形品>
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物がマスターバッチの場合は、成形品製造の際に希釈樹脂と混合、溶融混練、成形されて成形品が得られる。希釈樹脂として乳酸系樹脂(A)、樹脂(B)、乳酸系樹脂(A)と樹脂(B)の組み合わせ、またはこれらの樹脂を1種以上と他の樹脂との組み合わせが用いられる。また、コンパウンドの場合は樹脂組成物そのままの組成で成形される。
成形品は、一般のプラスチックと同様の射出成形、押し出し成形、中空成形、回転成形、粉末成形、真空成形、圧縮成形等、公知の方法で成形することが出来る。
成形品の具体例としては機械部品、精密部品、電気・電子機器部品、日用雑貨類、工業部品、繊維、容器、キャップ、フィルム、テープ等が挙げられる。これらは積層構造を有していても良い。
乳酸系樹脂組成物、またこれを用いて得られる成形品には、必要に応じて従来公知の可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種フィラー、帯電防止剤、離型剤、香料、滑剤、難燃剤、発泡剤、充填剤、抗菌・抗カビ剤、他の核形成剤等の各種添加剤が配合されていても良い。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中「部」は「重量部」、「%」は「重量%」をいう。
ベースカラーの組成は表1、微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物の組成と評価結果は表2に示した。
<ベースカラーの製造>
[ベースカラー1]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)1%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)49%と、銅フタロシアニングリーン(東洋インキ製造製 リオノールグリーンPOG−T)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー1を得た。
[ベースカラー2]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)49%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)1%と、銅フタロシアニングリーン(東洋インキ製造製 リオノールグリーンPOG−T)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー2を得た。
[ベースカラー3]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)1%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)39%と、銅フタロシアニングリーン(東洋インキ製造製 リオノールグリーンPOG−T)60%とをロールミルで予備分散してベースカラー3を得た。
[ベースカラー4]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)39%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)1%と、銅フタロシアニングリーン(東洋インキ製造製 リオノールグリーンPOG−T)60%とをロールミルで予備分散してベースカラー4を得た。
[ベースカラー5]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)1%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)49%と、銅フタロシアニンブルー(東洋インキ製造製 リオノールブルーPOBS)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー5を得た。
[ベースカラー6]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)49%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)1%と、銅フタロシアニンブルー(東洋インキ製造製 リオノールブルーPOBS)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー6を得た。
[ベースカラー7]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)1%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)49%と、イソインドリノンイエロー(チバ・スペシャリティケミカルズ製 イルガジンイエロー3RLTN)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー7を得た。
[ベースカラー8]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)49%と、脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)1%と、イソインドリノンイエロー(チバ・スペシャリティケミカルズ製 イルガジンイエロー3RLTN)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー8を得た。
[ベースカラー9]
脂肪酸アミド(花王製 カオーワックスEB−P エチレンビスステアリン酸アミド)50%と、イソインドリノンイエロー(チバ・スペシャリティケミカルズ製 イルガジンイエロー3RLTN)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー9を得た。
[ベースカラー10]
脂肪酸トリグリセリド(川研ファインケミカル製 K3ワックス500)50%と、イソインドリノンイエロー(チバ・スペシャリティケミカルズ製 イルガジンイエロー3RLTN)50%とをロールミルで予備分散してベースカラー10を得た。
Figure 2006206801
<微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物の製造>
[実施例1]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)99%に対しベースカラー1 1%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。
<評価>
(1)微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物における顔料分散性
顔料が60g含有された微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物をラボプラストミルに通過させ、通過前後の差圧を読み取り樹脂差圧を測定した。
良好:差圧が5MPa未満
不良:差圧が5MPa以上
[実施例2]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)99%に対しベースカラー2 1%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例3]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)99%に対しベースカラー3 1%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例4]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)99%に対しベースカラー4 1%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例5]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー1 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例6]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー2 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例7]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー5 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例8]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー6 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例9]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー7 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例10]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー8 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例11]
脂肪族ポリエステル系樹脂(昭和高分子製 ビオノーレ3001)80%に対しベースカラー1 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[実施例12]
脂肪族ポリエステル系樹脂(昭和高分子製 ビオノーレ3001)80%に対しベースカラー2 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[比較例1]
乳酸系樹脂(三井化学製 レイシアH−100)90%に対しイソインドリノンイエロー(チバ・スペシャリティケミカルズ製 イルガジンイエロー3RLTN)10%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[比較例2]
乳酸系樹脂(三井化学製 レイシアH−100)80%に対しイソインドリノンイエロー(チバ・スペシャリティケミカルズ製 イルガジンイエロー3RLTN)10%と、ステアリン酸亜鉛(耕正製)10%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価試験を行ったが、樹脂の溶融粘度が極端に低下し試験を中止した。
[比較例3]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しイソインドリノンイエロー(チバ・スペシャリティケミカルズ製 イルガジンイエロー3RLTN)10%と、ポリエチレンワックス(三洋化成製 サンワックス131P)10%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価試験を行ったが、溶融加工中にワックスと樹脂の親和性不良によると思われる分離が発生し試験を中止した。
[比較例4]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー9 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
[比較例5]
乳酸系樹脂(三井化学社製 レイシアH−100)80%に対しベースカラー10 20%を押出機にて混練造粒し、ペレット状の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物を得た。実施例1と同様に評価を行った。
Figure 2006206801
本発明の微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物は顔料分散性に優れるので、着色性と表面外観が良好な樹脂成形品が得られる。また、高濃度に顔料を含有することが出来ることから微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物の輸送費用の低減等の副次的な効果が期待できる。

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂と、顔料と、顔料分散剤を含む微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂として乳酸系樹脂(A)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いる微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物。
  2. 熱可塑性樹脂と、顔料と、顔料分散剤を含む微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂、澱粉、変性澱粉からなる群から1種以上選択される樹脂(B)を、前記顔料分散剤として脂肪酸アミドと脂肪酸トリグリセライドを用いる微生物崩壊樹脂用着色樹脂組成物。
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