JP2006185048A - Icタグ及びicタグシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アンテナ部10を介して、外部から受信された電磁波Rに励起される電力によって作動するICタグ1において、電磁波Rの物理量を検出するセンサ部11と、センサ部11によって検出された物理量を保存するメモリ部12とを有する。電磁波Rは、メモリ部12に保存された情報を読み出す際の電磁波とは異なる周波数とする。メモリ部12を、検出した物理量を記録する不揮発性のアナログメモリとする。
【選択図】 図1
Description
[第1の実施形態]
[構成]
本実施形態のICタグ1は、図1及び図2に示すように、アンテナ部10、センサ部11、メモリ部12、変換部13及び制御部14を有している。アンテナ部10は、監視対象となる被設置機器Cから飛来する電磁波Rを受信し、メモリ部12に記録された情報を外部に発信するための手段である。なお、図2において、Eは、被設置機器Cの容器内部の金属構造物である。センサ部11は、受信した電磁波Rの物理量を検出する手段である。メモリ部12は、検出した物理量を記録する不揮発性のアナログメモリである。アナログメモリを実現するための手法としては、ICタグ1に収納されている化学物質の電気分解や半導体チップに注入された電荷やエネルギーなどの離脱・追加等がある。
以上のような本実施形態の作用は、以下の通りである。まず、図2に示すように、被設置機器Cの被測定物理量が発生する部位近傍に、ICタグ1を設置する。そして、被設置機器Cから飛来する電磁波Rを、アンテナ部10を介して受信し、これにより動作エネルギーを得る。このため、常時稼動を実現できる。受信した電磁波Rの物理量は、センサ部11が検出し、これをメモリ部12が記録する。記録される情報である物理量は、デジタル量でなくアナログ量の積算値である。例えば、記憶セルに注入された電荷や素子の分解・崩壊のようにアナログ量を記憶する。
以上のような本実施形態によれば、高電圧機器の内部など外部へ有線伝送しにくい部位や、ガスタンク内部など外部から遮断されやすいタンク内部など、被設置機器Cにおいて、居所的に発生する電磁波Rを連続的に検出することができる。このため、ICタグ1の設置場所に対する制約が無く、減衰しやすい電磁波Rの連続監視が可能となる。特に、被測定物理量を電磁波Rとしつつ、これから動作エネルギーを得ることにより、連続検出における特別な電源が不要となる。
[構成]
本実施形態のICタグ1は、図3に示すように、基本的には、上記の第1の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態においては、電磁波Rを検知するアンテナ部10Aとして、狭帯域アンテナが用いられている。この狭帯域アンテナとしては、例えば、図4に示した寸法比のように、Qの高い非対称タイポールアンテナを用いることができる。そして、ICタグ1は、高Qフィルタ11Aにより、特定周波数の電磁波のみが処理される構成となっている。この高Qフィルタ11Aとしては、例えば、Qの高いアナログフィルタ又はディジタルフィルタを用いることができる。ディジタルフィルタの場合、単発パルスでも効率よく処理される。
以上のような本実施形態によれば、アンテナ部10Aとして狭帯域アンテナを用い、高Qフィルタ11Aによって処理することにより、被設置機器Cの物理量の検出用及び記録用の電磁波Rの周波数と、ICタグリーダ2による読み出し及び管理用の電磁波の周波数とがより明確に区別される。
[構成]
本実施形態のICタグ1は、図5に示すように、基本的には、上記の第1の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態においては、時間情報を検知する時間情報検知部15を有している。この時間情報検知部15は、電磁波に重畳された時間情報(時刻タイミング情報、時刻情報等)を検知する手段である。時間情報としては、GPSで得られる分解能の高いものまたは標準電波から得られる分解の低いものどちらでもよい。
以上のような本実施形態によれば、例えば、図6に示すように、ICタグリーダ2等からICタグ1に照射される駆動用電源の電磁波D又は別の電磁波に時間情報を重畳させたものを、アンテナ部10を介して受信し、この時間情報を時間情報検知部15によって検知する。検知された時間情報は、電磁波の物理量と一緒にメモリ部12に保存される。これにより、正確な時刻に基づく測定データを記録できる。
[構成]
本実施形態のICタグ1は、図7に示すように、基本的には、上記の第1の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態は、個々のICタグ1を識別するための識別情報記録部16を備えている。制御部14は、ICタグリーダ2から電磁波が照射されたた場合、これに重畳された識別情報と識別情報記録部16に記録された識別情報とを照合して、一致する場合にのみ、情報伝送等の応答処理を行うように設定されている。
以上のような本実施形態においては、図8に示すように、ICタグリーダ2から、被設置機器Cに設置された全てのICタグ1に読み出し用の電磁波を照射しても、照射された電磁波に重畳された識別情報を持つICタグ1のみが応答するので、特定のICタグ1から確実に情報を得ることが可能となる。このため、ICタグリーダ2をICタグ1ごとに移動させたり、アンテナ部10の指向性を極度に高める必要はない。特に、高電圧機器などICタグリーダ2を遠方に設置せざるを得ない場合であっても、アンテナ部10の指向性を著しく高める必要はない。
本実施形態は、基本的には、上記の第1の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態においては、被設置機器Cの金属構造物EとICタグ1のアンテナ部10が電磁的に結合している。このとき、特定の周波数の結合を強くし、他の周波数における結合を極めて弱くすることにより、図9に示すように、特定の周波数の電磁波のみを検知したり特定のICタグ1を選別して情報交換を行うことが可能となる。また、ICタグ1との情報交換は金属構造物Eを介して行うことも可能である。このばあい、ICタグリーダ2はICタグ1と対向させる必要はない。遠方から高周波電流を金属構造物Eに誘導させ、金属構造物EからICタグ1に向けて電磁波Rを放射させればよい。
本実施形態は、上記の実施形態において、ICタグ1を、アンテナ部10と金属構造物Eとが波長に応じた距離だけ離れるように設置し、ICタグリーダ2を金属構造物EとICタグ1とを結ぶ延直上に設置する。このように設置することにより、金属構造物Eで反射された電磁波RとICタグ1のアンテナ部10から放出される電磁波とが干渉して強め合い指向性を持つ。そのため、遠方まで電磁波が到達するので、ICタグリーダ2は指向性の方向であれば遠方に設置することが可能となる。また、ICタグ1のアンテナ部10が強い指向性を持つので、指向性の強いアンテナを有するICタグリーダ2を用いると、遠方から特定のICタグ1を選択することも可能となる。
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。例えば、ICタグの各機能を実現するための具体的な回路構成は、種々考えられるものであり、特定のものには限定されない。ハードウェア処理とプログラム及びデータによるソフトウェア処理の範囲も自由である。上記の各機能を実現させるための方法及びプログラムも本発明に含まれる。また、アンテナやセンサ等を、ICタグに内蔵させても、独立させて外付けとしてもよい。
2…ICタグリーダ
10,10A…アンテナ部
11…センサ部
11A…高Qフィルタ
12…メモリ部
13…変換部
14…制御部
15…時間情報検知部
16…識別情報記録部
C…被設置機器
E…金属構造物
R,D…電磁波
Claims (6)
- アンテナ部を介して、外部から受信された電磁波により作動するICタグにおいて、
前記電磁波の物理量を検出するセンサ部と、前記センサ部によって検出された物理量を保存するメモリ部とを有し、
前記電磁波は、前記メモリ部に保存された情報を読み出す際の電磁波とは異なる周波数であることを特徴とするICタグ。 - 前記メモリ部へ保存される情報として、特定の周波数帯の電波の物理量のみを検出するフィルタを有することを特徴とする請求項1記載のICタグ。
- 前記物理量とともに前記メモリ部に保存される情報として、前記アンテナ部を介して受信した電磁波に含まれる時間情報を検知する時間情報検知部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のICタグ。
- 個々のICタグを識別するための識別情報を記録した識別情報記録部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のICタグ。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複数のICタグが、金属構造物と特定の周波数において電磁的に強く結合し、他の周波数の電磁波に対しては弱い結合となるように配置されていることを特徴とするICタグシステム。
- 前記ICタグは、前記メモリ部に保存された情報を読み出す際の電磁波の周波数又は波長に応じた距離だけ前記金属構造物から絶縁物により離間され、前記金属構造物と前記ICタグとを結ぶ延直上に、ICタグリーダが配設されていることを特徴とする請求項5記載のICタグシステム。
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