JP2006169706A - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸水着肉性が良好で印刷後不透明度が高く、しかもブランケットパイリング等のトラブルも発生しにくい、良好な印刷品質と印刷作業性とを兼ね備えたオフセット印刷用新聞用紙を提供する
【解決手段】 原紙の少なくとも一方の面に、顔料と接着剤と表面サイズ剤とを含有する表面処理剤を塗工してなるオフセット印刷用新聞用紙であって、前記顔料の50質量%以上が軽質炭酸カルシウムであり、前記接着剤の主成分が澱粉であり、前記軽質炭酸カルシウムの乾燥塗工量が片面当たり0.3〜3.0g/mであることを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙
【選択図】 なし

Description

本発明は、オフセット印刷用新聞用紙に関する。特に、吸水着肉性が良好で印刷後不透明度が高く、しかもブランケットパイリング等のトラブルも発生しにくい、良好な印刷品質と印刷作業性とを兼ね備えたオフセット印刷用新聞用紙に関する。
新聞用紙の印刷を含め、近年の商業印刷方式は、オフセット印刷が主流となっている。オフセット印刷は通常PS版と呼ばれる刷版を作成し、刷版に湿し水とインキを供給して印刷する方式である。刷版は平版であり、刷版上で画線部は親油性の表面となるように処理され、非画線部は親水性の表面になるように処理されている。この刷版に湿し水とインキを供給すると、画線部にはインキが、非画線部には水が付着した状態となり、この刷版よりブランケットを介して紙にインキを転移させて印刷することができる。
このオフセット印刷では、比較的タックの強いインキを使用するため、強い表面強度が要求される。特に湿し水が用紙表面に付着するため、耐水性があり、湿潤時にも強い表面強度を保つことが要求される。
表面強度の弱い表面を持つ用紙を使用すると、紙表面に塗工された顔料分が溶出し、ブランケット上に顔料など(パイリング物)が堆積する現象(ブランケットパイリング)が起きる場合がある。また、パイリング物が多くなると、ブランケット上にインキがうまく転写されず、印刷部にカスレが発生する現象(印面カスレ)を生じるトラブルが起こる場合がある。
湿し水による湿潤が複数回必要なカラー印刷の導入によって、表面強度に関する要求は厳しさを増している。
また、オフセット印刷では、ブランケット及び新聞用紙表面に水被膜が生じ、疎水性のインキが着肉しにくくなる現象(吸水着肉性の悪化)が見られる場合がある。この現象は、湿し水による湿潤が複数回必要なカラー印刷の場合に特に生じやすい。
また、近年、新聞用紙には軽量化(低坪量化)が求められている。低坪量の用紙では、表面の印刷が裏面から透けて見える現象(裏抜け)が生じる場合がある。この現象は、用紙の同一表面に多量のインキが付与されるカラー印刷の場合に特に生じやすい。そのため、低坪量であっても、不透明度、特に印刷後にも高い不透明度が維持できる用紙の要求が強まっている。
また、環境面でDIP(脱墨古紙パルプ)の高率配合化が重要視されているが、DIPは、GP(砕木パルプ)やRGP(リファイナ砕木パルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)等のメカニカルパルプに比較し、不透明度が出難い。そのため、DIPを高率配合しても、高い不透明度が得られる用紙の要求が強まっている。
紙の不透明度を高めるために、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム、酸化チタンあるいはタルク等の無機顔料を、抄紙時の填料として多量に使うことが行われている。
しかし、これらの無機顔料は、オフセット印刷時の湿し水によって容易に紙層内から浸み出し、ブランケットにパイリングする紙粉の主な成分の一つとなる。そのため、抄紙時に無機顔料を用いることによる不透明度の改良には限界があった。
無機顔料を抄紙時に高率配合化せずに吸水着肉性や印刷後不透明度を向上する手段として、抄紙後に各種顔料を新聞用紙表面に塗工する方法が提案されている。
塗工する顔料として、サチンホワイトや水和珪酸、中空有機顔料を用いると、少量の塗工量で白色度、不透明度、印刷後不透明度への改善効果が認められる(特許文献1,2,3参照)。
また、不透明度の高い顔料として知られる二酸化チタンを用いる方法(特許文献4参照)も紹介されている。二酸化チタンの塗工は、他の顔料を使用した場合に比較して良好な不透明度を得ることができ、ネッパリ性にも改善効果が認められる。
また、一般塗工紙において通常に使用されるカオリンを用いる方法(特許文献5参照)は、カオリンが比較的安価であるという利点がある。また、コロイダルシリカを用いる方法(特許文献6,7,8参照)は、ネッパリ性、吸水着肉性等の改良に効果が認められるとされている。また、軽質炭酸カルシウムを用いる方法も検討されている(特許文献2の段落[0028]における比較例2参照)。
特開2000−34694号公報 特開2001−164494号公報 特開2000−314097号公報 特開平11−247095号公報 特開平4−57988号公報 特開2001−348796号公報 特開2001−226896号公報 特開2002−129489号公報
オフセット印刷用紙に対する要求事項は上述した各種要求事項に留まらない。例えば、良好なインキセット性も要求されている。インキセット性が良好でない場合、すなわち、印刷機上でのインキの乾燥が不充分となる場合は、印刷後の用紙のインキが他の用紙に付着する現象(セットオフ)が生じる場合がある。
また、新聞用紙の場合、印刷後の作業性も重要とされている。特に、印刷部から折り部にいたる間に走行紙が蛇行したり偏ったりする現象(紙流れ)を防ぐ必要がある。
上記抄紙後に各種顔料を新聞用紙表面に塗工する方法は、いずれも吸水着肉性や印刷後不透明度の向上を企図するものであるが、以下に説明するように、これら多岐にわたる要求事項を、バランス良く満たすには至っていない。
顔料としてサチンホワイトや水和珪酸、中空有機顔料を用いる方法では、これらの顔料と接着剤との結合強度が弱く、ブランケットパイリングが生じやすくなる。そのため、接着剤比率の増加が必要で、結果的に不透明度向上の効果が小さくなり、コスト的にも好ましくない。
二酸化チタンを用いる方法では、接着剤との相溶性が悪く、塗工時に凝集物を生じ易く安定した操業が困難である。
カオリンを用いる方法では、少量の塗工では白色度、不透明度向上の効果が小さい。しかし、板状顔料であるため、塗工量を増加させると摩擦係数が低下して紙流れが発生する問題点がある。コロイダルシリカを用いる方法では、不透明度向上の効果が小さい。
軽質炭酸カルシウムを用いる方法では、不透明度向上の効果はコロイダルシリカよりは優れているものの、サチンホワイト、水和珪酸、中空有機顔料に比べると劣っている。そのため、軽質炭酸カルシウムで充分な不透明度と吸水着肉性を得ようとすると、少なくとも片面当り0.3g/m以上の塗工量が必要である。
しかしながら、塗工量が0.3g/mを超えると、表面強度が弱くなり、ブランケットパイリングが生じやすくなるという問題点があった。
さらに、新聞用紙のように、顔料を3g/m以下の少量塗工する場合、バインダー分の多くは塗工時に原紙中に吸収され、塗工紙最表面には塗工時の半量以下のバインダーしか存在しない状態となる。この非常に薄いバインダー膜は、水の付着により容易に浸出し、顔料の結着能力がほとんどなくなってしまう。その結果、ブランケットパイリングがより起こりやすくなるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、吸水着肉性が良好で印刷後不透明度が高く、しかもブランケットパイリング等のトラブルも発生しにくい、良好な印刷品質と印刷作業性とを兼ね備えたオフセット印刷用新聞用紙を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]原紙の少なくとも一方の面に、顔料と接着剤と表面サイズ剤とを含有する表面処理剤を塗工してなるオフセット印刷用新聞用紙であって、
前記顔料の50質量%以上が軽質炭酸カルシウムであり、
前記接着剤の主成分が澱粉であり、
前記軽質炭酸カルシウムの乾燥塗工量が片面当たり0.3〜3.0g/mであることを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙
[2]前記表面サイズ剤が、オレフィン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体及び/又はスチレン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体を含む[1]に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
[3]前記表面サイズ剤が、オレフィン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体を主成分とする[1]に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
[4]前記オレフィン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体の質量平均分子量が、1000〜10000である[2]又は[3]に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
[5]前記表面サイズ剤の乾燥塗工量が、片面当たり0.005〜0.15g/m2である[1]〜[4]のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
[6]前記軽質炭酸カルシウムの形態が立方体状である[1]〜[5]のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
[7]前記澱粉が疎水基を含有する澱粉である[1]〜[6]のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
[8]前記表面処理剤が、前記顔料を、前記接着剤100質量部に対して50〜300質量部含有する[1]〜[7]のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
[9]原紙の内部pHが6.0以上である[1]〜[7]のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
本発明のオフセット印刷用新聞用紙は、吸水着肉性が良好で印刷後不透明度が高く、しかもブランケットパイリング等のトラブルも発生しにくい。すなわち、本発明のオフセット印刷用新聞用紙は、良好な印刷品質と印刷作業性とを兼ね備えている。
[表面処理剤]
本発明のオフセット印刷用新聞用紙は、原紙に表面処理剤を塗工したものである。表面処理剤には、顔料と接着剤と、表面サイズ剤とが含有される。
(顔料)
表面処理剤に含有される全顔料の50質量%以上は、軽質炭酸カルシウムである。50質量%未満では軽質炭酸カルシウムに由来する印刷後不透明度および動摩擦係数向上効果が見られなくなり、また表面処理剤の流動性や安定性に問題が発生する場合がある。
軽質炭酸カルシウムとしては、立方体状のものが、セットオフが出難く、かつ印刷後不透明度が高いために最適である。
軽質炭酸カルシウム以外の副顔料成分としては、カオリンクレー、重質炭酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、サチンホワイト等の顔料類を用いることができる。
全顔量に対する軽質炭酸カルシウムの割合は、60質量%以上であることが好ましく、100質量%であることがより好ましい。
軽質炭酸カルシウムの乾燥塗工量は、片面当たり0.3〜3.0g/mであることが必要であり、0.5〜2.0g/mであることが好ましく、0.8〜1.5g/mであることがより好ましい。
軽質炭酸カルシウムの乾燥塗工量が0.3g/m未満では、新聞用紙表面の顔料分布が疎になりすぎ、充分な印刷後不透明度向上効果を得ることが出来ない。
また、新聞は一般に熱乾燥のないオフセット印刷機で印刷される。この場合、新聞用紙の原紙にインキの溶剤が吸収されることによって初期乾燥される。しかし、軽質炭酸カルシウムの乾燥塗工量が3.0g/mを超えると、原紙の細孔が埋められてしまい、印刷機上での乾燥が不充分となり、いわゆるセットオフが発生する。
なお、各面に対する軽質炭酸カルシウム塗工量は同じである必要はなく、原紙に表裏差がある場合や、印刷条件が表裏で異なる場合などには、各面の塗工量を適宜、本発明の範囲において調整することが出来る。
顔料全体の乾燥塗工量は、片面当たり0.3〜6.0g/mであることが好ましく、0.5〜3.3g/mであることがより好ましく、0.5〜1.5g/mであることがさらに好ましい。
片面当たりの顔料全体の乾燥塗工量を0.3g/m以上とすることにより、印刷後不透明度を効果的に向上させることができる。また、6.0g/m以下とすることによりセットオフの発生を抑制できる。
印刷後不透明度向上効果とブランケットパイリング抑制効果とのバランスの観点から、表面処理剤中の顔料全体の含有量は、総接着剤100質量部に対して、50〜300質量部であることが好ましく、80〜200質量部であることがより好ましく、100〜160質量部であることがさらに好ましい。
顔料全体の含有量が総接着剤100質量部に対して50質量部未満では、顔料の接着能力が非常に大きく、ブランケットパイリング抑制効果は高い。しかしながら、顔料層の細孔が接着剤で埋められてしまうために溶剤吸収能力および光散乱能力が低下しやすい。そのため、印刷後不透明度向上効果が小さくなりやすい。
他方、顔料全体の含有量が総接着剤100質量部に対して300質量部を超えると接着剤に由来する印刷後不透明度悪化が少なくなり、印刷後不透明度が向上しやすくなる。しかし、顔料の接着に必要な接着剤量が不足して、ブランケットパイリングが発生しやすくなる。
(接着剤)
表面処理剤に含有される接着剤は、澱粉を主成分とする。ここでいう主成分とは、全接着剤中で最も含有量が多い成分という意味である。総接着剤に占める澱粉の割合は、50質量%以上であることが好ましく、100質量%であることがより好ましい。
澱粉の種類としては一般的に用いられる生澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、りん酸エステル化澱粉等のエステル化澱粉、あるいは酵素変性澱粉、疎水基含有澱粉などを用いることが出来る。
澱粉としては、疎水性を有する澱粉が好適である。具体的には、その澱粉単体で形成したフィルム(以下「澱粉単体フィルム」という。)に水を滴下した後1.0秒後の表面接触角が60°以上となることが好ましく、80°以上となることがより好ましく、90°以上となることがさらに好ましい。
澱粉単体フィルムの表面接触角を60°以上とすることにより、湿し水による澱粉の膨潤が抑制される。そのため、表面サイズ剤と浸し水との接触が抑制され、表面サイズ剤が溶出しにくくなる。その結果、ブランケットパイリングや印面カスレを効率的に防止できる。
通常使用される酸化澱粉、エステル化澱粉あるいはエーテル化澱粉などは、その澱粉単体からなるフィルムに水を滴下後1.0秒後の表面接触角が30〜50°程度である。
疎水性を有する澱粉として、具体的には、疎水基を含有する澱粉(以下「疎水基含有澱粉」という。)を用いることが好ましい。疎水基含有澱粉とは、通常の澱粉中の水酸基の一部が疎水基で置換された澱粉である。
澱粉分子中に含有されている疎水基は、澱粉分子間凝集力を阻害せず、フィルム強度を低下させる事なく用紙表面の接触角を向上させることが出来る。
疎水基含有澱粉中、疎水基で置換された水酸基の割合(置換度、完全置換の場合1)は、0.001〜0.01が好ましく、0.005〜0.01がより好ましい。
疎水基含有澱粉は、通常の澱粉に、無水アルケニルコハク酸、1−ペンタデセン、1−オクタデセン等のオレフィン系化合物や、パルミチン酸、ステアリン酸等を反応させることにより得ることができる。
澱粉以外の接着剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどの水溶性セルロース類、アルギン酸、グアーガム、キサンタンガム、プルラン等の天然水溶性高分子誘導体類、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の合成水溶性高分子類、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の合成ラテックス類などを用いることが出来る。
(表面サイズ剤)
表面処理剤に含有される表面サイズ剤は、オレフィン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体(以下「オレフィン系サイズ剤」という。)及び/又はスチレン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体(以下「スチレン系サイズ剤」という。)を含むことが好ましい。また、オレフィン系サイズ剤を主成分とすることがより好ましい。
ここで主成分とは、全表面サイズ剤中で最も含有量が多い成分という意味である。総表面サイズ剤に占めるオレフィン系サイズ剤の割合は、20質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
また、総表面サイズ剤に占めるオレフィン系サイズ剤及び/又はスチレン系サイズ剤の割合は、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
オレフィン系サイズ剤とは、具体的には、疎水性不飽和モノマーであるオレフィン系不飽和モノマーとカルボキシ基含有不飽和モノマー若しくはその塩を主構成要素とする共重合体である。
オレフィン系不飽和モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、イソオクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等の炭素数2〜20程度の直鎖、環状または分岐状のオレフィン系不飽和モノマーが挙げられる。
オレフィン系サイズ剤は、澱粉分子間の結合を阻害する程度が極めて低く、澱粉フィルムの耐水性をほとんど低下させず、ネッパリ現象も抑制しやすいため好適である。
スチレン系サイズ剤とは、具体的には、疎水性不飽和モノマーであるスチレン系不飽和モノマーとカルボキシ基含有不飽和モノマー若しくはその塩を主構成要素とする共重合体である。
スチレン系不飽和モノマーとしては、例えば、スチレンや、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのアルキル基置換スチレン、モノクロロスチレン、モノブロモスチレンなどのハロゲン置換スチレン、さらにはシアノスチレン等が挙げられる。
スチレン系サイズ剤は、表面接触角を向上する効果が高く、吸水着肉性も良好としやすいため好ましい。
上記オレフィン系不飽和モノマーまたはスチレン系不飽和モノマーからなる疎水性不飽和モノマーと共重合されるカルボキシ基含有不飽和モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸ハーフエステル、イタコン酸、イタコン酸ハーフエステル、シトラコン酸、フマル酸等が挙げられる。
本発明で使用する表面サイズ剤において、疎水性不飽和モノマーとカルボキシ基含有不飽和モノマーとのモル比については特に限定されないが、疎水性不飽和モノマー1モルに対して0.5〜3モル、好ましくは0.5〜2モルの範囲でカルボキシ基含有不飽和モノマーを共重合するのが望ましい。
カルボキシ基含有不飽和モノマーの割合を0.5モル以上とすることにより、ネッパリ現象を抑制できる。また、カルボキシ基含有不飽和モノマーの割合を3モル以下とすることにより、充分なサイズ効果が得られ、水切れ断紙等の発生を抑制でき、印刷作業性が向上する。
オレフィン系サイズ剤及び/又はスチレン系サイズ剤には、上記疎水性不飽和モノマーとカルボキシ基含有不飽和モノマーの他に、ジメチルアミノメタクリレート等の第三モノマー成分を少量含んでいても良い。
オレフィン系サイズ剤及び/又はスチレン系サイズ剤は、上記モノマー成分と重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤等を混合し、常法に従って溶液重合または乳化重合することによって得られる。
溶液重合の溶媒としては、エチルアルコールやプロピルアルコール等のアルコール類、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン等の低級ケトン類、酢酸エチル等の有機溶媒が単独または混合して使用される。有機溶媒は、重合反応終了後、常法に従って除去され、アンモニア水溶液や水酸化ナトリウム水溶液等が添加される。また、水溶性溶剤であれば、水と混合して使用することも出来る。
オレフィン系表面サイズ剤の質量平均分子量は、1000〜10000であることが好ましく、5000〜7000であることがより好ましい。オレフィン系表面サイズ剤の質量平均分子量を10000以下とすることにより、澱粉の分子間結合を阻害しにくく、ネッパリ現象を生じにくくできる。一方、質量平均分子量を1000以上とすることにより、サイズ剤として機能が確保され、充分なサイズ性が得られる。そのため、印刷時の湿し水によりブランケットパイリング、印面カスレ、さらには水切れ断紙などのトラブルを発生しにくくなる傾向にある。
なお、表面サイズ剤の質量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶離液として、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算して求めた値である。スチレン系表面サイズ剤の質量平均分子量については特に限定されるものではないが、10000〜50000が好ましく、20000〜30000がより好ましい。
本発明で使用する表面サイズ剤を、より具体的な共重合体として例示するならば、オレフィン系表面サイズ剤としては、エチレン/アクリル酸共重合体、イソブチレン/アクリル酸共重合体、n-ブチレン/(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、プロピレン/マレイン酸共重合体、エチレン/マレイン酸共重合体などが挙げられる。また、スチレン系表面サイズ剤としては、スチレン/アクリル酸共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体などが挙げられる。
オレフィン系サイズ剤及びスチレン系サイズ剤以外の表面サイズ剤としては、アルキルケテンダイマー系、エマルジョン型ポリマーが挙げられる。
表面サイズ剤の乾燥塗工量は、原紙の片面当たり0.005〜0.15g/m2が好ましく、0.015〜0.05g/m2がより好ましい。片面当たりの表面サイズ剤の乾燥塗工量を0.005g/m2以上とすることにより、サイズ剤としての効果が効果的に得られ、充分な耐水性が得られる。そのため、塗工された顔料のブランケットパイリングが発生しにくくなる。他方、乾燥塗工量を0.15g/m2以下とすることにより、乾燥時のバインダー強度が確保されやすく、塗工された顔料やレイセルなどがブランケットに取られにくくなる。なお、各面に対する表面サイズ剤塗工量は同じである必要はなく、原紙に表裏差がある場合などには、各面の塗工量を適宜、本発明の範囲において調整することが出来る。
(その他の成分)
表面処理剤には、顔料と接着剤と表面サイズ剤に加えて、耐水化剤類、消泡剤類、スライムコントロール剤類、染料類などを適宜配合しても差し支えない。
(動摩擦係数)
本発明のオフセット印刷用新聞用紙は、JISP−8147による動摩擦係数が0.5〜0.8であることが好ましく、0.55〜0.75であることがより好ましい。動摩擦係数を0.5以上とすることにより、新聞オフセット輪転印刷機においてテンションが掛かりやすくなり、紙流れ等のトラブルが発生しにくくなる。一方、0.8以下とすることにより、しわなどのトラブルの発生を防止できる。
動摩擦係数は、例えば、表面サイズ剤の種類を適切に選択することにより調整できる。表面サイズ剤としてオレフィン系サイズ剤及び/又はスチレン系サイズ剤を用いると、動摩擦係数が比較的大きくなる傾向がある。一方、表面サイズ剤として、アルキルケテンダイマー、を用いると、動摩擦係数が比較的小さくなる傾向がある。
動摩擦係数は、その他、内添填料の含有量によっても調整することができる。
(接触角)
本発明のオフセット印刷用新聞用紙は、紙表面と水との接触角が水滴下後1秒後の値で80°以上であることが好ましく、80゜〜100゜であることがより好ましく、90゜〜100゜であることがさらに好ましい。
本発明者らは、オフセット印刷時の塗工層中の顔料の剥離を抑制させる方法を検討した結果、バインダー膜の水に対する接触角を上げる方法が最良である事を見出した。さらに、水滴下後1秒後の接触角が80°以上であれば、紙表面に水が乗らず、バインダー分が溶け出しにくくなるため顔料の剥離が抑制され、パイリングが発生しにくくなることを見出した。
水滴下後の経時での接触角は、表面サイズ剤を添加することで高められる。また、疎水基を含有する澱粉を接着剤として使用すると、水滴下後の経時での接触角低下がより効果的に抑えられる。
接触角は、その他、内添サイズ剤、表面処理剤の塗布量によっても調整することができる。
[原紙]
本発明のオフセット印刷用新聞用紙における原紙には、化学パルプ(NBKP、LBKP等)、機械パルプ(GP、CGP、RGP、PGW、TMP等)、脱墨古紙パルプ(DIP等)等を単独または任意の比率で混合した原料パルプを使用することができる。
また、抄紙時に、ホワイトカーボン、クレー、無定形シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの製紙用填料を適宜添加することができる。また、必要に応じて、内添サイズ剤、定着剤、紙力増強剤、歩留り向上剤、耐水化剤、紫外線吸収剤等の公知公用の抄紙用薬品を添加することができる。
原紙の抄造条件についても、特に限定はなく、公知公用の抄紙機にて抄紙することができる。抄紙機としては、例えば、長網式抄紙機、ツインワイヤー型抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機等の商業規模の抄紙機を、適宜選択して使用できる。
原紙の坪量は、30〜60g/m2であることが好ましく、35〜55g/m2であることがより好ましく、35〜50g/m2であることがさらに好ましい。
原紙の物性としては、オフセット印刷機で印刷可能である必要があり、通常の新聞用紙程度の引張り強度、引裂き強度、伸びなどの物性を有するものであれば良い。
原紙の抄紙方式としては、酸性抄紙、中性抄紙等のいずれの方式でも良いが、特に中性抄紙によって得られる、紙面および紙内部pH(原紙pH)が6.0以上の原紙がオフセット印刷用新聞用紙として好適である。中性抄紙においては、硫酸バンドの使用量が酸性抄紙と比べて少ないため、表面処理剤液中への酸性成分の戻りがほとんどなく、循環させる表面処理剤液のpH変動が小さくなり塗料安定性が高くなる。また、損紙処理において、抄紙pHが高い中性抄紙の場合には炭酸カルシウムの溶解が抑えられるため、発泡やスケール生成などのトラブルが発生しにくくなる。
[塗工等]
表面処理剤を原紙へ塗工するための塗工装置としては、特に限定されるものではないが、例えばインクラインまたはバーティカルツーロールサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス、ゲートロールコーターなどのロールコーター、トレーリング、フレキシブル、ロールアプリケーション、ファウンテンアプリケーション、ショートドゥエル等のベベルタイプやベントタイプのブレードコーターロッドブレードコーター、バーコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、グラビアコーターなどの公知公用の装置が適宜使用される。なお、表面処理剤を塗布後の湿潤塗被層を乾燥する方法としては、例えば、蒸気乾燥、ガスヒーター乾燥、電気ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥等の各種方式が採用できる。
本発明のオフセット印刷用新聞用紙の製造に際しては、表面処理剤塗液の塗被層の形成後に、各種キャレンダー装置にて平滑化処理を施すことが好ましい。
かかるキャレンダー装置としては、スーパーキャレンダー、ソフトキャレンダー、グロスキャレンダー、コンパクトキャレンダー、マットスーパーキャレンダー、マットキャレンダー等の一般に使用されているキャレンダー装置を適宜使用できる。
また、キャレンダー装置は、コーターと別であるオフタイプとコーターと一体となっているオンタイプがあるが、どちらにおいても使用できる。キャレンダー装置の剛性ロールとしては、金属もしくはその表面に硬質クロムメッキ等で鏡面処理したロールを適宜使用できる。弾性ロールとしては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリレート樹脂等の樹脂ロール、コットン、ナイロン、アスベスト、アラミド繊維等を成型したロールを適宜使用できる。
キャレンダー仕上げにおける、剛性ロールの温度、キャレンダー圧力、ニップ数、ロール速度、キャレンダー前の紙水分等の条件は、要求される品質に応じて適宜選択される。
なお、キャレンダーによる仕上げ後に、塗被紙の調湿、加湿のための水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加湿装置等を適宜組合せて使用することも勿論可能である。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ固形分質量部および固形分質量%を示す。
(塗工紙原紙の作成)
(A)塗工紙原紙Aの作成
針葉樹クラフトパルプ10部、サーモメカニカルパルプ40部、脱墨古紙パルプ50部の割合で混合して離解し、レファイナーでフリーネス120mlC.S.F.(カナダ標準フリーネス)に調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当りカチオン化澱粉(商品名;P3Y、PIRAAB STARCH Co., Ltd.製)を0.5%、填料としてホワイトカーボンを2%、酸性ロジンサイズ剤(商品;SPGK、荒川化学工業株式会社製)を0.6%添加し、硫酸バンドで抄紙pHを4.5に調整後、得られた紙料をオントップツインワイヤー抄紙機で抄紙し、米坪40g/m2、酸性ロジンサイズ剤含有率が対パルプ当り0.4%である塗工紙原紙Aを得た。なお、内添サイズ剤の含有率は、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて測定した。
(B)塗工紙原紙Bの作成
針葉樹クラフトパルプ10部、サーモメカニカルパルプ40部、脱墨古紙パルプ50部の割合で混合して離解し、レファイナーでフリーネス120mlC.S.F.(カナダ標準フリーネス)に調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当りカチオン化澱粉(商品名;P3Y、PIRAAB STARCH Co., Ltd.製)を0.5%、中性ロジンサイズ剤(N815、荒川化学工業株式会社製)を0.8%、填料としてホワイトカーボンを2%添加し、硫酸バンドで抄紙pHを6.5に調整後、得られた紙料をオントップツインワイヤー抄紙機で抄紙し、米坪40g/m2、中性ロジンサイズ剤含有率が対パルプ当り0.4%塗工紙原紙Bを得た。
(実施例1)
表面処理剤塗液として、立方体状軽質炭酸カルシウム(商品名;ブリリアントS15、白石工業株式会社製)100部、酸化トウモロコシ澱粉(商品名;王子エースA、王子コーンスターチ株式会社製)80部、オレフィン系表面サイズ剤(商品名;OT25、荒川化学工業株式会社製、質量平均分子量6000、オレフィンマレイン酸溶液)3.0部からなる固形分濃度20%の顔料分散液を調製した。
この顔料分散液を上記の塗工紙原紙Aの両面に、ゲートロールコーターを使用して、乾燥後の塗工量が両面合計1.8g/m2となるように両面に略均等に塗布、乾燥後、樹脂ロール/金属ロールよりなるソフトカレンダー仕上げを行い、坪量41.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例2)
顔料分散液中の酸化トウモロコシ澱粉の配合量を48部、表面サイズ剤配合量を1.2部、顔料分散液の固形分濃度を30%とし、乾燥後の両面合計塗工量を3.7g/m2とした以外は、実施例1と同様にして坪量43.7g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例3)
顔料分散液中の表面サイズ剤配合量を6.0部、固形分濃度を16%とし、乾燥後の両面合計の塗工量を0.93g/m2とした使用した以外は、実施例1と同様にして坪量40.9g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例4)
顔料分散液中の軽質炭酸カルシウムを柱状軽質炭酸カルシウム(商品名;TP−123CS、奥多摩工業株式会社)とした以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例5)
顔料分散液中の表面サイズ剤をスチレン系表面サイズ剤(商品名;GS−25、荒川化学工業株式会社製、質量平均分子量20000)とした以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用塗工紙を得た。
(実施例6)
顔料分散液中の表面サイズ剤を高分子量オレフィン系表面サイズ剤(商品名;PM482S、荒川化学工業株式会社製、質量平均分子量20000)とした以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例7)
顔料分散液中の表面サイズ剤をアルキルケテンダイマー(AKD)系表面サイズ剤(商品名;SS389、星光PMC株式会社製)とした以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用塗工紙を得た。
(実施例8)
顔料分散液中の表面サイズ剤配合量を40部とした以外は、実施例1と同様にして坪量42.2g/m2オフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例9)
顔料分散液中の酸化トウモロコシ澱粉を、酸化タピオカ澱粉の疎水基変性澱粉(商品名;フィルムコート370、日本NSC株式会社製)とした以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例10)
顔料分散液中の立方体状炭酸カルシウム100部の代わりに顔料成分として立方体状軽質炭酸カルシウム60部(商品名;ブリリアントS15、白石工業株式会社製)、微粒カオリン40部(商品名;ミラグロスJ、エンゲルハード株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例11)
顔料分散液中の立方体状炭酸カルシウム100部の代わりに、立方体状軽質炭酸カルシウム(商品名;ブリリアントS15、白石工業株式会社製)60部、微粒カオリン(商品名;ミラグロスJ、エンゲルハード株式会社製)40部を用いた以外は、実施例2と同様にして坪量43.7g/m2オフセット印刷用塗工紙を得た。
(実施例12)
塗工紙原紙Aの代りに、上記の塗工紙原紙Bを使用した以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例13)
顔料分散液中の表面サイズ剤をスチレンアクリレートエマルジョン系表面サイズ剤(商品名;SE2066、星光PMC株式会社製、質量平均分子量100000)とした以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用新聞用紙を得た。
(実施例14)
顔料分散液中の表面サイズ剤をオレフィン系表面サイズ剤とスチレン系表面サイズ剤の混合物(商品名;SS2800、星光PMC株式会社製、質量平均分子量30000)とした以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例1)
顔料分散液として、酸化トウモロコシ澱粉(商品名;王子エースA、王子コーンスターチ株式会社製)100部からなる固形分濃度8%の水溶液を調製した。この顔料分散液をゲートロールコーターで、乾燥後の塗工量が両面合計0.6g/m2となるように両面に略均等に塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にして坪量40.6g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例2)
顔料分散液として、酸化トウモロコシ澱粉(商品名;王子エースA、王子コーンスターチ株式会社製)100部、オレフィン系表面サイズ剤(商品名;OT−25、荒川化学工業株式会社製)4.8部からなる固形分濃度8%の顔料分散液を調製した。この顔料分散液をゲートロールコーターで、乾燥後の塗工量が両面合計0.6g/m2となるように両面に塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にして坪量40.6g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例3)
顔料分散液として、表面サイズ剤を使用しない以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例4)
顔料分散液を、酸化トウモロコシ澱粉の配合量を200部とし、表面サイズ剤を使用せず調製した。この顔料分散液をゲートロールコーターで、乾燥後の塗工量が両面合計3.0g/m2となるように両面に塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にして坪量43.0g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例5)
顔料分散液中の立方体状炭酸カルシウム100部の代わりに立方体状軽質炭酸カルシウム30部、微粒カオリン(商品名;ミラグロスJ、エンゲルハード株式会社製)70部を用いた以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例6)
顔料分散液中の立方体状炭酸カルシウム100部の代わりに微粒カオリン(商品名;ミラグロスJ、エンゲルハード株式会社製)100部を用いた以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例7)
顔料分散液中の酸化トウモロコシ澱粉の配合量を300部とし、顔料分散液の固形分濃度を10%とし、ゲートロールコーターを使用して、乾燥後の塗工量が片面あたり0.4g/m2となるように両面に塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にして坪量40.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例8)
顔料分散液中の酸化トウモロコシ澱粉の配合量を20部とし、顔料分散液の固形分濃度を35%とし、ゲートロールコーターを使用して、乾燥後の塗工量が片面あたり2.4g/m2となるように両面に塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にして坪量44.8g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例9)
顔料分散液中の酸化トウモロコシ澱粉の配合量を50部とし、顔料分散液の固形分濃度を38%とし、ゲートロールコーターを使用して、乾燥後の塗工量が片面あたり3.0g/m2となるように両面に塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にして坪量46.0g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
(比較例10)
顔料分散液中の酸化トウモロコシ澱粉を、酸化タピオカ澱粉の疎水基変性澱粉(商品名;フィルムコート370、日本NSC株式会社製)とし、表面サイズ剤を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして坪量41.8g/m2オフセット印刷用新聞用紙を得た。
上記のようにして得た実施例および比較例となるオフセット印刷用新聞用紙について、下記の物性を測定し、その結果を表1、表2に示した。また、表1、表2には、上記の処方から導かれる質量比、塗工量等を併せて記載した。
(紙内部pH)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙をOPP粘着テープ(商品名;#4267テサテープ株式会社)と同じ幅に断裁し、その両面にOPP粘着テープを貼りあわせ、30mm/秒の速さで180°ピールし、紙層を2分割した。
分割面の紙面pH(紙内部pH)を、紙面測定用pH計(型式MPC、共立理化学研究所製)にて測定した。すなわち、前記紙面測定用pH計に付属の、pH測定範囲が4.6〜6.8であるBCP溶液での発色、またはpH測定範囲が6.0〜8.0であるBTB溶液での発色を、標準板と対比させて測定した。
(接触角)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙について、23℃、50%RH雰囲気下で、動的表面接触角測定装置(ダイナミックアブソープションテスタ DAT1100、Fibro社製)を用い、水滴を滴下後1秒後の表面接触角を測定した。
(印刷後不透明度)
JAPAN TAPPI No.45に準拠した。なお、実施例1の坪量を基準とし、異なる坪量のサンプルに対しては、0.6%/坪量1g/mとして坪量補正を行なった。
(吸水着肉性)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙から巾2cmの試料ストリップを切り取り、これをサンプル台紙(OK特アートポスト 256g/m)に貼りつけ、RI印刷試験機(明製作所製)にて、墨インキ(サカタインクス株式会社製)を0.4cc展開させ、ゴムロールと練りロール間をキスタッチにして、その間に水を0.2cc滴下後、印刷を行い、墨ベタ印刷面の黒色濃度をカラー反射濃度計(X−RITE404G、X RITE Inc.製)にて測定した。
(動摩擦係数)
JIS P 8147に準拠した。
(ネッパリ)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙について、非画線部のみのアルミ版とブランケット(DAYインターナショナル製DAYブランケット8891)をセットしたオフセット印刷機(三菱リソピアL−BT3−1100)を用いて、インキをのせずに1〜4胴すべてで水刷りを行い、200部印刷を行った後、水供給を停止し、塗工紙のブランケットへの貼りつき度合いを目視にて判定した。評価は次の5段階評価で行った。
5:繊維の取られが全く発生しない。
4:ごくわずかに繊維の取られが発生。
3:繊維の取られは発生するが、実用上問題のないレベル。
2:一部で紙層破壊発生。
1:全面で紙層破壊発生。
(ドライ表面強度)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙を貼り付けたサンプル台紙を作成し、RI印刷試験機にて、印刷インキ(T&K TOKA株式会社製)を0.4cc使用して印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。
5:繊維の取られが全くみられず、白抜けが発生しない。
4:ごくわずかに繊維の取られが発生し、白抜け部がわずかに(1〜5個所程度)みられる。
3:一部で繊維の取られが発生するが、実用上問題のないレベル。白抜け部は6〜20個所程度。
2:全面で繊維の取られがみられ、白抜け部面積率が5%未満。
1:全面で繊維の取られがみられ、白抜け部面積率が5%以上。
(ウェット表面強度)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙を貼り付けたサンプル台紙を作成し、RI印刷試験機にて、湿らせたガーゼで水を付けたゴムロールで塗工紙面に水を付けた後、直ちに印刷インキ(T&K TOKA株式会社製)を0.5cc使用して印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。
5:繊維の取られが全くみられず、白抜けが発生しない。
4:ごくわずかに繊維の取られが発生し、白抜け部がわずかに(1〜5個所程度)みられる。
3:一部で繊維の取られが発生するが、実用上問題のないレベル。
2:全面で繊維の取られがみられ、白抜け部面積率が5%未満。
1:全面で繊維の取られがみられ、白抜け部面積率が5%以上。
(インキセット)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙を貼り付けたサンプル台紙を作成し、RI印刷試験機にて、印刷インキ(T&K TOKA株式会社製)を0.5cc使用して印刷を行った。印刷は、サンプルがインキロールにタッチしたところから一定時間ごとに2〜3cmづつ行い、印刷終了後のインキロールを別の紙面に写し取り、その濃度変化を目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。なお、下記において基準品とは、比較例1で得たオフセット印刷用新聞用紙である。
5:基準品と比較して、印刷終了後のインキロール表面を転写した紙の印刷部インキ濃度が明確に低い。
4:基準品と比較して、印刷終了後のインキロール表面を転写した紙の印刷部インキ濃度が同程度。
3:基準品と比較して、印刷終了後のインキロール表面を転写した紙の印刷部インキ濃度が僅かに高いが、実用上問題のないレベル。
2:基準品と比較して、印刷終了後のインキロール表面を転写した紙の印刷部インキ濃度がやや高い。
1:基準品と比較して、印刷終了後のインキロール表面を転写した紙の印刷部インキ濃度が明確に高い。
(ブランケットパイリング)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙について、前記オフセット印刷機を使用して、カラー4色刷りを行い、5000部印刷を行った後、ブランケット非画線部への紙粉の堆積度合いを目視にて判定した。評価は次の5段階評価で行った。
5:紙粉の発生がほとんど認められない。
4:紙粉の発生がわずかに認められる。
3:紙粉の発生がやや認められるが、実用上問題のないレベル。
2:紙粉の発生が明確に認められる。
1:ブランケット上に紙粉が多く堆積している。
(印面カスレ)
各実施例および比較例で得たオフセット印刷用新聞用紙について、前記オフセット印刷機を使用し、連続2000部の墨単色印刷を行った後、印刷面のカスレの度合いを目視にて判定した。
5:印刷面のインキ濃度が高く、カスレの発生が認められない。
4:わずかにカスレが発生するが、インキ濃度は全体的に高い。
3:カスレの発生がやや認められるが、実用上問題のないレベル。
2:カスレの発生が明確に認められ、印刷面のインキ濃度が全体的にやや低い。
1:カスレの程度が多く、印刷面のインキ濃度が全体的に低い。
Figure 2006169706
Figure 2006169706
表1に示したように、各実施例で得たオフセット印刷用新聞用紙は、いずれも吸水着肉性が良好で印刷後不透明度が高く、しかもブランケットパイリング等のトラブルも発生しにくいものであった。

Claims (9)

  1. 原紙の少なくとも一方の面に、顔料と接着剤と表面サイズ剤とを含有する表面処理剤を塗工してなるオフセット印刷用新聞用紙であって、
    前記顔料の50質量%以上が軽質炭酸カルシウムであり、
    前記接着剤の主成分が澱粉であり、
    前記軽質炭酸カルシウムの乾燥塗工量が片面当たり0.3〜3.0g/mであることを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙。
  2. 前記表面サイズ剤が、オレフィン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体及び/又はスチレン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体を含む請求項1に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  3. 前記表面サイズ剤が、オレフィン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体を主成分とする請求項1に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  4. 前記オレフィン系不飽和モノマーを構成モノマーとして含む共重合体の質量平均分子量が、1000〜10000である請求項2又は請求項3に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  5. 前記表面サイズ剤の乾燥塗工量が、片面当たり0.005〜0.15g/m2である請求項1〜4のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  6. 前記軽質炭酸カルシウムの形態が立方体状である請求項1〜5のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  7. 前記澱粉が疎水基を含有する澱粉である請求項1〜6のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  8. 前記表面処理剤が、前記顔料を、前記接着剤100質量部に対して50〜300質量部含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  9. 原紙の内部pHが6.0以上である請求項1〜8のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。


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