JP2006144610A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関運転開始時に過流防止弁が誤って閉弁してしまい、内燃機関に燃料が供給されなくなって同機関が始動不能になるのを回避することのできる内燃機関の燃料供給装置を提供する。
【解決手段】機関始動開始時に遮断弁9を開弁するに当たり、同弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態である旨判断されると、遮断弁9を開弁する際に同弁9の開度を全開よりも閉じ側の値にするという開度調整がなされ、これにより上記LPGの流出に制限が加えられる。このため、遮断弁9の開弁に伴い燃料タンク5から燃料配管へと大量のLPGが流出することはなく、その大量の燃料の流れに伴い過流防止弁11が誤って閉弁してしまい、内燃機関1にLPGが供給されなくなるのを回避することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関するものである。
内燃機関の燃料供給装置は、燃料タンク内の燃料を内燃機関に供給するとともに、同機関で消費されなかった余剰の燃料を燃料タンクに戻すための燃料配管を備えている。また、燃料供給装置には、内燃機関の停止中に燃料タンク内の燃料が不必要に燃料配管に流出しないようにする遮断弁、及び、機関運転中での燃料配管の破損等によって燃料タンク内の燃料が外部に流出するのを防止する過流防止弁が設けられている。
上記遮断弁は、その開閉動作を通じて、燃料タンクから燃料配管への燃料の流出を機関運転時に許容する一方、機関停止時には禁止するものである。従って、内燃機関の停止中には、上記遮断弁が開弁されて燃料タンク内の燃料の燃料配管への流出が禁止されるため、その流出が不必要に生じることはなくなる。
また、上記過流防止弁は、燃料タンクから燃料配管に流出する燃料の流量が過多になるとき同燃料の流出を禁止すべく閉弁するものである。このため、上記燃料配管の破損などにより、燃料タンクから燃料配管に流れる燃料の量が過多になると、過流防止弁が閉弁して上記燃料の流れが禁止され、燃料タンク内の燃料が破損した燃料配管を介して外部に流れることはなくなる。
ところで、内燃機関の停止中には、燃料タンクから燃料配管への燃料の供給が行われず同配管内で燃料の流れが生じないこと、及び、燃料配管内に滞留する燃料が内燃機関からの熱を受けることから、燃料配管内の燃料が気化してベーパ(気化燃料)が発生する可能性がある。この場合、内燃機関の始動開始後、燃料配管内の燃料が液体であるという前提のもとに内燃機関への燃料供給が行われると、実際には密度の低い燃料が供給されるために必要な燃料供給量が確保できず、内燃機関の始動性低下を招きかねない。
そこで、特許文献1に示されるように、内燃機関から燃料タンクへの戻り側の燃料配管に設けられたプレッシャレギュレータにより、機関停止開始時点での燃料配管内の燃料の圧力を高く保つことも考えられている。この場合、機関停止中、燃料配管内が加圧された状態となるため、当該配管内での燃料の気化が抑制されるようになる。
特開2003−239788公報
上記特許文献1に示されるように、機関停止開始時点での燃料配管内の燃料の圧力を高く保つことにより、機関停止中に燃料配管内で燃料が気化するのを抑制することはできる。
しかし、内燃機関の燃料供給装置では、機関停止中にメンテナンス等のために燃料配管が取り外される場合がある。この場合、燃料タンクは遮断弁の閉弁によって密閉されているため、燃料タンク内の燃料が外部に流出することはないが、燃料配管に滞留していた燃料は同配管を取り外す際に外部に抜けてしまう。このため、燃料配管を再び組み付けたときには同配管内の圧力は大気圧まで低下している状態となる。
従って、上記燃料配管の組み付け後、最初の機関運転開始時に遮断弁が開弁されるときには、燃料配管内の圧力が配管破損時並の圧力(大気圧)であることから、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力との差が大きくなり、上記遮断弁の開弁に伴い燃料タンクから燃料配管に流れる燃料の流量が上記配管破損時と同程度まで多くなる。その結果、燃料配管の破損等の異常が生じていないにもかかわらず、過流防止弁が誤って閉弁してしまい、内燃機関への燃料供給がなされなくなって同機関を始動できなくなるおそれがある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、機関運転開始時に過流防止弁が誤って閉弁してしまい、内燃機関に燃料が供給されなくなって同機関が始動不能になるのを回避することのできる内燃機関の燃料供給装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、燃料タンク内の燃料を内燃機関に供給する燃料配管と、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料の流出を機関運転時には許容して機関停止時には禁止するよう開閉する遮断弁と、前記燃料タンクから前記燃料配管に流出する燃料の流量が過多になるとき同燃料の流出を禁止すべく閉弁する過流防止弁とを備える内燃機関の燃料供給装置において、閉弁状態にある前記遮断弁が開弁するに当たり、同開弁に伴い前記燃料タンクから前記燃料配管に流出する燃料の流量が過多になる状態であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記燃料の流量が過多になる状態である旨判断されたときには、前記遮断弁の開弁に伴い前記燃料タンク内の燃料が前記燃料配管に流出する際、同燃料の流出を制限する制限手段とを備えた。
上記構成によれば、機関運転開始時に遮断弁を開弁するに当たり、同開弁に伴い燃料タンクから燃料配管に流出する燃料の流量が過多になる状態であれば、遮断弁の開弁に伴い燃料タンク内の燃料が燃料配管に流出する際、同燃料の流出が制限手段によって制限される。このため、上記遮断弁の開弁に伴い燃料タンクから燃料配管へと大量の燃料が流れることはなく、その大量の燃料の流れに伴い過流防止弁が誤って閉弁してしまい、内燃機関に燃料が供給されなくなって同機関が始動不能になるのを回避することができる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記制限手段は、燃料配管を流れる燃料の流量を制御する流量制御弁であって、前記流量制御弁を通じて前記燃料の流出の制限が行われるものとした。
上記構成によれば、遮断弁の開弁に伴い燃料タンクから燃料配管に燃料が流出する際、その流出の制限を前記流量制御弁(制御手段)を通じて的確に行うことができる。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記遮断弁は、前記流量制御弁を兼ねるものであって、閉弁状態からの開弁時、全開よりも閉じ側の開度とすることで前記燃料の流出の制限を行うものとした。
上記構成によれば、遮断弁の開弁に伴い燃料タンクから燃料配管に燃料が流出する際、その流出の制限を遮断弁(流量制御弁)の開度調節によって的確に行うことができる。また、遮断弁が流量制御弁を兼ねているため、上記燃料の流出の制限を行うのに新たな部品を設ける必要もない。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、前記判断手段は、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいことに基づき、前記遮断弁の開弁に伴い前記燃料タンクから前記燃料配管に流出する燃料の流量が過多になる状態である旨判断するものとした。
閉弁状態にある遮断弁を開弁するとき、燃料タンクから燃料配管に流出する燃料の流量は、燃料タンク内の圧力に対し燃料配管内の圧力が小さくなるほど大となる。上記構成によれば、遮断弁の開弁に当たり、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいことに基づき、上記燃料の流量が過多になる状態である旨判断しているため、その判断を的確に行うことができる。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記燃料タンク内の圧力を検出するタンク圧センサと、前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサとを更に備え、前記判断手段は、それら二つのセンサによって検出される圧力に基づき、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断するものとした。
上記構成によれば、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力とがセンサによって直接的且つ正確に検出されるため、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを正確に判断することができる。
請求項6記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサとを更に備え、前記判断手段は、前記配管圧センサによって検出される圧力に基づき、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断するものとした。
燃料タンク内の圧力は通常、大気圧よりも高い値に保たれている。このため、配管圧センサによって検出された圧力に基づき、その圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断することができる。例えば、燃料配管内の圧力が大気圧に近い値まで低下しているような場合には、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さくなっていると判断することができる。従って、燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサを設けるだけで、上記判断を行うことができるようになる。
請求項7記載の発明では、請求項4記載の発明において、機関停止中にバッテリの取り外しが行われたとき、その旨の履歴を記憶する記憶手段を更に備え、前記判断手段は、前記記憶手段によって前記バッテリの取り外しが行われた旨の履歴が記憶されているか否かに基づき、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断するものとした。
メンテナンス等のために燃料配管を取り外す場合には、バッテリも併せて取り外されることとなる。このため、機関停止中にバッテリが取り外されたときには、燃料配管が取り外されて内部の燃料が抜けてしまい、燃料配管内の圧力が大気圧まで低下している可能性がある。そして、燃料配管内の圧力が大気圧まで低下している場合には、燃料タンク内の圧力が通常は大気圧よりも高い値に保たれていることから、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいと考えられる。従って、機関停止中に、バッテリの取り外しが行われた場合には、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいと判断することができる。この場合、圧力を検出するセンサ等を設けなくても、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断することができる。
請求項8記載の発明では、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明において、前記制限手段は、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料流出の制限開始後、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなったときに同制限を解除するものとした。
上記構成によれば、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいときには、燃料タンクから燃料配管への燃料の流出が制限され、その燃料の流量が過多になるのを抑制することができる。そして、それら圧力の差が小さくなったときには上記制限が解除されるため、燃料タンクから燃料配管への燃料の流出が必要以上に制限され続け、内燃機関に供給される燃料が不足するのを抑制することができる。以上により、燃料タンクから燃料配管に流出する燃料の流量に、過多や不足が生じるのを抑制することができるようになる。
請求項9記載の発明では、請求項8記載の発明において、前記燃料タンク内の圧力を検出するタンク圧センサと、前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサとを備え、前記判断手段は、それらによって検出される圧力に基づき、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなっているか否かを判断するものとした。
上記構成によれば、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力とがセンサによって直接的且つ正確に検出されるため、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力との差が小さくなっているか否かを正確に判断することができる。
請求項10記載の発明では、請求項8記載の発明において、前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサを備え、前記判断手段は、前記配管圧センサによって検出される圧力に基づき、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなっていることを要旨とした。
燃料配管内の圧力が大気圧程度まで低下している場合であっても、燃料タンク内の燃料が燃料配管に流出して燃料配管内の圧力が高くなって燃料タンク内の圧力に近くなると、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力との差が小さくなる。また、燃料タンク内の圧力は通常、大気圧よりも高い値に保たれている。このため、燃料配管内の圧力に基づき、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力との差が小さくなっているか否かを判断することができる。例えば、燃料配管内の圧力が大気圧よりもある程度高くなっているような場合には、燃料配管内の圧力と燃料タンク内の圧力とが小さくなっていると判断することができる。従って、燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサを設けるだけで、上記判断を行うことができる。
請求項11記載の発明では、請求項8記載の発明において、前記判断手段は、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料流出の制限開始から前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力に近くなるのに要する時間が経過したか否かに基づき、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなっているか否かを判断するものとした。
燃料配管内の圧力が大気圧程度まで低下している場合、燃料タンク内の燃料が燃料配管に流出すると、時間経過に伴い燃料配管内の圧力が高くなって燃料タンク内の圧力に近くなり、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力との差が小さくなる。このため、燃料タンクから燃料配管への燃料流出の制限開始後、燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力に近くなるのに要する時間が経過したか否かに基づき、それら圧力の差が小さくなっているか否かを判断することができる。また、燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサや、燃料タンク内の圧力を検出するタンク圧センサを設けることなく、上記判断を行うことができる。
請求項12記載の発明では、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発明において、前記制限手段は、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料流出の制限開始から前記燃料配管内の圧力が上昇しきるのに要する時間が経過した時点で、同制限を解除するものとした。
燃料タンクから燃料配管への燃料流出の制限開始後、燃料配管内の圧力が上昇しきるのに要する時間が経過しても、燃料タンク内の圧力と燃料配管内の圧力との差が小さくなって上記燃料流出の制限が解除されない場合、燃料配管に破損等による燃料抜けが生じている可能性が高い。上記構成によれば、燃料配管内の圧力が上昇しきるのに要する時間が経過した時点で、上記燃料流出の制限が解除されるため、それに伴い燃料配管に破損等が生じている場合には燃料タンクから燃料配管に流出する燃料の流量が過多になり、過流防止弁が閉弁して上記燃料の流出が禁止される。このため、燃料配管に破損等がある場合には過流防止弁を作動させ、燃料タンク内の燃料が破損のある燃料配管を介して外部に抜けるのを回避することができる。
請求項13記載の発明では、請求項1〜12のいずれか一項に記載の発明において、 前記燃料として液化ガス燃料が用いられ、機関運転時に燃料タンク内の燃料を燃料配管に圧送する燃料ポンプを備えた。
液化ガス燃料は高圧の状態で燃料タンクに貯留されていることから、圧力の低くなった状態の燃料配管に流出するときには、その燃料タンクから燃料配管に流出する燃料の流量が過多となり易い。更に、燃料タンクから燃料配管に燃料を圧送する燃料ポンプも設けられていることから、同ポンプの駆動に伴い上記流出する燃料の流量は一層過多となり易くなる。以上のように、液化ガス燃料を用い、且つ、燃料ポンプが設けられた状況下では、上記流出する燃料の流量が過多となり易いが、こうした流量過多を制限手段による燃料流出の制限によって的確に抑制することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を、燃料として液化石油ガス(LPG)を燃料として用いる内燃機関の燃料供給装置に具体化した第1実施形態について、図1〜図4に従って説明する。
図1の内燃機関1は、LPGを燃料としてインジェクタ2から噴射し、そのLPGを燃焼させることで駆動される。そして、内燃機関1の駆動時には出力軸であるクランクシャフト3が回転する。このクランクシャフト3には、内燃機関1の始動時に同シャフト3を強制回転(クランキング)させるためのスタータ12が接続される。
内燃機関1の燃料供給装置は、インジェクタ2と接続されたデリバリパイプ4にLPGを供給するためのものである。この燃料供給装置は、燃料タンク5内のLPGを汲み上げて吐出する燃料ポンプ6と、この燃料ポンプ6から吐出された燃料を上記デリバリパイプ4に供給する供給配管7と、デリバリパイプ4内の余分なLPGを燃料タンク5に戻すためのリターン配管8とを備えている。そして、上記燃料供給装置においては、上記供給配管7、デリバリパイプ4、及び、リターン配管8等により、燃料タンク5内のLPGを内燃機関1に供給する燃料配管が構成されている。
上記供給配管7の上流端、即ち燃料タンク5側の端部には、燃料タンク5から供給配管7へのLPGの流出を禁止・許可すべく開閉する遮断弁9が設けられている。この遮断弁9は、機関運転時には燃料タンク5から供給配管7へのLPGの流出を許容すべく全開状態とされ、機関停止時には燃料タンク5から供給配管7への不必要なLPGの流出を禁止すべく全閉状態とされるものである。なお、こうした遮断弁9としては、電磁弁を採用することが考えられる。そして、遮断弁9として電磁弁を用いる場合には、同弁9の電磁ソレノイドに対する電圧印加を通じて、遮断弁9の開閉が行われることとなる。
燃料タンク5と供給配管7との接続部分には、燃料タンク5から供給配管7に流出するLPGの量が過多になるとき、同燃料の流出を禁止する過流防止弁11が設けられている。この過流防止弁11は、通常は開弁状態となっており、供給配管7の破損等により当該配管7内から外部への燃料抜けが生じる場合など、燃料タンク5から供給配管7に流れるLPGの流量が過多になったときには閉弁するものである。こうした過流防止弁を設けることにより、燃料タンク内の燃料が破損した燃料配管を介して外部に流れることはなくなる。
上記リターン配管8の燃料タンク5寄りの部分には、燃料タンク5からリターン配管8へのLPGの流出を禁止するとともに、リターン配管8内の圧力に基づき当該配管8から燃料タンク5へのLPGの流出を許可するプレッシャレギュレータ13が設けられている。このプレッシャレギュレータ13は、リターン配管8内の圧力が大気圧よりも高い所定値以上になると、当該配管8から燃料タンク5へのLPGの流出を許可するようになっている。
従って、供給配管7、デリバリパイプ4、及び、リターン配管8といった燃料供給装置の燃料配管内の圧力は、上記プレッシャレギュレータ13によって高く(上記所定値以上に)保たれるようになる。その結果、機関停止中、燃料供給装置の燃料配管内が加圧された状態となるため、当該配管内での燃料の気化を抑制することが可能になる。仮に、機関停止中に燃料配管内で燃料が気化してベーパ(気化燃料)が発生すると、内燃機関1の始動開始後、インジェクタ2から密度の低い燃料が供給され、必要な燃料供給量が確保できなくなって、機関始動性の低下を招くおそれがある。
次に、上記過流防止弁11の詳細について、同弁11の内部構造の模式図である図2を参照して説明する。なお、同図において、(a)は過流防止弁11の開弁状態を表し、(b)は過流防止弁11の閉弁状態を表している。
過流防止弁11は、燃料タンク5と供給配管7とを連通状態とする開弁位置と両者を遮断状態とする閉弁位置との間で変位可能な弁体21、及び、弁体21を上記開弁位置に付勢するコイルスプリング22を備えている。上記弁体21は、燃料タンク5内の圧力を受けるとともに供給配管7(燃料配管)内の圧力を受け、それら圧力の差に基づく力と上記コイルスプリング22の弾性力との大きさの違いによって開弁位置と閉弁位置との間で変位する。即ち、上記圧力の差に基づく力がコイルスプリング22の弾性力よりも小さい場合には弁体21が開弁位置に変位し、上記圧力の差に基づく力がコイルスプリング22の弾性力よりも大きい場合には弁体21が閉弁位置に変位する。
ここで、燃料タンク5内の圧力は内部のLPGが気化しないよう大気圧よりも高い値とされており、こうした燃料タンク5側の圧力が弁体21に作用するようになる。また、弁体21が受ける燃料タンク5側の圧力は、燃料ポンプ6の駆動時には同ポンプ6によって供給配管7側にLPGが吐出される分だけ大となる。一方、弁体21が受ける供給配管7側の圧力は、機関運転時には内燃機関1でのLPGの消費量に応じた値となる。そして、仮に機関運転時に燃料供給装置における燃料配管の破損等により、同配管内のLPGが外部に流出して同配管内の圧力が大気圧程度にまで低下すると、弁体21が受ける供給配管7側の圧力も大気圧程度まで低下する。このときには、弁体21が受ける燃料タンク5側の圧力と供給配管7側の圧力との差が大となり、燃料タンク5から供給配管7に流出するLPGの流量が大となる。
コイルスプリング22の弾性力の大きさは、正常状態での機関運転時に弁体21が受ける燃料タンク5側の圧力と供給配管7側の圧力との差に基づく力よりも大きい値であって、且つ、供給配管7内の圧力が大気圧程度まで低下したときの上記圧力の差に基づく力よりも小さい値に設定される。これにより、弁体21は、正常時には図2(a)に示されるように開弁位置に保持され、燃料配管の破損等により同配管内の圧力が大気圧程度まで低下したときには図2(b)に示されるように閉弁位置に変位するようになる。従って、燃料配管の破損等に伴い、弁体21に作用する上記圧力の差が大となり、それに基づき燃料タンク5から供給配管7に流れるLPGの流量が過多になると、過流防止弁11が閉弁して燃料タンク5から供給配管7へのLPGの流出が禁止され、燃料タンク5内の燃料が破損した燃料配管を介して外部に流れることが防止される。
次に、燃料供給装置の電気的構成について図1を併せ参照して説明する。
燃料供給装置において、上記燃料ポンプ6、遮断弁9、及び、スタータ12の駆動制御は、内燃機関1の運転制御を行う電子制御装置10によって実施される。電子制御装置10は、内燃機関の制御にかかる各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置10の入力ポートには、以下に示す各種センサが接続されている。
・「オフ」、[アクセサリ]、「オン」、及び、「スタート」といった四つの切換位置のいずれかに切り換え操作され、現在の切換位置に対応した信号を出力するイグニッションスイッチ14。
・内燃機関1のクランクシャフト3の回転に対応した信号を出力するクランクポジションセンサ15。
・燃料タンク5内の圧力を検出するタンク圧センサ16。
・燃料配管(詳しくはデリバリパイプ4)内の圧力を検出する配管圧センサ17。
一方、電子制御装置10の出力ポートには、燃料ポンプ6、遮断弁9、及び、スタータ12の駆動回路が接続されている。
そして、電子制御装置10は、上記各センサから入力した検出信号に基づき、機関回転状態、機関始動要求、及び、燃料供給系の圧力状態などを把握し、それらに応じて上記出力ポートに接続された各種駆動回路に指令信号を出力する。こうして燃料ポンプ6、遮断弁9、及び、スタータ12の駆動制御が電子制御装置10を通じて実施される。
燃料ポンプ6及びスタータ12の駆動制御にづいては、イグニッションスイッチ14の切換位置、及び、内燃機関1の回転状態に応じて行われる。即ち、イグニッションスイッチ14が「スタート」に切り換えられると、スタータ12が駆動されて内燃機関1が強制回転(クランキング)させられる。また、イグニッションスイッチ14が「スタート」に切り換えられた場合、或いは、イグニッションスイッチ14が「オン」であって内燃機関1が回転している場合には、燃料ポンプ6が駆動され、燃料タンク5内のLPGが供給配管7に向けて吐出される。
また、遮断弁9の駆動制御についても、イグニッションスイッチ14の切換位置、及び、内燃機関1の回転状態に応じて行われる。即ち、イグニッションスイッチ14が「オフ」である場合、或いは「オン」であって内燃機関1が回転していない場合など、機関停止時には遮断弁9が閉弁状態とされ、燃料タンク5から供給配管7への不必要なLPGの流出が禁止される。また、イグニッションスイッチ14が「スタート」に切り換えられたとき、或いは、「オン」であって内燃機関1が回転している場合など、機関運転開始時や機関運転中には遮断弁9が開弁され、燃料タンク5から供給配管7へのLPGの流出が許容される。
ところで、内燃機関1の燃料供給装置では、機関停止中にメンテナンス等のために燃料配管が取り外される場合がある。この場合、遮断弁9の閉弁によって燃料タンク5から供給配管7へのLPGの流出が禁止され、同タンク5が密閉された状態となっているため、燃料タンク5内のLPGが外部に流出することはない。しかし、燃料配管を取り外す際に同配管内のLPGが外部に抜けてしまうため、メンテナンス終了後に燃料配管を再び取り付けたときには同配管内の圧力が大気圧まで低下している状態となる。
従って、上記燃料配管の組み付け後、最初の機関運転開始時であって、遮断弁9が開弁されるとき、供給配管7内の圧力が配管破損時並の圧力(大気圧)であることから、上記遮断弁9の開弁に伴い燃料タンク5から供給配管7に流れるLPGの流量が上記配管破損時と同程度まで多くなる。その結果、燃料配管の破損等の異常が生じていないにもかかわらず、過流防止弁11が誤って閉弁してしまい、内燃機関1にLPGが供給されなくなって同機関1を始動できなくなるおそれがある。
以下、こうした状況の詳細について、図3のタイムチャートを参照して説明する。なお、同図において、(a)〜(e)は、機関始動開始からの時間経過に伴う、燃料配管内の圧力、燃料タンク5から供給配管7へのLPGの流出量、遮断弁9の電磁ソレノイドへの駆動電圧の印加態様、遮断弁9の駆動態様、及び、過流防止弁11の駆動態様の変化を示すタイムチャートである。
内燃機関1の始動開始時、メンテナンス等の実行に起因して燃料配管内の圧力が大気圧程度まで低下している場合、燃料タンク5内の圧力が大気圧よりも高い値に保持されていることから、それら圧力の差が大となる。この状態にあって、機関始動開始に伴い遮断弁9が図3(d)に破線L4で示されるように全開となるよう開弁されたとする(タイミングT1)。この場合、上記圧力の差が大きいことに起因して、燃料タンク5から燃料配管(供給配管7)に流出するLPGの流量が、上述した配管破損時と同程度まで多くなって過多の状態となる。図3(b)の二点鎖線L1は、このときに過流防止弁11を閉弁させない場合、上記LPGの流量がどのように推移するかを示している。
しかし、上記のようにLPGの流量が過多になって予め定まる所定値eに達すると(タイミングT2)、燃料配管に破損等の異常がないにもかかわらず、過流防止弁11が図3(e)に破線L7で示されるように閉弁し、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が禁止される。このため、同LPGの流出量は、図3(b)に破線L2で示されるように急激に「0」まで減少し、内燃機関1にLPGが供給されなくなって同機関1を始動できなくなる。
なお、上記予め定まる所定値eとは、燃料タンク5側の圧力と供給配管7側の圧力との差に基づく力が過流防止弁11のコイルスプリング22の弾性力よりも大きくなるときの燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出量に対応した値である。この所定値eは、コイルスプリング22の弾性力の大きさによって可変とされ、同弾性力が大となるほど大きい値となる。なお、ここでのコイルスプリング22の弾性力の大きさについては、上記所定値eが機関運転時に燃料配管に破損等が生じたときの上記LPGの流出量に対応した値となるよう予め調整されている。
上述した過流防止弁11の閉弁に伴う不具合に対処するため、本実施形態では、内燃機関1を始動すべく閉弁状態にある遮断弁9を開弁するに当たり、同開弁に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態であるか否かを判断し、その状態である旨判断された場合には上記遮断弁9の開弁時のLPGの流出を制限する。
より具体的には、機関始動開始時(タイミングT1)の燃料配管内の圧力P1が燃料タンク5内の圧力P2に比べて所定値aを越えて小さくなっている場合には、遮断弁9の開弁に伴い上記LPGの流量が過多になる状態である旨判断する。そして、この旨判断されたことに基づき、上記遮断弁9を開弁する際の開度を、図3(d)に実線L5で示されるように全開よりも閉じ側の開度とする。こうした遮断弁9の開度調整については、同弁9の電磁ソレノイドに対する印加電圧のデューティ制御を通じて、例えば同制御でのデューティ比を「100%」未満の値とすることで実現される。図3(c)は、上記のデューティ制御が行われるときの電磁ソレノイドへの電圧印加態様を示している。
遮断弁9を開弁する際の開度を、上記のように全開よりも閉じ側とすることで、その開弁時における燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が制限される。その結果、同LPGの流量が図3(b)に実線L3で示されるように所定値e未満に抑えられる。なお、このときのLPGの流量は、遮断弁9の開度、言い換えれば同弁9の電磁ソレノイドに電圧を印加する際のデューティ比によって決まる。本実施形態での上記デューティ比は、このときのLPGの流量が所定値e未満となるよう予め設定されている。
このため、上記のようにLPGの流出を制限することで、過流防止弁11が図3(e)に実線L6で示されるように開弁状態に保持される。その結果、上記のように過流防止弁11が閉弁されて内燃機関1にLPGが供給されなくなり、同機関1が始動不能になるのを回避することができるようになる。
その後、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が続くと、燃料配管内の圧力P1は図3(a)に実線L8で示されるように上昇してゆく。そして、その圧力P1が燃料タンク5内の圧力P2から所定値bだけ小さい値以上になると(タイミングT3)、遮断弁9の電磁ソレノイドに対する電圧印加のデューティ比が「100%(連続通電)」とされ、遮断弁9の開度が図3(d)に実線で示されるように全開とされる。これにより、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出制限が解除され、その制限が必要以上に続けられることは回避される。
なお、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が続いても、このときに仮に燃料配管に破損等が生じている場合には、そのLPGが破損部分を介して燃料配管の外部に抜けてしまうため、燃料配管内の圧力P1が図3(a)に二点鎖線L9で示されるように推移し、燃料タンク5内の圧力P2から所定値bだけ小さい値以上にはならない。
このことを考慮し、本実施形態では、上記LPGの流出制限(デューティ制御)の開始から燃料配管内の圧力P1が上昇しきるのに要する時間t1が経過しても(タイミングT4)、その圧力P1が燃料タンク5内の圧力P2よりも所定値bだけ小さい値以上にならない場合には、上記LPGの流出制限を解除する。即ち、遮断弁9の電磁ソレノイドに対し印加電圧のデューティ比を図3(c)に二点鎖線で示されるように「100%」未満としていたのを実線で示されるように「100%」とし、遮断弁9を図3(d)に二点鎖線L10で示されるように全開状態へと変更する。
以上のようにLPGの流出制限が解除されると、燃料配管に破損等が生じている場合には、その流出制限の解除に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が上述した所定値eを越えて過多になり、開弁状態にある過流防止弁11が閉弁して上記LPGの流出が禁止される。従って、本実施形態では、燃料配管に破損等がある場合には過流防止弁11を作動させ、燃料タンク5内のLPGが破損のある燃料配管を介して外部に抜けるのを回避することができる。
次に、内燃機関1の始動開始時及び運転中における遮断弁9の駆動制御手順について、燃料流出制御ルーチンを示す図4のフローチャートを参照して説明する。この燃料流出制御ルーチンは、電子制御装置10を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
同ルーチンにおいては、ステップS101の処理でイグニッションスイッチ14が「スタート」位置にあるか否か、言い換えればスタータ12がオンであってクランキング中であるか否かが判断される。更に、ステップS102の処理では、クランクポジションセンサ15からの検出信号に基づき内燃機関1が回転状態にあるか否かが判断される。そして、ステップS101,S102で共に否定判定である場合には、内燃機関1が停止状態である旨判断され、ステップS103の処理が実行される。この処理では、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出を禁止すべく遮断弁9が閉弁状態とされる。より具体的には、遮断弁9の電磁ソレノイドに対する印加電圧のデューティ比が「0%」とされる。
一方、ステップS101とステップS102とのいずれかで肯定判定がなされる場合には、内燃機関1の運転開始時及び運転中である旨判断され、ステップS104の処理で燃料ポンプ6が駆動される。続いて、遮断弁9を開弁するための処理として、ステップS105以降の処理が実行される。
この一連の処理において、ステップS105,S106は現在の遮断弁9の開閉状態を把握するためのものである。ここで、ステップS105では、遮断弁9の電磁ソレノイドに対し連続通電が行われているか否か、即ち電磁ソレノイドに対する電圧印加のデューティ比が「100%(連続通電)」であるか否かが判断される。また、ステップS106では、遮断弁9の電磁ソレノイドに対する電圧印加のデューティ制御が行われているか否か、即ち電磁ソレノイドに対する電圧印加のデューティ比が「100%」未満の値に設定されているか否かが判断される。
そして、ステップS105,S106で共に否定判定であれば、機関始動開始に伴う遮断弁9の開弁が未だ行われていない状態ということになる。この場合、遮断弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態であるか否かを判断するため、ステップS107の処理が実行される。同ステップS107では、配管圧センサ17によって検出される燃料配管内の圧力P1、及び、タンク圧センサ16によって検出される燃料タンク5内の圧力P2が、以下の式(1)で表される関係を満たしているか否かが判断される。
P1<P2−a …(1)
P1:燃料配管内の圧力
P2:燃料タンク内の圧力
a :所定値a
そして、式(1)で示される関係が満たされている場合、例えばメンテナンスの実行に伴い燃料配管内の圧力が大気圧程度まで低下している場合には、遮断弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態である旨判断され、ステップS107で肯定判定がなされる。
なお、遮断弁9を開弁したときに燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量は、燃料配管内の圧力P1が燃料タンク5内の圧力P2よりも低くなるほど大となる。このことを考慮し、式(1)で用いられる所定値aについては、式(1)の関係を満たすことが上述したLPGの流量過多に繋がる状態であることを表すものとなるよう、予め実験等によって適切な値に定められている。
ステップS107で肯定判定がなされると、遮断弁9の電磁ソレノイドに対する印加電圧のデューティ制御が行われ、同制御でのデューティ比が「100%(連続通電)」未満の値とされる(S110)。その結果、遮断弁9の開度が全開よりも閉じ側の開度とされ、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が制限されつつ、同流出が行われるようになる。このため、上記LPGの流出時のLPG流量が過多になり、過流防止弁11が誤って閉弁してしまうのを回避することができる。上記デューティ比、言い換えれば遮断弁9の開度については、このときに過流防止弁11が閉弁してしまうことのない値となるよう、予め実験等によって定められる。
一方、ステップS107において、上記式(1)が満たされていない場合には、遮断弁9の開弁状態(全開)とされても、燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態ではない旨判断され、ステップS107で否定判定がなされる。この場合はステップS111に進み、遮断弁9の電磁ソレノイドに対する電圧印加のデューティ比が「100%(連続通電)」とされ、同遮断弁9が全開とされる。その結果、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が制限されることなく行われるようになる。
遮断弁9の電磁ソレノイドに対する電圧印加のデューティ比が「100%」未満の値とされているとき、即ち燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出に制限が加えられているときには、ステップS105で否定判定がなされ、続くステップS106では肯定判定がなされる。そして、上記制限を解除すべきか否かを判断するための処理として、ステップS108の処理が実行される。同ステップS108では、配管圧センサ17によって検出された燃料配管内の圧力P1と、タンク圧センサ16によって検出された燃料タンク5内の圧力P2との差が小さいか否かが判断される。より具体的には、配管圧センサ17によって検出された燃料配管内の圧力P1、及び、タンク圧センサ16によって検出された燃料タンク5内の圧力P2が、以下の式(2)で表される関係を満たしているか否かが判断される。
P1≧P2−b …(2)
P1:燃料配管内の圧力
P2:燃料タンク内の圧力
b :所定値b(b<a)
そして、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出により、式(2)で示される関係が満たされるようになると、圧力P1と圧力P2との差が小さいとの判断がなされ、ステップS108で肯定判定がなされる。なお、式(2)で用いられる所定値bは、式(1)で用いられる所定値aよりも小さい値であって、式(2)の関係を満たすことがLPGの流出制限を解除しても問題がないほど上記差が小さいことを表すものとなるよう、予め実験等によって適切な値に定められている。ステップS108で肯定判定がなされると、ステップS111の処理が実行され、上記LPGの流出制限が解除される。
また、ステップS108で否定判定がなされた場合には、デューティ制御開始から時間t1が経過したが否かが判断される(S109)。なお、ここでの時間t1は、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出により燃料配管内の圧力P1が上昇しきるのに要する時間として、予め実験等によって適切な値に定められている。
このステップS109で肯定判定がなされるということは、時間t1の間、燃料タンク5から燃料配管にLPGを流しているにもかかわらず、燃料配管内の圧力P1が燃料タンク5内の圧力P2よりも所定値bだけ低い値以上に上昇していないという状況を表している。この場合、燃料配管に破損等による燃料抜けが生じている可能性が高いことから、ステップS109で肯定判定時には、過流防止弁11の動作によって燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出を禁止すべく、ステップS111でのLPG流出制限解除処理が実行される。即ち、LPGの流出制限が解除されると、燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になることから、開弁状態にある過流防止弁11が閉弁してLPGの流出が禁止される。これにより、燃料タンク5内のLPGが破損のある燃料配管を介して外部に抜けることは回避される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)機関始動開始時に遮断弁9を開弁するに当たり、同弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態である旨判断されると、遮断弁9を開弁する際に同弁9の開度を全開よりも閉じ側の値にするという開度調整がなされ、これにより上記LPGの流出に制限が加えられる。このため、遮断弁9の開弁に伴い燃料タンク5から燃料配管へと大量のLPGが流出することはなく、その大量の燃料の流れに伴い過流防止弁11が誤って閉弁してしまい、内燃機関1にLPGが供給されなくなるのを回避することができる。
(2)閉弁状態にある遮断弁9を開弁するとき、燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量は、燃料配管内の圧力P1が燃料タンク5内の圧力P2に対し小さくなるほど大となる。このため、圧力P1が圧力P2から所定値aを減算した値よりも小さいことに基づき、遮断弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態である旨判断することで、その判断を的確に行うことができる。
(3)燃料配管内の圧力P1は配管圧センサ17によって直接的且つ正確に検出され、燃料タンク5内の圧力P2はタンク圧センサ16によって直接的且つ正確に検出される。このため、圧力P1が圧力P2から所定値aを減算した値よりも小さいか否かを正確に判断することができる。
(4)燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が制限されているとき、燃料配管内の圧力P1と燃料タンク5内の圧力P2との差が小さいと判断されることに基づき、上記LPGの流出制限が解除される。このため、上記LPGの流出制限が必要以上に続けられ、内燃機関1に供給されるLPGが不足するのを抑制することができる。従って、上記LPGの流出制御、及び、同制御の解除を通じて、燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量に、過多や不足が生じるのを抑制することができる。
(5)上記(3)にも記載したように圧力P1及び圧力P2は、各々配管圧センサ17及びタンク圧センサ16によって直接的且つ正確に検出される。このため、燃料配管内の圧力P1と燃料タンク5内の圧力P2との差が小さいか否かの判断、即ち圧力P1が圧力P2から所定値bを減算した値以上であるか否かを正確に判断することができる。
(6)上記LPGの流出制限の開始後、燃料配管内の圧力P1が上昇しきるのに要する時間t1が経過しても、その圧力P1と燃料タンク5内の圧力P2との差が小さいと判断されて上記LPGの流出制限が解除されない場合、燃料配管に破損等による燃料抜けが生じている可能性が高い。このときには、上記時間t1が経過した時点で、LPGの流出制限が解除されるため、燃料配管の破損等が生じている場合には、上記LPGの流出制限の解除に伴い、燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になり、過流防止弁11が閉弁して上記LPGの流出が禁止される。このため、燃料配管に破損等がある場合には過流防止弁11を作動させ、燃料タンク5内のLPGが破損のある燃料配管を介して外部に抜けるのを回避することができる。
(7)LPGを燃料とする内燃機関1では、そのLPGを高圧の状態で燃料タンク5に貯留することになる。このため、燃料配管内の圧力が大気圧程度まで低くなった状態で、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が行われると、そのLPGの流量が過多になり易い。更に、燃料タンク5から燃料配管にLPGを圧送する燃料ポンプ6も設けられていることから、同ポンプ6の駆動に伴い上記LPGの流量は一層過多となり易くなる。以上のように、内燃機関1の燃料としてLPGを用い、且つ、燃料ポンプ6が設けられた状況下では、上記LPGの流量が過多となり易いが、こうした流量過多を遮断弁9の開度調節によるLPGの流出制限によって的確に抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図5に従って説明する。
この実施形態は、遮断弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態であるか否か、及び、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出制限を解除すべきであるか否かを、配管圧センサ17によって検出される燃料配管内の圧力P1のみに基づき判断するようにしたものである。
図5は、この実施形態の燃料流出制御ルーチンを示すフローチャートである。同ルーチンにおいては、第1実施形態における燃料流出制御ルーチン(図4)におけるステップS107,S108に相当する処理(S207、S208)のみが第1実施形態と異なっている。従って、以下では、その異なる部分であるステップS207,S208についてのみ説明する。
上記ステップS207では、遮断弁9の開弁(全開)時に上記LPGの流量が過多になる状態であるか否かの判断として、燃料配管内の圧力P1が所定値c未満であるか否かが判断される。
ここで、燃料タンク5内の圧力は通常、大気圧よりも高い状態に保たれていることから、燃料配管内の圧力に基づき、その圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断することができる。例えば、メンテナンスの実行等により燃料配管内の圧力が大気圧程度まで低下しているような場合には、燃料配管内の圧力が燃料タンク内の圧力よりも小さくなっていると判断することができる。上記所定値cについては、圧力P1が当該所定値c未満であることが、上述したLPGの流量過多に繋がる状態であること、言い換えれば圧力P1が燃料タンク内の圧力よりも小さいことを表すものとなるよう、予め実験等によって適切な値に定められている。
このステップS207で肯定判定がなされると、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出制限を行うためのステップS110の処理が実行される。また、ステップS207で否定判定がなされると、遮断弁9を全開とするためのステップS111の処理が実行される。
上記ステップS208では、上記LPGの流出制限を解除すべきであるか否かの判断として、燃料配管内の圧力P1が所定値d(d>c)以上であるか否かが判断される。
ここで、燃料配管内の圧力が低下している場合であっても当該配管へのLPGの流入によって上記圧力が燃料タンク5内の圧力に近くなると、それら圧力の差が小さくなる。また、燃料タンク5内の圧力は通常、上述したように大気圧よりも高い状態に保たれている。このため、燃楼配管内の圧力に基づき、その圧力と燃料タンク5内の圧力との差が小さいか否かを判断することができる。例えば、燃料配管内の圧力P1が大気圧よりもある程度大きい値まで上昇している場合には、上記圧力の差が小さいと判断することができる。上記所定値dについては、所定値cよりも大きい値であって、且つ、圧力P1が当該所定値d以上であることがLPGの流出制限を解除しても問題がないほど上記差が小さいことを表すものとなるよう、予め実験等によって適切な値に定められている。
このステップS208で肯定判定がなされると、ステップS111の処理が実行され、上記LPGの流出制限が解除される。
本実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)、(4)、(6)、(7)と同等の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(8)閉弁状態にある遮断弁9を開弁するとき、燃料配管内の圧力P1が所定値c未満であることに基づき、その圧力P1が燃料タンク5内の圧力よりも小さく、遮断弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態である旨判断することができる。また、こうした判断を燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサ17を設けるだけで実現することが可能になる。更に、この配管圧センサ17によって燃料配管内の圧力P1が直接的且つ正確に検出されるため、圧力P1が所定値c未満であるか否かを正確に判断することができる。
(9)燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出が制限されているとき、燃料配管内の圧力P1が所定値d以上であることに基づき、上記LPGの流量制限を解除しても問題がないほど、上記圧力P1と燃料タンク5内の圧力との差が小さいと判断することができる。また、こうした判断を燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサ17を設けるだけで実現することが可能になる。更に、この配管圧センサ17によって燃料配管内の圧力P1が直接的且つ正確に検出されるため、圧力P1が所定値d以上であるか否かを正確に判断することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図6に従って説明する。
この実施形態では、遮断弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態であるか否かを、機関停止中にバッテリの取り外しがあったか否かに基づき判断する。なお、当該バッテリの取り外しの有無によって上記判断を行うことができるのは、メンテナンス等により燃料配管を取り外す際にはバッテリも併せて取り外され、機関停止中にバッテリの取り外しがあった場合には、機関始動開始時の燃料配管内の圧力が大気圧まで低下している可能性が高いためである。
また、この実施形態では、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出制限を解除すべきであるか否かを、当該流出制限の開始から燃料配管内の圧力が燃料タンク5内の圧力に近くなるのに要する時間が経過したか否かに基づき判断する。
図6は、この実施形態の燃料流出制御ルーチンを示すフローチャートである。同ルーチンにおいては、第1実施形態における燃料流出制御ルーチン(図4)におけるステップS107〜S109に相当する処理(S307、S309)のみが第1実施形態と異なっている。従って、以下では、その異なる部分であるステップS307,S309についてのみ説明する。
上記ステップS307では、遮断弁9の開弁(全開)時に上記LPGの流量が過多になる状態であるか否かの判断として、機関停止中にバッテリ取り外しの履歴があるか否かが判断される。こうした判断を行うため、本実施形態の電子制御装置10においては、機関停止中にバッテリの取り外しが行われたとき、その旨の履歴を不揮発性のRAMに記憶することが可能となっている。
そして、この不揮発性のRAMにバッテリ取り外し有りの履歴がある場合には、ステップS307にて肯定判定がなされ、燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出制限を行うためのステップS110の処理が実行される。また、不揮発性のRAMにバッテリ取り外し有りの履歴がない場合には、ステップS307で否定判定がなされ、遮断弁9を全開とするためのステップS111の処理が実行される。
上記ステップS309では、上記LPGの流出制限を解除すべきであるか否かの判断として、当該流出制限開始から燃料配管内の圧力が燃料タンク5内の圧力に近くなるのに要する時間t2が経過したか否かが判断される。
ここで、燃料配管内の圧力が大気圧程度まで低下している場合、燃料タンク5内のLPGが燃料配管に流出すると、時間経過に伴い燃料配管内の圧力が高くなって燃料タンク5内の圧力に近くなり、燃料タンク5内の圧力と燃料配管内の圧力との差が小さくなる。このため、燃料タンク5から燃料配管への燃料流出の制限開始後、燃料配管内の圧力が燃料タンク5内の圧力に近くなるのに要する時間が経過したか否かに基づき、それら圧力の差が小さくなっているか否かを判断することができる。上記時間t2については、その時間t2が経過したことがLPGの流出制限を解除しても問題がないほど上記差が小さいことを表すものとなるよう、予め実験等によって適切な値に定められている。こうして定められた時間t2は、第1及び第2実施形態のステップS109で用いられる時間t1よりも短い値になる。
ステップS309で肯定判定がなされると、ステップS111の処理が実行され、上記LPGの流出制限が解除される。
なお、このようにLPGの流出制限が解除されたとき、仮に燃料配管に破損等が生じている場合には、その流出制限の解除に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が上述した所定値e(図3(b)参照)を越えて過多になり、開弁状態にある過流防止弁11が閉弁して上記LPGの流出が禁止される。従って、燃料配管に破損等がある場合には過流防止弁11が作動し、燃料タンク5内のLPGが破損のある燃料配管を介して外部に抜けることは回避される。
本実施形態によれば、第1実施形態における(1)、(4)、(7)と同等の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(10)機関停止中にバッテリ取り外しが行われた旨の履歴がある場合には、メンテナンス等による燃料配管の取り外しに起因して、同燃料配管内の圧力が大気圧まで低下している可能性が高い。従って、上記履歴があることに基づき、燃料配管内の圧力が燃料タンク5内の圧力よりも小さく、遮断弁9の開弁(全開)に伴い燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になる状態である旨判断することができる。また、こうした判断を燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサ17や、燃料タンク5内の圧力を検出するタンク圧センサ16を設けることなく実現することが可能になる。
(11)燃料タンク5から燃料配管へのLPGの流出制限が開始された後、上述した時間t2が経過したことに基づき、上記LPGの流量制限を解除しても問題がないほど、上記圧力P1と燃料タンク5内の圧力との差が小さいと判断することができる。また、こうした判断を燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサ17や、燃料タンク5内の圧力を検出するタンク圧センサ16を設けることなく実現することが可能になる。
(12)上記LPGの流出制限の開始後、時間t2が経過した時点で、LPGの流出制限が解除されるため、仮に燃料配管の破損等が生じている場合には、上記LPGの流出制限の解除に伴い、燃料タンク5から燃料配管に流出するLPGの流量が過多になり、過流防止弁11が閉弁して上記LPGの流出が禁止される。このため、燃料配管に破損等がある場合には過流防止弁11を作動させ、燃料タンク5内のLPGが破損のある燃料配管を介して外部に抜けるのを回避することができる。
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・第1〜第3実施形態において、燃料としてガソリンを用いる内燃機関の燃料供給装置に本発明を適用してもよい。
・第1〜第3実施形態において、LPGを燃料とする内燃機関の燃料供給装置であって、燃料ポンプ6を設けないタイプの燃料供給装置に本発明を適用してもよい。
・第1及び第2実施形態における燃料流出制御ルーチンのステップS107,S207の処理を、第3実施形態における燃料流出制御ルーチンのステップS307の処理と置き換えてもよい。
・第1及び第2実施形態における燃料流出制御ルーチンのステップS108,S208,S109の処理を、第3実施形態における燃料流出制御ルーチンのステップS309の処理と置き換えてもよい。
・第1実施形態において、ステップS108で用いられる所定値bをステップS107で用いられる所定値aよりも小さくしたが、両者を等しくすることも可能である。
・第2実施形態において、ステップS208で用いられる所定値dをステップS207で用いられる所定値cよりも小さくしたが、両者を等しくすることも可能である。
・第1〜第3実施形態において、遮断弁9の開度調節によるLPGの流出制限を行う代わりに、遮断弁9とは別にLPG流量を制御する流量制御弁を設け、この流量制御弁を通じて上記LPGの流出制限を行うようにしてもよい。この場合も上記LPGの流出制限を的確に行うことができる。なお、上記第1〜第3実施形態のように、遮断弁9を上記流量制御弁の機能を兼ねるものとすれば、上記LPGの流出制限を行うのに新たな部品を設ける必要がないという効果が得られる。
第1実施形態の燃料供給装置全体を示す略図。 (a)及び(b)は、過流防止弁の内部構造及び動作態様を示す略図 (a)〜(e)は、機関始動開始からの時間経過に伴う、燃料配管内の圧力、燃料タンクからのLPGの流出量、遮断弁の駆動電圧、遮断弁の開閉態様、及び、過流防止弁の開閉態様の変化を示すタイムチャート。 第1実施形態での機関始動開始時及び機関運転中における遮断弁の駆動制御手順を示すフローチャート。 第2実施形態での機関始動開始時及び機関運転中における遮断弁の駆動制御手順を示すフローチャート。 第3実施形態での機関始動開始時及び機関運転中における遮断弁の駆動制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…内燃機関、2…インジェクタ、3…クランクシャフト、4…デリバリパイプ、5…燃料タンク、6…燃料ポンプ、7…供給配管、8…リターン配管、9…遮断弁(制限手段)、10…電子制御装置(判断手段、記憶手段)、11…過流防止弁、12…スタータ、13…プレッシャレギュレータ、14…イグニッションスイッチ、15…クランクポジションセンサ、16…タンク圧センサ、17…配管圧センサ。

Claims (13)

  1. 燃料タンク内の燃料を内燃機関に供給する燃料配管と、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料の流出を機関運転時には許容して機関停止時には禁止するよう開閉する遮断弁と、前記燃料タンクから前記燃料配管に流出する燃料の流量が過多になるとき同燃料の流出を禁止すべく閉弁する過流防止弁とを備える内燃機関の燃料供給装置において、
    閉弁状態にある前記遮断弁が開弁するに当たり、同開弁に伴い前記燃料タンクから前記燃料配管に流出する燃料の流量が過多になる状態であるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記燃料の流量が過多になる状態である旨判断されたときには、前記遮断弁の開弁に伴い前記燃料タンク内の燃料が前記燃料配管に流出する際、同燃料の流出を制限する制限手段と、
    を備える内燃機関の燃料供給装置。
  2. 前記制限手段は燃料配管を流れる燃料の流量を制御する流量制御弁であって、前記流量制御弁を通じて前記燃料の流出の制限が行われる
    請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置。
  3. 前記遮断弁は、前記流量制御弁を兼ねるものであって、閉弁状態からの開弁時、全開よりも閉じ側の開度とすることで前記燃料の流出の制限を行うものである
    請求項2記載の内燃機関の燃料供給装置。
  4. 前記判断手段は、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいことに基づき、前記遮断弁の開弁に伴い前記燃料タンクから前記燃料配管に流出する燃料の流量が過多になる状態である旨判断する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置。
  5. 請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料タンク内の圧力を検出するタンク圧センサと、前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサとを更に備え、
    前記判断手段は、それら二つのセンサによって検出される圧力に基づき、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  6. 請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサを更に備え、
    前記判断手段は、前記配管圧センサによって検出される圧力に基づき、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  7. 請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    機関停止中にバッテリの取り外しが行われたとき、その旨の履歴を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記判断手段は、前記記憶手段によって前記バッテリの取り外しが行われた旨の履歴が記憶されているか否かに基づき、前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力よりも小さいか否かを判断する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  8. 前記制限手段は、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料流出の制限開始後、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなったときに同制限を解除する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置。
  9. 請求項8記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料タンク内の圧力を検出するタンク圧センサと、前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサとを備え、
    前記判断手段は、それらによって検出される圧力に基づき、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなっているか否かを判断する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  10. 請求項8記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料配管内の圧力を検出する配管圧センサを備え、
    前記判断手段は、前記配管圧センサによって検出される圧力に基づき、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなっているか否かを判断する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  11. 前記判断手段は、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料流出の制限開始から前記燃料配管内の圧力が前記燃料タンク内の圧力に近くなるのに要する時間が経過したか否かに基づき、前記燃料タンク内の圧力と前記燃料配管内の圧力との差が小さくなっているか否かを判断する
    請求項8記載の内燃機関の燃料供給装置。
  12. 前記制限手段は、前記燃料タンクから前記燃料配管への燃料流出の制限開始から前記燃料配管内の圧力が上昇しきるのに要する時間が経過した時点で、同制限を解除する
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料として液化ガス燃料が用いられ、機関運転時に燃料タンク内の燃料を燃料配管に圧送する燃料ポンプを備える
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
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