JP2006143303A - 麺包装用共押出多層フィルム、麺包装用ラミネートフィルムおよび麺包装方法 - Google Patents

麺包装用共押出多層フィルム、麺包装用ラミネートフィルムおよび麺包装方法 Download PDF

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康史 渡辺
Hiroaki Matsubara
弘明 松原
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Abstract

【課題】 麺の中期保存に好適な酸素ガスバリア性を有し、製造が容易で、従来の麺包装用プロピレン系共押出多層フィルムと同等の包装適性を示す麺包装用共押出多層フィルムと麺包装用ラミネートフィルム、および、これらのフィルムを使用した麺包装方法を提供すること。
【解決手段】 プロピレン系重合体(a)を含有してなる樹脂層(A)と、接着性樹脂層(X1)および(X2)と、ポリアミド系樹脂を含有する厚さ1.5〜8μmのガスバリア性樹脂層(B)と、プロピレン系共重合体(c)を含有してなる樹脂層(C)が、(A)/(X1)/(B)/(X2)/(C)の順に積層されている麺包装用共押出多層フィルム、このフィルムの樹脂層(A)上に基材をラミネートしてなる麺包装用ラミネートフィルム、および、これらフィルムをヒートシールしてなる袋の中に、麺と炭酸ガスを充填した後、ヒートシールにより密閉する麺包装方法。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、麺包装に好適で、適度なガスバリア性を保持し、保香性に優れ、さらに剛性が良好で包装適性に優れ、製造が容易な麺包装用共押出多層フィルム、麺包装用ラミネートフィルム、および、これらのフィルムを使用した麺包装方法に関する。
麺類保存方法としては、従来から品質保持を目的として窒素ガスおよび/または炭酸ガスによるガス置換包装や脱酸素剤の利用による嫌気包装が行なわれてきた。例えば、ゆで麺を有機酸によりpH5.5以下に調整し、次いで炭酸ガスと共に非通気性袋に封入し、その後加熱殺菌処理を施さない包装ゆで麺の製造方法(例えば、特許文献1参照。)、常法により製造した生麺を、該麺の水分活性値が0.78〜0.85にの範囲になるまで予備乾燥し、その後、この予備乾燥麺を炭酸ガスを透過しにくい包装袋にいれ、密封された包装袋内における炭酸ガス濃度が90V/V%以上となるように炭酸ガスを充填してから密封することを特徴とする麺類の保存方法(例えば、特許文献2参照。)、更に、食品類を脱酸素剤、脱酸素剤と炭酸ガス吸収剤あるいは脱酸素剤とアルコール発生剤とともに非通気性容器内に密封し、容器内の酸素濃度を10ppm以下に保存することからなる食品の保存方法(例えば、特許文献3参照。)等が知られている。
これら従来の保存性を向上させる包装に使用されるフィルムは、一般的なガスバリア包材が使用され、特に、KON/PE(ポリ塩化ビニリデンコートナイロン/ポリエチレン)、KOP/PE(ポリ塩化ビニリデンコートポリプロピレン/ポリエチレン)等の塩化ビニリデンコートによりガスバリア性を保持したフィルムや、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体のケン化物)を積層したフィルムが多く使用されている。しかし、これらガスバリア包材は、コーティング工程を必要としたり、EVOHを使用するために高コストとなる欠点があった。また、酸素ガス透過度が10cc/m・24hr以下であり2ヶ月以上の長期保存には有用であるが、ゆで麺等の1週間〜1ヶ月程度の中期保存には過剰品質、高コストであった。これらの包材のガスバリア性を、ゆで麺等の中期保存に好適と思われる酸素ガス透過度が50〜1000cc/m・24hr程度とするには、塩化ビニリデン、EVOH等からなるガスバリア層の厚さを、例えば0.5μm以下の極めて薄い層とする必要があるが、塩化ビニリデンやEVOHからなるガスバリア樹脂層の厚さを1μm以下で均一に制御することは極めて困難であるという問題がある。
また、賞味期間が1週間未満の麺用包材については、従来からプロピレン系共押出多層フィルムが一般的に使用されているが、これらは適度な剛性と低温シール性を保持しているため包装適性は良好であるが、酸素ガス透過度が2000cc/m・24hr程度でガスバリア性が無く、中期保存はできないという欠点があった。
特開平04−099459号公報 特開平04−008259号公報 特開昭61−021077号公報
本発明の課題は、麺の中期保存に好適な酸素ガスバリア性を有し、製造が容易で、従来の麺包装用プロピレン系共押出多層フィルムと同等の包装適性を示す麺包装用共押出多層フィルムと麺包装用ラミネートフィルム、および、これらのフィルムを使用した麺包装方法を提供することである。
発明者等は、上記実状に鑑みて鋭意検討した結果、プロピレン系重合体(a)を含有してなる樹脂層(A)と、接着性樹脂層(X1)および(X2)と、ポリアミド系樹脂を含有する厚さ1.5〜8μmのガスバリア性樹脂層(B)と、プロピレン系共重合体(c)を含有してなる樹脂層(C)が、(A)/(X1)/(B)/(X2)/(C)の順に積層されている共押出多層フィルムは、適度な剛性と低温シール性を保持しているため包装適性が良好で、麺の中期保存に好適な酸素ガスバリア性を有し、しかも、ガスバリア性樹脂層(B)の厚さが1.5〜8μmと比較的厚く共押出法により容易に安定して均一なガスバリア性樹脂層(B)を形成できるためフィルムの製造が容易で、麺包装用共押出多層フィルムとして好適であること、この未延伸の共押出多層フィルム上に延伸フィルム等の基材をラミネートしてなるラミネートフィルムも容易に製造でき、包装適性が良好で、麺の中期保存用ラミネートフィルムとして好適であること、および、これらのフィルムからなる袋の中に麺と炭酸ガスを充填した後、ヒートシールにより密閉することにより、中期保存に好適な麺包装袋が容易に得られること等を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、プロピレン系重合体(a)を含有してなる樹脂層(A)と、接着性樹脂層(X1)および(X2)と、ポリアミド系樹脂を含有する厚さ1.5〜8μmのガスバリア性樹脂層(B)と、プロピレン系共重合体(c)を含有してなる樹脂層(C)が、(A)/(X1)/(B)/(X2)/(C)の順に積層されていることを特徴とする麺包装用共押出多層フィルムを提供するものである。
また、本発明は、前記麺包装用共押出多層フィルムの樹脂層(A)上に基材をラミネートしてなることを特徴とする麺包装用ラミネートフィルムを提供するものである。
さらに、本発明は、前記麺包装用共押出多層フィルムの樹脂層(C)をヒートシール層としてヒートシールしてなる袋の中に、麺と炭酸ガスを充填した後、ヒートシールにより密閉することを特徴とする麺包装方法、および、前記麺包装用ラミネートフィルムの樹脂層(C)をヒートシール層としてヒートシールしてなる袋の中に、麺と炭酸ガスを充填した後、ヒートシールにより密閉することを特徴とする麺包装方法を提供するものである。
本発明の麺包装用共押出多層フィルムおよび麺包装用ラミネートフィルムは、麺の中期保存に好適な酸素ガスバリア性を有し、製造が容易で、しがも、従来の麺包装用プロピレン系共押出多層フィルムと同等の包装適性を示す。また、本発明の麺包装方法により中期保存に好適な麺包装袋が容易に得られる。
本発明の麺包装用共押出多層フィルムは、プロピレン系重合体(a)を含有してなる樹脂層(A)と、ポリアミド系樹脂を含有する厚さ1.5〜8μmのガスバリア性樹脂層(B)と、プロピレン系共重合体(c)を含有してなる樹脂層(C)と、接着性樹脂層(X1)および(X2)が、(A)/(X1)/(B)/(X2)/(C)の順に共押出法により積層されている多層フィルムであれば良い。
前記樹脂層(A)としては、プロピレン系重合体(a)を含有してなる樹脂層であれば良く、例えばプロピレン系重合体(a)を80重量%以上含有する樹脂層が挙げられる。ここで用いるプロピレン系重合体(a)としては、例えば、プロピレン単独重合体;プロピレン−エチレン系共重合体、プロピレン−α−オレフィン(エチレン、プロピレンを除く。)系共重合体等のプロピレン系共重合体などが挙げられ、これらは2種以上併用してもよい。なお、前記プロピレン−エチレン系共重合体はプロピレン−エチレン系ランダム共重合体であっても、ポリプロピレン−ポリエチレンブロック共重合体であっても良いが、通常はランダム共重合体を用いる。
また、樹脂層(A)としては、なかでも、融点が158〜165℃のプロピレン単独重合体を80重量%以上含有してなる樹脂層が好ましく、特に前記プロピレン単独重合体単体であることが最も好ましい。ただし、樹脂層(A)上に基材をラミネートする場合、樹脂層(A)としては、プロピレン−エチレン系共重合体を70重量%以上含有してなる樹脂層であることが好ましく、特にエチレン由来成分含有率が2.5〜10重量%のプロピレン−エチレン系共重合体単体であることがより好ましい。
前記樹脂層(A)は、樹脂層(A1)と樹脂層(A2)〔ただし、樹脂層(A2)を接着性樹脂層(X1)側とする。〕の2層からなる樹脂層であっても良いが、これら樹脂層(A1)と(A2)は、いずれもプロピレン系重合体(a)として同一若しくは異なるプロピレン系重合体を含有してなる樹脂層であることが必要である。具体例としては、(1)樹脂層(A1)と(A2)がいずれもプロピレン系重合体のみからなる樹脂層である場合、(2)樹脂層(A1)がプロピレン系重合体のみからなる樹脂層であって、樹脂層(A2)がプロピレン系重合体と本共押出多層フィルム製造に際して発生した回収物等を混合してなる樹脂層である場合、(3)樹脂層(A1)がプロピレン単独合体のみからなる樹脂層であって、樹脂層(A2)がプロピレン単独重合体とプロピレン系共重合体を混合してなる樹脂層である場合などが挙げられる。なお、前記(2)の場合、回収物等を混合してなる樹脂層(A2)の厚さは、樹脂層(A)の厚さの50〜80%であることが好ましい。
更に、樹脂層(A2)は2層以上に分割することも可能で、樹脂層(A)全体の層構成が3層以上となっても何ら問題ない。
樹脂層(A)の厚み割合は、本発明の共押出多層フィルム全厚に対して5〜30%であることが好ましく、なかでも15〜25%であることがより好ましい。
接着性樹脂層(X1)および(X2)は、樹脂層(A)とバリアー性樹脂層(B)、およびバリアー性樹脂層(B)と樹脂層(C)をそれぞれ接着するもので、共押出可能なものであれば同一の樹脂組成であっても、異なる樹脂組成であってもよいが、これらの層間を強固に接着できることから、プロピレン系重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトしてなる酸変性プロピレン系重合体を20重量%以上含有してなる樹脂層、例えば、酸変性プロピレン系樹脂20重量%以上とその他のプロピレン系重合体であることがいずれも好ましい。酸変性プロピレン系樹脂としては、無水マレイン酸またはその誘導体をグラフトしてなる無水マレイン酸変性プロピレン系樹脂が挙げられ、その他プロピレン系樹脂としては、前記プロピレン系重合体(a)と同様のプロピレン系重合体がいずれも使用でき、なかでもプロピレン単独重合体が好ましい。
接着性樹脂層(X1)および(X2)としては、なかでも、無水マレイン酸変性プロピレン系重合体を20〜50重量%含有し、かつ、その他のプロピレン系共重合体を35重量%以上含有する樹脂層であることがより好ましく、無水マレイン酸変性プロピレン系重合体を25〜40重量%含有し、かつ、その他のプロピレン系共重合体を35重量%以上含有する樹脂層であることが最も好ましい。また、接着性樹脂層(X1)および(X2)は、本共押出多層フィルム製造に際して発生した回収物等を混合してなる樹脂層であっても良い。
フィルム全厚に対する接着性樹脂層(X1)および(X2)の厚み割合は、それぞれ、15〜40%であることが好ましく、なかでも20〜35%であることがより好ましい。
ガスバリア性樹脂層(B)としては、ポリアミド系樹脂を含有してなる厚さ1.5〜8μmの樹脂層であることが必要であり、なかでもポリアミド系樹脂からなる厚さ2〜6μmの樹脂層であることが好ましい。ここで用いるポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66、ナイロン6/12、芳香族環を有する脂肪族ポリアミドであるナイロンMXD6、ナイロン6中にモンモリロナイトのような粘土鉱物を分散させたナイロン6の複合材料等が挙げられ、なかでも、低コスト、成形加工性に優れることから、ナイロン6が好ましい。
ガスバリア性樹脂層(B)の厚み厚み割合は、フィルム全厚に対して5〜25%であることが好ましく、なかでも7〜10%であることがより好ましい。
樹脂層(C)としては、プロピレン系共重合体(c)を含有してなる樹脂層であれば良く、例えばプロピレン系共重合体(c)を70重量%以上含有する樹脂層が挙げられる。ここで用いるプロピレン系共重合体(c)としては、例えば、エチレン−プロピレン系共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体等のプロピレン系共重合体が挙げられる、これらは2種以上併用してもよい。なお、前記プロピレン−エチレン系共重合体はプロピレン−エチレン系ランダム共重合体であっても、ポリプロピレン−ポリエチレンブロック共重合体であっても良いが、通常はランダム共重合体を用いる。
樹脂層(C)としては、低温シール性、耐衝撃性、滑り性に優れるものが得られることから、プロピレン系共重合体(c)として、エチレン由来成分含有率が2.5〜10重量%のプロピレン−エチレン系共重合体を用いてなる樹脂層が好ましく、なかでもエチレン由来成分の含有率が3〜8重量%のプロピレン−エチレン系共重合体を用いてなる樹脂層が特に好ましい。
さらに、樹脂層(C)としては、低温ヒートシール性がより向上することからプロピレン系共重合体(c)以外の熱可塑性樹脂、例えば直鎖状低密度ポリエチレン、ゴム質エチレン−ブテン−1共重合体、ゴム質エチレン−プロピレン共重合体等のようなプロピレン系共重合体(c)よりも低融点の熱可塑性樹脂を混合してなる樹脂層であることが好ましい。前記プロピレン系共重合体(c)よりも低融点の熱可塑性樹脂の樹脂層(C)中での含有率は、通常30重量%以下であり、なかでも15〜25重量%が好ましい。
樹脂層(C)は、前記樹脂層(A)と同様に、樹脂層(C1)と樹脂層(C2)〔ただし、樹脂層(C2)を接着性樹脂層(X2)側とする。〕の2層からなる樹脂層であっても良いが、これら樹脂層(C1)と(C2)は、いずれもプロピレン系共重合体(c)として同一若しくは異なるプロピレン系共重合体を含有してなる樹脂層であることが必要である。具体例としては、(1)樹脂層(C1)がプロピレン系共重合体と直鎖状低密度ポリエチレン等の低融点の熱可塑性樹脂を混合してなる樹脂層で、樹脂層(C2)がプロピレン系共重合体のみからなる樹脂層である場合、(2)樹脂層(C1)がプロピレン系共重合体と直鎖状低密度ポリエチレン等の低融点の熱可塑性樹脂を混合してなる樹脂層で、樹脂層(C2)がプロピレン系共重合体と本共押出多層フィルム製造に際して発生した回収物等を混合してなる樹脂層である場合、(3)樹脂層(C1)がプロピレン系共重合体のみからなる樹脂層であって、樹脂層(C2)がプロピレン系共重合体と本共押出多層フィルム製造に際して発生した回収物等を混合してなる樹脂層である場合などが挙げられる。なお、前記(2)、(3)の場合、回収物等を混合してなる樹脂層(C2)の厚さは、樹脂層(C)の厚さの50〜80%であることが好ましい。
更に、樹脂層(C)は2層以上に分割することも可能で、樹脂層(C)全体の層構成が3層以上となっても何ら問題ない。
樹脂層(C)の厚み割合は、本発明の共押出多層フィルム全厚に対して5〜30%であることが好ましく、なかでも15〜25%であることがより好ましい。
本発明の共押出積層フィルムの厚みは、通常20〜50μmであるが、なかでも25〜40μmが好ましい。また、樹脂層(C)の厚みは、通常5〜15μmであり、なかでも8〜12μmが好ましい。
本発明の共押出多層フィルムの酸素ガス透過率は100〜700cc/m・24hrであることが好ましく、特にコスト、成形加工性、外観を考慮すると、200〜500cc/m・24hrであることが特に好ましい。
また、本発明の共押出多層フィルムは、樹脂層(A)上に接着性樹脂や接着剤を介して基材をラミネートしてラミネートフィルムとすることもできる。基材としては、例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ナイロン(ONY)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、アルミニウム(AL)、紙、不織布等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。接着方法としては、ドライラミネーション、ウェットラミネーション、ノンソルベントラミネーション、押出ラミネーション等が挙げられる。
ドライラミネーションの接着剤としては、例えば、ポリエーテル−ポリウレタン系接着剤、ポリエステル−ポリウレタン系接着剤等が挙げられる。
本発明の共押出多層フィルムは、そのまま麺包装に用いてもよいが、印刷による商品訴求力向上のために樹脂層(A)にコロナ放電処理をしてもよい。また、本発明の共押出多層フィルムの各層の中には、必要に応じて酸化防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、着色剤、シリカなどの添加剤等を、本発明の範囲内で適宜添加しうる。
本発明の共押出多層フィルムの製造方法は、共押出成形法であればよく、特に限定されないが、例えば、3台以上の押出機を用いて溶融押出する、共押出多層ダイス法、フィードブロック法等の公知の共押出法により溶融状態で積層した後、インフレーション、Tダイ・チルロール法等の方法で長尺巻フイルムに加工する方法が好ましい。
本発明の共押出多層フィルムを用いた麺の包装方法としては、本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(C)をヒートシール層としてヒートシールしてなる袋に、ゆで麺、生麺等を充填し、炭酸ガスまたは炭酸ガスと窒素の混合ガスを封入した後、ヒートシールにより密閉して包装袋とする方法が挙げられる。ゆで麺、生麺としては、例えば、うどん、日本そばが挙げられ、それぞれ冷凍うどんやそばも含まれる。使用するガスは、内容物によって異なるが、例えば、生麺等で生菌が繁殖しやすいものでは炭酸ガス濃度が100重量%のガス、または炭酸ガス濃度が90重量%以上でその他のガスとして窒素を混合した混合ガスが挙げられ、また、ゆで麺や冷凍麺の場合は炭酸ガス濃度が20重量%以上と成るようにその他のガスとして窒素を混合した混合ガスが挙げられる。包装方法としては、例えば、麺を充填した袋は三方シール包装機にて前記ガスを封入して包装され、その場合、横シールが合掌貼りで縦シールが封筒貼りあるいは合掌貼りである。また、横、縦シールは完全に密閉された状態とし、密閉性の確認は、例えば、袋内部の横シール部に赤色のシールチェッカー〔三菱化学(株)製エージレスシールチェック〕を吹き付け、シールチェッカーがシール部を通過しないことを確認することにより行なうことができる。
また、前記包装方法は、本発明の共押出多層ふフィルムに基材をラミネートしてなり本発明のラミネートフィルムについても同様である。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。尚、例中の部および%は、特に断りのない限りすべて重量基準である。
特性値は以下の方法で測定した
・曇り度(%):JIS K7105に準拠して測定した。
・1%接線モジュラス:ASTM D−882に基づき、23℃においてテンシロン引張試験機〔(株)エー・アンド・デー製〕で測定した(単位:MPa)。
・ヒートシール強度(N/15mm):共押出多層フィルムの樹脂層(C)が接するように共押出多層フィルムを重ね合わせ、表記載の温度、幅10mmのシールバーにより、0.2MPaの圧力で10秒間ヒートシールした後、放冷し、得られたヒートシール物から15mm幅の試験片を切り取り、23℃、引張速度300mm/分の条件でテンシロン引張試験機〔(株)エー・アンド・デー製〕で引き剥がす時の最大荷重を測定し、その強度をヒートシール強度とした。
・酸素ガス透過度:JIS K7126のガスクロマトグラフ法に準拠して測定した。
・保存性の確認:精密ヒートシーラー〔テスター産業(株)製〕を用い、共押出多層フィルムの樹脂層(C)を内側として横シールが合掌貼りで、縦シールが封筒貼りの三方袋に冷凍うどんを内容物として充填し、炭酸ガス封入して密閉シール包装袋とした後、得られた密閉シール包装袋を保存性サンプルとして、5℃および10℃中で、それぞれ3週間後および4週間後の外観、臭気について評価した。なお、密閉シール包装袋作成時のヒートシールは、密閉可能なヒートシール条件であることをシールチェッカー〔三菱化学(株)製エージレスシールチェック〕により確認できた条件で行なった。
実施例1
樹脂層(A)用樹脂としてプロピレン単独重合体〔密度:0.90g/cm、MI(測定温度230℃):9g/10分間〕を用い、接着性樹脂層(X1)および(X2)用樹脂として無水マレイン酸変性プロピレン系樹脂〔密度:0.89g/cm、MI(測定温度230℃):6g/10分間〕30部とプロピレン単独重合体〔密度:0.90g/cm、MI(測定温度230℃):9g/10分間〕70部の混合物を用い、ガスバリア性樹脂層(B)用樹脂として、ナイロン6〔密度:1.14g/cm、MI(測定温度230℃):3g/10分間〕を用い、および、樹脂層(C)用樹脂としてプロピレン−エチレン共重合体〔エチレン由来成分含量:7.0%、密度:0.90g/cm、MI(測定温度230℃):7g/10分間〕を用い、樹脂層(A)用押出機(口径50mm)、樹脂層(X1)および(X2)用押出機(口径40mm)、樹脂層(B)用押出機(口径40mm)、樹脂層(C)用押出機(口径50mm)およびフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置の各押出機にそれぞれ供給して、押出機温度200〜250℃、フィードブロックおよびTダイ温度250℃の条件で共押出を行い、A/X1/B/X2/Cの5層構成で、各層の平均厚さの比(A:X1:B:X2:C)が2:2:1:2:3(8μm:8μm:4μm:8μm:12μm)で、厚さ40μmの共押出5層フィルムを得た。
得られた共押出5層フィルムの樹脂層(A)に、樹脂層(A)の表面エネルギーが36mN/mになるようにコロナ放電処理を施し、曇り度、1%接線モジュラス、ヒートシール強度および酸素ガス透過度を測定した。さらに、冷凍うどんを内容物として保存性の確認を行い、3週間後および4週間後の外観、臭気を評価した。その結果を第1表に示す。
比較例1
樹脂層(A)用樹脂としてプロピレン単独重合体〔密度:0.90g/cm、MI(測定温度230℃):9g/10分間〕を用い、樹脂層(X1)(B)および(X2)に変わる中間樹脂層(D)用の樹脂としてプロピレン−エチレン共重合体〔エチレン由来成分含量:4.0%、密度:0.90g/cm、MI(測定温度230℃):7g/10分間〕を用い、および、樹脂層(C)用樹脂としてプロピレン−エチレン共重合体〔エチレン由来成分含量:7.0%、密度:0.90g/cm、MI(測定温度230℃):7g/10分間〕を用い、樹脂層(A)用押出機(口径50mm)、樹脂層(D)用押出機(口径40mm)、樹脂層(C)用押出機(口径50mm)およびフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置の各押出機にそれぞれ供給して、押出機温度200〜250℃、フィードブロックおよびTダイ温度250℃の条件で共押出を行い、A/D/Cの3層構成で、各層の平均厚さの比(A:D:C)が2:6:2(8μm:24μm:8μm)で、厚さ40μmの共押出3層フィルムを得た。
得られた共押出3層フィルムの樹脂層(A)に、樹脂層(A)の表面エネルギーが36mN/mになるようにコロナ放電処理を施し、曇り度、1%接線モジュラス、ヒートシール強度および酸素ガス透過度を測定した。さらに、冷凍うどんを内容物として保存性の確認を行い、3週間後および4週間後の外観、臭気を評価した。その結果を第1表に示す。
Figure 2006143303

Claims (10)

  1. プロピレン系重合体(a)を含有してなる樹脂層(A)と、接着性樹脂層(X1)および(X2)と、ポリアミド系樹脂を含有する厚さ1.5〜8μmのガスバリア性樹脂層(B)と、プロピレン系共重合体(c)を含有してなる樹脂層(C)が、(A)/(X1)/(B)/(X2)/(C)の順に積層されていることを特徴とする麺包装用共押出多層フィルム。
  2. フィルム全厚に対する樹脂層(A)の厚み割合が5〜30%、接着性樹脂層(X1)の厚み割合が15〜40%、ガスバリア性樹脂層(B)の厚み割合が5〜25%、接着性樹脂層(X2)の厚み割合が15〜40%、および、樹脂層(C)の厚み割合が5〜30%で、全厚が20〜50μmである請求項1に記載の麺包装用共押出多層フィルム。
  3. 接着性樹脂層(X1)と(X2)が同一または異なる樹脂組成の樹脂層であって、いずれも酸変性プロピレン系重合体を20重量%以上含有してなる樹脂層であり、かつ、樹脂層(C)がエチレン由来成分含有率2.5〜10重量%のプロピレン−エチレン系共重合体を70重量%以上含有なる樹脂層である請求項2に記載の麺包装用共押出多層フィルム。
  4. 接着性樹脂層(X1)と(X2)が同一または異なる樹脂組成の樹脂層であって、いずれもが無水マレイン酸変性プロピレン系重合体を20〜50重量%含有し、かつ、その他のプロピレン系共重合体を35重量%以上含有する樹脂層である請求項2に記載の麺包装用共押出多層フィルム。
  5. 酸素ガス透過率が100〜700cc/m・24hrである請求項1〜4のいずれか1項に記載の麺包装用共押出多層フィルム。
  6. ガスバリア性樹脂層(B)の厚さが2〜6μmである請求項5に記載の麺包装用共押出多層フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の麺包装用共押出多層フィルムの樹脂層(A)上に基材をラミネートしてなることを特徴とする麺包装用ラミネートフィルム。
  8. 基材が二軸延伸ポリプロピレン系フィルムである請求項7記載の麺包装用ラミネートフィルム。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の麺包装用共押出多層フィルムの樹脂層(C)をヒートシール層としてヒートシールしてなる袋の中に、麺と炭酸ガスを充填した後、ヒートシールにより密閉することを特徴とする麺包装方法。
  10. 請求項7または8に記載の麺包装用ラミネートフィルムの樹脂層(C)をヒートシール層としてヒートシールしてなる袋の中に、麺と炭酸ガスを充填した後、ヒートシールにより密閉することを特徴とする麺包装方法。
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