JP2006129635A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 高価な部品を使用することなく、コストダウンを図ることができるDC−DCコンバータを提供する。
【解決手段】 制御回路11はスイッチング素子Q1のオン・オフ制御を行う。ダイオードD1は、スイッチング周期の1割以上、且つ、3割以下の蓄積時間を有する。スイッチング素子Q1がオンからオフになり、トランスT2の1次巻線P1の励磁電流がダイオードD1に転流する。その後、該電流の極性が反転しても、ダイオードD1の蓄積時間だけ逆電流が流れ、トランスT2のコアに帯磁した磁気が除去される。スイッチング素子Q1がオンになり、トランスT2の2次巻線Sにおける電圧がダイオードD51を介して、出力電圧Voとして出力される。出力電圧Voは、出力電圧検出回路12によって検出され、スイッチング素子Q1のオフ時間を制御することにより調節される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、DC−DCコンバータに関する。
図4は従来におけるDC−DCコンバータ3の回路図である。この図において、DC―DCコンバータ3は、例えば整流平滑回路からなる直流電源Eと、制御回路31と、出力電圧検出回路32と、トランスT3と、インダクタンスLrと、スイッチング素子Q1〜2と、フォトカプラPC1と、ダイオードD10、13、D51(整流平滑回路)と、コンデンサC1〜4、C51(整流平滑回路)と、抵抗R11とから構成される。
トランスT3は、磁気コアに巻き回され、且つ、相互に電磁結合された1次巻線P1、2次巻線Sおよび巻線P3を有する。FET(Field Effect Transistor)からなるスイッチング素子Q1〜2は、第1および第2の主端子としてドレインとソースおよび制御電極としてゲートを有する。
スイッチング素子Q1の一端、すなわち、ドレインは電流共振用のコンデンサC2、電流共振用のインダクタンスLrおよびトランスT3の1次巻線P1を介して、直流電源Eの正極に接続され、スイッチング素子Q1の他端、すなわち、ソースは直流電源Eの負極に接続される。スイッチング素子Q1のドレインとソースとの間に電圧擬似共振用のコンデンサC1が接続される。このとき、スイッチング素子Q1のドレインはトランスT3の1次巻線P1の一端に接続される。スイッチング素子Q2の一端、すなわち、ドレインは直流電源Eの正極に接続され、スイッチング素子Q2の他端、すなわち、ソースはスイッチング素子Q1のドレインと接続される。
コンデンサC51は電圧平滑用の電解コンデンサであり、トランスT3の2次巻線Sの他端はダイオードD51のアノードに接続され、ダイオードD51のカソードはコンデンサC51の正極に接続され、トランスT3の2次巻線Sの一端はコンデンサC51の負極と接続される。コンデンサC51の正極がDC−DCコンバータ3の出力端+OUTに接続され、負極がDC−DCコンバータ3の出力端−OUTに接続される。出力電圧検出回路32の入力端は、DC−DCコンバータ3の出力端+OUTおよび−OUTに接続される。出力電圧検出回路32の出力端は、フォトカプラPC1のフォトダイオード側(以下、PC1−Dという)のカソードに接続され、フォトカプラPC1−DのアノードがDC−DCコンバータ3の出力端+OUTに接続される。
出力電圧検出回路32は、DC−DCコンバータ3の出力端+OUT、−OUT間の出力電圧Voを検出し、フォトカプラPC1−Dに出力する。出力電圧検出回路32は、一般に、出力電圧Voを検出するための分圧抵抗と、基準電圧源と、誤差増幅器とからなり、分圧抵抗から得られる出力電圧Voの検出値と基準電圧源の基準電圧とを誤差増幅器に入力し、誤差信号を出力する。
直流電源Eの正極に、起動抵抗である抵抗R11を介して、制御回路31の電源端子Vcc、制御電源用のコンデンサであるコンデンサC3の一端、ダイオードD10のアノードおよびダイオードD13のカソードが接続される。トランスT3の巻線P3の他端がダイオードD13のアノードに接続される。トランスT3の巻線P3の一端が、C3の他端、制御回路31のグランド入力端GNDおよびフォトカプラPC1のフォトトランジスタ側(以下、PC1−TRという)のエミッタと共に直流電源Eの負極に接続される。ダイオードD10のカソードおよびコンデンサC4の一端が制御回路31の入力端VBに接続され、コンデンサC4他端およびスイッチング素子Q2のソースが制御回路31の入力端VSに接続される。ダイオードD10およびコンデンサC4は、上記のように接続されることにより、ハイサイド側のドライブ回路の電源を供給するためのブートストラップ回路(チャージポンプ)を構成する。制御回路31の出力端LGDがスイッチング素子Q1のゲートに接続され、制御回路31の出力端HGDがスイッチング素子Q2のゲートに接続される。制御回路31の入力端FBがフォトカプラPC1−TRのコレクタに接続される。
尚、トランスT3の1次巻線P1および2次巻線Sのそれぞれの一端が同相とされ、図4における黒丸にて示されるように設定されているため、2次巻線Sに接続されたダイオードD51はスイッチング素子Q1がオンしている期間において導通状態となり、オフしている期間において非導通状態となる。
図5は従来におけるDC−DCコンバータ3の制御回路31の回路図である。この図において、制御回路31は、PWM発振器311と、Dフリップフロップ(Delay Flip-Flop)312と、デッドタイム発生器313〜314と、レベルシフト回路315と、バッファBuf1〜2とから構成される。制御回路31は出力電圧検出回路32の誤差信号に応答して、DC−DCコンバータ3の出力端+OUT、−OUT間の出力電圧Voを一定にするための制御信号を形成し、これによって、スイッチング素子Q1をオン・オフ制御する。
制御回路31の入力端FBがPWM発振器311の入力端に接続される。PWM発振器311の出力端がDフリップフロップ312の入力端に接続される。Dフリップフロップ312のデータ出力端Qがデッドタイム発生器313の入力端に接続される。Dフリップフロップ312の負データ出力端NQがデッドタイム発生器314の入力端に接続される。デッドタイム発生器313の出力端がバッファBuf1を介して、制御回路31の出力端LGDに接続される。デッドタイム発生器314の出力端がレベルシフト回路315およびバッファBuf2を介して、制御回路31の出力端HGDに接続される。デッドタイム発生器313〜314は入力された信号にデッドタイムを付加する。レベルシフト回路315は、デッドタイム発生器314の出力信号の電圧レベルの変換を行う。バッファBuf2は、電源およびグランドを、制御回路31の入力端VBおよび入力端VSに接続され、前述したブートストラップ回路から電源の供給を受けて動作する。
制御回路31は電源入力端Vccおよびグランド入力端GNDが設けられている。電源入力端Vccは、バッファBuf2を除く、内部の各構成要素の電源ラインが集約されたInt Vccに接続され、該構成要素に電源を供給する。グランド入力端GNDは、バッファBuf2を除く、内部の各構成要素のグランドに接続され、該構成要素にグランド電位を印加する。
以上のような構成により、スイッチング素子Q1およびQ2は以下のような制御をなされることになる。すなわち、Dフリップフロップ312によって作られたプッシュプル信号がデッドタイム発生器313〜314によってそれぞれデッドタイムを付加され、ハイサイド側(デッドタイム発生器314)においては、レベルシフト回路315にて電圧レベルの変換が行われ、該信号によって、それぞれスイッチング素子Q1、2の制御が行われる。これにより、スイッチング素子Q1、2が各々デッドタイムを有して、交互にオン・オフを繰り返すことになる。
次に、従来のDC−DCコンバータ3の動作の概略を説明する。
先ず、直流電源Eが印加されると、抵抗R11を介してコンデンサC3が充電される。コンデンサC3の電圧が制御回路31の起動電圧に達すると制御回路31が動作を開始する。制御回路31において、PWM発振器311からパルスが出力され、Dフリップフロップ312にて2つのプッシュプル信号が作られる。2つのプッシュプル信号は、デットタイム発生器313と314とにより、それぞれ、デッドタイムが付加される。デットタイム発生器313は、Buf1を介して、ローサイド側のスイッチング素子Q1をドライブする。また、デットタイム発生器314は、レベルシフト回路315によって電圧レベルを変換して、Buf2を介して、ハイサイド側のスイッチング素子Q2をドライブする。すなわち、スイッチング素子Q1およびQ2は、デッドタイムを有して、交互にオン・オフする。
次に、従来のDC−DCコンバータ3の動作の詳細を、図6を参照して説明する。
ここで、スイッチング素子Q1がオンしており、スイッチング素子Q1に電流が流れているとする。
先ず、スイッチング素子Q1がオフの状態にされ、スイッチング素子Q1とQ2の両端の電圧が、コンデンサC1と、トランスT3の1次巻線P1のインダクタンスLp1およびインダクタンスLrの合成インダクタンスとによる電圧擬似共振波形となり(期間A)、次に、スイッチング素子Q1に流れていたトランスT3の1次巻線P1の励磁電流がスイッチング素子Q2の寄生ダイオードに転流し、直流電源Eの電圧にクランプされる(期間B)。そして、この転流期間にスイッチング素子Q2をオンする。これによって、転流電流が減少して極性が反転し、スイッチング素子Q2に電流が流れる。この電流はトランスT3の1次巻線P1のインダクタンスLp1とコンデンサC2とによる共振電流であるが、トランスT3の1次巻線P1のインダクタンスLp1の値が比較的大きいため、略直線の励磁電流として観測される(期間C)。
次に、スイッチング素子Q2がオフし、前述したデッドタイムのため、スイッチング素子Q1もオフしている状態になる(期間D)。このとき、スイッチング素子Q2を流れる電流がなくなり、コンデンサC1とトランスT3の1次巻線P1のインダクタンスLp1とによる電圧共振により、スイッチング素子Q1のドレイン電圧が電源電圧Eより下がる。次に、スイッチング素子Q1のドレイン電圧がゼロ電圧まで下がり、スイッチング素子Q1の寄生ダイオードに、ソースからドレインの方向に電流が流れる(期間E)。
そして、該寄生ダイオードに電流が流れている間に、スイッチング素子Q1がオンされる(期間F)。この状態において、スイッチング素子Q1の電圧がゼロになってからオンさせる、ゼロボルトスイッチングが行われたことになる。そして、トランスT3の2次巻線Sにおける出力電圧Voが、コンデンサC51に蓄積されている電荷による電圧に達し、ダイオードD51により、出力端+OUTと出力端−OUTとの間に電流が流れる(期間G)。このとき、トランスT3の2次巻線Sの両端の電圧は出力電圧Voにクランプされる。このとき、直流電源EからコンデンサC2、インダクタンスLr、トランスT3の1次巻線P1、スイッチング素子Q1を経て直流電源Eへ戻る経路によって電流が流れる。
ここで、トランスT3の2次巻線SがコンデンサC51によってクランプされるので、トランスT3の2次巻線Sは出力電圧によってクランプされたのと同様になり、トランスT3の1次巻線P1も等価的に1次巻線P1と2次巻線Sとの比によって決まる出力電圧によってクランプされたことになる。そのため、スイッチング素子Q1のドレイン電流は、最も共振周波数が高いコンデンサC2およびインダクタンスLrの直列共振(電流共振)による共振電流と、トランスT3の1次巻線P1の励磁電流との合成電流となる。この電流はサイン波状に流れ、トランスT3の2次巻線SからダイオードD51を介して、コンデンサC51と出力端+OUTと出力端−OUTとの間に供給される。
次に、トランスT3の2次巻線Sにおける電圧が、コンデンサC51に蓄積されている電荷による電圧より下がり、ダイオードD51に電流が流れなくなる(期間H)。このとき、ダイオードD51に電流が流れないため、トランスT3の2次巻線Sが開放された状態になり、トランスT3の1次巻線P1の端子間にトランスT3の1次巻線P1のインダクタンスLp1のみが現れ、コンデンサC2との電流共振期間となる。このとき、トランスT3の1次巻線P1のインダクタンスLp1が大きいため、コンデンサC2とによって決まる共振周波数は低くなり、インダクタンスLrに流れる電流は、略直線の電流として観測される。
尚、スイッチング素子Q1およびQ2のスイッチング周波数は、一定値にされるか、または若干、変化される。基本的には、デッドタイムを有して、交互にオン・オフするPWM制御が行われる。図7に、スイッチング素子Q1のDuty Ratioに対する出力電圧Voの特性を示す。図7から、スイッチング素子Q1によって、大凡、Duty Ratioを0.35〜1の範囲、もしくは、0〜0.3の範囲にすることにより、出力電圧Voを制御することができる。
ところで、上述したような従来のDC−DCコンバータ3は、電位が大きく異なるスイッチング素子Q1とQ2とを同期して制御するために、何らかの絶縁手段もしくはレベルシフト手段を必要し、図5においては、レベルシフト回路315を用いている。
例えば、DC−DCコンバータ3に入力される電源Eが、DC−DCコンバータ3にとって最も厳しい場合(ワーストケース)について考察する。該ワーストケースとしては、実効値が240Vの交流を整流してDC−DCコンバータ3に入力するケースが考えられる。この場合、240Vの定格電圧に対して、10%のマージンをみて、264Vの交流を入力しても問題ないようにすることになる。ここで、264Vの交流を整流すると、264V×1.4142=373.3V(該交流の波高値)の直流が出力されることとなり、少なくともこの電圧までは電圧レベルシフトを行う必要がある。また、最近、力率改善を行う必要から、交流電圧を整流した後に力率改善回路を設けており、その場合は、さらに該直流電圧が高くなるので、レベルシフト回路315によって、約400Vの電圧レベルシフトが必要になる。
しかしながら、レベルシフト回路315がこれに対応するには、高価な高耐圧素子を使用する必要があり、価格が高くなるという問題があった。また、絶縁手段を用いるとしても、高価なパルストランスを使用する必要があり、いずれにしても、DC−DCコンバータ3が高価になってしまうという問題があった。
尚、例えば、特許文献1および特許文献2には、ローサイド側とハイサイド側にそれぞれ、スイッチング素子を設けて、トランスの1次側に供給する電流を変化させることにより、トランスの2次側において出力電圧を得るDC-DCコンバータまたはスイッチング電源が記載されている。しかしながら、該公報に係る発明においても、電位が大きく異なる2つのスイッチング素子を同期して制御するために、何らかの絶縁手段もしくはレベルシフト手段を必要し、前述したDC−DCコンバータ3と同様の問題があった。
特開2002−315331号公報 特開平11−136940号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、高価な部品を使用することなく、コストダウンを図ることができるDC−DCコンバータを提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明では、以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、直流電圧を供給する直流電源と、一端に、前記直流電源の一端が接続された電流共振用コンデンサと、前記電流共振用コンデンサの他端と直列に接続される1次巻線と、整流平滑回路に接続された2次巻線とを有するトランスと、前記直流電源の他端および前記トランスの1次巻線と接続され、前記直流電圧を繰り返しオン・オフするスイッチング素子と、前記スイッチング素子をオン・オフ制御する制御回路と、前記1次巻線および前記電流共振用コンデンサからなる直列回路と、並列に接続されたダイオードとを備え、前記ダイオードが、前記スイッチング素子のターンオフ時に、前記スイッチング素子のスイッチング電流を前記ダイオードに転流することにより前記電流共振用コンデンサを充電するとともに、前記ダイオードの蓄積時間内には前記電流共振用コンデンサを放電することを特徴とする。
この発明によれば、スイッチング素子がオンしていたときに該スイッチング素子に流れていた電流が、該スイッチング素子がオフしたときにダイオードに転流され、該電流の極性が逆転しても、該ダイオードの蓄積時間だけ、該電流が流れる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のDC−DCコンバータであって、少なくとも、前記スイッチング素子または前記ダイオードに、電圧擬似共振用のコンデンサが並列に接続されることを特徴とする。
この発明によれば、DC−DCコンバータ内のスイッチング素子またはダイオードにかかる電圧の波形が、ノイズの少ない電圧擬似共振波形になる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のいずれかの項に記載のDC−DCコンバータであって、前記トランスの1次巻線に、電流共振用のインダクタンスが直列に接続されることを特徴とする。
この発明によれば、DC−DCコンバータ内のトランスに流れる電流の波形が、ノイズの少ない電流共振波形になる。
請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2のいずれかの項に記載のDC−DCコンバータであって、電流共振用のインダクタンスが、前記トランスのリーケージインダクタンスであることを特徴とする。
この発明によれば、部品を追加することなく、電流共振用のインダクタンスがトランスのリーケージ(漏れ)インダクタンスによって得られる。
請求項1に係る発明によれば、ダイオードによって、従来のDC−DCコンバータ3におけるハイサイド側のスイッチング素子Q2を置き換えることができ、スイッチング素子Q2の制御に用いるための、高価なパルストランスやレベルシフト回路315等を必要とすることなく、DC−DCコンバータを安価に構成することができる効果がある。また、スイッチング素子Q2を削減することができるので、DC−DCコンバータを安価に構成することができる効果がある。
請求項2または請求項3のいずれかの項に係る発明によれば、DC−DCコンバータにおいて、電流共振および電圧擬似共振波形が得られ、ノイズが少なく効率の良い共振型のDC−DCコンバータを構成することができる効果がある。
請求項4に係る発明によれば、電流共振用のインダクタンスを得るために新たに部品(インダクタ)を追加する必要がなく、コストダウンを図ることができる効果がある。
以下、図面を参照し、この発明の一実施形態について説明する。
図1は本実施形態におけるDC−DCコンバータ1の回路図である。この図において、DC―DCコンバータ1は、例えば整流平滑回路からなる直流電源Eと、制御回路11と、出力電圧検出回路12と、トランスT2と、インダクタンスLrと、スイッチング素子Q1と、フォトカプラPC1と、ダイオードD1、11、51と、コンデンサC1〜2、13、51と、抵抗R12、15とから構成される。尚、本実施形態におけるDC−DCコンバータ1は、ローサイド側の制御回路を、一般の擬似共振型フライバックコンバータの擬似共振用の制御回路によって構成する。尚、入力電圧として、交流85〜141V、もしくは、それを整流した直流100〜200Vを想定する。
トランスT2は、磁気コアに巻き回され、且つ、相互に電磁結合された1次巻線P1、2次巻線Sおよび巻線P3を有する。FETからなるスイッチング素子Q1は、第1および第2の主端子としてドレインとソースおよび制御電極としてゲートを有する。
スイッチング素子Q1の一端、すなわち、ドレインは電流共振用のコンデンサC2、電流共振用のインダクタンスLrおよびトランスT2の1次巻線P1を介して、直流電源Eの正極に接続され、スイッチング素子Q1の他端、すなわち、ソースは直流電源Eの負極に接続される。スイッチング素子Q1のドレインとソースとの間に電圧擬似共振用のコンデンサC1が接続される。このとき、スイッチング素子Q1のドレインはトランスT2の1次巻線P1の一端に接続される。
ダイオードD1は、アノードがスイッチング素子Q1のドレインと接続され、カソードが直流電源Eの正極と接続される。つまり、ダイオードD1はスイッチング素子Q1がターンオフした時に1次巻線P1に発生する電圧によって順方向バイアスされる向きに接続される。
また、ダイオードD1は、後述するように、スイッチング素子Q1がオフしている間において、ある程度の時間は、蓄積時間trrによる逆電流が流れることが必要である。そのため、蓄積時間trrにはスイッチング周期に関連した下限値が存在する。
上述した下限値は、例えば、蓄積時間Trrを1μSとして実測したとき、最もオン時間が短くてよい条件(直流200V入力)におけるスイッチング周期に対する蓄積時間Trrの比率により決定する。本実施形態においては、スイッチング素子Q1のオン時間が7.7μSとなり、オフ時間が2.3μSとなるので、スイッチング周期が10μSとなる。以上より、該状況における蓄積時間Trrのスイッチング周期に対する比率は約10%(=1割)となるので、本実施形態においては、その比率を、スイッチング周期の約1割の時間をダイオードD1の蓄積時間trrの下限値とする。
また、ダイオードD1の蓄積時間trrについては、後述するように、スイッチング素子Q1がオフしている間に上述した蓄積時間trrによる逆電流の停止が必要なので、スイッチング周期に関連した上限値も存在する。
上述した上限値は、例えば、蓄積時間Trrを1μSとして実測したとき、最もオン時間を長くする必要がある条件(直流100V入力)におけるスイッチング周期に対する蓄積時間Trrの比率により決定する。本実施形態においては、スイッチング素子Q1のオン時間が1.58μSとなり、オフ時間が1.77μSとなるので、スイッチング周期が3.35μSとなる。以上より、該状況における蓄積時間Trrのスイッチング周期に対する比率は約30%(=3割)となるので、本実施形態においては、その比率を、スイッチング周期の約3割の時間をダイオードD1の蓄積時間trrの上限値とする。
上述したように、ダイオードD1の蓄積時間trrは、スイッチング周期に応じて決定される。逆に言うと、ダイオードD1の蓄積時間trrが決まると、スイッチング周波数は蓄積時間trrに応じて決定されることになる。本実施形態においては、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数が100kHz〜300kHzと入力電圧により変化する。この時の蓄積時間trrは約1μSであり、スイッチング周波数の1割〜3割に相当する。通常のスイッチング整流用ダイオードは、蓄積時間trrが100ns程度であるので、ダイオードD1は、通常のダイオードである他のダイオードD11、51に比して蓄積時間trrが十分長いダイオードを使用する。蓄積時間trrが十分長いダイオードの例として、サンケン電気株式会社が製造しているダイオ−ドSARS01が存在する。
コンデンサC51は電圧平滑用の電解コンデンサであり、トランスT3の2次巻線Sの他端はダイオードD51のアノードに接続され、ダイオードD51のカソードはコンデンサC51の正極に接続され、トランスT3の2次巻線Sの一端はコンデンサC51の負極と接続される。コンデンサC51の正極がDC−DCコンバータ1の出力端+OUTに接続され、負極がDC−DCコンバータ1の出力端−OUTに接続される。出力電圧検出回路12の入力端は、DC−DCコンバータ1の出力端+OUTおよび−OUTに接続される。出力電圧検出回路12の出力端は、フォトカプラPC1−Dのカソードに接続され、フォトカプラPC1−DのアノードがDC−DCコンバータ1の出力端+OUTに接続される。
出力電圧検出回路12は、DC−DCコンバータ1の出力端+OUT、−OUT間の出力電圧Voを検出し、フォトカプラPC1−Dに出力する。出力電圧検出回路12は、一般に、出力電圧Voを検出するための分圧抵抗と、基準電圧源と、誤差増幅器とからなり、分圧抵抗から得られる出力電圧Voの検出値と基準電圧源の基準電圧とを誤差増幅器に入力し、誤差信号を出力する。
直流電源Eの正極に、起動抵抗である抵抗R12を介して、制御回路11の電源端子Vcc、制御電源用のコンデンサであるコンデンサC13の一端およびダイオードD11のカソードが接続される。トランスT2の巻線P3の一端がダイオードD11のアノードとR15の一端に接続される。トランスT2の巻線P3の他端が、C13の他端および制御回路11のグランド入力端Gndと共に直流電源Eの負極に接続される。抵抗R15の他端が、制御回路11の入力端BDと接続される。フォトカプラPC1−TRのコレクタが制御回路11の入力端OFに接続され、また、フォトカプラPC1−TRのエミッタが直流電源Eの負極に接続される。制御回路11の出力端GDがスイッチング素子Q1のゲートに接続される。
尚、トランスT2の1次巻線P1および2次巻線Sのそれぞれの一端が同相とされ、図1における黒丸にて示されるように設定されているため、2次巻線Sに接続されたダイオードD51はスイッチング素子Q1がオンしている期間において導通状態となり、オフしている期間において非導通状態となる。
図2は本実施形態におけるDC−DCコンバータ1の制御回路11の回路図である。この図において、制御回路11は、RSフリップフロップ(Reset-Set Flip-Flop)であるFFa112と、コンパレータであるINH比較器114、OCP比較器115と、バッファBufと、FETからなるスイッチング素子Q111と、電圧源ES1〜2と、電流源Ires1と、コンデンサC111と、抵抗R111とから構成される。制御回路11は出力電圧検出回路12の誤差信号に応答して、DC−DCコンバータ1の出力端+OUT、−OUT間の出力電圧Voを一定にするための制御信号を形成し、これによって、スイッチング素子Q1をオン・オフ制御する。
電圧源ES1の正極がコンパレータ114の負入力端に接続される。入力端BDがコンパレータ114の正入力端に接続される。FFa112のセット入力端Sがコンパレータ114の出力端に接続され、負論理にて信号が入力される。制御回路11の入力端BDがコンパレータ114の正入力端に接続される。FFa112の正のデータ出力端QがバッファBufを介して、制御回路11の出力端GDに接続される。
電圧源ES2の正極が抵抗R111の一端および電流源Ires1の正極に接続される。抵抗R111の他端がコンパレータ115の負入力端および制御回路11の入力端OFに接続される。電流源Ires1の負極がコンパレータ115の正入力端およびコンデンサC111の一端ならびにスイッチング素子Q111のドレインに接続される。コンパレータ115の出力端がFFa112のリセット入力端Rに接続される。FFa112の負のデータ出力端NQがスイッチング素子Q111のゲートに接続される。電圧源ES1および電圧源ES2の負極、コンデンサC111の他端、スイッチング素子Q111のソースがグランドGNDに接続される。
制御回路11は電源入力端Vccおよびグランド入力端GNDが設けられている。電源入力端Vccは、内部の各構成要素の電源ラインが集約されたInt Vccに接続され、該構成要素に電源を供給する。グランド入力端GNDは、内部の各構成要素のグランドに接続され、該構成要素にグランド電位を印加する。
次に、本実施形態における従来のDC−DCコンバータ1の動作の概略を説明する。ここで、FFa112がリセットされているとする。
先ず、直流電源Eが印加されると、抵抗R12を介してコンデンサC13が充電される。コンデンサC13の電圧が制御回路11の起動電圧に達すると制御回路11が動作を開始する。制御回路11において、入力端BDの電圧が0Vであるため、コンパレータ114の出力信号はローレベルとなり、FFa112がセットされて、バッファBufを介して、出力端GDにおいてハイレベルの信号を出力し、スイッチング素子Q1をオンする。これにより、トランスT2の1次巻線P1に電圧が印加される。
次に、本実施形態におけるDC−DCコンバータ1の動作の詳細を、図6を参照して説明する。
ここで、スイッチング素子Q1がオンしており、スイッチング素子Q1に電流が流れているとする。
先ず、FFa112がセットされたことにより、FFa112の負のデータ出力端NQにローレベルの信号が出力され、スイッチング素子Q111がオフになり、コンデンサC111への充電が開始される。コンデンサC111の一端の電圧が上昇し、コンパレータ115によって、入力端OFにおける信号の電圧と比較され、両者の電圧が一致すると、コンパレータ115はハイレベルの信号を出力し、FFa112がリセットする。これにより、スイッチング素子Q1がオフになり、電圧擬似共振が発生し、スイッチング素子Q1のドレイン電圧が上昇する(期間A)。
このとき、スイッチング素子Q1のドレイン電流はコンデンサC1に転流し、コンデンサC1とトランスT2の1次巻線P1のインダクタンスLp1とにより、電圧共振が起こっているので、スイッチング素子Q1のドレイン電圧の波形がサイン波の一部分をなすこととなるが、実際には、スイッチング素子Q1のドレイン電圧が直流電源Eの電圧値にてクランプされるため、直線的な波形となる。このとき、トランスT2の各巻線における電圧が反転する。これにより、トランスT2の巻線P3の電圧が反転し、これが抵抗R15を介して、コンパレータ114に入力される電圧によって、スイッチング素子Q1のオフ状態を維持する。同時に、コンデンサC1に流れていたトランスT2の1次巻線P1の励磁電流がダイオードD1に転流し、直流電源Eの電圧にクランプされる(区間B)。
そして、コンデンサC1に流れていた電流が直流電源Eの電圧にクランプと同時にダイオードD1に転流する。ダイオードD1に電流が転流した当初は順方向の電流が流れ、その後、極性が反転しても、前述したように、ダイオードD1が大きな蓄積時間trrを有しているため、該蓄積時間trrだけ、逆方向の電流が流れる(期間C)。ダイオードD1の逆方向の電流は、該蓄積時間trrが終了すると停止する。
尚、期間A〜Cにおいて、トランスT2のコアに帯磁した磁気が除去される。つまり、トランスT2のコアがリセットされる。また、ダイオードD1による逆電流が停止すると、トランスT2の各巻線における電圧が反転する。
ここで、ダイオードD1は、トランスT2のコアを十分リセットすることができるように、期間Cにおいて、ある程度の時間は、蓄積時間trrによる逆電流が流れることが必要であるので、蓄積時間trrには下限値が存在する。本実施形態においては、スイッチング周期の1割の時間をダイオードD1の蓄積時間trrの下限値とする。
次に、トランスT2のリセットが終了し、ダイオードD1を流れる電流がなくなり、コンデンサC1とトランスT2の1次巻線P1のインダクタンスLp1とによる電圧共振により電圧は降下する(期間D)。これにより、スイッチング素子Q1のドレイン電圧が電源電圧Eより下がる。次に、スイッチング素子Q1のドレイン電圧がゼロ電圧まで下がり、スイッチング素子Q1の寄生ダイオードに、ソースからドレインの方向に電流が流れる(期間E)。
そして、スイッチング素子Q1の寄生ダイオードに電流が流れている間に、以下の動作が行われて、スイッチング素子Q1がオンになる(期間F)。すなわち、期間CにおけるトランスT2の巻線P3における電圧の反転が、コンパレータ114に伝播し、コンパレータ114がローレベルの信号を出力し、FFa112をセットし、これにより、スイッチング素子Q1が再びオンになる。このように、スイッチング素子Q1のゲートドライブ信号は、抵抗R15、コンパレータ114、FFa112およびバッファBufによって生成されるため、僅かながら遅延を生じ、これにより、スイッチング素子Q1の電圧がゼロになってからオンさせる、ゼロボルトスイッチングが行われることになる。また、期間Cにおいても、ダイオードD1も順方向電流から自然に逆方向電流が流れるので同様にゼロボルトスイッチングが可能である。
尚、期間Fにおいて、スイッチング素子Q1がゼロボルトスイッチングを行うために、スイッチング素子Q1がオンされる時間(期間F)より、ある時間(期間D〜E)だけ前に、前述したダイオードD1の蓄積時間trrによる逆電流が停止する必要があるので、蓄積時間trrには上限値も存在する。本実施形態においては、スイッチング周期の3割の時間をダイオードD1の蓄積時間trrの上限値とする。
そして、トランスT2の2次巻線Sにおける出力電圧Voが、コンデンサC51に蓄積されている電荷による電圧に達し、ダイオードD51により、出力端+OUTと出力端−OUTとの間に電流が流れる(期間G)。このとき、トランスT2の2次巻線Sの両端の電圧は出力電圧Voにクランプされる。このとき、直流電源EからコンデンサC2、インダクタンスLr、トランスT2の1次巻線P1、スイッチング素子Q1を経て直流電源Eへ戻る経路によって電流が流れる。
ここで、トランスT2の2次巻線SがコンデンサC51によってクランプされるので、トランスT2の2次巻線Sは出力電圧によってクランプされたのと同様になり、トランスT2の1次巻線P1も等価的に1次巻線P1と2次巻線Sとの比によって決まる出力電圧によってクランプされたことになる。そのため、スイッチング素子Q1のドレイン電流は、最も共振周波数が高いコンデンサC2およびインダクタンスLrの直列共振(電流共振)による共振電流と、トランスT2の1次巻線P1の励磁電流との合成電流となる。この電流はサイン波状に流れ、トランスT2の2次巻線SからダイオードD51を介して、コンデンサC51と出力端+OUTと出力端−OUTとの間に供給される。
次に、トランスT2の2次巻線Sにおける電圧が、コンデンサC51に蓄積されている電荷による電圧より下がり、ダイオードD51に電流が流れなくなる(区間H)。このとき、ダイオードD51に電流が流れないため、トランスT2の2次巻線Sが開放された状態になり、トランスT2の1次巻線P1も開放され、トランスT2の1次巻線P1のインダクタンスLp1が現れ、コンデンサC2との電流共振期間となる。このとき、トランスT2の1次巻線P1のインダクタンスLp1が大きいため、コンデンサC2とによって決まる共振周波数は低くなり、インダクタンスLrに流れる電流は、略直線の電流として観測される。
尚、出力電圧Voは、出力電圧検出回路12によって検出されて、その誤差信号がフォトカプラPC1−DからフォトカプラPC1−TRに伝えられる。 フォトカプラPC1−TRは、抵抗R111と直列に接続され、電圧源ES2を分圧し、コンパレータ115に入力する電圧を調整し、スイッチング素子Q1のオフ時間を制御して、出力電圧Voを調節する。この制御特性に関しては、図4に示した従来のDC−DCコンバータ3と略同様である。
上記実施形態によれば、従来のDC−DCコンバータ3のハイサイド側のスイッチング素子Q2の代わりに、スイッチング周期の1割以上、且つ、3割以下の蓄積時間trrを有するダイオードD1を用い、ダイオードD1を、順バイアス時には、スイッチング素子Q2の寄生ダイオードと同等の動作を実現し、順バイアスから逆バイアスへの移行時には、ダイオードD1の蓄積時間trrによって、一定時間内、逆電流が流れることにより、従来のDC−DCコンバータ3において、スイッチング素子Q2を外部の制御回路31から一定時間のみオンさせる動作を等価的に実現する。したがって、スイッチング素子Q1のみによって、DC−DCコンバータ1を構成でき、スイッチング素子Q2およびその制御に用いるための、高価なパルストランスやレベルシフト回路315等を必要とすることなく、図6に示すような、電流共振および電圧擬似共振波形が得られ、ノイズが少なく効率の良い共振型コンバータを安価に構成することができる。
また、前述したように、ダイオードD1の逆電流によってトランスT2のコアをリセットしている。トランスT2のコアをリセットするのに要する時間、つまり、ダイオードD1の逆電流を流す必要のある時間(蓄積時間trr)は、Vc2:コンデンサC2の端子電圧、TonQ1:スイッチング素子Q1のオン時間、TonD1:ダイオードD1のオン時間とすると、
(E-Vc2)×TonQ1=Vc2×TonD1より、
トランスT2の巻線に印加する電圧は、入力電圧Eと出力電圧Voとデューディによって決まるため、任意に高くできないから、入力電圧Eと出力電圧Voとが一定ならば、スイッチング素子Q1のオン時間TonQ1に比例する。
したがって、蓄積時間trrが短いとスイッチング素子Q1のオン時間を短くする必要が生じて、スイッチング周波数も高くする必要があり、DC−DCコンバータ1の効率等を考慮すると、蓄積時間trrを極端に短くすることはできない。一方、通常のダイオードは、蓄積時間trrを極力短くするように設計されているため、本実施形態におけるダイオードD1としては使用できず、蓄積時間trrを十分長くしたダイオードが必要となる。仮に、通常のダイオードを使用すると、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を極端に高くする必要があり、各回路部品の発熱等の問題が発生してしまう。
ここで、入力電圧が交流85〜141Vの電源装置を想定すると、それを整流した後の直流100〜200Vの直流電圧が入力されるDC−DCコンバータを用いる必要がある。先述したように、本実施形態においては、スイッチング周期の1割以上、且つ、3割以下の蓄積時間trrを有するダイオードD1を用いているので、蓄積時間trr=1μSとしたとき、スイッチング周期の中において、最もオン時間を長くする(スイッチング周期の9割の時間)必要がある条件(直流200V入力)においては、スイッチング素子Q1のオン時間が9μSとなり、スイッチング周期が10μS、スイッチング周波数が100kHzとなる。また、スイッチング周期の中において、最もオン時間が短くてよい(スイッチング周期の7割の時間)条件(直流100V入力)においては、スイッチング素子Q1のオン時間が1.58μSとなり、スイッチング周期が3.35μS、スイッチング周波数が300kHzとなる。
また、本実施形態においては、スイッチング素子Q1の制御を、電圧制御型の制御回路11によって行っている。もし、電流制御型の制御回路11によって、スイッチング素子Q1の制御を行うと、図6に示すように、スイッチング素子Q1のドレイン電流が、オン時間に対して正弦波状に変化しており、直線的に変化しないので、オン時間が最大のときに、スイッチング素子Q1のドレイン電流が最大とならなくなる。それにより、オン時間を調整してスイッチング素子Q1のドレイン電流を制御することが難しくなる。
次に、本実施形態の変形例を以下に示す。図3は、図1に示すDC−DCコンバータ1の電圧擬似共振用のコンデンサC1をC1とC3の2つに分けたDC−DCコンバータ2を示す。DC−DCコンバータ2においては、さらに、電流共振用のコンデンサC2をC2とC4の2つに分けている。また、電流共振用のインダクタンスLrを設けず、トランスT2の漏れインダクタンスLr(リーケージインダクタンス)を、電流共振用のインダクタンスLrとして利用することも可能である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での設計変更も含まれる。
本発明の一実施形態におけるDC−DCコンバータ1の回路図である。 同実施形態におけるDC−DCコンバータ1の制御回路11の回路図である。 同実施形態の変形例におけるDC−DCコンバータ2の回路図である。 従来におけるDC−DCコンバータ3の回路図である。 従来におけるDC−DCコンバータ3の制御回路31の回路図である。 本発明の一実施形態におけるDC−DCコンバータ1および従来におけるDC−DCコンバータ2の各部の波形を示す図である。 本発明の一実施形態におけるDC−DCコンバータ1および従来におけるDC−DCコンバータ2のスイッチング素子Q1のDuty Ratioと出力電圧Voとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1、2、3・・・DC−DCコンバータ、11・・・制御回路、12 ・・・出力電圧検出回路、31・・・制御回路、32・・・出力電圧検出回路、112・・・FFa(RS Flip-Flop)、114、115・・・コンパレータ、311・・・PWM発振器、312・・・Dフリップフロップ(Delay Flip-Flop)、313、314・・・デッドタイム発生器、315・・・レベルシフト回路

Claims (4)

  1. 直流電圧を供給する直流電源と、
    一端に、前記直流電源の一端が接続された電流共振用コンデンサと、
    前記電流共振用コンデンサの他端と直列に接続される1次巻線と、整流平滑回路に接続された2次巻線とを有するトランスと、
    前記直流電源の他端および前記トランスの1次巻線と接続され、前記直流電圧を繰り返しオン・オフするスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子をオン・オフ制御する制御回路と、
    前記1次巻線および前記電流共振用コンデンサからなる直列回路と、並列に接続されたダイオードと、
    を備え、
    前記ダイオードが、前記スイッチング素子のターンオフ時に、前記スイッチング素子のスイッチング電流を前記ダイオードに転流することにより前記電流共振用コンデンサを充電するとともに、前記ダイオードの蓄積時間内には前記電流共振用コンデンサを放電することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 少なくとも、前記スイッチング素子または前記ダイオードに、電圧擬似共振用のコンデンサが並列に接続されることを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
  3. 前記トランスの1次巻線に、電流共振用のインダクタンスが直列に接続されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかの項に記載のDC−DCコンバータ。
  4. 電流共振用のインダクタンスが、前記トランスのリーケージインダクタンスであることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれかの項に記載のDC−DCコンバータ。

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