JP2006128207A - リジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、積層された内層フレキシブル基板の表面に接着されているシールド層が、製造工程中において、内層フレキシブル基板より剥離されないようにする。
【解決手段】 回路パターンの形成がなされ積層された内層フレキシブル基板1におけるフレキシブル部となる領域上にシールド層2を形成し、内層フレキシブル基板1及びシールド層2上に外層リジッド板5を貼り合わせる。シールド層2の周囲部に段差部2aを設けておくことにより、このシールド層2と外層リジッド板5とが接触しないようにしておく。そして、シールド層2上における外層リジッド板5をシールド層2上より取り除き、リジッドフレックス多層プリント配線板を完成させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 回路パターンの形成がなされ積層された内層フレキシブル基板1におけるフレキシブル部となる領域上にシールド層2を形成し、内層フレキシブル基板1及びシールド層2上に外層リジッド板5を貼り合わせる。シールド層2の周囲部に段差部2aを設けておくことにより、このシールド層2と外層リジッド板5とが接触しないようにしておく。そして、シールド層2上における外層リジッド板5をシールド層2上より取り除き、リジッドフレックス多層プリント配線板を完成させる。
【選択図】 図1
Description
本提案は、可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部によって構成されたリジッドフレックス(R−F)多層プリント配線板の製造方法に関する。
従来、図3に示すように、可撓性を有するフレキシブル部101と、電子部品の実装がされるリジッド部102とが連続されて構成されたリジッドフレックス(R−F)多層プリント配線板が提案されている。このリジッドフレックス多層プリント配線板において、リジッド部は、部品実装性に優れている。このようなリジッドフレックス多層プリント配線板は、さまざまな電子機器の内部配線板として用いられている。
このようなリジッドフレックス多層プリント配線板を製造するには、図4に示すように、まず、図4中(a)に示すように、内層フレキシブル基板(FPC)103の表層の導体箔に回路パターンの形成を行う。そして、この内層フレキシブル基板103の両面に、カバーレイを貼り付ける。また、複数枚の内層フレキシブル基板103を用いる場合には、これら内層フレキシブル基板103を積層させた後、これら複数の内層フレキシブル基板103の両面に、カバーレイを貼り付ける。
次に、図4中(b)に示すように、積層された内層フレキシブル基板103におけるフレキシブル部101となる領域に、シールド層104を形成する。このシールド層104は、シールド材(シールドインク)を塗布することによって形成する。そして、図4中(c)に示すように、これら内層フレキシブル基板103及びシールド層104の表面上に、外層リジッド板(RPC)105を接着シートを介して貼り合わせる。この外層リジッド板105は、基板と、この基板の両面に形成された導体箔からなるものである。また、この外層リジッド板105には、シールド層104の外縁をなすスリットが設けられている。そして、各層の導体箔を導通させるための穴(スルーホール)を設け、基板表面及びこの穴内に銅メッキを形成するとともに、外層リジッド板105の導体箔に回路パターンの形成を行う。さらに、図4中(d)に示すように、外層リジッド板105上のリジッド部102となる領域に、レジスト層106を形成する。
そして、図4中(e)に示すように、外層リジッド板105をスリットにおいて切断し、シールド層104上における外層リジッド板105をシールド層104上より取り除くことにより、リジッドフレックス多層プリント配線板が完成する。
従来、このようなリジッドフレックス多層プリント配線板に近似、または、関連するプリント配線板について、種々の提案がなされており、例えば、特許文献1には、厚さ5μm以下のシールド層の上に、接着剤層及び固定絶縁層を設けることにより、屈曲性を損なわずに、良好なシールド特性が得られることが記載されている。
また、特許文献2には、可撓性が必要なフレキシブル配線板において、アース回路パターンの上面に導通用孔を設け、この導通用孔に導電性接着剤を充填し、アース回路パターンとシールド電極層とを電気的に接続させることが記載されている。
さらに、特許文献3には、回路パターンの上に、第1カバーレイシールド層及び第2カバーレイを積層させて順に設けた構造が記載されている。
そして、特許文献4には、絶縁フイルム、接着剤、回路パターン、接着剤、金属被膜及び絶縁フィルムがこの順に積層されて構成されたフレキシブル配線板において、回路パターンの任意の箇所と金属被膜とが導電性ペーストによって導通されている構造が記載されている。
特許文献5には、回路パターン上に開口部を有する絶縁樹脂層を設け、この開口部に金属メッキを行った後銀ペーストなどの導電性被覆を施し、この開口部上にさらに絶縁樹脂層を設ける構成が記載されている。
特許文献6には、両面配線板の上面と下面とにおいて、必要な箇所のみにシールド層を設けるようにすることにより、配線板の総厚を薄くすることが記載されている。
特許文献7には、回路パターンの露出面の上部を絶縁被膜で覆い、さらに、この絶縁被膜上にシールド層を設けた構成が記載されている。
特許文献8には、リジッドフレックス構造の多層配線板において、スルーホールが存在する箇所にはシールド層を設けないことが記載されている。
また、特許文献9には、リジッドフレックス構造の多層配線板において、ヒンジ部の厚さを積層された内層フレキシブル基板の厚さより薄くした構成が記載されている。
特開平5−3395号公報
特開平6−224587号公報
特開平7−122882号公報
特開平7−283579号公報
特開平11−177192号公報
特開2002−176231公報
特開2004−119604公報
特開平7−79089号公報
特開平7−106766号公報
前述のようにしてリジッドフレックス多層プリント配線板を製造する場合においては、積層された内層フレキシブル基板103の表面に接着されているべきシールド層104の一部が、外層リジッド板105を取り除くときに、この外層リジッド板105の側に付着し、この外層リジッド板105とともに内層フレキシブル基板103より剥離されてしまうという問題がある。
このような現象が発生する理由は、以下のように考えられる。すなわち、シールド層104を形成した後には、外層リジッド板105を積層させるため、プレス加工を行う必要がある。このプレス加工においては、本来シールド層104と外層リジッド板105との間にある空間が加圧によってなくなり、シールド層104と外層リジッド板105が接触してしまう。さらに、この状態で加熱されることにより、シールド層104の一部が外層リジッド板105側に付着してしまう。
前述した特許文献1乃至特許文献7は、全て、内層フレキシブル基板103が積層されていない単層板構造(片面板構造、または、両面板構造)に関するものである。このような単層板構造のリジッドフレックスプリント配線板の製造においては、全ての加工が終わった後に、シールド層についての加工ができるため、製造工程中に、シールド層を保護することを考慮する必要がない。
したがって、このような特許文献1乃至特許文献7に記載された技術を用いることによっては、複数の内層フレキシブル基板103が積層されシールド層104の形成が途中の工程においてなされるリジッドフレックス多層プリント配線板の製造においては、外層リジッド板105を取り除くときの、シールド層104の内層フレキシブル基板103からの剥離を防止することはできない。
また、特許文献8には、リジッドフレックス構造の多層配線板に関する技術が記載されているが、回路パターンにおけるスルーホールの箇所にシールド層104を設けないことについて記載されているだけであり、この技術によっては、シールド層104の内層フレキシブル基板103からの剥離を防止することはできない。
さらに、特許文献9には、リジッドフレックス構造の多層配線板に関する技術が記載されているが、ヒンジ部の厚さを積層された内層フレキシブル基板の厚さより薄くすることが記載されているだけであり、この技術によっては、シールド層104の内層フレキシブル基板103からの剥離を防止することはできない。
本発明は、前述の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、積層された内層フレキシブル基板の表面に接着されているシールド層が、製造工程中において、内層フレキシブル基板より剥離されないようにしたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、シールド層と外層リジッド板とが接触しないようにすることにより、前述の課題を解決できるとの知見を得るに至った。
すなわち、本発明に係るリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法は、以下の構成の少なくともいずれか一を備えるものである。
〔構成1〕
可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法であって、内層フレキシブル基板上の導体箔に回路パターンの形成を行う工程と、回路パターンの形成がなされた内層フレキシブル基板におけるフレキシブル部となる領域上にシールド材を塗布してシールド層を形成する工程と、内層フレキシブル基板上及びシールド層上にシールド層の外縁をなすスリットを有する外層リジッド板を貼り合わせる工程と、スリットにおいて外層リジッド板を切断しシールド層上における外層リジッド板を取り除く工程とを有し、シールド層は、フレキシブル部となる領域の周囲部において、フレキシブル部となる領域よりもシールド材を厚く塗布し、周囲部に段差部を有するものとして形成することを特徴とするものである。
可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法であって、内層フレキシブル基板上の導体箔に回路パターンの形成を行う工程と、回路パターンの形成がなされた内層フレキシブル基板におけるフレキシブル部となる領域上にシールド材を塗布してシールド層を形成する工程と、内層フレキシブル基板上及びシールド層上にシールド層の外縁をなすスリットを有する外層リジッド板を貼り合わせる工程と、スリットにおいて外層リジッド板を切断しシールド層上における外層リジッド板を取り除く工程とを有し、シールド層は、フレキシブル部となる領域の周囲部において、フレキシブル部となる領域よりもシールド材を厚く塗布し、周囲部に段差部を有するものとして形成することを特徴とするものである。
〔構成2〕
構成1を有するリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、シールド層を形成するためのシールド材の塗布は、複数回に分けて行い、段差部における塗布回数をこの段差部の他の部分よりも多くすることを特徴とするものである。
構成1を有するリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、シールド層を形成するためのシールド材の塗布は、複数回に分けて行い、段差部における塗布回数をこの段差部の他の部分よりも多くすることを特徴とするものである。
〔構成3〕
可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法であって、内層フレキシブル基板上の導体箔に回路パターンの形成を行う工程と、回路パターンの形成がなされた内層フレキシブル基板におけるフレキシブル部となる領域上にシールド材を塗布してシールド層を形成する工程と、内層フレキシブル基板上及びシールド層上に基板及びこの基板上に形成された導体箔からなりシールド層の外縁をなすスリットを有する外層リジッド板を貼り合わせる工程と、スリットにおいて外層リジッド板を切断しシールド層上における外層リジッド板を取り除く工程とを有し、外層リジッド板を内層フレキシブル基板上及びシールド層上に貼り合わせる前に、この外層リジッド板のシールド層に対応する領域の導体箔を除去しておくことを特徴とするものである。
可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法であって、内層フレキシブル基板上の導体箔に回路パターンの形成を行う工程と、回路パターンの形成がなされた内層フレキシブル基板におけるフレキシブル部となる領域上にシールド材を塗布してシールド層を形成する工程と、内層フレキシブル基板上及びシールド層上に基板及びこの基板上に形成された導体箔からなりシールド層の外縁をなすスリットを有する外層リジッド板を貼り合わせる工程と、スリットにおいて外層リジッド板を切断しシールド層上における外層リジッド板を取り除く工程とを有し、外層リジッド板を内層フレキシブル基板上及びシールド層上に貼り合わせる前に、この外層リジッド板のシールド層に対応する領域の導体箔を除去しておくことを特徴とするものである。
〔構成4〕
構成3を有するリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、シールド層は、フレキシブル部となる領域の周囲部において、フレキシブル部となる領域よりもシールド材を厚く塗布し、周囲部に段差部を有するものとして形成することを特徴とするものである。
構成3を有するリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、シールド層は、フレキシブル部となる領域の周囲部において、フレキシブル部となる領域よりもシールド材を厚く塗布し、周囲部に段差部を有するものとして形成することを特徴とするものである。
本発明に係るリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法においては、シールド層と外層リジッド板とは、フレキシブル部の周囲部においてしか接触しないので、外層リジッド板のシールド層に対応する領域を取り除くときに、このシールド層が外層リジッド板の側に付着しないので、内層フレキシブル基板から剥離することがない。
本発明に係るリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法においては、シールド層を周囲部に段差部を有するものとして形成し、及び/又は、外層リジッド板のシールド層に対応する領域の導体箔を除去しておくので、シールド層と外層リジッド板とが、フレキシブル部の周囲部においてしか接触せず、製造工程中において外層リジッド板を取り除くときに、シールド層が内層フレキシブル基板より剥離されることがない。
すなわち、本発明は、可撓性を有するフレキシブル部と電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法において、積層された内層フレキシブル基板の表面に接着されているシールド層が、製造工程中において、内層フレキシブル基板より剥離されないようにしたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法を提供することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。本発明に係るリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法は、図3に示すように、可撓性を有するフレキシブル部101と、電子部品の実装がされるリジッド部102とが連続されて構成されたリジッドフレックス(R−F)多層プリント配線板を製造するための製造方法である。
図1は、本発明の実施形態におけるリジッドフレックス多層プリント配線板の製造工程を示す断面図である。
このリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法は、以下の工程を有するものである。すなわち、この製造方法においては、まず、図1中の(a)に示すように、内層フレキシブル基板(FPC)1上の導体箔1aに、回路パターンの形成を行う。そして、この内層フレキシブル基板1の両面に、カバーレイ1bを貼り付ける。また、複数枚の内層フレキシブル基板1を用いる場合には、これら内層フレキシブル基板1を積層させた後、これら複数の内層フレキシブル基板1の両面に、カバーレイ1bを貼り付ける。
内層フレキシブル基板1は、例えば、ポリイミド樹脂の如き可撓性、耐熱性及び絶縁性を有する材料により形成され、片面、または、両面の表面上には、導体箔1aとして、銅箔などが被着形成されているものである。カバーレイ1bは、例えば、ポリイミド樹脂の如き可撓性、耐熱性及び絶縁性を有する材料により形成され、片面の表面上に接着剤層が形成されているものである。また、複数枚の内層フレキシブル基板1が積層される場合には、これら内層フレキシブル基板1は、接着剤層を介して積層され、互いに接合される。
次に、図1中の(b)に示すように、回路パターンの形成がなされ積層された内層フレキシブル基板1においてフレキシブル部101となる領域の上下両面の表面上に、シールド材を塗布してシールド層2を形成する。このシールド層は、フレキシブル部101となる領域の周囲部において、フレキシブル部となる領域よりもシールド材を厚く塗布し、周囲部に段差部2aを有するものとして形成する。また、このシールド層2は、シールド材を複数回に分けて塗布することによって形成してもよく、この場合には、段差部2aにおける塗布回数をこの段差部2aの他の部分の塗布回数よりも多くすることによって、良好に段差部2aを形成することができる。
そして、図1中の(c)に示すように、内層フレキシブル基板1上及びシールド層2の上下両面上に、スリット3を有する外層リジッド板(RPC)5を貼り合わせる。この外層リジッド板5は、例えば、ガラス−エポキシ材料の如き、硬質で、耐熱性及び絶縁性を有する材料により形成され、片面、または、両面の表面上に、導体箔が被着形成されているものである。また、この外層リジッド板5のスリット3は、シールド層2の外縁をなす形状に形成されている。そして、各層の導体箔を導通させるための穴(スルーホール)を設け、基板表面及びこの穴内に銅メッキを形成するとともに、外層リジッド板5の導体箔に回路パターンの形成を行う。さらに、外層リジッド板5上のリジッド部102となる領域に、レジスト層を形成する。
このように、シールド層2を形成した後に、外層リジッド板5を積層させるにあたっては、プレス加工を行う。このプレス加工においては、配線板全体を加熱する。このとき、シールド層2が周囲部に段差部2aを有していることにより、シールド層2と外層リジッド板5とは、フレキシブル部101の周囲部においてしか接触せず、シールド層2が外層リジッド板5側に付着してしまうことがない。
そして、図1中の(d)に示すように、スリット3において外層リジッド板5を切断し、シールド層2上における外層リジッド板5をシールド層2上より取り除くことにより、リジッドフレックス多層プリント配線板が完成する。このとき、シールド層2は、外層リジッド板5に対してフレキシブル部101の周囲部においてしか接触していないので、内層フレキシブル基板1から剥離されることがない。
図2は、本発明の実施形態におけるリジッドフレックス多層プリント配線板の製造工程の他の例を示す断面図である。
また、本発明に係るリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法は、以下の工程を有するものとしてもよい。すなわち、この製造方法においては、まず、図2中の(a)に示すように、内層フレキシブル基板(FPC)1上の導体箔1aに、回路パターンの形成を行う。そして、この内層フレキシブル基板1の両面に、カバーレイ1bを貼り付ける。また、複数枚の内層フレキシブル基板1を用いる場合には、これら内層フレキシブル基板1を積層させた後、これら複数の内層フレキシブル基板1の両面に、カバーレイ1bを貼り付ける。
次に、図2中の(b)に示すように、回路パターンの形成がなされ積層された内層フレキシブル基板1においてフレキシブル部101となる領域の上下両面の表面上に、シールド材を塗布してシールド層2を形成する。
そして、図2中の(c)に示すように、内層フレキシブル基板1上及びシールド層2の上下両面上に、スリット3を有する外層リジッド板(RPC)5を貼り合わせる。この外層リジッド板5は、例えば、ガラス−エポキシ材料の如き、硬質で、耐熱性及び絶縁性を有する材料により形成され、片面、または、両面の表面上に、導体箔が被着形成されているものである。また、この外層リジッド板5のスリット3は、シールド層2の外縁をなす形状に形成されている。また、この外層リジッド板5は、内層フレキシブル基板1上及びシールド層2上に貼り合わせる前に、この外層リジッド板5のシールド層2に対応する領域の導体箔を除去しておくことにより、この領域における厚さが薄くなされている。
そして、各層の導体箔を導通させるための穴(スルーホール)を設け、基板表面及びこの穴内に銅メッキを形成するとともに、外層リジッド板5の導体箔に回路パターンの形成を行う。さらに、外層リジッド板5上のリジッド部102となる領域に、レジスト層を形成する。
このように、シールド層2を形成した後に、外層リジッド板5を積層させるにあたっては、プレス加工を行う。このプレス加工においては、配線板全体を加熱する。このとき、外層リジッド板5のシールド層2に対応する領域の導体箔が除去されているので、シールド層2と外層リジッド板5とは、フレキシブル部101の周囲部においてしか接触せず、シールド層2が外層リジッド板5側に付着してしまうことがない。
そして、図2中の(d)に示すように、スリット3において外層リジッド板5を切断し、シールド層2上における外層リジッド板5をシールド層2上より取り除くことにより、リジッドフレックス多層プリント配線板が完成する。このとき、シールド層2は、外層リジッド板5に対してフレキシブル部101の周囲部においてしか接触していないので、内層フレキシブル基板1から剥離されることがない。
なお、シールド層2に段差を設ける方法、外層リジッド板5の導体箔を除去することにより段差を設ける方法について記述したが、両者を併用することにより、よりシールド層の転写をなくすことができる。
以下、本発明に係るリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法について、実施例を示して詳細を説明する。
〔実施例1〕
この実施例1においては、内層フレキシブル基板として、両面CCLを用い、外層リジッド板として、両面RPCを用いて、6層のリジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。
この実施例1においては、内層フレキシブル基板として、両面CCLを用い、外層リジッド板として、両面RPCを用いて、6層のリジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。
なお、本発明に係る製造方法は、内層フレキシブル基板としてRPCを用いてもよく、また、外層リジッド板としてCCLを用いて作成してもよい。さらに、本発明に係る製造方法は、リジッドフレックスプリント配線板に限らず、FPC多層プリント配線板や、RPC多層プリント配線板についても適用可能である。また、本発明に係る製造方法は、基板の材料や寸法、層数についても、特に制限なく適用することができる。
この実施例1においては、内層フレキシブル基板におけるポリイミド基板の厚さを25μm、両面銅箔の厚さを18μmとし、接着剤層の厚さを10μmとした。この内層フレキシブル基板に積層されるカバーレイとして、厚さ25μmのポリイミド基板に厚さ25μmの接着剤層が設けられたものを用いた。
また、シールド層をなすシールドインクとして銀ペーストを用い、厚さ約10μmで塗布した。この銀ペースト層の上に、カーボンブラックを厚さ約10μmで塗布して、シールド層とした。
外層リジッド板におけるガラスエポキシ基板の厚さを100μmとし、両面銅箔の厚さを18μmとした。この外層リジッド板を接着させるための接着シートとして、接着剤層の厚さが40μmであるものを用いた。
この実施例1においては、以下の手順により、リジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。すなわち、まず、内層フレキシブル基板の両面の導体箔において、回路パターンを形成した。次に、この内層フレキシブル基板の両面にカバーレイをラミネートし、加熱及び圧力して、接着させ、接着剤を硬化させた。そして、この内層フレキシブル基板上のフレキシブル部となる領域に、シールドインクを塗布して、シールド層を形成した。このとき、シールド層の周囲部におけるシールドインクの塗布回数を多く(重ね塗り)することにより塗布量を多くし、シールド層が厚くなっている段差部を形成した。
外層リジッド板において、フレキシブル部に対応する領域の外縁にスリットを設けた。そして、この外層リジッド板に接着シートをラミネートした。
そして、この外層リジッド板を、内層フレキシブル基板に重ね、加熱及び加圧することによって、内層フレキシブル基板に対して積層させて接着させた。次に、貫通スルーホールを形成して、外層リジッド板及び内層フレキシブル基板の各導体箔における層間導通を取り、外層リジッド板の導体箔にも回路パターンを形成した。
外層リジッド板の導体箔上に、ソルダーレジス卜等の表面保護膜を形成し、この外層リジッド板をスリットにおいて切断して、この外層リジッド板のフレキシブル部に対応する領域を取り除いた。
〔実施例2〕
この実施例2においては、前述の実施例1と同様に、内層フレキシブル基板として、両面CCLを用い、外層リジッド板として、両面RPCを用いて、6層のリジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。
この実施例2においては、前述の実施例1と同様に、内層フレキシブル基板として、両面CCLを用い、外層リジッド板として、両面RPCを用いて、6層のリジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。
この実施例2においては、内層フレキシブル基板におけるポリイミド基板の厚さを25μm、両面銅箔の厚さを18μmとし、接着剤層の厚さを10μmとした。この内層フレキシブル基板に積層されるカバーレイとして、厚さ25μmのポリイミド基板に厚さ25μmの接着剤層が設けられたものを用いた。
また、シールド層をなすシールドインクとして銀ペーストを用い、厚さ約10μmで塗布した。この銀ペースト層の上に、カーボンブラックを厚さ約10μmで塗布して、シールド層とした。
外層リジッド板におけるガラスエポキシ基板の厚さを100μmとし、両面銅箔の厚さを18μmとした。この外層リジッド板を接着させるための接着シートとして、接着剤層の厚さが40μmであるものを用いた。
この実施例2においては、以下の手順により、リジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。すなわち、まず、内層フレキシブル基板の両面の導体箔において、回路パターンを形成した。次に、この内層フレキシブル基板の両面にカバーレイをラミネートし、加熱及び圧力して、接着させ、接着剤を硬化させた。そして、この内層フレキシブル基板上のフレキシブル部となる領域に、シールドインクを塗布して、シールド層を形成した。
外層リジッド板において、フレキシブル部に対応する領域の外縁にスリットを設けた。また、この外層リジッド板のシールド層に対応する領域の導体箔をエッチングによって除去し、この領域における厚さを薄くした。そして、この外層リジッド板に接着シートをラミネートした。
そして、この外層リジッド板を、内層フレキシブル基板に重ね、加熱及び加圧することによって、内層フレキシブル基板に対して積層させて接着させた。次に、貫通スルーホールを形成して、外層リジッド板及び内層フレキシブル基板の各導体箔における層間導通を取り、外層リジッド板の導体箔にも回路パターンを形成した。
外層リジッド板の導体箔上に、ソルダーレジス卜等の表面保護膜を形成し、この外層リジッド板をスリットにおいて切断して、この外層リジッド板のフレキシブル部に対応する領域を取り除いた。
〔比較例〕
この比較例においては、前述の各実施例と同様に、内層フレキシブル基板として両面CCLを用い、外層リジッド板として両面RPCを用いて、6層のリジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。また、基板サイズや各層の厚さも、各実施例と同様とした。
この比較例においては、前述の各実施例と同様に、内層フレキシブル基板として両面CCLを用い、外層リジッド板として両面RPCを用いて、6層のリジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。また、基板サイズや各層の厚さも、各実施例と同様とした。
ただし、この比較例においては、シールド層において段差部を設けず、また、外層リジッド板において、シールド層に対応する領域の導体箔を除去することもしなかった。そして、実施例と同様の手順により、リジッドフレックス多層プリント配線板を作成した。
〔実施例と比較例との対比〕
前述の各実施例及び比較例におけるリジッドフレックス多層プリント配線板について、外層リジッド板を取り除くことに伴うシールド層の内層フレキシブル基板からの剥離(転写)の有無を調べた。その結果、〔比較例〕では、シールド層の一部が、外層リジッド板の取り除きに伴って内層フレキシブル基板から剥離され、外層リジッド板に転写していた。一方、実施例1及び実施例2におけるリジッドフレックス多層プリント配線板においては、シールド層の外層リジッド板の取り除きに伴う剥離は見られなかった。
前述の各実施例及び比較例におけるリジッドフレックス多層プリント配線板について、外層リジッド板を取り除くことに伴うシールド層の内層フレキシブル基板からの剥離(転写)の有無を調べた。その結果、〔比較例〕では、シールド層の一部が、外層リジッド板の取り除きに伴って内層フレキシブル基板から剥離され、外層リジッド板に転写していた。一方、実施例1及び実施例2におけるリジッドフレックス多層プリント配線板においては、シールド層の外層リジッド板の取り除きに伴う剥離は見られなかった。
1 内層フレキシブル基板
1a 導体箔
1b カバーレイ
2 シールド層
2a 段差部
3 スリット
5 外層リジッド板
101 フレキシブル部
102 リジッド部
1a 導体箔
1b カバーレイ
2 シールド層
2a 段差部
3 スリット
5 外層リジッド板
101 フレキシブル部
102 リジッド部
Claims (4)
- 可撓性を有するフレキシブル部と、電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法であって、
内層フレキシブル基板上の導体箔に回路パターンの形成を行う工程と、
前記回路パターンの形成がなされた前記内層フレキシブル基板における前記フレキシブル部となる領域上に、シールド材を塗布してシールド層を形成する工程と、
前記内層フレキシブル基板上及び前記シールド層上に、前記シールド層の外縁をなすスリットを有する外層リジッド板を貼り合わせる工程と、
前記スリットにおいて前記外層リジッド板を切断し、前記シールド層上における前記外層リジッド板を取り除く工程と
を有し、
前記シールド層は、前記フレキシブル部となる領域の周囲部において、前記フレキシブル部となる領域よりも前記シールド材を厚く塗布し、該周囲部に段差部を有するものとして形成することを特徴とするリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法。 - 前記シールド層を形成するためのシールド材の塗布は、複数回に分けて行い、前記段差部における塗布回数をこの段差部の他の部分よりも多くすることを特徴とする請求項1記載のリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法。
- 可撓性を有するフレキシブル部と、電子部品の実装がされるリジッド部とが連続されて構成されたリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法であって、
内層フレキシブル基板上の導体箔に回路パターンの形成を行う工程と、
前記回路パターンの形成がなされた前記内層フレキシブル基板における前記フレキシブル部となる領域上に、シールド材を塗布してシールド層を形成する工程と、
前記内層フレキシブル基板上及び前記シールド層上に、基板及びこの基板上に形成された導体箔からなり、前記シールド層の外縁をなすスリットを有する外層リジッド板を貼り合わせる工程と、
前記スリットにおいて前記外層リジッド板を切断し、前記シールド層上における前記外層リジッド板を取り除く工程と
を有し、
前記外層リジッド板を前記内層フレキシブル基板上及び前記シールド層上に貼り合わせる前に、この外層リジッド板の前記シールド層に対応する領域の導体箔を除去しておくことを特徴とするリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法。 - 前記シールド層は、前記フレキシブル部となる領域の周囲部において、前記フレキシブル部となる領域よりも前記シールド材を厚く塗布し、該周囲部に段差部を有するものとして形成することを特徴とする請求項3記載のリジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004311283A JP2006128207A (ja) | 2004-10-26 | 2004-10-26 | リジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006128207A true JP2006128207A (ja) | 2006-05-18 |
Family
ID=36722627
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JP2004311283A Pending JP2006128207A (ja) | 2004-10-26 | 2004-10-26 | リジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006128207A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012146823A (ja) * | 2011-01-12 | 2012-08-02 | Nippon Koden Corp | シールド方法及電子機器 |
US8450616B2 (en) | 2009-04-02 | 2013-05-28 | Unimicron Technology Corp. | Circuit board and manufacturing method thereof |
US8519270B2 (en) | 2010-05-19 | 2013-08-27 | Unimicron Technology Corp. | Circuit board and manufacturing method thereof |
-
2004
- 2004-10-26 JP JP2004311283A patent/JP2006128207A/ja active Pending
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