JP2006124262A - InSbナノ粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、独立分散したInSbナノ粒子、InSbナノ粒子分散液、およびInSbナノ粒子の製造方法を提供することを主目的とする。
【解決手段】 本発明は、平均粒径が2nm〜200nmの範囲内であり、分散媒中に分散可能であり、独立分散していることを特徴とするInSbナノ粒子を提供することにより、上記目的を達成するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば半導体等に用いることができるInSbナノ粒子に関するものである。
InSbナノ粒子は、78000cm/Vs程度の移動度を有し、Siの移動度1450cm/Vsより大きいことから、半導体への利用が注目されており、様々な合成方法が研究されている。無機ナノ粒子の合成方法は、固相法、液相法、気相法に大別され、InSbナノ粒子の合成方法としては、液相法および気相法が知られている。
液相法による合成方法としては、例えばSolvothermal Reduction SynthesisによりInとSbClとをベンゼンを溶媒として180℃〜300℃に加熱することで、粒径が30nm〜50nmのInSbナノ粒子を合成した報告がなされている(非特許文献1)。また、上記のSolvothermal Reduction SynthesisによりInClと6KBHとSbとをエチレンジアミンを溶媒として200℃に加熱することで、粒径が40nm〜60nmのInSbナノ粒子を合成した報告がなされている(非特許文献2)。さらに、t−BuIn・Sb(SiMeの加熱分解により、粒径が11nmのInSbナノ粒子を合成した報告がなされている(非特許文献3)。これらの合成方法により得られるInSbナノ粒子は二次凝集したものであった。
また、InSbナノ粒子と同じIII−V族半導体に属するGaSbナノ粒子については、GaClとSb(SiMeとを室温で反応させることにより、粒径が10nm〜50nmのGaSbナノ粒子を合成した報告がなされている(非特許文献4)。この合成方法により得られるGaSbナノ粒子も、透過型電子顕微鏡(TEM)写真より二次凝集していることが確認された。
ここで、半導体デバイスを作製する際には半導体のパターニングが必要とされ、一般にリソグラフィー法が用いられている。パターニング技術としては、リソグラフィー法の他にインクジェット法や印刷法などが挙げられ、このインクジェット法や印刷法はリソグラフィー法のように複雑な工程を含まないため、製造工程を簡略化できるという利点がある。
しかしながら、上記のような二次凝集したInSbナノ粒子をインクジェット法や印刷法に適用することは困難である。これは、均一な塗膜が得られにくく、またインクジェット法においてはノズル詰まりが生じるという問題があるからである。
一方、気相法による合成方法としては、例えばMolecular Beam Epitaxy(MBE)(非特許文献5)、またはMetal Organic Vapor Phase Deposition(MOVPE)(非特許文献6)により、InSbナノ粒子(量子ドット)をGaAs基板またはGaSb基板の上に形成した報告がなされている。これらの方法は、GaAsまたはGaSbと、InSbとの単位格子のミスマッチにより、InSbが薄膜とならずに自発的にナノ粒子を形成する現象を用いたものである。しかしながら、これらの方法ではInSbナノ粒子が基板上に固定されているので、この場合もインクジェット法や印刷法に適用することは困難である。これは、塗工液を調製する際にInSbナノ粒子を分散媒中に分散させにくいからである。また、InSbナノ粒子を形成可能な基板が限定される上に高価であるという問題もある。
また、RFスパッタリングにより、SiO中にInSbナノ粒子が分散した薄膜を得た報告がなされている(非特許文献7)。この薄膜は、SiOという限られた固体膜上にInSbナノ粒子を分散した非導電性の薄膜である。このため、InSbナノ粒子がSiO膜上に固定されているので、上記と同様にインクジェット法や印刷法に適用することは困難である。
さらに、Inナノ粒子をアモルファスカーボン膜上に一旦形成した後に、Sbを真空蒸着してアロイ化し、InSbナノ粒子を形成した報告がなされている(非特許文献8)。しかしながら、この方法ではInSbナノ粒子だけでなくSbナノ粒子も形成されてしまうので、InSbナノ粒子のみを得ることは困難である。また、InSbナノ粒子がアモルファスカーボン膜上に固定されているので、上記と同様にインクジェット法や印刷法に適用することは困難である。さらに、InSbナノ粒子を形成可能な基板が限定されるという問題もある。
そこで、例えばインクジェット法や印刷法に適用することが可能なInSbナノ粒子が得られる合成方法の確立が望まれている。
Adv. Mater., 13, p.145-148 (2001) Can. J. Chem., 79, p.127-130 (2001) J. Cluster Science, 10, p.121-131 (1999) Mater. Res. Bull., 34, p.2053-2059 (1999) Appl. Phys. Lett., 68, p.958-960 (1996) Appl. Phys. Lett., 74, p.2041-2043 (1999) Solid State Commun., 107, p.79-84, (1998) PHILOSOPHICAL MAGAZINE A, 80, p.1139-1149 (2000)
本発明は、例えばインクジェット法や印刷法に適用することが可能なInSbナノ粒子、InSbナノ粒子分散液、およびInSbナノ粒子の製造方法を提供することを主目的とするものである。
本発明者は、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、InSbナノ粒子の製造方法としてホットソープ法を用いることにより、分散媒中に分散可能な、独立分散したInSbナノ粒子を合成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、平均粒径が2nm〜200nmの範囲内であり、分散媒中に分散可能であり、独立分散していることを特徴とするInSbナノ粒子を提供する。
本発明のInSbナノ粒子は独立分散していることから、このようなInSbナノ粒子を用いることにより、移動度の高いInSbの塗膜形成やパターニングを容易に行うことができる。
上記発明においては、1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有する有機化合物が表面に付着していることが好ましい。InSbナノ粒子の表面に所定の有機化合物が付着していることにより、InSbナノ粒子の凝集を防ぐことが可能となるからである。
本発明は、また、1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有する有機化合物が表面に付着していることを特徴とするInSbナノ粒子を提供する。
本発明においては、InSbナノ粒子の表面に所定の有機化合物が付着していることにより、InSbナノ粒子の凝集を防ぐことが可能となる。これにより、独立分散したInSbナノ粒子とすることができるので、移動度の高いInSbの塗膜形成やパターニングを容易に行うことが可能となる。
また本発明においては、上記親水基が、アミノ基、カルボキシル基または水酸基であることが好ましい。一般に、このような親水基は金属との親和性が高いからである。
さらに本発明は、InSbナノ粒子と分散媒とを含有するInSbナノ粒子分散液を提供する。この際、上記nSbナノ粒子が、上記分散媒中で独立分散していることが好ましい。
本発明においては、InSbナノ粒子が分散媒中で独立分散しているので、例えば本発明のInSbナノ粒子分散液を塗布することにより半導体を形成する場合には、均一な塗膜を得ることができるという利点を有する。特に、インクジェット法や印刷法によって半導体をパターニングする場合に有利であり、従来のリソグラフィー法による場合と比較して、パターニングが容易となり、製造工程を簡略化することができる。
上記発明においては、上記InSbナノ粒子が、表面に、1分子中に親水基および疎水基を有する有機化合物が付着したものであり、上記分散媒が非極性溶媒であってもよい。このような構成とすることにより、InSbナノ粒子の凝集を効果的に妨げることができるからである。
また上記発明においては、上記InSbナノ粒子が、表面に、1分子中に親水基および疎水基を有し上記疎水基の両末端に上記親水性基が結合している有機化合物が付着したものであり、上記分散媒が極性溶媒であってもよい。このような構成とすることにより、InSbナノ粒子の凝集を効果的に妨げることができるからである。
本発明は、また、ホットソープ法により、InSbナノ粒子を製造することを特徴とするInSbナノ粒子の製造方法を提供する。本発明によれば、ホットソープ法を用いることにより、独立分散したInSbナノ粒子を得ることが可能である。
上記発明においては、上記ホットソープ法にて、アミノアルカン類、高級脂肪酸および高級アルコール類からなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物を用いることが好ましい。これにより、独立分散したInSbナノ粒子が得られやすくなるからである。
また上記発明においては、上記ホットソープ法にて、1分子中に長鎖アルキル基を1残基以上および水酸基を2残基以上有する高級アルコール類を用いることが好ましい。InSbナノ粒子を製造するためには通常アンチモン化合物が用いられるが、このアンチモン化合物としてアンチモンアルコキシドを用いた場合、上記の高級アルコール類を用いることにより、アンチモンアルコキシドを安定化させることができ、酸化アンチモンの析出を抑制することができるからである。
本発明においては、ホットソープ法を用いることにより、独立分散したInSbナノ粒子を得ることが可能である。これにより、移動度の高いInSb半導体をパターニングする際に有利であるという効果を奏する。
以下、本発明のInSbナノ粒子、InSbナノ粒子分散液およびInSbナノ粒子の製造方法について詳細に説明する。
A.InSbナノ粒子
本発明のInSbナノ粒子は、二つの実施態様に分けることができる。以下、各実施態様について説明する。
1.第1実施態様
本実施態様のInSbナノ粒子は、平均粒径が2nm〜200nmの範囲内であり、分散媒中に分散可能であり、独立分散していることを特徴とするものである。
図1に、本実施態様のInSbナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)写真の一例を示す。図1(a)、(b)に示すように、本実施態様のInSbナノ粒子は、個々の粒子が独立して分散しており、二次凝集したものではない。このようにInSbナノ粒子が独立分散したものであれば、二次凝集したInSbナノ粒子と比較して、分散媒中に安定して分散させることができる。したがって、独立分散したInSbナノ粒子は半導体形成材料として好適に用いることができる。
なお、上記InSbナノ粒子が独立分散していることは、上述したように透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより確認することができる。例えば図1(a)のTEM写真に示すように、粒子が重なっていない状態であれば、InSbナノ粒子は独立分散しているという。一方、例えばAdv. Mater., 13, p.145-148 (2001) Fig. 2. a〜b のTEM写真、またはCan. J. Chem., 79, p.127-130 (2001) のFig. 2. a〜c のTEM写真に示すように、粒子が重なっている状態であれば、InSbナノ粒子は二次凝集しているという。
また、本実施態様のInSbナノ粒子は、分散媒中に分散可能なものである。ここで、「分散媒中に分散可能」であるとは、InSbナノ粒子自体が微粒子として存在するものであり、所定の分散媒中に分散可能であることをいう。
なお、上記分散媒については、「B.InSbナノ粒子分散液」の項に記載するものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、本実施態様のInSbナノ粒子は、1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有する有機化合物が表面に付着していることが好ましい。InSbナノ粒子の表面に所定の有機化合物が付着していることにより、InSbナノ粒子の凝集を防ぐことが可能となるからである。
一方、InSbナノ粒子が表面に所定の有機化合物が付着していないものである場合は、分散媒中に分散させる際に所定の有機化合物を添加することで、InSbナノ粒子の凝集を防ぐことが可能となる。
本実施態様における、InSbナノ粒子の表面に付着している所定の有機化合物としては、1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有するものであれば特に限定されるものではないが、疎水基の片末端もしくは両末端に親水基が結合している有機化合物であることが好ましい。
疎水基としては、例えば炭素数が4以上の脂肪族炭化水素基;フェニル基およびナフチル基等の芳香族炭化水素基;ピリジル基、ピロール基およびチオフェン基等の複素環式基;などが挙げられる。また、疎水基はこれらの基の残基であってもよい。
上記の中でも、疎水性基としては、脂肪族炭化水素基であることが好ましい。脂肪族炭化水素基は、鎖状であっても環状であってもよいが、鎖状であることが好ましい。また、鎖状の脂肪族炭化水素基は、直鎖であっても分岐していてもよい。さらに、脂肪族炭化水素基は、不飽和であっても飽和であってもよい。
このような鎖状の脂肪族炭化水素基の炭素数としては、通常分岐している炭素を除いた直鎖の炭素数が6〜30の範囲内であり、より好ましくは8〜20の範囲内である。
また、親水基としては、InSbナノ粒子表面に付着可能な官能基であれば特に限定されるものではなく、例えばカルボキシル基、アミノ基、水酸基、チオール基、アルデヒド基、スルホン酸基、アミド基、スルホンアミド基、リン酸基、ホスフィン酸基、P=O基などが挙げられる。これらの中でも、親水基がカルボキシル基、アミノ基または水酸基であることが好ましい。一般に、カルボキシル基、アミノ基または水酸基は金属との親和性が高いからである。また、これらの親水性基を有する有機化合物は入手しやすいからである。
上記所定の有機化合物として具体的には、分散媒中でInSb微結晶に配位して安定化する有機化合物が用いられる。このような有機化合物としては、例えばオクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等のアミノアルカン類;パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;高級アルコール類;などを好ましいものとして挙げることができる。上述したように、所定の有機化合物の親水基がアミノ基、カルボキシル基または水酸基であることが好ましいからである。
高級アルコール類としては、1分子中に長鎖アルキル基を1残基以上および水酸基を2残基以上有するものであることが好ましく、例えば長鎖アルキル−1,2−ジオール等が挙げられる。後述する「C.InSbナノ粒子の製造方法」の項に記載するように、ホットソープ法によりInSbナノ粒子を合成する際に、前駆体としてアンチモンアルコキシドを用いた場合は、長鎖アルキル−1,2−ジオール等を用いることにより、アンチモンアルコキシドを安定化させることができるからである。
上述した有機化合物は、InSbナノ粒子表面に単独で付着していてもよく、複数種が付着していてもよい。また、上記の有機化合物のInSbナノ粒子への付着量としては特に限定されるものでない。
また、上記所定の有機化合物は、InSbナノ粒子の表面に付着していればよく、ここでいう「付着」には、所定の有機化合物がInSbナノ粒子の表面に吸着している場合も配位している場合も含まれる。
なお、上記InSbナノ粒子表面に所定の有機化合物が付着していることは、あらかじめInSbナノ粒子が分散媒に分散することを確認し、そのInSbナノ粒子に関して、表面分析方法の一つであるX線光電子分光分析(XPS)を用いて、炭素および親水基に相当する元素が含まれていることを調べることにより確認することができる。
本実施態様のInSbナノ粒子は、平均粒径が2nm〜200nmの範囲内であり、好ましくは3nm〜100nmの範囲内、最も好ましくは5nm〜50nmの範囲内である。平均粒径が小さすぎるものは、製造が困難であるからである。一方、平均粒径が大きすぎると、分散媒中で分散しにくくなる可能性があるからである。
なお、上記平均粒径は、InSbナノ粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて得られた画像から、InSbナノ粒子が20個以上存在していることが確認される領域を選択し、この領域中の全てのInSbナノ粒子について粒径を測定し、平均値を求めることにより得られる値とする。ただし、焦点がぼやけているInSbナノ粒子については測定対象から除外するものとする。また、InSbナノ粒子が球状ではなく例えば棒状のような形状である場合は、個々の粒子に対して最大径および最小径を測定し、その平均値を平均粒径とする。
さらに、上記InSbナノ粒子は結晶性を有していてもよく、アモルファスであってもよいが、中でも結晶性を有することが好ましい。InSbナノ粒子が結晶性を有することにより、移動度を高めることができるからである。一方、InSbナノ粒子がアモルファスである場合は、本実施態様のInSbナノ粒子を例えば半導体形成材料として用いる際に加熱することにより結晶性を有するものとすることができる。
なお、InSbナノ粒子が結晶性を有することは、X線回折分析により確認することができる。
また、本実施態様のInSbナノ粒子は、所定の元素が微量にドープされたものであってもよい。InSbは一般的にはn型半導体材料であるが、微量の元素をドープすることによってn型半導体材料としてもp型半導体材料としても用いることができるようになるからである。
InSbナノ粒子をn型半導体形成材料とする場合、ドープされる元素としては、例えばS、Se、Te等が挙げられる。一方、InSbナノ粒子をp型半導体形成材料とする場合、ドープされる元素としては、例えば12族のZn、Cd、Hgや、3族〜11族の遷移元素などが挙げられる。遷移金属の元素としては、例えばCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が挙げられる。
本実施態様のInSbナノ粒子の用途としては、例えば高い移動度を利用した半導体材料、配線材料、ダイオード、トランジスタ等が挙げられる。また、Si以上に高い移動度を実現できなくても、塗布により形成可能な有機半導体の移動度である1cm/Vs以上を達成すれば、大面積に多くのトランジスタが必要なディスプレイ用途等に応用可能である。
また、本実施態様のInSbナノ粒子はホットソープ法により製造されることが好ましい。ホットソープ法を用いることにより、独立分散したInSbナノ粒子が得られるからである。なお、ホットソープ法によるInSbナノ粒子の製造方法については、後述する「C.InSbナノ粒子の製造方法」の項に記載するのでここでの説明は省略する。
2.第2実施態様
本実施態様のInSbナノ粒子は、1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有する有機化合物が表面に付着していることを特徴とするものである。
本実施態様においては、上記第1実施態様の項に記載したように、InSbナノ粒子の表面に所定の有機化合物が付着していることにより、InSbナノ粒子の凝集を防ぐことが可能となる。これにより、分散媒中に安定して分散させることができるので、本実施態様のInSbナノ粒子は半導体形成材料として好適に用いることができる。
なお、InSbナノ粒子のその他の点については、上記第1実施態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
B.InSbナノ粒子分散液
次に、本発明のInSbナノ粒子分散液について説明する。本発明のInSbナノ粒子分散液は、InSbナノ粒子と分散媒とを含有することを特徴とするものである。
本発明のInSbナノ粒子分散液は、InSbナノ粒子と分散媒とを含有するものであれば特に限定されるものではなく、InSbナノ粒子が分散媒中に分散していてもよく沈降していてもよい。
特に本発明においては、InSbナノ粒子が分散媒中で独立分散していることが好ましい。ここで、「InSbナノ粒子が分散媒中で独立分散している」とは、InSbナノ粒子分散液の使用温度において、InSbナノ粒子が分散媒中で1時間以上沈降しないことをいう。例えば、InSbナノ粒子分散液を塗布したりパターニングしたりする際には、使用温度は通常0℃〜40℃の範囲内である。
このようにInSbナノ粒子が分散媒中で独立分散しており、所定の時間沈降しないものであれば、例えば本発明のInSbナノ粒子分散液を塗布することにより半導体を形成する場合には、均一な塗膜を得ることができるという利点を有する。特に、インクジェット法や印刷法によって半導体をパターニングする場合に有利である。また、半導体をインクジェット法や印刷法によってパターニング可能であるので、従来のリソグラフィー法による場合と比較して、パターニングが容易となり、製造工程を簡略化することができる。
一方、本発明のInSbナノ粒子分散液がInSbナノ粒子が分散媒中で沈降したものである場合は、使用する直前に分散液でさらに希釈することによりInSbナノ粒子を分散媒中で独立分散させることができる。また、InSbナノ粒子分散液を使用する際に、所定の有機化合物を添加することで、InSbナノ粒子を分散媒中で独立分散させることが可能である。したがって、上述したInSbナノ粒子が分散媒中で独立分散したものと同様の効果を得ることができる。
以下、本発明のInSbナノ粒子分散液の各構成について説明する。
(1)InSbナノ粒子
本発明に用いられるInSbナノ粒子は、後述する分散媒中で独立分散するものであれば、すなわち所定の時間以上沈降しないものであれば特に限定されるものではないが、表面に1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有する有機化合物が付着したものであることが好ましい。このような有機化合物が表面に付着していることにより、InSbナノ粒子の凝集を効果的に妨げることができるからである。
一方、InSbナノ粒子の表面に所定の有機化合物が付着していない場合は、InSbナノ粒子分散液を使用する際に、所定の有機化合物を添加することで、InSbナノ粒子の凝集を防ぐことが可能となる。
なお、InSbナノ粒子については、上記「A.InSbナノ粒子」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
上記InSbナノ粒子は、上述したようにInSbナノ粒子分散液の使用温度において、分散媒中で1時間以上沈降しないものであり、好ましくは6時間以上、特に12時間以上沈降しないことが好ましい。このようなInSbナノ粒子を含むInSbナノ粒子分散液は、インクジェット法や印刷法により半導体をパターニングする場合に有利だからである。
なお、上記の時間は、InSbナノ粒子分散液を透明な容器に入れて水平な場所に静置し、目視で容器の底部に沈殿が認められるまでの時間を測定した値である。
また、上記InSbナノ粒子のInSbナノ粒子分散液中の含有量としては、特に限定されるものではないが、InSbナノ粒子の独立分散状態を保つことが可能な量であることが好ましい。具体的には、InSbナノ粒子の含有量がInSbナノ粒子分散液中で10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以下、最も好ましくは1重量%以下である。また、下限は0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上である。InSbナノ粒子の含有量が多すぎると過飽和になりInSbナノ粒子の独立分散状態を保てなくなる可能性があるからである。一方、InSbナノ粒子の含有量が少なすぎると、本発明のInSbナノ粒子分散液を用いた半導体の形成が困難となる場合があるからである。
(2)分散媒
本発明に用いられる分散媒としては、上記InSbナノ粒子を独立分散させることが可能であれば特に限定されるものではなく、上記InSbナノ粒子が表面に所定の有機化合物が付着したものである場合、あるいはInSbナノ粒子分散液に所定の有機化合物が添加されている場合は、この所定の有機化合物の種類に応じて適宜選択される。
例えば、所定の有機化合物が1分子中に親水基および疎水基を有し、疎水基の片末端に親水基が結合したものである場合、分散媒は極性が低いことが好ましい。これは、有機化合物の親水基がInSbナノ粒子と相互作用し、有機化合物は、親水基を内側(InSbナノ粒子側)に、疎水基を外側にしてInSbナノ粒子に付着しているものと想定されるからである。このため、InSbナノ粒子の表面は、疎水基で覆われている状態にある。よって、極性の低い分散媒であれば、疎水基と相互作用しやすく、疎水基で覆われたInSbナノ粒子が独立分散しやすいのである。
極性が低い分散媒としては、非極性溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えば「溶剤ハンドブック」(浅原照三他編、講談社)p.34に記載の溶解パラメーター:δが10未満の溶媒が好ましい。具体的には、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、塩化プロピル、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨウ化メチル等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、安息香酸メチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;トリエチルアミン、プロピルアミン等のアミン類;硫化ジエチル;またはこれらの混合物等が挙げられる。これらの中でも、トルエン、クロロホルム、へキサン等が好ましく用いられる。
また例えば、所定の有機化合物が1分子中に親水基および疎水基を有し、疎水基の両末端に親水基が結合したものである場合、分散媒は極性が高いことが好ましい。これは、有機化合物の片側の親水基がInSbナノ粒子と相互作用し、有機化合物は、片側の親水基を内側(InSbナノ粒子側)に、疎水基を介してもう片側の親水基を外側にしてInSbナノ粒子に付着しているものと想定されるからである。このため、InSbナノ粒子の表面は、親水基で覆われている状態にある。よって、極性の高い分散媒であれば、親水基と相互作用しやすく、親水基で覆われたInSbナノ粒子が独立分散しやすいのである。
極性が高い分散媒としては、極性溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えば「溶剤ハンドブック」(浅原照三他編、講談社)p.34に記載の溶解パラメーター:δが10以上の溶媒が好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert-ブチルアルコール、フェノール、1,2−エタンジオール等のアルコール類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ基含有化合物;アセトニトリル、1,3−ジシアノプロパン、ベンゾニトリル等のニトリル基含有化合物;ピリジン;炭酸プロピレン;2−アミノエタノール;水;酢酸;またはこれらの混合物等が挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、2−プロパノール、アセトニトリルが好ましく用いられる。
(3)分散性向上剤
本発明においては、InSbナノ粒子分散液に、InSbナノ粒子の分散性を向上させるための分散性向上剤を添加することができる。分散性向上剤としては、上記「A.InSbナノ粒子」の項に記載したアミノアルカン類、高級脂肪酸および高級アルコール類などを用いることができる。
(4)用途
本発明のInSbナノ粒子分散液は、半導体をパターニングする場合に有利である。例えば、薄膜トランジスタ(TFT)、IC(集積回路)タグ、アクティブマトリックス表示の液晶ディスプレイの薄膜トランジスタ(TFT)等を作製する場合に用いることができる。
C.InSbナノ粒子の製造方法
次に、本発明のInSbナノ粒子の製造方法について説明する。本発明のInSbナノ粒子の製造方法は、ホットソープ法により、InSbナノ粒子を製造することを特徴とするものである。
ここで、ホットソープ法とは、目的とする化合物の前駆体の少なくとも1種を高温に加熱された分散剤中で熱分解させた結果、開始する反応により結晶の核生成と結晶成長とを進行させる方法である。この結晶の核生成および結晶成長の過程の反応速度を制御する目的で、目的とする化合物の構成元素に適切な配位力のある分散剤が、液相媒体を構成する必須成分として使用される。この分散剤が結晶に配位して安定化する状況が、石鹸分子が油滴を水中で安定化する状況に似ているため、この反応はホットソープ(Hot soap)法と呼ばれる。
本発明においては、このようなホットソープ法を用いることにより、独立分散したInSbナノ粒子を得ることができるという利点を有する。独立分散したInSbナノ粒子であれば、移動度を高めることができる。
本発明において、ホットソープ法を用いてInSbナノ粒子を製造するには、分散剤を加熱し、この加熱した分散剤にInSbナノ粒子の構成元素を含む前駆体を注入する方法を用いることができる。
以下、本発明のInSbナノ粒子の製造方法の各構成について説明する。
(1)前駆体
本発明に用いられる前駆体としては、InSbナノ粒子を形成することが可能なものであれば特に限定されるものではないが、通常はインジウム化合物およびアンチモン化合物を用いる。この際、インジウム化合物とアンチモン化合物との混合比としては、化学量論比に基づいて設定すればよい。
前駆体に用いられるインジウム化合物としては、後述する分散剤に均一に溶解するものであれば特に限定されるものではない。例えばインジウムの有機金属化合物が挙げられ、具体的にはインジウムアセチルアセトナート、酢酸インジウム、シクロペンタジエニルインジウム、インジウムアルコキシド、塩化インジウム等を用いることができる。
また、前駆体に用いられるアンチモン化合物としては、後述する分散剤に均一に溶解するものであれば特に限定されるものではない。例えばアンチモンの有機金属化合物が挙げられ、具体的にはアンチモンアルコキシド、酢酸アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリメチルシリルアンチモン等を用いることができる。
本発明に用いられる前駆体は、常温で気体、液体および固体のいずれであってもよい。前駆体が常温で液体である場合は、そのまま使用することができるので、製造操作上簡便であるという利点がある。
また、前駆体が常温で固体または液体である場合は、必要に応じて溶媒に溶解または分散して用いてもよい。用いられる溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン等のアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;ジフェニルエーテル、ジ(n−オクチル)エーテル等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系炭化水素;n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、トリ(n−ヘキシル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等のアミン類;アルコール類;あるいは後述する分散剤に用いられる化合物;等が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン系炭化水素、アルコール類、またはアミン類が好ましく用いられる。
また、前駆体の少なくとも1種が気体である場合、上記溶媒もしくは後述する分散剤にバブリング等で溶解させて導入するか、その他の前駆体を注入した反応液相中に、この気体を直接導入することもできる。
(2)分散剤
本発明に用いられる分散剤としては、高温液相において微結晶に配位して安定化する物質であれば特に限定されるものではないが、例えばトリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類;トリブチルホスフィンオキシド、トリヘキシルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド、トリデシルホスフィンオキシド等の有機リン化合物;オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等のアミノアルカン類;トリ(n−ヘキシル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等の第3級アミン類;ピリジン、ルチジン、コリジン、キノリン類の含窒素芳香族化合物等の有機窒素化合物;ジブチルスルフィド等のジアルキルスルフィド類;ジメチルスルホキシドやジブチルスルホキシド等のジアルキルスルホキシド類;チオフェン等の含硫黄芳香族化合物等の有機硫黄化合物;パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;アルコール類;等の有機化合物が挙げられる。
また本発明において、上記前駆体としてアンチモンアルコキシドを用いた場合には、分散剤として1分子中に長鎖アルキル基を1残基以上および水酸基を2残基以上有する高級アルコール類を用いることが好ましい。このような高級アルコール類を用いることにより、アンチモンアルコキシドを安定化させることができ、酸化アンチモンの析出を抑制することができるからである。この高級アルコール類としては、具体的に長鎖アルキル−1,2−ジオール等が挙げられる。長鎖アルキル−1,2−ジオールの長鎖アルキル基の炭素数としては、通常12〜30の範囲内である。
上記の中でも、本発明においては、アミノアルカン類、高級脂肪酸および高級アルコール類からなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物を用いることが好ましい。アミノアルカン類、高級脂肪酸および高級アルコール類は、炭化水素と、アミノ基、カルボキシル基または水酸基とが結合したものである。この場合の炭化水素は、鎖状であっても環状であってもよく、また鎖状である場合は直鎖であっても分岐していてもよいが、直鎖であることが好ましい。さらに、上記炭化水素の炭素数は、通常12〜30の範囲内であり、中でも炭素数が14〜20の範囲内であることが好ましい。このような有機化合物を用いることにより、独立分散したInSbナノ粒子が得られやすくなるからである。
上述した分散剤は、単独で用いても、必要に応じ複数種を混合して使用してもよい。
また本発明においては、上述した分散剤の中から、アミノアルカン類と、高級脂肪酸と、1分子中に長鎖アルキル基を1残基以上および水酸基を2残基以上有する高級アルコール類とを混合して使用することが好ましい。
また、上記分散剤は、溶剤で希釈して使用してもよい。用いる溶剤は、InSbナノ粒子の製造条件によって適宜選択されるものであり、例えばトルエン、キシレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;オクタン、デカン、ドデカン、オクタデカン等の長鎖アルカン類;ジフェニルエーテル、ジ(n−オクチル)エーテル、ジ(n−オクタデシル)エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ハロゲン系炭化水素;等が挙げられる。
(3)InSbナノ粒子の製造方法
本発明においては、上記分散剤を加熱し、この加熱した分散剤に上記前駆体を注入することにより、InSbナノ粒子を製造することができる。
分散剤の加熱温度としては、上記分散剤および前駆体が溶融する温度であれば特に限定されるものではなく、圧力条件等によって異なるものであるが、通常は100℃以上、好ましくは200℃以上、より好ましくは250℃以上とする。また、この加熱温度は比較的高い方が好ましい。高温に設定することにより分散剤に注入された前駆体が一斉に分解することで、多数の核が一気に生成するために、比較的粒径の小さいInSbナノ粒子が得られやすくなるからである。
また、この加熱した分散剤への前駆体の注入方法としては、InSbナノ粒子を形成することができる方法であれば特に限定されるものではない。また、前駆体の注入は、比較的粒径の小さいInSbナノ粒子を得るには1回をさらに可能なら短時間で行うことが望ましい。一方、粒径を大きくしたい場合には、注入を複数回行ってもよく連続して行ってもよい。
加熱した分散剤に前駆体を注入した後の、InSbナノ粒子を形成する際の反応温度としては、上記分散剤および前駆体が溶融する、あるいは溶剤や溶媒に溶解する温度であり、かつ、結晶成長が起こる温度であれば特に限定されるものではなく、圧力条件等によって異なるものであるが、通常は100℃以上、好ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上とする。
上述したように前駆体を分散剤に注入することによりInSbナノ粒子を作製した後は、通常、このInSbナノ粒子を上記分散剤と分離する。この分離方法としては、例えば遠心分離、浮上分離、泡沫分離等の沈降分離法、ケークろ過、清澄ろ過等のろ過法、圧搾法が挙げられる。本発明においては、上記の中でも遠心分離が好ましく用いられる。この際、分離操作後に得られたInSbナノ粒子は、少量の分散剤との混合物として得られる。このため、表面に所定の有機化合物、すなわち分散剤が付着したInSbナノ粒子が得られるのである。
上述した分離の際に、上記InSbナノ粒子の大きさが極めて小さいためにInSbナノ粒子の沈降が困難である場合は、沈降性を向上させるために、アセトニトリル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、第2ブチルアルコール、第3ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルコール類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド等の炭素数1〜4のアルデヒド類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の炭素数3〜5のケトン類;ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の炭素数2〜4のエーテル類;メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルホルムアミド等の炭素数1〜4の有機含窒素化合物;などの添加剤を使用することができる。これらの中でも、水、またはメタノール、エタノール等のアルコール類が好ましく用いられる。上述した添加剤は、単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。
本発明において、上述したInSbナノ粒子の製造は、通常、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下で行われる。
また本発明において、粒径の揃ったInSbナノ粒子を得たい場合には、分級を行ってもよい。InSbナノ粒子を粒径の大きさによって分級する方法としては、例えばInSbナノ粒子に対して親和性の高い親溶媒と親和性の低い貧溶媒との混合溶媒を用いて、親溶媒と貧溶媒との比率を変化させることにより、沈殿するInSbナノ粒子の粒径を制御することができる。これは、親溶媒/貧溶媒の比率が大きいほど粒径の大きいInSbナノ粒子が沈殿し、上記の比率が小さくなると粒径のより小さいInSbナノ粒子も合わせて沈殿する現象を利用するものである。具体的には、まず親溶媒にInSbナノ粒子を分散させた分散液に、少量の貧溶媒を添加し、粒径の大きいInSbナノ粒子のみを沈殿させる。この沈殿を遠心分離等で分離し、粒径の大きいInSbナノ粒子を得る。次に、遠心分離後の分散液にさらに貧溶媒を添加し、先に沈殿させたInSbナノ粒子より粒径の小さいInSbナノ粒子を沈殿させる。この沈殿を遠心分離等で分離し、先に沈殿させたInSbナノ粒子より粒径の小さいInSbナノ粒子を得る。このように貧溶媒の添加と遠心分離の操作とを繰り返すことで、分級を行うことができる。
分級に用いられる親溶媒としては、上記「B.InSbナノ粒子分散液」の項に記載した分散媒が挙げられる。また、貧溶媒としては、上述したInSbナノ粒子の沈降性を向上させるために用いる添加剤が挙げられる。
さらに本発明においては、InSbナノ粒子の表面に付着している分散剤を他の有機化合物に置換することができる。この場合には、多量の置換したい他の有機化合物とInSbナノ粒子を不活性ガス雰囲気下で混合しながら加熱することで、はじめにInSbナノ粒子の表面に付着していた分散剤が、多量に存在する他の有機化合物に置換される。置換したい他の有機化合物の添加量は、InSbナノ粒子に対して重量比で5倍以上であればよい。また、加熱時間は通常1〜48時間である。
また本発明において、表面に分散剤が付着しているInSbナノ粒子を加熱することで、分散剤を除去し、表面に分散剤の付着していないInSbナノ粒子を得ることもできる。この場合、InSbナノ粒子を分散媒に分散させるには、分散剤を添加すればよい。これにより、InSbナノ粒子は分散媒中で独立分散した状態となる。
さらに本発明において、微量の元素がドープされたInSbナノ粒子を作製する場合には、上記分散剤を加熱する際に、分散剤に微量の所定の元素もしくはその元素を含む化合物を添加する。あるいは、上記前駆体に微量の所定の元素もしくはその元素を含む化合物を添加してもよい。この微量の元素がドープされたInSbナノ粒子は、元素の種類によってn型半導体形成材料にもp型半導体形成材料にもなるため、半導体形成材料として有用である。添加される所定の元素を含む化合物としては、ドープされる元素の種類によって異なるが、n型半導体形成材料となるInSbナノ粒子を作製する場合は、例えばSeもしくはTeのトリブチルホスフィン溶液、ジイソプロピルテルライド、テルルアルコキシド等が用いられる。一方、p型半導体形成材料となるInSbナノ粒子を作製する場合、添加される所定の元素を含む化合物としては、例えば酢酸亜鉛、コバルトカルボニル、塩化カドニウム等が用いられる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
ホットソープ法の反応場を、下記の分散剤にて構成した。
<分散剤>
・1,2−ヘキサデカンジオール(ALDRICH製) 1.2g
・オレイン酸(ALDRICH製) 1.2g
・ヘキサデシルアミン(関東化学(株)製) 18g
上記の分散剤をフラスコ内で混合し、アルゴンガス雰囲気に置換した後に300℃に昇温した。
次に、前駆体混合液を、下記組成で調製した。
<前駆体混合液>
・n−ブトキシアンチモン(アヅマックス(株)製) 0.060g
・インジウムアセチルアセトナート(ALDRICH製) 0.090g
・1,2−ジクロロベンゼン(関東化学(株)製) 0.70g
上記の前駆体混合液を上記反応場へ注入し、295℃に昇温し、この温度にて30分間保持した。その後、反応液を空冷し、60℃まで冷却したところでエタノールを50ml添加した。次いで、遠心分離によって黒色沈殿物を反応液から分離した後、下記に示す手順で再沈殿による精製を行った。
すなわち、黒色沈殿物をクロロホルム3gと混合して分散液とし、この分散液をエタノール12gと混合することにより精製された黒色沈殿物を得た。
このようにして得られた再沈殿液を遠心分離することにより、精製された黒色粉体aを得た。
得られた黒色粉体aの透過型電子顕微鏡(TEM)写真を図1(a)に示す。図1(a)のTEM写真より、黒色粉体aは粒径7〜50nmの粒子であることが観察された。
また、黒色粉体aのX線回折パターンを図2(a)に示す。なお、図2(b)は、InSbのX線回折パターン(JCPDS No.60208)である。図2のX線回折パターンより、黒色粉体aはInSbの結晶構造を有することが確認された。
さらに、黒色粉体aはクロロホルムに分散することを確認し、X線光電子分光分析(XPS)を用いて、炭素と、アミノ基に含有される窒素と、カルボキシル基および水酸基に含有される酸素とが含まれていることを確認した。これにより、黒色粉体aの表面に分散剤が付着していることを確認した。
[実施例2]
実施例1で得られた黒色粉体aをクロロホルムと混合して分散液を得た後に、この分散液にエタノールを、沈殿が生じるまで滴下した。得られた黒色沈殿物を遠心分離によって再沈殿液と分離し、黒色粉体bを得た。
透過型電子顕微鏡観察より、得られた黒色粉体bは平均粒径が40nmの粒子であることが観察された。
次に、黒色粉体bを得る際に分離した再沈殿液にエタノールを、沈殿が生じるまで滴下した。得られた黒色沈殿物を遠心分離によって再沈殿液と分離し、黒色粉体cを得た。
透過型電子顕微鏡観察より、得られた黒色粉体cは平均粒径が20nmの粒子であることが観察された。
続いて、黒色粉体cを得る際に分離した再沈殿液にエタノールを、沈殿が生じるまで滴下した。得られた黒色沈殿物を遠心分離によって再沈殿液と分離し、黒色粉体dを得た。
透過型電子顕微鏡観察より、得られた黒色粉体dは平均粒径が10nmの粒子であることが観察された。
[実施例3]
実施例1で得られた黒色粉体aを下記の有機化合物とアルゴンガス雰囲気下で混合し、150℃に加熱し、6時間攪拌した。
・黒色粉体a 0.1g
・3−メルカプトプロピオン酸 5.0g
得られた暗褐色沈殿を遠心分離によって未反応の3−メルカプトプロピオン酸と分離し、クロロホルムで洗浄した。その後、減圧乾燥して暗褐色粉体を得た。得られた暗褐色粉体はクロロホルムには分散しなかったが、N,N−ジメチルホルムアミドに分散した。
[実施例4]
実施例1において、ホットソープ法の反応場を、下記の分散剤にて構成した以外は、実施例1と同様にして黒色粉体eを得た。
<分散剤>
・1,2−ヘキサデカンジオール(ALDRICH製) 0.53g
・オレイン酸(ALDRICH製) 0.16g
・ヘキサデシルアミン(関東化学(株)製) 18g
得られた黒色粉体eは、透過型電子顕微鏡観察により、粒径10〜200nmの粒子であることが観察された。また、X線回折分析により、黒色粉体eはInSbの結晶構造を有することが確認された。
さらに、上述した方法により、黒色粉体eの表面には、炭素と、アミノ基に含有される窒素と、カルボキシル基および水酸基に含有される酸素とが含まれていることを確認した。これにより、黒色粉体eの表面に分散剤が付着していることを確認した。
[実施例5]
実施例1において、前駆体混合液の注入温度を325℃、注入後に30分間保持する温度を310℃にした以外は、実施例1と同様にして黒色粉体fを得た。
得られた黒色粉体fは、透過型電子顕微鏡観察により、粒径2〜50nmの粒子であることが観察された。また、X線回折分析により、黒色粉体fはInSbの結晶構造を有することが確認された。
さらに、上述した方法により、黒色粉体fの表面には、炭素と、アミノ基に含有される窒素と、カルボキシル基および水酸基に含有される酸素とが含まれていることを確認した。これにより、黒色粉体fの表面に分散剤が付着していることを確認した。
[実施例6]
実施例1、4、5で得られた黒色粉体a、e、fをクロロホルムと混合して分散液a、e、fを得た。また、実施例3で得られた暗褐色粉体をN,N−ジメチルホルムアミドと混合して分散液gを得た。この分散液a、e、f、gを温度20℃、湿度60%の環境下で静置して、黒色粉体(InSbナノ粒子)の沈降が生じた時間を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2006124262
表1より、分散液a、e、f、gはInSbナノ粒子が独立分散したものであった。
本発明のInSbナノ粒子のTEM写真の一例である。 本発明のInSbナノ粒子のX線回折パターンの一例である。

Claims (11)

  1. 平均粒径が2nm〜200nmの範囲内であり、分散媒中に分散可能であり、独立分散していることを特徴とするInSbナノ粒子。
  2. 1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有する有機化合物が表面に付着していることを特徴とする請求項1に記載のInSbナノ粒子。
  3. 1分子中に親水基を1残基以上および疎水基を有する有機化合物が表面に付着していることを特徴とするInSbナノ粒子。
  4. 前記親水基が、アミノ基、カルボキシル基または水酸基であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のInSbナノ粒子。
  5. InSbナノ粒子と分散媒とを含有することを特徴とするInSbナノ粒子分散液。
  6. 前記InSbナノ粒子が、前記分散媒中で独立分散していることを特徴とする請求項5に記載のInSbナノ粒子分散液。
  7. 前記InSbナノ粒子が、表面に、1分子中に親水基および疎水基を有する有機化合物が付着したものであり、前記分散媒が非極性溶媒であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のInSbナノ粒子分散液。
  8. 前記InSbナノ粒子が、表面に、1分子中に親水基および疎水基を有し前記疎水基の両末端に前記親水基が結合している有機化合物が付着したものであり、前記分散媒が極性溶媒であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のInSbナノ粒子分散液。
  9. ホットソープ法により、InSbナノ粒子を製造することを特徴とするInSbナノ粒子の製造方法。
  10. 前記ホットソープ法にて、アミノアルカン類、高級脂肪酸および高級アルコール類からなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物を用いることを特徴とする請求項6に記載のInSbナノ粒子の製造方法。
  11. 前記ホットソープ法にて、1分子中に長鎖アルキル基を1残基以上および水酸基を2残基以上有する高級アルコール類を用いることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のInSbナノ粒子の製造方法。
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