JP2003064278A - コアシェル型半導体ナノ粒子 - Google Patents

コアシェル型半導体ナノ粒子

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JP2003064278A JP2001252847A JP2001252847A JP2003064278A JP 2003064278 A JP2003064278 A JP 2003064278A JP 2001252847 A JP2001252847 A JP 2001252847A JP 2001252847 A JP2001252847 A JP 2001252847A JP 2003064278 A JP2003064278 A JP 2003064278A
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Manabu Kawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒能の減殺と有機物マトリクスへの分散
性を兼備した半導体ナノ粒子及びそれを用いた樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】 半導体ナノ結晶コアと導電体シェルとか
らなる数平均粒径が2〜50nmのコアシェル型粒子表
面に表面修飾分子が結合してなるコアシェル型半導体ナ
ノ粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ナノ結晶の
コア(内核)と導電体のシェル(外殻)とからなるコア
シェル構造を有する半導体ナノ粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ナノ結晶粒子の高屈折率性や吸発
光能等の有用な性質を生かす目的で、高分子マトリクス
にこれを分散する方法が報告されている。特開平8−1
10401号公報には、ボールミルなどの機械的粉砕混
合装置を使用して酸化亜鉛などの半導体ナノ結晶を硬化
性樹脂モノマー(エポキシ系やアクリル系など)や有機
溶媒とともに組成物化し次いで硬化製膜工程を行うこと
により、50μm程度の膜厚においてヘーズ(濁度)が
0.2程度の透明性を有するフィルムを得る技術が開示
されている。しかしながら、該ヘーズ値はフィルム用途
においては実用可能なものであるが、バルクでの非常に
高度の光学的透明性を有する組成物(例えば、半導体ナ
ノ結晶の数平均分散粒径が高々50nmでありヘーズ値
が測定誤差範囲において零となる組成物)はこの方法の
ような機械的粉砕混合法では得られない。
【0003】一方、平均1次粒径が1〜150nm程度
である半導体結晶粒子等の無機微粒子を高分子マトリク
スに分散して高屈折率膜を作成する方法が、例えば特開
2000−47004号公報に開示されている。この公
報には、例えば、1次粒子の平均粒径が50nmの酸化
チタンをアルコキシアルミニウム等の有機表面処理剤存
在下に光硬化型エポキシ樹脂モノマーと溶液中で混合
し、これを塗布した後に光硬化させ、屈折率が2.0
0、膜厚が127nmの硬化エポキシ樹脂組成物膜(酸
化チタン含量は40〜50体積%程度)を作成した例が
記載されている。そして、この公報には、該無機微粒子
表面をシランカップリング剤等の公知の有機表面処理剤
により改質しても構わず、ヘーズが5%以下程度の被膜
が作成可能である旨教示されている。しかし、該無機微
粒子の1次粒子の凝集による粗大2次粒子の生成を十分
に抑制できず、特に好ましく製造された50〜200n
m程度の超薄膜においてすらヘーズが1%程度は存在す
る点に課題を残していた。つまり、この方法により得ら
れる最も優れた分散状態の組成物も、超薄膜用途におい
ては実用可能なものであるが、バルク状態における非常
に高度の光学的透明性を有するものではなかった。
【0004】上記2つの公報に代表される従来の半導体
ナノ結晶の樹脂マトリクスへの分散技術におけるもう1
つの問題点として、酸化亜鉛や酸化チタンなどの半導体
結晶の光触媒能(半導体結晶が光を吸収して電子と正孔
の対を生じ、これらが半導体表面の有機物を酸化還元的
に分解する能力)を低減する手段が何ら講じられていな
いことが指摘される。
【0005】かかる半導体結晶粒子の光触媒能を減殺す
る技術としてシリカによる被覆が提案されている。例え
ば、石井伸晃ら;Fragrance Journa
l,2001−1巻,74−80(2001)にあるよ
うに、化粧品用途において酸化チタンや酸化亜鉛等の半
導体ナノ結晶のシリカ被覆が検討されている。しかし、
この従来技術で得られるシリカ被覆半導体粒子の粒径は
最小でも88nm程度であり、アクリル系樹脂などの透
明樹脂マトリクスの透明性を損なわない程度の粒径(例
えば50nm以下程度)を得ることはできなかった。こ
れは、25nm程度の1次粒径を有する粒子が2次凝集
している半導体ナノ結晶を原料とし、湿式解砕機を使用
してシリカ原料であるアルコキシシランを被覆するとい
う機械的な粉砕混合原理を用いているためである。しか
も、かかるシリカ被覆技術は、サンスクリーン化粧品用
途が要求する程度の光触媒能の減殺に2.8nm程度の
理論被膜厚のシリカ層を必要とするので、より高度の耐
光性を必要とする透明樹脂組成物の光学部品用途におい
ては更に厚いシリカ層を形成したコアシェル型粒子とす
る必要がある。従って、前記の透明樹脂マトリクスの透
明性を損なわない程度の粒径(50nm以下程度)を有
するシリカ被覆コアシェル型粒子とする場合、1つの粒
子中の半導体結晶の体積分率の上限に制限が生じ、透明
樹脂組成物における半導体結晶の特性(紫外線吸収性や
高屈折率性等)が不十分となるという問題があった。
【0006】半導体結晶粒子を他物質で被覆する技術と
して、半導体結晶(例えば酸化チタン)等の無機質粒子
の表面に金属を被覆する技術が特開昭62−37301
号公報に開示されている。この技術は、化学メッキ法や
その前処理法である金属塩水溶液中において還元剤等を
加えて金属陽イオンを還元し0価金属を生成する反応に
より、1次粒子の粒径が10mμ〜10μ程度の無機質
粒子の表面に、パラジウム、金、銀、白金、ニッケル、
コバルト、鉄、銅などの金属を被覆するものである。か
かる反応はG.Schmid編;”Clusters
and Colloids”,VCH社(Weinhe
im,1994)等に総説されている。同様の金属被覆
無機質粒子を分散媒質(溶媒)に分散したコーティング
液が特開平7−304616号公報に開示されており、
ここでは無機質粒子として無色の無機酸化物超微粒子
(平均粒径が80nm以下)を使用し金属銀被覆により
平均粒径100nm以下の複合微粒子としている。しか
しながら、これら2つの技術により得られる金属被覆さ
れた無機質粒子においては、調製に使用した有機還元剤
以外の有機化合物をその粒子表面に意図的に結合させて
いないため、特に50nm以下程度の平均粒径を有する
超微粒子とした場合に容易に2次凝集して樹脂マトリク
スへの分散性が極端に悪化する問題があった。
【0007】有機高分子や有機溶媒への良好な分散性を
有すると期待される表面修飾分子を表面に結合した半導
体ナノ結晶粒子の合成方法が、例えばJ.E.B.Ka
tariら;J.Phys.Chem.,98巻,41
09−4117(1994)に報告されている。この方
法で得られる半導体ナノ結晶粒子は、例えばトリオクチ
ルホスフィン(以下、TOPOと略記)等の表面修飾分
子がセレン化カドミウム(CdSe)等の化合物半導体
結晶粒子の表面に結合した構造を有する。そして、トル
エンや塩化メチレン等の有機溶剤への優れた溶解性を有
するだけでなく、粒径分布が極めて狭く制御される特徴
をも有するものである。しかし、この方法で得られる半
導体ナノ結晶粒子は、ポリメチルメタクリレート(通称
PMMA)に代表されるアクリル系樹脂、ポリスチレン
に代表されるスチレン系樹脂、あるいはビスフェノール
Aポリカーボネートに代表される芳香族ポリカーボネー
ト樹脂等の汎用非晶性樹脂への分散性が不十分であるた
め不透明な樹脂組成物を与えるという欠点があった。ま
た、適用可能な半導体ナノ結晶種がセレン化亜鉛(Zn
Se)、硫化カドミウム(CdS)、上記CdSe、テ
ルル化カドミウム(CdTe)等のII−VI族化合物半導
体に限られるという制限があった。
【0008】かかる欠点を改良した技術として、最近
J.Leeら;Adv.Mater.,12巻,110
2頁(2000)に前記のTOPOを配位子として有す
る半導体ナノ結晶粒子をポリラウリルメタクリレート
(PLMAと略)樹脂中に分散した発光材料が報告され
ている。しかし、炭素数12の側鎖を有するPLMAと
いう特殊なアクリル系樹脂マトリクスを必要とするた
め、耐熱性や機械的強度に劣るという問題があった。
【0009】その他の半導体ナノ結晶を含有する樹脂組
成物としては、例えば欧州特許928245号明細書
(1999)にCdSe超微粒子をポリ(4−ビニルピ
リジン)のマトリクス中に10体積%程度分散した材料
が、S.W.Haggataら;J.Mater.Ch
em.,7巻,1969頁(1997)にCdSe及び
ZnSe超微粒子をそれぞれ31重量%及び25重量%
程度分散した材料が、S.W.Haggataら;J.
Mater.Chem.,6巻,1771頁(199
6)にCdS及び硫化亜鉛(ZnS)超微粒子をそれぞ
れ25重量%及び18重量%程度分散した材料が、それ
ぞれ報告されている。しかしいずれも、ピリジン環を含
有する特殊な高分子マトリクスを必要とするため、耐光
性(例えば耐変色性)に乏しいという課題を残してい
た。
【0010】以上の従来技術からわかるように、半導体
ナノ結晶を高分子マトリクスに分散するに当たり、バル
ク材料としての本質的な高度透明性はないがフィルムや
薄膜として使用可能な程度の透明性を与える分散技術、
半導体含有量を減じるシリカ被覆による半導体ナノ結晶
の光触媒能の減殺技術、並びに特殊な高分子マトリクス
にのみ適用可能なナノ結晶分散技術が知られているが、
いずれも優れた透明性と効率的な光触媒能の減殺とを両
立するものではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体ナノ
結晶を含有しながらもバルク状態において高度の透明性
を有すると共に該半導体ナノ結晶由来の紫外線吸収性や
高屈折率性に代表される機能を具備し、且つ該半導体ナ
ノ結晶の光触媒能が減殺されているため優れた耐光性を
有する透明樹脂組成物を与えることのできる半導体ナノ
粒子及びこれを用いた樹脂組成物を提供することを課題
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するため鋭意検討を重ねた結果、半導体ナノ結晶の表
面を金や銀などの遷移金属に代表される導電体で被覆し
てコアシェル型粒子とすることにより該半導体ナノ結晶
の光触媒能が顕著に減殺され、同時に該コアシェル型粒
子に樹脂モノマーとの共重合性又は樹脂マトリクスへの
相溶性を有する有機化合物を表面修飾分子として結合さ
せたコアシェル型半導体ナノ粒子とすることにより、こ
れを樹脂に分散させた場合に非常に透明性の良い樹脂組
成物を製造可能であることを見出して、本発明に到達し
た。即ち、本発明の要旨は、以下の3点に存する。 1.半導体ナノ結晶コアと導電体シェルとからなる数平
均粒径が2〜50nmのコアシェル型粒子表面に表面修
飾分子が結合してなる半導体ナノ粒子。 2.上記半導体ナノ粒子を灰分量として0.01〜80
重量%含有してなる樹脂組成物。 3.上記樹脂組成物からなり膜厚が0.05〜3000
μmである薄膜状成形体。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。 [半導体ナノ粒子]本発明の半導体ナノ粒子は、半導体
ナノ結晶のコア(内核)と金属等導電体のシェル(外
殻)とからなるコアシェル型粒子が、その粒子表面に表
面修飾分子を結合してなるものである。かかる半導体ナ
ノ粒子は、該表面修飾分子の効果により樹脂マトリクス
に良好に分散し、後述する本発明の樹脂組成物を与える
ものである。
【0014】該コアシェル型粒子の数平均粒径は2〜5
0nmである。該数平均粒径が小さすぎると、半導体の
体積分率が小さくなる、もしくは半導体の結晶性が極端
に低下するといった理由により、半導体結晶の特徴であ
る吸発光特性や高屈折率性といった物性の発現が不十分
となる場合がある。従って、該下限値は好ましくは3n
m、更に好ましくは4nmである。一方、該数平均粒径
が大きすぎると、本発明の樹脂組成物の透明性が極端に
低下する場合がある。従って、該上限値は好ましくは4
0nm、更に好ましくは30nmである。
【0015】本発明における数平均粒径の決定には、与
えられた粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)観察像より
測定される数値を用いる。即ち、観察される粒子像と同
面積の円の直径を該粒子像の粒径と定義する。こうして
決定される粒径を用い、例えば公知の画像データの統計
処理手法により該数平均粒径を算出するが、かかる統計
処理に使用する粒子像の数(統計処理データ数)は可及
的多いことが当然望ましく、本発明においては、再現性
の点で無作為に選ばれた該粒子像の個数として最低でも
50個以上、好ましくは80個以上、更に好ましくは1
00個以上とする。
【0016】上記コアシェル型粒子における導電体シェ
ルの厚さは、通常0.5〜10nm程度である。該シェ
ルの厚さの下限値が小さすぎると半導体ナノ結晶の光触
媒能減殺の効果が極端に低下する場合があるので、好ま
しくは1nm、更に好ましくは2nmである。一方、該
シェルの厚さの上限値が大きすぎると半導体の体積分率
が小さくなり半導体結晶の特徴である吸発光特性や高屈
折率性といった物性の発現が不十分となる場合があるの
で、好ましくは8nm、更に好ましくは5nmである。
該シェルの厚さは、上記TEM観察により可能であり、
必要に応じて与えられた粒子の元素分析値から算出され
るコア半導体との量比も加味して精度良く決定すること
ができる。
【0017】本発明の半導体ナノ粒子における導電体シ
ェルの主な効果は、半導体ナノ結晶コアの光触媒能の減
殺である。その機構は定かではないが、半導体ナノ結晶
が光を吸収して生成する電子と正孔の対が半導体ナノ結
晶の表面に達した場合に、該導電体シェルがこれらを効
率よく再結合させて失活させる機構が推測される。本発
明の半導体ナノ粒子の吸収スペクトルに制限はないが、
紫外領域等特定波長範囲の光を吸収する用途において
は、該吸収スペクトルの吸収端波長が300〜600n
mの範囲内にあることが好ましい。この吸収端波長の範
囲の下限値は合成樹脂等の有機物マトリクスを変質させ
る紫外領域を吸収させる目的でより好ましくは330n
m、更に好ましくは370nmであり、一方、該上限値
は可視領域における透明性の点でより好ましくは550
nm、更に好ましくは500nm、最も好ましくは45
0nmである。
【0018】本発明の半導体ナノ粒子における前記の表
面修飾分子の含有量は、該分子の分子量にもよるが通常
5〜70重量%である。前記コアシェル型粒子の分散を
最小重量の表面修飾分子により効率よく行う観点から、
該表面修飾分子の含有量の上限値は好ましくは50重量
%、更に好ましくは40重量%であり、一方その下限値
はナノ粒子の分散性の点で好ましくは10重量%、更に
好ましくは15重量%である。かかる表面修飾分子の含
有量は、与えられた半導体ナノ粒子を、窒素雰囲気にお
いて600℃で90分以上加熱する熱重量分析により決
定される。
【0019】[半導体ナノ結晶]本発明の半導体ナノ粒
子のコア構成する半導体ナノ結晶の組成には、それが半
導体結晶である限りにおいて制限はない。該半導体組成
が結晶性を有することは、例えば、前記TEM観察像に
おける半導体結晶格子に由来する格子状の模様の存在、
もしくはエックス線散乱スペクトルにおいて既知の半導
体結晶回折ピークに相当する回折ピークを与えることか
ら確認される。
【0020】本発明における半導体ナノ結晶を構成する
半導体組成を、以下具体例を組成式で表すと、C、S
i、Ge、Sn等の周期表第14族元素の単体、P(黒
リン)等の周期表第15族元素の単体、SeやTe等の
周期表第16族元素の単体、SiC等の複数の周期表第
14族元素からなる化合物、SnO2、Sn(II)Sn(I
V)S3、SnS2、SnS、SnSe、SnTe、Pb
S、PbSe、PbTe等の周期表第14族元素と周期
表第16族元素との化合物、BN、BP、BAs、Al
N、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、G
aAs、GaSb、InN、InP、InAs、InS
b等の周期表第13族元素と周期表第15族元素との化
合物(あるいはIII−V族化合物半導体)、Al23
Al2Se3、Ga23、Ga2Se3、Ga2Te3、In
23、In23、In2Se3、In2Te3等の周期表第
13族元素と周期表第16族元素との化合物、TlC
l、TlBr、TlI等の周期表第13族元素と周期表
第17族元素との化合物、ZnO、ZnS、ZnSe、
ZnTe、CdO、CdS、CdSe、CdTe、Hg
S、HgSe、HgTe等の周期表第12族元素と周期
表第16族元素との化合物(あるいはII−VI族化合物半
導体)、As23、As2Se3、As2Te3、Sb
23、Sb2Se3、Sb2Te3、Bi23、Bi2
3、Bi2Te3等の周期表第15族元素と周期表第1
6族元素との化合物、Cu2O、Cu2Se等の周期表第
11族元素と周期表第16族元素との化合物、CuC
l、CuBr、CuI、AgCl、AgBr等の周期表
第11族元素と周期表第17族元素との化合物、NiO
等の周期表第10族元素と周期表第16族元素との化合
物、CoO、CoS等の周期表第9族元素と周期表第1
6族元素との化合物、α−Fe23、γ−Fe23、F
34等の酸化鉄類、FeS等の周期表第8族元素と周
期表第16族元素との化合物、MnO等の周期表第7族
元素と周期表第16族元素との化合物、MoS2、WO2
等の周期表第6族元素と周期表第16族元素との化合
物、VO、VO2、Ta25等の周期表第5族元素と周
期表第16族元素との化合物、TiO2、Ti25、T
23、Ti59等の酸化チタン類(結晶型はルチル
型、ルチル/アナタースの混晶型、アナタース型のいず
れでも構わない)、ZrO2等の周期表第4族元素と周
期表第16族元素との化合物、Y23、La23等の周
期表第3族元素(ランタノイド元素を含む)と周期表第
16族元素との化合物、MgS、MgSe等の周期表第
2族元素と周期表第16族元素との化合物、CdCr2
4、CdCr2Se4、CuCr24、HgCr2Se4
等のカルコゲンスピネル類、あるいはBaTiO3等が
挙げられる。なお、G.Schmidら;Adv.Ma
ter.,4巻,494頁(1991)に報告されてい
る(BN)75(BF21515や、D.Fenske
ら;Angew.Chem.Int.Ed.Eng
l.,29巻,1452頁(1990)に報告されてい
るCu 146Se73(トリエチルホスフィン)22のように
構造の確定されている半導体クラスターも同様に例示さ
れる。
【0021】これらのうち実用的に重要なものは、例え
ばSnO2、SnS2、SnS、SnSe、SnTe、P
bS、PbSe、PbTe等の周期表第14族元素と周
期表第16族元素との化合物、GaN、GaP、GaA
s、GaSb、InN、InP、InAs、InSb等
のIII−V族化合物半導体、Ga23、Ga23、Ga2
Se3、Ga2Te3、In23、In23、In2
3、In2Te3等の周期表第13族元素と周期表第1
6族元素との化合物、ZnO、ZnS、ZnSe、Zn
Te、CdO、CdS、CdSe、CdTe、HgO、
HgS、HgSe、HgTe等のII−VI族化合物半導
体、As23、As23、As2Se3、As2Te3、S
23、Sb23、Sb2Se3、Sb2Te3、Bi
23、Bi23、Bi2Se3、Bi2Te3等の周期表第
15族元素と周期表第16族元素との化合物、α−Fe
23、γ−Fe23、Fe34等の酸化鉄類やFeS等
の周期表第8族元素と周期表第16族元素との化合物、
前記の酸化チタン類やZrO2等の周期表第4族元素と
周期表第16族元素との化合物、Y23、La23等の
周期表第3族元素(ランタノイド元素を含む)と周期表
第16族元素との化合物である。
【0022】これらの中でも、SnO2、GaN、Ga
P、In23、InN、InP、Ga23、Ga23
In23、In23、ZnO、ZnS、CdO、Cd
S、前記の酸化鉄類、ルチル型やアナタース型二酸化チ
タン、ZrO2、Y23、MgS等は毒性の高い陰性元
素を含まないので耐環境汚染性や生物への安全性の点で
好ましく、この観点ではSnO2、In23、ZnO、
ZnS、α−Fe23、ルチル型二酸化チタン、ZrO
2、Y23等の毒性の高い陽性元素を含まない組成は更
に好ましい。
【0023】ZnO、α−Fe23、ルチル型二酸化チ
タン、Y23等の金属酸化物半導体結晶は、光吸収能、
高い屈折率、安全性、安価であることから、紫外線吸収
材料や高屈折率コーティング等の用途に最も好ましいも
のである。また、α−Fe23等の酸化鉄類等、可視領
域に吸収能のある着色した半導体結晶は、顔料等の色材
用途に重要である。
【0024】半導体ナノ結晶の発光能を利用する場合に
は、可視領域とその近傍に発光帯を有するGaN、Ga
P、GaAs、InN、InP等のIII−V族化合物半
導体、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdO、
CdS、CdSe、CdTe、HgO、HgS等のII−
VI族化合物半導体、In23、In23等が重要であ
り、中でも半導体結晶の粒径の制御性と発光能から好適
なのはZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdO、
CdS、CdSe等のII−VI族化合物半導体であり、特
にZnO、ZnS、ZnSe、CdS、CdSe等がこ
の目的では更に好適に用いられる。
【0025】前記で例示した任意の半導体結晶の組成に
は、必要に応じて微量のドープ物質(故意に添加する不
純物の意味)として例えばAl、Mn、Cu、Zn、A
g、Cl、Ce、Eu、Tb、Er等の元素を加えても
構わない。本発明における半導体ナノ結晶は、例えば
A.R.Kortanら;J.Am.Chem.So
c.,112巻,1327頁(1990)あるいは米国
特許5985173号公報(1999)に報告されてい
るように、内核(コア)と外殻(シェル)からなるいわ
ゆるコアシェル構造であってもよく、この場合は後述す
る導電体シェルと合わせて2層シェル構造を有する本発
明の半導体ナノ粒子を与えることになる。
【0026】かかるコアシェル型半導体ナノ結晶では、
エキシトン吸発光帯を利用する用途に好適な場合があ
る。この場合、シェルの半導体結晶の組成として、禁制
帯幅(バンドギャップ)がコアよりも大きなものを起用
することによりエネルギー的な障壁を形成せしめること
が一般に有効である。これは、外界の影響や結晶表面で
の結晶格子欠陥等の理由による望ましくない表面準位等
の影響を抑制する機構によるものと推測される。
【0027】かかる半導体シェルに好適に用いられる半
導体結晶の組成としては、コア半導体結晶のバンドギャ
ップにもよるが、バルク状態のバンドギャップが温度3
00Kにおいて2.0電子ボルト以上であるもの、例え
ばBN、BAs、GaNやGaP等のIII−V族化合物
半導体、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、Cd
O、CdS等のII−VI族化合物半導体、MgSやMgS
e等の周期表第2族元素と周期表第16族元素との化合
物等が好適に用いられる。これらのうちより好ましいシ
ェルとなる半導体結晶組成は、BN、BAs、GaN等
のIII−V族化合物半導体、ZnO、ZnS、ZnS
e、CdS等のII−VI族化合物半導体、MgS、MgS
e等の周期表第2族元素と周期表第16族元素との化合
物等のバルク状態のバンドギャップが温度300Kにお
いて2.3電子ボルト以上のものであり、最も好ましい
のはBN、BAs、GaN、ZnO、ZnS、ZnS
e、MgS、MgSe等のバルク状態のバンドギャップ
が温度300Kにおいて2.5電子ボルト以上のもので
あり、化学合成上ZnSは最も好適に使用される。
【0028】本発明の半導体ナノ結晶に用いられる特に
好適なコア−シェル組成の組み合わせ例を組成式で表現
すると、CdSe−ZnS、CdSe−ZnO、CdS
e−CdS、CdS−ZnS、CdS−ZnO等が挙げ
られる。本発明の半導体ナノ粒子を紫外領域等特定波長
範囲の光を吸収する用途に使用する場合、そのコアを構
成する半導体ナノ結晶の吸収スペクトルの吸収端波長が
300〜600nmの範囲内にあることが好ましい。こ
の吸収端波長の範囲の下限値は合成樹脂等の有機物マト
リクスを変質させる紫外領域を吸収させる目的でより好
ましくは330nm、更に好ましくは370nmであ
り、一方、該上限値は可視領域における透明性の点でよ
り好ましくは550nm、更に好ましくは500nm、
最も好ましくは450nmである。
【0029】[半導体ナノ結晶の製造方法]半導体ナノ
結晶の製造方法に制限はないが、例えば以下の3つの液
相法が例示される。 (1)原料水溶液を非極性有機溶媒中の逆ミセルとして
存在させ該逆ミセル相中にて結晶成長させる方法(以下
「逆ミセル法」という)であり、例えばB.S.Zou
ら;Int.J.Quant.Chem.,72巻,4
39(1999)に報告されている方法である。汎用的
な反応釜において公知の逆ミセル安定化技術が利用で
き、比較的安価かつ化学的に安定な塩を原料とすること
ができ、しかも水の沸点を超えない比較的低温で行われ
るため工業生産に適した方法である。但し、下記のホッ
トソープ法の場合に比べて現状技術では発光特性に劣る
場合がある。 (2)熱分解性原料を高温の液相有機媒体に注入して結
晶成長させる方法(以下、ホットソープ法という)であ
り、例えば前記のJ.E.B.Katariら著の文献
に報告されている方法である。前記逆ミセル法に比べて
粒径分布と純度に優れた半導体結晶粒子が得られ、生成
物は発光特性に優れ有機溶媒に通常可溶である特徴があ
る。ホットソープ法における液相での結晶成長の過程の
反応速度を望ましく制御する目的で、半導体構成元素に
適切な配位力のある配位性有機化合物が液相成分(溶媒
と配位子を兼ねる)として選択される。かかる配位性有
機化合物の例としては、前記トリアルキルホスフィン
類、前記トリアルキルホスフィンオキシド類、ドデシル
アミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オ
クタデシルアミン等のω−アミノアルカン類等が挙げら
れる。これらのうち、前記TOPO等のトリアルキルホ
スフィンオキシド類やヘキサデシルアミン等のω−アミ
ノアルカン類等が好適である。 (3)酸塩基反応を駆動力として半導体結晶やその前駆
体を、水やエタノールなどのプロトン性溶媒中において
100℃以下程度の比較的低い温度で生成させる工業生
産に適した方法(以下「ゾル−ゲル法」という)であ
る。例えば、酸化チタンナノ結晶の合成例が伊藤征司郎
ら;色材,57巻6号,305−308(1984)
に、酸化亜鉛ナノ結晶の合成例がL.Spanhel
ら;J.Am.Chem.Soc.,113巻,282
6頁(1991)にそれぞれ報告されている。ゾル−ゲ
ル法における好適な原料として、例えば酸化チタンナノ
結晶の合成には硫酸チタニルが、酸化亜鉛ナノ結晶の合
成には酢酸亜鉛や硝酸亜鉛等の亜鉛塩が、それぞれ例示
される。テトラエチルオルソシリケート(略称TEO
S)やテトライソプロポキシオルソチタネート等の金属
アルコキシド類も原料として好適に使用可能である。特
にゾル−ゲル法により酸化物ナノ結晶を合成する場合に
おいては、例えば硫酸チタニルを原料として用いる酸化
チタンナノ結晶の合成のように、水酸化物等の前駆体を
経由し次いで酸やアルカリにより(好ましくは酸によ
り)これを脱水縮合又は解膠してヒドロゾルを生成させ
る手順も可能である。かかる前駆体を経由する手順で
は、該前駆体を、濾過や沈殿分離(必要であれば遠心分
離)等の任意の方法で単離精製することが最終製品の純
度の点で好適である。該ヒドロゾルにドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム(略称DBS)等の適当な界面活
性剤を加えて、ゾル粒子(即ち半導体又はその前駆体の
ナノ粒子)を非水溶化させて単離してもよい。
【0030】[導電体シェル]本発明の半導体ナノ粒子
においてシェルを構成する導電体とは、温度300Kに
おけるバルク状態での電気伝導率σが1,000S/c
m以上である物質であり、この電気伝導度の値は好まし
くは10,000S/cm以上、更に好ましくは10
0,000S/cm以上である。かかる導電体の物質例
としては、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、亜
鉛、銅、ニッケル、鉄等の遷移金属単体、これら遷移金
属の合金、あるいは黒鉛、カーボンブラック、C60に代
表されるフラーレン類やカーボンナノチューブ等の炭素
材料、チタン酸バリウムなどの導電性無機物質等が挙げ
られる。これら導電体の例示のうち導電体シェルを均質
かつ制御された膜厚で形成させる点で好ましく用いられ
るものは、銅、周期表第5及び第6周期の遷移金属単
体、即ち金、白金、銀、パラジウム等であり、中でも
銀、銅、金、白金等は導電性、化学的安定性、及び後述
する表面修飾分子の結合しやすさの点でも更に好まし
く、最も好ましいのは銀である。これら遷移金属の合金
も同様の理由で好ましく用いられる。
【0031】かかる導電体シェルは、半導体ナノ結晶コ
アの表面を必ずしも完全に被覆していなくてもよいが、
かかる被覆率は通常、半導体ナノ結晶コア表面の50%
以上、好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以
上である。かかる被覆率は、前記TEM観察や表面元素
分析などの分析手法を組み合わせて決定される。この被
覆率が小さすぎると、前記光触媒能の減殺効果が不十分
となる場合がある。
【0032】前記導電体シェルは、半導体ナノ結晶コア
の光触媒能を減殺する効果を発揮する限りにおいて該シ
ェルの化学組成の純度に制限はなく、例えば2種類以上
の金属の合金であってもよく、遷移金属シェルである場
合にはその表面が酸化物や硫化物等のカルコゲニド組成
を含有していてもよい。特に好適な半導体ナノ粒子とし
て、紫外線吸収能に優れた酸化チタン類(例えばルチル
型又はアナタース型チタニア)や酸化亜鉛をコアとし、
銀や金などの電気伝導率と化学的安定性に優れた遷移金
属シェルを有するものが例示される。
【0033】[導電体シェルの形成方法]前記導電体の
シェルを半導体ナノ結晶コアの表面に形成させる方法に
制限はないが、代表的な導電体である金や銀等の遷移金
属のシェルは、例えば、前記従来技術で述べた化学メッ
キ法やその前処理法である金属塩水溶液中において還元
剤等を加えて金属陽イオンを還元し0価金属を生成する
反応により形成可能である。例えば、塩化金酸又はその
塩(例えば塩化金酸ナトリウム)、硝酸銀、過塩素酸
銀、塩化銅等の遷移金属イオン化合物又はその塩を、ク
エン酸又はその塩(例えばクエン酸ナトリウム)、酒石
酸やその塩(例えば酒石酸ナトリウム)、水素化ホウ素
ナトリウムや水素化ホウ素リチウム等の水素化ホウ素
塩、アセトアルデヒドやホルムアルデヒド等のアルデヒ
ド類、エタノールやメチルセロソルブ等のアルコール類
等の還元剤と接触させる還元反応により可能である。か
かる還元反応は光の照射により促進してもよい。
【0034】かかる還元反応は、水、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等のプロトン性溶媒
中で好適に行われ、ここにトルエンやキシレン等の疎水
性有機溶媒が共存してもよく、これら任意の溶媒は2種
類以上を混合して用いてもよい。かかる溶媒は上記還元
剤を兼ねてもよい。これら溶媒のうち原料の溶解性の点
で好ましいのはメタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、イソプロピルアルコール等の炭素数3以下のアル
コール類、及び水である。該還元反応を水相で行う際に
トルエンやヘキサン等の水と混和しない有機溶媒との2
相系とし、該有機溶媒に表面修飾分子を溶解させてお
き、2相の界面反応で該表面修飾分子をコアシェル型粒
子の表面に結合させながら有機相に抽出してもよい。
【0035】かかる還元反応の温度条件は、通常0〜1
00℃程度であり、反応の制御性の点で好ましくは10
〜80℃、更に好ましくは20〜60℃程度である。一
方、該反応時間は通常1分〜24時間、好ましくは5分
〜12時間、更に好ましくは10分〜6時間である。 [表面修飾分子]本発明の半導体ナノ粒子における表面
修飾分子とは、半導体ナノ結晶コアと導電体シェルとか
らなるコアシェル型粒子の表面に結合する有機分子であ
って、該コアシェル型粒子の2次凝集を防ぐ効果及び樹
脂など所望の有機物マトリクスへの分散性を付与する効
果を主に発揮するものである。かかる効果を発揮する限
りにおいて該表面修飾分子の構造に制限はないが、炭素
−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、カルボニル基
(エステル結合、アミド結合、カーボネート結合、ウレ
タン結合、尿素結合、ケトン基等を含む)、エーテル結
合、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、
エポキシ基及び脂肪族環からなる群から任意に選ばれる
少なくとも1つの化学構造(かかる化学構造を、以下
「マトリクス親和構造」と称する)をその分子構造中に
有するものであることが好ましい。
【0036】ここに例示したマトリクス親和構造は、樹
脂などの有機物マトリクスとの化学反応や該有機物マト
リクスの前駆体(例えば重合性モノマー)との化学反応
(例えば共重合)、又は該有機物マトリクスとの物理化
学的親和力(例えば、配位結合やイオン結合等の比較的
強い化学結合、水素結合、疎水−疎水相互作用、π電子
相互作用、ファンデアワールス力等の比較的弱い引力相
互作用等)等の機構により上記コアシェル型粒子と樹脂
などの有機物マトリクスとの親和性を付与する。これら
例示のマトリクス親和構造のうち、化学反応性の点で好
ましいのは炭素−炭素二重結合、エステル結合、カルボ
キシル基、酸無水物基、アミノ基、水酸基及びエポキシ
基であり、中でも炭素−炭素二重結合はメチルメタクリ
レートやスチレン等の重要なラジカル重合性モノマーと
の共重合性の点で特に有用であり、エステル結合、カル
ボキシル基、水酸基及びエポキシ基は、ビスフェノール
Aポリカーボネート樹脂(PC樹脂)やポリメチルメタ
クリレート樹脂(PMMA樹脂)あるいは一部の非晶性
ポリオレフィン樹脂等のエステル基を分子構造中に含有
する透明樹脂との化学反応性(例えばエステル交換反応
や高分子末端基によるエポキシ基の開環反応等)の点で
特に有用である。
【0037】前記の脂肪族環とは、非芳香族炭素原子の
連結のみから構成される炭化水素環状構造であり、単
環、ビシクロ環又はトリシクロ環等の多環等、任意数の
環単位から構成されるものである。かかる脂肪族環は、
非晶性ポリオレフィン樹脂等の疎水性の大きな透明樹脂
マトリクスへの相溶性に優れる特徴を有する。上記脂肪
族環は、疎水性の大きな透明樹脂マトリクスへの相溶性
を極端に損なわない限りにおいて、これが有する水素原
子が任意の置換基(例えば、メチル基やエチル基等のア
ルキル基、フェニル基等のアリール基、メトキシ基等の
アルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、水
酸基、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、アミド
基、酸無水物基、ニトリル基、カルボニル基等)で置換
されていてもよい。上記脂肪族環が含有する炭素数は、
上記置換基を除いた環構造を構成する炭素原子のみとし
て、通常3〜10、化学的安定性から好ましくは5〜1
0、疎水性の大きな透明樹脂マトリクスへの相溶性の点
でより好ましくは5〜9、更に好ましくは5〜7であ
る。具体例としては、シクロプロパン環、シクロブタン
環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプ
タン環及びシクロオクタン環等の単環構造、アダマンタ
ン環、ノルアダマンタン環、ノルボルナン環、ノルボル
ネン環、ジシクロペンタジエン環等の多環構造等が挙げ
られ、中でも前記炭素数から好ましいものはシクロペン
タン環、シクロヘキサン環等の単環構造、ノルアダマン
タン環、ノルボルナン環等の多環構造である。
【0038】本発明において用いる表面修飾分子は、前
述したマトリクス親和構造と共に前記コアシェル型粒子
の表面に結合する化学構造(以下「粒子結合構造」と称
する)を有する。かかる粒子結合構造に制限はなくその
結合様式にも制限はないが、例えば、アミノ基、ピリジ
ン環及びニトリル基等の窒素含有官能基、メルカプト基
(又はチオール基)、メチルスルフィド基(−SC
3)、メチルジスルフィド基(−S−S−CH3)、チ
オ酸基(−COSH)、ジチオ酸基(−CSSH)、キ
サントゲン酸基、キサンテート基、イソチオシアネート
基、チオカルバメート基及びチオフェン環等の硫黄含有
官能基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸
基、ホスフィン酸基、ホスホン酸部分エステル基及びホ
スフィン酸部分エステル基等の酸性基、カルボン酸アミ
ド基、スルホン酸アミド基、ホスホン酸アミド基及びホ
スフィン酸アミド基等のアミド基、カルボン酸塩基、ス
ルホン酸塩基、ホスホン酸塩基及びホスフィン酸塩基等
の酸性基の塩、ホスフィン基やホスフィンオキシド基等
の3つのリン−炭素結合を有する基、並びに水酸基等が
例示される。これらのうち遷移金属シェルへの結合性の
点で好ましく利用されるのは、アミノ基、ピリジン環等
の窒素含有官能基、メルカプト基等の硫黄含有官能基、
カルボキシル基、スルホン酸基及びホスホン酸基等の酸
性基、ホスフィン基やホスフィンオキシド基等の3つの
リン−炭素結合を有する基であり、中でもメルカプト
基、アミノ基、ホスホン酸基、ホスフィン基及びホスフ
ィンオキシド基はより好ましく、メルカプト基、アミノ
基、ホスホン酸基は更に好ましく、メルカプト基は遷移
金属元素への配位力の点で最も好ましく用いられる。
【0039】具体的な表面修飾分子を以下例示する。 (1)メルカプト基を粒子結合構造として有する化合物
・・・1−メルカプトブタン、1−メルカプトオクタ
ン、1−メルカプトドデカン及びメルカプトシクロヘキ
サン等のアルカンチオール類、チオフェノール、4−ヒ
ドロキシチオフェノール等のアリールチオール類、メル
カプト酢酸、3−メルカプトプロパン酸及び11−メル
カプトウンデカン酸等のメルカプト脂肪酸類、2−メル
カプトエタノールや6−メルカプト−1−ヘキサノール
等のメルカプトアルコール類、1−アミノ−2−メルカ
プトエタン等のアミノ基とメルカプト基とを有する化合
物、システイン等のアミノ基、カルボキシル基及びメル
カプト基を有する化合物、3−メルカプトプロパン酸グ
リシジルエステルや11−メルカプトウンデカン酸グリ
シジルエステル等のメルカプト脂肪酸類のグリシジルエ
ステル類のようなエポキシ基とメルカプト基とを有する
化合物、3−メルカプトプロパン酸ビニルエステルや1
1−メルカプトウンデカン酸ビニルエステル等のメルカ
プト脂肪酸類のビニルエステル類、3−メルカプトプロ
パン酸アリルエステルや11−メルカプトウンデカン酸
アリルエステル等のメルカプト脂肪酸類のアリルエステ
ル類、3−メルカプトプロパン酸トリエチレングリコー
ルモノメチルエーテルエステル、11−メルカプトウン
デカン酸トリエチレングリコールモノメチルエーテルエ
ステル及び11−メルカプトウンデカン酸トリエチレン
グリコールエステル等のメルカプト脂肪酸類のポリアル
キレングリコールエステル類、あるいは4−(メルカプ
トメチル)ビニルベンゼンや2−メルカプトエチルメタ
クリレート等の炭素−炭素二重結合とメルカプト基とを
有する化合物等。なお、1H,1H,2H,2H−パー
フルオロオクチル−1−チオール、1H,1H,2H,
2H−パーフルオロデシル−1−チオール、1H,1
H,2H,2H−パーフルオロドデシル−1−チオール
等の1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキル−
1−チオール類、1H,1H,2H,2H−パーフルオ
ロデカノールの3−メルカプトプロパン酸エステル、1
H,1H,2H,2H−パーフルオロブタノールの11
−メルカプトウンデカン酸エステル、1H,1H,2
H,2H−パーフルオロドデカノールの11−メルカプ
トウンデカン酸エステル等のメルカプト脂肪酸類の1
H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキル−1−オ
ールエステル類などのフッ化アルキル基とメルカプト基
とを有する化合物はポリ(パーフルオロエチレン)(商
標名テフロン)などのフッ素原子含有高分子への相溶性
を付与する場合に好適に用いられる。 (2)アミノ基を粒子結合構造として有する化合物・・
・1−アミノヘキサン、1−アミノドデカン、1−アミ
ノヘキサデカン等のω−アミノアルカン類、シクロヘキ
シルアミン、ラロミン、イソホロンジアミン等の脂肪族
環を有するアミノアルカン類、2−アミノエタノール、
ジエタノールアミン及びトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタン等の水酸基とアミノ基とを有する化合物、4
−ビニルアニリン、2−アミノエチルメタクリレート、
1,6−ジアミノヘキサンのモノマレイミド等の炭素−
炭素二重結合とアミノ基とを有する化合物、6−アミノ
ヘキサン酸、12−アミノドデカン酸、α−アミノ酸
(例えばアルギニンやリシン)等のカルボキシル基とア
ミノ基とを有する化合物、6−アミノヘキサン酸グリシ
ジルエステル、12−アミノドデカン酸グリシジルエス
テル等のエポキシ基とアミノ基とを有する化合物等。 (3)ホスホン酸基を粒子結合構造として有する化合物
・・・n−ブチルホスホン酸、n−ヘキシルホスホン
酸、ドデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸等の
鎖状アルキルホスホン酸類、シクロヘキシルホスホン
酸、シクロヘキシルメチルホスホン酸等の脂肪族環を有
するアルキルホスホン酸類、p−ブチルフェニルホスホ
ン酸、p−ヘキシルフェニルホスホン酸、p−ドデシル
フェニルホスホン酸等の鎖状アルキル基を有するフェニ
ルホスホン酸類、p−シクロヘキシルフェニルホスホン
酸等の脂肪族環を有するフェニルホスホン酸類、ヒドロ
キシメチルホスホン酸や1−ヒドロキシエチルホスホン
酸等の水酸基を有するアルキルホスホン酸類、(4−ビ
ニルフェノキシ)メチルホスホン酸、ホスホノメチルア
クリレート、ホスホノメチルメタクリレート等の炭素−
炭素二重結合を有するアルキルホスホン酸類、グリシジ
ルオキシメチルホスホン酸や1−(グリシジルオキシ)
エチルホスホン酸等のエポキシ基を有するアルキルホス
ホン酸類等。
【0040】[樹脂組成物]本発明の樹脂組成物は、後
述するマトリクス樹脂に本発明の半導体ナノ粒子が分散
したもので、該半導体ナノ粒子を灰分量として0.01
〜80重量%含有するものである。樹脂組成物中におけ
る半導体ナノ粒子の分散状態に制限はないが、好ましく
は樹脂組成物の透明性として、50μmの光路長におけ
る光線透過率が450〜650nmの入射光波長範囲に
おいて70%以上である。
【0041】上記灰分量が少なすぎると、樹脂組成物に
おける半導体の性質(例えば、吸発光特性、高屈折率
性、非吸水性、非ガス透過性、耐加水分解性、耐熱分解
性、耐熱変形性、難燃性、表面硬度、高弾性率等)がほ
とんど反映されない場合があるので、該灰分量の下限値
は好ましくは0.1重量%、更に好ましくは1重量%で
ある。一方、上記灰分量が多すぎると、樹脂組成物の機
械的物性(特に耐衝撃性等の靱性)が極端に低下する場
合があるので、該灰分量の上限値は好ましくは70重量
%、更に好ましくは60重量%である。上記灰分量は、
与えられた樹脂組成物を大気圧下窒素雰囲気中で600
℃に加熱して得る残渣から算出される。
【0042】上記光線透過率が小さすぎると、光学部材
やフィルム等の透明性が要求される用途に不都合が生じ
る場合があるのでこの値は大きいほど望ましく、好まし
くは80%以上、更に好ましくは85%以上である。上
記樹脂組成物に用いられるマトリクス樹脂とは、前記の
半導体ナノ粒子を分散する連続相をなす高分子材料であ
る。その種類に制限はないが、透明性を必要とする用途
においては非晶性樹脂が好ましく用いられる。本発明に
おける非晶性樹脂とは、3mmの光路長におけるナトリ
ウムD線の光線透過率が80%以上の樹脂材料であり、
単一組成又は複数種高分子の混合物(いわゆるポリマー
アロイ)のいずれでもよい。
【0043】かかる非晶性樹脂の具体例は、熱可塑性樹
脂としては、アクリル酸エステル類又はメタクリル酸エ
ステル類を単量体主成分とするアクリル系樹脂(例えば
ポリメチルメタクリレート又は略称PMMA)、ビスフ
ェノールAに代表されるビスフェノール類と炭酸誘導体
(例えばホスゲンやジフェニルカーボネート等)とを単
量体主成分とする芳香族ポリカーボネート樹脂(略称P
C)、スチレンを単量体主成分とするスチレン系樹脂
(例えばポリスチレン又は略称PS)、脂肪族環を有す
るビニル化合物を単量体主成分とする非晶性ポリオレフ
ィン樹脂(例えばアートン、アペル、ゼオネックスなど
の商標名で当業者に知られているもの)等が挙げられ
る。架橋性樹脂としては、熱重合開始剤を使用して硬化
させる熱硬化性樹脂及び光重合開始剤を使用して硬化さ
せる光硬化性樹脂が例示され、かかる架橋性樹脂の化学
組成としては、アクリル酸エステル類やメタクリル酸エ
ステル類等のアクリル酸誘導体を単量体主成分とするア
クリル系硬化樹脂や、エポキシ基の開環重合によるエポ
キシ系硬化樹脂等が挙げられる。これらのうち耐熱変形
性の点で好ましいのは、芳香族ポリカーボネート樹脂、
非晶性ポリオレフィン樹脂及び上記架橋性樹脂であり、
吸水寸法変化が小さい点で更に好ましいのは非晶性ポリ
オレフィン樹脂である。光線透過率の点で好ましいのは
PMMA樹脂であるが、ガラス転位点が100℃程度で
あるので、より立体障害の大きなエステル基を有する単
量体を共重合して耐熱変形性を改良したアクリル系樹脂
も使用可能である。
【0044】本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を
著しく逸脱しない限りにおいて、任意の添加剤、例えば
熱安定剤、酸化防止剤、光吸収剤、色素や顔料等の色
剤、可塑剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤、反応開始剤
等、あるいは任意のフィラー、例えば、ガラス繊維、ガ
ラスフレーク、ガラス粉、中空ガラス球、多孔性シリ
カ、ナノポアを有するシリカ、タルク、モンモリロナイ
トに代表される粘土鉱物、金属粉、金属繊維、金属ウイ
スカー、セラミクス粉、セラミクスウイスカー、炭素繊
維、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブ等
を混合してもよい。
【0045】[樹脂組成物の製造方法]本発明の樹脂組
成物の製造方法に制限はないが、例えば、前記半導体ナ
ノ粒子とマトリクス樹脂とを溶融混合又は溶液混合する
方法、前記半導体ナノ粒子をマトリクス樹脂を形成する
重合性単量体とまず混合し次いで該単量体を重合する方
法(以下「内添重合法」という)等が例示される。
【0046】上記溶融混合には公知の溶融混合装置、例
えば単軸押出機、2軸押出機、ブラベンダー、ロールな
どが使用可能である。かかる溶融混合は、マスターバッ
チを予め作製して行ってもよい。上記溶液混合は、使用
するマトリクス樹脂の溶液中で半導体ナノ粒子を分散
(好ましくは溶解)し、次いで溶媒を除去して行う。こ
の時使用する溶媒はマトリクス樹脂と半導体ナノ粒子の
共通溶媒であることが望ましい。前記の代表的な非晶性
樹脂を使用する場合、例えばテトラヒドロフラン(略称
THF)等のエーテル系溶媒、塩化メチレンやクロロホ
ルム等のハロゲン系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミ
ドやN−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼンあるいはクロロナフタレ
ン等の芳香族溶媒等が好適に使用される。上記溶媒の除
去は、例えば蒸留や蒸発など溶媒の気化による方法、マ
トリクス樹脂を溶解しない溶媒中への溶液の投入による
再沈殿法等により行われる。
【0047】上記内添重合法は、任意の重合形式(例え
ば、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位
重合、開環重合、縮重合等)により実施してよく、使用
する半導体ナノ粒子の溶解性や分散性を極端に悪化させ
ない限りにおいて用いられる重合性単量体にも特に制限
はない。また、必要に応じて非重合性の溶媒を添加して
該重合を実施してもよい。かかる内添重合法に好適な重
合性単量体としては、例えばメチルメタクリレートやス
チレン等のラジカル重合により直鎖状高分子を与えるも
の、ビスフェノールAと炭酸誘導体(例えばホスゲンや
ジフェニルカーボネート等)の組み合わせのように界面
重合法(例えば塩化メチレン/水系)や溶融重合法によ
り芳香族ポリカーボネート樹脂を与えるもの、架橋性単
量体として下記一般式(1)で表される脂環骨格を有す
るビス(メタ)アクリレート類や下記一般式(2)で表
される硫黄原子を有する(メタ)アクリレート類等が例
示される。上記のラジカル重合を行う場合、通常、ラジ
カル開始剤として熱ラジカル開始剤及び/又は光ラジカ
ル開始剤を使用する。
【0048】
【化1】
【0049】但し一般式(1)において、RaおよびRb
はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を,Rc
よびRdはそれぞれ独立して炭素数6以下のアルキレン
基を,xは1または2を,yは0または1を、ぞれぞれ
表す。
【0050】
【化2】
【0051】但し一般式(2)において、RaおよびRb
は前記一般式(1)の場合と同一であり、Reは炭素数
1〜6のアルキレン基を、Arは炭素数がいずれも6〜
30であるアリーレン基又はアラルキレン基あるいはフ
ッ素をのぞくハロゲン原子で水素原子が置換されたこれ
らの基を、Xは酸素原子又は硫黄原子をそれぞれ表し、
Yについては、Xが酸素原子の場合は硫黄原子又はスル
ホニル基(−SO2−)を、Xが硫黄原子の場合は硫黄
原子、スルホニル基、カルボニル基(−CO−)、炭素
数がいずれも1〜12であるアルキレン基、アラルキレ
ン基、アルキレンエーテル基、アラルキレンエーテル
基、アルキレンチオエーテル基、アラルキレンチオエー
テル基のいずれかをそれぞれ表し、j及びpはそれぞれ
独立して1〜5の整数を、kは0〜10の整数をそれぞ
れ表す。また,kが0の時はXは硫黄原子を表す。
【0052】[薄膜状成形体]本発明の樹脂組成物から
なり膜厚が0.05〜3000μmである薄膜状成形体
は、例えば、耐光性に優れた光学パネルあるいは紫外線
等の光線吸収コーティング層として有用である。該膜厚
の下限値は、機械的強度や光線吸収能の点で好ましくは
0.1μm、更に好ましくは0.5μmである。一方、
該膜厚の上限値は、薄膜の成形加工性や費用対効果バラ
ンスの点で好ましく2000μm、更に好ましくは10
00μmである。
【0053】かかる薄膜状成形体は通常フィルムや薄い
板状(即ちシート状)の形状で、用途に応じて紙パル
プ、木材、樹脂、有機物結晶、ダイヤモンド、ガラス、
セラミクス、無機物結晶、金属、半導体等の任意の固体
素材基板上に密着して成形されたものである。本発明の
薄膜状成形体は必ずしも平面状でなくてもよく、例えば
球面状、非球面曲面状、円柱状、円錐状、あるいはペッ
トボトル等のボトル状等の任意の形状の基板上に成形さ
れていても構わない。また、紙パルプ、木材、あるいは
樹脂等の可撓性基板による薄膜状成形体は、成形作業の
前あるいは後に折り曲げ、延伸、圧縮等により物理的な
変形を受けていてもよい。
【0054】かかる薄膜状成形体には、必要に応じて該
塗布面を被覆する層、例えば摩擦や摩耗による塗布面の
機械的損傷を防止する保護層、半導体結晶粒子や基材等
の劣化原因となる望ましくない波長の光線を吸収する光
線吸収層、水分や酸素ガス等の反応性低分子の透過を抑
制あるいは防止する透過遮蔽層、防眩層、反射防止層、
低屈折率層等や、基材と塗布面との接着性を改善する下
引き層、電極層等、任意の付加機能層を設けて多層構造
としても構わない。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明の具体的態様を更
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、これらの実施例によって限定されるものではない。 [測定装置] (1)透過型電子顕微鏡(TEM):日立製作所(株)
製、H−9000UHR型透過電子顕微鏡(加速電圧3
00kV、観察時の真空度約7.6×10-9Tor
r)。 (2)吸収スペクトル:ヒューレットパッカード社製H
P8453型紫外・可視吸光光度計。
【0056】[半導体ナノ結晶の合成例] 合成例1:酸化亜鉛ナノ結晶 市販の硝酸亜鉛水和物(1当量)をエタノール中に分散
し、乾燥窒素雰囲気下で撹拌しながら大気圧において加
熱還流を3時間行った。次いで、大気圧において溶媒の
一部を蒸留除去して得た濃縮液を乾燥窒素雰囲気下0〜
−5℃程度に冷却した。ここに水酸化リチウム1水和物
(1当量)を加え、氷水を入れた超音波洗浄機中で緩や
かに振り混ぜながら超音波照射してほとんどの水酸化リ
チウム1水和物を溶解し、更に30分間氷浴中で攪拌を
継続して水酸化リチウム1水和物を完全に溶解したとこ
ろ、透明感のあるエタノールゾルを得た。このエタノー
ルゾルをエタノールで希釈し吸収スペクトルを測定した
ところ、320nm付近にピークを持つZnO結晶の吸
収スペクトルを与えた。吸収ピークの波長から、得られ
たZnOナノ結晶の数平均粒径は約3.5nmと推定さ
れた。
【0057】合成例2:酸化チタンナノ結晶 前記の伊藤征司郎ら著の文献記載の方法を参考として行
った。以下、手順を説明する。0.1モル/Lの濃度の
塩化チタニル水溶液を攪拌しながら、同容量の1.5モ
ル/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液を室温で25分か
けて滴下した。こうして得た白色の超微粒子の懸濁液
を、遠心分離(4000rpm)、上澄み液のデカンテ
ーションによる除去及び水洗の3工程をこの順に繰り返
す操作により精製した。但し、該精製は、上澄み液に水
酸化バリウム水溶液を加えても硫酸バリウムの白色の濁
りが目視観察されなくなるまで行った。こうして得た白
色沈殿を0.3モル/Lの濃度の希塩酸中に攪拌分散し
ながら60℃で約1時間加熱して透明感のある酸性ヒド
ロゾルを得た。
【0058】この酸性ヒドロゾルに氷冷し、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム(略称DBS)の水溶液
(0.05モル/L濃度)を加えたところ白色沈殿を生
じたので、これをトルエンで抽出し濃縮した。この濃縮
残渣のTEM観察より、上記酸化チタンヒドロゾルに含
有されている酸化チタンナノ結晶は数平均粒径が5nm
であることがわかった。
【0059】上記酸性ヒドロゾルをエタノールで希釈
し、次いで陰イオン交換樹脂と接触させて塩化物イオン
を除去精製して酸化チタンヒドロゾルを得る。 [表面修飾分子の合成] 合成例3:ω−メルカプトヘキシルメタクリレート Aldrich社から供給された6−メルカプト−1−
ヘキサノールにメタクリル酸を加え、触媒量の2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールをラジカル禁止
剤として加え、更に触媒量の濃硫酸を加えて減圧加熱す
ることにより脱水エステル化を促進して、目的物である
6’−メルカプト−n−ヘキシルメタクリレート(以下
MHMと略記する)を生成させる。MHMの精製は、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィにより行い、エステル
基の存在が赤外吸収スペクトルにより確認される。
【0060】[金属シェルを有する半導体ナノ粒子の合
成] 実施例1:銀シェルを有する酸化亜鉛ナノ粒子 合成例1の酸化亜鉛ナノ結晶を含むエタノールゾルに硝
酸銀のエタノール溶液を加えて金属銀への還元反応を行
い、銀シェルを有する酸化亜鉛ナノ結晶の分散液を得
る。ここに合成例3で得るMHMを表面修飾分子として
加えて、MHMで被覆された銀シェルを有する酸化亜鉛
ナノ粒子を得る(これを以下MHM−Ag−ZnOと略
記する)。MHM−Ag−ZnOの精製は、これを溶解
したトルエンによる抽出液を水洗し、次いでメタノール
中に投入して得る沈殿を遠心分離し再度トルエンに溶解
し、このトルエン再溶解液を再度メタノール中に投入す
る再沈殿により行う。かかる再溶解と再沈殿の繰返しで
所望の精製度とする。
【0061】[樹脂組成物] 実施例2:アクリル系架橋樹脂組成物 遮光条件下、下記式3の2官能性アクリレート(94重
量%)に、実施例1で得るMHM−Ag−ZnO(5重
量%)と光ラジカル開始剤として2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(1重量
%)を遮光条件下溶解し、次いで厚さ0.1mmのスペ
ーサーを挟んだガラス板の隙間に注液後に露光して光硬
化させると、透明な架橋樹脂組成物の薄膜状成形体を得
る。この薄膜状成形体は含有する酸化亜鉛ナノ結晶の紫
外線吸収特性を保持したものである。
【0062】
【化3】
【0063】実施例3:PMMA樹脂組成物 メチルメタクリレート(89重量%)に、実施例1で得
るMHM−Ag−ZnO(10重量%)と熱ラジカル開
始剤としてN,N’−アゾビスイソブチロニトリル(1
重量%)を溶解し、次いで厚さ3mmのスペーサーを挟
んだガラス板の隙間に注液後に70℃に加熱すると、厚
さが3mmで透明なPMMA樹脂組成物の薄膜状成形体
を得る。この薄膜状成形体は含有する酸化亜鉛ナノ結晶
の紫外線吸収特性を保持したものである。
【0064】
【発明の効果】本発明のコアシェル型半導体ナノ粒子
は、導電体シェルを半導体ナノ結晶コアの表面に有する
ため、半導体結晶表面が有する光触媒能が顕著に減殺さ
れる特徴を有する。従って、本発明の半導体ナノ粒子を
合成樹脂などの有機物マトリクスに分散した場合、該光
触媒能による有機物マトリクスの分解が極めて抑制され
る。また、本発明の半導体ナノ粒子はその表面に表面修
飾分子を結合しているので、有機物マトリクスへの分散
性が極めて良好である。かかる光触媒能の減殺と有機物
マトリクスへの分散性の特徴により、本発明の半導体ナ
ノ粒子を分散した透明樹脂組成物は該半導体の特性であ
る紫外線吸収性や高屈折率等を高度の耐光性とともに具
備したものとなるので、プロジェクタやディスプレイな
どの光学デバイスの部品材料として利用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 CA05 CA13 4J037 AA02 AA04 AA08 AA11 AA12 AA15 AA22 CA02 CA03 CA14 CB16 CB21 CB22 CB26 DD05 DD13 EE04 EE18 EE19 EE28 EE43 FF02 FF15 FF22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ナノ結晶コアと導電体シェルとか
    らなる数平均粒径が2〜50nmのコアシェル型粒子表
    面に表面修飾分子が結合してなるコアシェル型半導体ナ
    ノ粒子。
  2. 【請求項2】 吸収スペクトルの吸収端波長が300〜
    600nmの範囲内にある請求項1に記載のコアシェル
    型半導体ナノ粒子。
  3. 【請求項3】 半導体ナノ結晶コアが金属酸化物である
    請求項1又は2に記載のコアシェル型半導体ナノ粒子。
  4. 【請求項4】 導電体シェルが遷移金属の単体又は合金
    である請求項1〜3のいずれかに記載のコアシェル型半
    導体ナノ粒子。
  5. 【請求項5】 表面修飾分子が、炭素−炭素二重結合、
    炭素−炭素三重結合、カルボニル基、エーテル結合、カ
    ルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、エポキ
    シ基及び脂肪族環からなる群から選ばれる少なくとも1
    種の化学構造を有するものである請求項1〜4のいずれ
    かに記載のコアシェル型半導体ナノ粒子。
  6. 【請求項6】 表面修飾分子が、メルカプト基、アミノ
    基、ホスホン酸基、ホスフィン基及びホスフィンオキシ
    ド基から選ばれる基を有するものである請求項1〜5の
    いずれかに記載のコアシェル型半導体ナノ粒子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の半導体
    ナノ粒子を灰分量として0.01〜80重量%含有して
    なる樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 50μmの光路長における光線透過率が
    450〜650nmの入射光波長範囲において70%以
    上である請求項7に記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の樹脂組成物からなり膜
    厚が0.05〜3000μmである薄膜状成形体。
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