JP2006120907A - 電磁波シールド材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁波シールド効果が高く、透明性及び透視性に優れた電磁波シールド材、並びに電磁波シールド材の簡便かつ安価な製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層と透明樹脂層とがほぼ同一平面を形成するように設けられてなる電磁波シールド材の製造方法であって、(a)液状又はドライフィルム状の透明感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、透明樹脂層を形成する工程、(b)フォトリソグラフィ法により、透明樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、(c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、(d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、及び(e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程、を含む製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、CRT、PDP等の電気機器から発生する電磁波を遮蔽するための電磁波シールド材及びその製造方法に関する。
従来より、基材上に導電性や磁性を有するパターンを形成し、その電気的性質、磁気的性質等を利用した各種物品が製造されている。そのうち、電磁波シールド板は、CRT、PDP等の表示部の前面側から漏洩する電磁波を遮蔽するために、ディスプレイの前面に装着される前面板として広く用いられている。前面板として用いられる電磁波シールド板は、電磁波を遮蔽する機能の他にディスプレイの表示画面の透視性を低下させないことが求められる。
透視性と電磁波シールド性の両方を備えた電磁波シールド材としては、例えば、次のようなものが例示される。
特許文献1及び2には、導電性粉末とバインダとを用いて、透明樹脂基材表面にスクリーン印刷により形成された導電部を有する電磁波シールド材が報告されている。しかし、一般に、スクリーン印刷を利用して、格子状パターンでシールド層を形成する場合、印刷板の紗の網目との干渉によるモアレ、細線の断線や線太り等の印刷不良が発生しやすく、精密な印刷が容易ではなかった。そのため、電磁波シールド性能が低下したり、透視性が低下したりする問題が発生し易かった。
また、特許文献3には、透明基材の片面に感光性レジスト層を設け、フォトリソグラフ法により網目状の断面凹状パターンを形成し、該パターン全面に導電性インクを塗工して断面凹状のパターンに導電性インクを充填し、断面凸状の感光性レジスト層を除去して網目状の導電性パターンを得て、焼成することを特徴とする、透光性電磁波シールド部材の製造方法が記載されている。
しかし、この製造方法では、(1)該パターン全面に導電性インクを塗工して断面凹状のパターンに導電性インクを充填した後に熱処理を行い、さらに断面凸状の感光性レジスト層を除去した後に焼成するという二段階の加熱工程が必要となり、また、(2)組成分に溶剤、分散安定剤(バインダー)が含まれた導電性インクを使用しているため、純金属ほどの低抵抗値が得られにくい、(3)導電性インクに銀、金、銅といった貴金属粒子を含んでいるためコストがかかる、(4)透明基材としてガラス製の基材に限定されるという問題点を有しており、更なる改善の余地があった。
特開平11−26984号公報 特開2001−196784号公報 特開2004−31876号公報
本発明は、電磁波シールド効果が高く、透明性及び透視性に優れた高品質の電磁波シールド材、並びに該電磁波シールド材の簡便かつ安価な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意研究を行った結果、(a)液状又はドライフィルム状の透明感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、透明樹脂層を形成する工程、(b)フォトリソグラフィ法により、透明樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、(c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、(d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、及び(e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程からなる電磁波シールド材の製造方法、並びに該製造方法により製造される電磁波シールド材が、上記課題を解決できることを見出した。
本発明者は、かかる知見に基づき、さらに検討を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の電磁波シールド材及びその製造方法を提供する。
項1.少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層と透明樹脂層とがほぼ同一平面を形成するように設けられてなる電磁波シールド材の製造方法であって、下記(a)〜(e)の工程を有することを特徴とする製造方法:
(a)液状又はドライフィルム状の透明感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、透明樹脂層を形成する工程、
(b)フォトリソグラフィ法により、透明樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、
(c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、
(d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、及び
(e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程。
項2.前記透明受容層が、チタニア及びアルミナから選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体からなり、該微粒子の平均粒子径が10〜100nm程度であり、該微粒子間に10〜100nm程度の細孔を有し、該透明受容層の厚みが0.05〜20μm程度である項1に記載の製造方法。
項3.前記導電性ペーストが、平均粒子径2μm以下の粒子状酸化銀、総炭素数が5〜30の三級脂肪酸の銀塩、並びに芳香族炭化水素、エチレングリコールのエーテルエステル類、プロピレングリコールのエーテルエステル類及びテルピネオールからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする溶媒を含む導電性ペーストである項1又は2に記載の製造方法。
項4.前記加熱処理の温度が150〜200℃程度である項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
項5.前記透明な基材が、透明受容層を有する面と反対面に、ハードコート層を有している項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
項6.項1〜5のいずれかに記載の製造方法により製造される電磁波シールド材。
項7.少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層を有する電磁波シールド材の製造方法であって、下記(a)〜(f)の工程を有することを特徴とする製造方法:
(a)液状又はドライフィルム状の感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、樹脂層を形成する工程、
(b)フォトリソグラフィ法により、樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、
(c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、
(d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、
(e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程、及び
(f)透明な基材の透明受容層面から樹脂層を除去する工程。
項8.前記透明受容層が、チタニア及びアルミナから選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体からなり、該微粒子の平均粒子径が10〜100nm程度であり、該微粒子間に10〜100nm程度の細孔を有し、該透明受容層の厚みが0.05〜20μm程度である項7に記載の製造方法。
項9.前記導電性ペーストが、平均粒子径2μm以下の粒子状酸化銀、総炭素数が5〜30の三級脂肪酸の銀塩、並びに芳香族炭化水素、エチレングリコールのエーテルエステル類、プロピレングリコールのエーテルエステル類及びテルピネオールからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする溶媒を含む導電性ペーストである項7又は8に記載の製造方法。
項10.前記加熱処理の温度が150〜200℃程度である項7〜9のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
項11.前記透明な基材が、透明受容層を有する面と反対面に、ハードコート層を有している項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
項12.項7〜11のいずれかに記載の製造方法により製造される電磁波シールド材。
項13.網目状の導電性層の線幅が10〜30μm程度であり、開口率が80〜95%程度である項6又は12に記載の電磁波シールド材。
項14.項13に記載の電磁波シールド材であって、その全光線透過率が72〜91%であり、ヘイズ値が0.5〜6%であり、表面抵抗値が5Ω/□以下であるフィルム状電磁波シールド材。
項15.項6、12、13又は14に記載の電磁波シールド材を含むプラズマディスプレイ用電磁波シールドフィルター。
以下、本発明を詳述する。
I.電磁波シールド材
本発明の電磁波シールド材は、少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層と透明樹脂層とがほぼ同一平面を形成するように設けられてなるか、或いは、少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層を有する電磁波シールド材である。本発明の電磁波シールド材は、電磁波シールド効果が高く透明性及び透視性に優れている。
透明な基材
本発明で用いられる透明な基材としては、少なくともプラズマディスプレイ(PDP)が透視できる程度の透明性を有し、耐熱性、耐候性、非収縮性、そして機械的強度、耐薬品性等にも優れている樹脂であれば特に限定はない。
透明な基材の材質として具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂;シリコーン樹脂;環状ポリオレフィン樹脂;ポリアリレート樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂などが例示される。上記のうち、透明性、コスト、耐久性、耐熱性等の観点から総合的に判断すると、ポリエステル樹脂、特にPET又はPENが好ましく採用される。その厚みは、通常は25μm〜5mm程度のものが好適に用いられる。
透明な基材の透明性は、PDP、CRT等の表示部の用途に用いられ得る程度の透明性であれば特に限定されない。通常、JIS K7105で測定した全光線透過率が85〜90%程度、及びJIS K7105で測定したヘイズ値が0.1〜3%程度である。
透明な基材の形態は、PDP、CRT等の表示部に用い得る形態、即ち、フィルム状、シート状、平板状等が採用される。かかる形態は、上記の基材樹脂から公知の方法により製造することができる。フィルム状又はシート状の場合、透明な基材の厚さは、通常、25〜200μm程度、好ましくは40〜188μm程度であればよい。特に、PDP等のディスプレイ前面の電磁波シールド材として用いる場合、50〜125μm程度が好ましい。また、板状の場合は、その厚さは、通常、0.5〜5mm程度、好ましくは1〜3mm程度であればよい。
本発明で用いられる透明な基材には、その少なくとも一面に透明受容層が設けられている。該透明受容層は、チタニア及びアルミナから選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体からなり、該微粒子の平均粒子径は、10〜100nm程度であり、該微粒子間に10〜100nm程度の細孔を有している。透明受容層の厚みは、0.05〜20μm程度のものである。
透明な基材上に透明受容層が設けられていることにより、透明な基材に対する導電性ペーストの密着性が大きく向上し、得られる導電性パターンが透明な基材上に強固に接着されるという利点を有する。しかも、上記の透明受容層であれば、基材の透明性にほとんど影響を与えない。
透明な基材上に透明受容層を形成する方法は、ウェットプロセス、ドライプロセスのいずれでもよく、特に制限はないが、生産性やコストの面からはウェットプロセスが好ましい。ウェットプロセスは、公知の手法によって、所定の原料を基材上にコーティング(塗布)すればよい。原料としては、例えば、テトラアルコキシシラン、テトラアルキルチタネート、それらの加水分解物等が挙げられる。上記原料には、必要に応じ、樹脂、界面活性剤等の他の成分を適宜添加しても良い。コーティング方法としては、例えば、グラビアコーティング、オフセットコーティング、コンマコーティング、ダイコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング、メッキ法、ゾル−ゲル法、LB膜法等が挙げられる。特にゾル−ゲル法が好ましい。また、ドライプロセスとしては、例えば、原料として、酸化ケイ素、酸化チタン等を用い、CVD、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等により基材上にコーティングすればよい。
ハードコート層
また、本発明で用いられる透明な基材には、上記の透明受容層を有する面とは反対面に、ハードコート層を設けてもよい。
ハードコート層は、一般的な材料のハードコート剤を用いて形成すればよく、透明性を損なわないものであれば特に制限はない。そのうち紫外線硬化型アクリレート樹脂が好ましい。その主成分としては、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の2官能基以上を有する紫外線硬化型のアクリレートであれば特に限定されるものではない。1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレートのような2官能性アクリレートやトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、PO変性グリセリントリアクリレート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレートのような多官能アクリレート等の使用が好ましい。
また、紫外線硬化型アクリレート樹脂には、通常、光重合開始剤を添加して使用する。光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア 184 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−1−フェニル−プロパン−1−オン等を添加することにより、充分な硬化被膜を得ることができる。その他、ベンゾイン、ベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン、チオキサントン誘導体、ベンジルジメチルケタール、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルホスフィンオキサイド、ビスアシルホスフィンオキサイド、アルクルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン、チタノセン化合物等の光重合開始剤も使用できる。
これらの光重合開始剤の配合割合は、紫外線硬化型アクリレート樹脂100重量部に対し1〜10重量部が好ましい。1重量部未満では充分に重合が開始せず、また、10重量部を超えると場合によっては耐久性が低下するからである。
なお、前記の紫外線硬化型アクリレート樹脂中には、その透明性を損なわない程度で第三成分(UV吸収剤、フィラー等)を含ませてもよく得に制限はない。
透明な基材にハードコート層を形成する方法は、公知の方法を採用でき特に制限はない。例えば、前記ハードコート剤を、マイヤーバー等を用いて透明な基材上に塗布し、乾燥、紫外線照射を行えばよい。また、硬化後のハードコート層の厚さは、0.1〜20μm程度、特に1〜10μm程度が好ましい。
透明な基材にハードコート層を設けることにより、後述する焼成時に、基材樹脂からのオリゴマーの析出による白化や黄変を抑制することができ、これにより本発明の電磁波シールド材は高い透明性が確保される。また、電磁波シールド材の製造工程中でのキズ防止も可能となる。
導電性層
透明な基材上に形成される導電性層は、導電性ペーストを用いて形成することができる。特に、粒子状酸化銀、三級脂肪酸銀及び溶媒を含む導電性ペーストが安定的に低抵抗を示すため、好適に用いられる。この粒子状酸化銀の平均粒径は2μm以下であり、これよりも大きい粒径の酸化銀を用いる場合には、導電性ペーストの製造過程(混練工程、合成工程等)でその平均粒径を2μm以下とすればよい。平均粒径は、200〜500nmがより好ましい。
三級脂肪酸銀塩とは、総炭素数が5〜30、好ましくは10〜30の三級脂肪酸の銀塩であり、ペースト作製時に用いる分散媒に溶解乃至均質に分散し得るものである。この三級脂肪酸銀塩は、滑剤的な役割を果たし、酸化銀と三級脂肪酸銀塩とを混練してペースト状にする際に、酸化銀を粉砕して微粒子化を促進するととともに、酸化銀粒子の周囲に存在して酸化銀粒子の再凝集を抑制し、分散性を向上させる。このため、バインダを添加しなくともペースト状にすることができる。また、この三級脂肪酸銀塩は、加熱時に銀を析出し、酸化銀から還元して生成する銀粒子同士を融着させる働きを有している。
このような三級脂肪酸銀塩の具体例としては、ピバリン酸銀、ネオヘプタン酸銀、ネオノナン酸銀、ネオデカン酸銀などが挙げられる。三級脂肪酸銀塩の製造は、例えば、三級脂肪酸を水中でアルカリ化合物により中和し、これに硝酸銀を反応させることで行われる。
導電性ペーストにおける粒子状酸化銀と三級脂肪酸銀塩との配合割合は、酸化銀の重量をAとし、三級脂肪酸銀塩の重量をBとしたときに、重量比率(A/B)が1/4〜3/1であることが好ましい。
また、導電性ペーストでは、酸化銀と三級脂肪酸銀塩以外に、溶媒が含まれる。この溶媒には、酸化銀および三級脂肪酸銀塩と反応を起こさず、これらを良好に分散するものであれば特に限定されるものではない。例えば、トルエン等の芳香族炭化水素、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールのエーテルエステル類、トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル等のプロピレングリコールのエーテルエステル類、テルピネオールなどの有機溶剤が使用される。溶媒の使用量は、粒子状酸化銀100重量部に対して1〜100重量部程度であればよい。
また、必要に応じて、分散剤を添加して粒子状酸化銀を良好に分散させて、粒子状酸化銀の二次凝集を防止することもできる。この分散剤には、ヒドロキシプロピルセルロース等の繊維素系高分子、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子などが用いられる。その使用量は、粒子状酸化銀100重量部に対して0〜20重量部であればよい。
本発明の導電性ペーストの製造は、例えば粒子状酸化銀と三級脂肪酸銀塩と溶媒を混合した後、ロールミルなどで混練してペースト状にする方法などで行われる。この導電性ペーストは、平均粒子径が2μm以下の粒子状酸化銀を有しているため、比較的低温の加熱条件でも容易に金属銀粒子を生成し互いに融着して連続した金属銀の塗膜もしくは塊となる。
また、導電性ペーストは、導電性層の形成に適した粘度及びチキソトロピー性に調製されて導電性層の形成に供される。粘度及びチキソトロピー性の調製は、粒子状酸化銀の粒径、三級脂肪酸銀塩の種類、溶媒の種類等に応じて適宜選択することができる。例えば、導電性ペーストの粘度は、10〜10000dPa・s程度であればよく、チキソトロピーインデックスは0.1〜0.9程度の範囲で適宜選択すればよい。
このような導電性ペーストには、例えば、藤倉化成社製、商品名「ドータイトXA−9080」や「ドータイトXA−9083」がある。
なお、これら導電性ペーストは、加熱処理によって体積収縮を示す場合があり、その場合は、網目状の導電性層と透明樹脂層とがほぼ同一平面を形成することができず、また網目状の導電性層が十分に低い抵抗値を示さないことがある。そのため、導電性ペーストの注入工程及び加熱処理工程を1回行うだけでなく、少なくとも2回以上、好ましくは2〜5回程度繰り返すことが好ましい。
透明樹脂層
透明樹脂層を形成する樹脂としては、一般的なフォトリソグラフィ法で用いられる透明な感光性レジストが用いられる。
感光性レジストには、ネガ型とポジ型があり、ネガ型では露光されて紫外線を受けるとその部分のみが光硬化する。ポジ型はネガ型の逆の光特性を有し、紫外光を受けた部分が光分解する。両者現像処理を行えば、ネガ型では、未露光部分が溶解除去され、ポジ型では露光部分が溶解除去されることになる。従って、マスク(露光原版)は、ネガ型ではポジマスク(網の目パターンは黒)を、ポジ型ではネガマスク(網の目パターンは透明)を使用することになる。
なお、該レジストは、特に限定されないが、一般的にはネガ型ではアクリル系、ボジ型ではジアゾ系を使用することができる。また、該レジストは、一般には液状であるのでこれを塗布する方法になるが、これがドライフィルムの様に、予めフィルム状であっても良い。
ここで透明樹脂における透明性とは、PDP、CRT等の表示部の用途に用い得る程度の透明性であれば特に限定されない。通常、JIS K7105で測定した全光線透過率(Tt)が70%以上、好ましくは80〜90%程度であり、JIS K7105で測定したヘイズ値が、0.1〜5%程度であればよい。
なお、上述したように、最終的に工程(f)で透明な基材の透明受容層面から樹脂層を除去する場合は、感光性レジストは透明でなくてもよい。
II.電磁波シールド材の製法
次に、本発明の透明面状発熱体の製法を、図1を用いて説明する。
(1)実施の形態1
本発明の電磁波シールド材の製造方法は、少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層と透明樹脂層とがほぼ同一平面を形成するように設けられてなる電磁波シールド材の製造方法であって、(a)液状又はドライフィルム状の透明感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、透明樹脂層を形成する工程、(b)フォトリソグラフィ法により、透明樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、(c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、(d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、及び(e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程、を有することを特徴とする。
これらの工程を、図1に基づいて説明する。本例は、まず図1(a)に示すように、液状又はドライフィルム状の感光性レジストを、透明な基材2の透明受容層4面に塗布又は貼着し、透明な基材2上に透明樹脂層1を形成する。なお、形成される透明樹脂層1の膜厚は、目的とする電磁波シールド材の膜厚に応じて調製することができる。
次に、図1(a)の感光性レジストからなる透明樹脂層1に、フォトリソグラフィ法を用いて、透明樹脂層を除去して、図1(b)に示す網目状の導電性層の形状に相当する断面凹部を形成する。該凹部は、透明受容層4の露出面と透明樹脂層の間で形成される。なお、感光性レジストには、ネガ型とポジ型いずれを用いてもよく、特に限定はない。
ここで、導電性層の形状である網目状とは、開口部分が直角四辺形であることは勿論、ある角度をもって斜めに交差した状態、つまり開口部分が菱形である場合とか、あるいは5〜10角形程度の多角形状、つまり開口部が5〜10角形である場合も含まれる。特に、電磁波シールド特性の観点から、均一な線幅を有し開口部分が直角四辺形(特に正方形)の網目状の導電性層が好適である。
次に、図1(b)に示す透明樹脂層1Aが形成された側に導電性ペーストを塗布して、断面凹部に導電性ペーストを注入する(図1(c))。その後、透明樹脂層1A上に存在する過剰の導電性ペーストを、ゴム又は樹脂製のスキージにより除去した後、導電性ペーストを加熱処理(例えば、150〜200℃)して導電性層3Aを形成する。これにより、透明な基材2の透明受容層面には、透明樹脂層1Aと網目状の導電性層3Aが形成される(図1(d))。導電性ペーストは、加熱処理によって体積収縮を示す場合があるため、導電性ペーストの注入工程及び加熱処理工程を1回行うだけでなく、少なくとも2回以上、好ましくは2〜5回程度繰り返すことが好ましい。
かくして、透明な基材の透明受容層の少なくとも一面に、網目状の導電性層と透明樹脂層とがほぼ同一平面を形成するように設けられてなる本発明の電磁波シールド材が製造される。
(2)実施の形態2
本発明の電磁波シールド材の他の製造方法は、少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層を有する電磁波シールド材の製造方法であって、(a)液状又はドライフィルム状の感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、樹脂層を形成する工程、(b)フォトリソグラフィ法により、樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、(c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、(d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、(e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程、及び(f)透明な基材の透明受容層面から樹脂層を除去する工程、を有することを特徴とする。
この場合、工程(a)において用いる液状又はドライフィルム状の感光性レジストは必ずしも透明である必要はなく、形成される樹脂層も必ずしも透明である必要はない。工程(f)で最終的に除去されるからである。
本工程(b)〜(e)は、前記(1)実施の形態1の工程(b)〜(e)と同様にして行う。
また、工程(f)において、透明な基材から樹脂層を除去する方法は、水酸化ナトリウム水溶液中にて剥離する、アセトン等の有機溶剤にて溶解させる等の公知の方法を採用することができる。
かくして、少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に網目状の導電性層を有する本発明の電磁波シールド材が製造される。
これら実施の形態1及び2で示される電磁波シールド材の製造方法は、簡便かつ再現性良く実施できるため、電磁波シールド材の量産化に好適である。
III. 電磁波シールド材の特徴
以上のようにして、本発明の電磁波シールド材が製造される。本発明の電磁波シールド材は、高い開口率を有し、例えば75%以上、特に80〜95%程度となる。そのため、高い透視性が達成される。なお、本明細書で、開口率とは、電磁波シールド領域の全面積における導電性層で被覆されていない部分の面積の割合を意味し、具体的には、図2に示される電磁波シールド材の網目状導電性層の1パターンにおいて、(面積B/面積A)×100(%)を、或いはパターンの線幅(W)とし、パターンの線の間隔(ピッチ)(P)とした場合に、(P−W)/P×100を意味する。
また、導電部の網目状パターンの線幅(W)は、通常、10〜30μm程度、好ましくは15〜20μm程度である。線幅が約10μm未満である幾何学パターンは、その作製が困難となる傾向にあり、30μmを越えるとパターンが目に付きやすくなる傾向にあるため好ましくない。
なお、網目状パターンの線の間隔(ピッチ)(P)は、上記の開口率及び線幅を満たす範囲で適宜選択することができる。通常、200〜400μm程度の範囲であればよい。
導電性層の厚み(透明な基材表面から垂直方向の細線の平均高さ)は、上記製造方法において、フォトリソグラフィ法に用いる透明樹脂層(即ち、感光性レジスト層)の厚さを変化させることにより調節することができる。例えば、約1μm以上であり、特に1〜30μm程度である。
また、実施の形態1のように、工程(a)〜(d)により製造される電磁波シールド材は、網目状の導電性層と透明樹脂層がほぼ同一平面状にあるため、粘着層等を貼り合わせた時に密着性が高く気泡が残存しにくいという特徴を有し、透視性に優れる電磁波シールド材が得られるというメリットを有する(図1(d))。
本発明の電磁波シールド材は、高い電磁波シールド効果を有し、透明性及び透視性に優れている。しかも、導電部の断線がなく均質な網目状パターンを形成できるため、抵抗が低いという特徴も有している。本発明の電磁波シールド材の表面抵抗値は、5Ω/□以下、好ましくは3Ω/□以下、更に好ましくは2Ω/□以下である。表面抵抗値が大きすぎる場合には、シールド特性の点で好ましくない。
ここで、次式から、導電性層の線幅およびピッチを任意に設定することにより、電磁波シールド材の表面抵抗値(あるいは体積抵抗値)を設計することが出来る。
R=Rs×(P/W)
Rs=ρv/t
R:電磁波シールド材の表面抵抗値(Ω/□)
Rs:導電性層の表面抵抗値(Ω・cm)
ρv:導電性層の体積固有抵抗
t:導電性層の厚さ
P:網目状導電性層の間隔(ピッチ)
W:網目状導電性層の線幅
本発明の電磁波シールド材の全光線透過率(JIS K7105)は、72〜91%程度と高い値を達成できる。また、ヘイズ値(JIS K7105で測定した)は、0.5〜6%程度と低い。
また、本発明の電磁波シールド材は、網目状の導電性層上に、保護フィルムが積層されていてもよい。その保護フィルムとしては、一般的に用いられる公知の樹脂が用いられる。それらの樹脂をドライラミネート、ウェットラミネート等の公知の方法により積層する。
本発明の電磁波シールド材は、さらに機能性フィルム等が積層されていてもよい。機能性フィルムとしては、フィルムの表面の光反射を防止する反射防止層が設けられた反射防止フィルム、着色や添加剤によって着色された着色フィルム、近赤外線を吸収又は反射する近赤外線遮蔽フィルム、指紋など汚染物質が表面に付着することを防止する防汚性フィルムなどが挙げられる。
本発明の電磁波シールド材は、電磁波シールド効果が高く、透明性および透視性に優れている。そのため、表示面積の大きなディスプレイに適用される電磁波シールド前面板であっても、簡便に製造することができる。従って、陰極線管(CRT)などの他、プラズマディスプレイパネル(PDP)などのような表示画面の大きなディスプレイに用いる電磁波シールドフィルターとして有用である。
本発明の電磁波シールド材の製造方法では、透明受容層を備えた透明な基材を用いることを特徴とし、これにより導電性パターンと透明な基材が強固に接着され高品位の電磁波シールド材を製造することができる。
本発明の製造方法によれば、工程数が少なく簡便でありコスト面でも有利であり、電磁波シールド材の大量生産性及び連続生産性も高い。
また、上記の製造方法で製造される本発明の電磁波シールド材は、透明受容層面に均質な導電性パターンが形成されるため、抵抗値が低く高い電磁波シールド効果が発揮され、高い開口率及び透視性が確保される。
従って、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などのような表示画面の大きなディスプレイに用いる電磁波シールドフィルターとして特に有用である。
次に本発明を、比較例と共に実施例によって更に詳述する。
実施例、比較例に示した電磁波シールド効果、全光線透過率、ヘイズ値、シート抵抗、線幅、開口率、線厚みは、以下の測定方法で測定した。
1.電磁波シールド効果
関西電子工業振興センター法(一般にKEC法と呼ばれる)における測定装置で測定した。
2.全光線透過率
JIS K7105に従って、濁度計NDH−20D型(日本電色工業株式会社製)で測定した。
3.ヘイズ値
JIS K7105に従って、濁度計NDH−20D型(日本電色工業株式会社製)で測定した。
4.シート抵抗
ロレスタEP(ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて測定した。
5.線幅
光学顕微鏡を用いて測定した。
6.開口率
開口率は、光学顕微鏡を用いて、電磁波シールド材の網目状の1パターンの線幅と線間隔を測定し、図2に示される面積Aと面積Bを算出して、これを次式にあてはめることにより算出した。
開口率(%)=(面積B/面積A)×100(%)
或いは、パターンの線幅(W)とし、パターンの線の間隔(ピッチ)(P)とし、これを次式にあてはめることによっても算出できる。
開口率(%)=(P−W)/P×100(%)
7.線厚み
表面粗さ計を用いて測定した。
少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材として、アルミナ膜の透明受容層(層厚さ20μm)を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(透明受容層を含む厚さ120μm、ピクトリコ社製、商品名「TPX」)を用いた。該透明な基材の透明受容層とは反対面に、紫外線硬化型アクリレートハードコート剤(大日本塗料社製、商品名「UVクリア」固形分濃度50重量%)を、硬化後の膜厚が2μmになるようにマイヤーバーで塗工し、80℃で2分間乾燥した後、紫外線を照射量300mJ/cm2で照射して、該透明な基材上にハードコート層を形成した。
該フィルムのハードコート層と反対面に、感光性レジストPMER−N HC600Y(東京応化社製)をバーコーターで塗工し、80℃で10分間乾燥した後、ガラスマスク(線幅17μm、ピッチ200μmの格子状パターン)を介して紫外線照射量60mJ/cm2で露光して、現像・水洗・乾燥を経て、該透明基材上に膜厚が13μmの透明樹脂層を形成した。
導電性ペーストとして、導電性ペースト ドータイトXA−9080(藤倉化成株式会社製)を用いた。
導電性ペーストを注入、過剰分を除去後、フィルムごと導電性ペーストを170℃で焼成した。これを3回繰り返して(1〜2回目は各30秒焼成、3回目は30分焼成)格子状パターンを描いた導電性層を形成し、電磁波シールド材を製造した。
得られた電磁波シールド材の導電性層の格子状パターンは線幅19.9μm、ピッチ200μm、開口率81.1%であった。
実施例1において、少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材として、片面易接着ポリエチレンナフタレートフィルム(透明受容層を含む厚さ100μm、帝人社製、商品名「Q65」)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた電磁波シールド材の導電性層の格子状パターンは線幅22μm、ピッチ200μm、開口率79%であった。
実施例2で得られた電磁波シールド材を、40℃の5%水酸化ナトリウム水溶液で処理することにより感光性レジストを剥離して、電磁波シールド材を得た。
得られた電磁波シールド材の導電性層の格子状パターンは線幅22μm、ピッチ200μm、開口率79.2%であった。
比較例1
実施例3において、透明受容層が設けられていない透明な基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μm、東レ社製、商品名「T60」)を用いた以外は実施例3と同様に実施した。
しかし、導電性と透明基材との密着性が悪いため、感光性レジストを剥離する際に格子状パターンが一部欠落した。結果として電磁波シールド材が得られず、以降の測定作業ができなかった。
比較例2
実施例3において、導電性ペーストとして、樹脂バインダー入りの導電性ペースト DW-117H-42(東洋紡績株式会社製)を用いた以外は実施例3と同様に実施した。
得られた電磁波シールド材の導電性層の格子状パターンは線幅20μm、ピッチ200μm、開口率81%であった。
Figure 2006120907
本発明の電磁波シールド材の製造方法を模式的に示した断面図である。 開口率の測定方法を模式的に示した図である。

Claims (15)

  1. 少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層と透明樹脂層とがほぼ同一平面を形成するように設けられてなる電磁波シールド材の製造方法であって、下記(a)〜(e)の工程を有することを特徴とする製造方法:
    (a)液状又はドライフィルム状の透明感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、透明樹脂層を形成する工程、
    (b)フォトリソグラフィ法により、透明樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、
    (c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、
    (d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、及び
    (e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程。
  2. 前記透明受容層が、チタニア及びアルミナから選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体からなり、該微粒子の平均粒子径が10〜100nm程度であり、該微粒子間に10〜100nm程度の細孔を有し、該透明受容層の厚みが0.05〜20μm程度である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記導電性ペーストが、平均粒子径2μm以下の粒子状酸化銀、総炭素数が5〜30の三級脂肪酸の銀塩、並びに芳香族炭化水素、エチレングリコールのエーテルエステル類、プロピレングリコールのエーテルエステル類及びテルピネオールからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする溶媒を含む導電性ペーストである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記加熱処理の温度が150〜200℃程度である請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
  5. 前記透明な基材が、透明受容層を有する面と反対面に、ハードコート層を有している請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により製造される電磁波シールド材。
  7. 少なくとも一面に透明受容層が設けられた透明な基材の該透明受容層面に、網目状の導電性層を有する電磁波シールド材の製造方法であって、下記(a)〜(f)の工程を有することを特徴とする製造方法:
    (a)液状又はドライフィルム状の感光性レジストを、透明な基材の透明受容層面に塗布又は貼着し、樹脂層を形成する工程、
    (b)フォトリソグラフィ法により、樹脂層に網目状の導電性層の形状に相当する凹部を形成する工程、
    (c)前記凹部に導電性ペーストを注入し、透明樹脂層上の過剰の導電性ペーストを除去する工程、
    (d)導電性ペーストを加熱処理して網目状の導電性層を形成する工程、
    (e)上記(c)及び(d)の工程をさらに1回以上繰り返す工程、及び
    (f)透明な基材の透明受容層面から樹脂層を除去する工程。
  8. 前記透明受容層が、チタニア及びアルミナから選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体からなり、該微粒子の平均粒子径が10〜100nm程度であり、該微粒子間に10〜100nm程度の細孔を有し、該透明受容層の厚みが0.05〜20μm程度である請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記導電性ペーストが、平均粒子径2μm以下の粒子状酸化銀、総炭素数が5〜30の三級脂肪酸の銀塩、並びに芳香族炭化水素、エチレングリコールのエーテルエステル類、プロピレングリコールのエーテルエステル類及びテルピネオールからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする溶媒を含む導電性ペーストである請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 前記加熱処理の温度が150〜200℃程度である請求項7〜9のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
  11. 前記透明な基材が、透明受容層を有する面と反対面に、ハードコート層を有している請求項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 請求項7〜11のいずれかに記載の製造方法により製造される電磁波シールド材。
  13. 網目状の導電性層の線幅が10〜30μm程度であり、開口率が80〜95%程度である請求項6又は12に記載の電磁波シールド材。
  14. 請求項13に記載の電磁波シールド材であって、その全光線透過率が72〜91%であり、ヘイズ値が0.5〜6%であり、表面抵抗値が5Ω/□以下であるフィルム状電磁波シールド材。
  15. 請求項6、12、13又は14に記載の電磁波シールド材を含むプラズマディスプレイ用電磁波シールドフィルター。
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