JP5418121B2 - 透明導電材 - Google Patents

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本発明は、PDP(プラズマディスプレイパネル)などのディスプレイ(画像表示装置)から発生する電磁波を遮蔽(シールド)する電磁波シールド材に用いられ、更に、タッチパネルに用いられる電極フィルム、及び携帯電話機等に設けられる透明アンテナ等にも使用可能な透明導電材及びその製造方法に関する。
近年、電気電子機器の機能高度化と増加利用に伴い、電磁気的なノイズ妨害(Electro Magnetic Interference;EMI)が増え、陰極線管(CRTという)、プラズマディスプレイパネル(PDPという)などのディスプレイでも電磁波が発生する。この電磁波をシールドするために、ディスプレイ前面に配置する電磁波シールド材(透明導電材)が知られている。このような用途に用いる透明導電材では、電磁波を遮蔽する高導電性と共に光透過性も要求される。尚、本願明細書中においては、「電磁波」の語は広義の電磁波の中で、特に、kHz〜GHz帯域を中心とする周波数帯域のものを言う。可視光線帯域、赤外線帯域、及び紫外線帯域の電磁波は、専ら、各々、「可視光線」、「赤外線」、及び「紫外線」と言うものとする。
そこで、基材に樹脂フィルムやガラス板等の透明基材を用い、この透明基材上に、金属から成る、導電体パターン層を形成することにより光透過性を付与した透明導電材が一般に知られている。
上記透明導電材は、金属光沢を有する導電体パターン層を有する。そのため、日光、電燈光等の外光が画像表示装置に入射した際、該導電体パターン層表面で外光が反射し画像コントラスト(以下、単にコントラストとも呼称する)が低下する。そこで、コントラストの低下を抑制することを目的として、該導電体パターン層表面に黒化処理が施され、黒化層が設けられる。
例えば、特許文献1には、パターン状に積層された無電解メッキ金属層からなる導電体層を覆って黒色電気メッキ層が積層されていることを特徴とする透光性電磁波シールド材(透明導電材)が開示されている。該黒色メッキ層は、酸性の黒色クロムメッキ液及び黒色ニッケルメッキ液を用いた電解メッキ法により形成されるが、電解メッキ法により形成された黒化層は表面が金属光沢を有するため、反射防止性能が不十分なおそれがある。また、上記黒色メッキ層による黒化処理はコストが高いという問題もある。
また、特許文献2には、導電樹脂ペーストからなる導電体層を基材上に凹版印刷等の手法により印刷して導電体パターン層を形成する場合において、該導電樹脂ペーストを金属粒子と黒鉛粒子からなる黒色の着色剤を添加して、該導電体層パターン層表面を黒色にする方法もある。しかしながら、この方法では、該導電体層パターン層表面の黒濃度は低く、十分な反射防止性能を得ることができないため、更に電解メッキ等の処理が必要となり、生産性が低下するといった問題がある。
特開2000−77887号公報 特開2000−299592号公報 特開2006−233327号公報
また、特許文献3には、テルルが溶解された塩酸溶液であり、該塩酸溶液中におけるテルルの濃度(酸化物換算濃度)が0.5〜16重量%の範囲内にあり、塩酸濃度が9.5〜36重量%の範囲内にあることを特徴とする銀、銅、金及びこれらの合金を黒化するための金属黒化処理液が開示されている。
特許文献2に開示されている黒化処理液は、宝飾品の金属の黒化処理に適しており、一液性で、操作が簡単で、かつ安定である。しかし、本発明者らの実験結果から、該黒化処理液を透明導電材の黒化処理層の形成に使用すると、金属パターン層表面に積層される黒化層の厚みが厚くなり、表面抵抗値が著しく増加することが確認された。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、外光に対する優れた反射防止性能を発揮し、且つ、表面抵抗値の増加を抑え、導電性の低下を抑制することが可能な透明導電材、及び該透明導電材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、銀粒子を含む導電性組成物からなる導電性パターン層の表面に特定の成分を含み、且つ特定の厚みを有する黒化層を設けることにより、上記課題が解決されるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る透明導電材は、透明基材の一面側に、銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物からなる導電性パターン層を有し、該導電性パターン層内における前記銀粒子の分布が、該導電性パターン層の頂部近傍においては、相対的に前記銀粒子間の間隔が小さく、該導電性パターン層の前記透明基材近傍においては、相対的に前記銀粒子間の間隔が大きくなる分布を有し、該導電性パターン層の表面に、AgCl、TeCl、TeCl、Te、AgO、AgO及びTeOからなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、且つ、厚みが0.01〜0.5μmである黒化層が積層されていることを特徴とする。
本発明によれば、銀粒子を含む導電性パターン層の表面に積層された黒化層が上記特定の成分を含むことにより、該黒化層はコントラストの低下を抑制するのに十分な黒色を呈する。また、該黒化層を上記特定の厚み(薄さ)に規定することにより、表面抵抗値の増加を抑制することができる。
従って、本発明の透明導電材によれば、外光に対する優れた反射防止性能を発揮し、且つ、表面抵抗値の増加を抑え、導電性の低下を抑制することができる。
本発明の透明導電材は、銀粒子を含む導電性パターン層の表面に、黒濃度が高く、且つ薄い黒化層が積層されていることにより、外光に対する優れた反射防止性能を発揮し、且つ、表面抵抗値の増加を抑え、導電性の低下を抑制することができる
本発明に係る透明導電材の一例を模式的に示した断面図である。 本発明に係る透明導電材の一例を模式的に示した断面図である。 本発明の透明導電材における、湿熱処理(80℃×90RH%、48時間)の、(A)処理前の導電性パターン層の断面SEM写真、(B)湿熱処理後の導電性パターン層の断面SEM写真である。 凹部内の導電性組成物の凹みにプライマー層を充填し、その導電性組成物が転写する形態を示す模式図である。 本発明で用いられる透明基材の一面側にプライマー層と導電性パターン層がこの順で設けられた積層体の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明で用いられる積層体の製造方法を実施する装置の概略構成図である。 導電性組成物をプライマー層上に転写する転写工程を実施する装置の概略構成図である。 本発明の透明導電材における、図3(B)の湿熱処理後の導電性パターン層の断面SEM写真における融合経路の説明図である。 図9(A)は、本発明に係る透明導電材の断面SEM写真である。図9(B)は、従来の金属黒化処理液を用いて黒化層を形成した透明導電材の断面SEM写真である。
本発明は、透明導電材、及びその製造方法を含むものである。以下、それぞれについて詳述する。
1.透明導電材
本発明に係る透明導電材は、透明基材の一面側に導電性パターン層を備えたものである。該導電性パターン層は、不透明性の導電性を有する層に微細なパターン形状を形成し、透視性を付与した層である。
従って、本発明における透明導電材とは、電磁波を遮蔽できる導電性を有すると共に、可視光線透過性を有する部材のことをいう。
本発明に係る透明導電材は、透明基材の一面側に、銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物からなる導電性パターン層を有し、該導電性パターン層の表面に、AgCl、TeCl、TeCl、Te、AgO、AgO及びTeOからなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、且つ、厚みが0.01〜0.5μmである黒化層が積層されていることを特徴とする。
本発明によれば、銀粒子を含む導電性パターン層の表面に積層された黒化層が上記特定の成分を含むことにより、該黒化層はコントラストの低下を抑制するのに十分な黒色を呈する。また、該黒化層を上記特定の厚み(薄さ)に規定することにより、表面抵抗値の増加を抑制することができる。
従って、本発明の透明導電材によれば、外光に対する優れた反射防止性能を発揮し、且つ、表面抵抗値の増加を抑え、導電性の低下を抑制することができる。
本発明に係る透明導電材の層構成を図面を用いて説明する。
本発明に係る透明導電材の一例の断面図を図1で概念的に示す。なお、図1及び図2に示す断面図において、説明の容易化のために、厚み方向(図の上下方向)の縮尺を面方向(図の左右方向)の縮尺よりも大幅に拡大誇張して図示し、又図の左右方向において導電性パターン層2の幅をその配列周期よりも大幅に拡大誇張して図示してある。図1は、本発明に係る透明導電材10の好適な実施形態のうちの第一の実施形態であり、該透明導電材10は、透明基材1上に、所定のパターンで形成された導電性パターン層2が積層された積層体に対し、該導電性パターン層の露出した部分に黒化層3が積層されている。図1では、透明基材1上に導電性パターン層2が直接積層されているが、該透明基材1と該導電性パターン層2との密着性を高めるために、該透明基材1と該導電性パターン層2の間にプライマー層4を介在させてもよい(図2参照)。
ここで、「所定のパターン」とは、透明導電材10の導電性パターンとして一般的な、メッシュ(網乃至格子)形状、ストライプ(平行線群乃至縞模様)形状、スパイラル(螺旋乃至渦巻)形状、或いは線分群形状等のパターンである。
以下、本発明の透明導電材について、透明基材から順に説明する。
(1)透明基材
透明基材1は、可視光線領域での透明性(光透過性)、耐熱性、機械的強度等の要求物性を考慮して、公知の材料及び厚みを適宜選択すればよく、ガラス、セラミックス等の透明無機物の板、或いは樹脂板など板状体の剛直物でもよい。ただし、生産性に優れるロール・トゥ・ロールでの連続加工適性を考慮すると、可撓性のある樹脂フィルム(乃至シート)が好ましい。なお、ロール・トゥ・ロールとは、巻取(ロール)から巻き出して供給し、適宜加工を施し、その後、巻取に巻き取って保管する加工方式をいう。
樹脂フィルム、樹脂板の材料として用いる樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール−テレフタール酸共重合体、エチレングリコール−テレフタール酸−イソフタール酸共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどのポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリプロピレン、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド(PI)系樹脂等である。なかでも、ポリエチレンテレフタレートはその2軸延伸フィルムが耐熱性、機械的強度、光透過性、コスト等の点で好ましい透明基材である。
透明無機物としては、ソーダ硝子、カリ硝子、硼珪酸硝子、鉛硝子等の硝子、或いはPLZT等の透明セラミックス等である。
透明基材の厚みは基本的には特に制限はなく用途等に応じ適宜選択することができる。可撓性のある樹脂フィルムを利用する場合、例えば12〜500μm、好ましくは25〜200μm程度である。樹脂や透明無機物の板を利用する場合、例えば、500〜5000μm程度である。
また、導電性パターン層、或いは、透明基材と該導電性パターン層との間にプライマー層を設ける場合には該プライマー層との密着性を確保するために、透明基材表面に別途密着性改善のための表面処理や、易接着層、下地層などが設けられていてもよい。
(2)導電性パターン層
本発明の導電性パターン層2は、透明基材上又は該透明基材上にプライマー層を形成する場合には、該プライマー層上に、所定のパターンで設けられる層である。また、該導電性パターン層は、銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物からなる。
パターン形状としてはメッシュ(網目乃至格子)形状が代表的なものであるが、その他、ストライプ(平行線群乃至縞模様)形状、スパイラル(螺旋乃至渦巻)形状等も用いられる。メッシュ形状の場合、単位格子形状は、正3角形、不等辺3角形等の3角形、正方形、長方形、台形、菱形等の4角形、6角形、8角形等の多角形、円、楕円等が用いられる。また、モアレを軽減する目的で、ランダム網目状、または擬似ランダム網目状のパターンなども使用可能である。その線幅と線間ピッチも通常採用されている寸法であればよい。例えば、線幅は5〜50μmとすることができ、線間ピッチは100〜500μmとすることができる。開口率(所定パターンの全面積中における開口部の合計面積の占める比率)は、通常、50〜95%程度である。また、所定パターンとは別に、その周辺部の全周又はその一部にそれと導通を保ちつつ隣接した全ベタ等の接地パターンが設けられる場合もある。この接地パターンは所定のパターン形成時に同時に形成しても良く、別途導電インキを使って形成してもよく、導電金属テープなどを貼ることにより形成しても良い。
なお、線幅は、より高透明のものを得るために、より一層微細化することが求められている観点から、30μm以下、特に20μm以下とすることが好ましい。
また、導電性パターン層2の厚さは、その導電性パターン層の抵抗値によっても異なるが、導電性能と該導電性パターン層上への他部材の接着適性との兼ね合いから、その中央部(突起パターンの頂部)での測定において、通常、2μm以上50μm以下であり、好ましくは、5μm以上20μm以下である。
該導電性パターン層は、銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物(導電性インキ或は導電性ペースト)を、後述する印刷法により基材上又はプライマー層上に形成することで得ることができる。
導電性組成物自体の導電性を示す体積抵抗率は、印刷する形状により見かけの値が変化する。例えば、市販の導電性ペーストをベタ形状(開口部がない形状)で形成した場合の体積抵抗率に比べ、下記の式で計算した、パターンで形成した場合の見かけの体積抵抗率は、形成するパターン形状を微細にするほど大きくなる。
(式):見かけの体積抵抗率〔Ω・cm〕=パターン部の表面抵抗率〔Ω/□〕×パターン部厚み〔cm〕×パターン占有率
・パターン部厚み:パターン形成部の厚み−パターン非形成部(開口部)の全厚み
・パターン占有率:単位面積のうち、パターン形成されている部分の面積の割合
例えば、市販の乾燥硬化型銀ペーストをベタ塗りし乾燥させた場合の体積抵抗率は、通常10−5〔Ω・cm〕以下のオーダーであるが、実際にメッシュパターン印刷すると、見かけの体積抵抗率は1桁以上高くなることが多い。これは銀粒子の充填率や粒子同士の接触の機会が低減することによる。例えば、同じパターン占有率であっても、線幅や厚みが銀粒子の粒径に近くなるほど抵抗は増大する。この体積抵抗率上昇は、例えば、該導電性パターン層の頂部における該銀粒子の密度を密にすること、及び該導電性パターン層を基材上又はプライマー層上に転写して以降、水分存在化且つ高温下にて処理する、或いは酸で処理することで抑えることができる。
導電性組成物を構成する銀粒子は、銀を主成分とし、銀単体の他に銀合金でもよくこれらをまとめて本発明では銀粒子という。銀の純度が低いと導電性が低下(表面抵抗値が増加)するので、純度は高い方が好ましく、銀の純度は90%以上より好ましくは99%以上であることが好ましい。
銀粒子の形状は、正多面体状、截頭多面体状等の各種の多面体状、球状、回転楕円体状、鱗片状、円盤状、樹枝状、繊維状等から選ぶことができる。特に、多面体状、球状、又は回転楕円体状が好ましい。
銀粒子の大きさとしては、特に限定されないが、平均粒子径は0.01〜10μm程度のものが好ましい。得られる導電性パターン層の電気抵抗を低くして良好な導電性を得るためには、平均粒子径は小さい方が好ましく、この観点からは平均粒子径0.1〜1μmが好ましい。
尚、本明細書において、平均粒子径というときは、粒度分布計、またはTEM(透過型電子顕微鏡)観察で測定した値を指している。
該導電性パターン層内における銀粒子の分布は、所望の特性や製造適性に応じて各種形態を選択可能であるが、特に好ましい形態としては、図3(A)の如く、該導電性パターン層の頂部近傍(基材及びプライマー層から遠ざかる方向)においては、相対的に、粒子間の間隔が小さく、粒子数密度、即ち単位体積当りの粒子数が高く(密に)なり、一方、該導電性パターン層の底部近傍(基材及びプライマー層に近付く方向)においては、相対的に、粒子間の間隔が大きく、粒子数密度が低く(疎或いは粗)なる分布が挙げられる。
かかる分布形態の場合、透明導電材の透明基材側を観察者側に向けて使用する場合において、観察者側に対峙する該銀粒子は、密度が粗のため、外来光(電燈光、日光等)を散乱させて、観察者の目に入る反射光、特に鏡面反射光を低減し、コントラストの低下を防止することができ、好ましい。
該導電性パターン層中における該銀粒子の密度分布を制御し、図3(A)の如く、相対的に、該導電性パターン層の頂部近傍において密であるようにするには、例えば、凹版印刷法(図4参照)において、版面凹部内に充填された導電性組成物上面の凹み(図4(A)の符号6参照)に、透明基材上の流動状態のプライマー層を押圧する圧力を高めに設定すると共に、未硬化状態における該導電性組成物の粘度を低めに設定し、更に該導電性組成物を凹版凹部内で固化させずに、版面から離型後固化せしめることが有効である。その他、これら銀粒子の密度分布は、導電性組成物のバインンダー樹脂の種類、銀粒子の粒子径と粒子形状、バインダー樹脂と銀粒子との配合比、及び該導電性組成物の塗工条件や固化条件等に依存する。現実には、これら銀粒子の密度分布に影響する各種条件から実験的に求める銀粒子の密度分布に合致する条件を決定することになる。
該導電性組成物中の銀粒子の含有量は、銀粒子の導電性や粒子の形態に応じて任意に選択されるが、例えば導電性組成物の固形分100質量部のうち、銀粒子を40〜99質量部の範囲で含有させることができる。
導電性組成物を構成するバインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも使用可能である。熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、ポリエステル−メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の樹脂を挙げることができ、電離放射線硬化性樹脂としては、プライマー層の材料として後述するものを挙げることができ、これらを1種単独で、或いは2種以上混合して用いる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の樹脂を挙げることができ、これらを1種単独で、或いは2種以上混合して用いる。なお、熱硬化性樹脂を使用する場合、必要に応じて硬化触媒を添加してもよい。電離放射線硬化性樹脂を用いる場合は必要に応じて光重合開始剤を添加してもよい。
また、版の凹部への充填に適した流動性を得るために、これら樹脂は通常、溶剤に溶けたワニスとして使用する。導電性ペーストとして用いる溶剤の種類には特に制限はなく、一般に印刷インキに用いられる溶剤の中から適宜選択して使用できるが、プライマー層を設ける場合には該プライマー層の安定硬化を阻害したり、硬化後のプライマー層を膨潤、白化、溶解させたりしないものが好ましい。溶剤の含有量は通常、10〜70質量%程度であるが、必要な流動性が得られる範囲でなるべく少ないほうが好ましい。また、電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、もともと流動性があるため、必ずしも溶剤を必要としない。
また、導電性組成物の流動性や安定性を改善するために、導電性や、透明基材又はプライマー層との密着性に悪影響を与えない限りにおいて適宜充填剤や増粘剤、帯電防止剤、界面活性剤、酸化防止剤、分散剤、沈降防止剤などを添加してもよい。
(3)黒化層
黒化層は、例えば、導電性パターン層2が画像観察者側に対峙してディスプレイの前面に備えて用いる際に、該黒化層に外光を吸収させて外光の反射を防止することを目的として、導電性パターン層の表面に形成される層である。外光の反射を防止することにより、コントラストが向上し、視認性が向上する。
又、透明導電材の配置として、導電性パターン層2側を画像表示装置側に向けて使用する場合もある。この場合においては、画像表示装置側に対峙する黒化層は、画像光が導電性パターン層2で散乱され、更に画面との間で多重反射して画像が白化することを低減し、やはりコントラスト及び視認性が向上する。
ここで、導電性パターン層の表面とは、該導電性パターン層において露出している面のことをいう。
本発明の黒化層は、後述するように特定のテルル濃度及び酸濃度の金属黒化処理液に、透明基材の一面側に導電性パターン層を有する積層体を接触させることにより、該導電性パターン層表面に形成することができる。
上記金属黒化処理液と、該積層体とが接触することによって、接触界面で下記溶解反応(i)〜(ii)、及び下記析出反応(iii)〜(vi)が起きていることが予想される。
TeO + 4HCl → Te4+ + 4Cl + 2HO (i)
Te4+ + 2Cl + 2e → TeCl (iii)
Te4+ + 4e → Te (iv)
Te4++ + 4Cl → TeCl (v)
Ag + Cl → AgCl (vi)
また、空気中では、上記析出が予想される化合物の酸化物、即ちTeO、AgO、及びAgOも存在する可能性がある。
従って、該黒化層には、TeCl、Te、TeCl、AgCl、TeO、AgO、AgOのうち少なくとも1種が含まれていると推測される。
また、析出が予想される化合物の色は、TeClが黒色、Teが銀灰色〜灰色、TeClが黄色、AgClが白色であり、AgClが光と反応して生成する反応物は黒色である。
実際に、黒化層に含まれる元素について、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX:Energy Dispersive X−ray Fluorescence Spectrometer)を用いて分析を行ったところ、Cl元素とAg元素が確認された。
従って、上記の分析結果及び黒化層の色調から、該黒化層には、特に、AgCl、AgClが光と反応して生成した反応物、又はAgOが含まれていると推測される。
また、本発明の金属黒化処理液を用いて導電性パターン層の表面に黒化層を形成すると、該黒化層の厚みは0.01〜0.5μmとすることができ、更に好ましくは、0.1〜0.5μmとすることができる。該黒化層の厚みを上記範囲内とすることにより、表面抵抗値の増加を抑制することができる。
該黒化層の色は通常黒色であるが、黒色には限定されず、外光の反射防止機能を充分発揮できる暗色であればよい。
該黒化層の好ましい黒濃度は0.6以上である。なお、黒濃度の測定方法は、COLOR CONTROL SYSTEMのGRETAG SPM100−11(キモト社製、商品名)を用いて、観察視野角10度、観察光源D50、照明タイプとして濃度標準ANSITに設定し、白色キャリブレイション後に、試験片を測定する。また、該黒化層の全光線反射率としては好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下とする。全光線反射率は、JIS Z8722に準拠して、MINOLTA製、分光測色計CM−3600d等の分光測色計を用いて測定する。
尚、必要に応じて導電性パターン層の透明基材側の面(以下、裏面ともいう)に黒化層が設けられていてもよい。該裏面の黒化層は本発明の黒化処理方法により得られる黒化層に限定されず、黒等の暗色を呈し、密着性等の基本的物性を満足するものであれば良く、公知の黒化層を適宜採用し得る。
(4)その他の層(プライマー層)
本発明の透明導電材においては、透明基材1と導電性パターン層2との密着性を高めるために、該透明基材と該導電性パターン層との間にプライマー層4を設けることが好ましい。
該プライマー層4は、透明基材及び導電性パターン層の双方に密着性が良く、また開口部(導電性パターン層非形成部)の光透過性確保のために透明な層である。
更に、導電性パターン層の形成を後述の如き(図4及び図7の如き)特定の凹版印刷方法で行なう場合には、該プライマー層は、流動性を保持できる状態で透明基材上に設けられ、凹版印刷時の凹版に接触している間に液状から固化させる層として形成される層となり、最終的な透明導電材が形成されたときに固化している層である。
かかるプライマー層を構成する材料としては、本来特に限定はないが、本発明では、導電性パターン層の形成方法として後述の如き特定の凹版印刷方法が推奨される。その為、プライマー層も、未硬化状態において液状(流動性)の電離放射線重合性化合物を含む電離放射線硬化性組成物を塗工、硬化(固体化)してなる層が好適に用いられる。以下、この材料を中心に詳述する。
該電離放射線重合性化合物としては、電離放射線で架橋等の反応により重合硬化するモノマー及び/又はプレポリマーが用いられる。
かかるモノマーとしては、ラジカル重合性モノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート類、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート類等の各種(メタ)アクリレートが挙げられる。尚、ここで(メタ)アクリレートとの表記は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
カチオン重合性モノマーとして、例えば、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートなどの脂環式エポキシド類、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどグリシジルエーテル類、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルなどビニルエーテル類、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンなどオキセタン類等が挙げられる。
また、かかるプレポリマー(乃至オリゴマー)としては、ラジカル重合性プレポリマーとして、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリレートプレポリマー、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオール系プレポリマー、不飽和ポリエステルプレポリマー等が挙げられる。その他、カチオン重合性プレポリマーとして、例えば、ノボラック系エポキシ樹脂プレポリマー、芳香族ビニルエーテル系樹脂プレポリマー等が挙げられる。
これらモノマー、或いはプレポリマーは、要求される性能、塗布適性等に応じて、1種類単独で用いる他、モノマーを2種類以上混合したり、プレポリマーを2種類以上混合したり、或いはモノマー1種類以上とプレポリマー1種類以上とを混合して用いたりすることができる。
電離放射線として、紫外線、又は可視光線を採用する場合には、通常は、光重合開始剤を添加する。光重合開始剤としては、ラジカル重合性のモノマー又はプレポリマーの場合には、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン系、アセトフェノン系等の化合物が、又カチオン重合系のモノマー又はプレポリマーの場合には、メタロセン系、芳香族スルホニウム系、芳香族ヨードニウム系等の化合物が用いられる。これら光重合開始剤は、上記モノマー及び/又はプレポリマーからなる組成物100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加する。
なお、電離放射線としては、紫外線、又は電子線が代表的なものであるが、この他、可視光線、X線、γ線等の電磁波、或いはα線、各種イオン線等の荷電粒子線を用いることもできる。
上記電離放射線硬化性組成物は、溶剤を含んでもよいが、その場合塗布後に乾燥工程が必要となるため、コストを考えれば溶剤を含まないタイプ(ノンソルベントタイプ乃至無溶剤型)であることが好ましい。外観改善や塗工適性改善などのために溶剤を添加する場合には乾燥が必要となるが、溶剤の添加量が数%程度の量であるならば、硬化後に乾燥させてもよい。残留溶剤量はなるべく少ない方が好ましいが、物性、耐久性に影響が無ければ完全にゼロでなくても良い。
プライマー層4の厚さ(導電性パターン層2の非形成部の厚みで評価)は特に限定されないが、通常は硬化後の厚さで1μm〜100μm程度となるように形成される。また、プライマー層の厚さは、通常は、導電性パターン層とプライマー層との合計値(総厚。導電性パターン層の頂部と透明基材の表面との高度差)の1〜50%程度である。
また、必要に応じ適宜その他の層の形成、乃至は処理を施しても良い。例えば、錆びに対する耐久性が不十分な場合は、防錆層を設けると良い。該防錆層は、従来公知の材料及び手法により設けることができる。
本発明の透明導電材は、上述したように薄い黒化層を有するため、表面抵抗値の増加を抑制することができ、導電性の低下を抑えることができる。
従って、導電性パターン層の表面抵抗値を適宜調整することにより、本発明の透明導電材を各種用途に適用することができる。
例えば、本発明の透明導電材をPDP等のディスプレイ前面に配置する電磁波シールド材として用いる場合には、該透明導電材の表面抵抗値は、0.001〜1Ω/□、更に好ましくは0.001〜0.5Ω/□とする。また、携帯電話機等に設けられる透明アンテナとして用いる場合には、該透明導電材の表面抵抗値は、0.001〜1Ω/□、更に好ましくは0.001〜0.5Ω/□とする。更に、タッチパネルの電極フィルムとして用いる場合には、該透明導電材の表面抵抗値は、5〜5000Ω/□、更に好ましくは10〜1000Ω/□とする。
2.透明導電材の製造方法
本発明に係る透明導電材の製造方法は、
(i)透明基材の一面側に銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物からなる導電性パターン層を有する積層体を準備する工程、及び
(ii)テルルが溶解された塩酸溶液であり、該塩酸溶液中におけるテルルの濃度(酸化物換算濃度)が0.01〜0.45重量%であり、塩酸濃度が0.05〜8重量%である金属黒化処理液に、前記積層体を接触させて、黒化層を形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明の透明導電材の製造方法によれば、特定のテルル濃度及び酸濃度の金属黒化処理液を用いて、銀粒子を含む導電性パターン層の表面を処理することにより、該導電性パターン層の表面に、黒濃度が高く、且つ厚みの薄い黒化層を形成することができる。
従って、本発明によれば、外光に対する優れた反射防止性能を発揮することができ、且つ、表面抵抗値の増加を抑え、導電性の低下を抑制することが可能な透明導電材を容易に製造することができる。
以下、本発明の透明導電材の製造方法を説明する。
(i)透明基材の一面側に導電性パターン層を有する積層体を準備する工程
本工程においては、先ず透明基材を用意する。
上記透明基材は、「I.透明導電材」において説明したものを用いることができる。透明導電材を連続的に製造し生産性を向上できる点では、透明基材が樹脂基材である場合、後述する導電性パターン層形成等の少なくとも製造初期の段階においては、連続帯状のシートの形態で取り扱うのが好ましい。
次に、該透明基材の一方の面に銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物を用いて導電性パターン層を形成する。
該導電性パターン層の有する所定パターンは、例えば、シルクスクリ−ン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の公知の各種印刷方法によって形成することができる。
また、透明基材と導電性パターン層との密着性を高めるために、該透明基材と該導電性パターン層との間にプライマー層を設ける場合には、上記積層体の製造方法としては、WO2008−149969号パンフレットに記載される特定のプライマーを用いた凹版印刷が推奨される。以下、斯かる凹版印刷方法について詳述する。
斯かる凹版印刷方法は、未硬化で流動状態のプライマー層4が一方の面に形成された透明基材1を準備する透明基材準備工程と、所定のパターンで形成された版面63に、導電性組成物を塗布した後、その凹部64内以外に付着した導電性組成物15を掻き取って該凹部内に導電性組成物15を充填する充填工程(図5(b)参照)と、充填工程後の版面63の凹部64側と透明基材準備工程後の透明基材1のプライマー層4側とを圧着して、凹部内の導電性組成物とプライマー層とを空隙無く密着させる圧着工程(図5(c)参照)と、圧着工程後にプライマー層を硬化するプライマー硬化工程と、プライマー硬化工程後に透明基材1を版面63から剥がして凹部内の導電性組成物15をプライマー層4上に転写する転写工程と、転写工程後、プライマー層4上に所定のパターンで形成された導電性組成物層2’を硬化させてなる導電性パターン層2を形成する硬化工程(図5(d)参照)と、を少なくとも有することが好ましい。
以下、透明基材と導電性パターン層との間にプライマー層を有する積層体の製造方法について、上記各工程について図を用いて詳しく説明する。
尚、図5は、本発明で用いられる透明基材の一面側にプライマー層と導電性パターン層がこの順で設けられた積層体の製造方法の一例を示す工程図である。また、図6は、本発明で用いられる該積層体の製造方法を実施する装置の概略構成図であり、図7は、導電性組成物をプライマー層上に転写する転写工程を実施する装置の概略構成図である。
(透明基材準備工程)
透明基材準備工程は、硬化するまで流動性を保持でき、必要に応じて溶剤や離型剤が添加されたプライマー層4が一方の面に形成された透明基材1を準備する工程である。
プライマー層4はプライマー層用樹脂組成物を透明基材1上に塗布して形成するが、こうしたプライマー層用樹脂組成物は上述したとおりであるのでここではその説明を省略する。プライマー層4を有する透明基材1は購入品であってもよいし、図6に示すような塗布法で形成したものであってもよいが、いずれの場合であっても、後述する圧着工程時に、プライマー層4が流動性を保持した状態であることが必要である。
例えば、プライマー層用樹脂組成物として硬化性樹脂組成物を用いた場合には、電離放射線を照射しない未照射状態で、その電離放射線硬化性樹脂組成物中の溶剤のみを乾燥除去し、透明基材上に流動状態からなるプライマー層4を塗膜として形成しておき、その状態で後述する圧着工程に供給することが好ましい。
また、プライマー層用樹脂組成物として熱可塑性樹脂組成物を用いた場合には、後述する圧着工程において加熱による流動状態となっていれば良く、圧着工程の直前にプライマー層4の加熱処理を行っても良く、熱ロールなどでプライマー層4の加熱と版面への圧着を同時に行っても良い。
なお、プライマー層を塗布する方法については各種コーティング方式が使用でき、例えば、ロールコート、グラビアロールコート、コンマコート、ダイコート等の各種方式から適宜選ぶことができる。
図6に示す塗布法はグラビアリバースコートの一例であり、ロール状に巻かれたフィルム状の透明基材1をグラビアロール51とバックアップロール52との間に導入してプライマー層用の電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布する方法である。この場合において、グラビアロール51は電離放射線硬化性樹脂組成物充填容器53に下方で接触し、電離放射線硬化性樹脂組成物を引き上げて透明基材1の一方の面に塗布する。このとき、余分な電離放射線硬化性樹脂組成物をドクターブレード54で掻き取る。透明基材1上に電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布した後においては、必要に応じて樹脂組成物に含まれる溶剤の乾燥処理を施す。この乾燥処理は、例えば、図6に示す如くの乾燥ゾーン(内部で、温風吹付け、赤外線照射等を行う)中にプライマー層を塗工した透明基材を通過させて、コーティング装置に適した粘度に調整された電離放射線硬化性樹脂組成物中の溶剤のみを乾燥除去して、続く圧着工程に供する流動状態のプライマー層4を形成する処理である。そして、流動性を保持したプライマー層4を有する透明基材1は、その後に圧着工程に供給される。
(樹脂充填工程)
導電性組成物充填工程は、図5(a)及び(b)に示すように、メッシュ状等の所定のパターンで凹部64が形成された板状又は円筒状の版面63(図5は平板状の凹版を例示、図6及び図7に円筒状の凹版を例示)に、硬化後に導電性パターン層2を形成できる導電性組成物15を塗布した後、その凹部内以外に付着した導電性組成物をドクターブレード〔図5(b)に図示の形態〕、ローラ等で掻き取って凹部内に導電性組成物15を充填する工程である。導電性組成物15は上述したとおりであるのでここではその説明を省略する。
プライマー層用樹脂組成物に対する導電性組成物の組合せは特に限定されず、プライマー層用樹脂組成物の硬化処理と導電性組成物の硬化処理との方式が異なっていてもよいが、導電性組成物15として銀粒子を含む電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、プライマー層用樹脂組成物も電離放射線硬化性樹脂組成物であることが好ましい。そうした組合せにすることにより、この樹脂充填工程後の圧着工程とそれに続くプライマー層の硬化工程時の電離放射線照射処理によって、プライマー層の硬化と導電性組成物層の硬化を同時に行うことができる。このとき、照射する電離放射線が光、或いは紫外線の場合には、適切な光重合開始剤と光硬化樹脂の組み合わせを選ぶことにより硬化させることができる。
なお、図6及び図7に示す塗布法は、プライマー層4を有する透明基材1を円筒状の版である凹版ロール62に圧着する前に行われる工程の一例であり、具体的には、ピックアップロール61は導電性組成物充填容器68に下方で接触し、導電性組成物15を引き上げて凹版ロール62の版面63に塗布する。このとき、版面63上の凹部64以外の部分に導電性組成物15が乗らないように、ドクターブレード65で掻き落とす。
(圧着工程)
圧着工程は、図5(c)及び図7に示すように、樹脂充填工程後の版面63の凹部64側と、透明基材準備工程後の透明基材1のプライマー層4側とを圧着して、凹部64内の導電性組成物15と未硬化で流動状態のプライマー層4とを空隙無く密着する工程である。圧着はニップロール66で行われ、凹版ロール62に対して所定の圧力で付勢されている。そのニップロール66は付勢圧力の調整手段を備えており、その付勢圧力は、プライマー層4の流動性に応じて任意に調整される。この際に、図4に示す如く、該プライマー層4は、版面の凹部64内に充填された導電性組成物15上部に生じる、望まれない凹み6内に流入し、透明基材1と導電性組成物15との間の空隙を充填する。
(硬化工程)
硬化工程は、ニップロール66の付勢力による圧着工程後にプライマー層4を硬化する工程であり、圧着した後の状態で硬化処理することにより、プライマー層4と導電性組成物15とが密着した状態で硬化させることができる。具体的には、プライマー層用樹脂組成物が電離放射線硬化型樹脂組成物である場合には、照射ゾーン(図6にUVの符号で示す、図7では図示は略すが、凹版ロール62の上方に位置する)で電離放射線が照射され、硬化処理される。
なお、硬化処理は、上記と同様、プライマー層用樹脂組成物と導電性組成物の種類に応じて選択され、例えば、電離放射線照射処理、加熱、冷却処理等の硬化処理が施される。
(転写工程)
転写工程は、図5(d)に示すように、硬化工程後に透明基材1を凹版ロール62の版面63から剥がして凹部64内の導電性組成物15をプライマー層4上に転写する工程である。プライマー層4は、この工程前のプライマー硬化工程で硬化しているので、透明基材1を凹版ロール62の版面63から剥がすことにより、プライマー層4に密着した導電性組成物15は凹部内から離れてプライマー層4上に綺麗に転写し、導電性組成物層2’となる。この転写工程では、ほぼ100%に近い転移率(通常、80%〜95%程度、或はそれ以上)で導電性組成物15の転移が可能である。引き剥がしは、図6と図7に示すように、出口側に設けられたニップロール67により行われる。
(電気抵抗低減化処理工程)
該導電性組成物を凹版凹部内から該プライマー層を介して透明基材上に転写させて導電性パターン層とした後、更に、(i)水分存在下、且つ比較的高温下にて処理するか、或いは(ii)酸に接触させることによって、該導電性パターン層の体積抵抗率が低下し、導電性能が向上する。この現象は、特に、本発明のように導電性組成物が銀または銀を含む粒子を含有する場合に観察され、以下、これを電気抵抗低減化処理工程とも呼称する。これはいわゆる焼成処理とは異なり、PETなど一般のフィルム基材にダメージを与えるような長時間の加熱処理ではなく、また低温焼成用印刷インキとして知られたナノサイズ粒子の分散液ではなく、樹脂等の結着材を含んだ一般的な性状の導電インキを使用することができる。
(i)の水分存在下での電気抵抗低減化処理工程においては、転写(凹版印刷)工程後、該透明導電材を水分と接触した状態の下で室温よりも高温状態に適宜時間放置するものである。水分存在下の条件としては、水蒸気を含む空気中への放置、或いは液体の水中への浸漬の何れでも良い。水蒸気を含む空気中への放置の場合、放置する空気(雰囲気)の相対湿度は70%RH以上、好ましくは85%RH以上とする。かかる高温状態の温度(水蒸気を含む空気中への放置の場合は雰囲気温度、水中浸漬の場合は水温)は摂氏30℃以上、好ましくは60℃以上である。但し、あまり高温になると樹脂バインダーや透明基材の変質、変更を生じることになる為、通常の材料の場合、120℃以下とする。
また、処理開始後48時間までは、表面抵抗値が時間の経過とともに低下するが、48時間以降は、ほぼ一定となるので、48時間程度とするのがよい。
次に、酸による処理について述べる。本発明において、上記(ii)の酸による処理とは、導電性組成物を凹版凹部内から該プライマー層を介して透明基材上に転写させて導電性パターン層とした後、酸と接触させることによって、導電性パターン層の体積抵抗率を低下させる処理をいう。
本発明における酸とは、特に限定されず、種々の無機酸、有機酸から選択することができる。無機酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸などが挙げられる。有機酸としては、酢酸、クエン酸、蓚酸酸、プロピオン酸、乳酸、ベンゼンスルホン酸などが挙げられる。これらは、強酸であっても、弱酸であってもよい。好ましくは酢酸、塩酸、硫酸、およびその水溶液であり、より好ましくは塩酸、硫酸、およびその水溶液である。
酸による処理時間は数分以下で十分であり、処理時間をより長くしても、導電性の向上効果が高まらない場合や、導電性の向上効果が悪化する場合がある。酸による処理時間は、15秒〜60分であることが好ましく、より好ましくは15秒〜30分であり、さらに好ましくは15秒から2分であり、特に好ましくは15秒〜1分である。
酸の処理温度は、常温で十分である。高温で処理を行うと、酸の蒸気が発生して周辺の金属装置を劣化させる原因となったり、透明基材として熱可塑性樹脂フィルムを用いた場合には、透明基材を白化させ、透明性を損ねる場合があるため、好ましくない。好ましい処理温度は40℃以下であり、より好ましくは30℃以下であり、さらに好ましくは25℃以下である。
酸で処理する方法は特に限定されず、例えば、酸や、酸の溶液の中に導電性パターン層を浸したり、酸や、酸の溶液を導電性パターン層上に塗布したり、酸や、酸の溶液の蒸気を導電性パターン層にあてたりする方法が用いられる。これらの中でも、酸の溶液の中に導電性パターン層を浸したり、酸や、酸の溶液を導電性パターン層上に塗布したりするなど、導電性パターン層と酸の液体を接触させる方法が、導電性向上効果に優れるため好ましい。すなわち、酸の処理条件としては、40℃以下の温度で、酸の溶液の中に導電性パターン層を浸したり、酸や、酸の溶液を導電性パターン層上に塗布したりすることが好ましい。
酸の溶液を用いる場合、酸の濃度は、好ましくは10mol/L以下であり、より好ましくは5mol/L以下であり、さらに好ましくは1mol/L以下である。酸の溶液の濃度が高いと、作業性が低下し、生産性が悪化する場合があったり、透明基材として熱可塑性樹脂フィルムを用いた場合には、透明基材を白化させ、透明性を損ねる場合があるため、好ましくない。また、酸の濃度が低すぎる場合にも、酸による処理の効果が得られないため、好ましくは0.05mol/L以上、より好ましくは0.1mol/L以上であることが好ましい。
なお、酸の溶液を用いる場合は酸の残渣による悪影響が懸念されるため、処理後にすすぎ、乾燥工程が必要となる。温水や蒸気を用いる場合はすすぎ工程は省略できる。
電気抵抗低減化処理工程によって、導電性パターン層全体の表面抵抗率は処理前の80〜50%程度に減少する(見かけの体積抵抗率も同様に処理前の80〜50%程度となる)。
かかる電気抵抗低減化処理工程によって、体積抵抗率が減少する理由は、現時点では未解明であるが、処理前後の銀粒子の状態変化をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察すると、銀の粒子形状変化、部分的な融着、粒子間距離の減少などが観察され、これらが体積抵抗率低減の直接の原因と推定される。
電気抵抗低減化処理工程によって、体積抵抗率が減少する理由について、考察すると、図3(A)は、銀粒子を用いた参考例2により得られた電気抵抗低減化未処理の導電性パターン層の横断面のSEM写真であるが、銀粒子は粒子径の大小はあるが概ね独立しており、複数の粒子が連結(連接、或は連なるとも云う)して一体化していることはない。一方、図3(B)は、80℃×90RH%で48時間処理した、参考例1の横断面のSEM写真であるが、複数の粒子が結合して連接した経路を形成しているのが観察され、その経路を結ぶと、図8の実折れ線で示される。複数の粒子の連結経路は、直線状、折線状、及び/又は曲線状で1側端部から他の側端部まで連結した経路が1本以上存在していることが、体積抵抗率低減の点から、特に望ましいと考えられる。
高温湿熱処理、あるいは酸との処理で粒子間の融合がなぜ起こり、体積抵抗率が低下するかについては、粒子表面が洗浄されることによる銀粒子同士の金属拡散の促進、水分あるいは酸による樹脂バインダーの収縮、溶媒成分の減少、或は一旦溶解した銀が隣接する複数個の粒子表面間を包絡し、或は各粒子間の隙間を充填するような形態で再度固体化することなども考えられるが、真の理由は未だ確認できていない。
また、本発明者らの実験結果から、80℃で単に熱処理しただけでは、体積抵抗率は低減しないことが確認されている。更に、酸処理した後に十分な乾燥をしないと抵抗率の減少率が小さいことも確認されている。
尚、上記電気抵抗低減化処理により銀粒子間の融合が起こると導電性パターン層の外観が白く見え、十分な反射防止性能が得られないことがある。しかしながら、本工程で得られる積層体を後述するように特定のテルル濃度及び酸濃度の金属黒化処理液を用いて処理することにより、導電性パターン層表面に、黒濃度が高い黒化層を形成することができるため、外光に対する優れた反射防止性能を発揮することができる。
(ii)特定の金属黒化処理液に、前記積層体を接触させて、前記導電性パターン層の表面に、黒化層を形成する工程
本工程では、テルルが溶解された塩酸溶液である金属黒化処理液に、前記工程で製造した透明基材の一面側に導電性パターン層を有する積層体を接触させる。
本発明で用いられる金属黒化処理液について、具体的に説明する。
本発明で用いる金属黒化処理液は、テルルが溶解された塩酸溶液であり、このテルルの供給源として、酸化テルルを用いることがこのましい。本発明でテルル供給源として使用される酸化テルルは、TeOで表すことができる。
本発明の金属黒化処理液(100重量%)中には、テルルは、酸化物換算で、0.01〜0.45重量%の範囲内の量、好ましくは0.05〜0.40重量%の量で含有されている。本発明の金属黒化処理液は、従来の処理液よりもテルル濃度が低いため、黒化層の堆積速度が小さくなり、薄く黒化層を堆積させることができる。また、本発明では、テルルは塩酸に溶解した状態で処理液中に存在し、大変安定性がよく、金属黒化処理液を長時間放置した場合であっても配合物が析出しにくい。したがって、本発明の金属黒化処理液を一液型の処理剤とすることができる。更に、この一液型金属黒化処理液は、処理金属と接触させた後も、その安定性が低下しないので、繰り返し使用することができる。
テルルの配合量が0.45重量%を超える場合、黒化層の堆積速度が大きすぎて、得られた黒化層被覆の導電体パターン層の表面抵抗が高くなり過ぎるおそれがあり、0.01重量%未満の場合は、黒化層の堆積速度が小さく処理効率に劣るおそれがある。
本発明の金属黒化処理液で使用される酸化テルルとしては、工業的に提供される酸化テルルを使用することができるが、酸化テルルの純度が高いものを使用することが好ましく、純度99〜100%の酸化テルルを使用することが特に好ましい。
酸化テルルを溶解する塩酸水溶液は、通常は35%塩酸(以下、単に塩酸とも呼称する。)に水を配合することにより形成される。この塩酸水溶液中のHCl(塩化水素)濃度は、0.05〜8重量%の範囲内にあり、好ましくは0.1〜2重量%、さらに好ましくは0.3〜1重量%である。このような濃度の塩酸水溶液を使用することにより、上記酸化テルルを完全に溶解することができる。
また、上記HCl濃度の黒化処理液によれば、得られる黒化処理品は反射防止性能に優れる。
HCl濃度が8重量%を超える場合は、反射防止性能に劣る場合がある。
また、HCl濃度が0.05重量%未満の場合には酸化テルルを塩酸水溶液中に完全に溶解させることができないおそれがあり、その結果、金属表面における黒化層の堆積速度が小さくなり、処理効率に劣るおそれがある。
尚、上記のような塩酸水溶液の他に、任意の有機酸及び無機酸を添加してもよい。
上記本発明の金属黒化処理液は、無機酸として硫酸を含有し、当該硫酸濃度が90重量%以下であることが、黒濃度が高い黒化層を形成することができる点から好ましい。
硫酸濃度が90重量%を超える場合、黒濃度が不足するおそれがある。
上記硫酸濃度は、更に10〜45重量%、特に15〜30重量%であることが、処理時間を短くすることができ、また得られる黒化層の黒濃度に優れる点から好ましい。
無機酸としては、上記硫酸の他、硝酸、リン酸等を用いることができる。また、有機酸としては、酢酸、蟻酸、プロピオン酸、蓚酸、安息香酸等の有機カルボン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸等を用いることができる。本発明の金属黒化処理液に上記塩酸及び硫酸以外の無機酸及び有機酸を含有させる場合は、必要に応じて0〜90重量%程度含有させることができる。
また、本発明に用いる金属黒化処理液には、テルルの溶解性を高めるための第三成分を添加してもよい。
本発明に用いる金属黒化処理液は、塩酸と水とを混合して塩酸水溶液を調製し、この塩酸水溶液に酸化テルルを配合して、酸化テルルを塩酸水溶液に完全に溶解させることにより調製することができる。
上記金属黒化処理液と、透明基材の一面側に導電性パターン層を有する積層体との接触方法は特に限定されないが、例えば、ディッピング(浸漬)、カーテンコート、掛け流しなどの方法で、導電性パターン層と接触させる。
本発明の金属黒化処理液と導電性パターン層との接触温度は常温でよく、好ましくは10〜40℃の範囲内の温度である。このように本発明の金属黒化処理液は、特に加熱する必要がなく、常温で導電性パターン層と接触させることにより、導電性パターン層の表面を安定に黒化処理することができる。
上記のような温度条件において、導電性パターン層と金属黒化処理液との接触時間は、通常15分以下、好ましくは1秒〜2分、特に好ましくは5秒〜30秒である。このように上記黒化処理によれば、非常に短時間で導電性パターン層の表面を黒化することができる。
なお、接触温度及び接触時間は上記範囲に限定されるものではなく、金属黒化処理液の濃度及び導電性パターン層の構成元素の組成に応じて、変更することができる。
上記のように導電性パターン層表面を黒化処理することにより、黒濃度が高く、且つ厚みの薄い黒化層を形成することができる。
従って、本発明の透明導電材の製造方法によれば、外光に対する優れた反射防止性能を発揮することができ、且つ、表面抵抗値の増加を抑え、導電性の低下を抑制することが可能な透明導電材を容易に得ることができる。
本発明の透明導電材は、各種用途に使用可能である。特に、各種の、テレビジョン受像装置、測定機器や計器類の表示部、事務用機器や電算機の表示部、電話機の表示部、遊戯機器の表示部、電飾看板(照明広告)等に用いられるプラズマディスプレイ(PDP)、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、電場発光ディスプレイ(EL)などの画像表示装置の前面フィルタ用として好適であり、特にプラズマディスプレイ用として好適である。また、その他、建築物の窓、車両、船舶、航空機、或は電子レンジの窓等の電磁波遮蔽用途にも使用可能である。更に、タッチパネルの透明電極や携帯電話機等に設けられる透明アンテナ等に使用することもできる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
(実施例1)
先ず、透明基材1として、片面に易接着処理がされた幅1000mmで厚さ100μmの長尺ロール巻ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意した。供給部にセットしたPETフィルムを繰り出し、易接着処理面にプライマー層用の光硬化性樹脂組成物を厚さ5μmとなるように塗布形成した。塗布方式は、通常のグラビアリバース法を採用し、光硬化性樹脂組成物としては、エポキシアクリレート35重量部、ウレタンアクリレート12重量部、単官能モノマー44重量部、3官能モノマー9重量部、さらに光開始剤としてイルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)3重量部添加したものを使用した。このときの粘度は約1300cps(at25℃、B型粘度計)であり、塗布後のプライマー層は触ると流動性を示すものの、PETフィルム上から流れ落ちることはなかった。プライマー層の塗布厚みは20μmであった。
次に、プライマー層が形成されたPETフィルムを転移工程を行う凹版ロール62に供するが、それに先だって、線幅が17μmで線ピッチが270μm、版深12μmの格子状のメッシュパターンとなる凹部が形成された凹版ロールの版面に、導電性組成物をピックアップロール61で塗布し、ドクターブレード65で凹部内以外の導電性組成物を掻き取って凹部内のみに導電性組成物を充填させた。導電性組成物を凹部内に充填させた状態の凹版ロール62と、ニップロール66との間に、プライマー層が形成されたPETフィルムを供し、凹版ロールに対するニップロールの押圧力によって、導電性組成物とプライマー層とを隙間なく密着させた。なお、平均粒径2μm以下の銀粉末、バインダー樹脂として熱可塑性のアクリル系樹脂からなる、固形分約88.5%の導電性組成物を使用した。
次いで行われる転移工程は以下の通りである。先ず、プライマー層が形成されたPETフィルムを、そのプライマー層が凹版ロールの版面側に対向した状態で、凹版ロールとニップロールとの間に挟む。その凹版ロールとニップロールとの間でPETフィルムのプライマー層は版面に押し付けられる。プライマー層は流動性を有しているので、版面に押し付けられたプライマー層は、導電性組成物が充填した凹部内にも流入し、プライマー層は導電性組成物に対して隙間なく密着した状態となる。その後、さらに凹版ロールが回転してUVランプによって紫外線が照射され、光硬化性樹脂組成物からなるプライマー層が硬化する。プライマー層の硬化により、凹版ロールの凹部内の導電性組成物はプライマー層と密着し、その後、出口側のニップロール67によってフィルムが凹版ロール62から剥離され、プライマー層上には導電性組成物層が転移形成される。このようにして得られた転移フィルムを、120℃の乾燥ゾーンを通過させて銀ペーストの溶剤を蒸発させ、プライマー層上にメッシュパターンからなる導電性パターン層を形成し、積層体を得た。このときの導電性パターン層の厚さ(導電性パターン層が形成されているメッシュパターン部分とそれ以外の部分との厚さの差)は約10μmであり、版の凹部内の銀ペーストが高い転移率で転移していた。また、断線や形状不良も見られなかった。
得られた積層体を希塩酸に30秒浸漬し、水洗後、130℃で乾燥させたところ、表面抵抗値が約1Ω/□から0.5Ω/□に低減した。
また、集束イオンビーム/走査電子顕微鏡(FIB−SEM)により導電性パターン層の断面観察を行ったところ、部分的な銀粒子の融着が確認された。
次に、金属黒化処理液として、二酸化テルル0.17重量%(テルル濃度として0.078重量%)、塩酸0.45重量%、硫酸34.3重量%の水溶液を用い、該金属黒化処理液に上記積層体を処理温度25℃条件下、30秒間浸漬し、水洗して乾燥し、実施例1の透明導電材を得た。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色から黒く変色し、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約5%低下した。また、表面抵抗値に変化は見られず、透過色度における色味変化も同様に見られなかった。
また、走査型電子顕微鏡(SEM)(商品名:S−48000、日立ハイテクノロジーズ社製)により上記透明導電材の断面観察を行ったところ、導電性パターン層表面に厚み0.5μmの黒化層が積層されていることが確認され、該黒化層の厚みは、テルル濃度及び酸濃度の高い従来の金属黒化処理液を用いて形成した比較例1の黒化層の厚みよりも薄かった(図9(A))。更に、該黒化層に含まれる元素についてエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX:Energy Dispersive X−ray Fluorescence Spectrometer)(商品名:Genesis XM2、EDAX社製)を用いて分析を行ったところ、Cl元素とAg元素が確認された。
尚、実施例1の黒化層に含まれるCl元素の含有量は、比較例1の黒化層に含まれるCl元素の含有量に比べて少なかった。
(実施例2)
前記実施例1において、金属黒化処理液に、上記積層体を50秒間浸漬した以外は実施例1と同様にして実施例2の透明導電材を得た。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色から黒く変色し、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約5%低下した。また、表面抵抗値に変化は見られず、透過色度における色味変化も同様に見られなかった。
(実施例3)
前記実施例1において、金属黒化処理液の温度を40℃にした以外は実施例1と同様にして実施例3の透明導電材を得た。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色から黒く変色し、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約5.5%低下した。また、表面抵抗値に変化は見られず、透過色度における色味変化も同様に見られなかった。
(実施例4)
前記実施例1において、金属黒化処理液に、上記積層体を300秒間浸漬させた以外は実施例1と同様にして実施例4の透明導電材を得た。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色から黒く変色し、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約5%低下した。また、表面抵抗値に変化は見られず、透過色度における色味変化も同様に見られなかった。
(実施例5)
前記実施例1において、上記積層体を希塩酸に浸漬させずに、金属黒化処理液に浸漬させた以外は実施例1と同様にして実施例5の透明導電材を得た。
集束イオンビーム/走査電子顕微鏡(SEM)により導電性パターン層の断面観察を行ったところ、銀粒子はほぼ独立粒子状であることが確認された。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色から黒く変色し、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約5%低下した。また、透過色度における色味変化は見られなかったが、表面抵抗値は約1Ω/□から0.7Ω/□になった。
(比較例1)
前記実施例1において、金属黒化処理液として、アクセサリー黒化用途として市販されるテルル濃度として3.8重量%、塩酸66.1重量%、硫酸0重量%の水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例1の透明導電材を得た。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色から黒く変色し、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約5%低下した。また、透過色度における色味変化は見られなかったが、表面抵抗値は約0.5Ω/□から0.9Ω/□となり、著しく増加した。
また、走査型電子顕微鏡(SEM)(商品名: S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)により上記透明導電材の断面観察を行ったところ、導電性パターン層表面に厚み1.0μmの黒化層が積層されていることが確認された(図9(B))。更に、該黒化層に含まれる元素についてエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX:Energy Dispersive X−ray Fluorescence Spectrometer)(商品名:Genesis XM2、EDAX社製)を用いて分析を行ったところ、Cl元素とAg元素が確認された。
(比較例2)
前記実施例1において、上記積層体を金属黒化処理液に浸漬して黒化層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして比較例2の透明導電材を得た。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色であった。また、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約18%であり、実施例1の透明導電材の反射率よりも5%高かった。尚、表面抵抗値に変化は見られず、透過色度における色味変化も同様に見られなかった。
(参考例1)
前記比較例1において、金属黒化処理液に、上記積層体を1秒間浸漬した以外は比較例1と同様にして参考例1の透明導電材を得た。
該透明導電材の導電性パターン層の外観は銀色から黒く変色し、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は約5%低下した。また、表面抵抗値に変化は見られず、透過色度における色味変化も同様に見られなかった。
(参考例2)
先ず、版パターンが線幅18μm、線ピッチ270μm、版深10μmである上記グラビア版ロール62を用い、充填容器68に満たされた導電性組成物15である銀ペーストインキ(略球形状から成り、粒子径0.1〜0.5μmの粒子と粒子径1〜3μmの粒子との混合系で平均粒子径1μmの銀粒子93質量部をアクリル系バインダー樹脂中4質量部に分散)をピックアップロール61により版部にコーティングし、余剰インキをドクターブレード65により掻き取った版面63と、プライマー層が形成された透明基材(PETフィルム)のプライマー層側とをニップロール66で圧着し、引続き紫外線照射ゾーン(図示は略すが、図6で「UVゾーン」と示す部位の凹版ロール62の上方に存在)間を走行する間に、プライマー層の紫外線硬化樹脂を硬化させた後、ニップロール67を介して、版面63から離版させて、PETフィルム上にプライマー層を介して上記版胴表面の版パターンを転写させてメッシュ形状の導電性パターン層2となし、積層体を製造した。なお、透明基材はエンドレスのロールのものを用い、印刷速度10m/minでロール・トウ・ロール方式にて印刷した。
次いで、印刷後、該積層体を、気温80℃、相対湿度90%の雰囲気中で48時間放置して、電気抵抗低減化処理工程を行った後、室温雰囲気(気温23℃、相対湿度50%)中に取り出した。
転移した該導電性パターン層には断線等の転移欠点は認められなかった。印刷された該導電性パターン層の厚み(メッシュ非形成部のプライマー層を基準にして測定)は9μmであり、版深と印刷厚みの比で計算した転移率は、(メッシュパターン厚み9μm/版深10μm)×100=90%であったが、実際には銀ペーストインキの溶剤乾燥による体積収縮があるため、ほぼ100%に近い転移がなされていると推定される。
また、得られた積層体の該導電性パターン層の表面(電気)抵抗を測定した。測定は、室温雰囲気(気温23℃、相対湿度50%)中で実施した。その結果、表面抵抗が1Ω/□から0.5Ω/□に低減し、以後、表面抵抗値は0.5Ω/□に保持された。
また、集束イオンビーム/走査電子顕微鏡(SEM)により湿熱処理後のメッシュの断面観察を行ったところ、図3(A)に示すように湿熱環境静置前には銀粒子はほぼ独立粒子状であったが、湿熱環境静置後には、同図(B)に示すように複数個の粒子が融合して連なったものが観察された。
(参考例3)
参考例2において、電気抵抗低減化処理工程を行わなかった以外は、参考例2と同様にして、参考例3の透明導電材を得た。
参考例3について、表面抵抗率を上記同様の条件、及び方法にて測定したところ、1.0Ω/□であった。
(結果のまとめ)
特定のテルル濃度及び酸濃度の金属黒化処理液を用いて、銀粒子を含む導電性パターン層の表面を処理した実施例1〜5では、得られた透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率はいずれも5%以上低下しており、優れた反射防止性能を発揮した。また、該透明導電材の表面抵抗値に変化はみられず、導電性の低下を抑制することができた。
これに対して、従来の金属黒化処理液を用いて導電性パターン層の表面を処理した比較例1では、得られた透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は5%低下し優れた反射防止性能を有したが、該透明導電材の表面抵抗値は著しく増加した。また、金属黒化処理液を用いて導電性パターン層の表面を処理しなかった比較例2では、得られた透明導電材の表面抵抗値に変化はみられなかったが、該透明導電材の導電性パターン層側の面からの反射率は18%となり、実施例の透明導電材の反射率よりも高かった。
1 透明基材
2 導電性パターン層(2’導電性組成物層)
3 黒化層
4 プライマー層
10 透明導電材
15 導電性組成物
51 グラビアロール
52 バックアップロール
53 樹脂組成物充填容器
54 ドクターブレード
61 ピックアップロール
62 凹版ロール
63 版面
64 凹部
65 ドクターブレード
66 ニップロール
67 ニップロール
68 充填容器

Claims (1)

  1. 透明基材の一面側に、銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物からなる導電性パターン層を有し、該導電性パターン層内における前記銀粒子の分布が、該導電性パターン層の頂部近傍においては、相対的に前記銀粒子間の間隔が小さく、該導電性パターン層の前記透明基材近傍においては、相対的に前記銀粒子間の間隔が大きくなる分布を有し、該導電性パターン層の表面に、AgCl、TeCl、TeCl、Te、AgO、AgO及びTeOからなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、且つ、厚みが0.01〜0.5μmである黒化層が積層されていることを特徴とする、透明導電材。
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