JP3997521B2 - 射出成形用金型及び平板成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形用金型及び平板成形品の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、着脱自在な平板状入れ子を備え、同一の金型を用いて有効面の面積の異なる2種以上の平板成形品を高精度で成形し得る射出成形用金型及び平板成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形品は、日用品、自動車部品、家電部品、電子部品、光学機器など、汎用から精密用途に至るまで広範囲に使用されている。射出成形品の品質と生産性の良否は、金型の良否に左右されるところが大きい。射出成形用金型の製作には、工作精度、品質の均一化、生産性など、あらゆる面で高度な技術が要求される。
射出成形用金型は、比較的納期が長く、高価なので、射出成形品の金型償却費負担が大きい。また、成形品の切り替えごとに金型を交換すると、その手間と時間的損失が大きく、射出成形機の稼働率が低下する。このために、射出成形用金型に入れ子を着脱することにより、同一の金型を用いて、異なる形状、寸法の射出成形品を成形する試みがなされている。
例えば、同一の金型で複数の異なる筺体を成形する方法として、金型の一部に着脱可能な入れ子部を設け、入れ子部を取り替えることにより、複数の異なる筺体を成形する電気機器における筺体の製造法が提案されている(特許文献1)。また、金型起型面数が1面で済み、切り替えごとに全ての成形金型を成形機から降ろす必要のない樹脂金型装置として、共通形状部分と固有形状部分とからなる樹脂成形品を成形する金型装置において、固有形状部分の成形金型のみを入れ子ユニットとして取り替えることにより、多機種の樹脂成形品の成形を可能とする成形金型装置が提案されている(特許文献2)。さらに、1台の成形用金型で、成形品の長辺寸法のみならず、短辺寸法や厚さについても複数種類に変更することができる寸法可変成形用金型として、寸法固定の可動側金型と、寸法可変の固定側金型からなり、固定側金型は、長辺方向に沿って分割された組み替え式の金型ブロックを圧受板上に連結して形成され、金型ブロックの成形面は、キャビティ内に突設するセパレータを短辺方向に沿って装着することにより、キャビティ内を区画する金型が提案されている(特許文献3)。
しかし、厳密な平面性が要求される光拡散板、導光板、反射板などの成形品には入れ子方式を適用することはできなかった。例えば、液晶表示装置に用いられる光拡散板、導光板などの平板成形品は、図1に3例を示すように、同じ15インチ型であっても装置への取り付け方法の相違などにより、平板成形品の周縁部いわゆるミミの形状が異なる。このような成形品に対しては、同一の金型を用い、キャビティ周縁部に形状の異なる入れ子を取り替えて装着し、ミミの形状の異なる成形品を成形する。成形品の入れ子の継ぎ目にあたる部分には段差が生ずる。この段差は液晶表示装置のハウジングの内側に入るように設計し、成形品の光学的有効面である液晶表示装置の光出射面に段差が露出することを避けている。15インチ型と17インチ型のように、有効面の面積の異なる平板成形品を得るために、同一の金型で入れ子方式を適用して設計するので、入れ子の継ぎ目が光学的有効面に位置することが避けられない。このため、射出成形用金型に入れ子を装着してキャビティ形状を変更すると、射出成形品の入れ子の継ぎ目にあたる部分に段差が生じやすい。
【特許文献1】
特開平5−278081号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開2002−28932号公報(第2頁、第5頁)
【特許文献3】
特開2002−11757号公報(第2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、着脱自在な平板状入れ子を備え、同一の金型を用いて有効面の面積の異なる2種以上の平板成形品を高精度で成形し得る射出成形用金型及び平板成形品の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、コアプレートに挿入する入れ子の形状を平板状とし、その表面とコアプレートの表面の高さの差を2μm以下とすることにより、入れ子の継ぎ目が平板成形品の有効面に位置しても、実用上支障となるような段差が生じないことを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂からなる平板成形品の射出成形用金型において、該金型が固定型と可動型からなり、該可動型が周囲4辺に配置される側枠とコアプレートとを少なくとも有し、該側枠は、成形すべき成形品の寸法に対応して、幅寸法の異なる側枠により交換可能であり、前記コアプレートが着脱自在な平板状入れ子により延設可能であり、該平板状入れ子によりコアプレートを延設した場合において、コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目部分が平板成形品の有効面内に存在し、コアプレートの表面と平板状入れ子の表面の高さの差が2μm以下であることを特徴とする有効面の面積の異なる2種以上の平板成形品を成形し得る射出成形用金型、
(2)平板成形品が光拡散剤を含有する熱可塑性樹脂からなる光拡散板であり、平板成形品の有効面が光学的有効面である第1項記載の有効面の面積の異なる2種以上の平板成形品を成形し得る射出成形用金型、
(3)第1項記載の射出成形用金型を用いる平板成形品の製造方法であって、コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目部分が平板成形品の有効面内に存在するまで延設した射出成形用金型を用いて射出成形することを特徴とする平板成形品の製造方法、
(4)平板成形品が光拡散剤を含有する熱可塑性樹脂からなる光拡散板であり、平板成形品の有効面が光学的有効面である第3項記載の平板成形品の製造方法、
(5)熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂である第3項記載の平板成形品の製造方法、及び、
(6)熱可塑性樹脂が、芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル系単量体との共重合体である第3項記載の平板成形品の製造方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の射出成形用金型は、熱可塑性樹脂からなる平板成形品の射出成形用金型において、該金型が固定型と可動型からなり、可動型が周囲4辺の側枠とコアプレートとを少なくとも有し、側枠は幅寸法の異なる側枠により交換可能であり、コアプレートが着脱自在な平板状入れ子により延設可能であり、コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目部分が平板成形品の有効面内に存在し、コアプレートの表面と平板状入れ子の表面の高さの差が2μm以下である射出成形用金型である。本発明の平板成形品の製造方法は、熱可塑性樹脂からなる平板成形品の製造方法において、固定型と可動型からなり、可動型が周囲4辺の側枠とコアプレートとを少なくとも有し、側枠は幅寸法の異なる側枠により交換可能であり、コアプレートが着脱自在な平板状入れ子により延設可能であり、コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目部分が平板成形品の有効面内に存在し、コアプレートの表面と平板状入れ子の表面の高さの差が2μm以下である射出成形用金型を用いて射出成形する平板成形品の製造方法である。
図2は、本発明の射出成形用金型及び平板成形品の製造方法の一態様の説明図である。図2(a1)は、15インチ型平板成形品を製造するときの可動型の平面図であり、図2(a2)は、そのA−A線断面図である。図2(b1)は、17インチ型平板成形品を製造するときの可動型の平面図であり、図2(b2)は、そのB−B線断面図である。本図に示す金型は、図2(a)に示す態様においては、上下左右合計4個の外周サポートブロック1の中に、上下左右合計4個の可動側枠2が取り付けられ、さらに4個の可動側枠に囲まれて可動コアプレート3が取り付けられている。固定型及び可動側枠と可動コアプレートにより形成されるキャビティに、溶融した熱可塑性樹脂が射出され、平板成形品4が製造される。樹脂が冷却し、固化したのちに、可動型が移動して金型が開き、成形品は可動側枠に設けられた8本のエジェクタピン5により突き出される。
【0006】
図2(a)に示す態様において、可動コアプレート3と可動側枠2の高さは、可動側枠に稜を有するためにこの部分の平面加工を精度よく行うことが難しく、さらに精度よく行おうとすると多くの手間を要するため、10μm程度の差が生じるのを避けることができない。したがって、得られる成形品は、可動コアプレートと可動側枠の継ぎ目にあたる部分に段差を有する成形品となる。しかし、平板成形品が組み込まれる装置では、この部分の段差はハウジングなどにより覆われ、厳しい平面性が要求される平板成形品の有効面には現れないので、実用上の支障なく使用することができる。
図2(a)と同じ金型を用いて17インチ型平板成形品を製造するときは、図2(a1)に示す上下左右合計4個の可動側枠2が取り外され、図2(b1)に示す上下合計2個の一の字形の可動側枠6と、左右2個のコの字形の可動側枠7が取り付けられる。次いで、可動コアプレート3と可動側枠6、7の間に、上下4個の平板状入れ子8が取り付けられる。可動コアプレート3と平板状入れ子8の継ぎ目に2μmを超える段差は生じない。固定型及び可動側枠と平板状入れ子と可動コアプレートにより形成されるキャビティに、溶融した熱可塑性樹脂が射出され、平板成形品9が製造される。樹脂が冷却し、固化したのちに、可動型が移動して金型が開き、成形品は可動側枠に設けられた8本のエジェクタピン5により突き出される。
【0007】
図2(b)に示す態様において、平板状部分と他の部分(例えば、可動側枠)との高さは、他の部分に稜を有するためにこの部分の平面加工を精度よく行うことが難しく、さらに精度よく行おうとすると多くの手間を要するため、10μm程度の差が生じるのを避けることができない。したがって、得られる成形品は平板状部分と可動側枠の継ぎ目にあたる部分に段差を有する成形品となる。しかし、可動コアプレート3と平板状入れ子8は、両者とも平板状なので、高さの差を小さくするために同じ平面加工が可能となり、その結果両者の高さの差を2μm以下とすることができる。したがって、可動コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目にあたる部分には、実用上の支障となるような段差は生ぜず、平板成形品の有効面に可動コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目にあたる部分が位置しても、平板成形品の有効面はほぼ完全な平面性を有する表面となる。平板成形品が組み込まれる装置では、可動側枠と平板状入れ子の継ぎ目にあたる部分の段差は、ハウジングなどにより覆われ、厳しい平面性が要求される平板成形品の有効面には現れないので、実用上の支障なく使用することができる。
本発明において、着脱自在な平板状入れ子の表面とコアプレートの表面の高さの差を2μm以下とするためには、可動コアプレート及び平板状入れ子の平面部分を同じ平面加工することが好ましい。平面加工する方法としては、例えば、エンドミルによる加工、放電加工、平面研削盤による砥石加工などを挙げることができる。これらの中で、平面研削盤による砥石加工は、可動コアプレート及び平板状入れ子の平面部分の高さの差のみならず、表面粗さを小さくすることができるので、好適に用いることができる。
図3は、本発明の射出成形用金型及び平板成形品の製造方法の他の態様の説明図である。図3(c1)は、17インチ型平板成形品を製造するときの可動型の平面図であり、図3(c2)は、そのC−C線断面図であり、図3(c3)は、そのD−D線断面図である。図3は、図2(a)と同じ金型を用いて17インチ型平板成形品を製造する態様を示す。図2(a1)に示す上下左右合計4個の可動側枠2が取り外され、図3(c1)に示す上下左右合計4個の一の字形の可動側枠10が取り付けられる。次いで、可動コアプレート3と可動側枠10の間に、上下左右4個の平板状入れ子11が取り付けられる。可動コアプレート3と平板状入れ子11の継ぎ目に2μmを超える段差は生じない。固定型及び可動側枠と平板状入れ子と可動コアプレートにより形成されるキャビティに、溶融した熱可塑性樹脂が射出され、平板成形品9が製造される。樹脂が冷却し、固化したのちに、可動型が移動して金型が開き、成形品は可動側枠に設けられた8本のエジェクタピン5により突き出される。
【0008】
図3に示す態様において、平板状入れ子11と可動側枠10の高さに10μm程度の差が生ずることは避けがたく、得られる平板成形品は、平板状入れ子と可動側枠の継ぎ目にあたる部分に段差を有する成形品となる。しかし、可動コアプレート3と平板状入れ子11の高さの差は2μm以下であるために、可動コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目にあたる部分には、実用上の支障となるような段差は生ぜず、平板成形品の有効面に可動コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目にあたる部分が位置しても、平板成形品の有効面はほぼ完全な平面性を有する表面となる。平板成形品が組み込まれる装置では、可動側枠と平板状入れ子の継ぎ目にあたる部分の段差は、ハウジングなどにより覆われ、厳しい平面性が要求される平板成形品の有効面には現れないので、実用上の支障なく使用することができる。
図2に示す態様の金型においては、図2(a1)に示す左右2個の可動側枠2と、図2(b1)に示す左右2個のコの字形の可動側枠7の形状に共通する部分が多いので、図2(a1)に示す左右2個の可動側枠を取り外したのち、同じ可動側枠固定用ボルトを利用して、図2(b1)に示すコの字形の可動側枠を取り付ける構造を選ぶことができる。図3(c1)に示す一の字形の可動側枠は、交差する平面部分がほとんどないので、容易に切削加工して製作することができる。
【0009】
本発明の射出成形用金型において、平板状入れ子を金型に着脱する方法に特に制限はなく、ボルトなどを用いて従来より公知の方法により着脱することができる。図4は、入れ子の着脱方法の一態様を示す部分断面図であり、図4(a)は、外周サポートブロック、可動側枠及び可動コアプレートの固定方法を示し、図(b)は、平板状入れ子の固定方法を示す。図4(a)に示すように、外周サポートブロック1は、型締装置の可動盤12に垂直なボルト13により、可動盤の正面から可動盤に取り付けられ、可動側枠10も、同様に可動盤12に垂直なボルト14により可動盤の正面から可動盤に取り付けられる。可動コアプレート3は、型締装置の可動盤12に垂直なボルト15により、可動盤の背面から可動盤に取り付けられる。平板状入れ子11は、型締装置の可動盤12に平行なボルト16により、可動側枠10と可動コアプレート3に固定され、平板状入れ子11の表面と可動コアプレート3の表面は、段差2μm以下で一致して平坦な面を形成する。
図2(a)に示す態様から図3に示す態様に切り替えるときは、ボルトを外すことにより、型締装置の可動盤から4個の可動側枠2を取り外し、次いで、型締装置の可動盤に4個の可動側枠10をボルトで取り付け、続いて、可動側枠10と可動コアプレート3の間に4個の平板状入れ子11をボルトで固定する。本発明の射出成形用金型においては、可動側枠2の取り外し、可動側枠10と平板状入れ子11の取り付け、及び、その逆の作業は、金型を型締装置から降ろすことなく、しかも、外周サポートブロック1と可動コアプレート3を取り付けた状態で行うことができる。そのために、金型交換や金型合わせをすることなく、極めて短時間の作業により、寸法の異なる平板成形品の射出成形用金型の切り替えを行うことができる。
【0010】
本発明の射出成形用金型及び平板成形品の製造方法の適用対象に特に制限はないが、光拡散板、導光板などの表面に厳しい平面性が要求される製品に好適に適用することができる。従来技術により、入れ子を用いて金型寸法を変更し、光拡散剤を含有する熱可塑性樹脂から、寸法の異なる光拡散板を射出成形すると、光拡散板の光学的有効面である光出射面に、入れ子とコアプレートの継ぎ目の段差を生じ、段差の部分に輝度の低下が起こるので、光拡散板としての実用性が損なわれる。本発明方法によれば、平板状入れ子と可動コアプレートの表面の段差が2μm以下なので、入れ子の継ぎ目の輝度低下率は通常0.4%以下となり、目視によっては輝度の低下が認識されず、実用上の支障なく液晶表示装置などに使用することができる。
本発明方法により製造される光拡散板の材質に特に制限はないが、光拡散剤を配合した熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。光拡散剤と熱可塑性樹脂の配合物中の光拡散剤の含有量に特に制限はなく、光拡散板の厚さなどに応じて適宜選択することができるが、通常は配合物中の光拡散剤の含有量が0.5〜20重量%であることが好ましく、1〜10重量%であることがより好ましい。
【0011】
本発明方法に用いる熱可塑性樹脂に特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリスチレン、芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリカーボネート、アクリル樹脂、脂環式構造を有する樹脂などを挙げることができる。これらの中で、芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合体や脂環式構造を有する樹脂は、流動性が良好であり、大型の光拡散板を効率よく製造し得る点で好ましく、脂環式構造を有する樹脂は、吸湿による変形が少ないので、反りの少ない大型の光拡散板を得ることができる点で特に好ましい。脂環式構造を有する樹脂に光拡散剤を配合したコンパウンドは、光拡散板に必要な高透過性と高拡散性を兼ね備え、色度が良好なので、好適に用いることができる。
本発明に用いる芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル系単量体との共重合体は、芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル系単量体とを共重合して得られる芳香族ビニル系共重合体である。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−クロルスチレン、p−クロルスチレン等が挙げられる。これらを単独若しくは2種以上併用して使用してもよい。
低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル系単量体としては、炭素数1〜4のアルキル基、好ましくは炭素数1又は2のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルが挙げられ、具体的にはメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルが挙げられる。これらを単独若しくは2種以上併用して使用してもよい。
前記共重合体を構成する各成分の割合は、芳香族ビニル系単量体が95〜5重量%、低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル系単量体が5〜95重量%の範囲である。中でも、光学特性、成形性などの点から、上記芳香族ビニル系単量体が60〜20重量%、低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル系単量体が80〜40重量%の範囲が好ましい。
【0012】
本発明に用いる脂環式構造を有する樹脂は、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有する樹脂である。機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有する樹脂が特に好ましい。
脂環式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造などを挙げることができる。機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性及び光拡散板の成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。
脂環式構造を有する樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位の割合が過度に少ないと、耐熱性が低下し好ましくない。なお、脂環式構造を有する樹脂中における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は、使用目的に応じて適宜選択される。
脂環式構造を有する樹脂の具体例としては、例えば、(1)ノルボルネン系単量体の開環重合体及びノルボルネン系単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、並びにこれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体及びノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加共重合体などのノルボルネン系重合体;(2)単環の環状オレフィン系重合体及びその水素添加物;(3)環状共役ジエン系重合体及びその水素添加物;(4)ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びビニル脂環式炭化水素系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体、並びにこれらの水素添加物、ビニル芳香族系単量体の重合体の二重結合部分(芳香環も含む)の水素添加物及びビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体の二重結合部分(芳香環も含む)の水素添加物などのビニル脂環式炭化水素系重合体;などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度などの観点から、ノルボルネン系重合体及びビニル脂環式炭化水素系重合体が好ましい。
本発明に用いる光拡散剤は、当業界で通常用いられているものであれば特に制限はなく、例えば、ポリスチレン系重合体、ポリシロキサン系重合体若しくはこれらの架橋物からなる微粒子、フッ素系樹脂、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ及びタルクなどが挙げられる。これらの中で、ポリスチレン系重合体、ポリシロキサン系重合体若しくはこれらの架橋物からなる微粒子は、高分散性、高耐熱性、成形時の着色(黄変)がないので、特に好適に用いることができる。
本発明の射出成形用金型及び平板成形品の製造方法によれば、一つの金型で多くの平板成形品の寸法と形状に対応し得るので、金型製作個数を減少し、金型製作期間を短縮し、金型の稼働率を向上し、成形品1個あたりの金型の償却費用を削減することができる。
【0013】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
製造例1(ノルボルネン系重合体の製造)
脱水したシクロヘキサン500重量部、1−ヘキセン0.82重量部、ジブチルエーテル0.15重量部及びトリイソブチルアルミニウム0.30重量部を、室温で十分に乾燥し、窒素置換したステンレス鋼製耐圧容器に入れて混合したのち、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、「DCP」と略記する。)170重量部と、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン(エチリデンテトラシクロドデセン、以下、「ETD」と略記する。)30重量部と、六塩化タングステンの0.7重量%トルエン溶液40重量部とを、2時間かけて連続的に添加し重合した。次いで、重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06重量部とイソプロピルアルコール0.52重量部を加えて重合触媒を不活性化し、重合反応を停止させた。
得られた開環重合体を含有する反応溶液100重量部に対して、シクロヘキサン35重量部を加え、さらに水素添加触媒としてニッケル−アルミナ触媒[日揮化学(株)]5重量部を加え、水素により5MPaに加圧して撹拌しながら200℃まで加温したのち、4時間反応させ、DCP/ETD開環重合体水素添加物を20重量%含有する溶液を得た。ろ過により水素添加触媒を除去したのち、前記水素添加物100重量部あたりフェノール系酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]0.1重量部を得られた溶液に添加して溶解させた。次いで、円筒型濃縮乾燥器[(株)日立製作所]を用いて、温度270℃、圧力1kPa以下で、溶液から溶媒であるシクロヘキサン及びその他の揮発成分を除去しつつ、水素添加物を溶融状態で押出機からストランド状に押し出し、冷却後ペレット化してペレットを回収した。この開環重合体水素添加物の、重量平均分子量(Mw)は31,000、水素添加率は99.9モル%、ガラス転移温度(Tg)は105℃であった。
製造例2(光拡散板用ペレットの製造)
製造例1で得られたDCP/ETD開環重合体水素添加物98重量部とポリシロキサン系重合体の架橋物からなる微粒子[GE東芝シリコーン(株)、トスパール145]2重量部を混合し、二軸押出機[東芝機械(株)、TEM−35B]で混練してストランド状に押し出し、ペレタイザーで切断して光拡散板用ペレット1を製造した。
製造例3(光拡散板用ペレットの製造)
熱可塑性樹脂として、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体樹脂[新日鐡化学(株)、エスチレンMS−600]を用いた他は、製造例2と同様にして、光拡散板用ペレット2を製造した。
実施例1
図2(a)に示す金型を、15インチ型光拡散板用の金型1とした。この金型1は、縦229.8mm、横306.0mm、深さ2.0mmの可動コアプレート3を有している。
次に、可動枠2を取り替え、上下に寸法16.1mm×306.0mmの平板状入れ子各1個と、左右に寸法21.0×262.0mmの平板状入れ子各1個を取り付け、図2(b)に示す17インチ型光拡散板用の金型2とした。可動コアプレート3と平板状入れ子8の高さの差は、2μm以下に調整した。
製造例2で得られた光拡散板用ペレット1を用い、射出成形機[東芝機械(株)、IS350GS、スクリュー径60mm]で、シリンダ温度275℃、金型温度75℃、射出速度100mm/s、冷却時間45秒として、金型1を用いて15インチ型光拡散板を、金型2を用いて17インチ型光拡散板を、それぞれ成形した。
この光拡散板を用いて直下型バックライト装置を組み立て、二次元色分布測定装置[ミノルタ(株)、CA−1000]を用い、得られた光拡散板の中心(有効面の対角線の交点)を通る縦方向の線上と、横方向の線上の輝度を測定した。15インチ型直下型バックライト装置では、輝度が低下する箇所はなかった。17インチ型直下型バックライト装置では、平板状入れ子の継ぎ目にあたる4箇所で輝度が僅かに低下し、輝度低下率は平均して0.4%であった。しかし、目視では入れ子の継ぎ目の位置を認識できなかった。
実施例2
製造例3で得られた光拡散板用ペレット2を用いた他は、実施例1と同様にして、15インチ型光拡散板及び17インチ型光拡散板を射出成形し、直下型バックライト装置を組み立て、輝度を測定した。
15インチ型直下型バックライト装置では、輝度が低下する箇所はなかった。17インチ型直下型バックライト装置では、平板状入れ子の継ぎ目にあたる4箇所で輝度が僅かに低下し、輝度低下率は平均して0.3%であった。しかし、目視では入れ子の継ぎ目の位置を認識できなかった。
比較例1
金型2の可動コアプレートと平板状入れ子の高さの差を10μmに調整した他は、実施例1と同様にして、光拡散板用ペレット1から、15インチ型光拡散板及び17インチ型光拡散板を射出成形し、直下型バックライト装置を組み立て、輝度を測定した。
15インチ型直下型バックライト装置では、輝度が低下する箇所はなかった。17インチ型直下型バックライト装置では、平板状入れ子の継ぎ目にあたる4箇所で輝度が低下し、輝度低下率は平均して4.3%であった。目視によっても、入れ子の継ぎ目にあたる箇所に線状の輝度低下が観察された。
比較例2
光拡散板用ペレット2を用いた他は、比較例1と同様にして、15インチ型光拡散板及び17インチ型光拡散板を射出成形し、直下型バックライト装置を組み立て、輝度を測定した。
15インチ型直下型バックライト装置では、輝度が低下する箇所はなかった。17インチ型直下型バックライト装置では、平板状入れ子の継ぎ目にあたる4箇所で輝度が低下し、輝度低下率は平均して3.9%であった。目視によっても、入れ子の継ぎ目にあたる箇所に線状の輝度低下が観察された。
【0014】
【発明の効果】
本発明の射出成形用金型及び平板成形品の製造方法によれば、一つの金型で有効面の面積の異なる2種以上の平板成形品の製造に対応し得るので、金型製作個数を減少し、金型製作期間を短縮し、金型の稼働率を向上し、成形品1個あたりの金型の償却費用を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、光拡散板の主面の3例である。
【図2】 図2は、本発明の射出成形用金型の可動型の説明図である。
【図3】 図3は、本発明の射出成形用金型の可動型の説明図である。
【図4】 図4は、入れ子の着脱方法の一態様を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 外周サポートブロック
2 可動側枠
3 可動コアプレート
4 平板成形品
5 エジェクタピン
6 一の字形の可動側枠
7 コの字形の可動側枠
8 平板状入れ子
9 平板成形品
10 一の字形の可動側枠
11 平板状入れ子
12 可動盤
13 ボルト
14 ボルト
15 ボルト
16 ボルト
Claims (6)
- 熱可塑性樹脂からなる平板成形品の射出成形用金型において、該金型が固定型と可動型からなり、該可動型が周囲4辺に配置される側枠とコアプレートとを少なくとも有し、該側枠は、成形すべき成形品の寸法に対応して、幅寸法の異なる側枠により交換可能であり、前記コアプレートが着脱自在な平板状入れ子により延設可能であり、該平板状入れ子によりコアプレートを延設した場合において、コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目部分が平板成形品の有効面内に存在し、コアプレートの表面と平板状入れ子の表面の高さの差が2μm以下であることを特徴とする有効面の面積の異なる2種以上の平板成形品を成形し得る射出成形用金型。
- 平板成形品が光拡散剤を含有する熱可塑性樹脂からなる光拡散板であり、平板成形品の有効面が光学的有効面である請求項1記載の有効面の面積の異なる2種以上の平板成形品を成形し得る射出成形用金型。
- 請求項1記載の射出成形用金型を用いる平板成形品の製造方法であって、コアプレートと平板状入れ子の継ぎ目部分が平板成形品の有効面内に存在するまで延設した射出成形用金型を用いて射出成形することを特徴とする平板成形品の製造方法。
- 平板成形品が光拡散剤を含有する熱可塑性樹脂からなる光拡散板であり、平板成形品の有効面が光学的有効面である請求項3記載の平板成形品の製造方法。
- 熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂である請求項3記載の平板成形品の製造方法。
- 熱可塑性樹脂が、芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル系単量体との共重合体である請求項3記載の平板成形品の製造方法。
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