以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明の撮影装置を、デジタル電子スチルカメラ(以下、「デジタルカメラ」という。)に適用すると共に、本発明のサーバ装置を、予め定められた複数箇所に設けられたホットスポット(HOT SPOT)を管理するサーバ装置に適用した場合について説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る画像管理システム10の構成を説明する。
同図に示すように、本実施の形態に係る画像管理システム10は、画像管理システム10による画像管理サービスを提供するサービス提供業者が所有するサーバ装置12と、画像管理サービスを利用すべく上記サービス提供業者と所定の契約を締結した顧客が各々所有するデジタルカメラ20と、各々デジタルカメラ20との間で無線通信を可能とするホットスポットを形成するべく予め定められた位置に設けられると共に、所定の無線LAN規格(ここでは、IEEE802.11b)に対応し、かつサーバ装置12によって集中管理される複数の無線LANアクセスポイント90と、を含んで構成されており、サーバ装置12と、複数の無線LANアクセスポイント90とが、各々モデム、ルータ、TA(Terminal Adapter)等の接続装置82を介してインターネット80に接続されて構成されている。
本実施の形態に係るサーバ装置12には、画像管理サービスに関する各種データベースや各種プログラム等を記憶するためのハードディスク18が接続されている。
一方、図2には、本実施の形態に係るデジタルカメラ20の電気系の要部構成が示されている。
同図に示すように、本実施の形態に係るデジタルカメラ20は、被写体像を結像させるためのレンズ21(図1も参照。)を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。
また、デジタルカメラ20は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48の所定領域に直接記憶させる制御も行う。
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。従って、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
一方、デジタルカメラ20には、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)38が設けられており、デジタルカメラ20は、上記被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36を備えている。
また、デジタルカメラ20は、デジタルカメラ20全体の動作を司るCPU(中央処理装置)40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するメモリ48と、メモリ48に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。
更に、デジタルカメラ20は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ20でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸張処理を行う圧縮・伸張処理回路54と、を含んで構成されている。
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48としてフラッシュ・メモリ(Flash Memory)が用いられ、メモリカード52としてxDピクチャカードが用いられている。
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸張処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48及びメモリカード52へのメモリインタフェース46及び外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
一方、デジタルカメラ20には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
更に、デジタルカメラ20にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
すなわち、本実施の形態に係るレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
更に、不図示のレリーズボタン(所謂シャッター)、電源スイッチ、十字カーソルボタン等の各種ボタン、スイッチ類(同図では、「操作部56」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
ここで、本実施の形態に係るデジタルカメラ20には、無線LANアクセスポイント90が対応している無線LAN規格(ここでは、IEEE802.11b)に対応し、無線LANアクセスポイント90を介してサーバ装置12との間の各種情報の送受信を行う送受信部62が備えられている。なお、送受信部62には、無線LANアクセスポイント90との間で各種情報を無線で送受信するためのアンテナ60とCPU40とが接続されている。
従って、CPU40は、送受信部62及びアンテナ60を介したサーバ装置12との間の各種情報の送受信を行うことができる。
また、デジタルカメラ20には、各々同期した状態で駆動する各部を駆動させるための動作クロック信号を生成して当該各部に供給するクロックジェネレータ70が備えられており、当該各部の駆動は当該動作クロック信号に同期された状態で制御される。なお、クロックジェネレータ70はCPU40に接続されており、動作クロック信号の周波数及びクロックジェネレータ70の駆動及び非駆動はCPU40によって設定することができる。
ところで、本実施の形態に係るデジタルカメラ20は、送受信部62により、何れかの無線LANアクセスポイント90から発せられているキャリア(搬送波)が検出されることを以て、インターネット80に対して無線通信可能な状態となっていることを検知するものとされている。
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態に係る送受信部62におけるキャリアの検出に関する部分の構成を説明する。
図3に示すように、送受信部62には、無線LANアクセスポイント90から発せられているキャリアを検波するキャリア検波部64と、キャリア検波部64により検波されるキャリアに対するノイズの影響を除去するノイズ除去部66が備えられている。
図4に示すように、本実施の形態に係るキャリア検波部64は、コイル64A及びコンデンサ64Bの並列回路から構成された同調回路と、当該同調回路に並列接続された増幅回路64Cと、上記同調回路及び増幅回路64Cの並列回路に直列接続された検波ダイオード64D及び増幅器64Eと、を備えており、増幅器64Eの出力信号が、無線LANアクセスポイント90から発せられているキャリアを検出したことを示すキャリア検出信号となる。
すなわち、キャリア検波部64では、同調回路及び検波回路からなる、所謂AM検波によってキャリアの検知を実現しており、コイル64A及びコンデンサ64Bからなる同調回路と、反転バッファを接続した発振回路を高利得・広帯域のアンプとして使用し、この入力として同調周波数の波長を有するアンテナ60を使用することで、通信環境に入った時点でキャリア検出信号が出力されるようにしている。
なお、ノイズによるキャリア検出信号の不要な出力を防止するため、ノイズ除去部66(回路構成は図示省略。)では、所定期間連続してキャリアが検出された際にキャリア検出信号を出力するようにしている。具体的には、上記所定期間分の出力パルス幅を有するモノマルチバイブレータをキャリア検出信号で起動した後、当該モノマルチバイブレータの出力パルス信号の終了タイミングでキャリア検出信号をラッチ回路にてラッチすることにより行う。当該ラッチ回路の出力信号がキャリア検出信号となる。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ20には待機モードが設けられており、ユーザ(顧客)による操作が所定期間以上行われない場合に自動的に待機モードに移行されるものとされている。
また、本実施の形態に係る画像管理システム10では、サービス提供業者により、サービス提供業者と上記所定の契約を締結した各顧客に対してユーザID(Identification)が個別に付与されるものとされており、各顧客は、自身に付与されたユーザIDを自身が所有するデジタルカメラ20に対して予め登録する。なお、当該ユーザIDの登録を、本実施の形態に係るデジタルカメラ20では、当該ユーザIDをメモリ48の所定記憶領域に記憶することによって行うものとしている。
一方、図5には、サーバ装置12における本発明に特に関係する部分の電気系の構成が示されている。同図に示すように、サーバ装置12は、サーバ装置12全体の動作を司る制御部14と、インターネット80に接続された外部装置との間で各種情報の授受を行う入出力ポート16と、ハードディスク18が接続されると共に当該ハードディスク18に対するアクセスを制御する入出力インタフェース部17と、を備えており、これら各部はバスBus1を介して相互に接続されている。従って、制御部14は、バスBus1及び入出力ポート16を介してインターネット80に接続された外部装置との間で各種情報の授受ができると共に、バスBus1及び入出力インタフェース部17を介してハードディスク18に対する各種情報の書き込みや読み出しができる。
図6には、ハードディスク18の各種記憶内容が模式的に示されている。同図に示すように、ハードディスク18には、各種データベースを記憶するためのデータベース領域DAと、各種プログラムを記憶するためのプログラム領域PGと、が設けられている。
ここで、データベース領域DAには、顧客に関する各種情報を記憶するための顧客管理データベースDB1と、顧客が所有するデジタルカメラ20からアップロードされた画像ファイルを記憶するための登録画像データベースDB2と、が配置されている。
図7に示すように、本実施の形態に係る顧客管理データベースDB1は、前述したユーザID及び対応する顧客がアップロードした画像ファイルを示す画像ファイル名の各情報を、各顧客毎に記憶するものとして構成されている。なお、本実施の形態に係る画像管理システム10では、サービス提供業者により、顧客に対してユーザIDを付与した際に、顧客管理データベースDB1のユーザID欄に対して当該ユーザIDを記憶するようにしている。従って、顧客管理データベースDB1のユーザID欄を参照することにより、正規の顧客のユーザIDを確認することができる。
なお、図示は省略するが、本実施の形態に係る登録画像データベースDB2は、上記画像ファイル名情報によって示される画像ファイルを順次記憶するものとして構成されている。
次に、本実施の形態に係る画像管理システム10の作用を説明する。
まず、本実施の形態に係るデジタルカメラ20の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48の所定領域に直接格納する。
メモリ48の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行うと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行って8ビットのデジタル画像データを生成する。
そして、デジタル信号処理部30は、生成した8ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
ここで、レリーズボタンがユーザによって半押し状態とされたタイミングでAE(Automatic Exposure)機能が働いて露出状態が設定された後、AF(Auto Focus)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされたタイミングで、その時点でメモリ48に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路54によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に電子化ファイル(画像ファイル)として記録する。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ20はExif(Exchangeable Image File Format)規格に対応しており、上記画像ファイルはExif規格のファイルとしてメモリカード52に記録される。
次に、図8を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ20の、通常の動作モードから待機モードへの移行時及び当該待機モードから通常の動作モードへの移行時の動作について説明する。
デジタルカメラ20は、ユーザ(顧客)による操作が所定期間以上行われない場合に待機モード設定信号が生成されて待機モードに自動的に移行される。このとき、CPU40は、クロックジェネレータ70を非駆動状態に設定する。これによって、デジタルカメラ20の消費電力を大幅に削減することができる。
その後、デジタルカメラ20が、画像管理システム10が対応しているホットスポット内の無線LANアクセスポイント90から発せされているキャリアの検出可能範囲に持ち込まれると、送受信部62からキャリア検出信号が出力されるので、これに応じてCPU40は、クロックジェネレータ70を駆動状態に復帰させることによってデジタルカメラ20を通常の動作モードに復帰させる。そして、CPU40は、通常の動作モードへの復帰の後に、デジタルカメラ20のシステムを再起動する処理を行い、その後に無線LANアクセスポイント90との間で所定の通信手順での通信を開始してサーバ装置12にログインした後、後述する画像アップロード処理を実行する。
このように、本実施の形態に係るデジタルカメラ20では、無線LANアクセスポイント90と通信可能な状態となったことを以て、自動的に待機モードから通常の動作モードに復帰させると共に、サーバ装置12へのログインまで行っているので、待機モードから通常の動作モードに復帰させると共に、サーバ装置12へのログインをユーザ(顧客)によって手動操作で行う場合に比較して、利便性を大幅に向上することができると共に、ホットスポット内においてデジタルカメラ20に対して何らかの処理を実行させるための操作を行うまでの期間を大幅に短縮することができる。
次に、図9を参照して、デジタルカメラ20がホットスポット内に持ち込まれた際に当該デジタルカメラ20において実行される画像アップロード処理について説明する。なお、図9は、この際、デジタルカメラ20のCPU40で実行される画像アップロード処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは、メモリ48の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ100では、メモリカード52に画像ファイルが記憶されているか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ102に移行する。
ステップ102では、メモリカード52に記憶されている全ての画像ファイルをメモリカード52から読み出すと共にユーザIDをメモリ48から読み出し、読み出した画像ファイル及びユーザIDをサーバ装置12に送信するように送受信部62を制御する。これにより、画像ファイル及びユーザIDが、アンテナ60、無線LANアクセスポイント90、及びインターネット80を介してサーバ装置12に送信される。
次のステップ104では、メモリカード52に記憶されている全ての画像ファイルを消去するように外部メモリインタフェース50を制御し、その後に本画像アップロード処理プログラムを終了する。
なお、上記ステップ100において否定判定となった場合は、上記ステップ102〜ステップ104の処理を実行することなく、本画像アップロード処理プログラムを終了する。
次に、図10を参照して、対応している無線LANアクセスポイント90を介して画像ファイル及びユーザIDが受信された際にサーバ装置12において実行される画像登録処理について説明する。なお、図10は、この際、サーバ装置12の制御部14で実行される画像登録処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは、ハードディスク18のプログラム領域PGに予め記憶されている。
同図のステップ200では、受信したユーザIDが顧客管理データベースDB1に記憶されているか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ202に移行する。
ステップ202では、受信した画像ファイルを登録画像データベースDB2に登録すると共に、記憶した画像ファイルのファイル名を顧客管理データベースDB1の受信したユーザIDに対応する画像ファイル名欄に記憶するように入出力インタフェース部17を制御し、その後に本画像登録処理プログラムを終了する。
なお、上記ステップ200において否定判定となった場合は、上記ステップ202の処理を実行することなく、本画像登録処理プログラムを終了する。
以上の画像アップロード処理プログラム及び画像登録処理プログラムの実行により、正規の顧客が所有するデジタルカメラ20が何れかのホットスポットに持ち込まれた際に、自動的に当該デジタルカメラ20のメモリカード52に記憶されている画像ファイルをサーバ装置12にアップロードすることができると共に、メモリカード52から画像ファイルを消去することができる。
ところで、本実施の形態に係るデジタルカメラ20では、画像管理システム10で対応している何れかのホットスポット内において不図示の再生モード設定スイッチが操作されて再生モード(撮影によって記録した画像ファイルにより示される被写体像をLCD38にて再生(表示)するモード)が設定された際に再生モード処理が実行される。次に、図11を参照して、当該再生モード処理について説明する。なお、図11は、再生モード処理の実行時にデジタルカメラ20のCPU40で実行される再生モード処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムもメモリ48の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ300では、ユーザIDをメモリ48から読み出し、当該ユーザIDと、自身が登録した画像ファイルのサムネイル画像を要求するサムネイル要求情報をサーバ装置12に送信するように送受信部62を制御し、次のステップ302にて、所定情報の受信待ちを行う。上記ステップ300の処理によって、ユーザID及びサムネイル要求情報が、アンテナ60、無線LANアクセスポイント90、及びインターネット80を介してサーバ装置12に送信される。
サムネイル要求情報を受信すると、サーバ装置12では、後述する操作対応処理プログラム(図15も参照。)により、サムネイル要求情報と共に受信したユーザIDによる認証を経た後に、当該ユーザIDに対応する顧客によって登録された全ての画像ファイルにおけるサムネイル画像を示すサムネイル画像情報を登録画像データベースDB2から読み出して、アクセス元のデジタルカメラ20に送信する。これに応じて上記ステップ302の処理が肯定判定となってステップ304に移行する。
ステップ304では、予め定められたメニュー画面をLCD38により表示し、次のステップ306にて、所定情報の入力待ちを行う。
図12には、上記ステップ304の処理によってLCD38に表示されるメニュー画面の表示状態例が示されている。同図に示すように、当該メニュー画面では、実行させたい処理の選択を促す旨のメッセージと共に、実行可能な処理の名称として、「画像ファイルダウンロード処理」及び「プリント処理」の名称が表示される。同図に示すようなメニュー画面がLCD38に表示されると、ユーザは、所望の処理を操作部56の十字カーソルボタン(図示省略。)の操作によって指定する。これに応じて上記ステップ306の処理が肯定判定となってステップ308に移行する。
ステップ308では、メニュー画面上でユーザによって指定された処理が「画像ファイルダウンロード処理」であったか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ310に移行する。
ステップ310では、サーバ装置12から受信したサムネイル画像情報に基づいて、当該サムネイル画像情報によって示されるサムネイル画像を所定フォーマットで一覧形式に表示するサムネイル画面を構成してLCD38により表示し、次のステップ312にて、所定情報の入力待ちを行う。
図13には、上記ステップ310の処理によってLCD38に表示されるサムネイル画面の表示状態例が示されている。同図に示すように、当該サムネイル画面では、ダウンロードしたい画像の選択を促す旨のメッセージと共に、上記ステップ302の処理によって受信したサムネイル画像情報によって示される全てのサムネイル画像がスクロール表示可能に表示される。同図に示すようなサムネイル画面がLCD38に表示されると、ユーザは、ダウンロードしたい画像ファイルの被写体像を示す全てのサムネイル画像を操作部56の十字カーソルボタン(図示省略。)の操作によって指定した後、当該サムネイル画面の最下部に表示されている「終了」ボタンを十字カーソルボタンにて指定する。これに応じて上記ステップ312の処理が肯定判定となってステップ314に移行する。
ステップ314では、ユーザIDと、サムネイル画面上でユーザによって指定されたサムネイル画像を示す画像ファイル指定情報とをサーバ装置12に送信するように送受信部62を制御し、次のステップ316にて、所定情報の受信待ちを行う。上記ステップ314の処理によって、ユーザID及び画像ファイル指定情報がサーバ装置12に送信される。
画像ファイル指定情報を受信すると、サーバ装置12では、後述する操作対応処理プログラム(図15も参照。)により、当該画像ファイル指定情報によって示されるサムネイル画像に対応する画像ファイルを登録画像データベースDB2から読み出して、アクセス元のデジタルカメラ20に送信する。これに応じて上記ステップ316の処理が肯定判定となってステップ318に移行する。
ステップ318では、上記ステップ316の処理によって受信した画像ファイルをメモリカード52に記憶し、その後に本再生モード処理プログラムを終了する。
以上のステップ300〜ステップ318の処理により、ユーザ(顧客)によって登録された画像ファイルの中の所望のものを、サーバ装置12からメモリカード52にダウンロードすることができる。
一方、上記ステップ308において否定判定となった場合はステップ320に移行し、メニュー画面(図12も参照。)上でユーザによって指定された処理が「プリント処理」であったか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ322に移行する。
ステップ322では、予め定められたプリント指定画面をLCD38により表示し、次のステップ324にて、所定情報の入力待ちを行う。
図14には、上記ステップ322の処理によってLCD38に表示されるプリント指定画面の表示状態例が示されている。同図に示すように、当該プリント指定画面では、上記ステップ302の処理によってサーバ装置12から受信したサムネイル画像情報に基づいて、当該サムネイル画像情報によって示されるサムネイル画像が所定フォーマットで一覧形式に表示されると共に、プリントを手配するDPE(Develop Print Enlargement)店の指定を促す旨のメッセージ及び当該DPE店を入力するための矩形枠が表示される。同図に示すようなプリント指定画面がLCD38に表示されると、ユーザは、プリントしたい被写体像を示すサムネイルを操作部56の十字カーソルボタン(図示省略。)の操作によって指定すると共に、プリントを手配したいDPE店を上記矩形枠内に操作部56の操作によって入力した後、当該プリント指定画面の最下部に表示されている「終了」ボタンを十字カーソルボタンにて指定する。これに応じて上記ステップ324の処理が肯定判定となってステップ326に移行する。
ステップ326では、ユーザIDと、プリント指定画面上でユーザによって指定されたサムネイル画像を示す指定画像ファイル情報と、プリント指定画面上でユーザによって指定されたDPE店を示すプリント依頼先情報と、プリントの手配を指示するプリント指示情報とをサーバ装置12に送信するように送受信部62を制御し、その後に本再生モード処理プログラムを終了する。なお、上記ステップ320において否定判定となった場合は、上記ステップ322〜ステップ326の処理を実行することなく、本再生モード処理プログラムを終了する。
プリント指示情報を受信すると、サーバ装置12では、後述する操作対応処理プログラム(図15も参照。)により、ユーザによって指定されたDPE店に対して、ユーザによって指定されたサムネイル画像に対応する画像ファイルによる写真プリントの作成を指示する。これによって、ユーザは、プリント指定画面上で指定した被写体像の写真プリントを、指定したDPE店から速やかに受け取ることができる。
次に、図15を参照して、対応している無線LANアクセスポイント90を介してユーザIDと、サムネイル要求情報、画像ファイル指定情報、及びプリント指示情報の何れかが受信された際にサーバ装置12において実行される操作対応処理について説明する。なお、図15は、この際、サーバ装置12の制御部14で実行される操作対応処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムもハードディスク18のプログラム領域PGに予め記憶されている。
同図のステップ400では、受信したユーザIDが顧客管理データベースDB1に記憶されているか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ402に移行し、否定判定となった場合には以降の処理を実行することなく本操作対応処理プログラムを終了する。
ステップ402では、ユーザIDと共に受信した情報がサムネイル要求情報であったか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ404に移行する。
ステップ404では、受信したユーザIDに対応する顧客によって登録された全ての画像ファイルにおけるサムネイル画像を示すサムネイル画像情報を登録画像データベースDB2から読み出し、次のステップ406にて、読み出したサムネイル画像情報をアクセス元のデジタルカメラ20に送信するように入出力ポート16を制御し、その後に本操作対応処理プログラムを終了する。
一方、上記ステップ402において否定判定となった場合はステップ408に移行し、ユーザIDと共に受信した情報が画像ファイル指定情報であったか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ410に移行する。
ステップ410では、受信した画像ファイル指定情報によって示されるサムネイル画像に対応する画像ファイルを登録画像データベースDB2から読み出し、次のステップ412にて、読み出した画像ファイルをアクセス元のデジタルカメラ20に送信するように入出力ポート16を制御し、その後に本操作対応処理プログラムを終了する。
一方、上記ステップ408において否定判定となった場合はステップ414に移行し、ユーザIDと共に受信した情報がプリント指示情報であったか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ416に移行する。
ステップ416では、プリント指示情報と共に受信したプリント依頼先情報によって示されるDPE店に対して、当該プリント指示情報と共に受信した指定画像ファイル情報によって示されるサムネイル画像に対応する画像ファイルを、インターネット80を介して送信すると共に、アクセス元のデジタルカメラ20の所有者であるユーザ(顧客)からのプリントの実行を手配(指示)するように入出力ポート16を制御し、その後に本操作対応処理プログラムを終了する。なお、上記ステップ414において否定判定となった場合は上記ステップ416の処理を実行することなく本操作対応処理プログラムを終了する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、撮影装置(ここでは、デジタルカメラ20)により、予め定められたネットワーク(ここでは、インターネット80)との間で無線通信可能な状態となっていることが検知されたときに画像データ記録用の記録媒体(ここでは、メモリカード52)に記録されている画像データ(ここでは、画像ファイル)を前記ネットワークに送信すると共に、送信した画像データを前記記録媒体から消去し、サーバ装置(ここでは、サーバ装置12)により、撮影装置から送信された画像データが受信されたときに当該画像データを登録しているので、撮影装置を上記ネットワークとの間で無線通信可能な環境に持ち込むことにより、撮影装置によって画像データ記録用の記録媒体の残記憶容量を意識することなく撮影を行うことができるようになる。
また、本実施の形態によれば、前記撮影装置に、前記サーバ装置の記憶手段(ここでは、ハードディスク18)に登録されている画像データのダウンロードの実行指示を入力する指示入力手段(ここでは、操作部56)を更に備え、撮影装置制御手段(ここでは、CPU40)は、前記指示入力手段によって前記ダウンロードの実行指示が入力されたときに当該ダウンロードの実行を指示するダウンロード実行指示情報(ここでは、画像ファイル指定情報)を前記ネットワークに送信するように無線通信手段(ここでは、送受信部62)を制御すると共に、当該ダウンロード実行指示情報に応じて前記サーバ装置から送信される画像データが前記無線通信手段によって受信されたときに当該画像データを前記記録媒体に記録するように画像記録消去手段(ここでは、外部メモリインタフェース50)を制御し、サーバ装置制御手段(ここでは、制御部14)により、前記撮影装置の前記無線通信手段によって送信された前記ダウンロード実行指示情報が通信手段(ここでは、入出力ポート16)によって受信されたときに前記記憶手段に登録されている画像データを送信するように前記通信手段を制御しているので、撮影装置を上記ネットワークとの間で無線通信可能な環境に持ち込むことにより、サーバ装置に登録した画像データをダウンロードすることができ、利便性を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、前記指示入力手段を、前記サーバ装置の前記記憶手段に登録されている画像データによって示される被写体像のプリントの実行指示を更に入力するものとし、前記撮影装置制御手段により、前記指示入力手段によって前記プリントの実行指示が入力されたときに当該プリントの実行を指示するプリント実行指示情報(ここでは、プリント指示情報)を前記ネットワークに送信するように前記無線通信手段を制御し、前記サーバ装置制御手段により、前記撮影装置の前記無線通信手段によって送信された前記プリント実行指示情報が前記通信手段によって受信されたときに当該プリント実行指示情報に応じたプリントを手配するように前記通信手段を制御しているので、撮影装置を上記ネットワークとの間で無線通信可能な環境に持ち込むことにより、サーバ装置に登録した画像データによって示される被写体像のプリントの手配を簡易に行うことができ、利便性を向上することができる。
更に、本実施の形態によれば、前記撮影装置に、検知手段(ここでは、キャリア検波部64)によって無線通信可能な状態となっていることが検知されたときで、かつ当該撮影装置が待機状態となっているとき、当該待機状態を解除する解除手段(ここでは、CPU40)を備えているので、撮影装置を上記ネットワークとの間で無線通信可能な環境に持ち込むことにより、自動的に待機状態を解除することができるため、待機状態を解除するための煩雑な操作を行う必要がなくなり、利便性を更に向上することができる。
なお、本実施の形態で説明した各種処理プログラムの処理の流れ(図9〜図11、図15参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、再生モード処理プログラム(図11参照。)では、ダウンロードないしプリントの対象とする画像ファイルを、選択対象とする画像ファイルによって示される被写体像のサムネイルを一覧表示して、当該サムネイルから選択するものとした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、選択対象とする画像ファイルのファイル名を一覧表示して、当該ファイル名から選択する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態で説明した画像管理システム10の構成(図1〜図7参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
更に、本実施の形態で示した各種画面の表示状態(図12〜図14参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。