JP2006111859A - ポリアミド樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非強化ポリアミド樹脂と同等の機械的強度、靭性を有しながら、耐薬品性、耐加水分解性が大幅に改善され、且つ溶融滞留させた際でも良好な物性を保持するポリアミド樹脂組成物を得る。
【解決手段】(a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂の合計100重量%として(a)ポリアミド樹脂50〜99重量%、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂50〜1重量%から構成される樹脂組成物であって、該樹脂組成物中に電子顕微鏡で観察される樹脂相分離構造において(a)ポリアミド樹脂が連続相、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂が分散相を形成し、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂が1〜300nmの分散粒径で分散していることを特徴とするポリアミド樹脂組成物及びその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミド樹脂とポリフェニレンスルフィド樹脂からなる樹脂組成物において、ポリフェニレンスルフィド樹脂がナノメートルオーダーで分散したポリアミド樹脂組成物とその製造方法に関するものである。更に詳しくは、非強化ポリアミド樹脂と同等の機械的強度、靭性を有しながら、耐薬品性、耐加水分解性が大幅に改善され、且つ溶融滞留させた際でも良好な物性を保持するポリアミド樹脂組成物およびその製造方法に関するものである。
ポリアミド樹脂は、機械的特性、靭性、熱的性質に優れるなど、エンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有していることから、射出成形用を中心として各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などの用途に広く使用されている。しかしポリアミド樹脂は、吸湿して寸法変化および剛性低下を引き起こす、高温水蒸気に長時間接触すると加水分解する、薬液に対する耐性、例えば凍結防止剤(塩化カルシウム)に対する耐性が低い等の問題点を有している。
このようなポリアミド樹脂の欠点を補うために、耐水性、耐薬品性に優れるポリフェニレンスルフィド樹脂(以下PPS樹脂と略す)をポリアミド樹脂に複合した樹脂組成物が数多く提案されている。例えば、特許文献1にはポリアミド樹脂中にPPS樹脂が帯状分散した耐水性、耐薬液性に優れる熱可塑性樹脂構造体が提案されている。しかしながら靭性に劣るPPS樹脂が帯状に分散しているためポリアミド樹脂の長所である靭性が若干低下し、ポリアミド樹脂の長所である靭性を有しつつ耐薬品性が改善されたポリアミド樹脂組成物が更に望まれている。
ポリアミド樹脂と他樹脂のアロイについて、ポリアミド樹脂の長所である靭性を保持しつつ且つ他樹脂の特性を付与するには、分散構造を微細に制御することが必要である。特許文献2には構造周期0.01〜1μmの両相連続構造または粒子間距離0.01〜1μmの分散構造を有するポリアミド樹脂組成物が掲示されており、構造を微細に制御することで靭性が保持され且つ機械的特性、耐水性の優れたポリアミド樹脂組成物が得られることが示されている。実施例ではポリアミド樹脂/ゴム質重合体の記載があり、通常押出機を使用してスピノーダル分解によって相分離させて作製する。しかし溶融滞留させることで分散相であるゴム質重合体の分散状態が粗大化する傾向にあり、その結果機械物性が低下する可能性がある。
特許文献3には構造周期0.01〜1μmの両相連続構造または粒子間距離0.01〜1μmの分散構造を有するPPS樹脂組成物が掲示されているが、ポリアミド樹脂に対してPPS樹脂含有量が多い系であるため、靭性に乏しい材料しか得られていない。またこの樹脂組成物も特許文献2と同様、スピノーダル分解により作製するため、溶融滞留させた際には物性が変化する懸念がある。
特開2001−302918号公報(特許請求の範囲) 特開2003−113304号公報(特許請求の範囲) 特開2003−113307号公報(特許請求の範囲)
本発明は非強化ポリアミド樹脂と同等の機械的強度、靭性を有しながら、耐薬品性、耐加水分解性が大幅に改善され、且つ溶融滞留させた際でも良好な物性を保持するポリアミド樹脂組成物を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、
(1)(a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂の合計100重量%として(a)ポリアミド樹脂50〜99重量%、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂50〜1重量%から構成される樹脂組成物であって、該樹脂組成物中に電子顕微鏡で観察される樹脂相分離構造において(a)ポリアミド樹脂が連続相、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂が分散相を形成し、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂が1〜300nmの分散粒径で分散していることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
(2)(a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂のうち、高融点である方の樹脂の融点〜融点+40℃の温度で30分間溶融滞留させ、水浴にて冷却した樹脂組成物中に分散しているポリフェニレンスルフィド樹脂の分散粒径が1〜300nmであることを特徴とする(1)のポリアミド樹脂組成物、
(3)前記分散相を形成する(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂の界面相の厚みが30〜70nmであることを特徴とする(1)または(2)のポリアミド樹脂組成物、
(4)(a)ポリアミド樹脂70〜95重量%、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂30〜5重量%から構成されることを特徴とする(1)〜(3)いずれかのポリアミド樹脂組成物、
(5)ポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、(c)相溶化剤を0.01〜10重量部含有することを特徴とする(1)〜(4)いずれかのポリアミド樹脂組成物、
(6)(c)相溶化剤がビスフェノール−グリシジルエーテル系エポキシ化合物、エポキシ基またはイソシアネート基を有する有機シラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(5)のポリアミド樹脂組成物、
(7)(a)ポリアミド樹脂、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)相溶化剤からなる溶融混合物に、樹脂温度を300℃〜350℃に制御しつつ0.3kWh/kg以上の混練エネルギーを付与することにより製造せしめることを特徴とする(1)〜(6)いずれかのポリアミド樹脂組成物、
(8)(a)ポリアミド樹脂、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)相溶化剤からなる溶融混合物に、樹脂温度を300℃〜350℃に制御しつつ0.3kWh/kg以上の混練エネルギーを付与することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、非強化ポリアミド樹脂と同等の機械的強度、靭性を有しながら、耐薬品性、耐加水分解性が大幅に改善され、且つ溶融滞留させた際でも良好な物性を保持するポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は(a)ポリアミド樹脂中に(b)PPS樹脂がナノメートルオーダーで分散したポリアミド樹脂組成物とその製造方法に関するものである。更に詳しくは、ポリアミド樹脂と同等の機械的強度、靭性を有しながら、耐薬品性、耐加水分解性が大幅に改善され、且つ溶融滞留させた際でも良好な物性を保持するポリアミド樹脂組成物およびその製造方法に関するものである。
本発明で用いられる(a)ポリアミド樹脂とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミドである。その主要構成成分の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるナイロンホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明において、特に有用なポリアミド樹脂は、150℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れたポリアミド樹脂であり、具体的な例としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン56)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)およびこれらの混合物などが挙げられる。
とりわけ好ましいポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン6/66コポリマー、またナイロン6T/66コポリマー、ナイロン6T/6Iコポリマー、ナイロン6T/12、およびナイロン6T/6コポリマーなどのヘキサメチレテレフタルアミド単位を有する共重合体を挙げることができ、更にこれらのポリアミド樹脂を耐衝撃性、成形加工性などの必要特性に応じて混合物として用いることも実用上好適である。
これらポリアミド樹脂の重合度には特に制限がないが、サンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度として、1.5〜7.0の範囲のものが好ましく、特に2.0〜6.0の範囲のポリアミド樹脂が好ましい。
また、本発明のポリアミド樹脂には、長期耐熱性を向上させるために銅化合物が好ましく用いられる。銅化合物の具体的な例としては、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ化第一銅、ヨウ化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅、リン酸銅、酢酸第一銅、酢酸第二銅、サリチル酸第二銅、ステアリン酸第二銅、安息香酸第二銅および前記無機ハロゲン化銅とキシリレンジアミン、2ーメルカプトベンズイミダゾール、ベンズイミダゾールなどの錯化合物などが挙げられる。なかでも1価の銅化合物とりわけ1価のハロゲン化銅化合物が好ましく、酢酸第1銅、ヨウ化第1銅などを特に好適な銅化合物として例示できる。銅化合物の添加量は、通常ポリアミド樹脂100重量部に対して0.01〜2重量部であることが好ましく、さらに0.015〜1重量部の範囲であることが好ましい。添加量が多すぎると溶融成形時に金属銅の遊離が起こり、着色により製品の価値を減ずることになる。本発明では銅化合物と併用する形でハロゲン化アルカリを添加することも可能である。このハロゲン化アルカリ化合物の例としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムを挙げることができ、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムが特に好ましい。
本発明で用いられる(b)PPS樹脂としては、下記構造式で示される繰り返し単位を有する重合体を用いることができる。
Figure 2006111859
耐熱性の観点からは前記構造式で示される繰り返し単位を70モル%以上、さらには90モル%以上含む重合体が好ましい。またPPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満程度が、下記のいずれかの構造を有する繰り返し単位等で構成されていてもよい。なかでもp−フェニレンスルフィド/m−フェニレンスルフィド共重合体(m−フェニレンスルフィド単位20%以下)などは、成形加工性とバリア性を兼備する点で好ましく用いられる。
Figure 2006111859
かかるPPS樹脂は、ポリハロゲン芳香族化合物とスルフィド化剤とを極性有機溶媒中で反応させて得られるPPS樹脂を回収および後処理することで、高収率で製造することができる。具体的には特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法、あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによっても製造できる。前記のように得られたPPS樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物による活性化など種々の処理を施した上で使用することもできる。
PPS樹脂を加熱により架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において、希望する溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法が例示できる。加熱処理温度は通常、170〜280℃が選択され、好ましくは200〜270℃である。また、加熱処理時間は通常0.5〜100時間が選択され、好ましくは2〜50時間である。この両者をコントロールすることにより目標とする粘度レベルを得ることができる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でも、また回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理するためには、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いることが好ましい。
PPS樹脂を窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200〜270℃、加熱時間は0.5〜100時間、好ましくは2〜50時間加熱処理する方法が例示できる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でも、また回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理するためには、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
本発明で用いられる(b)PPS樹脂は、洗浄処理を施されたPPS樹脂であることが好ましい。かかる洗浄処理の具体的方法としては、酸水溶液洗浄処理、熱水洗浄処理および有機溶媒洗浄処理などが例示できる。これらの処理は2種以上の方法を組み合わせて用いても良い。
PPS樹脂を有機溶媒で洗浄する場合の具体的方法としては以下の方法が例示できる。すなわち、洗浄に用いる有機溶媒としては、PPS樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はないが、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド、スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどのアルコール、フェノール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などがあげられる。これらの有機溶媒のなかでN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミド、クロロホルムなどの使用が好ましい。これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上を混合して使用される。有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でPPS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。また有機溶媒洗浄を施されたPPS樹脂は、残留している有機溶媒を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好ましい。
PPS樹脂を熱水で洗浄処理する場合の具体的方法としては、以下の方法が例示できる。すなわち、熱水洗浄によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するため、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量の水に所定量のPPS樹脂を投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。PPS樹脂と水との割合は、水の多いほうが好ましいが、通常、水1リットルに対し、PPS樹脂200g以下の浴比が選択される。
また、熱水で洗浄処理する場合、周期表の第II族の金属元素を含有する水溶液で処理することが好ましく用いられる。周期表の第II族の金属元素を含む水溶液とは、上記水に、周期表の第II族の金属元素を有する水溶性塩を添加したものである。水に対する周期表の第II族の金属元素を有する水溶性塩の濃度は、0.001〜5重量%程度の範囲が好ましい。
ここで使用する周期表の第II族の金属元素の中でも好ましい金属元素としては、Ca、Mg、BaおよびZnなどが例示でき、その対アニオンとしては、酢酸イオン、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオンおよび炭酸イオンなどが挙げられる。より具体的で好適な化合物としては、酢酸Ca、酢酸Mg、酢酸Zn、CaCl、CaBr、ZnCl、CaCO、Ca(OH)およびCaOなどが例示でき、特に好ましくは、酢酸Caである。
周期表の第II族の金属元素を含有する水溶液の温度は130℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。洗浄温度の上限については特に制限はないが、通常のオートクレーブを用いる場合には250℃程度が限界である。
かかる周期表の第II族の金属元素を含む水溶液の浴比は、重量比で乾燥ポリマー1に対し、2〜100の範囲が好ましく選択され、4〜50の範囲がより好ましく、5〜15の範囲であることがさらに好ましい。
PPS樹脂を酸水溶液で洗浄処理する場合の具体的方法としては、以下の方法が例示できる。すなわち、酸または酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。用いられる酸はPPS樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物などがあげられる。中でも酢酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたPPS樹脂は、残留している酸や塩などを除去するために、水または温水で数回洗浄することが好ましい。また洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
本発明で用いられる(b)PPS樹脂の溶融粘度は、溶融混練が可能であれば特に制限はないが、通常、メルトフローレート(MFR)が10〜10000g/10分(315.5℃、5kg荷重)のものが好ましく使用され、50〜5000g/10分の範囲がより好ましい。
本発明の(a)ポリアミド樹脂と(b)PPS樹脂の配合割合は、(a)ポリアミド樹脂と(b)PPS樹脂の合計を100重量%として(a)ポリアミド樹脂50〜99重量%、(b)PPS樹脂50〜1重量%であり、好ましくは、ポリアミド樹脂70〜95重量%、PPS樹脂30〜5重量%である。(b)PPS樹脂が30〜5重量%である場合には、PPS樹脂添加量が少ないため該組成物はポリアミド樹脂と同等の靭性を有し、また分散するPPS樹脂の粒径が小さくなり耐薬品性も付与することができるため好ましい。(b)PPS樹脂が1重量%未満では耐薬品性の改良効果が得にくく、また50重量%を越えると靭性が大幅に低下するため好ましくない。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、(a)ポリアミド樹脂が連続相、(b)PPS樹脂が分散相を形成し、(b)PPS樹脂が1〜300nmの範囲の分散粒径で分散している必要がある。ここで言う分散粒径とは、溶融混練して吐出後、即座に水浴にて冷却しカッティングして得たペレット(溶融混練後ペレット)の中心部から厚み80nmの薄片をダンベル片の断面積方向に切削し、透過型電子顕微鏡(倍率:1万倍)で観察した際の任意の100ヶの分散粒子について、まずそれぞれの最大径と最小径を測定して平均値を求め、その後それら100ヶの平均値の平均値を求めた数平均粒子径である。特に好ましい分散粒径の範囲は10〜100nmである。(b)PPS樹脂の分散粒径が1〜300nmの範囲以外の場合には、本発明の課題である機械的特性、靭性に優れ、且つ耐薬品性が大幅に改良されたポリアミド樹脂組成物を得ることができない。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、溶融混練時の剪断下で相溶し、吐出後の非剪断下で相分離するスピノーダル分解により作製されるのではなく、溶融混練時の剪断下でも相溶しない非相溶状態から作製することが好ましい。ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)とPPS樹脂の組み合わせでは特定の溶融混練温度、剪断速度において前記スピノーダル分解が進行し、溶融混練後ペレットにおけるPPS樹脂の分散粒径が1nm未満となりやすいため好ましくない。
本発明のポリアミド樹脂組成物における分散構造は安定であり、溶融滞留させた場合にも分散するPPS樹脂の粒径に大きな変化がない。本発明のポリアミド樹脂組成物をメルトインデクサーに仕込み、ポリアミド樹脂とPPS樹脂のうち、高融点である方の樹脂の融点〜融点+40℃の温度で30分間溶融滞留させた後、溶融組成物を吐出し、水浴にて冷却したサンプルにおけるPPS樹脂の分散粒径が1〜300nmであることが好ましく、より好ましく10〜100nmである。このように本発明のポリアミド樹脂組成物は、溶融滞留後においても分散粒径に大きな変化がないため、長時間溶融滞留させた後に得た成形品においても溶融滞留させずに得た成形品と比較して機械特性が大幅に低下することはない。溶融滞留後のPPS樹脂の分散粒径が1〜300nmの範囲以外の場合には、溶融滞留条件によっては本発明の課題である機械特性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることができなくなるため好ましくない。
本発明の言う融点とは、示差走査熱量計を用いて、不活性ガス雰囲気下、溶融状態から20℃/分の降温速度で30℃まで降温した後、20℃/分の昇温速度で昇温した際に現れる吸熱ピーク温度を指す。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、(a)ポリアミド樹脂が連続相、(b)PPS樹脂が分散相を形成し、(b)PPS樹脂が1〜300nmの範囲の分散粒径で分散した際に、両樹脂の境界において両成分が共存する界面相の厚みが30〜70nmであることが好ましく、より好ましくは35〜60nmである。ここで言う界面相の厚みとは、射出成形片の中心部から厚み80nmの薄片をダンベル片の断面積方向に切削し、電界放出型電子顕微鏡で任意の10ヶの分散粒子をついて、その粒子を横切る線上のEDX線分析(エネルギー分散型X線分光線分析)し、ポリアミド樹脂の酸素原子濃度とPPS樹脂の硫黄原子濃度が連続的変化する領域部分の長さを測定して得られた値の平均値をいう。界面相の厚みが30nm未満になると耐薬品性が悪くなり好ましくない。一方、界面相の厚みが70nmを超えると流動性が低下し、加工性が悪くなるため好ましくない。また、界面相の厚みを上述の如くコントロールするためには、(c)相溶化剤を適宜選択することが重要であり、相溶化剤とPPS樹脂およびポリアミド樹脂が反応してグラフト型やスター型の相溶化成分が形成されることが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には(a)ポリアミド樹脂と(b)PPS樹脂の相溶性を向上させる目的で(c)相溶化剤を添加することが好ましい。(c)相溶化剤の具体的な例としては、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の中から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキシシランなどの有機シラン化合物および多官能エポキシ化合物などが挙げられ、これらは2種以上同時に使用することもできる。ここで多官能エポキシ化合物は、エポキシ基を分子中に2個以上含むものであり、液体または固体状のものを使用することができる。例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのα−オレフィンとアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジルなどのα,β−不飽和酸グリシジルエステルとの共重合体、ビスフェノールA、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロカテコール、ビスフェノールF、サリゲニン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ビスフェノールS、トリヒドロキシ−ジフェニルジメチルメタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,5−ジヒドロキシナフタレン、カシューフェノール、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン等のビスフェノール−グリシジルエーテル系エポキシ化合物、フタル酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル系エポキシ化合物、N−グリシジルアニリン等のグリシジルアミン系エポキシ化合物、ノボラック型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させたノボラック型エポキシ樹脂等が例示される。好ましくはポリアミド樹脂、PPS樹脂の両方と反応性の高いビスフェノール−グリシジルエーテル系エポキシ化合物、エポキシ基またはイソシアネート基を有する有機シラン化合物が用いられる。なかでもイソシアネート基を有する有機シラン化合物が用いた場合には界面相厚みを厚くすることができるため特に好ましい。
(c)相溶化剤の配合割合はポリアミド樹脂およびPPS樹脂の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、更に好ましくは0.1〜5重量部である。0.01重量部以下の添加量においては十分な相溶性向上効果が得られず、10重量部を超える場合はポリアミド樹脂組成物の溶融粘度が著しく増加し流動性が低下するため好ましくない。
更に本発明においては、高い耐熱性及び熱安定性を保持するために、フェノール系、リン系化合物の中から選ばれた1種以上の酸化防止剤を含有せしめることが好ましい。かかる酸化防止剤の配合量は、耐熱改良効果の点から(a)および(b)の合計100重量部に対して、0.01重量部以上、特に0.02重量部以上であることが好ましく、成形時に発生するガス成分の観点からは、5重量部以下、特に1重量部以下であることが好ましい。また、フェノール系及びリン系酸化防止剤を併用して使用することは、特に耐熱性、熱安定性、流動性保持効果が大きく好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物が好ましく用いられ、具体例としては、トリエチレングリコール−ビス[3−t−ブチル−(5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N、N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどが挙げられる。
中でも、エステル型高分子ヒンダードフェノールタイプが好ましく、具体的には、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが好ましく用いられる。
次にリン系酸化防止剤としては、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリト−ル−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト−ル−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリスリト−ル−ジ−ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビスフェニレンホスファイト、ジ−ステアリルペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、トリフェニルホスファイト、3,5−ジーブチル−4−ヒドロキシベンジルホスフォネートジエチルエステルなどが挙げられる。中でも、ポリエステル樹脂のコンパウンド中に酸化防止剤の揮発や分解を少なくするために、酸化防止剤の融点が高いものが好ましく用いられる。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲において、PPS樹脂以外の樹脂を添加することが可能である。但し、本発明のポリアミド樹脂組成物全体100重量部に対して30重量部を超えるとポリアミド樹脂本来の特徴が損なわれるため好ましくなく、特に20重量部以下の添加が好ましく使用される。
樹脂の具体例としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリチオエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂などが挙げられる。また、改質を目的として、以下のような化合物の添加が可能である。イソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤、ポリアルキレンオキサイドオリゴマ系化合物、チオエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン系化合物などの可塑剤、タルク、カオリン、有機リン化合物、ポリエーテルエーテルケトンなどの結晶核剤、モンタン酸ワックス類、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミ等の金属石鹸、エチレンジアミン・ステアリン酸・セバシン酸重宿合物、シリコーン系化合物などの離型剤、次亜リン酸塩などの着色防止剤、その他、滑剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤、発泡剤などの通常の添加剤を配合することができる。上記化合物は何れも本発明のポリアミド樹脂組成物全体100重量部に対して20重量部を越えるとポリアミド樹脂本来の特性が損なわれるため好ましくなく、10重量部以下、更に好ましくは1重量部以下の添加が良い。
本発明の方法により得られるポリアミド樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で充填材を配合して使用することも可能である。かかる充填材の具体例としてはガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、炭酸カルシウムウィスカ、ワラステナイトウィスカ、硼酸アルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状充填材、あるいはタルク、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、アルミナシリケートなどの珪酸塩、酸化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス粉、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、カーボンブラックおよびシリカ、黒鉛などの非繊維状充填材が用いられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれら充填剤を2種類以上併用することも可能である。また、これらの充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用してもよい。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造に用いる混練機は、単軸、2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、及びミキシングロールなど通常公知の溶融混練機に供給してポリアミド樹脂の融点以上の加工温度で混練する方法などを代表例として挙げることができるが、本発明のモルホロジーおよび分散するPPS樹脂の粒径を上述の如くコントロールするためには、押出時の混練エネルギー(吐出量あたりの押出機仕事量(kW/(kg/h)))を大きくすることが必要である。これによってPPS樹脂をポリアミド樹脂中に微分散化できる。好ましい混練エネルギーは、0.30以上であり、特に好ましくは0.35以上である。しかしながら、通常混練エネルギーを大きくするとせん断による発熱で樹脂温度が上昇し、ポリアミド樹脂の熱分解を引き起こし、目的の相分離構造を形成することが困難となる。そのため押出時の樹脂温度は300℃〜350℃にすることが好ましい。このように混練エネルギーと樹脂温度を制御することにより、目的の樹脂相分離構造を形成することが可能となる。具体的には、通常2軸押出機のシリンダー構成は、投入された樹脂を可塑化する可塑化部と可塑化された溶融樹脂を溶融混練する混練部に分けることができるが、2軸押出機を使用して溶融混練する際のシリンダー温度について、可塑化部をポリアミド樹脂とPPS樹脂の内、高融点である方の樹脂の融点〜融点+20℃の温度とし、混練部のシリンダー温度の発熱を抑えるために100〜250℃の範囲とすることで上記条件が達成できる。この際、原料の混合順序には特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練し更に残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸あるいは2軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添加して成形に供することも勿論可能である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、機械的特性、靭性、耐薬品性にバランスして優れることから射出成形体用途に特に有用である。またその特徴を活かして、一般機器、自動車用部品、電気電子用の金属インサート成形物品などへの使用に特に適している。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。材料特性評価については下記の方法に従って行った。
[樹脂温度]2軸押出機において溶融混練する際に押出機ダイより吐出される溶融樹脂を温度計により測定した。
[分散粒径]分散するPPS樹脂の分散粒子径は以下の要領で測定した。サンプル片の中心部から厚み約80nmの薄片を切削し、透過型電子顕微鏡で倍率1万倍にて観察して得られた写真から、任意のPPS樹脂分散粒子100ヶの分散部分について画像処理ソフト「Scion Image」(Scion Corporation 社製)を用いて、各々の粒子の最大径と最小径を測定して平均値を求め、その後それら100ヶの平均値の数平均値を求めた。測定は以下の3つの態様について行った。
溶融混練後ペレット:溶融混練して吐出後、即座に水浴にて冷却しカッティングして得たペレットの中心部
30分間溶融滞留後サンプル:溶融混練後ペレットを80℃で12時間真空乾燥したものを300℃に設定したメルトインデクサー(東洋精機製)を用いて静置場にて溶融滞留させ、30分後に吐出し水浴にて冷却して得たサンプルの中心部
射出成形片:住友重機社製SG75H−MIVを使用し、シリンダー温度300℃、金型温度80℃又は130℃により成形したASTM1号ダンベル片の中心部
[引張試験]射出成形(住友重機社製SG75H−MIV、シリンダー温度300℃、金型温度80℃又は130℃)により調製したASTM1号ダンベルを用い、ASTM−D638に従って引張試験を行い、強度、破断伸度を測定した。
[耐塩化カルシウム性]前記方法にて作成したASTM1号ダンベル片を95℃熱水に浸漬して飽和吸水させた後、50wt%塩化カルシウム水溶液をダンベル片に塗布し80℃で3時間熱風乾燥した。その後、ASTM−D638に従って引張試験を行い、破断伸度を測定して未処理時引張破断伸度からの保持率により評価した。
◎:保持率(処理後引張破断伸度/未処理時引張破断伸度)=70〜100%
○:保持率=40〜70%
×:保持率=0〜40%。
[耐加水分解性]前記方法にて作成したASTM1号ダンベル片をイオン交換水に浸漬し、130℃で500時間処理した。その後、試験片表層部からサンプルを切削し、0.005Mトリフルオロ酢酸ナトリウム含有ヘキサフルオロイソプロパノールを溶離液、ポリメタクリル酸メチルを標準サンプルとしてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にてポリアミド部分の重量平均分子量を測定し、未処理時分子量からの保持率により耐加水分解性を評価した。
◎:保持率(処理後分子量/未処理時分子量)=70〜100%
○:保持率=40〜70%
×:保持率=0〜40%。
[界面相厚み]分散するPPS樹脂の界面相厚みは以下の要領で測定した。前記方法にて作成したASTM1号ダンベル片中心部から厚み80nmの薄片をダンベル片の断面積方向に切削し、電界放出型電子顕微鏡で任意の10ヶの分散粒子について、図1に示す通りその粒子を横切る線上の原子濃度をEDX線分析(エネルギー分散型X線分光線分析)し、ポリアミド樹脂の酸素原子濃度とPPS樹脂の硫黄原子濃度が連続的変化する領域部分の長さを測定して平均値を求めた。
[溶解性]ASTM1号ダンベル片をPEA(フェノール/エタノール=85/15%混合溶媒)に室温で2時間浸漬し、乾燥後のダンベル片の重量減少率を測定した。
[実施例1〜6、8〜16]、[比較例1〜5]
下に示す各成分を表1、2に記載の各割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機で、シリンダー温度、スクリュー回転数を表1に示した条件に設定して溶融混練し、ダイから吐出されるガットは即座に水浴にて冷却し、ストランドカッターによりペレット化した。その後80℃で一晩真空乾燥したペレットを用い、射出成形(住友重機社製SG75H−MIV、シリンダー温度300℃、金型温度80℃)により試験片を調製した。各サンプルの機械的特性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性を評価した結果は表1、2に示すとおりである。本実施例では比較例1〜5と比較して、機械的強度、靭性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性にバランスして優れるものであった。
溶融混練後ペレット、30分間溶融滞留後サンプル、及び射出成形片(溶融滞留2分)に関して、透過型電子顕微鏡を用いて分散するPPS樹脂の分散粒径を測定した。本実施例では溶融混練後ペレット、30分間溶融滞留後サンプル共にPPS樹脂が1〜300nmの粒径で分散しており、2分間溶融滞留させて作製した射出成形片においても、分散粒径は溶融混練後ペレットとほぼ同等の分散粒径であった。一方、比較例3〜5では目的の樹脂相分離構造が形成されていなかった。
[実施例7]
射出成形をシリンダー温度300℃、金型温度130℃で行った以外は、実施例6と同様に評価を行った。金型温度が高いためポリアミド樹脂、PPS樹脂双方の結晶化が促進されており、機械的強度、靭性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性が良好であった。
[比較例6]
シリンダー温度を可塑化部、混練部ともに320℃に設定して300rpmのスクリュー回転数にて溶融混練する以外は実施例1と同様の方法によりサンプルを調製し、評価を行った。サンプルの機械的特性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性およびPPS樹脂分散粒径を評価した結果を表2に示す。樹脂温度は360℃と高温であるためポリアミド樹脂が熱分解を引き起こし、その結果、目的の樹脂相分離構造が形成されず、靭性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性に劣るものであった。
[比較例7]
(b)PPS樹脂の代わりに無水マレイン酸変性のエチレン/プロピレン=85/15モル%共重合体を用いた以外は実施例1と同様の方法によりサンプルを調製し、評価を行った。サンプルの機械的特性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性を評価した結果を表2に示すが、本実施例と比較して、引張強度が低く、また耐加水分解性にも劣るものであった。
[比較例8]
下に示す各成分を表2に記載の各割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機で、シリンダー温度を可塑化部、混練部ともに300℃に設定して200rpmのスクリュー回転にて溶融混練し、ダイから吐出されるガットは即座に水浴にて冷却し、ストランドカッターによりペレット化した。その後80℃で一晩真空乾燥したペレットを用い、射出成形(住友重機社製SG75H−MIV、シリンダー温度280℃、金型温度80℃)により試験片を調製した。サンプルの機械的特性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性およびPPS樹脂分散粒径を評価した結果を表2に示す。本比較例では目的の樹脂相分離構造が形成されず、耐薬品性は優れるものの靭性に劣るものであった。
[比較例9]
ポリアミドにナイロン46を使用、シリンダー温度を可塑化部、混練部ともに300℃に設定し300rpmのスクリュー回転数にて溶融混練する以外は、実施例1と同様の方法によりサンプルを調製し、評価を行った。溶融混練後ペレットの透過型電子顕微鏡観察では1nm以上の構造物が見られず、ナイロン46とPPS樹脂は分子相溶していることが示されたが、315℃で30分溶融滞留後サンプル及び射出成形片ではスピノーダル分解が進行するため分散するPPS樹脂の粒径が大きくなっていた。また該射出成形片の機械的特性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性を評価した結果を表2に示すが、目的の樹脂相分離構造が形成されていないため、靭性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性に劣るものであった。
[実施例17〜20]、[比較例10〜11]
下に示す各成分を表3に記載の各割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機で、シリンダー温度、スクリュー回転数を表2に示した条件に設定して溶融混練し、ダイから吐出されるガットは即座に水浴にて冷却し、ストランドカッターによりペレット化した。その後80℃で一晩真空乾燥したペレットを用い、射出成形(住友重機社製SG75H−MIV、シリンダー温度300℃、金型温度80℃)により試験片を調製した。各サンプルの機械的特性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性、溶解性を評価した結果は表3に示すとおりである。本実施例では比較例10〜11と比較して、機械的強度、靭性、耐塩化カルシウム性、耐加水分解性にバランスして優れ、特に溶解性優れるものであった。 本実施例および比較例に用いた(a)ポリアミド樹脂は以下の通りである。
(A−1):融点225℃、98%硫酸1g/dlでの相対粘度4.30のナイロン6樹脂
(A−2):融点225℃、98%硫酸1g/dlでの相対粘度3.40のナイロン6樹脂
(A−3):融点225℃、98%硫酸1g/dlでの相対粘度2.75のナイロン6樹脂
(A−4):融点225℃、98%硫酸1g/dlでの相対粘度2.35のナイロン6樹脂
(A−5):融点265℃、98%硫酸1g/dlでの相対粘度3.70のナイロン66樹脂
(A−6):融点180℃、98%硫酸1g/dlでの相対粘度2.50のナイロン12樹脂
(A−7):融点295℃、96%硫酸1g/dlでの相対粘度3.00のナイロン46樹脂
同様に、(b)PPS樹脂は以下の通りである。
(B−1):融点280℃、MFR=100g/30分(315.5℃、5kg荷重)のPPS樹脂
(B−2):融点280℃、MFR=500g/30分(315.5℃、5kg荷重)のPPS樹脂
(B−3):融点280℃、MFR=1000g/30分(315.5℃、5kg荷重)のPPS樹脂
(B−4):融点280℃、MFR=3000g/30分(315.5℃、5kg荷重)のPPS樹脂。
同様に、(c)相溶化剤は以下の通りである。
(C−1):エポキシ当量875〜975、分子量1600のビスフェノールA型エポキシ樹脂
(C−2):γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン製SH6040)
(C−3)3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン製KBE−9007)
(EPR):無水マレイン酸変性のエチレン/プロピレン=85/15モル%共重合体。
Figure 2006111859
Figure 2006111859
Figure 2006111859
ポリアミド樹脂連続相に分散したPPS樹脂またはポリアミド樹脂の界面相厚みを測定したときの電界放出型電子顕微鏡−EDX線分析の一例を示すモデル図である。

Claims (8)

  1. (a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂の合計100重量%として(a)ポリアミド樹脂50〜99重量%、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂50〜1重量%から構成される樹脂組成物であって、該樹脂組成物中に電子顕微鏡で観察される樹脂相分離構造において(a)ポリアミド樹脂が連続相、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂が分散相を形成し、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂が1〜300nmの分散粒径で分散していることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. (a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂のうち、高融点である方の樹脂の融点〜融点+40℃の温度で30分間溶融滞留させ、水浴にて冷却した樹脂組成物中に分散しているポリフェニレンスルフィド樹脂の分散粒径が1〜300nmであることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記分散相を形成する(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂の界面相の厚みが30〜70nmであることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. (a)ポリアミド樹脂70〜95重量%、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂30〜5重量%から構成されることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. ポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、(c)相溶化剤を0.01〜10重量部含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. (c)相溶化剤がビスフェノール−グリシジルエーテル系エポキシ化合物、エポキシ基またはイソシアネート基を有する有機シラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. (a)ポリアミド樹脂、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)相溶化剤からなる溶融混合物に、樹脂温度を300℃〜350℃に制御しつつ0.3kWh/kg以上の混練エネルギーを付与することにより製造せしめることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のポリアミド樹脂組成物。
  8. (a)ポリアミド樹脂、(b)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)相溶化剤からなる溶融混合物に、樹脂温度を300℃〜350℃に制御しつつ0.3kWh/kg以上の混練エネルギーを付与することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法。
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