JP2006103581A - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

車両の操舵制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006103581A
JP2006103581A JP2004294932A JP2004294932A JP2006103581A JP 2006103581 A JP2006103581 A JP 2006103581A JP 2004294932 A JP2004294932 A JP 2004294932A JP 2004294932 A JP2004294932 A JP 2004294932A JP 2006103581 A JP2006103581 A JP 2006103581A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
vehicle
electric motor
driver
steering angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004294932A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4283199B2 (ja
Inventor
Mitsunori Kawashima
光則 河島
Osamu Tsurumiya
修 鶴宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004294932A priority Critical patent/JP4283199B2/ja
Publication of JP2006103581A publication Critical patent/JP2006103581A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4283199B2 publication Critical patent/JP4283199B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

【課題】 舵角保持区間で運転者が容易に一定舵角を保持できるようにして、目標位置に車両を正確に移動させることのできる車両の操舵制御装置を提供する。
【解決手段】 転舵機構を駆動する電動モータ4と、この電動モータ4の通電を制御する制御手段31を設ける。制御手段31は、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させるときに電動モータ4を駆動する。このとき、電動モータ4は路面側入力トルクを打ち消す方向のトルクが生じるように制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置に関するものである。
駐車時の転舵操作を自動的に行う操舵制御装置として、車輪を転舵する転舵機構に電動モータを付加し、この電動モータを予め記憶されているプログラムにしたがって制御するものが開発されている。この種の操舵制御装置は、通常、基準位置(例えば、車庫入れ開始位置)からの相対位置変化量と車両の転舵角の関係を予めマップの形で記憶しておき、基準位置から目標位置に進む間に、マップを参照して得られた目標転舵角と実舵角の偏差を小さくするように電動モータを制御する。
また、基準位置から車両を斜め前方の折り返し位置まで前進させた後に、車両を後退させて最終駐車位置に移動させる場合に、折り返し位置までを前述のような自動操舵で行い、折り返し位置から最終駐車位置までは運転者による手動操舵で行うものが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の操舵制御装置は、折り返し位置までは電動モータによる制御によって車両が設定姿勢に操舵され、車両が折り返し位置まで進むと、音声教示等によってシフトレバーをリバースに切り換えることが運転者に知らされると共に、車両の停止時に、後退動作に備えた転舵角に電動モータによって変更される。そして、操舵制御装置による制御はこの時点で終了し、この後には運転者が転舵機構を一定舵角(例えば、最大舵角)に保持し、そのまま車両を後退させて最終駐車位置まで移動させる。
特許第3266828号公報
この従来の操舵制御装置の場合、折り返し位置から最終駐車位置まで車両を後退させる間は、運転者が転舵機構を一定舵角に保持し続けなればならないが、運転者は後退の間に周囲の安全を確認する必要もあり、転舵機構を一定舵角に保持し続けるのは必ずしも容易ではない。特に、高齢者や体の不自由な運転者にとって舵角の一定保持は難しく、所定の保持舵角が維持されない場合には、目標位置での正確な停車が難しくなる。
一般に、車両の前輪には、前進走行時における直進性を高めるために、キャスタートレールが設定されている。このキャスタートレールとは、タイヤを側面から見たときのホイール接地点と、キングピン中心線と路面の交点との距離であるが、車両の前進時には、この両点のオフセット量により、キングピン回りにモーメントが発生し、タイヤを直進位置に復元させようとするセルフアライニングトルクが発生する。しかし、車両の後退時には、タイヤをより切り込もうとする方向に路面反力によるモーメントが発生するため、運転者は、このモーメントに抗する力をステアリングホイールに付与しなければならない。
上記の操舵制御装置にあっては、このこともあってなおさら一定舵角の保持が難しいというのが実情である。
そこでこの発明は、舵角保持区間で運転者が容易に一定舵角を保持できるようにして、目標位置に車両を正確に移動させることのできる車両の操舵制御装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、運転者の操舵により車輪を転舵可能な転舵機構(例えば、後述の実施形態における転舵機構3)と、この転舵機構を駆動する電動モータ(例えば、後述の実施形態における電動モータ4)と、この電動モータの通電を制御する制御手段(例えば、後述の実施形態における制御手段31)と、を備え、所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置において、前記の運転状況で運転者が一定舵角を保持するときに、車輪を介して前記転舵機構に伝達される路面側から入力されるトルクを打ち消す方向のトルクが生じるように前記電動モータを駆動するようにした。
この発明の場合、所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させると、電動モータが駆動することで路面側から入力されるトルクを打ち消す方向のトルクが発生する。この結果、舵角保持状態で路面側から転舵機構に入力されたトルクは電動モータのトルクによって打ち消され、運転者による舵角保持は容易になる。
また、請求項2に記載の発明は、運転者の操舵により車輪を転舵可能な転舵機構(例えば、後述の実施形態における転舵機構3)と、この転舵機構を駆動する電動モータ(例えば、後述の実施形態における電動モータ4)と、この電動モータの通電を制御する制御手段(例えば、後述の実施形態における制御手段31)と、を備え、所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置において、前記転舵機構の実舵角を検出する舵角検出手段(例えば、後述の実施形態における転舵角センサ19)を設け、前記の運転状況で運転者が一定舵角を保持するときに、運転者が保持すべき目標保持舵角に前記舵角検出手段によって検出される実舵角が一致するように前記電動モータを駆動するようにした。
この発明の場合、所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させると、このとき目標保持舵角に実舵角が一致するように電動モータが駆動されるため、路面側からの入力トルクによって実舵角が目標保持舵角からずれ始めると、そのずれが電動モータによるトルクの付与によって修正される。
この結果、運転者による舵角保持は容易になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、運転者による操舵入力を検出する操舵検出手段(例えば、後述の実施形態におけるトルクセンサ5)を設け、この操舵検出手段によって運転者による規定値以上の操舵入力が検出されたときに、前記電動モータの駆動制御を中止するようにした。
この場合、運転者が障害物の回避等のために規定値以上の操舵入力を行うと、電動モータの駆動制御が中止され、その結果、運転者による自由な操舵が可能になる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記電動モータにHブリッジ型に接続され、対角に配置されたもの同士が対を成す2対4個のスイッチング素子(例えば、後述の実施形態におけるFET40a,40b,41a,41b)を有し、この2対のスイッチング素子を選択的にオン作動させることによって電動モータの回転方向を切り換える駆動切換回路42を設け、操舵検出手段により運転者による規定値以上の操舵入力が検出されたときに、前記すべてのスイッチング素子をオフにするようにした。
この場合、舵角保持中に運転者が不意に規定値以上の操舵入力を行うと、駆動切換回路のすべてのスイッチング素子がオフにされ、その結果、電動モータの自由な回転が許容されるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1,3,4に記載の発明において、車両の速度を検出する速度検出手段(例えば、後述の実施形態における回転角センサ25)を設け、この速度検出手段で検出される車両速度が速いほど発生トルクが大きくなるように前記電動モータを制御するようにした。
一般に、車両速度が速いほど路面側からの入力トルク、特にキャスタートレールに起因して切り込み方向に働く入力トルクが大きくなるが、この場合、車両速度が速いほど路面側入力を打ち消す電動モータのトルクが大きくなるため、運転者による舵角保持はより容易になる。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、目標保持舵角と実舵角の偏差が所定値以上になる状態が所定時間以上続いたときに、前記電動モータの駆動制御を中止するようにした。
この場合、舵角保持中に運転者の意思によって操舵入力を行うと、目標保持舵角と実舵角の偏差が所定値以上になる状態が続くため、この状態が所定時間以上続くと、電動モータの駆動制御が中止され、電動モータの自由な回転が許容されるようになる。
請求項1に記載の発明によると、運転者による舵角保持区間において電動モータのトルクが路面側から入力されるトルクを打ち消すように働くため、運転者による舵角保持が容易かつ確実なものとなる。したがって、この発明によれば、目標位置への車両の移動を正確に行うことができる。
また、請求項2に記載の発明によると、運転者による舵角保持区間において目標保持舵角に舵角検出手段によって検出される実舵角が一致するように電動モータが駆動されるため、運転者による舵角保持が容易かつ確実なものとなり、その結果、目標位置に車両を正確に移動させることが可能となる。
請求項3に記載の発明によると、操舵検出手段によって運転者による規定値以上の操舵入力が検出されたときに、電動モータの駆動制御を中止するため、障害物の回避等のために運転者が操舵を行う際に迅速な転舵が可能になる。
請求項4に記載の発明によると、駆動切換回路のHブリッジ型に組まれたスイッチング素子をすべてオフにすることによって電動モータの自由な回転を許容するようにしたため、簡単な構成によって電動モータの駆動制御の中止を実現することができる。
請求項5に記載の発明によると、車両速度が速いほど路面側入力を打ち消す電動モータのトルクが大きくなるため、車両速度が増した場合にも運転者による舵角保持が容易になり、目標位置への車両の移動をより正確に行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明によると、目標保持舵角と実舵角の偏差が所定値以上になる状態が所定時間以上続いたときに、電動モータの駆動制御を中止するようにしたため、障害物の回避等のために運転者が操舵切換えを行う際に迅速な転舵が可能になる。
以下、この出願の発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図2は、請求項1に記載の発明を適用した車両100の概略構成図であり、同図中Wf,Wrは、車両の前輪と後輪、1は、ステアリングホイールである。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト2と、ギヤ機構やタイロッド等から成る転舵機構3を介して車体左右の前輪Wfに連係されており、転舵機構3には同機構3を駆動するアクチュエータである電動モータ4が付設されている。また、ステアリングシャフト2には、運転者による操舵トルクを検出するトルクセンサ5が設けられ、このトルクセンサ5が電動モータ4と共に電動パワーステアリングを構成している。電動モータ4は、コントローラ(電子制御ユニット)6によって制御され、基本的に電動パワーステアリングの駆動源として機能するが、後述するスイッチ操作による切り換えにより、駐車時に自動操舵を行う操舵制御装置の駆動源としても機能する。この場合も、電動モータ4は同じコントローラ6によって制御される。
また、コントローラ6の入力側には、前記トルクセンサ5が接続されている他、ステアリングホイール1の回転角から前輪Wfの転舵角を検出する転舵角センサ25と、シフトレバーで選択されたシフトレンジ(「D」レンジ、「R」レンジ、「N」レンジ、「P」レンジ等)を検出するシフトポジションセンサ7と、ブレーキの踏み込みの有無に連動するブレーキスイッチ8等が接続されており、一方、出力側には、前記電動モータ4の他に、音声案内によって運転者の操作を支援し、或いは、運転者に注意を喚起する音声教示スピーカ9が接続されている。また、コントローラ6には、モニター10(図3参照)を一体に組み込んだ後述する操作パネル11の配線が接続されると共に、操舵装置の電源スイッチ12が接続されている。この電源スイッチ12は、自動操舵時には緊急停止スイッチとしても機能する。
なお、図中配線は省略されているが、コントローラ6の入力側には、さらに、前後輪Wf,Wrの回転角を検出する回転角センサ19と、車両の前後両側に配置され走行時に障害物を超音波やレーダ等で検出する障害物検出手段13と、車両の前後中央に配置され車両前方と後方の画像を撮影する撮影手段14が接続されている。
操作パネル11には、図3に示すようにモニター10の他、駐車モード(左/右の後方並列駐車モードと縦列駐車モード)を設定するモード選択スイッチ15a〜15dと、自動操舵を開始するスタートスイッチ16、警告ランプ17、ブザー18等が設けられ、運転者の操作意思をスイッチ操作でコントローラ6に反映させると共に、車両100の状態や制御状態をモニター10や警告ランプ17,ブザー18等によって運転者に知らせるようになっている。
また、コントローラ6の記憶部6aには、4種類の駐車モード(左/右の後方並列駐車モードと、左/右の縦列駐車モード)毎に車両100の移動距離に対応する転舵角のデータ(規範経路)が記憶されており、これらが操舵制御時に必要に応じて読み出されるようになっている。
図4,図5は、左側の後方並列駐車における車両100の進む規範経路を示すものである。例えば、この左側の後方並列駐車においては、車両100を、(1)の駐車基準位置から(2)の折り返し位置を経て(3)の最終駐車位置(目標位置)に移動させるが、この経路を示すマップ(移動距離に応じた転舵角のデータ)がコントローラ6の記憶部6aに記憶されている。なお、(1)の駐車基準位置とは、車両100が駐車枠21と直交した姿勢において、車両100の中心が駐車枠21の中心線上に位置される、駐車枠21に近接した位置のことを言う。
この実施形態においては、コントローラ6a内において前記のデータの呼び出しを行う部分が規範経路設定手段30を構成している(図1参照)。
一方、コントローラ6内の処理機能部には、図1に示すように制御手段31が構成されており、この制御手段31は、駐車時に自動操舵が開始されると、選択された駐車モードに応じたマップを記憶部6aから呼び出し、車両100が駐車基準位置(1)から前方の折り返し位置(2)に達するまでの間は、転舵角が常時マップ値に一致するように電動モータ4の出力を制御する。なお、車両100が折り返し位置(2)から最終駐車位置(3)まで後退する間は、転舵は基本的に運転者の手動操作によって行われる。
コントローラ6は、図1に示すように車両100の位置情報を検出する位置情報検出手段32を備えている。位置情報検出手段32は、この実施形態では回転角センサ19の検出値を基に駐車基準位置(1)からの車両100の移動距離を検出するようになっている。車両100が駐車基準位置(1)から前方の折り返し位置(2)まで移動する間の電動モータ4の出力制御では、位置情報検出手段32で検出した車両100の移動距離を基に、その移動距離に対応した目標転舵角をマップ値から求める。制御手段31は、このとき目標転舵角と実転舵角の偏差をゼロにするように電動モータ4の出力を制御する。なお、車両100の移動距離は周知の前輪Wfの周長と回転角センサ19で検出した車輪の回転角との積によって求め、実転舵角は転舵角センサ25の検出値から求める。
ところで、車両100が折り返し位置(2)から後退するときには、まず、運転者が予め設定された舵角に転舵機構3を保持し、車両100が最終駐車位置(3)に近接した切り戻しポイントp(図5参照)に達するまでは、運転者がその舵角を保持し続ける。この装置においては、この車両100の後退時に舵角保持をアシストする機能が備えられている。以下では、この機能を実現するための構成について説明する。
電動モータ4の制御回路には、図1に示すような駆動切換回路42が設けられている。この駆動切換回路42は、電動モータ4のモータコイルの両端にスイッチング素子である2対4個のFET(電界効果トランジスタ)40a,40b,41a,41bがHブリッジ型に接続されて成り、対角位置にあるFET40a,40b及び41a,41bが夫々対を成し、これらの対のFETを選択的にオン作動させることにより、電動モータ4の回転方向を任意に切り換えられるようになっている。この駆動切換回路42は、基本的にトルクセンサ5によって検出されるトルクの向きに応じ、制御手段31の指令に従って制御される。また、電動モータ4の出力は、FET40a,40b,41a,41bを介して制御手段31によってPWM制御される。尚、図1中43はバッテリを示し、44は電流センサを示す。
前述のように駐車時に舵角を一定に保持した状態で車両100を後退させたときには、路面側からの入力トルクに応じてこのトルクに抗するトルクを発生するように電動モータ4に微小電流を流す。具体的には、コントローラ6では、前輪Wfを通した路面側からのトルクの入力をトルクセンサ5によって監視し、制御手段31では、トルクセンサ5で検出されたトルクを打ち消すように電動モータ4への出力を制御する。このとき、電動モータ4は、路面側からの入力トルクに応じた電流が流れるように制御手段31にって制御されるが、この制御では、電動パワーステアリング用のトルク−電流マップを用い、そこで求めた電流値に係数を乗じるようにしても良い。なお、専用のマップを用いることも可能である。
また、制御手段31は、前述の舵角保持の間にトルクセンサ5(操舵検出手段)によって規定値以上の運転者による操舵トルクが検出されると、図9に示すようにすべてのFET40a,40b,41a,41bを同時にオフにし、それによって電動モータ4による駆動制御(舵角保持制御)を禁止し、電動モータ4の自由な回転を許容する。
次に、駐車時の実際の作動を、左側の後方並列駐車を例にとって説明する。
まず、運転者がステアリングホイール1を直接操作し、目視確認を行いながら車両100を図4に示す駐車基準位置(1)まで移動させる。そこで運転者は一旦車両100を停止させ、操作パネル11上のモード選択スイッチ15a〜15dのうちの左側の後方並列駐車モードを選択し、その後にスタートスイッチ16を押すとスタートスイッチ16が点灯して操舵制御が開始される。
操舵制御が開始されると、コントローラ6内では駐車モードに応じた出力データのマップが読み込まれ、制御手段31による電動モータ4の制御が行われる。
車両100は、ブレーキペダルの解除、若しくは、その解除とアクセル操作によって前進し、それに伴って出力データのマップ値に沿うように転舵角を制御する。これにより、車両100は、図4に示すように右方向に姿勢を変化させながら前進し、第1の目標位置(2)に達した時点で転舵が一旦中立状態に戻される。このとき、モニター10の表示と音声教示スピーカ9からの指示によって車両100を停止させるべきことが運転者に伝えられ、運転者はこの指示に従ってブレーキペダルを踏み込む。また、このとき転舵機構3は電動モータ4によって続く後退作動に備えた左方向の設定舵角に操作される。つづいて、運転者は、モニター10の表示と音声教示スピーカ9の指示に従ってシフトレンジをRに切り換える。
この後、運転者がシフトレンジをRに切り換え、ステアリングホイール1を一定舵角に保持したままブレーキペダルを徐々に解除し、必要に応じてアクセル操作を行うと、車両100は、図5に示すように運転者の保持舵角に倣って後退を始める。この間、電動モータ4による積極的な自動操舵は行われないが、駆動切換回路42が制御手段31によって前述のように制御され、路面側入力トルクに抗するように電動モータ4が駆動される。したがって、このとき運転者による舵角保持が電動モータ4によってアシストされ、運転者はステアリングホイール1の切り戻しを行うタイミングまで容易に舵角を維持することが可能になる。
このときの路面側入力トルクで最も舵角保持に影響するのは、図6に示すようにキャスタートレールに起因して前輪Wfをより切り込もうとする方向に作用するトルクTである。この操舵制御装置では、上述のようにこの路面側入力トルクTに抗するように電動モータ4を制御することにより、電動モータ4によるトルクT´が路面側入力トルクTを打ち消すように作用する。舵角保持区間a(図5参照)で電動モータ4に流す電流(アシスト電流)と、それによって得られる電動モータ4による舵角保持トルクは図7に示すようになる。
こうして、図5に示す切り戻しポイントpまで車両100が後退すると、運転者がステアリングホイール1を切り戻し、さらに車両が所定量後退したところでブレーキペダルを踏み込む。これにより、車両100は最終駐車位置(3)で停止し、その後、運転者がシフトレバーをパーキングレンジに入れたところで、操舵制御装置による制御は終了する。
また、ここまでの説明は最終的にステアリングホイール1を切り戻すまで運転者が転舵を行わない場合であるが、前述の舵角保持の状態から運転者が規定値以上のトルクで舵角操作を行うと、そのことがトルクセンサ5によって検出され、制御手段31による制御によって駆動切換回路42のすべてのFET40a,40b,41a,41bがオフにされ、ステアリングホイール1を通した電動モータ4の自由な回転が許容されるようになる。図10は、このときのステアリングトルクと各FET40a,40b,41a,41bのオン・オフ状態を示すものである。なお、図8,図10において、qは、運転者による操舵トルクの入力ポイントを示し、aは、舵角保持アシスト領域、bは、入力ポイントqを超えた後のフリー舵角領域を夫々示す。
以上では左側の後方並列駐車の場合を例に説明したが、他のモードの駐車においても同様である。
なお、この実施形態においては、トルクセンサの検出値に応じて舵角保持のための電動モータの制御を行うようにしているが、車両速度が速いほど発生トルクが大きくなるように電動モータを制御するようにしても良い。このようにした場合には、車速と共に増大するキャスタートレールに起因する切込み方向の反力をより有効に打ち消すが可能になる。
つづいて、請求項2に記載の発明の実施形態について説明する。
この実施形態の全体構成は前述の実施形態の図1〜図3に示したものとほぼ同様であるが、車両後退時における舵角保持のための制御が異なっている。以下では、全体構成については前述の説明と重複するため省略するが、図面は前述の実施形態のものを適宜参照するものとする。
この操舵制御装置においては、舵角保持状態で車両100を後退させるときに電動モータ4に微小電流を流すものであるが、制御手段31による電流制御は、運転者が保持すべき目標保持舵角に転舵角センサ25によって検出される実舵角が一致するように行われる。また、制御手段は31は、目標保持舵角と実舵角の偏差が所定値以上になる状態が所定時間以上続いたときには、電動モータ4の駆動制御を中止するようになっている。
この操舵制御装置の場合、舵角保持状態で車両100が後退しているときに、路面側からの入力トルクによって実舵角が目標舵角からずれ始めると、そのずれを小さく方向に電動モータ4が制御される。したがって、この装置の場合、キャスタートレールに起因する路面からの入力トルク等に拘わらず、図11に示すように常に一定の保持舵角に維持される。因みに、同図に示すように電動モータ4による舵角保持制御が行われない場合には、キャスタートレールに起因する入力トルクによってラックエンド方向に転舵され易くなる。
また、舵角保持状態から障害物回避等のためステアリングホイール1が運転者によって操作されたときには、実舵角が目標保持舵角から大きくずれ(偏差が所定値以上になり)、しかも、その状態が所定時間以上続くことになるため、電動モータ4の駆動制御が中止され、ステアリングホイール1を通した電動モータ4の自由な回転が許容される。ただし、前述の実施形態と同様にトルクセンサを利用し、そのトルクセンサの検出値が規定値以上である場合に電動モータ4の駆動制御を中止するようにしても良い。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、以上の実施形態では、すべてのFETをオフにすることによって電動モータの駆動制御を中止するようにしているが、電動モータのモータコイルとFETを接続する配線部にリレースイッチを介装し、このリレースイッチを開くことによって電動モータの駆動制御を中止するようにしても良い。
また、転舵機構の実舵角を検出する転舵角センサ(舵角検出手段)は、ステアリングシャフトの回転角を検出するものであっても良いが、ラック&ピニオンのラック移動量を検出するものであっても良い。
この発明の一実施形態を示す操舵制御装置の機能ブロック図。 同実施形態を示す車両の概略構成図。 同実施形態における操作パネルの平面図。 同実施形態の作動を説明する模式図。 同実施形態の後退時における作動を説明する模式図。 同実施形態の後退時における車輪の転舵方向と保持トルクの向きの関係を示す車両の模式的な平面図。 舵角保持の際に電動モータに流す電流と、電動モータによるアシストトルクを示す特性図。 同実施形態の後退時における作動を説明する模式図。 同実施形態の駆動切換回路の作動状態を示す回路図。 同実施形態におけるトルクの入力と各FETの作動状態の関係を示す特性図。 この発明の他の実施形態と比較例の、車両後退時における保持舵角の変化を示す特性図。
符号の説明
3 転舵機構
4 電動モータ
5 トルクセンサ(操舵検出手段)
19 回転角センサ(速度検出手段)
25 転舵角センサ
31 制御手段
40a,40b,41a,41b FET(スイッチング素子)
42 駆動切換回路

Claims (6)

  1. 運転者の操舵により車輪を転舵可能な転舵機構と、
    この転舵機構を駆動する電動モータと、
    この電動モータの通電を制御する制御手段と、を備え、
    所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置において、
    前記の運転状況で運転者が一定舵角を保持するときに、車輪を介して前記転舵機構に伝達される路面側から入力されるトルクを打ち消す方向のトルクが生じるように前記電動モータを駆動することを特徴とする車両の操舵制御装置。
  2. 運転者の操舵により車輪を転舵可能な転舵機構と、
    この転舵機構を駆動する電動モータと、
    この電動モータの通電を制御する制御手段と、を備え、
    所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置において、
    前記転舵機構の実舵角を検出する舵角検出手段を設け、
    前記の運転状況で運転者が一定舵角を保持するときに、運転者が保持すべき目標保持舵角に前記舵角検出手段によって検出される実舵角が一致するように前記電動モータを駆動することを特徴とする車両の操舵制御装置。
  3. 運転者による操舵入力を検出する操舵検出手段を設け、この操舵検出手段により運転者による規定値以上の操舵入力が検出されたときに、前記電動モータの駆動制御を中止することを特徴とする請求項1または2に記載の車両の操舵制御装置。
  4. 前記電動モータにHブリッジ型に接続され、対角に配置されたもの同士が対を成す2対4個のスイッチング素子を有し、この2対のスイッチング素子を選択的にオン作動させることによって電動モータの回転方向を切り換える駆動切換回路を設け、
    操舵検出手段により運転者による規定値以上の操舵入力が検出されたときに、前記すべてのスイッチング素子をオフにすることを特徴とする請求項3に記載の車両の操舵制御装置。
  5. 車両の速度を検出する速度検出手段を設け、この速度検出手段で検出される車両速度が速いほど発生トルクが大きくなるように前記電動モータを制御することを特徴とする請求項1,3,4のいずれかに記載の車両の操舵制御装置。
  6. 目標保持舵角と実舵角の偏差が所定値以上になる状態が所定時間以上続いたときに、前記電動モータの駆動制御を中止することを特徴とする請求項2に記載の車両の操舵制御装置。

JP2004294932A 2004-10-07 2004-10-07 車両の操舵制御装置 Expired - Fee Related JP4283199B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004294932A JP4283199B2 (ja) 2004-10-07 2004-10-07 車両の操舵制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004294932A JP4283199B2 (ja) 2004-10-07 2004-10-07 車両の操舵制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006103581A true JP2006103581A (ja) 2006-04-20
JP4283199B2 JP4283199B2 (ja) 2009-06-24

Family

ID=36373768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004294932A Expired - Fee Related JP4283199B2 (ja) 2004-10-07 2004-10-07 車両の操舵制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4283199B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008254567A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Mitsubishi Electric Corp 駐車支援装置
JP2013525192A (ja) * 2010-04-28 2013-06-20 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 縦方向ガイドおよび横方向ガイドを備えた駐車システム
EP2620350B1 (de) * 2012-01-28 2015-03-04 Audi Ag Verfahren zum Lenken eines Fahrzeugs mittels eines Lenkassistenzsystems
WO2020090864A1 (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 東京計器株式会社 ハンドル角制御装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008254567A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Mitsubishi Electric Corp 駐車支援装置
JP2013525192A (ja) * 2010-04-28 2013-06-20 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 縦方向ガイドおよび横方向ガイドを備えた駐車システム
EP2620350B1 (de) * 2012-01-28 2015-03-04 Audi Ag Verfahren zum Lenken eines Fahrzeugs mittels eines Lenkassistenzsystems
US9156464B2 (en) 2012-01-28 2015-10-13 Audi Ag Driver assistance system with hands-off maintaining of steering angle and lane keeping function
WO2020090864A1 (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 東京計器株式会社 ハンドル角制御装置
CN112930298A (zh) * 2018-10-30 2021-06-08 东京计器株式会社 方向盘角度控制装置
JPWO2020090864A1 (ja) * 2018-10-30 2021-09-16 東京計器株式会社 ハンドル角制御装置
JP7423542B2 (ja) 2018-10-30 2024-01-29 東京計器株式会社 ハンドル角制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4283199B2 (ja) 2009-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3645969B2 (ja) 車両の自動操舵装置
JP3182508B2 (ja) 車両の自動操舵装置
US6424895B1 (en) Automatic steering system for vehicle
JP3311277B2 (ja) 車両の自動操舵装置
US6275754B1 (en) Automatic steering system for vehicle
JP4587050B2 (ja) 車両用操舵装置
JP4587051B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2001063597A (ja) 車両の自動操舵装置
JP3881775B2 (ja) 車両の自動操舵装置
JP3569621B2 (ja) 車両の自動操舵装置
JPH11198839A (ja) 車両の自動操舵装置
JPH10114273A (ja) 車両の自動操舵装置
JP3138804B2 (ja) 車両の自動操舵装置
JP4283199B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP3420581B2 (ja) 車両の駐車支援装置
JP4110040B2 (ja) 車両の自動操舵装置
JP4283198B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JPH11198840A (ja) 車両の自動操舵装置
JPH10287259A (ja) 車両の自動操舵装置
JP4092044B2 (ja) 車両の自動操舵装置
JP2009101970A (ja) 駐車支援装置
JP2001001928A (ja) 車両の自動操舵装置
JP4286761B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP4249111B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP2017144892A (ja) 電動パワーステアリング装置、プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080715

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090310

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees