JP2006096224A - 非乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カウル部に備えたエアバッグにより、自動車の前部のフードを迅速に移動させる。
【解決手段】フード3とフロントガラス5との間に配置されたカウルトップカバー8に設けたケース25に、折り畳んだエアバッグ21を収納する。フード3の後端部に、フード側受部13を設ける。車体1と歩行者とが衝突し、エアバッグ21が展開すると、ケース25の蓋部55が開く。この蓋部55がフード側受部13に当接し、フード3を上方に押し上げるとともに後側に移動させる。展開するエアバッグ21がフード3に広い面積で当接してこのフード3を押し上げる。エアバッグ21の展開に伴い、蓋部55はフード側受部13から離れて後方に回動し、カウルトップカバー8のカバー部8aのワイパーの軸58などの部材を覆う。エアバッグ21は、さらに展開し、車体1のAピラーの一部を覆う。
【選択図】図1

Description

本発明は、歩行者などの非乗員と車両との衝突が避けられない場合に、衝突した非乗員の保護を図る非乗員保護装置に関する。
従来、車両と歩行者との衝突が避けられない場合に、歩行者への衝撃の緩和を図るいわゆる歩行者保護エアバッグを備えた歩行者保護装置が提案されている。この歩行者保護装置は、車体前部のフードの後端部を上昇可能に支持するとともに、このフードの後端下方に袋状のエアバッグを折り畳んで収納している。そして、この歩行者保護装置は、車両と歩行者との衝突を検出した際に、ガスを供給してエアバッグを展開させ、このエアバッグでフードの後端部を持ち上げて、はね上げられた歩行者がフードにいわゆる二次衝突した際のフードが変形する空間を確保して衝撃吸収特性を向上するとともに、このエアバッグでフロントガラスの両側のピラー部を覆い、歩行者の頭部などがピラー部に衝突する際の衝撃の緩和を図っている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、歩行者保護装置において、エンジンルームのフードとフロントガラスとの間のカウル部を覆うカウルトップカバーに、エアバッグとインフレータとを収納する収納部を一体的に設け、部品点数の増加を抑制することを図った構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この構成では、エアバッグはフードとフロントガラスとの間に展開し、すなわち、フードの後端部より後方に展開するため、フードを押し上げる機能を有さず、単にエアバッグで車両の一部を覆うようになっている。
特開2000−264146号公報 (第1頁、図3−4) 特開2003−252144号公報 (第1頁、図3)
上記のように、カウルトップカバーにエアバッグを収納する場合には、展開するエアバッグでフードを押し上げることが困難で、仮にエアバッグの収納位置を若干前方に設定したとしても、エアバッグはフードの後端部にから後側に逃げるように展開し、フードを迅速に持ち上げることが容易でない問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、エアバッグによりフードを迅速に移動できる非乗員保護装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の非乗員保護装置は、車両の前部に設けられた変形可能なフードとこのフードの後方に位置するウインドシールドとの間を覆うカバー部、上方に開口する開口部を備えた収納部、及び前記開口部を開閉可能に覆うとともに開く際に前記フードに当接してこのフードを上方に押圧する蓋部を備えたカウルトップカバーと、このカウルトップカバーの収納部に折り畳んで収納され、ガスが供給されると前記蓋部を開き前記開口部から展開するエアバッグと、このエアバッグにガスを供給するインフレータと、非乗員との衝突を検出して前記インフレータを動作させる制御手段と、前記フードの後部を上方に移動可能に支持する支持部とを具備したものである。
そして、この構成では、制御手段が非乗員と車両との衝突を検出すると、すなわち、車両に非乗員が実際に衝突した衝撃を検出しあるいは車両と非乗員との不可避の衝突を予測すると、エアバッグにガスが供給される。すると、このエアバッグは、カウルトップカバーの蓋部を開き開口部から展開する。開く蓋部及び展開するエアバッグがフードを押圧して上方に移動させる。車両の前部に衝突しはね上げられた非乗員がさらにフードに衝突した際に、フードの変形に要する空間が確保され、衝撃吸収特性が向上する。展開したエアバッグは、車両の少なくとも一部を覆い、非乗員が車両に衝突する際の衝撃が緩和される。カウルトップカバーにエアバッグの収納部を設けることにより、モジュール化が可能になり、製造コストの低減が可能になる。カウルトップカバーにエアバッグを収納することにより、エアバッグの収納位置が制限されるが、カウルトップカバーの蓋部でフードを押圧することにより、フードを迅速に移動させることが可能になる。
請求項2記載の非乗員保護装置は、請求項1記載の非乗員保護装置において、フードは、後方に移動可能に設けられるとともに、蓋部が開く際にこの蓋部が前方から当接するフード側受部を備えたものである。
そして、この構成では、開く蓋部が前方からフード側受部に当接することにより、フードが後方に移動する。フードが後方に移動することにより、このフードにエアバッグが広い面積で当接し、フードを確実に移動させることが可能になる。
請求項3記載の非乗員保護装置は、請求項1または2記載の非乗員保護装置において、蓋部は開いた状態で、カバー部の上側を覆うものである。
そして、この構成では、カバー部及びカバー部上に突出する部材が開いた蓋部により覆われるため、エアバッグが干渉されることなく円滑に展開するとともに、非乗員がカバー部上に突出する部材に直接当接することがなくなり、効果的に保護される。
請求項4記載の非乗員保護装置は、請求項1ないし3いずれか一記載の非乗員保護装置において、蓋部は開いた状態で、エアバッグに対して支持部を覆い、このエアバッグの展開を案内するものである。
そして、この構成では、支持部が開いたカバー部により覆われるため、エアバッグが支持部に干渉されることなく、カバー部に案内されて円滑に展開する。
本発明によれば、車両と非乗員との衝突を検出した際に、エアバッグで車両の少なくとも一部を覆うとともに、開く蓋部及び展開するエアバッグによりフードを迅速に移動させ、車両に衝突した非乗員をフードの変形とエアバッグとにより効果的に保護できる。カウルトップカバーにエアバッグの収納部を設けることにより、モジュール化が可能になり、製造コストを低減できる。
以下、本発明の非乗員保護装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図3において、1は車両である自動車の車体で、この車体1には、前部のエンジンルーム2を覆うフード3と、エンジンルーム2の後方に位置する車室4を覆うウインドシールドとしてのフロントガラス5と、これらエンジンルーム2と車室4との間のカウル部7を覆うカウルトップカバー8となどが取り付けられているとともに、フード3の後端下方などに位置して、非乗員保護装置である歩行者保護装置10が備えられている。なお、以下、前方(矢印F方向)、上方(矢印U方向)、及び車幅方向である両側方向(矢印W方向)などの方向は、車体1の直進方向を基準として説明する。
そして、フード3は、ボンネットフードあるいはフロントフードなどとも呼ばれるもので、車体1の前部に設けられ、1枚あるいは複数枚の金属板などから形成されているとともに、いわゆる歩行者傷害軽減ボディを構成し、歩行者が衝突した際に、容易に変形して衝撃を吸収するようになっている。また、このフード3は、前端部近傍に設けたロック機構11と後端部近傍の両側部に設けたヒンジ機構である一対の支持部12とにより車体1の他の部分に連結されている。そして、ロック機構11は、フード3と下方の車体1側とを係脱可能に係合保持する図示しない係合機構を備えるとともに、フード3の前端部近傍の下面に設けられた軸受け部11aと、この軸受け部11aに前後方向に移動可能に支持された車体1側のスライド軸11bとによるスライド機構を備えている。また、支持部12は、フード3の後端部近傍の両側部に設けられ、細長い2枚の金属板のリンク軸12a,12bの一端例えば前端部同士を軸部12cで回動可能に接続するとともに、一方のリンク軸12aの他端の軸部12dを下方の車体1側に接続し、他方のリンク軸12bの他端の軸部12eをフード3側に接続して構成されている。そこで、通常のフード3の開閉時には、ロック機構11のロックを解除することにより、フード3は支持部12の他端の軸部12d,12eのいずれかが支点すなわち回転軸となって開閉可能となり、フード3の前端部が上方に回動して、エンジンルーム2の点検などが可能となる。一方、歩行者保護装置10が作動してフード3の後端部に上方に向かう力が加わった際は、ロック機構11によりフード3の前側部は後方への移動及びスライド軸11bを支点とする回動が許容されるとともに、各支持部12によりフード3の後側部は後方への移動とともに一端及び他端すなわち前後の軸部12c,12d,12eが回動し、所定の寸法、例えば5cm程度上方への移動が許容されるようになっている。
さらに、このフード3には、フード側受部13が設けられている。このフード側受部13は、フード3の本体部分を構成する金属板を折り曲げ、いわゆるバーリング加工などを施して、下方に突出する形状に形成されている。本実施の形態では、図1に示すように、フード3の後端部を下方からさらに前側上方に折り返し、前側下方に対向する傾斜面13aが形成されている。
また、フロントガラス5は、両側部がピラー部としてのAピラー14により支持されているとともに、前端部近傍の下面が、シール部を介して車体1を構成するカウルトップパネルにより支持されている。
さらに、カウル部7は、エアボックスなどとも呼ばれるもので、カウルトップパネルとこのカウルトップパネルの前方に位置する車体パネルとの間に上側を開口した樋状に設けられ、この開口を覆ってカウルトップカバー8が取り付けられている。そして、このカウル部7に、ワイパーを駆動するモータなどが配置されているとともに、空調装置の空気取入部などが接続されている。また、カウルトップカバー8は、図4に示すように、カウル部7の開口を覆うカバー部8aを備え、後端部がフロントガラス5に嵌合して支持されているとともに、前側部は車体パネルに設けられた支持台部上に支持されている。なお、図4に示すカウルトップカバー8は、両側方向Wに2分割して形成されたものの一方を示している。
そして、歩行者保護装置10は、いわゆる歩行者保護エアバッグ装置であり、車体1の前側であるフード3の後端部の下方のカウル部7に折り畳んで収納した袋状のエアバッグ21を備えている。そして、このエアバッグ21にガスを供給して展開させることにより、フード3の後端部を持ち上げてフード3の下方に変形領域を確保し、フード3の衝撃吸収特性を向上するとともに、展開したエアバッグ21でカウル部7の上面とAピラー14の前面の少なくとも一部を覆うようになっている。すなわち、この歩行者保護装置10は、エアバッグ21と、このエアバッグ21にガスを供給するインフレータ22と、これらエアバッグ21及びインフレータ22を固定する図示しないリテーナと、これら部材を収納するケース25と、図示しない制御装置とを備えている。
そして、エアバッグ21は、2枚の基布の外周部同士を外周縫合線で縫い合わせて外殻とした袋状に形成され、全体として、両側方向に延びる基部33と、この基部33の両側方向の端部から突設された突設部34とで略U字状をなしている。さらに、この外殻の内側には、基部33の長手方向に沿って、基布にて形成された隔壁部が外殻を構成する各基布に内側縫合線で縫い合わされている。また、この隔壁部の両端部近傍には、円孔状などをなす通気部である連通部が形成されている。そして、この隔壁部により、エアバッグ21の内側の、本実施の形態では基部33が、連通部を除いて、第1の気室と、第2の気室とに略気密に区画されている。言い換えれば、第1の気室と、第2の気室とは、連通部のみで互いに連通するように形成されている。そして、第1の気室は、展開時に少なくとも一部がフード3の下側に位置する前側の気室であり、フード3を押し上げるフード押動部43と、このフード押動部43の後側に連通するカウル被覆部とを備え、この第1の気室には、インフレータ22とリテーナとが両側に対をなして収納されている。また、第1の気室は、全体としては、前後方向の寸法が略一定で両側方向を長手方向として形成されているが、両側の端部は、連通部すなわち第2の気室に向かって拡開する傾斜面として形成されている。すなわち、フード押動部43からカウル被覆部に向けて両側方向の寸法が拡開し、フード押動部43よりも第1の気室のカウル被覆部の幅寸法が大きく形成されている。さらに、この傾斜面は、第2の気室の両側部に滑らかに連続し、第1の気室のカウル被覆部よりも、第2の気室の幅寸法が大きくなるように形成されている。そして、第2の気室は、第1の気室の後側に位置する後側の気室であり、各突設部34で構成されるピラー被覆部46と、基部の上側部であるカウル被覆部とで構成されている。また、図示しないが、これらの基布には、必要に応じて、防炎布などとも呼ばれる補強布が重ねて縫い合わされている。
また、各インフレータ22は、ガス発生器であり、略円柱状の本体部を備えるとともに、この本体部の一端側にガス噴射部が設けられている。そして、このインフレータ22は、図示しないコネクタに点火信号が供給されることにより、内部に充填した推進薬を反応させ、あるいは、内部のボンベに貯留したガスを開放などして、ガス噴射部の周面に設けた複数の孔部からガスを噴射する。なお、この実施の形態では、2本のインフレータ22は、ガス噴射部が互いに反対側を向くように配置されている。
また、リテーナは、金属板を折曲などして形成したリテーナ本体部と、このリテーナ本体部に固定されたボルトとを備えたインフレータ固定具である。そして、リテーナ本体部は、インフレータ22を固定するとともに、ガス噴射部から噴射されたガスを案内するようになっている。また、ボルトには、ナットが螺合するようになっている。
さらに、ケース25は、カウルトップカバー8に一体あるいは一体的に形成され、上側を開口部53とした溝状をなす収納部としてのケース本体部54と、このケース本体部54の上側の開口部53を覆う蓋部55とを備えている。そして、本実施の形態では、ケース本体部54は、カウルトップカバー8と別体に形成され、カウルトップカバー8のカバー部8aの下面に取り付けられている。一方、蓋部55は、リッドとも呼ばれるもので、カウルトップカバー8のカバー部8aと一体に形成され、この蓋部55の前側の端部に沿って、弱部である破断可能な破断部としてのテアライン56が形成されているとともに、この蓋部55の後側の端部に沿って、屈曲可能なヒンジ部57が形成されている。また、このテアライン56は、下面側を凹設して薄肉に形成されている。さらに、この蓋部55の後方に位置して、カウルトップカバー8のカバー部8aから上方に突出するように、ワイパーの軸58などの部材が配置されている。
また、各インフレータ22のコネクタには、ハーネスを介して、図示しない制御装置に接続されている。この制御装置は、CPUなどを備えるとともに、検出手段である複数のセンサを備え、歩行者などの非乗員と車体1との衝突を検出し、すなわち、実際の衝突の衝撃を検出し、あるいは、不可避の衝突を判別して、各インフレータ22を作動させる。
そして、この歩行者保護装置10の組立工程は、インフレータ22とリテーナとを組み合わせた組立体をエアバッグ21の第1の気室に挿入するとともに、リテーナのボルトをエアバッグ21の外側に引き出した上、エアバッグ21を所定の形状に折り畳む。そして、折り畳んだエアバッグ21をケース本体部54に挿入するとともに、ボルトをケース本体部54から下側に引き出す。そして、このケース本体部54を、開口部53と蓋部55とを位置合わせしてカウルトップカバー8の下面に取り付けることにより、いわば歩行者保護エアバッグモジュールが構成される。
そして、このモジュールは、下側に突出したボルトを車体パネルの支持台部に貫通させ、支持台部の下側からボルトにナットを螺合して締め付けることにより、車体パネルの支持台部に固定される。そして、インフレータ22と制御装置をハーネスで電気的に接続することにより、歩行者保護装置10が構成される。
なお、エアバッグ21の折畳形状及び折畳工程は、種々の構成を採ることができるが、例えば、第1の気室と第2の気室とを別個に折り畳み、第1の気室が展開した後に、第2の気室が展開するように折り畳まれている。そして、第2の気室は、先端部からロール状に巻回し、この巻回する向きは、上端部である先端部をAピラー14側すなわち下側に巻き付けた方向であり、この巻回したが展開時に巻き戻される際に、Aピラー14をこするように回転する向きとなっている。次いで、第1の気室を単に袋を扁平に押し広げるようにして、巻回した第2の気室に沿わせて包むように折り畳む。すなわち、第2の気室に対して、第1の気室は、展開抵抗の小さい折り方とされ、第2の気室より第1の気室が迅速に展開可能に折り畳まれている。そして、このように折り畳んだ状態で、図示しない破断可能なラップ部材などで形状を保持し、折畳工程が終了する。
次に、この歩行者保護装置10の動作を説明する。
まず、折り畳んだエアバッグ21をケース25に収納した状態で、制御装置が車体1の前部と歩行者との衝突を検出すると、すなわち、実際の衝突の衝撃を検出し、あるいは、車両の進行速度と歩行者との距離から演算して衝突が避けられない状態であることを判別すると、制御装置は、信号すなわち電力を供給して、インフレータ22を起動させる。すると、このインフレータ22は、ガス噴射部からエアバッグ21の第1の気室にガスを供給する。すると、この展開の圧力により、図1(a)及び図3(a)に示すように、まず、カウルトップカバー8に設けたケース25のテアライン56が破断し、いわばカウルトップカバー8が開裂し、ヒンジ部57を支点として、閉じられていた蓋部55が図1及び図4の矢印Aに示すように回動して開く。すると、図1(a)の破線及び図3(b)に示すように、この蓋部55が前側下方からフード3のフード側受部13の傾斜面13aに当接し、フード3の後端部を上方に押し上げるとともに、後方に移動させる。すると、エアバッグ21のケース25の開口部53の直上にフード3の後側部が位置することとなり、開口部53から展開するエアバッグ21がフード3に広い面積で当接してこのフード3を押し上げる。さらに、エアバッグ21の展開に伴い、蓋部55はフード側受部13から離れて後方に回動し、カウルトップカバー8のカバー部8aのワイパーの軸58などの部材を覆う。そして、図1(b)及び図3(c)に示すように、展開するエアバッグ21がフード3のフード側受部13を跳ね上げるように押し上げる。この状態で、エアバッグ21の第1の気室のフード押動部43によりフード3とエンジンルーム2内の部材との間に隙間が確保される。また、この状態で、カウルトップカバー8のカバー部8aのワイパーの軸58などの部材を覆う蓋部55に案内され、エアバッグ21はワイパーの軸58などの部材に干渉されることなく、後側に円滑に展開していく。
さらに、エアバッグ21は、第1の気室が十分に展開した状態で、両側方向の両端部近傍に設けた連通部を介してガスが第1の気室から第2の気室に供給され、第2の気室のピラー被覆部46が展開する。このピラー被覆部46は、Aピラー14をこするように回転しながら巻き戻され、そして、図2に示すように、ピラー被覆部46によりAピラー14の一部あるいは全部が覆われるとともに、第1の気室及び第2の気室のカウル被覆部により、カウル部7及びフロントガラス5の下端部などが覆われる。
この状態で、はね上げられるなどした歩行者がフード3に衝突すると、フード3は十分なストロークを持って変形し、所定の衝撃吸収特性を発揮し、歩行者に対する衝撃を緩和する。そして、エアバッグ21及び蓋部55によりカウル部7の凹凸のある部材などが覆われ、さらに、エアバッグ21によりAピラー14やカウル部7の凹凸のある部材などが覆われ、これら部材と歩行者との衝突を回避し、歩行者を保護するようになっている。
このように、本実施の形態によれば、自動車のカウル部7に配置されるいわゆる歩行者用エアバッグ装置において、カウルトップカバー8にエアバッグ21及びインフレ−タ22を収納するケース25を一体的に設けることにより、モジュール化が可能になり、製造コストの低減が可能になる。
そして、カウルトップカバー8にエアバッグ21を収納することにより、エアバッグ21の収納位置が制限され、フード3に対して比較的後方に位置することになるが、カウルトップカバー8の蓋部55でフード3を押圧することにより、カウルトップカバー8の位置を現状の通常の位置としたまま、フード3を迅速に移動させることが可能になる。
すなわち、エアバッグ21を収納したケース25の蓋部55を後側に回動可能とするとともに、フード3は、後側に移動可能とし、かつ、展開する蓋部55が当接するフード側受部13を設けている。そこで、エアバッグ21の展開時に、蓋部55はフード3の後側部を若干上側に持ち上げるとともに、この蓋部55がフード側受部13を押動してフード3全体を後方に移動させることで、展開するエアバッグ21がフード3に接触する面積、いわば受圧面を広く確保することができ、エアバッグ21の膨張力を有効に利用して、エアバッグ21によりフード3を確実に上方に移動させることができる。
さらに、開いた蓋部55はさらに後方に移動して、カウルトップカバー8のカバー部8aのワイパーの軸58及びワイパーの本体部などの部材を覆うため、展開したエアバッグ21に加え、この蓋部55により、乗員の頭部などがワイパーの軸58などの部材と接触することを防止し、非乗員を効果的に保護できる。
また、この蓋部55により、カウル部7のワイパーの軸58などの部材が覆われるため、これら部材とエアバッグ21との干渉を抑制し、さらには、エアバッグ21を案内して、エアバッグ21を円滑に所望の状態で展開させることができる。
また、蓋部55は、展開するエアバッグ21を受け止めるいわば受け板となり、エアバッグ21が展開する力を展開初期に確実にフード3に伝えることができ、フード3を迅速かつ確実に持ち上げることができる。なお、この効果は、フード3を後方に移動させない構成においても有効である。そして、フード3を後方に移動させない構成においては、蓋部55は、後側の端部を破断し、前側の端部を支点として回動させることもできる。
また、フード3のフード側受部13は、フード3の後端部を折り返し、フード3の後端より若干前側に位置させたため、フード側受部13をフード3の後端あるいは後端より後方に設ける構成に比べて、より確実に蓋部55に当接させてフード3を上方に移動させることができる。
なお、上記の実施の形態に限られず、フード3のフード側受部13は、適宜の形状を採ることができる。例えば、図3に模式的に示すように、フード3の後端部を単に下方に傾斜させて折曲してフード側受部13を形成し、構造を簡略化することもできる。
また、カウルトップカバー8に設けるケース25の蓋部55について、後方に回動する部分に加え、エアバッグ21の展開時にこの展開の圧力により、後方から側方に傾斜する方向、両側方向W、あるいは、前側部を支点として回動する部分などを設け、エアバッグ21の案内部とすることができる。
例えば、図5に示す構成では、両側方向Wの端部近傍に、エアバッグ21の展開時に前側の端部を支点61として上方に回動する案内部62が形成されている。さらに、この案内部62には、ヒンジ機構である支持部12を覆う側部覆い部63と、フード3の後端の角部を覆う角部覆い部64とが設けられている。そこで、エアバッグ21の展開時に、フード3の機構部品である支持部12との干渉や、フード3の角部のシャープエッジからの影響を抑制し、さらには、エアバッグ21を案内して、エアバッグ21を例えば車両斜め後方に円滑に展開させることができる。
本発明は、前部にフードを備えた車両に適用できる。
本発明の非乗員保護装置の一実施の形態を示す説明図であり、(a)はエアバッグの展開開始時、(b)は(a)に続く状態である。 同上非乗員保護装置を備えた車両の非乗員保護装置の作動時の斜視図である。 同上非乗員保護装置の動作を示す説明図であり、(a)はエアバッグの展開開始時、(b)は(a)に続く状態、(c)は(b)に続く状態である。 同上非乗員保護装置のカウルトップカバーの斜視図である。 同上非乗員保護装置の他の実施の形態を示す説明図である。
符号の説明
3 フード
5 ウインドシールドとしてのフロントガラス
8 カウルトップカバー
10 非乗員保護装置としての歩行者保護装置
12 支持部
13 フード側受部
21 エアバッグ
22 インフレータ
53 開口部
54 収納部としてのケース本体部
55 蓋部

Claims (4)

  1. 車両の前部に設けられた変形可能なフードとこのフードの後方に位置するウインドシールドとの間を覆うカバー部、上方に開口する開口部を備えた収納部、及び前記開口部を開閉可能に覆うとともに開く際に前記フードに当接してこのフードを上方に押圧する蓋部を備えたカウルトップカバーと、
    このカウルトップカバーの収納部に折り畳んで収納され、ガスが供給されると前記蓋部を開き前記開口部から展開するエアバッグと、
    このエアバッグにガスを供給するインフレータと、
    非乗員との衝突を検出して前記インフレータを動作させる制御手段と、
    前記フードの後部を上方に移動可能に支持する支持部と
    を具備したことを特徴とする非乗員保護装置。
  2. フードは、後方に移動可能に設けられるとともに、蓋部が開く際にこの蓋部が前方から当接するフード側受部を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の非乗員保護装置。
  3. 蓋部は開いた状態で、カバー部の上側を覆う
    ことを特徴とする請求項1または2記載の非乗員保護装置。
  4. 蓋部は開いた状態で、エアバッグに対して支持部を覆い、このエアバッグの展開を案内する
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の非乗員保護装置。
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