JP2006095544A - 鋼帯の冷間圧延設備および鋼帯の冷間圧延方法 - Google Patents

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Abstract

【要 約】
【課 題】 タンデム圧延機の高生産性を維持しつつ、パス間で十分静的時効処理を行うことができ、特に鋼帯長さ方向における磁気特性の変動を抑制した電磁鋼板を製造することが可能な鋼帯の冷間圧延設備および鋼帯の冷間圧延方法を提供する提供する。
【解決手段】 鋼帯を複数の圧延スタンドからなるタンデム圧延機で連続して冷間圧延を行う鋼帯の冷間圧延設備であって、少なくとも1つのスタンド間に、所定の長さの鋼帯を貯留する鋼帯貯留装置を設置してなる鋼帯の冷間圧延設備、およびその冷間圧延設備により、冷間圧延を行うに際し、鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間で鋼帯の静的時効処理を行いつつ、冷間圧延を行う鋼帯の冷間圧延方法。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鋼帯の冷間圧延設備および鋼帯の冷間圧延方法にかかり、特に鋼帯長さ方向における鋼帯の磁気特性の変動を抑制した電磁鋼帯を製造することができる冷間圧延設備および鋼帯の冷間圧延方法を提供する。
電磁鋼帯の製造方法においては、冷間圧延途中のパス間で、素材に350℃以下の温度で保持する熱処理(以下、時効処理という)を施すことにより、鉄損及び磁束密度等の磁気特性が改善されることが知られている(例えば、特許文献1)。
このような鋼帯の製造方法は、C、Nの拡散現象を利用し、冷間圧延途中のパス間で、圧延変形で発生した転位をC、Nによって固着させ、更に、冷間圧延を行って剪断変形により、圧延集合組織を改善する方法である。
しかしこの方法は時効処理に1分以上といった保持時間が必要であるため、生産性の向上に有利なタンデム圧延機による圧延のように、冷間圧延のパス間で十分な保持時間が得られない場合にはC、Nの拡散が十分でなく、磁気特性を改善するのは困難であるとされていた。
また他にも、磁気特性向上の手段の一つとして、タンデム圧延機による温間圧延方法が知られている。温間圧延により磁気特性を向上させる圧延方法は、上記のような冷間圧延のパス間で時効処理を行う静的な時効とは異なり、圧延中の鋼帯温度を高温とすることにより、圧延変形で発生した転位を直ちにC、Nによって固着させるという、動的時効の効果を利用した方法である。
タンデム圧延機による温間圧延方法では、少なくとも1パス以上においてワークロール対に鋼帯がかみこむときの鋼帯温度を300〜500℃としている(特許文献2、3)。
特開昭50−16610号公報 特開1−215925号公報 特開平1−218705号公報
しかしながらタンデム圧延機による温間圧延方法は、動的時効の効果を発現するための最適鋼帯温度が歪速度に依存するため、タンデム圧延機での生産性を考慮して圧延速度を高めると、最適鋼帯温度が高くなって、圧延加工発熱により動的時効の効果を十分発現する鋼帯温度にするのが困難となる。
またタンデム圧延機による温間圧延方法は、加工発熱を利用するゆえに、動的時効の効果を十分発現する鋼帯温度に安定してコントロールすることが難しく、電磁鋼板を製造した場合、鋼帯長さ方向における磁気特性のばらつきが避けられなかった。
本発明は、上記従来技術の問題を解消することにあり、タンデム圧延機の高生産性を維持しつつ、パス間で十分静的時効処理を行うことができ、特に鋼帯長さ方向における鋼帯の磁気特性の変動を抑制した電磁鋼板を製造することが可能な鋼帯の冷間圧延設備およびその冷間圧延方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、タンデム圧延機のスタンド間に鋼帯貯留装置を設置することが効果的であるとの知見を得、本発明を成すに至った。
本発明は、以下のとおりである。
1.鋼帯を複数の圧延スタンドからなるタンデム圧延機で連続して冷間圧延を行う鋼帯の冷間圧延設備であって、少なくとも1つのスタンド間に、所定の長さの鋼帯を貯留する鋼帯貯留装置を設置してなることを特徴とする鋼帯の冷間圧延設備。
2.前記鋼帯貯留装置が鋼帯貯留長さを可変として構成されていることを特徴とする上記1.に記載の鋼帯の冷間圧延設備。
3.前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間の上流側に、鋼帯温度を検出する温度検出器が配置され、該温度検出器で検出した鋼帯温度と時効処理曲線とに基づいて前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定し、決定されたパス間時間となるように、前記鋼帯貯留装置での鋼帯貯留長さが制御装置により制御されるように構成してなることを特徴とする上記2.に記載の鋼帯の冷間圧延設備。
4.上記1.に記載の冷間圧延設備により、冷間圧延を行うに際し、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間で鋼帯の静的時効処理を行いつつ、冷間圧延を行うことを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
5.上記2.または3.に記載の冷間圧延設備により、冷間圧延を行うに際し、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度に応じて、前記鋼帯貯留装置で貯留する鋼帯の貯留長さを所定の長さに設定し、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度が静的時効を発現させるために必要な温度からずれていた場合、ずれた温度を補償するように、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定し、決定されたパス間時間となるように、前記鋼帯貯留装置での鋼帯貯留長さを制御して、パス間でそのずれた温度を有する鋼帯長さ方向箇所の静的時効処理を行いつつ、冷間圧延を行うことを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
6.前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間の上流側に、鋼帯温度を検出する温度検出器を配置して、該温度検出器で検出した鋼帯温度と時効処理曲線とに基づいて前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定することを特徴とする上記5.に記載の鋼帯の冷間圧延方法。
7.タンデム圧延機で連続して冷間圧延を行う鋼帯を電磁鋼用熱間圧延素材とすることを特徴とする上記4.〜6.のいずれかに記載の鋼帯の冷間圧延方法。
本発明によれば、少なくとも1つのスタンド間に、所定の長さの鋼帯を貯留する鋼帯貯留装置を設置してなる鋼帯の冷間圧延設備としたから、冷間圧延のパス間で時効処理に必要な時間を十分確保することができるようになり、タンデム圧延機の高生産性を維持しつつ、パス間で十分静的時効処理を行うことができ、特に鋼帯長さ方向における鋼帯の磁気特性の変動を抑制した電磁鋼板を製造することができる。
以下、方向性電磁鋼帯を製造するとして説明する。
方向性電磁鋼帯には、優れた磁気特性が要求されるので、磁気特性を十分発現させるには、タンデム圧延機の当該スタンドと、それに続くスタンドでの冷間圧延のパス間で十分時効処理を行う必要がある。前述のとおり冷間圧延のパス間で静的時効処理を行なう場合には、冷間圧延によって生じた転位に、C、Nが拡散して固着することにより、その効果が発現するため、鋼帯温度に応じたパス間時間とすることが重要である。
例えば、図1に示したC元素が所定の転位間距離拡散するのに必要な時間と同様、方向性電磁鋼帯を製造するに際し、冷間圧延のパス間において時効処理に必要な時間は、鋼帯温度に応じて指数関数的に変化する。図1に示した時効処理曲線は、鋼帯における平均転位密度を1010個/cmとし、これにより求めた転位間距離と、表1のとおり与えられているC元素の拡散係数(Smithら,Trans. AIME (1962), vol.224, p105)を用いて、C元素が前記転位間距離を移動するに必要な時間を鋼帯温度毎に算出して得たものである。
Figure 2006095544
しかしタンデム圧延機で連続して冷間圧延を行う従来の鋼帯の冷間圧延設備には、鋼帯温度が静的時効を十分発現させる最適温度からずれた際に、鋼帯温度の変化を補償する機能がタンデム圧延機のスタンド間になかった。このため、鋼帯長さ方向に鋼帯の温度変動が発生した場合には、冷間圧延後の鋼帯に対して、常法により、脱炭焼鈍、仕上焼鈍を施して、方向性電磁鋼帯製品を製造した場合、鋼帯長さ方向における鋼帯の磁気特性に変動を生じるという問題があった。
そこで本発明では、鋼帯の冷間圧延設備において、タンデム圧延機の少なくとも一つのスタンド間に所定の長さの鋼帯を貯留する機能(ストレージ機能ともいう)を有した鋼帯貯留装置を設置した。本発明にかかる鋼帯貯留装置を有する鋼帯の冷間圧延設備によれば、タンデム圧延機の高生産性を維持しつつ、パス間で十分静的時効処理を行うことができるから、動的時効の効果を発現させるため、1パス以上においてワークロール対に鋼帯がかみこむときの鋼帯温度を300〜500℃にまで圧延加工発熱により上げる必要がない。
例えば、本発明にかかる鋼帯貯留装置を有する鋼帯の冷間圧延設備によれば、3mass%Si電磁鋼用熱間圧延材を素材として用い、磁気特性に優れた方向性電磁鋼帯製品を製造するには、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度を180〜250℃、該鋼帯貯留装置が設置された少なくとも一つのスタンド間におけるパス間時間を3秒以上とすることが好ましい。このように鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度に応じて、鋼帯貯留装置で貯留する鋼帯の貯留長さを所定の長さに設定して、パス間で鋼帯の静的時効処理を行いつつ、冷間圧延を行うことにより、磁気特性に優れた方向性電磁鋼帯製品を製造することができる。
また本発明では以下に詳述するように、前記した鋼帯貯留装置が鋼帯貯留長さを可変として構成されている鋼帯の冷間圧延設備とすることにより、特に鋼帯長さ方向における鋼帯の磁気特性の変動を抑制するようにした。
図2は、本発明を4スタンドタンデム圧延機に適用した場合の概略構成図である。4スタンドタンデム圧延機は、図示しない第1、第2スタンドを含む、第3、第4スタンドに組み込んだワークロール1により冷間圧延を施し、所望の板厚にまで冷間圧延をすることができるように構成されている。図2中、10は鋼帯Sの圧延方向を示す。11は、第3スタンド、12は第4スタンドをそれぞれ示す。
鋼帯貯留装置2は、第3スタンド11と第4スタンド12の間に設置されており、昇降装置6を介して昇降ローラ7の高さ方向位置を制御装置5により制御し、昇降ローラ7と固定ローラ8間の距離を変えることにより、鋼帯貯留装置2に貯留する鋼帯Sの長さ、すなわち、鋼帯貯留長さを可変とするように構成されている。
なお、制御装置5は、鋼帯貯留装置2での鋼帯貯留長さを制御しているだけではなく、タンデム圧延機を含む冷間圧延設備全体を制御するコンピュータを示す。すなわち、制御装置5は、タンデム圧延機で連続して冷間圧延を行う際に、タンデム圧延機のワークロール回転速度制御を行うことにより、第3スタンド出側の鋼帯速度および第3スタンド入側の鋼帯速度を制御し、また制御装置5により昇降ローラ7の高さ方向位置を制御して、鋼帯貯留装置2での鋼帯貯留長さを変えている。
この図2に示した鋼帯の冷間圧延設備には、前記鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間の上流側に、鋼帯温度を検出する温度検出器3が配置されて、この温度検出器3で検出した鋼帯温度が時効処理時間演算装置4により入力されている。また、時効処理時間演算装置4は、前記温度検出器3で検出した鋼帯温度と、静的時効を十分発現させる時効処理曲線とに基づいて鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯Sが通過するときのパス間時間を決定し、決定されたパス間時間を制御装置5に送る。鋼帯の冷間圧延設備は、この時効処理時間演算装置4により決定されたパス間時間となるように、鋼帯貯留装置2での鋼帯貯留長さが制御装置5により制御するよう構成されている。
次いで、図2に示した鋼帯の冷間圧延設備の作用を説明する。
図2に示す鋼帯の冷間圧延設備においては、タンデム圧延機で冷間圧延を行う際に、鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度に応じて、鋼帯貯留装置2貯留する鋼帯の貯留長さを所定の長さに設定する。そして鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度が静的時効を発現させるために必要な温度からずれていた場合には、ずれた温度を補償するように、鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定し、決定されたパス間時間となるように、鋼帯貯留装置2の鋼帯貯留長さを制御して、パス間でそのずれた温度を有する鋼帯長さ方向箇所の静的時効処理を行いつつ、鋼帯の冷間圧延を行う。
例えば、図1に示される曲線を静的時効を発現させる時効処理曲線として具体的に、鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯Sが通過するときのパス間時間を決定する手順を説明する。
但し、鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間で十分静的時効を発現させるための鋼帯温度を250℃、時効処理に必要な時間を1秒とし、温度検出器3で検出した鋼帯温度が250℃からΔTだけ低かったとする。この場合には、その鋼帯温度を検出した鋼帯長さ方向箇所での鋼帯温度の変化ΔTを補償し、静的時効を発現させるために必要な時間は、図1に示される時効処理曲線から(1+Δτ)秒と決定される。この場合、鋼帯温度が250℃の箇所に対してΔTだけ低い箇所が通過するときのパス間時間を1秒よりΔτ秒だけ長くなるように、制御装置5により鋼帯貯留装置2での鋼帯貯留長さを変える。
一方、前記とは反対に、温度検出器3で検出した鋼帯長さ方向箇所での鋼帯温度が250℃より高かった場合には、図1に示される時効処理曲線から、鋼帯温度が250℃より高い鋼帯長さ方向箇所での鋼帯温度の変化を補償し、静的時効を発現させるために必要な時間は、鋼帯温度が250℃の鋼帯長さ方向箇所の1秒より短い時間と決定される。この場合、鋼帯温度が250℃に対して高い箇所が通過するときのパス間時間を1秒より短くなるように、制御装置5により鋼帯貯留装置2での鋼帯貯留長さを変える。
したがって、図2に示したような鋼帯の冷間圧延設備によれば、タンデム圧延機の高生産性を維持しつつ、パス間で十分静的時効処理を行うことができ、特に鋼帯長さ方向における磁気特性の変動を抑制することができる。
その際、鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間の上流側に、鋼帯温度を検出する温度検出器3を配置して、温度検出器3で検出した鋼帯温度と時効処理曲線とに基づいて鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定することが、正確にパス間時間を決定することができるので好ましい。
ここで、鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度が静的時効を発現させるための鋼帯温度からずれていた場合に、鋼帯貯留装置2におけるストレージ長を変化させるには、第3スタンド出側の鋼帯速度と第4スタンド入側の鋼帯速度に速度差を生じさせればよい。すなわち、鋼帯貯留装置2におけるストレージ長を増やすには、第3スタンド出側の鋼帯速度を第4スタンド入側の鋼帯速度より早めればよいし、反対に、鋼帯貯留装置2におけるストレージ長を減らすには、第3スタンド出側の鋼帯速度を第4スタンド入側の鋼帯速度より遅くすれば達成することができる。
なお、鋼帯貯留装置2におけるストレージ長を変化させているときには、第3スタンド出側の鋼帯速度と、第4スタンド入側の鋼帯速度とが相違するので、鋼帯長さ方向所定箇所での温度変化を補償するための、鋼帯貯留装置2におけるストレージ長は、スタンド出側の鋼帯速度と、第4スタンド入側の鋼帯速度との両方を勘案して求める。
その際、第3スタンド出側の鋼帯速度およびスタンド入側の鋼帯速度には、図示しない速度計による実測値を用いることができる。あるいは、第3スタンド出側の鋼帯速度およびスタンド入側の鋼帯速度には、先進率、後進率といった圧延パラメータと、第3スタンドに組み込んだワークロール1、第4スタンドに組み込んだワークロール1の回転速度に基づいて求めた計算値を用いることができる。
上述した鋼帯の冷間圧延設備により、冷間圧延を行う方法は、方向性電磁鋼帯を製造することに限定されず、各種鋼帯を製造する際に適用することができる。また鋼帯貯留装置2を設置するタンデム圧延機のスタンド数は特に限定されない。
4スタンドタンデム圧延機の第3スタンドと第4スタンド間に第2図に示した構成の鋼帯貯留装置2を設置し、冷間圧延を行った。3mass%Si熱間圧延材を素材として用い、第3スタンド出側での鋼板温度の目標値を250℃とし、第1〜第3スタンドでのクーラント流量を行った。そして、温度検出器3により検出した鋼帯温度と十分静的時効を発現させることができる時効処理曲線とに基づいて、鋼帯貯留装置2が設置されたスタンド間を鋼帯Sが通過するときの鋼帯温度が静的時効を発現させるための温度からずれていた場合、その鋼帯長さ方向箇所での温度変化を補償するように、パス間時間を時効処理時間演算装置4により決定し、決定されたパス間時間となるように、鋼帯貯留装置2の鋼帯貯留長さを制御装置5により制御して、パス間でそのずれた温度を有する鋼帯長さ方向箇所の静的時効処理を行いつつ、鋼帯の冷間圧延を行った。
その後、得られた冷間圧延板に対して、常法により、脱炭焼鈍、仕上焼鈍を施して、方向性電磁鋼板製品を得て、鉄損特性(W17/50)を測定した。
その結果、従来の方法では、鉄損特性が所定の合格レベルに達しない品質不良部分の圧延方向長さが全コイル長の約30%に亘ったのに対して、本発明の方法では、品質不良部分の長さが10%未満と著しく改善され、タンデム圧延による生産性の高さを十分に発揮させることが可能となった。
時効処理曲線を説明するためのグラフである。 本発明を4スタンドタンデム圧延機に適用した場合の概略構成図である。
符号の説明
S 鋼帯
1 ワークロール
2 鋼帯貯留装置
3 温度検出器
4 時効処理時間演算装置
5 制御装置
6 昇降装置
7 昇降ローラ
8 固定ローラ
10 鋼帯Sの圧延方向
11 第3スタンド
12 第4スタンド

Claims (7)

  1. 鋼帯を複数の圧延スタンドからなるタンデム圧延機で連続して冷間圧延を行う鋼帯の冷間圧延設備であって、少なくとも1つのスタンド間に、所定の長さの鋼帯を貯留する鋼帯貯留装置を設置してなることを特徴とする鋼帯の冷間圧延設備。
  2. 前記鋼帯貯留装置が鋼帯貯留長さを可変として構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼帯の冷間圧延設備。
  3. 前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間の上流側に、鋼帯温度を検出する温度検出器が配置され、該温度検出器で検出した鋼帯温度と時効処理曲線とに基づいて前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定し、決定されたパス間時間となるように、前記鋼帯貯留装置での鋼帯貯留長さが制御装置により制御されるように構成してなることを特徴とする請求項2に記載の鋼帯の冷間圧延設備。
  4. 請求項1に記載の冷間圧延設備により、冷間圧延を行うに際し、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間で鋼帯の静的時効処理を行いつつ、冷間圧延を行うことを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
  5. 請求項2または3に記載の冷間圧延設備により、冷間圧延を行うに際し、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度に応じて、前記鋼帯貯留装置で貯留する鋼帯の貯留長さを所定の長さに設定し、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときの鋼帯温度が静的時効を発現させるために必要な温度からずれていた場合、ずれた温度を補償するように、前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定し、決定されたパス間時間となるように、前記鋼帯貯留装置での鋼帯貯留長さを制御して、パス間でそのずれた温度を有する鋼帯長さ方向箇所の静的時効処理を行いつつ、冷間圧延を行うことを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
  6. 前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間の上流側に、鋼帯温度を検出する温度検出器を配置して、該温度検出器で検出した鋼帯温度と時効処理曲線とに基づいて前記鋼帯貯留装置が設置されたスタンド間を鋼帯が通過するときのパス間時間を決定することを特徴とする請求項5に記載の鋼帯の冷間圧延方法。
  7. タンデム圧延機で連続して冷間圧延を行う鋼帯を電磁鋼用熱間圧延素材とすることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の鋼帯の冷間圧延方法。
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