JP2006088872A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】歯車を介さずに操舵補助トルクを伝達するようにして、歯打ちによる騒音の発生を皆無とする。
【解決手段】操舵部材1の操作に応じて電動モータ5を駆動して操舵補助する電動パワーステアリング装置で、電動モータ5の回転軸5aには駆動回転体15が連結され、操舵軸2には従動回転体16が嵌着されており、これら駆動回転体15および従動回転体16には、ワイヤのような巻き掛け伝動部材17,18が、張力付与手段(引っ張りバネ24,25)により張力が付与された状態で、巻き取り巻き戻し自在に巻き掛けられている。
【選択図】図1
【解決手段】操舵部材1の操作に応じて電動モータ5を駆動して操舵補助する電動パワーステアリング装置で、電動モータ5の回転軸5aには駆動回転体15が連結され、操舵軸2には従動回転体16が嵌着されており、これら駆動回転体15および従動回転体16には、ワイヤのような巻き掛け伝動部材17,18が、張力付与手段(引っ張りバネ24,25)により張力が付与された状態で、巻き取り巻き戻し自在に巻き掛けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、運転者により行われるステアリングホイール(ハンドル)等の操舵部材の操作に応じて電動モータを駆動して運転者の操舵補助を行う電動パワーステアリング装置に関する。
上記電動パワーステアリング装置は、運転者によるステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用の電動モータと、電動モータの回転を減速して操舵軸に伝達する減速機構と、トルクセンサ等のセンサ信号に基づいて電動モータを制御する電子制御ユニット(ECU)とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
減速機構は、例えば、電動モータの回転軸に連結されたウォーム軸のような駆動ギヤと、操舵軸に嵌着されたウォームホイールのような従動ギヤとからなり、駆動ギヤと従動ギヤとの噛み合いにより、電動モータの回転を減速して操舵軸に伝達することで、運転者のステアリングホイールの操作によって加えられる操舵トルクと、電動モータが発生する操舵補助トルクとの和を、出力トルクとしてステアリング機構に与える。
上記の減速機構において、駆動ギヤと従動ギヤとの歯間のバックラッシュが大きいと、転舵時等に両者間で歯打ちにより騒音が発生し、この騒音は操舵軸や、この操舵軸を回転可能に支持するハウジング、コラム等を介して車室内に伝播する。
これに対して、バックラッシュがない状態で駆動ギヤと従動ギヤとを噛合させるようにすると、歯打ちによる騒音は減少するものの、減速機構の回転トルクが大きくなり、電動モータの負荷が過大になるという問題が生じる。
特開2003−182601号公報
本発明は、電動モータに過大な負荷をかける等の不具合を生じることなく、歯打ちによる騒音をなくすことを課題とする。
本発明による電動パワーステアリング装置は、操舵部材の操作に応じて電動モータを駆動して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、電動モータの回転軸に連結された駆動回転体と、操舵軸に嵌着された従動回転体と、上記駆動回転体および従動回転体に巻き取り巻き戻し自在に巻き掛けられた巻き掛け伝動部材と、上記巻き掛け伝動部材に張力を付与する張力付与手段とを備えたことを特徴とするものである。
上記の構成において、巻き掛け伝動部材としては、具体的にはワイヤもしくはロープ等の線状体を用いるが、その他、一定長さ毎に引っ掛かり凸部を有するタイミングワイヤや、ベルトのような帯状体を用いることも可能である。帯状体は、軸方向両側に鍔部を有するドラム状の回転体で巻き取るようにすればよい。
上記構成の電動パワーステアリング装置では、電動モータの回転駆動により駆動回転体が従動回転体から巻き掛け伝動部材を巻き取ることで、従動回転体が回転し、電動モータの操舵補助トルクが操舵軸に伝わる。このように、電動モータが発生する操舵補助トルクは、歯車を介さずに、巻き掛け伝動部材を介して操舵軸に伝わるから、歯打ちによる騒音は一切発生しない。その他、歯車伝動の機構で起こりうる不具合、例えば、歯車間のバックラッシュがほとんどない状態にすると電動モータへの負荷が過大になる、といった不具合も発生しない。
また、歯車を用いた機構では、駆動側と従動側の両軸間の寸法を正確に設定する必要があるが、本発明では、軸間寸法に合わせて巻き掛け伝動部材の長さや巻き数を調整すればよく、上記のような必要性がない。さらには、駆動回転体と従動回転体とは、互いに平行に設けるほか、軸方向が食い違い交差する状態で設けることも可能で、軸間寸法を容易に変更しうることと相俟って、設計の自由度が大きく、実装車両の構造に容易に対応させることができる。
本発明によれば、電動モータに過大な負荷がかかる等の不具合を生じることなく、歯打ちによる騒音の発生を皆無とすることが可能で、車室内を静音化することができる。
以下、図1および図2を参照して、本発明による最良の形態に係る電動パワーステアリング装置を説明する。図1は、電動パワーステアリング装置の減速機構部分の側面図で、関連する構成を併せて図示している。図2は、図1の減速機構の軸方向に沿って見た正面図で、一部破断して内部を示している。図3は減速機構の概略斜視図である。
本形態の電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールのような操舵部材1に一端が固着された操舵軸2と、その操舵軸2の他端に連結されたラックピニオン機構等からなるステアリング機構3と、操舵部材1の操作によって操舵軸2に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ4と、操舵部材1の操舵操作による運転者の負荷を軽減するための操舵補助トルクを発生させる電動モータ5と、電動モータ5が発生する操舵補助トルクを操舵軸2に伝達する減速機構6と、トルクセンサ4等からのセンサ信号に基づき電動モータ5の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)7とを備える。
上記電動パワーステアリング装置を搭載した車両においては、運転者が操舵部材1を操作すると、その操作による操舵トルクはトルクセンサ4により検出される。ECU7は、その検出された操舵トルク等の情報に基づいて、電動モータ5を駆動制御する。これにより、電動モータ5は操舵補助トルクを発生し、その操舵補助トルクが減速機構6を介して操舵軸2に伝達されることで、運転者の操舵部材1の操作によって加えられる操舵トルクと、電動モータ5が発生する操舵補助トルクとの和が、出力トルクとしてステアリング機構3に与えられる。
ステアリング機構3では、入力軸の回転が出力軸であるラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアーム等からなる連結部材8を介して操向用の車輪9に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪9の向きが変わる。
上記の電動パワーステアリング装置において、操舵軸2の中途部は、筒状の入力軸10と、トーションバー11と、筒状の出力軸12とから構成されている。入力軸10は、その筒状内部に挿入したトーションバー11と、圧入または径方向に貫通するピン13により連結され、この入力軸10およびトーションバー11の上端部は、操舵軸2の上部を構成する軸(図示省略)の下端部に連結されている。トーションバー11は、その中間部に長尺で細径のねじり領域を有するもので、大径の上端部が前記したように入力軸10に連結されるとともに、同じく大径の下端部が出力軸12の筒状内部に挿入されて、径方向に貫通するピン14により出力軸12に連結されている。このトーションバー11の外周で、入力軸10と出力軸12とは、トーションバー11の中間部の側に延出して互いに軸方向に対向している。トルクセンサ4は、入力軸10と出力軸12との軸方向対向部の外周に配置されている。
減速機構6は、本実施形態では巻き掛け伝動部材を用いた機構で、電動モータ5の回転軸5aに連結された小径の駆動回転体15と、出力軸12の外周に嵌着された大径の従動回転体16と、巻き掛け伝動部材として上記駆動回転体15と従動回転体16とにかけて設けられた第1と第2のワイヤ17,18とからなる。
駆動回転体15は、ドラム状で軸方向両側に鍔部15a,15aを有するとともに、支持軸15bを一体に有しており、当該支持軸15bに設けられた軸受19を介してハウジング20に出力軸12と平行状態で回転可能に支持されている。駆動回転体15の支持軸15bは、電動モータ5の回転軸5aに同軸に結合される。
従動回転体16は、駆動回転体15より大径のドラム状で、軸方向両側に鍔部16a,16aを有し、上記した駆動回転体15と同じ軸方向位置で出力軸12の外周部に嵌着されており、その軸方向両側に設けた軸受21により、出力軸12とともにハウジング20に回転可能に支持されている。
第1と第2の各ワイヤ17,18は、いずれもループを形成しない所要長さのワイヤであって、高張力の合成樹脂繊維もしくはカーボン繊維で構成されている。これらワイヤ17,18は、それぞれの中間部分を駆動、従動の両回転体15,16の間に張設した状態で、その両側部分が駆動回転体15と従動回転体16とに複数回、巻き付けられている。なお、第1と第2のワイヤ17,18は、両回転体15,16への巻き付け方向が互いに逆で、図2および図3に示すように、第1ワイヤ17が駆動回転体15と従動回転体16との上側部間に張り渡されるよう両回転体15,16に巻き付けられているとすると、第2ワイヤ18は、駆動回転体15と従動回転体16との下側部間に張り渡されるよう両回転体15,16に巻き付けられる。
第1と第2の各ワイヤ17,18の端部は、駆動回転体15の側では、特に図示しないが、駆動回転体15の外周部もしくは鍔部15aに固定されている。従動回転体16の側では、図2に示すように、各ワイヤ17,18の端部は、従動回転体16の外周部に形成された孔22a,22bから内部に引き込まれている。そして、各ワイヤ17,18の引き込み端17a,18aと、従動回転体16の内部に設けた係止部23a,23bとの間に、各ワイヤ17,18に張力を付与する張力付与手段として、引っ張りバネ24,25が介装されている。
上記構成において、電動モータ5の駆動により、駆動回転体15が図2および図3において時計方向(矢印イの方向)に回転すると、第1ワイヤ17が従動回転体16から駆動回転体15に巻き取られ、従動回転体16が駆動回転体15と同方向に回転する。これで、電動モータ5が発生する操舵補助トルクが出力軸12に伝わり、操舵補助がなされる。なお、第1ワイヤ17が従動回転体16から巻き取られる長さと同じ長さ分、第2ワイヤ18は、駆動回転体15から引き出されて、従動回転体16に巻き取られる。
これとは逆に、駆動回転体15が反時計方向(矢印ロの方向)に回転すると、第2ワイヤ18が従動回転体16から駆動回転体15に巻き取られ、従動回転体16が駆動回転体15と同方向に回転し、電動モータ5が発生する操舵補助トルクが出力軸12に伝わる。
このようにして、電動モータ5が発生するいずれの回転方向の操舵補助トルクも、駆動回転体15と、従動回転体16と、第1と第2の両ワイヤ17,18とからなる減速機構6を介して出力軸12に伝達される。当該減速機構6には歯車が含まれないから、歯打ちによる騒音は一切発生しない。また、歯車を含む減速機構で起こりうる不具合、例えば、バックラッシュがほとんどない状態で歯車どうしを噛合させた場合、電動モータへの負荷が過大になるといった不具合も発生しない。
このほか、各ワイヤ17,18は、駆動回転体15と従動回転体16とにそれぞれ複数回巻き付いているから、エンドレスベルト等、他のループ状の巻き掛け伝動部材を用いる場合に比べ、巻き付き量が大きいから、スリップが発生せず、確実にトルクの伝達を行うことができる。
なお、図示の実施形態では、第1と第2の2本のワイヤ17,18を用いたが、1本のワイヤを用い、その中間部分を一方の回転体、例えば駆動回転体15に複数回巻き付けた後、その両側部分を他の回転体である従動回転体16に巻き付けて、各端部を従動回転体16の外周部もしくは鍔部16aに固定するようにしてもよい。さらには、1本のワイヤを駆動回転体15と従動回転体16とにそれぞれ複数回巻き付けた後、その端部どうしを互いに連結してループ状としてもよい。その場合、ループとなるワイヤの両端部間に、引っ張りバネ等の張力付与手段を設ける等して、ワイヤに所要の張力を付与する必要がある。また、駆動回転体15と従動回転体16とは、図示のように、互いに平行に設けるほか、軸方向が食い違い交差する状態で設けてもよい。
上記実施形態では、巻き掛け伝動部材であるワイヤ17,18に張力を付与する張力付与手段として、ワイヤ17,18の端部に引っ張りバネ24,25を設けたが、張力付与手段はこれに限らず、従動回転体16に対して駆動回転体15を遠ざかる方向に弾力的に付勢してワイヤ17,18に張力を付与するものでもよく、また、駆動回転体15と従動回転体16との間でテンションプーリによりワイヤ17,18に張力を付与するものであってもよい。
1 操舵部材
2 操舵軸
5 電動モータ
5a 回転軸
6 減速機構
12 出力軸
15 駆動回転体
16 従動回転体
17 第1ワイヤ(巻き掛け伝動部材)
18 第2ワイヤ(巻き掛け伝動部材)
24 引っ張りバネ(張力付与手段)
25 引っ張りバネ(張力付与手段)
2 操舵軸
5 電動モータ
5a 回転軸
6 減速機構
12 出力軸
15 駆動回転体
16 従動回転体
17 第1ワイヤ(巻き掛け伝動部材)
18 第2ワイヤ(巻き掛け伝動部材)
24 引っ張りバネ(張力付与手段)
25 引っ張りバネ(張力付与手段)
Claims (1)
- 操舵部材の操作に応じて電動モータを駆動して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、
電動モータの回転軸に連結された駆動回転体と、
操舵軸に嵌着された従動回転体と、
上記駆動回転体および従動回転体に巻き取り巻き戻し自在に巻き掛けられた巻き掛け伝動部材と、
上記巻き掛け伝動部材に張力を付与する張力付与手段と、
を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004276736A JP2006088872A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 電動パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004276736A JP2006088872A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 電動パワーステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006088872A true JP2006088872A (ja) | 2006-04-06 |
Family
ID=36230250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004276736A Pending JP2006088872A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 電動パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006088872A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102011050587A1 (de) * | 2011-05-24 | 2012-11-29 | Zf Lenksysteme Gmbh | Elektrische Servolenkung |
-
2004
- 2004-09-24 JP JP2004276736A patent/JP2006088872A/ja active Pending
Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
DE102011050587A1 (de) * | 2011-05-24 | 2012-11-29 | Zf Lenksysteme Gmbh | Elektrische Servolenkung |
CN103562048A (zh) * | 2011-05-24 | 2014-02-05 | Zf操作***有限公司 | 电伺服转向*** |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20060410 |
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A711 | Notification of change in applicant |
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