JP2006306169A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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尚武 神田
Kenji Azuma
賢司 東
Tomoyasu Kada
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Abstract

【課題】いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システムにおける異常発生時にも、良好な操舵を達成でき、且つレイアウトの自由度が高い車両用操舵装置を提供すること。
【解決手段】転舵系の故障時等の非常時に、テンショナ用アクチュエータ22が操作軸21を進出させることにより、テンショナプーリ20によってベルト16の弛みを解消してベルト16に張力を負荷する。これにより、第1および第2のプーリ14,15をベルト16を介して互いに連結する。この状態で、操舵部材2を操作すると、第2の操舵軸5が回転駆動される。この第2の操舵軸5の回転がピニオン13およびラック7aにより、転舵軸7の摺動に変換され、転舵輪9の転舵が達成される。すなわち、非常時におけるマニュアル操舵が可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は操舵部材の操作に基づいて転舵輪を転舵させる車両用操舵装置に関するものである。
近年、ステアリングホイール等の操舵部材と転舵輪との間の機械的な連結を解き、操舵伝達系の一部を電気的な経路で構成する、いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システムの車両用操舵装置が開発されている。
しかしながら、この種のステア・バイ・ワイヤ・システムでは、例えば操舵用のアクチュエータとしての電動モータに断線等が生じたとき等に対するフェールセーフ対策が重要である。
そこで、操舵部材に連なる第1要素、転舵輪に連なる第2要素、並びに第1要素および第2要素を関連付ける第3要素を有する差動伝達機構を設け、フェール発生時に、差動伝達機構の2つの要素の相対回転を拘束することで、差動伝達機構全体を一体に回転させ、これにより、マニュアル操舵を達成する車両用操舵装置が提案されている(例えば特許文献1参照。)
また、フェール時に、第3要素を回転不能に拘束することで、差動伝達機構の残りの2つの要素による伝達比でのマニュアル操舵を達成する車両用操舵装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。
また、操舵軸に連結された第1のプーリと、出力軸に連結された第2のプーリと、これら第1および第2のプーリを連結するワイヤと、ワイヤの途中に設けられた第3のプーリと、各プーリ毎に設けられ各プーリにワイヤを押し付け可能な小径プーリとを備え、各小径プーリの接離によってワイヤと各プーリとの摩擦水準を適宜に変更し、これにより、車速等に応じてステアリングギヤ比を変更する車両用操舵装置が提案されている(例えば特許文献3参照。)
特開2004−17768号公報 特開2004−25932号公報 特開平9−58499号公報
特許文献1,2の車両用操舵装置では、差動伝達機構を用いるので、レイアウトの自由度が低い。また、特許文献3では、各プーリにおける摩擦水準の調整が困難である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、いわゆるステア・バイ・ワイヤにおける故障発生時にも良好な操舵を達成することができ、且つレイアウトの自由度が高い車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵部材(2)の操作に応じて転舵用アクチュエータ(12)を駆動して転舵輪(9)を転舵する車両用操舵装置(1)において、操作部材(2)の操作に連動して回転する第1の回転部材(14;32)と、転舵輪(9)の転舵に連動して回転する第2の回転部材(15;33)と、第1の回転部材(14;32)と第2の回転部材(15;33)との間に介装され、張力を介して動力を伝達することのできる可撓性の伝動部材(16;34,35)と、伝動部材(16;34,35)の張力を調整するための張力調整手段(19;19A;38,47)と、この張力調整手段(19;19A;38,47)の動作を制御することにより、第1および第2の回転部材(14,15;32,33)間の動力の伝達を制御する制御手段(24)とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、通常時には、伝動部材を弛緩させて、第1および第2の回転部材の動力伝達を遮断しておき、転舵輪を転舵用アクチュエータによって駆動する。一方、転舵系に異常が発生したときには、張力調整手段によって伝動部材に張力を負荷することにより、第1および第2の回転部材間の動力伝達を可能とし、操舵部材によるマニュアル操舵を可能とする。動力伝達に可撓性の伝動部材を用いるので、レイアウトの自由度を高くすることができる。
また、本発明において、上記伝動部材は帯状体(16)を含み、上記第1および第2の回転部材はそれぞれ帯状体(16)が巻き掛けられたプーリ(14,15)を含む場合がある。この場合、プーリ機構に張力調整手段を組み合わせた簡便な構造にて、異常発生時のマニュアル操舵を達成することができる。
また、本発明において、上記伝動部材は線条体(34,35)を含み、上記第1および第2の回転部材はそれぞれ線条体(34,35)を巻き取り可能な巻胴部材(32,33)を含む場合がある。この場合、巻胴部材に線条体を巻き取る構造に張力調整手段を組み合わせた簡便な構造にて、異常発生時のマニュアル操舵を達成することができる。
また、本発明において、上記張力調整手段は、伝動部材(16;34,35)に係合可能な係合部材(20;20A)と、この係合部材(20;20A)を進退させるための駆動手段(22,22A)とを含む場合がある。この場合、駆動手段により係合部材を進退させる簡便な構造にて伝動部材の張力を容易且つ確実に調整することができる。
また、本発明において、上記張力調整手段は、伝動部材(16;34,35)の一方の中継端(48)を連結した端部材(49)と、この端部材(49)により回転自在に支持されるとともに伝動部材(16;34,35)の他方の中継端(50)を連結した状態で伝動部材(16;34,35)を巻き取り可能な巻き取り部材(51)と、巻き取り部材(51)を回転駆動する駆動手段(52)とを含む場合がある。この場合、伝動部材を巻き取り部材に巻き取ったり巻き取り部材から巻き出したりすることで、伝動部材に張力を負荷したり伝動部材を弛緩させたりすることができ、伝動部材の張力を容易且つ確実に調整することができる。
なお、上記において、括弧内の数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本車両用操舵装置1は、例えばステアリングホイール等の操舵部材2に一体回転可能に連結された第1の操舵軸3と、ラックアンドピニオン機構等の舵取り機構4に連結された第2の操舵軸5と、第1の操舵軸3および第2の操舵軸5を所要時に互いに連結するための連結機構6とを備える。
舵取り機構4は、車両の左右方向に延びて配置された転舵軸7と、この転舵軸7の両端にタイロッド8を介して結合され、転舵輪9を支持するナックルアーム10とを備える。転舵軸7はハウジング11により支承されて軸方向に摺動可能とされており、その途中部に、電動モータからなる転舵用アクチュエータ12が同軸的に組み込まれている。転舵用アクチュエータ12の駆動回転は、ボールねじ機構等の運動変換機構等によって転舵軸7の摺動に変換され、この転舵軸7の摺動により転舵輪9の転舵が達成される。
転舵軸7の一部には、ラック7aが形成されており、このラック7aには、第2の操舵軸5の端部に設けられて第2の操舵軸5と一体回転するピニオン13が噛み合わされている。
連結機構6は、第1の操舵軸3に連動して回転する第1の回転部材としての第1のプーリ14と、第2の操舵軸5に連動して回転する第2の回転部材としての第2のプーリ15と、これら第1のプーリ14および第2のプーリ15を互いに連結することのできる可撓性の伝動部材を提供する無端状の帯状体としてのベルト16とを備える。
また、連結機構6は、第1の操舵軸3と第1のプーリ14との間に介在し、第1の操舵軸3と第1のプーリ14とを連動可能に連結するベベルギヤ機構等のギヤ機構17を備えている。そのギヤ機構17は、第1の操舵軸3の同軸上に一体回転可能に設けられたベベルギヤからなる第1のギヤ17aと、この第1のギヤ17aに噛み合い且つ第1のプーリ14と一体回転可能に連結されたベベルギヤからなる第2のギヤ17bとを含む。
また、連結機構6は、第2の操舵軸5と第2のプーリ15との間に介在し、第2の操舵軸5と第2のプーリ15とを連動可能に連結するベベルギヤ機構等のギヤ機構18を備えている。そのギヤ機構18は、第2のプーリ15と一体回転可能に連結されたベベルギヤからなる第3のギヤ18aと、この第3のギヤ18aと噛み合い且つ第2の操舵軸5の同軸上に一体回転可能に設けられたベベルギヤからなる第4のギヤ18bとを含む。
また、連結機構6は、ベルトの張力を調整するための張力調整手段としての一対のテンショナ19を備えている。各テンショナ19は、ベルト16に係合する係合部材としてのテンショナプーリ20と、このテンショナプーリ20を回転自在に支持する操作軸21を進退させることのできる駆動手段としてのテンショナ用アクチュエータ22とを含む。
本実施の形態では、テンショナ用アクチュエータ22は、オンにて操作軸21を軸方向に進出させ、オフにて操作軸21を後退させることのできる電磁ソレノイドからなるが、テンショナ用アクチュエータ22として油圧シリンダを用いることもできる。本実施の形態では、一対のテンショナ19を用いているが、単一のテンショナ19を用いるようにしてもよい。
また、第1の操舵軸3には、操舵部材2に操作反力を付与するための反力用アクチュエータ23が設けられている。反力用アクチュエータ23は、第1の操舵軸3と一体の出力軸を有するブラシレスモータ等の電動モータからなり、そのケーシングは車体の適所に固定されている。
また、第1の操舵軸3には弾性部材(図示せず)が連結されている。その弾性部材は、、反力用アクチュエータ23が操舵部材2にトルクを負荷していないときに、第1の操舵軸3を介して操舵部材2を直進操舵位置に復帰させるように機能する。
通常時は、図1に示すように、テンショナ用アクチュエータ22が操作軸21を短縮させており、その結果、連結機構6は、第1の操舵軸3と第2の操舵軸5との連結を解除している。すなわち、本車両用操舵装置1は、操舵部材2と転舵輪9との機械的な結合をなくした、いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システム(SBW)として構成されている。
一方、例えば転舵用アクチュエータ12の故障時等の非常時には、図2に示すように、テンショナ用アクチュエータ22が操作軸21を進出させることにより、テンショナプーリ20によってベルト16の弛みを解消してベルト16に張力を負荷する。これにより、連結機構6の第1および第2のプーリ14,15がベルト16を介して互いに連結される。この状態で、操舵部材2の操作に応じて連結機構6を介して第2の操舵軸5が回転駆動されると、この第2の操舵軸5の回転がピニオン13およびラック7aにより、転舵軸7の摺動に変換され、転舵輪9の転舵が達成される。すなわち、非常時におけるマニュアル操舵が可能となる。マニュアル操舵時のギヤ比は、第1および第2のプーリ14,15の外径比の設定により容易に調整することができる。
次いで、本実施の形態の電気的構成について説明する。転舵用アクチュエータ12、反力用アクチュエータ23および一対のテンショナ用アクチュエータ22は、制御部24により制御されるようになっている。制御部24は、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)からなり、その電子制御ユニットには、CPU、制御プログラム等を記憶したROM、演算処理等のワークエリアとして用いられるRAM等が含まれている。
第1の操舵軸3には操舵部材2による操舵角を検出するための操舵角検出手段としての操舵角センサ25、および操舵部材2から入力される操舵トルクを検出するための操舵トルク検出手段としてのトルクセンサ26が設けられている。これら操舵角センサ25およびトルクセンサ26からの検出信号が制御部24に入力される。
また、転舵軸7には転舵軸7の軸方向位置に関連して転舵輪9の転舵角を検出するための転舵角検出手段としての転舵角センサ27が設けられており、この転舵角センサ27による検出信号も制御部24に入力される。また、制御部24には、車速を検出するための車速センサ28からの検出信号が入力されるようになっている。
制御部24は、上記各センサ類からの入力信号に基づいて、転舵用アクチュエータ12および反力用アクチュエータ23をそれぞれ駆動するための駆動部としての駆動回路29,30に制御信号を出力する。また、制御部24は、一対のテンショナ用アクチュエータ22をそれぞれ駆動する一対の駆動回路31に制御信号を出力する。
図3は制御部24により実行される舵取り制御の処理について説明するためのフローチャートである。図3を参照して、制御部24は転舵系が正常に動作しているか否かを監視している(ステップS1)。転舵系の異常としては、転舵角センサ27又は転舵用アクチュエータ12の異常が考えられるが、転舵用アクチュエータ12に異常が発生する確率が電装部品である転舵角センサ27に異常が発生する確率よりも格段に低いので、ステップS1の監視としては、実質的に、転舵角センサ27の異常発生を監視していることになる。
転舵角センサ27(転舵系)に異常が発生していない場合には(ステップS1でNO)、制御部24が、反力用アクチュエータ23によって例えば路面反力に応じた操舵反力を操舵部材2に与えるためのトルクを発生させる(ステップS2)。
また、例えば車両の走行状況等に応じて操舵部材2の回転量と転舵輪9の転舵量との比(伝達比、ギヤ比)を設定し、VGR(Variable Gear Ratio)機能を作用させることも可能である。この設定した伝達比及び操舵部材2の操作量などに基づいて、転舵用アクチュエータ12の電圧指令値を設定し、その電圧指令値に応じた制御信号を駆動回路29に与えて、転舵用アクチュエータ12を駆動制御する(ステップS3)。
これにより、転舵用アクチュエータ12から、操舵部材2の操作方向に応じた方向に転舵軸7を摺動させるためのトルクが出力され、車両の走行状況や操舵部材2の操作態様に応じた良好な転舵が達成される。なお、必ずしも、VGR機能を設定する必要はない。
こうして、転舵用アクチュエータ12を駆動制御している間に、転舵角センサ27(転舵系)に異常が発生すると(ステップS1でYES)、制御部24は、駆動回路31に信号を出力してテンショナ用アクチュエータ22(ソレノイド)をオン状態とし操作軸21を進出させる(ステップS4)。なお、このとき、転舵用アクチュエータ12はオフ(空回り可能な状態)とする。
上記操作軸21の進出により、テンショナプーリ20によってベルト16に張力が負荷され、その結果、第1および第2のプーリ14,15がベルト16を介して互いに駆動伝達可能に連結される。これにより、操舵部材2と転舵輪9とが、第1の操舵軸3、連結機構6、第2の操舵軸5および舵取り機構4を介して機械的に連結され、非常時におけるマニュアル操舵が可能となる。
図3のステップS1における転舵系の異常検出の詳細について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
転舵角センサ27からの信号入力があるか否かが判断され(ステップT1)、信号が入力されない場合は(ステップT1でNO)、転舵系に異常が発生していると判断し(ステップT2)、図3のフローチャートのステップS4へ移行し、マニュアル操舵が達成される。
次いで、転舵角センサ27からの信号入力がある場合には(ステップT1でYES)、操舵角センサ25及び転舵角センサ27の信号に基づいて走行中の検出操舵角及び検出転舵角を求める(ステップT3)。
求められた検出操舵角及び検出転舵角の双方が変動している場合には(ステップT4でNO)、図3のフローチャートのステップS2へ移行し、通常の反力制御及び転舵制御が実施される。
一方、求められた検出操舵角が変動しているにもかかわらず、求められた検出転舵角が一定である場合には(ステップT4でYES)、転舵角センサ27等の転舵系に異常が発生していると判断し(ステップT5)、図3のフローチャートのステップS4へ移行し、マニュアル操舵が達成される。
以上説明した本実施の形態によれば、ステア・バイ・ワイヤ・システムにおいて、異常発生時に、操舵部材2に連動回転する第1のプーリ14と転舵輪9に連動回転する第2のプーリ15とをベルト16を介して駆動伝達可能に連結することにより、マニュアル操舵を達成することができる。しかも、プーリ・ベルト機構を用いるので、遊星ギヤ機構その他の差動伝達機構を用いる場合と比較して、レイアウトの自由度が高い。
次いで、図5および図6は本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置1Aの概略構成を示す模式図である。図5を参照して、本車両用操舵装置1Aの連結機構6Aは、第1の操舵軸3に一体回転可能に設けられた第1の巻胴部材32と、第2の操舵軸5に一体回転可能に設けられた第2の巻胴部材33と、第1および第2の巻胴部材32,33を互いに連結する伝動部材を提供する第1および第2の線条体としての第1および第2のワイヤ34,35と、各ワイヤ34,35の張力をそれぞれ調整する一対のテンショナ19Aとを備えている。
各ワイヤ34,35にそれぞれ対応して設けられたテンショナ19Aは、一対の支持ローラ36をそれぞれ経由して一対の支持ローラ37間に支持された対応するワイヤ34,35の途中部に巻き回されてこれに係合する係合部材としてのテンショナプーリ20Aと、このテンショナプーリ20Aを回転自在に支持する操作軸21Aを進退させることのできる駆動手段としてのテンショナ用アクチュエータ22Aとを含んでいる。
このテンショナ用アクチュエータ22Aは、異常発生時に対応するオン状態で、図6に示すように操作軸21Aを軸方向に後退させて対応するワイヤ34,35に張力を負荷し、通常時(ステア・バイ・ワイヤ時)に対応するオフ状態で、図5に示すように操作軸21Aを進出させて対応するワイヤ34,35を弛ませることのできる電磁ソレノイドからなる。テンショナ用アクチュエータ22Aとして油圧シリンダを用いるようにしてもよい。
第1の巻胴部材32は、第1のワイヤ34の一端を巻き取った第1の巻き取り部32aと、第2のワイヤ35の一端を巻き取った第2の巻き取り部32bとを有している。第1の巻き取り部32aと第2の巻き取り部32bとは、その巻き取り方向が互いに逆向きである。
同様に、第2の巻胴部材33は、第1のワイヤ34の他端を巻き取った第1の巻き取り部33aと、第2のワイヤ35の他端を巻き取った第2の巻き取り部33bとを有している。第1の巻き取り部33aと第2の巻き取り部33bとは、その巻き取り方向が互いに逆向きである。
また、第1のワイヤ34に関連する、第1の巻胴部材32の第1の巻き取り部32aおよび第2の巻胴部材33の第1の巻き取り部33aの巻き取り方向は、互いに逆向きになっている。また、第2のワイヤ35に関連する、第1の巻胴部材32の第2の巻き取り部32bおよび第2の巻胴部材33の第2の巻き取り部33bの巻き取り方向は、互いに逆向きになっている。
図6に示すように、異常発生時に、各テンショナ用アクチュエータ22Aが操作軸21Aを短縮させて、各テンショナプーリ20Aが対応するワイヤ34,35を引っ張ることにより、第1の操舵軸3および第2の操舵軸5が互いに駆動伝達可能に連結された状態となり、マニュアル操舵が可能となる。
すなわち、図6に示すように異常発生時に第1および第2のワイヤ34,35に張力が負荷されている状態で、操舵部材2が一方方向に回転操作されて、第1のワイヤ34が第1の巻胴部材32の第1の巻き取り部32aに巻き取られると、その巻き取られた量だけ、第2の巻胴部材33の第1の巻き取り部33aは第1のワイヤ34を巻き出すようになる。同時に、第2のワイヤ35は、第1の巻胴部材32の第2の巻き取り部32bから巻き出され、その巻き出された量だけ、第2の巻胴部材33の第2の巻き取り部33bは第2のワイヤ35を巻き取るようになる。操舵部材2が他方方向に回転操作された場合は、上記と逆の動作となる。
他の構成については、図2の実施の形態と同様であるので、図に同一符号を付してその説明を省略する。本実施の形態においても、図2の実施の形態と同様の効果を奏することができ、ステア・バイ・ワイヤ・システムにおいて、異常発生時にマニュアル操舵を達成することができる。また、連結機構6Aにワイヤ34,35を用いることで、レイアウトの自由度を高くすることができる。また、ワイヤ34,35は非常時のみに使用するので、耐久性は低くてもよく、したがって、製造コストを低く抑えることができる。
図5の実施の形態の張力調整手段としてのテンショナ19Aに代えて、図7に示すように、各ワイヤ34,35に断続可能な中継部38を設けてもよい。その張力調整手段としての中継部38は、各ワイヤ34,35の一方の中継端39に連結され外周にラチェット歯40が形成された端部軸41と、他方の中継端42に連結され内周面にラチェット歯43が形成されたラチェット筒44と、端部軸41をギヤ伝達機構45を介して進退駆動する例えば電動モータ等のアクチュエータ46とを備える。
例えば、ギヤ伝達機構45は、端部軸41に形成されたラック45aと、ラック45aに噛み合いアクチュエータ46により回転駆動されるピニオン45bとを含む。
異常発生時に、アクチュエータ46によりギヤ伝達機構45を介して、端部軸41をラチェット筒44内に押し込んで、各ワイヤ34,35に張力を負荷し、第1および第2の操舵軸3,5を互いに連結して、マニュアル操舵を可能とする。ラチェット歯40,43の噛み合いは、端部軸41の押し込みのみを許容する噛み合いとなっている。すなわち、中継部38は、直動形の一方向クラッチに相当する。
また、上記の中継部38に代えて、図8に示す中継部47を張力調整手段として用いてもよい。その中継部47は、各ワイヤ34,35の一方の中継端48に連結された端部材49と、この端部材49により回転自在に支持されるとともに各ワイヤ34,35の他方の中継端50を連結した状態で各ワイヤ34,35を巻き取り可能な巻き取り部材51と、この巻き取り部材51を回転駆動する例えば電動モータからなるアクチュエータ52とを備える。
なお、本発明において、伝動部材として動力伝達チェーンを用いるようにしてもよい。
本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図であり、操舵部材と転舵輪との機械的な連結が解かれた状態を示している。 図1の車両用操舵装置の模式図であり、操舵部材と転舵輪とが機械的に連結され、マニュアル操舵が可能な状態を示している。 図1の車両用操舵装置の舵取り制御の流れを示すフローチャートである。 図3のフローチャートにおいて、異常検出のステップの詳細を示すフローチャートである。 本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図であり、操舵部材と転舵輪との機械的な連結が解かれた状態を示している。 図5の車両用操舵装置の模式図であり、操舵部材と転舵輪とが機械的に連結され、マニュアル操舵が可能な状態を示している。 本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装置に適用される連結機構と張力調整機構を示す模式図である。 本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装置に適用される連結機構と張力調整機構を示す模式図である。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、9…転舵輪、12…転舵用アクチュエータ、14…第1のプーリ(第1の回転部材)、15…第2のプーリ(第2の回転部材)、16…ベルト(帯状体。伝動部材)、19,19A…テンショナ(張力調整手段)、20,20A…テンショナプーリ(係合部材)、22,22A…テンショナ用アクチュエータ(駆動手段)、24…制御部、32…第1の巻胴部材(第1の回転部材)、33…第2の巻胴部材(第2の回転部材)、34…第1のワイヤ(線条体。伝動部材)、35…第2のワイヤ(線条体。伝動部材)、38,47…中継部(張力調整手段)、48…一方の中継端、49…端部材、50…他方の中継端、51…巻き取り部材、52…アクチュエータ(駆動手段)

Claims (5)

  1. 操舵部材の操作に応じて転舵用アクチュエータを駆動して転舵輪を転舵する車両用操舵装置において、
    操作部材の操作に連動して回転する第1の回転部材と、
    転舵輪の転舵に連動して回転する第2の回転部材と、
    第1の回転部材と第2の回転部材との間に介装され、張力を介して動力を伝達することのできる可撓性の伝動部材と、
    伝動部材の張力を調整するための張力調整手段と、
    この張力調整手段の動作を制御することにより、第1および第2の回転部材間の動力の伝達を制御する制御手段とを備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記伝動部材は帯状体を含み、上記第1および第2の回転部材はそれぞれ帯状体が巻き掛けられたプーリを含む車両用操舵装置。
  3. 請求項1において、上記伝動部材は線条体を含み、上記第1および第2の回転部材はそれぞれ線条体を巻き取り可能な巻胴部材を含む車両用操舵装置。
  4. 請求項1,2または3の何れか1項において、上記張力調整手段は、伝動部材に係合可能な係合部材と、この係合部材を進退させるための駆動手段とを含む車両用操舵装置。
  5. 請求項1,2または3の何れか1項において、上記張力調整手段は、伝動部材の一方の中継端を連結した端部材と、この端部材により回転自在に支持されるとともに伝動部材の他方の中継端を連結した状態で伝動部材を巻き取り可能な巻き取り部材と、巻き取り部材を回転駆動する駆動手段とを含む車両用操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101427451B1 (ko) 2011-07-13 2014-08-11 주식회사 만도 전동식 동력 보조 조향장치의 벨트 장력 조절기 및 이를 구비한 전동식 동력 보조 조향장치
CN110450791A (zh) * 2019-08-30 2019-11-15 北京起重运输机械设计研究院有限公司 应急传动装置以及索道

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