JP2006061505A - 医療用容器成形材料及び医療用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】医療用容器成形体に要求される特性を全て満足し得る医療用容器を成形できる成形材料及び該成形体である医療用容器を提供すること。
【解決手段】プロピレン系重合体100重量部に、透明化核剤として一般式(1)
【化1】
Figure 2006061505

(式中、R1、R2、R3及びR4は、水素原子又は直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基を、Rは、直接結合又はアルキリデン基を、Mは、三価の金属原子を、それぞれ示す。)で表されるリン酸エステル化合物を0.001〜5.0重量部添加してなる医療用容器成形材料、並びにその成形体である医療用容器。
【選択図】なし

Description

本発明は、医療用容器成形材料及び医療用容器に関する。
注射筒等の医療用容器である成形体には、薬剤液の濁り、投与量の確認等のために透明性に優れること、薬剤液を充填して長期間保存した場合に成形体から薬剤液への溶出物が少ないこと、蒸気滅菌に耐える耐熱性を有すること、及び成形品の滅菌工程であるガンマ線照射に耐性を示すことという特性が要求される。
従来、注射筒等の医療用容器として、プロピレン系重合体に、透明化核剤としてソルビトール系化合物を添加した成形品が、知られている。しかし、この成形品には、薬剤液への溶出物が多く、又薬剤を変質させる場合があるため長期保存に耐えないという問題があった。
上記問題を解決するため、プロピレン系重合体に、リン酸エステル系の透明化核剤を添加した成形体が公知である(特許文献1参照)。この特許で核剤として使用されている代表的な化合物は、下記式で表されるメチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)フォスフェートNa塩である。
Figure 2006061505
また、該核剤として、上記化合物のNaに代えて、Li、K等の一価金属が置換した化合物、Mg、Ca、Sr、Ba等の二価金属が置換し且つ二量体とした化合物、Al等の三価金属が置換し且つ三量体とした化合物を例示している。
しかし、上記核剤はプロピレン系重合体に対して分散性が悪い場合があり、又上記核剤をプロピレン系重合体に添加した成形材料から得られる成形体は、透明性が十分とはいえず日本薬局方の規格値をクリアできない場合がある、ガンマ線照射耐性が低い等の問題点をかかえている。
特許第3195434号公報
本発明の目的は、透明性に優れること、溶出物が少ないこと、蒸気滅菌に耐える耐熱性を有すること及びガンマ線照射耐性が高いことという医療用容器成形体に要求される特性を全て満足し得る医療用容器を成形できる成形材料及び該成形体である医療用容器を提供することにある。
本発明者は、上記特許文献1に記載されたリン酸エステル系の透明化核剤をプロピレン系重合体に添加した成形材料から得られる成形体の問題点を解消すべく鋭意研究した。
その結果、特定構造のリン酸エステル化合物である透明化核剤はプロピレン系重合体に対して分散性が良いこと、成形体の透明化能及び成形体からの溶出防止能が優れること、得られる成形体の耐熱性及びガンマ線照射耐性に優れること等を見出した。本発明は、かかる新たな知見に基づいて、完成されたものである。
本発明は、以下の医療用容器用成形材料及び医療用容器を提供するものである。
1.プロピレン系重合体100重量部に、透明化核剤として一般式(1)
Figure 2006061505
(式中、R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子又は直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基を示す。Rは、直接結合又はアルキリデン基を示す。Mは、三価の金属原子を示す。)で表されるリン酸エステル化合物を0.001〜5.0重量部配合してなる医療用容器用成形材料。
2.一般式(1)におけるMが、Alである上記項1に記載の成形材料。
3.上記項1に記載の成形材料を成形して得られる医療用容器。
4.医療用容器が、注射筒である上記項3に記載の容器。
5.医療用容器が、点滴用容器である上記項3に記載の容器。
6.医療用容器が、輸液用容器である上記項3に記載の容器。
本発明の成形材料によれば、透明性に優れ、薬剤液を充填して長期間保存しても溶出物が少なく、蒸気滅菌に耐える耐熱性を有し、且つガンマ線照射耐性が高いという医療用容
器成形体に要求される特性を全て満足し得る医療用容器成形品が得られるという顕著な効果が奏される。
従って、本発明成形材料から得られる成形体は、使い捨て用注射筒、薬剤充填用注射筒、点滴用容器、輸液用容器等の医療用容器として好適に使用できる。
本発明の医療用容器成形材料は、基材であるプロピレン系重合体、及び透明化核剤である一般式(1)のリン酸エステル化合物を含有することを特徴とする。
プロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体に限定されず、プロピレンを主体とする重合体であれば、他のモノマーとの結晶性の共重合体や、結晶性ポリプロピレンと他のポリマーとのブレンド物をも包含する。プロピレンを主体とした結晶性の共重合体としては、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体等が好ましい。また、結晶性ポリプロピレンにブレンドする他のポリマーとしては、エチレン・ブテン共重合体等が挙げられる。
これらのプロピレン系重合体のうち、特にプロピレンホモポリマー、又はプロピレンにエチレンを0.5〜7重量%(より好ましくは0.5〜5重量%)共重合させたエチレン・プロピレンランダム共重合体が透明性、耐ガンマ線耐性等の点で好ましい。
本発明成形材料においては、プロピレン系重合体に配合される透明化核剤として、前記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物を用いることが必要である。このリン酸エステル化合物は、三価の金属原子に一個の水酸基及び特定の2個のリン酸エステルが結合した構造を有しており、プロピレン系重合体に対する分散性が良い。
一般式(1)において、Rで示されるアルキリデン基としては、例えば、メチリデン基、エチリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基等の炭素数1〜6の低級アルキリデン基が好ましい。R1、R2、R3及びR4で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等の直鎖、分岐鎖又は環状の炭素数1〜6の低級アルキル基が好ましい。また、Mで示される三価の金属原子としては、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、ボロン(B)等が好ましい。三価の金属原子としては、アルミニウム及び鉄がより好ましく、アルミニウムが最も好ましい。
一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物の内、好ましい化合物である下記一般式(2)で表される金属原子がAlである化合物及び下記一般式(3)で表される金属原子がFeである化合物を、示す。
Figure 2006061505
Figure 2006061505
各式中、R1、R2、R3、R4及びRは前記に同じ。
一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物のプロピレン系重合体に対する配合量は、該重合体100重量部に対して、該リン酸エステル化合物を0.001〜5.0重量部である。配合量が、0.001重量部未満では、得られる成形体の透明性が不十分な場合があり、又薬剤液を充填した場合の溶出防止が不十分な場合がある。一方、5.0重量部を超えて配合しても、それ以上の効果は得られ難い。該リン酸エステル化合物添加量は、好ましくは0.01〜3.0重量部程度、より好ましくは0.05〜0.5重量部程度である。
本発明の成形材料には、必要に応じて、酸化防止剤、中和剤、帯電防止剤、有機過酸化物等を添加することができる。
上記酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤の代表例として、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン等を挙げることができる。テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンの市販品として、「イルガノックス1010」(商標、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)を使用することができる。
ホスファイト系化合物の特に好ましい例として、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトを挙げることができる。この化合物の市販品として、「イルガフォス168」(商標、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)を使用することができる。
本発明の成形材料は、通常、プロピレン系重合体に本発明特定の核剤及び必要に応じて酸化防止剤等の任意成分を添加して、ドライブレンドし、これを押出機により溶融混合し、ペレット化される。このペレット化した成形材料は、成型機の加熱シリンダ中で再び加熱溶融し、180〜280℃程度の温度範囲、好ましくは200〜230℃程度の温度範囲で、射出成形、ブロー成形等の方法により、目的の形状に成形することができる。
かくして、本発明成形材料から、使い捨て用注射筒、薬剤充填用注射筒、点滴用容器、輸液用容器等の医療用容器を容易に製造できる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより一層具体的に説明する。
実施例1
ポリプロピレンホモポリマー(熱変形温度:117℃、比重:0.90、メルトインデックス:8.0g/10min)100gに、核剤として下記式(4)で表されるアルミニウム,ヒドロキシビス[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−6−(ヒドロキシ−.カッパ.O)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサフォスフォシン 6−オキシダト]0.01g及び酸化防止剤0.5g(「イルガノックス1010」及び「イルガフォス168」を各々0.25g)を添加し、タンブラーでドライブレンドし、押し出し機を用いて、200〜220℃の温度で押し出して、ペレット状の成形材料とした。
Figure 2006061505
上記ペレット化した成形材料を用いて、材料可塑化温度220℃、射出成型圧力800kgf/cm2、金型温度20℃、射出率50ml/sec、冷却時間20秒及び射出時間5秒の成形条件で、注射筒(形状:外径;14.1mm、内径;12.5mm、長さ;67mm、内容量:5ml)を射出成形した。
実施例2
ポリプロピレンホモポリマー(熱変形温度:117℃、比重:0.90、メルトインデックス:8.0g/10min)100gに、前記の式(4)で表される核剤0.2g、及び酸化防止剤0.5g(「イルガノックス1010」及び「イルガフォス168」を各々0.25g)を添加し、実施例1と同様にして、ペレット状の成形材料とした。
上記ペレット化した成形材料を用いて、実施例1と同様の成形条件で、実施例1と同じ形状及び内容量の注射筒を射出成形した。
実施例3
ポリプロピレンホモポリマー(熱変形温度:117℃、比重:0.90、メルトインデックス:8.0g/10min)100gに、前記の式(4)で表される核剤0.3g、及び酸化防止剤0.5g(「イルガノックス1010」及び「イルガフォス168」を各々0.25g)を添加し、実施例1と同様にして、ペレット状の成形材料とした。
上記ペレット化した成形材料を用いて、実施例1と同様の成形条件で、実施例1と同じ形状及び内容量の注射筒を射出成形した。
実施例4
プロピレン・エチレンランダムコポリマー(エチレン共重合量:3重量%、熱変形温度:110℃、比重:0.91、メルトインデックス:25.0g/10min)100gに、前記の式(4)で表される核剤0.02g、及び酸化防止剤0.5g(「イルガノックス1010」及び「イルガフォス168」を各々0.25g)を添加し、実施例1と同様にして、ペレット状の成形材料とした。
上記ペレット化した成形材料を用いて、実施例1と同様の成形条件で、実施例1と同じ形状及び内容量の注射筒を射出成形した。
比較例1
ポリプロピレンホモポリマー(熱変形温度:117℃、比重:0.90、メルトインデックス:8.0g/10min)100gに、核剤として1,3:2,4−ジ−p−メチルジベンジリデンソルビトール0.25g、及び酸化防止剤0.5g(「イルガノックス1010」及び「イルガフォス168」を各々0.25g)を添加し、実施例1と同様にして、ペレット状の成形材料とした。
上記ペレット化した成形材料を用いて、実施例1と同様の成形条件で、実施例1と同じ形状及び内容量の注射筒を射出成形した。
比較例2
ポリプロピレンホモポリマー(熱変形温度:117℃、比重:0.90、メルトインデックス:8.0g/10min)100gに、核剤としてメチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)フォスフェートNa塩0.25g、及び酸化防止剤0.5g(「イルガノックス1010」及び「イルガフォス168」を各々0.25g)を添加し、実施例1と同様にして、ペレット状の成形材料とした。
上記ペレット化した成形材料を用いて、実施例1と同様の成形条件で、実施例1と同じ形状及び内容量の注射筒を射出成形した。
医療用容器は、内容物である水、薬剤溶液等に対して、核剤及び酸化防止剤等の樹脂添加剤成分の溶出があってはならない。例えば、内容物が注射液である場合は、直接生体内へ入る為に、生体内における添加剤成分による血液毒性、急性毒性等の各種毒性が重大な問題となるからである。また、内容物の確認のため、透明性も必要である。
従って、実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた各注射筒について、日本薬局方に規定されたプラスチック製医薬品容器試験法の基準に沿って、(1)透明性試験及び(2)溶出物試験を行った。各試験方法を以下に示す。
(1)透明性試験
注射筒の胴部を、約0.9×4cmの大きさに切断し、純水が充満された石英ガラスセルに浸漬し、厚さ方向に光線が透過するように試験片をセットし、純水だけを満たしたセルを対照として、450nmの可視光線の透過率(%)を測定した。透過率の測定は、分光光度計(商品名「V−560型」、日本分光(株)製)を用いて行った。透過率は、55%以上が合格である。
(2)溶出物試験
注射筒のできるだけ湾曲が少なく、厚さの均一な部分をとって切断し、厚みが0.5mm以下のときは、表裏の表面積の合計が約1,200cm2になるように、又厚みが0.
5mmを超えるときは、約600cm2になるように切断片を集め、更にこれらを長さ約
5cm、幅約0.5cmの大きさに切断し、水で洗った後、室温で乾燥する。これを内容約300mLの硬質ガラス製容器に入れ、水200mLを正確に加え、適当に密封した後、高圧蒸気滅菌器を用いて121℃で1時間加熱し、室温になるまで放置し、この液を試験液とした。この試験液について、過マンガン酸カリウム還元性物質試験、紫外線吸収スペクトル吸収物質検出試験及びpH試験を、下記方法により行った。
過マンガン酸カリウム還元性物質試験
試験液20mLを共栓三角フラスコにとり、0.002mol/L過マンガン酸カリウム液20mL及び希塩酸1mLを加え、3分間煮沸し、冷後、これにヨウ化カリウム液0.10gを加えて密栓し、振り混ぜて10分間放置した後、0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム液で滴定した(指示薬:デンプン試液5滴)。別に、対象として空試験液20.0mLを用い、同様に操作した。試験液及び空試験液の0.002mol/L過マンガン酸カリウム液消費量の差を算出する。消費量の差1.0mL以下が合格であり、1.0mLを超えた場合は不合格である。
紫外線吸収スペクトル吸収物質検出試験
試験液につき、空試験液を対象とし、紫外線吸光度測定法により試験を行ったとき、波長220〜240nmの区間における最大吸光度が0.08以下であること、波長241〜350nmの区間における最大吸光度が0.05以下であることが合格の基準である。吸光度の測定は、分光光度計(商品名「V−560型」、日本分光(株)製)を用いて行った。
pH試験
試験液及び空試験液20mLずつをとり、これに塩化カリウム1.0gを水に溶かして1,000mLとした液1.0mLずつを加え、両液のpHを測定して、その差を算出した。差が1.5以下が合格である。
透明性試験及び溶出物試験の結果を、表1に示す。
Figure 2006061505
また、実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた各注射筒について、下記方法により、(3)ガンマ線照射試験を行った。
(3)ガンマ線照射試験
注射筒に25KGyのガンマ線を照射し、この試料について、前記紫外線吸収スペクトル吸収物質検出試験を行った。
ガンマ線照射試験の結果を、表2に示す。
Figure 2006061505
表1及び2の結果より、次の点が明らかである。
従来の成形材料を用いて得られた比較例1の注射筒は溶出試験が不合格でガンマ線照射耐性が低く、比較例2の注射筒は透明性が不合格でガンマ線照射耐性が低い。
これに対して、実施例1〜4の本発明の成形材料を用いて得られた注射筒は、透明性、溶出試験における過マンガン酸カリウム液消費量、紫外線吸収スペクトルによる超微量溶出物及び材料の変質耐性を示すpH試験、並びにガンマ線照射耐性等の医療用容器として要求される諸特性を全て満足していることが明らかである。

Claims (6)

  1. プロピレン系重合体100重量部に、透明化核剤として一般式(1)
    Figure 2006061505
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子又は直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基を示す。Rは、直接結合又はアルキリデン基を示す。Mは、三価の金属原子を示す。)で表されるリン酸エステル化合物を0.001〜5.0重量部配合してなる医療用容器成形材料。
  2. 一般式(1)におけるMが、Alである請求項1に記載の成形材料。
  3. 請求項1に記載の成形材料を成形して得られる医療用容器。
  4. 医療用容器が、注射筒である請求項3に記載の容器。
  5. 医療用容器が、点滴用容器である請求項3に記載の容器。
  6. 医療用容器が、輸液用容器である請求項3に記載の容器。
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