JP2006055735A - 液体濾過用フィルター濾材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、初期濾過効率が高く、ライフが長い2層構造の液体濾過用フィルター濾材を提供することにある。
【解決手段】本発明は、濾材層と支持体層からなる2層構造の不織布からなり、濾材層を上流側にセットして使用する液体濾過用フィルター濾材であって、該濾材層の基材は、繊維径5μm以下の極細無機繊維を1〜80質量%と繊維径5μm以上の有機繊維を20〜99質量%とにより構成し、支持体層に繊維径5μm以上で繊維長5mm以上の1種類以上の有機繊維を含み、該不織布におけるJIS−K3832に基づき測定した最大ポア径が10〜100μm、JIS B9908に準じて面風速5.3cm/秒の条件で、DOPエアロゾル(フタル酸ジオクチル、粒径0.3〜0.5μm)粒子を発生させ測定した捕集効率が20〜90%である液体濾過用フィルター濾材である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液体中に含有される粒子を効率良く除去し清浄な液体を得るための液体濾過用フィルターなどに用いられる濾材に関するものである。
液体濾過材の構造には大きく分けて2つある。一つは「内部濾過タイプ」であり、これは濾材の内部で固体粒子を捕捉する構造の濾材である。もう一つは「表面濾過タイプ」であり、これは濾材の表面で固体粒子を捕捉する構造の濾材である(例えば、特許文献1参照)。また、これら濾材をプリーツ加工「ひだ折り加工」を施して濾材の表面積を増大させてから所定の形状に成形してフィルターを作製し、他の部品と組み合わせて濾過機にセットして使用するものである。
従来、放電加工機やIC生産工程で使用されている液体濾過フィルター用の濾材としては、天然パルプと有機繊維の混抄シートにフェノール樹脂等を含浸処理したシートやポリエステル不織布等が使用されていた。しかしこれらは固体粒子の濾過効率が低く、寿命が短い等の問題点があった。また、高性能の濾材としてフッ素樹脂等の多孔質シートがあるが、高価なため特殊用途に限定され、多量の液体を処理する濾材としては不適当であった。
これらの問題を解決する濾材の一つとして、本出願人は、1μm以下にフィブリル化された有機繊維5〜40質量%と繊維径1〜5μmの極細有機繊維5〜60質量%及び繊維径5μm以上の有機繊維20〜70質量%からなり、且つ該繊維径5μm以上の有機繊維の一部又は全部が繊維状有機バインダーであり、濾過密度が0.25〜0.8g/m3の「表面濾過タイプ」の液体濾過用の濾材を提案し、上記問題を解決した(特許文献2参照)。この濾材は、フィブリル化された有機繊維が固体粒子の捕集効率を発現し、その他の有機繊維との含有量を限定することで、圧力損失を抑え、多量の液体を効率よく処理することができるようにしている。
上記濾材は、厚みが非常に薄く、硬くないために、ひだ折り加工が出来ない問題点があったことから、強度や腰(堅さ)を向上させるために、薄くて表面濾過性能に優れた上記濾材層と、液体の透過性が良く高強度でひだ折り加工性のよい支持体層を抄合わせ一体化した液体濾過用フィルター濾材を考案するに至り、現在でも有用に産業界で活用されている(特許文献3参照)。しかし、近年の放電加工機の加工速度の高速化に伴い、一定時間当たりの加工屑の発生量が非常に多くなりこの濾材では目詰まりが早くなっているのが現実である。
また、繊維径5μm以下の極細有機繊維及び極細無機繊維を20〜80重量%と、繊維径5μm以上の有機繊維及び無機繊維を80〜20重量%とにより構成した濾材が考案されているが、1層構造の内部濾過機構であるためにライフの問題が残る。(特許文献4参照)
特開2000−70628号公報 (第2頁) 特許第2633355号公報 (第3頁、作用) 特許第3305372号公報 (第2〜4頁) 特開2002−85918号公報 (第4頁)
本発明の課題は、初期濾過効率が高く、ライフが長い2層構造の液体濾過用フィルター濾材を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ライフを向上させるためには、濾材層と支持体層からなる2層で構成し、該濾材層によってほぼ支配される最大ポア径をコントロールすることによってライフが長い液体濾過用フィルター濾材が得られることを見出し本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、濾材層と支持体層からなる2層構造の不織布からなり、濾材層を上流側にセットして使用する液体濾過用フィルター濾材であって、該濾材層の基材は、繊維径5μm以下の極細無機繊維を1〜80質量%と繊維径5μm以上の有機繊維を20〜99質量%とにより構成し、支持体層に繊維径5μm以上で繊維長5mm以上の1種類以上の有機繊維を含み、該不織布におけるJIS−K3832に基づき測定した最大ポア径が10〜100μm、JIS B9908に準じて面風速5.3cm/秒の条件で、DOPエアロゾル(フタル酸ジオクチル、粒径0.3〜0.5μm)粒子を発生させ測定した捕集効率が20〜90%である液体濾過用フィルター濾材である。
さらに、該濾材層の厚みと支持体層の厚みの比が1:1〜1:10、全体の厚みが150〜400μmである液体濾過用フィルター濾材である。
さらに、繊維径5μm以上の有機繊維が繊維径の異なる2種類以上の有機繊維であり、その一部が熱融着性バインダー繊維である液体濾過用フィルター濾材である。
さらに、2層構造の不織布に対し合成樹脂系バインダーを0.1〜10質量%付与する液体濾過用フィルター濾材である。
濾材層と支持体層の厚みの比、最大ポア径、捕集効率をコントロールすることにより初期濾過効率が高く、ライフが長い液体濾過用フィルター濾材が得られる。
以下、本発明を詳説する。
本発明の濾材は、濾材層に固体粒子の捕捉能を出すために繊維径5μm以下の極細無機繊維を含有している。極細無機繊維は、繊維径0.1〜5μmのマイクロガラス繊維、アルミナ繊維、ロックファイバー、ステンレスファイバーなどが挙げられ、中でもアルミナ繊維とマイクロガラス繊維が好ましく、より好ましいのはマイクロガラス繊維である。マイクロガラス繊維は、素材の特徴である剛直性により低密度の濾材を得る事が出来る事から通気性が良く低圧力損失でありながら高い捕集効率の濾材が得られる。しかし、極細無機繊維のみで濾材を構成した場合、シートの強度が弱いばかりでなく、フィルターユニットに加工するためのプリーツ加工の際に繊維が折れて破れや繊維の脱落が発生する。
これらの問題を解決するために有機繊維を混合するが、混合する有機繊維の繊維径は5μm以上である。好ましくは、繊維径5〜30μmであり、繊維径の異なる繊維を2種類以上混合することが好ましい。より好ましくは、有機繊維の一部を熱融着性バインダー繊維にすることである。
繊維径0.1〜5μmの極細無機繊維と繊維径5μm以上の有機繊維を混合することにより異種、異繊維径繊維のネットワークが形成され、抄造時に抄紙ワイヤーからの極細無機繊維の流出を防止するばかりでなく、捕集効率を維持したままで剛直な無機繊維によって通液性を確保することが可能となり、最大ポア径を大きくすることができる。濾材層への極細無機繊維の配合比率は1〜80質量%であり、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜60質量%である。
また、濾材層への繊維径5μm以上の有機繊維の配合比率は20〜99質量%である。好ましくは30〜90質量%であり、より好ましくは40〜80質量%である。濾材層の坪量は特に限定しないが5〜50g/m2であり、好ましくは10〜30g/m2、より好ましくは12〜25g/m2である。
捕集効率はJIS B9908に準じて面風速5.3cm/秒の条件で、DOPエアロゾル(フタル酸ジオクチル、粒径0.3〜0.5μm)粒子を発生させ測定した捕集効率が20〜90%であり、好ましくは30〜80%である。捕集効率が20%未満では濾過開始直後の濾液の濁りが発生し、清浄になるまでの時間が長くなってしまい、90%を超えた場合、濾過直後から濾液は清浄になるがライフが短くなってしまう。
本発明の濾材において、繊維径が5μm以上の有機繊維とは、皮膜の少ない木材パルプ、麻パルプ、コットンリンター、リント、また再生繊維としては、リヨセル繊維、レーヨン、キュプラが、半合成繊維としては、アセテート、トリアセテート、プロミックスが、合成繊維としては、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ビニロン系、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系、ナイロン系、ウレタン系、ベンゾエート、ポリクラール、フェノール系などの繊維が挙げられる。上記の繊維の他に、植物繊維として藁パルプ、竹パルプ、ケナフパルプなどの木本類、草本類を含むものとする。これらの繊維はフィブリル化されていても通液性、通気性を阻害しない範囲であればなんら差し支えない。さらに、古紙、損紙などから得られるパルプ繊維等も含まれる。また、断面形状がT型、Y型、三角等の異形断面繊維やクリンプ加工された繊維も通気性、通液性確保のために含有できる。
更に熱融着性バインダー繊維も含まれ、濾材層の強度を高める為に有効である。熱融着性バインダー繊維としては、芯鞘繊維(コアシェルタイプ)、並列繊維(サイドバイサイドタイプ)、放射状分割繊維などの複合繊維が挙げられる。複合繊維は、皮膜を形成しにくいので、濾材の空間を保持したまま、機械的強度を向上させることができる。熱融着性バインダー繊維としては、例えば、ポリプロピレンの短繊維、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組み合わせ等が挙げられる。また、ポリエチレンやポリエステル等の低融点樹脂のみで構成される単繊維(全融タイプ)や、ビニロン系やPVA系繊維状バインダーは、濾材の乾燥工程で皮膜を形成し易いが、特性を阻害しない範囲で使用することができる。熱融着性バインダー繊維の繊維径は特に限定されないが、5〜40μmであることが好ましく、より好ましくは7〜30μmである。
支持体層は、濾材全体の強度、堅さ、プリーツ加工性等を良好に保つためのものであり、濾材層に用いる繊維径5μm以上の1種類以上の繊維を含み、その一部が熱融着性バインダー繊維で構成されることが望ましい。支持体層に好ましい繊維としては、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、ビニロン系、再生繊維系の繊維である。支持体層の坪量は20〜150g/m2であり、好ましくは30〜100g/m2である。更にこれにポリエステル系、ポリオレフィン系、塩化ビニル酢酸ビニル系、ビニロン系等の熱融着性バインダー繊維の少なくとも1種類を1〜70質量%含有することにより、強度が高い支持体層が得られる。繊維径5μm以上で繊維長5mm以上の有機繊維は、好ましくは、繊維径5〜30μm、繊維長5〜20mm、より好ましくは、繊維径5〜20μm、繊維長5〜15mmである。
この支持体層は湿式抄紙機で得られたものに限らず、用途に応じて繊維径5μm以上で繊維長5mm以上のポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、コットン、レーヨン、リヨセル等の素材からなるスパンボンド、メルトブロー、ニードルパンチ、スパンレース等の方法で製造されたシートを支持体として用いることが出来る。
本発明の濾材層並びに支持体層に使用できる繊維径が5μm以上の有機繊維以外の繊維としては、繊維径5μm未満の繊維が挙げられる。これらの繊維は、性能向上の為に補助的に配合できるものであり、特に濾材層に適用することが好ましく、たとえば、フィブリル化された有機繊維、具体的な例としては、パラ系アラミド繊維を均質化装置でフィブリル化したティアラー400S(ダイセル化学工業社製)、トワロンパルプ、アルカリ減量叩解法によって得られたポリエステルパルプ、木材パルプを均質化装置でフィブリル化したセリッシュKY100S(ダイセル化学工業社製)、溶剤紡糸法で作製したリヨセル繊維、木材パルプ、その他にナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維をビーター、PFIミル、ボールミル、ダイノミル、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナー、高圧ホモジナーザー等で叩解した繊維等が挙げられる。また、異なる成分を同時に紡糸した割繊繊維、たとえばMVP−C300(三菱レイヨン社製)、海島繊維等を上記叩解機で処理したものも挙げられる。また、繊維径1〜5μm未満のポリエステル繊維、アクリル繊維等も含まれる。
また、本発明の2層構造の液体濾過用フィルター濾材には、機械的強度、耐水性を付与するために合成樹脂系バインダーを含有させることができる。合成樹脂系バインダーとしては、例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、エポキシ系、合成ゴム系、ウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニリデン系などのラテックス、ポリビニルアルコール、フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単独または2種類以上を併用でき、必要に応じて架橋剤等も併用できる。
本発明の液体濾過用フィルター濾材に含有せしめる合成樹脂系バインダーの量としては、該フィルター濾材に対して0.1〜10質量%が適当である。10質量%を超えると、フィルター濾材の圧力損失が大きくなる。また、0.1質量%未満では、合成樹脂系バインダーを含有しない液体濾過用フィルター濾材と比較して、機械的強度や耐水性が向上しない。
合成樹脂系バインダーの液体用フィルター濾材へ含有させる状態は、濾材層のみ、濾材層および支持体層の両方、支持体層のみのいずれの状態であっても良い。
合成樹脂系バインダーを液体濾過用フィルター濾材に含有させる方法としては、特に限定はしないが、サイズプレス方式、タブサイズプレス方式、スプレー方式、内添方式、グラビア塗工方式などの方法が挙げられる。支持体層のみに含有させるためには、スプレー方式、グラビア塗工方式を用いることが好ましい。
濾材と支持体層を積層し一体化して得られた本発明の液体濾過用フィルターは、濾材のみでは得られなかった腰(堅さ)、耐水性、プリーツ加工性が得られ、放電加工機用、エンジンオイル用、燃料用、油水分離用、油圧機器用等の液体濾過用フィルター濾材に好適となる。この場合、濾材層を上流側として使用することにより、表層濾過機構を発現でき好ましい。しかし、対象となる液体中の粒子径が大きい場合などは、例外的に支持体層を上流とする事が好ましい場合がある。
本発明の液体濾過用フィルター濾材において、濾材層の厚みと支持体層の厚みの関係は、濾材層は支持体層よりも薄くする事が重要である。濾材層の厚みを1とした場合、支持体層の厚みは1〜10であり、好ましくは1〜6である。また、液体濾過用フィルター濾材全体の厚みは150〜400μmであり、好ましくは、200〜350μmである。150μm未満では、プリーツ加工が困難であり、400μmを超えるとフィルターユニット内に組み込める濾材面積が小さくなり、結果的にライフが短くなってしまう。濾材層の厚みが支持体層厚みと同等であったり逆に厚い場合、濾材層中に粒子が詰まりやすくなり寿命が短くなる。
本発明の液体濾過用フィルター濾材には、必要に応じて濾材の特性を阻害しない範囲で、架橋剤、撥水剤、分散剤、歩留り向上剤、紙力剤、染料などの添加剤を適宜配合することができる。
本発明の濾材および液体濾過用フィルター濾材は、一般紙や湿式不織布を製造するための抄紙機、例えば、長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー式抄紙機が単独、またはこれらの抄紙機が同種または異種の2機以上がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機などにより製造される。その際に、積層方法は各々の抄紙機で抄きあげた湿紙を積層する抄き合わせや、一方のシートを形成したあとに該シートの上に繊維を分散したスラリーを流して2層のシートを形成する方法でも良いし、同一抄紙機ヘッドに順次異なるスラリーを重ねて流しで2層構造のシートを形成しても良い。これらの抄紙機で製造された湿紙は、ドライヤーで乾燥させる。好ましくは乾燥させた後に合成樹脂系バインダーを含有させ、エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラム式ドライヤー、赤外方式ドライヤー等で乾燥する。
また、乾式法で製造したスパンボンド等を支持体層として用いる場合は、抄紙機で製造した濾材層と該支持体層とを抄紙機で積層しても良いし、別途加工機を用いて積層しても良い。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
繊維径5μm以下の極細無機繊維として繊維径約0.65μmのマイクロガラス繊維(B−06−F ラウシャ社製)を、繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々30:40:30の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量20g/m2になるようにして濾材層を形成した。
次いで繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々40:60の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量50g/m2になるようにして支持体層を形成して、濾材層と重ねた後、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して、実施例1の液体濾過用フィルター濾材を作製した。
実施例1で作製した液体濾過用フィルター濾材の乾燥質量に対して3%になるようにタブサイズプレスにてウレタン系合成樹脂バインダーを含浸し、130℃のエアードライヤーで乾燥させて、実施例2の液体濾過用フィルター濾材を得た。
繊維径5μm以下の極細無機繊維として繊維径約0.65μmのマイクロガラス繊維(B−06−F ラウシャ社製)を、繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々15:50:35の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量8g/m2になるようにして濾材層を形成した。
次いで繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々40:60の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量65g/m2になるようにして支持体層を形成して、濾材層と重ねた後、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して、実施例3の液体濾過用フィルター濾材を作製した。
繊維径5μm以下の極細無機繊維として繊維径約0.65μmのマイクロガラス繊維(B−06−F ラウシャ社製)を、繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々30:40:30の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量30g/m2になるようにして濾材層を形成した。
次いで繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々40:60の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量54g/m2になるようにして支持体層を形成して、濾材層と重ねた後、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して、実施例4の液体濾過用フィルター濾材を作製した。
(比較例1)
繊維径5μm以下の極細無機繊維として、繊維径約0.65μmのマイクロガラス繊維(B−06−F ラウシャ社製)と繊維径約2.7μmのマイクロガラス繊維(#110 マンビル社製)を、繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々30:55:15の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量40g/m2になるようにして濾材層を形成した。
次いで繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々40:60の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量25g/m2になるようにして支持体層を形成して、濾材層と重ねた後、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して比較例1の液体濾過用フィルター濾材を作製した。
(比較例2)
繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々50:50の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量20g/m2になるようにして濾材層を形成した。
次いで繊維径5μm以上の有機繊維として繊維径約7μmのポリエステル繊維(帝人社製 0.6デシテックス×5mm )と、繊維径約14μmのポリエステル熱融着性バインダー繊維(ユニチカ社製 メルティー4080 2.2デシテックス×5mm)を質量比で各々40:60の繊維配合になるように水中で分散混合し、水性スラリーを作製して、これらのスラリーから標準角型手抄き抄紙機を用いて、坪量50g/m2になるようにして支持体層を形成して、濾材層と重ねた後、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して、比較例2の液体濾過用フィルター濾材を作製した。
上記実施例1〜4及び比較例1、2で作製した液体濾過用フィルター濾材について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
濾材層と支持体層の厚みの比、並びに濾材全体の厚みは、電子顕微鏡を使用して液体濾過用フィルター濾材の断面写真を倍率(×100,×300,×500)で撮影して撮影写真からランダムに10点の厚みを測定してその平均を算出した。
最大ポア径は、JIS−K3832に準じた方法で、コールターポロメーターII(コールターエレクトロニクス社製)を用いて測定した。
捕集効率(%)は、JIS B9908に準じてDOPエアロゾル(フタル酸ジオクチル、粒径0.3〜0.5μm)粒子を発生させ、この粒子を含有する空気を風速5.3cm/秒で通気させ、濾材の前後で空気をサンプリングし、それぞれの粒子濃度をパーティクルカウンター(商品名「KC−11」、リオン社製)で測定し下記数1より算出した。
Figure 2006055735
初期濾過効率、ライフの測定:試験用ダスト8種粉体(関東ローム層砂塵)を0.05%濃度になるように水に希釈したものを試験用液体として用い、以下の方法で測定した。
初期濾過効率(単位:%):濾材を水で湿潤した後、試験用液体100mlを濾過面積14cm2、差圧△P=320mmHgで濾過し、濾過前後液の3〜10μm粒子数をリオン(株)製の液中微粒子計数器(KL−01)で計測して濾材が捕捉した粒子の比率を数1より算出して初期濾過効率(%)とした。初期効率が80%を超えると非常に良好であり、50%を超えていれば実使用に問題がない。しかし、50%未満では濁りが目視でも確認できるレベルであり実使用で支障が出る。
ライフ試験:上記試験液を用いて10回繰り返し濾過した後、上記試験と同様の方法で11回目の濾過を行い、その際の濾過時間を測定して濾過速度(単位:cc/cm2・min)を算出した。濾過速度の数値が大きいほどライフが良好であり、具体的には4cc/cm2・min以上であればライフは良好である。
プリーツ(ひだ折り)加工性試験:サンプルをひだ状に加工し、加工性の非常に良いものを◎、良いものを○、やや悪いものを△、悪いものを×の4段階で評価した。
Figure 2006055735
実施例1〜4の液体濾過用フィルター濾材は、最適にマイクロガラス繊維を濾材層に配合し、濾材層と支持体層の厚みの比、最大ポア径のバランスを取っていることから初期濾過効率、ライフのいずれもバランスが取れており、放電加工機用フィルター濾材に適している。
特に実施例2の液体濾過用フィルター濾材は、実施例1の濾材に合成樹脂バインダーを含浸している事から硬さが増し、プリーツ加工性が更に良好となっている。
比較例1の液体濾過用フィルター濾材は、濾材層にマイクロガラス繊維を85質量%配合し、濾材層と支持体層との厚みの比が1:0.4であり、支持体層の比率が1未満である事からライフが短く、プリーツ加工性も悪かった。
比較例2の液体濾過用フィルター濾材は、濾材層にマイクロガラス繊維を配合していないことから、初期濾過効率が悪く、濾液が濁っており、実使用に適さない。
本発明の液体濾過用フィルター濾材は、放電加工機用フィルター、オイルフィルター等の液体用フィルターとして活用出来る。

Claims (4)

  1. 濾材層と支持体層からなる2層構造の不織布からなり、濾材層を上流側にセットして使用する液体濾過用フィルター濾材であって、該濾材層の基材は、繊維径5μm以下の極細無機繊維を1〜80質量%と、繊維径5μm以上の有機繊維を20〜99質量%と、により構成し、支持体層に繊維径5μm以上で繊維長5mm以上の1種類以上の有機繊維を含み、該不織布におけるJIS−K3832に基づき測定した最大ポア径が10〜100μm、JIS B9908に準じて面風速5.3cm/秒の条件で、DOPエアロゾル(フタル酸ジオクチル、粒径0.3〜0.5μm)粒子を発生させ測定した捕集効率が20〜90%であることを特徴とする液体濾過用フィルター濾材。
  2. 該濾材層の厚みと支持体層の厚みの比が1:1〜1:10、全体の厚みが150〜400μmであることを特徴とする請求項1に記載の液体濾過用フィルター濾材。
  3. 繊維径5μm以上の有機繊維が繊維径の異なる2種類以上の有機繊維であり、その一部が熱融着性バインダー繊維であることを特徴とする請求項1、又は2にに記載の液体濾過用フィルター濾材。
  4. 2層構造の不織布に対し合成樹脂系バインダーを0.1〜10質量%付与することを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の液体濾過用フィルター濾材。
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