JP2006053197A - 探査に先立ちオートフォーカス(af)範囲の縮小および探査方向の最適化を行う顕微鏡afシステム、af方法および同システムを備えた顕微鏡装置 - Google Patents

探査に先立ちオートフォーカス(af)範囲の縮小および探査方向の最適化を行う顕微鏡afシステム、af方法および同システムを備えた顕微鏡装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006053197A
JP2006053197A JP2004232909A JP2004232909A JP2006053197A JP 2006053197 A JP2006053197 A JP 2006053197A JP 2004232909 A JP2004232909 A JP 2004232909A JP 2004232909 A JP2004232909 A JP 2004232909A JP 2006053197 A JP2006053197 A JP 2006053197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
objective lens
stage
microscope
distance
zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004232909A
Other languages
English (en)
Inventor
Chika Nakajima
千賀 中島
Hideaki Endo
英明 遠藤
Takashi Yoneyama
貴 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2004232909A priority Critical patent/JP2006053197A/ja
Publication of JP2006053197A publication Critical patent/JP2006053197A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

【課題】 所与のAF範囲の縮小および探査方向の最適化によりオートフォーカス動作の効率を上げる。
【解決手段】 顕微鏡のオートフォーカスシステムにおいて、利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段と、対物レンズの動作距離を記憶手段から取得する手段と、所与のAFゾーンの遠方の境界である遠端およびステージのAF動作開始時の開始位置を求める手段と、遠端、開始位置および動作距離に基づいて、遠端の位置を調整する手段を備える。遠端と開始位置との差が動作距離より大きい場合、対物レンズから見て開始位置より動作距離だけ前方に遠端を変更する。使用中の対物レンズに関係付けられた対物レンズ情報を記憶手段から取得する手段と、所与のAFゾーンにおいて、取得した対物レンズ情報に基づいて、焦準駆動手段のAF開始時の駆動方向を決定する手段とを備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、概してオートフォーカス機能を備えた顕微鏡システムに関し、さらに詳細には、そのような顕微鏡システムにおいて観察対象(観察体または標本とも言う)に自動的に焦点を合わせる技術に関する。
現在、微細な資料を観察したり、観察像をビデオ画像として記録したりすることのできる顕微鏡は、生物分野の研究をはじめ、工業分野の検査工程まで幅広く利用されている。このような顕微鏡を使用する場合、通常、焦準ハンドル操作により観察試料の焦点調節を行いピント合わせ作業を行う。ところが、高倍対物レンズのように焦点深度が浅く、合焦範囲が狭い場合に、素早くピント合わせ操作を行うためにはかなりの熟練を要する。
この操作性が悪いと作業者の疲労、生産効率の低下という悪影響を及ぼすことになる。特に検査工程などルーチン作業の中では、この操作を素早く行い検査時間を短縮することが非常に重要となる。
そこで、このようなピント合わせ操作を自動的に行うことの出来る顕微鏡用のオートフォーカス(AF)装置が種々提案され、しかも、それらの改善を目的とした提案も数多くなされてきた。
工業分野でのAF装置については、先述のような操作性や検査効率の向上が望まれる一方で、例えば多層形成された半導体ウェハーのような段差のある標本に対して、それぞれの層の欠陥やパターン間の線幅を漏れなく検出・測定したり、標本上の微少な段差を高精度で測定したりする、といった用途へのニーズもある。これらの検査・測定に適した性能を持つAF装置が提案されている。このような工業分野のAF装置では、標本への対応性、AF時間の短縮等の理由から、赤外光レーザ等の光を標本に投射し、反射した光の状態を検出して合焦動作を行う、いわゆるアクティブ型AF方式が多い。
一方、生物分野では、より正確なピント位置が要求されること、アクティブ方式では検出不可能な、反射率の低い、透過性の標本を使用することなどから、観察画像のコントラストを検出してAF動作を行う、いわゆるパッシブ型AF方式が主流である。
いずれのタイプのAFにおいても、合焦時間の短縮は重要な課題である。いかに短時間で合焦位置を検出し、AF動作を完了させるか、という観点から考えた場合、AFアルゴリズムは、AF装置や顕微鏡装置の性能を決定する大きな要因である。
上記AFアルゴリズムの中でも、標本からの信号が検出されない時のピント位置検索動作、いわゆるAFサーチ動作は、AF時間に多大な影響を与える。
AFでは、AFゾーンと呼ばれるAF動作範囲を予め設定し、この範囲内において標本からの所定値以上の信号を検索する。従って、様々な厚みをもつ標本に対してAFを動作可能とするには、AFゾーンを広く設定する必要がある。
しかし、標本が検出できない場合には、設定されているAFゾーン内をくまなく検索した後、元の位置に戻ってAF失敗の判定をすることになるが、AFゾーンが広く設定されている場合には、かなりの時間を要することになる。
AFサーチ動作のスピードは、対物レンズの倍率によって変える必要がある。これは、低倍率では比較的に速めに設定してもピント位置付近であることを検出できるが、高倍率では、高速にてサーチ動作を行うと、ピント位置付近を飛び越してしまうからである。したがって、高倍率の場合、AFゾーンが広く設定されていると、さらに多くの時間がかかる事になり、検査工程等でのタイムロスにつながる。
これに対し、ピント状態の悪化を検出する事で、リミット位置より手前で駆動方向を切り替え、不要な範囲のサーチを軽減する手法も提案されている(特許文献1)。しかし、これには標本(被写体)からの所定値以上の信号が不可欠であり、信号が検出されない場合のサーチ動作には、やはり時間を費やしてしまう。
また、このAFゾーン内で、標本とピント位置が離れていたり、標本自体が低反射率や低コントラストであったりするために検出信号のレベル不足が発生している場合、予め設定した所定の方向へステージもしくはレボルバを駆動して、信号検出可能範囲を探す方法がある。例えば、上記の場合に、標本と対物レンズが接近する方向(近接方向)へと、ステージまたはレボルバを駆動する例がある(特許文献2)。標本からの信号を検出できないまま近接方向に設けられたリミット位置に達した場合、駆動方向を逆転させる。従ってステージ駆動の場合、ピント位置が現在のステージZ位置よりも下方に離れている場合、逆方向である上側へ向かってサーチを開始し、上限リミットに達し、元の位置まで戻り、さらに下方へサーチを行い、ようやく標本からの信号を検出、ピント合わせ動作に入る、といったように、無駄な範囲をサーチする故、合焦時間が長くなる。
また、以上のように、対物レンズと標本が近接する方向(NEAR方向)および対物レンズと標本が遠ざかる方向(FAR方向)のうち、予め設定したどちらか一方の固定方向への駆動では、以下のような不具合が生じることがある。
NEAR方向への固定駆動では、ユーザーによるAF動作範囲(AFゾーンと呼ぶ)の誤設定等により、対物レンズと標本が接触して、観察位置がずれたり標本を破損する恐れがある。たとえば、倒立顕微鏡で培養細胞のような容器に入った標本を観察する場合、標本位置が容器底面より離れているため、NEAR方向へ駆動をするとピント位置を検出する前に、容器に接触して標本の観察位置がずれる可能性がある。
一方、FAR方向への固定駆動で問題となるケースもある。対物レンズと標本との間にオイルを必要とするオイル対物レンズ使用時では、FAR方向へ駆動すると標本と対物レンズの隙間が大きくなるため、広範囲に分散していた気泡が観察視野内に集中するようになり、標本Sの観察が困難になる可能性がある。対物レンズがさらにFAR方向へ駆動すると、標本と対物レンズの間にあるオイルが途切れてしまい、再接触時に大きな気泡が混入する恐れもある。
逆に、FAR方向へ駆動する場合、AFゾーンの幅が広く設定されていると、対物レンズの倍率によりAF動作に非常に時間がかかることがある。AFゾーンは通常、NEAR方向側よりも標本のピント位置からFAR方向側に広く設定される。AF開始時には標本と対物レンズの距離はピント位置付近にある場合が多いので、FAR方向への駆動ではAFサーチの際に細かいピッチで駆動するため非常に時間がかかり、合焦位置を検出できずタイムアウトによるAF失敗になる可能性がある。
このようにサーチ動作に要する時間は、一般にAFゾーンの長さおよび初期サーチ方向に依存すると考えられる。
特開昭59−204809 特開2002−350738
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたものである。
すなわち、本発明は、利用者が設定したAFゾーンをAFサーチ動作に先立ち自動的に狭めることにより、合焦時間が短く、且つ安定したピント合わせが可能な顕微鏡AF方法、顕微鏡AFシステムおよび顕微鏡装置を提供することを目的とする。
また、本発明は 対物レンズの種類、AFゾーンの幅またはこれらの組み合わせによって、AF開始時の駆動方向を最適化することで、合焦時間が短縮でき、かつ確実にAFを行うことができる、顕微鏡AF方法、顕微鏡AFシステムおよび顕微鏡装置を提供することを目的とする。
本発明は、一面では、顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、対物レンズを有する前記試料の観察像を得る観察光学系と、前記ステージと前記対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、前記ステージまたは前記対物レンズの位置を検出する検出手段とを備えた顕微鏡装置において、前記検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、前記焦準駆動手段を介して前記距離を合焦状態に制御する顕微鏡オートフォーカスシステムを提供する。本発明のオートフォーカスシステムは、利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段と、対物レンズの動作距離を記憶手段から取得する手段と、所与のAFゾーンの遠方の境界である遠端およびステージのAF動作開始時の開始位置を求める手段と、遠端、開始位置および動作距離に基づいて、遠端の位置を調整する手段を備える。このような構成をとることにより、標本の厚みに対するAFの対応性能はそのままに、適切なAF動作範囲での合焦動作が可能となる。
遠端の位置を調整する手段は、遠端と開始位置との間隔が動作距離より大きい場合、対物レンズから見て開始位置より動作距離だけ遠方に遠端を変更する手段からなる。このような構成をとることにより、標本の厚みに対するAFの対応性能はそのままに、所与の動作範囲より狭めたAF動作範囲での合焦動作が可能となる為、合焦時間の短縮が可能となる。
本オートフォーカスシステムは、探査方向をデフォルトでステージと対物レンズとが接近するNEAR方向に設定する手段をさらに含む。
本オートフォーカスシステムは、AFゾーンの中間点と開始位置との相対位置に基づいて、AFゾーンを全て探査する場合の探査距離が最小となるようにAF開始時の探査方向を決定する手段をさらに備える。このような構成により、AF動作範囲内の全検索に要する時間を最小限にとどめることができ、AF不能の判定時間のさらなる短縮が可能となる。
AF開始時の探査方向を決定する手段は、開始位置が、対物レンズから見てAFゾーンの中間点より遠方にある場合、AF開始時の探査方向をステージと対物レンズとが遠ざかるFAR方向に設定する手段からなる。この構成の場合も、AF動作範囲内の全検索に要する時間を最小限にとどめることができ、AF不能の判定時間のさらなる短縮が可能となる。
本オートフォーカスシステムは、AFゾーンを残らず探査したことを検出する完了検出手段と、上述の検出手段の動作完了の前に前記完了検出手段が作動した場合、AF動作に失敗したと判断してAF動作を終了する手段とをさらに備えてもよい。この構成の場合、AF動作範囲内の全検索に要する時間が短縮され、AF不能の判定時間が短縮される。
本発明は、別の面では、顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、対物レンズを有する試料の観察像を得る観察光学系と、ステージと対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、対物レンズまたはステージの位置を検出する検出手段とを備えた顕微鏡装置において、検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、焦準駆動手段を介して距離を合焦状態に制御する顕微鏡オートフォーカスシステムを与える。本発明のオートフォーカスシステムは、利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段と、使用中の対物レンズに関係付けられた対物レンズ情報を記憶手段から取得する手段と、所与のAFゾーンにおいて、取得した対物レンズ情報に基づいて、焦準駆動手段のAF開始時の駆動方向を決定する手段とを備える。
対物レンズ情報は、ドライ対物レンズまたは液浸対物レンズの対物レンズ種別情報を含む。
初期駆動方向決定手段は、対物レンズがドライ対物レンズである場合、AF開始時の駆動方向をステージと対物レンズとが遠ざかるFAR方向に設定する手段を含む。
初期駆動方向決定手段は、AF開始時の駆動方向を、AFゾーンの幅および対物レンズ情報に含まれる各種情報に基づき決定する手段を含む。
対物レンズ情報に含まれる各種情報は、対物レンズ種別情報および前記幅の判定に用いる閾値を含む。
各種情報に基づき決定する手段は、前記幅が閾値より小さい場合、AF開始時の駆動方向をFAR方向に設定する手段を含む。
各種情報に基づき決定する手段は、前記幅が閾値より大きく、かつ対物レンズがドライ対物レンズでない場合、AF開始時の駆動方向をNEAR方向に設定する手段を含む。
対物レンズ情報に含まれる各種情報は、対物レンズの倍率をさらに含み、各種情報に基づき決定する手段は、前記幅が閾値より大きく、かつ対物レンズがドライ対物レンズである場合、AF開始時の駆動方向を倍率に基づいて設定する手段を含む。
本発明によれば、標本の厚みに対するAFの対応性能はそのままに、対物レンズやAF開始位置などの状況を考慮して縮小したAF動作範囲での合焦動作が可能となるため、合焦時間の短縮、及びAF不能時の判定時間の短縮が可能となる。
また、対物レンズの種類または、対物レンズの種類とAFゾーンの幅によって駆動方向を最適化することにより、確実にAFを行うことができ、かつ合焦時間が短縮できる。
以下、本発明の実施形態と添付図面とにより本発明を詳細に説明する。なお、複数の図面に同じ要素を示す場合には同一の参照符号を付ける。
第1図は、本発明の一実施形態による顕微鏡システムの全体構成を示す。図1において、顕微鏡システム100は、観察対象S(これは、上記のガラスSg、培養液Scおよび細胞Ssなどをまとめて示したものである)を乗せるステージ1、照明用光源27、平行光生成レンズ28,ミラー29、複数の対物レンズ3、これらの対物レンズ3を取り付け回転可能な電動レボルバ2、任意の対物レンズ3を光路中に挿入できるようにレボルバ2を回転させるレボルバ用モータ17、レボルバ2のどの対物レンズ取り付け位置が現在光路中に挿入されているかを検出する為のレボ穴位置検出部18、およびステージ1を光軸方向に移動させる焦準用モータ21を備えている。さらに、顕微鏡システム100は、使用者が入力するための操作部23、操作部23からの入力情報とレボ穴位置検出部18からの使用中の対物レンズ3の情報に基づきシステム全体を制御するコントロール部15、コントロール部15からの制御信号に基づいてレボルバ用モータ17と焦準用モータ21を駆動するレボルバ用モータ駆動部16および焦準用モータ駆動部20を備える。
観察対象Sは、ステージ1の上に乗せられ、対物レンズ3で上側から観察できるようになっている。
コントロール部15は周知のCPU回路であり、第2図に示す如く、CPU本体30と、システムを制御するためのプログラムを格納するROM31と、制御に必要なデータを格納するRAM32と、制御信号の入出力を行うI/Oポート33、及びCPUを制御する為に必要な図示しない発振器、アドレスデコーダー等の周知の周辺回路から構成される。このI/Oポート33やデータバス34から、各々の周辺装置の制御を行うことになる。また、コンロトール部15は、システム導入後に発生する種々の設定データが保存できるように、不揮発性メモリ(図示せず)を備えてもよい。
また、操作部23は、各種操作スイッチを備え、AF開始/停止や対物レンズの切り替え等の操作やガラス厚などのAFに関する必要情報の入力を、観察者が行えるようになっている。さらに、操作部23は、JOGダイアル24を備え、これにより周知の要領でレボルバ2の上下移動の微調整が半手動で容易にできるようにすることが好ましい。
顕微鏡システム100は、オートフォーカス手段として、レーザ駆動部19、基準光源4、コリメートレンズ5、投光側ストッパ6、変更ビームスプリッタ(PBS)7,集光レンズ群8,色収差補正レンズ群9、λ/4版10、ダイクロックミラー11、PBS7を通過した戻り光を集光する集光レンズ群12、集光レンズ群12からの光を受光する受光センサ13、受光センサ13の出力を後述のように処理してコントロール部15に渡す信号処理部14、色収差補正レンズ群9を光軸方法に動かす色収差補正レンズ駆動モータ26、および色収差補正レンズ駆動部25を備える。
オートフォーカスに使用される基準光源4としては、赤外線レーザ等の可視外光波長領域の光源が使用される。レーザ駆動部19は、基準光源4の強弱を制御しながら、光源4をパルス点灯させる。基準光源4からのレーザ光は、平行光を保つ為のコリメートレンズ5を通り、光束径の半分を投光側ストッパ6によりカットされる。その後、PBS7でP偏光成分のみが反射され、標本側に導かれる。
集光レンズ群8により一旦集光された光束は、色収差補正レンズ群9を通過する。この色収差補正レンズ群9は、色収差補正レンズ群駆動用モータ26により光軸方向に移動することにより、観察光と赤外線レーザの色収差補正を可能とし、AFを行うとピントのあった目視観察が可能となる。
色収差補正レンズ群9を通過した光は、λ/4板10を通過する時に45°偏光され、ダイクロイックミラー11に入射する。ダイクロイックミラー11では、赤外域のみ反射されるため、レーザ光束は反射される。
反射された光束は、対物レンズ3により観察対象Sにスポット形状の像を形成する。そして、観察対象Sにより反射された光束は、逆に対物レンズ3、ダイクロイックミラー11を通り、λ/4板10を再び通過する時に更に45°偏光され、S偏光成分に切り換わる。さらに、色収差補正レンズ群9、集光レンズ群8を経て、PBS7に入射される。この時、光束は、S偏光成分になっているので、そのままPBS7を透過し、集光レンズ群12を通過した後に受光センサ13に結像する。
受光センサ13は、光軸を中心に設置された2分割フォトダイオードからなる。受光センサ13に結像されたスポットは、観察対象Sが対物レンズ3のピント位置にある場合は、図3Bに示すように、範囲が狭く高い信号強度となり、ピント位置より下側(後ピン位置)にある場合は図3Aのように、Bの範囲に偏った強度分布となり、上側(前ピン位置)にある場合は図3Cのように、Aの範囲に偏った強度分布となり、それぞれ図4(a)に示したセンサ信号に変換される。変換された検出信号は、信号処理部14で、AとBの範囲に分割され、それぞれの範囲における強度の総和が算出される。従って図4(a)に示すように、横軸を対物レンズ3のピント位置に対する観察対象Sの相対位置、縦軸をそれぞれの受光センサに入射する光強度とすると、ピント位置を挟んで左右対称なA,B2つのカーブが検出できる。
この信号はコントロール部15に入力される。コントロール部15は、入力されたA,B信号から、図4(b)に示すような
A+B ・・・・・(1)
及び、(c)に示すような
K・(A−B)/(A+B) ・・・・(2)
を算出する。ただし、Kは、式(2)の値が適当な範囲に収まるような定数である。特に図4(c)の信号は、S字カーブのような特性を示し、その値を評価関数値(以下、Ef値と略す)と称する。図4(b)および(c)は、対物レンズ3の焦点に対する観察対象Sの相対位置により式(1)および(2)の値が変化するようすを示すグラフ(b)および(c)である。コントロール部15は、Ef値の符号により合焦位置方向を判定する。例えば、図4のP1の位置からAF動作を開始した場合には、Ef値の符号が正であるから、ステージを下降させる制御を行い、P2の位置からAF動作を開始した場合には、Ef値の符号が負であるから、ステージを上昇させる制御を行い、最終的にEf値が0となるように合焦制御を行い、観察対象Sを合焦へと導く。
このように、レーザ光が点灯制御され、標本に投影したレーザ光束の反射光を検出する事で、アクティブ型のAF光学系が実現する。
また、観察のための照明光は照明用光源27からレンズ28を通り、ミラー29で反射され、観察対象Sを上側から照射する。標本からの反射光は、対物レンズ3を通り、ハーフミラー29を透過した後、ダイクロイックミラー11を通過して観察光となる。
〔第1の実施形態----AFゾーンの自動縮小〕
以上のような構成の顕微鏡装置において、本発明の種々の実施形態によるAF動作を説明する。
図6は、AF動作開始時におけるステージ1と対物レンズ3との相対位置の3様態を示す図である。図6において、WDは、対物レンズの枠の先端からピント位置(FP)までの距離、すなわち作動距離である。AFZは、利用者が予め設定したAF動作範囲(AFゾーンと呼ぶ)であり、様々な標本の厚みに対してAF動作を可能とする為、広範囲に設定してある。従ってAF動作は、この範囲AFZで制限される遠方リミット(以降、遠端と称する)FLと近接リミット(以降、近端と称する)NLとの間が、動作可能範囲となる。ピント(FP)位置に標本があった場合、この位置を極大として先述したA+Bの信号が検出される。この信号が所定の閾値TH以上となる範囲Wが、ピント位置を検出可能な範囲となる。以下の説明では、対物レンズ3の表面を原点とする光軸方向の座標を念頭に置くこととする。AF動作開始時のステージの座標位置をdとする。上述のAFZの遠端FLおよび近端NLも前記座標の値である。
なお、以下の例では、ステージ1と対物レンズ3の相対位置は、ステージ1を移動することにより調整するものと仮定する。勿論、ステージ1の代わりに対物レンズ3を移動してもよい。
図5は、本発明の第1の実施形態によりAF動作開始時に所与のAFゾーンを自動的に縮小する動作を示すフローチャートである。光軸方向の任意の位置に標本がある状態で、観察者が図1の操作部23に配された図示しないAF開始スイッチを押すと、コントロール部15は、図5の動作を制御するプログラムを呼び出して実行する。コントロール部15はレボ穴検出部18を介して現在光路中にあるレボ穴を検出し、予め設定されている対物レンズ装着情報から、現在光路中に挿入されている対物レンズを判定し、その対物レンズのWDをROM31から取得する(S1)。
次にコントロール部15は、現在のステージ1の光軸方向の位置dを検出し(S2)、AFゾーン内に入っているか否かを判断する(S3)。AFゾーン外である場合は、現在のステージ位置から近い側のAFゾーン端までステージ1を駆動する(S4)。例えば、図6の開始位置Q1の例では、ステージ1の開始位置Q1を遠端FLまたはその僅か内側まで移動する。
AFゾーン内にステージが移動した場合、または最初から入っていた場合、コントロール部15は、例えばサーチ方向を示すフラグDirFlgを近接方向に設定するなどしてサーチ方向をデフォルトの近接方向(図中NEARで表す)に設定する(S5)。次に、現在のステージ位置(dとする)と、設定されているAFゾーンの遠端FLとの位置関係を判定する。すなわち、現在位置dから遠端FLまでの距離d−FLが現在の対物レンズのWDより大きいか否かを判定する(S6)。距離d−FLがWDより大きい場合、遠端FLを最大でも現在位置dからWDだけ遠方側まで、即ち、d−WDに制限する(S7)。
このように本発明によれば、現在位置dから遠端FLまでの距離d−FLがWDより大きい場合、遠端FLをd−WDに移動する(図6の開始位置Q2およびQ3の場合)ことによりAFゾーンAFZをAFZ’へと縮小する(図6の開始位置Q2およびQ3の場合)。しかし、d−FLがWDより小さい場合は、このようなAFゾーンAFZの縮小は行わない(図6の開始位置Q1の場合)。
図7は、AFZ縮小後の図6のステージ1位置に対する図5のステップS8およびS9によるサーチ方向決定動作を説明するための図である。
再び、図5において、ステージ1(d)と遠端FLとの距離d−FLはステージ1と近端NLとの距離NL−dより大きい(ステージ1が遠端FLより近端NLの方に近い)か否かを判断する(S8)。ステージ1が遠端FLより近端NLの方に近い(YESの)場合(図7の開始位置Q3に相当)、ステップS5で設定したサーチ方向、即ちNEAR方向をそのまま採用するので、何もせずステップS30に進む。判断ステップS8において、対物レンズ3から見てステージ1の位置dが遠端FLと近端NLとの中間点(AFZ/2)より遠くにある(すなわち、ステージ1が遠端FL寄りである)と判断した(NOの)場合(例えば、図7の開始位置Q1および2の場合)、サーチ方向指示フラグDirFlgをFAR方向に設定することによりサーチ方向をFAR方向(ステージ1と対物レンズ3が遠ざかる方向)に設定し(S9)、ステップS30に進む。
このように、第1の実施形態によれば、デフォルトの探査方向をNEARに設定しておき、AFゾーン縮小動作を行った後、ステージ1位置dが縮小動作後のAFZの中間点より対物レンズ3よりにある場合には、探査方向をNEARのままとし、そうでない場合は、探査方向をFARとする。このようにAFゾーンとサーチ方向を最適化した後、以下のように実際のサーチを行う。なお、S8およびS9によるサーチ方向を最適化は、必ずしも実行する必要はなく、省略可能である。
即ち、コントロール部15は、現在位置でのA,B信号を検出し(S30)、この値より(A+B)およびEf値(A−B)/(A+B)を算出する(S31,S32)。
(A+B)の値が所定の閾値TH1より高いか否か判断する(S33)。(A+B)の値が閾値TH1より高い場合(YESの場合)、標本からの信号、すなわちレーザ反射光強度が十分あり標本がピント位置近辺にあると判断し、Ef値の絶対値が各対物レンズの焦点深度から決められる第2の閾値TH2より小さいか否かの評価を行う(S34)。Ef値の絶対値|Ef|が閾値TH2よりも小さくなった場合(YESの場合)、この時のステージ1位置dをピント位置とし、図5の処理を終了する。ステップS34において、Ef値の絶対値|Ef|が閾値TH2よりも小さくない場合(NOの場合)、Efが正であるか否かを判断する(S40)。Efが正なら(YESの場合)探査方向をFARに設定して(S41)、ステージ駆動により合焦点探査を行い(S38)、逆に、ステップS40においてEfが正でないなら(NOの場合)探査方向をNEARに設定して(S42)、ステージ駆動により合焦点探査を行(S38)。
一方、ステップS33において、(A+B)の値が閾値TH1より低い場合、標本サーチ動作を行う。
すなわち、S5またはS9において設定した探査方向(即ち、近接側)へステージ1を駆動し、ステップS31での算出値(A+B)が閾値TH1となる点を探すこれまでの過程でAFゾーンを全て探査し尽くしたかを判断する(S35)。判断ステップS35においてNOと判断した場合(AFZに未探査の領域がある場合)、AFゾーンの遠端FLまたは近端NLに達したか否かを判断する(S37)。ステップS37において遠端FLまたは近端NLに達していない場合、現在の探査方向にステージ1を駆動する(S38)。ステップS37において、遠端FLまたは近端NLに達した場合DirFlgを反転させることにより探査方向を反転して(S39)、ステージ1を駆動する(S38)ことにより、設定したAFゾーン内の全範囲を検索するようにする。
ところで、全範囲を検索してもTH1以上となる算出値(A+B)が検出されなかった場合(S35)、標本の低反射率に起因するAF不能と判断しAF動作を中断する(S36)。
このようなAF動作を行うシステムにおいて、図6に示したAF開始位置からAFを開始する場合について、その具体的動作を説明する。
まず、AF開始時にステージ1が図6の開始位置Q1に示すような位置1にある場合、ピント合わせをすべく、操作部23内に配された図示しないAF開始スイッチを押すと、コントロール部15は、図6のAFゾーンの遠端FL(またはFLの僅か下方の「1'」で示した位置)までステージ1を下降させる。AF開始位置よりもAFゾーンの遠端FLが下側であった為、AFゾーンは検鏡者により予め設定されている範囲AFZとし、FLの位置からNLの位置へ向かってステージを下降させながらAF動作を行う。すなわち、A,B信号を検出し、算出したA+Bが所定値TH1を上回る範囲W内であれば、Ef値(A−B)/(A+B)の符号及び大きさに基づいて、最終的にピント位置FPにてAF動作を完了させる。
一方、標本の反射率が低いか又は標本がないような場合、閾値TH1を超える計算値(A+B)が得られないので、Wの範囲は存在しないことになる。この場合コントロール部15は、ほぼ遠端FLの位置からA,B信号の検出、及びA+Bの算出をしながら下降し、近端NLまでA+B>TH1となる位置が無かったと判断し(S35)た後、AF失敗とし(S36)て終了する。ここでコントロール部15は、ステージ1を開始位置に戻しても、FL位置に戻しても、NL位置で停止したままでも良いものとする。
この場合、ステージ1のAF開始位置が予め設定したAFゾーンの、遠方側の範囲外であった為、標本ピント位置の存在する範囲はAFゾーン内の全域にあり得ると判断し、AFゾーン内を全て検索した事になる。
次に、図6の開始位置Q2のステージ位置においてAFを開始した場合を説明する。
AF開始位置Q2は予め設定されているAFゾーンの範囲内であるので、AFゾーン端への移動は行わず、AF開始位置dから遠方側に対物レンズの動作距離WDだけ離れた位置d−WDと、FL位置の比較を行う。その結果、d−WD>FLならば、新たな遠端をFL=d−WDとし、新たな遠端FLと近端NLによる新たなAFゾーンをAFZ’として、この新たなAFZ’の範囲内でAF動作を行う。
ステージ1がQ2の位置にある時、対物レンズ3とステージ1の間に挿入できる標本の厚みは最大でも図中aの高さである。それ以上厚い標本では対物レンズと干渉してしまう為、ステージ位置はQ2より遠方になっているはずである。Q2の位置からaの厚みのある標本のピント位置は、この位置から遠方側に作動距離WDだけ移動した位置にある。従って、AF開始位置がQ2である場合、この位置から遠方側にWDだけ離れた位置をAFゾーンの遠端FLとしておけば、ピント位置は必ずFLよりも近接側に存在することになる。
このように、初期設定であったAFゾーンの遠方リミットをFLからFL=a+WDとしAFゾーンをAFZからAFZ’に制限する事で、AF動作を行う範囲を狭めて無駄な検索範囲を除外し、AF精度はそのままに、素早いピント合わせ動作、もしくは素早いAF失敗判定が可能となる。
図6の開始位置Q3の場合も同様である。
以上のように、ピント位置を含むAFゾーンをさらに狭く設定する事で、高速なAF動作が可能となる。
以上説明したように、本実施例によれば、標本の厚みに応じて予め設定してあるAFゾーンを、対物レンズのWDと、AF開始位置・AFゾーンの関係から制限し、より狭いAFゾーン内の検索で確実に標本のピント位置を検出、あるいはより短時間でAFが不能である事を検出できるため、AF時間の短縮に伴い作業時間の短縮するので検鏡者の疲労軽減につながる。
次に、図6のようなAFゾーン縮小(遠端FLの移動)に続いて実行されるステップS8およびS9の動作の効果を、図7を参照しながら説明する。
検鏡者が、図7のQ1のステージ位置からAFを開始した場合、取得しているAF開始位置dとFL、及びNLの大小関係を判定する(S8)。d−FL(≒0)は、NL−d(図7ではdNで示す)より大きくない値である為(S8)、サーチ方向を遠方方向と設定し(S9)、AFサーチを行うが、現在位置はFLに達している為(S37)、サーチ方向を近接方向に反転する(S39)。すなわち、FLの位置からNLの位置へ向かってステージを下降させながら、標本からの反射光に基づいてA+Bを算出、これが閾値TH1を上回る範囲W内へとステージを移動させる。探査領域がW内であれば、Ef値(A−B)/(A+B)の符号及び大きさに基づいて、最終的にピント位置FPにてAF動作を完了させる。
一方、標本の反射率が低いか又は標本がないような場合、Wの範囲は存在しない為、コントロール部15は、NL位置までA,B信号の検出、及びA+Bの算出をしながら下降し、NL位置までにA+B>TH1となる位置が無かったと判断し(S35)た後、AF失敗とし(S36)て終了する。ここでコントロール部15は、ステージ1を開始位置に戻しても、FL位置に戻しても、NL位置で停止したままでも良いものとする。
次に、ステップS6およびS7によるAFZ縮小の後にステージ位置がQ2にある場合の処理を説明する。
コントロール部15は、取得しているAF開始位置とFL、及びNLの大小関係を判定する(S8)。この時のdとFL間の距離FL−d(=WD)は、ステージ1とNL間の距離d−NLより大きくない、即ち、ステージ1位置dはAFゾーンの中間点(NL+AFZ/2)より対物レンズ3から見て遠方にある(S8においてNO)。従ってサーチ方向を遠方方向に設定し(S9)、AFサーチを行う。すなわちAF開始位置Q2からFLの位置へ向かってステージを上昇させながら、(A+B)>THとなる範囲Wを検索する。Q2からFLまでの範囲にはWが存在しない為、FLに達し(S37)た後、サーチ方向を反転し(S39)、FLの位置からNLの位置へ向かってステージを下降させながらAFサーチを行う。
ところで、標本の反射率が低いか又は標本がない場合、AFゾーン内の全範囲を行う事になるが、AFサーチのスピードは、同一対物レンズにおいて一定速度である為、AFゾーン全範囲を検索するのに要する時間は、ステージの移動距離に比例する。従ってこの場合、移動距離(最長探査距離LSD)は、
WD×2+dN(=WD+AFZ)
となり、AF開始時のAFサーチ方向を近接方向にした場合のAFゾーン全範囲サーチに要する移動距離
dN×2+WD(=dN+AFZ)
よりも短くなる(WD<dN)。
ステップS6およびS7によるAFZ縮小の後にステージ位置がQ3にある場合のS8およびS9の処理を説明する。Q3の位置からAF開始した場合には、FL−d(=WD)はd−NL(dN)より大きい、即ち、ステージ1位置dはAFゾーンの中間点(NL+AFZ/2)より対物レンズ3よりにある(S8)から、サーチ方向は、ステップS5で設定されたとおり近接方向となり、AFゾーン全範囲サーチに要する移動距離LSDは
dN×2+WD(=dN+AFZ)
であり、遠方方向に全範囲サーチをする場合の移動距離
WD×2+dN
よりも短くなる。
このように、AFゾーンの全範囲を検索する際の全移動距離LSDを、AF開始位置dから該当するAFゾーンのFLまでの距離(=WD)、及びdとNLまでの距離との大小関係に基づい探査方向を制御することにより、短くすることで、AFゾーン全範囲検索に要する時間を減らすことが可能となる。
また、検鏡者が、図1の操作部23内に配された図示しないAFサーチ方向固定スイッチ、及びAFサーチ方向選択スイッチを押すと、上述のようなAFサーチ方向の判定は行わず、検鏡者によって選択された固定のサーチ方向でAFサーチを行うように構成することが好ましい。
これにより、例えば必ず遠方方向にサーチを行う事で、不用意な近接リミット設定による対物レンズと標本との接触や標本破壊の可能性を低減させたり、必ず近接方向にサーチを行う事で、ピント位置の方向が常に近接方向にある事が明確である場合などのAF速度の向上を狙う事ができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、標本の厚みに応じて予め設定してあるAFゾーンを、対物レンズの動作距離WDと、AF開始位およびAFゾーンの関係から制限し、さらにAF開始位置と、に新たに制限したAFゾーンの遠端と近端との距離の内、どちらまでの距離が短いかを判定してAFサーチ方向を決定するため、確実に標本のピント位置が含まれる最小限のAFゾーン内を、効率的に検索する事ができるので、AF時間の短縮に伴い作業時間が短縮し、検鏡者の疲労軽減につながる。
また任意のAFサーチ方向を指定する事も可能であるため、検鏡者の都合に応じた、効率の良いAF動作が可能となる。
〔第2の実施形態----探査方向の簡易的決定方法〕
図8は、本発明の第2の実施形態による探査方向の最適化を含むAF動作を示すフローチャートである。図8のフローチャートは、S5〜S9をS10で置き換えた点を除けば、図5のフローチャートと同じである。したがって、相違点であるS10に付いてのみ説明する。
上述のようにAF動作が開始され、ステップS4までの処理によりステージ1がAFゾーン内にあることが保証された後、S1で取得した対物レンズ3の情報よりドライ対物レンズかオイル対物レンズかを判断し(S11)、ドライ対物レンズなら探査方向をFAR方向に設定し(S12)、オイル対物レンズならば探査方向をNEAR方向に設定する(S13)。これらの設定は焦準用モータ駆動部20に対して行われる。これにより、ステップ10における探査方向設定処理が完了する。この後、前述のようにステップS30以降の処理によりAF動作が続行される。
本実施形態において、標本Sをサーチする方向は、光路中に挿入されている対物レンズ3の種類がオイル対物レンズの場合(S11においてNOの場合)に、対物レンズと標本Sとの接触回避よりもタイムアウトとオイル途切れ防止を優先させて NEAR方向へZ軸駆動する(S13)ことで、対物レンズ3と標本Sの間のオイルが途切れることがない。一方、ドライ対物レンズの場合(S11においてYESの場合)には、タイムアウト防止よりも対物レンズと標本Sとの接触回避を優先させて FAR方向へZ軸駆動する(S12)ことで、対物レンズ3と標本Sの接触を防ぐ。
これにより、対物レンズ情報によって、最適なAFサーチ動作のZ軸駆動方向が選択される。
また、AF開始時のZ軸駆動方向は、オイル対物レンズとドライ対物レンズによって決定していたが、対物レンズごとにユーザーが任意にNEAR方向とFAR方向の設定することも可能である。オイル対物レンズにおいて、オイル切れよりも標本Sとの接触を絶対に防ぎたい場合には、FAR方向へ、ドライ対物レンズにおいて、標本Sとの接触よりもタイムアウトを絶対に防ぎたい場合には、NEAR方向へ駆動することで、より安全に合焦位置を検出することができる。
〔好ましい実施形態----探査方向の最適化〕
図9は、図8のステップS10の代わりに実行できる、本発明の好ましい実施形態による探査方向決定動作S10aを示すフローチャートである。本実施形態による駆動方向の決定は、対物レンズの種類とAFゾーンの幅AFZに基づいて行う。
図10は、上述のステップS1においてROM31から読み出される対物レンズ情報の構成を示す図である。図10において、レボルバ2のレボ穴またはレボ穴に取り付けられた対物レンズ3の各々に関係付けられた対物レンズ情報は、対物レンズID(またはレボ穴ID)、対物レンズの種類、対物レンズの動作距離WD,およびAFZ幅判定値Wobを含む。
図11は、本発明の好ましい実施形態により対物レンズの種類、AFゾーン幅AFZおよびAFZ幅判定値Wobに基づいて探査方向を決定する規則を収容するテーブルである。即ち、本実施形態によれば、AFZがWobより小さければ、対物レンズの種類の関わらず探査方向をFARと設定する。逆に、AFZがWobより大きく、オイル対物レンズを使用する場合は、探査方向をNEAR方向に設定し、AFZがWobより大きく、ドライ対物レンズを使用する場合は、対物レンズの倍率が高ければ、NEAR方向に設定し、対物レンズの倍率が低ければ、FAR方向に設定する。
図9のフローチャートにより、具体的に説明する。図9のフローチャートは、S11とS12の間にS23を挿入し、S21およびS22を追加したことを除けば、図8のS10の処理と同じである。図9において、まず、図10の対物レンズ情報からWob値を読み出す(S21)。続いて、AFゾーンの幅AFZがAFZ幅判定値Wobより狭いか否かを判断する(S22)。幅AFZがAFZ幅判定値Wobより狭い場合、上述のステップS12において探査方向をFAR方向に設定する。AFゾーン幅AFZがWobより狭くない場合(S22においてNOの場合)、対物レンズ3がドライ対物レンズであるかどうか判断する(S11)。ドライ対物レンズである場合(YES)、AFゾーンの幅が広いことを考慮し、さらに高倍の対物レンズか否かを判断し(S24)、高倍の場合には、上述のステップ13によりNEAR方向に駆動方向を決定し、低倍の場合(即ち、S23においてNOの場合)にはFAR方向に駆動方向を決定する(S12)。
また、S11においてNO、即ち、オイル対物レンズであった場合、実際に設定したAFゾーンの幅がWobの値よりも大きい(S22でNOと判断した)ので、NEAR方向に駆動方向を決定する(S13)。
なお、図11の表は、対物レンズの種類、AFZとWobとの大小関係の何れを重視して解釈するかにより、2とおりのフローチャートが可能である。図9のフローチャートではAFZとWobとの大小関係を先に判断した(S22)が、図13のように対物レンズの種類を先に判断することも可能である。 即ち、図13において、オイル対物レンズ使用時で(S52でNOの場合)、AFゾーン<Wobであれば(S54でNOの場合)AF開始時にFAR方向へ(S56)駆動をする。また、S54においてAFゾーンAFZ>Wobであれば、AF開始時に倍率に関係なくNEAR方向(S57)へZ軸駆動をする。一方、ドライ対物レンズ使用時(S52においてYESの場合)には、AFゾーン<Wobであれば(S53においてNOの場合)AF開始時にFAR方向(S56)へZ軸駆動をする。高倍のドライ対物レンズ使用時(S55においてYESの場合)でAFゾーンが広い場合には、AF開始時にNEAR方向(S57)へZ軸駆動をする。また、低倍のドライ対物レンズ使用時には(S55においてNOの場合)、AF開始時にFAR方向へZ軸駆動を示している。
図9および13のフローチャートは何れも図11に示した同一のテーブルに基づいて作成されたものであるから、本質的な相違はない。しかし、図9のフローチャートの方が簡単で、図8のS10の拡張版であることが分かりやすいので、以下の説明では図9を参照することにする。
すなわち、対物レンズの種類にかかわらずAFゾーンが比較的狭い場合(即ち、S22でYESの場合)には、AF開始時にFAR方向(S12)へZ軸駆動をすることで、AFタイムアウトとオイル途切れ防止よりも対物レンズと標本Sとの接触回避を優先させる。対物レンズ3と標本Sが接触して、観察位置がずれたり標本を破損する恐れもない。さらに、オイル対物レンズは対物レンズ3と標本Sの間にオイルを必要とし、そのオイルによって標本Sを押し上げてしまうことを防ぐことが可能である。
なお、一般に、AFZ幅判定値Wobは、対物レンズの倍率が高いほど、Wobは小さい値に設定される。たとえば、60倍のオイル対物レンズではWob=100μmと設定されているのが最適である。
一方、AFゾーンが広い場合(即ち、S22においてNOの場合)には AF開始時にNEAR方向へZ軸駆動をすることで、対物レンズと標本Sとの接触回避よりもAFタイムアウトとオイル途切れ防止を優先させる。通常、FAR方向よりもNEAR方向の方がリミット位置までの距離が短いので、AF開始時にNEAR方向へZ軸駆動をすることで、合焦までに非常に時間がかかったり、合焦位置を検出できずにタイムアウトによりAFエラーとなったりする可能性を低くすることができる。また、これにより、オイル中の気泡が中心方向に引き寄せられて観察視野内に入り込み、標本Sの観察が困難になることもない。
ドライ対物レンズ使用時には(即ち、S11においてYESの場合)、AF開始時にFAR方向(S12)へZ軸駆動をすることで、AFタイムアウト防止よりも対物レンズと標本Sとの接触回避を優先させ、対物レンズ3と標本Sとが接触して観察位置がずれたり標本を破損することを回避することができる。たとえば、固定ステージを備えて対物レンズを移動して合焦動作を行う倒立顕微鏡で培養細胞のような容器に入った標本Sを観察する場合、標本Sの位置が容器底面より離れているので、FAR方向へ駆動をすることで、ピント位置を検出するまえに、容器が接触し、標本Sの観察位置がずれることを回避することができる。
AFゾーンを広く設定し、高倍のドライ対物レンズを使用している場合(即ち、S23においてYESの場合)には、AF開始時にFAR方向へZ軸駆動をすると、焦点深度が浅いのでAFサーチの際に細かいピッチで駆動するためピント位置を検出するまでに非常に時間がかかる。そのため、AF開始時のZ軸駆動方向は FAR方向とすると合焦位置を検出する前にタイムアウトによりAFエラーとなる可能性があるので、NEAR方向(S13)とする。つまり、AFゾーンが広く高倍のドライ対物レンズ使用時には AF開始時にNEAR方向へZ軸駆動をすることで、対物レンズと標本Sとの接触回避よりもAFタイムアウト防止を優先させ、合焦位置を検出できずにタイムアウトによるAFエラーとなる可能性を低くすることができる。
一方、低倍のドライ対物レンズ使用時(即ち、S23においてNOの場合)は AF開始時にFAR方向(S12)へZ軸駆動をしても、高倍のドライ対物レンズよりも焦点深度が深いため、AFサーチの駆動のピッチを粗くすることができ、AFタイムアウト防止よりも対物レンズと標本Sとの接触回避を優先させても、合焦位置を検出する前のタイムアウトによるAFエラーとなる可能性が低い。そのため、低倍のドライ対物レンズを使用する時は AF開始時にFAR方向へZ軸駆動をする。
AF開始時のZ軸駆動方向は、光路中にある対物レンズ3の種類とAFゾーンの幅によって決定されるが、図11のテーブルによりAFのZ軸駆動方向を自動的に決定するだけでなく、ユーザーが操作部23よりZ軸駆動方向を指定することも可能である。また、対物レンズの種類とAFゾーンの幅に応じて決定できるだけでなく、以下のようなユーザーの優先事項に応じてAF開始時のZ軸駆動方向の変更ができる。
たとえば、標本Sに接触して位置がずれたり破損する可能性があり、標本Sをサーチできなくなることを避けたい場合には AF開始時にFAR方向へZ軸駆動をする。一方、標本Sに接触する可能性がなく、標本Sのサーチ時間をより短縮したい場合には、AF開始時にNEAR方向へZ軸駆動をする。
また、ユーザーによりAFゾーン幅判定値Wobや高倍、低倍のしきい値等を任意の値に変更することで、Z軸駆動方向の決定条件が変わるので、AF開始時のZ軸駆動方向を変更することも可能である。標本の厚みや対物レンズの倍率等によりユーザーがAFゾーン幅判定値Wobを任意の値に変更することで、AFゾーンを広いと認識する幅が変わり、AF開始時のZ軸駆動方向を変更することも可能である。これにより、より安全を考慮して合焦位置を検出することができる。
以上は、本発明の説明のために実施例を挙げたに過ぎない。したがって、本発明の技術思想または原理に沿って上述の実施例に種々の変更、修正または追加を行うことは、当業者には容易である。
また、正立型顕微鏡の例を示したが、倒立型顕微鏡でも同様の効果が得られる。
図5のフローチャートにおいて、ステップS8およびS9から構成される部分を、図8のS10、図9のS10aまたは図13のS10bのいずれかで置き換えてもよい。
また、上述の実施形態では、レーザ光を標本に照射し、反射光の状態に基づいてAF動作を行う、いわゆるアクティブ型AFについて説明を行ったが、標本像をCCDラインセンサ等で検出し、コントラスト値に基づいてAF動作を行う、いわゆるパッシブ型AFにしても、その効果は同様である。
なお、上述の実施形態では、ピント位置付近か否かの判断に使用した閾値TH1の値を、レーザ光の強度(A+B)に対して設定したが、例えばコントラスト方式などのパッシブ型AFの場合は、CCDラインセンサ等で検出された標本像のコントラストの総和値に対して閾値を設定すれば、同様のシーケンスにて同様の効果が得られる。
また、対物レンズ情報の検出は操作部23の設定により対物レンズ情報を得る方法だけでなく、電動レボルバ2に取り付けられた対物レンズより直接、対物レンズの種類を判断し、コントロール部15に対物レンズ情報が伝達される方法でも同様の効果が得られる。たとえば、対物レンズにICチップが付いており、対物レンズより直接、情報を読み取りコントロール部15でその対物レンズ情報を取得する。そして、取得した情報によって、対物レンズの種類を判断し、ステージ1又は電動レボルバ2を所定の方向へZ軸駆動する。
また、上述の実施形態においてAF開始や対物レンズ情報をコントロール部15に伝える手段は、操作部23であったが、PC等によってコントロール部15を直接、制御することも可能である。
さらに、ドライ対物レンズやオイル対物レンズだけでなく、水浸対物レンズでも同様の方法により、AF開始時のZ軸駆動方向を決定することができる。
上述の実施形態において、標本と対物レンズ間の距離の調節は、ステージ駆動によって説明したが、例えば対物レンズを装着するレボルバを上下駆動する方式等に変更しても、全く同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る顕微鏡オートフォーカス装置の全体構成を示す図である。 コントロール部の回路構成を示す図である。 観察試料と対物レンズの位置関係の違いによる受光センサ上でのレーザスポットの違いを示す図である。 観察試料と対物レンズの位置関係の違いによる受光センサ上でのレーザスポットの違いを示す図である。 観察試料と対物レンズの位置関係の違いによる受光センサ上でのレーザスポットの違いを示す図である。 受光センサの出力信号から算出する和信号とフォーカスエラー信号を示す図である。 本発明の第1の実施形態によりAF動作開始時に所与のAFゾーンを自動的に縮小する動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態によりAF動作開始時に所与のAFゾーンを自動的に縮小するようすを3つの開始位置を例にとって示す図である。 AFZ縮小後の図6のステージ1位置に対する図5のステップS8およびS9によるサーチ方向決定動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態によりサーチ方向を決定する動作を含むAF動作を示すフローチャートである。 図8のステップ10の代わりに実行できる、本発明の好ましい実施形態による探査方向決定動作S10aを示すフローチャートである。 利用可能な対物レンズ3に関する情報を含む対物レンズ情報テーブルの構造を示す図である。 本発明の好ましい実施形態により対物レンズの種類、AFゾーン幅AFZおよびAFZ幅判定値Wobに基づいて探査方向を決定する規則を収容するテーブルである。 正立型顕微鏡の場合のAFゾーン自動縮小動作を説明する図である。 図9のフローチャートの変形例である。
符号の説明
1 ステージ
2 レボルバ
3、3a、3b 対物レンズ
4 基準光源
5 コリメートレンズ
6 投光側ストッパ
7 偏光ビームスプリッタ(PBS)
8 集光レンズ群
9 色収差補正レンズ群
10 λ/4板
11 ダイクロイックミラー
12 集光レンズ群
13 受光センサ
14 信号処理部
15 コントロール部
16 レボルバ用モータ駆動部
17 レボルバ用モータ
18 レボ穴位置検出部
19 レーザ駆動部
20 焦準用モータ駆動部
21 焦準用モータ
23 操作部
24 JOGダイアル
25 色収差補正レンズ駆動部
26 色収差補正レンズ群駆動用モータ
27 照明用光源
28、40 レンズ
29 ミラー
30 CPU本体
31 ROM
32 RAM
33 I/Oポート
34 データバス
S 観察試料

Claims (18)

  1. 顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、対物レンズを有する前記試料の観察像を得る観察光学系と、前記ステージと前記対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、前記ステージまたは前記対物レンズの位置を検出する検出手段とを備えた顕微鏡装置において、前記検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、前記焦準駆動手段を介して前記距離を合焦状態に制御するオートフォーカスシステムであり、
    利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段と、
    前記対物レンズの動作距離を前記記憶手段から取得する手段と、
    所与のAFゾーンの遠方の境界である遠端および前記ステージのAF動作開始時の開始位置を求める手段と、
    前記遠端、前記開始位置および前記動作距離に基づいて、前記遠端の位置を調整する手段を備えた
    ことを特徴とする顕微鏡オートフォーカスシステム。
  2. 前記遠端の位置を調整する手段は、
    前記遠端と前記開始位置との間隔が前記動作距離より大きい場合、前記対物レンズから見て前記開始位置より前記動作距離だけ遠方に前記遠端を変更する手段からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  3. 探査方向をデフォルトで前記ステージと前記対物レンズとが接近するNEAR方向に設定する手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1または2記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  4. 前記AFゾーンの中間点と前記開始位置との相対位置に基づいて、前記AFゾーンを全て探査する場合の探査距離が最小となるようにAF開始時の探査方向を決定する手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  5. 前記のAF開始時の探査方向を決定する手段は、
    前記開始位置が、前記対物レンズから見て前記AFゾーンの前記中間点より遠方にある場合、前記のAF開始時の探査方向を前記ステージと前記対物レンズとが遠ざかるFAR方向に設定する手段からなる
    ことを特徴とする請求項4記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  6. 前記AFゾーンを残らず探査したことを検出する手段と、
    前記検出手段の動作完了の前に前記の探査したことを検出する手段が作動した場合、AF動作に失敗したと判断してAF動作を終了する手段とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項4または5記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  7. 顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、対物レンズを備え前記試料の観察像を得る観察光学系と、前記ステージと前記対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、前記対物レンズまたは前記ステージの位置を検出する検出手段と、前記検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、前記焦準駆動手段を介して前記距離を合焦状態に制御する制御手段とを備えた顕微鏡装置におけるオートフォーカス方法であり、
    利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する手段から前記対物レンズの動作距離を取得するステップと、
    所与のAFゾーンの遠方の境界である遠端および前記ステージのAF動作開始時の開始位置を求めるステップと、
    前記遠端、前記開始位置および前記動作距離に基づいて、前記遠端の位置を調整するステップを備えた
    ことを特徴とする顕微鏡オートフォーカス方法。
  8. 顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、
    対物レンズを備え前記試料の観察像を得る観察光学系と、
    前記ステージと前記対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、
    前記対物レンズまたは前記ステージの位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、前記焦準駆動手段を介して前記距離を合焦状態に制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段が、
    利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段と、
    前記対物レンズの動作距離を前記記憶手段から取得する手段と、
    所与のAFゾーンの遠方の境界である遠端および前記ステージのAF動作開始時の開始位置を求める手段と、
    前記遠端、前記開始位置および前記動作距離に基づいて、前記遠端の位置を調整する手段とを含む
    ことを特徴とする顕微鏡装置。
  9. 顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、対物レンズを有する前記試料の観察像を得る観察光学系と、前記ステージと前記対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、前記対物レンズと前記ステージの位置を検出する検出手段とを備えた顕微鏡装置において、前記検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、前記焦準駆動手段を介して前記距離を合焦状態に制御するオートフォーカスシステムであり、
    利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段と、
    使用中の対物レンズに関係付けられた前記対物レンズ情報を前記記憶手段から取得する手段と、
    所与のAFゾーンにおいて、前記の取得した対物レンズ情報に基づいて、前記焦準駆動手段のAF開始時の駆動方向を決定する手段とを備えた
    ことを特徴とする顕微鏡オートフォーカスシステム。
  10. 前記対物レンズ情報は、ドライ対物レンズまたは液浸対物レンズの対物レンズ種別情報を含む
    ことを特徴とする請求項9記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  11. 前記初期駆動方向決定手段は、
    前記対物レンズがドライ対物レンズである場合、前記のAF開始時の駆動方向を前記ステージと前記対物レンズとが遠ざかるFAR方向に設定する手段を含む
    ことを特徴とする請求項10記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  12. 前記初期駆動方向決定手段は、
    前記のAF開始時の駆動方向を、前記AFゾーンの幅および前記対物レンズ情報に含まれる各種情報に基づき決定する手段を含む
    ことを特徴とする請求項11記載の顕微鏡オートフォーカスシステム
  13. 前記対物レンズ情報に含まれる各種情報は、対物レンズ種別情報および前記幅の判定に用いる閾値を含む
    ことを特徴とする請求項12記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  14. 前記の各種情報に基づき決定する手段は、
    前記幅が前記閾値より小さい場合、前記のAF開始時の駆動方向を前記FAR方向に設定する手段を含む
    ことを特徴とする請求項13記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  15. 前記の各種情報に基づき決定する手段は、
    前記幅が前記閾値より大きく、かつ前記対物レンズがドライ対物レンズでない場合、前記のAF開始時の駆動方向を前記NEAR方向に設定する手段を含む
    ことを特徴とする請求項13記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  16. 前記対物レンズ情報に含まれる各種情報は、前記対物レンズの倍率をさらに含み、
    前記の各種情報に基づき決定する手段は、
    前記幅が前記閾値より大きく、かつ前記対物レンズがドライ対物レンズである場合、前記のAF開始時の駆動方向を前記倍率に基づいて設定する手段を含む
    ことを特徴とする請求項13記載の顕微鏡オートフォーカスシステム。
  17. 顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、対物レンズを備え前記試料の観察像を得る観察光学系と、前記ステージと前記対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、前記対物レンズまたは前記ステージの位置を検出する検出手段と、前記検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、前記焦準駆動手段を介して前記距離を合焦状態に制御する制御手段とを備えた顕微鏡装置におけるオートフォーカス方法であり、
    利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段から使用中の対物レンズに関係付けられた前記対物レンズ情報を取得するステップと、
    所与のAFゾーンにおいて、前記の取得した対物レンズ情報に基づいて、前記焦準駆動手段のAF開始時の駆動方向を決定するステップとを備えた
    ことを特徴とする顕微鏡オートフォーカス方法。
  18. 顕微鏡観察対象である試料を乗せるステージと、
    対物レンズを備え前記試料の観察像を得る観察光学系と、
    前記ステージと前記対物レンズとの距離を光軸方向に変化させる焦準駆動手段と、
    前記対物レンズまたは前記ステージの位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段の出力信号に基づき合焦状態を判断し、前記焦準駆動手段を介して前記距離を合焦状態に制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段が、
    利用可能な対物レンズの各々に関する対物レンズ情報を格納する記憶手段と、
    使用中の対物レンズに関係付けられた前記対物レンズ情報を前記記憶手段から取得する手段と、
    所与のAFゾーンにおいて、前記の取得した対物レンズ情報に基づいて、前記焦準駆動手段のAF開始時の駆動方向を決定する手段とを含む
    ことを特徴とする顕微鏡装置。

JP2004232909A 2004-08-10 2004-08-10 探査に先立ちオートフォーカス(af)範囲の縮小および探査方向の最適化を行う顕微鏡afシステム、af方法および同システムを備えた顕微鏡装置 Withdrawn JP2006053197A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004232909A JP2006053197A (ja) 2004-08-10 2004-08-10 探査に先立ちオートフォーカス(af)範囲の縮小および探査方向の最適化を行う顕微鏡afシステム、af方法および同システムを備えた顕微鏡装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004232909A JP2006053197A (ja) 2004-08-10 2004-08-10 探査に先立ちオートフォーカス(af)範囲の縮小および探査方向の最適化を行う顕微鏡afシステム、af方法および同システムを備えた顕微鏡装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006053197A true JP2006053197A (ja) 2006-02-23

Family

ID=36030738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004232909A Withdrawn JP2006053197A (ja) 2004-08-10 2004-08-10 探査に先立ちオートフォーカス(af)範囲の縮小および探査方向の最適化を行う顕微鏡afシステム、af方法および同システムを備えた顕微鏡装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006053197A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011095500A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Olympus Corp 顕微鏡装置および顕微鏡観察方法
JP2013072996A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Olympus Corp 顕微鏡システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011095500A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Olympus Corp 顕微鏡装置および顕微鏡観察方法
US8730315B2 (en) 2009-10-29 2014-05-20 Olympus Corporation Microscope apparatus and microscope observation method
JP2013072996A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Olympus Corp 顕微鏡システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4021183B2 (ja) 合焦状態信号出力装置
US7692856B2 (en) Focus error detecting optical system for a microscope
US7706597B2 (en) Defect inspection apparatus and defect inspection method
JP4097761B2 (ja) 自動焦点顕微鏡及び自動合焦検出装置
US6128129A (en) Automatic focusing apparatus for microscope
US9025243B2 (en) Microscope apparatus
JP4782391B2 (ja) 顕微鏡システム
US10061109B2 (en) Microscope system, method for controlling microscope system, and computer-readable recording medium
JP4388298B2 (ja) 顕微鏡システム
JP5959247B2 (ja) 顕微鏡
JP6545008B2 (ja) 顕微鏡装置、制御方法および制御プログラム
JP2006053197A (ja) 探査に先立ちオートフォーカス(af)範囲の縮小および探査方向の最適化を行う顕微鏡afシステム、af方法および同システムを備えた顕微鏡装置
JP2017062438A (ja) 顕微鏡装置、オートフォーカス装置、及び、オートフォーカス方法
JP2007047447A (ja) 焦点検出装置及びこれを備えた顕微鏡装置
JP4712334B2 (ja) 顕微鏡装置、顕微鏡ユニット、プログラム
JP5145698B2 (ja) 顕微鏡用焦点検出装置と、これを具備する顕微鏡
JP2005274609A (ja) 自動合焦方法及びその装置
JP2005010665A (ja) 顕微鏡用オートフォーカス装置及び顕微鏡用オートフォーカス方法
JP4381687B2 (ja) 全反射蛍光顕微測定装置
JP2006003542A (ja) 所望の観察部位への合焦精度を高めたアクティブオートフォーカス方法、システムおよびこれらを用いた顕微鏡装置
JP2002341234A (ja) 顕微鏡用オートフォーカス装置
JP2007271978A (ja) 顕微鏡
JP2005266584A (ja) 自動合焦方法及びその装置
JP2007292895A (ja) 合焦検出装置、顕微鏡装置、及び合焦検出方法
US20190025564A1 (en) Light sheet illumination microscope

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071106