JP2006045470A - タイルユニット用糊 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス繊維製ネットによりタイルをユニット化する際に、タイル裏面とネットとを接着するために使用されるタイルユニット用糊であって、タイルとガラス繊維製ネットとの接着性及びその耐水性に優れ、高温高湿環境下におけるベタツキの問題もない水系のタイルユニット用糊を提供する。
【解決手段】変性酢酸ビニルを主成分とするタイルユニット用糊。変性により導入された官能基により、タイルとガラス繊維製ネットとの接着性に優れ、架橋剤の添加を要することなく、良好な接着性の耐水、耐久性を示す。高温高湿環境下においても接着性が十分に維持される上に、ベタツキもないため、重ね合わせたタイルユニット同士の結着の問題もない。水系であるため、従来の酢酸ビニル系糊材と同様、取り扱い性にも優れる。
【選択図】図1
【解決手段】変性酢酸ビニルを主成分とするタイルユニット用糊。変性により導入された官能基により、タイルとガラス繊維製ネットとの接着性に優れ、架橋剤の添加を要することなく、良好な接着性の耐水、耐久性を示す。高温高湿環境下においても接着性が十分に維持される上に、ベタツキもないため、重ね合わせたタイルユニット同士の結着の問題もない。水系であるため、従来の酢酸ビニル系糊材と同様、取り扱い性にも優れる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス繊維製ネットによりタイルをユニット化する際に、タイル裏面とネットとを接着するために使用されるタイルユニット用糊に係り、特に、従来の酢酸ビニル系糊と同様に良好な取り扱い性で使用することができる水系タイルユニット用糊であって、タイル−ガラス繊維製ネット間の接着性、及び耐水性に優れたタイルユニット用糊に関する。
図1の如く、複数枚のタイル1が整列配置され、且つ各タイル1の裏面にネット2を接着してタイル1を一体化させてなるタイルユニット3は周知である。図2(a)はネット2の一例を示す平面図、図2(b)は同(a)のB−B線断面図、図2(c)は糸状材料の断面の拡大図である。このネット2は、ガラス繊維ロービング等の糸状材料2a,2b,2cを編組し、相互に結着したものである。糸状材料2aは経糸であり、糸状材料2b,2cは該経糸2aに斜交する緯糸である。この緯糸2b,2cがX字状に交叉しているため、ネット2は縦方向及び横方向にも伸びがきわめて小さいものとなっている。
このようなネット2は、各糸状材料2a,2b,2cをネット状に配置してバインダーで互いに結着させることにより製造されている。このため、図2(c)の通り糸状材料は若干偏平状となっている。ただし、糸状材料の断面形状はこれに限定されるものではなく、真円状、楕円状、三角形、方形、多角形、星形などその他の形状であってもよい。
タイルユニット3は、このようなネット2に接着剤としての糊液を付着させ、整列配置された複数枚のタイル1の裏面に重ね合わせ、その後乾燥させることにより、製造される。
ネットを構成する糸状材料の材質としては、耐候性に優れ、伸縮の問題がないことから、ガラス繊維が好適である。また、タイルとネットとを接着する糊材としては、コスト及び作業環境の面から、溶剤系のものよりも水系のものを用いることが好ましい。
従来、タイルのユニット化にあたり、タイルとネットとの接着に用いるための水系の糊として、特開2000−96802号公報に酢酸ビニル系のものが記載されている。また、特許第2517283号公報には、エチレン−酢酸ビニル系のものが記載されている。
特開2000−96802号公報
特許第2517283号公報
タイルユニット用糊としては、前述の如く、水系の糊材が好適であるが、取り扱い性や製品保管時の環境等を考慮した場合、更に、次のような特性が要求される。
(1) タイルとネットとの相互の接着性に優れ、タイルユニットに振動等の外力が加えられても、タイルの剥離の問題がないこと。
(2) 耐水性に優れ、水は漏れても接着性が低下しないこと。
(3) 高温、高湿環境下でタイルユニットを保管した場合においても、接着性を十分に維持し、また、ベタツキがなく、複数枚のタイルユニットを積み重ねた状態において、タイルユニット同士を結着させることがないこと。
(1) タイルとネットとの相互の接着性に優れ、タイルユニットに振動等の外力が加えられても、タイルの剥離の問題がないこと。
(2) 耐水性に優れ、水は漏れても接着性が低下しないこと。
(3) 高温、高湿環境下でタイルユニットを保管した場合においても、接着性を十分に維持し、また、ベタツキがなく、複数枚のタイルユニットを積み重ねた状態において、タイルユニット同士を結着させることがないこと。
しかしながら、従来の酢酸ビニル系又はエチレン−酢酸ビニル系の糊材は耐水性に劣り、水漏れした場合にはネットからタイルが剥落し易いという欠点がある。エチレン−酢酸ビニル系の糊材に、架橋剤を添加することにより耐水性を改善することはできるが、この場合には、糊材が2液型となり可使時間が問題となり、しかも、高温高湿環境下におけるベタツキの問題も発生する。
一方で、前述の如く、ネット素材としては、耐候性に優れ、伸縮の問題がないことから、ガラス繊維が好適であるが、ガラス繊維は撥水性であるため、ガラス繊維製ネットに対しては、従来の水系の糊材では十分な接着性及びその耐水性が得られない。
本発明は上記従来の問題点を解決し、タイルとガラス繊維製ネットとの接着性及びその耐水性に優れ、高温高湿環境下におけるベタツキの問題もない水系のタイルユニット用糊を提供することを目的とする。
本発明のタイルユニット用糊は、ガラス繊維製ネットによりタイルをユニット化する際に、タイル裏面とネットとを接着するために使用されるタイルユニット用糊において、変性酢酸ビニルを主成分とすることを特徴とする。
なお、本発明において、「変性酢酸ビニルを主成分とする」とは、糊を構成するポリマーのモノマー単位の主成分が変性酢酸ビニルであり、このポリマーを構成する全モノマー単位の50モル%以上が変性酢酸ビニルであることを指す。以下において、この変性酢酸ビニルを主成分とする本発明のタイルユニット用糊を、「変性酢酸ビニル系糊」と称す場合がある。
本発明において、変性酢酸ビニル系糊としては、好ましくは、イソシアネート変性酢酸ビニル系糊、エポキシ変性酢酸ビニル系糊、アクリル変性酢酸ビニル系糊が挙げられる。
変性酢酸ビニルを主成分とする本発明のタイルユニット用糊は、その変性により導入された官能基により、タイルとガラス繊維製ネットとの接着性に優れ、また、架橋剤の添加を要することなく、良好な接着性の耐水、耐久性を示す。また、高温高湿環境下においても接着性が十分に維持される上に、ベタツキもないため、重ね合わせたタイルユニット同士の結着の問題もない。
このため、本発明のタイルユニット用糊を用いたタイルユニットであれば、取り扱い時に振動等の外力を受けても、また、降雨等により施工前に水漏れしても、タイルの剥れ落ちの問題はない。更に、保管時に複数枚のタイルユニットが重ね合わされた状態で高温高湿環境下に長時間晒されても、タイルユニット同士が結着することはなく、容易に取り出すことができ、また、タイルの剥離の問題もない。
なお、本発明のタイルユニット用糊は水系であるため、従来の酢酸ビニル系糊材と同様、取り扱い性にも優れる。
以下に本発明のタイルユニット用糊である変性酢酸ビニル系糊の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の変性酢酸ビニル系糊は、変性酢酸ビニルを主成分として50モル%以上、好ましくは70モル%以上を含むポリマー又はコポリマーを接着成分とするものであり、この変性酢酸ビニルとしては、特に、イソシアネート変性酢酸ビニル、エポキシ変性酢酸ビニル、又はアクリル変性酢酸ビニルが好ましい。
本発明の変性酢酸ビニル系糊は、従来の糊材と同様、これをガラス繊維製ネットに付着させてタイルのユニット化に用いることができる。
なお、本発明の変性酢酸ビニル系糊が適用されるガラス繊維製ネットとしては、図2に示す如く、ガラス繊維ロービングの糸状材料2a,2b,2cを編組し、相互に結着し、経糸2aに対して緯糸2b,2cが斜交するものが、縦方向及び横方向の伸びが極めて小さく、保形性に優れる点において好ましい。
このガラス繊維製ネットは、変性酢酸ビニル系糊の付着性、タイルに対する接着性、保形性の面から、開口率(ネットの厚さ方向の投影面積における糸条以外の空孔部分の占める面積割合)が85%以上であることが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1〜3、比較例1〜9
表1に示すタイルユニット用糊を用い、以下の手順でタイル裏面に図2に示す形状のガラス繊維製ネットを接着してタイルユニットサンプル(1タイルユニット当たりタイル14枚)を製造した。
(1) タイル裏面を上にして張り型にタイルを並べる。
(2) ネット片面に糊をつけ、編目間に張った膜をエアーで吹き飛ばす。
(3) タイルに糊の着いたネットを乗せ、タイルを反転させて圧着する。
(4) 80℃乾燥炉にて5〜10分乾燥させる。
表1に示すタイルユニット用糊を用い、以下の手順でタイル裏面に図2に示す形状のガラス繊維製ネットを接着してタイルユニットサンプル(1タイルユニット当たりタイル14枚)を製造した。
(1) タイル裏面を上にして張り型にタイルを並べる。
(2) ネット片面に糊をつけ、編目間に張った膜をエアーで吹き飛ばす。
(3) タイルに糊の着いたネットを乗せ、タイルを反転させて圧着する。
(4) 80℃乾燥炉にて5〜10分乾燥させる。
得られたタイルユニットサンプルについて、以下の試験を行い、結果を表1に示した。
試験I:タイルユニットの一辺の両端を挟んで、常温の清水中に約3時間タイル面を鉛直方向としてたれ下げる。その後、静かに引き下げて裏ネットからタイルが剥がれ落ちないかを確認する(JIS A 5209準拠)。
タイルが剥がれ落ちないものを○とし、タイルが剥がれ落ちたものを×として剥がれ落ちた枚数をカッコ内に記載した。なお、△は、タイルの剥落はなかったが、接着強度が殆どなく、軽く触れるだけでタイルが脱落するものである。
試験II:タイルユニットの一辺の両端を持ってタイルユニットの先端部で最大加速度3G程度が生じるように振り、裏ネットからタイルが剥がれ落ちないかを確認した。
タイルが剥がれ落ちず、さらに端部の浮きもおきなかったものを◎とし、タイルが剥がれ落ちないものを○とし、タイルが剥がれ落ちたものを×とした。
試験III:40℃,RH95%の環境試験室内にタイルユニットを複数枚積層して放置し、タイルユニット同士の結着、タイルの剥離等がないことを確認した。
−は試験を行っていないものを示し、○はタイルが剥離せず、またタイルユニット同士の結着がなく、容易に剥がせる程度のものを示す。△はタイルの剥離はないが、ベタツキによりタイルユニット同士が結着したものである。
また、上記試験Iにおいてタイルの剥落のなかったものについて、更に、水中浸漬時間を延長して耐水性を調べ、結果を表2に示した。
表1,2より、変性酢酸ビニル系糊、特にイソシアネート変性酢酸ビニル系糊であれば、良好な接着性、及びその耐水性、耐高温高湿環境性が得られ、ベタツキの問題もないことが分かる。
1 タイル
2 ネット
2a,2b,2c 糸状材料
3 タイルユニット
2 ネット
2a,2b,2c 糸状材料
3 タイルユニット
Claims (4)
- ガラス繊維製ネットによりタイルをユニット化する際に、タイル裏面とネットとを接着するために使用されるタイルユニット用糊において、変性酢酸ビニルを主成分とすることを特徴とするタイルユニット用糊。
- 請求項1において、該変性酢酸ビニルがイソシアネート変性酢酸ビニルであることを特徴とするタイルユニット用糊。
- 請求項1において、該変性酢酸ビニルがエポキシ変性酢酸ビニルであることを特徴とするタイルユニット用糊。
- 請求項1において、該変性酢酸ビニルがアクリル変性酢酸ビニルであることを特徴とするタイルユニット用糊。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004232361A JP2006045470A (ja) | 2004-08-09 | 2004-08-09 | タイルユニット用糊 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006045470A true JP2006045470A (ja) | 2006-02-16 |
Family
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JP2004232361A Pending JP2006045470A (ja) | 2004-08-09 | 2004-08-09 | タイルユニット用糊 |
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JP (1) | JP2006045470A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110128172A (zh) * | 2019-04-28 | 2019-08-16 | 东莞市唯美陶瓷工业园有限公司 | 一种提高陶瓷砖生坯表面保湿性能的方法及采用该方法制备的陶瓷砖 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5787483A (en) * | 1980-11-19 | 1982-05-31 | Inax Corp | Unit tile and adhesive used therefor |
JPS63295208A (ja) * | 1987-05-27 | 1988-12-01 | Sekaichiyou Kk | 弾性目地材で連結されたユニツトタイルの製造法 |
JP2000096802A (ja) * | 1998-09-25 | 2000-04-04 | Toray Ind Inc | タイル直張り用ネット並びにネット付タイルおよびその製造方法 |
-
2004
- 2004-08-09 JP JP2004232361A patent/JP2006045470A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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