JP2006029887A - 圧力センサの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダイアフラムによって液体が封入されてなる検出室を有する圧力センサにおいて、圧力検出素子の温度特性のばらつきや検出室の内圧のばらつきを抑制可能な製造方法を提供する。
【解決手段】 一端側の凹部30内に圧力検出素子1が設けられ圧力伝達媒体としてのオイル11が注入された第1のケース3と、一端側にダイアフラム8を有する第2のケース7とを接合することにより、検出室10を形成する圧力センサの製造方法において、圧力検出素子1における電気信号の出力の温度特性を測定した後、この温度特性に基づいて圧力検出素子1の機能調整を行い、第2のケース7の一端側にダイアフラム8を取り付けた後、ダイアフラム8における検出室10とは反対側の面が負圧となるようにダイアフラム8に圧力を印加し、この圧力とダイアフラム8の変位量との関係を求め、この関係に基づいてオイル11を凹部30内に注入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイアフラムによって圧力伝達媒体としての液体が封入されてなる検出室を有する圧力センサの製造方法に関する。
従来より、ダイアフラムによって圧力伝達媒体としての液体が封入されてなる検出室を有する圧力センサの製造方法としては、たとえば、特許文献1に記載のものが提案されている。
この圧力センサの製造方法は次のようである。一端側に凹部が形成された第1のケースにおいて、該凹部内には、印加圧力に応じたレベルの電気信号を出力する圧力検出素子としての半導体等からなるセンサ素子等を設ける。一方、圧力印加により歪み可能な金属等からなるダイアフラムを溶接等により一端側に取り付けた第2のケースを用意する。
そして、圧力検出素子が設けられた第1のケースの凹部内に圧力伝達媒体としてのオイル等の液体を定量注入した後、ダイアフラムにて凹部を覆うように、第1のケースの一端側と第2のケースの一端側とを接合する。これにより、凹部およびダイアフラムにて閉塞され且つ液体が封入されてなる圧力検出用の検出室が形成される。
このようにして製造された圧力センサにおいては、通常、被測定圧力が導入される圧力導入孔が第2のケースに形成されており、この圧力導入孔からダイアフラムに圧力が印加される。すると、印加圧力に応じてダイアフラムが歪み、検出室内の液体圧力が変化し、この圧力変化が圧力検出素子に伝達される。
そして、圧力検出素子からは、上記圧力変化に応じたレベルの電気信号が出力される。ここで、通常、第1のケースには、この出力信号を外部へ伝達するためのピンなどが設けられており、圧力検出素子からの電気信号は、当該ピンを介して外部へ取り出されるようになっている。
特開7−243926号公報
ところで、上記従来の圧力センサにおいては、圧力検出素子から出力される電気信号が温度依存性を有するが、この電気信号の出力の温度特性は、圧力検出素子の加工ばらつきなどにより、圧力センサ毎にばらつく。このことは、より高精度な圧力センサを提供するにあたり問題となる。
また、検出室内に注入され封止される液体は定量であるが、この液体は封止されているために、検出室内に内圧が生じている。この内圧は圧力検出素子に印加され、センサ特性に影響を与える。
ここで、発生する内圧が圧力センサ毎にばらつくと、センサ特性がばらついてしまう。この内圧のばらつきは、検出室の容積が膨張するとダイアフラムが変位し、このダイアフラムの変位量のばらつきによるものである。また、このダイアフラムの変位量のばらつきは、ダイアフラムの加工ばらつきなどによる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ダイアフラムによって圧力伝達媒体としての液体が封入されてなる検出室を有する圧力センサにおいて、圧力検出素子の温度特性のばらつきや検出室の内圧のばらつきを抑制することの可能な製造方法を提供すること目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、一端側に凹部(30)が形成され凹部(30)内には印加圧力に応じたレベルの電気信号を出力する圧力検出素子(1)が設けられた第1のケース(3)と、一端側に圧力印加により歪み可能なダイアフラム(8)を有する第2のケース(7)とを用意し、凹部(30)内に圧力伝達媒体としての液体(11)を注入した後、第1のケース(3)の一端側と第2のケース(7)の一端側とを接合することにより、凹部(30)およびダイアフラム(8)にて閉塞され液体(11)が封入されてなる圧力検出用の検出室(10)を形成するようにした圧力センサの製造方法において、次のような点を特徴とする製造方法が提供される。
すなわち、本発明の製造方法は、圧力検出素子(1)における電気信号の出力の温度特性を測定した後、この温度特性に基づいて圧力検出素子(1)の機能調整を行い、第2のケース(7)の一端側にダイアフラム(8)を取り付けた後、ダイアフラム(8)における検出室(10)とは反対側の面が負圧となるようにダイアフラム(8)に圧力を印加し、この圧力とダイアフラム(8)の変位量との関係を求め、この関係に基づいて液体(11)を凹部(30)内に注入することを特徴としている。
それによれば、圧力検出素子(1)における電気信号の出力の温度特性を測定した後、この温度特性に基づいて圧力検出素子(1)の機能調整を行うから、圧力検出素子(1)の温度特性のばらつきを抑制できる。
また、本製造方法では、第2のケース(7)にダイアフラム(8)を取り付けた後、ダイアフラム(8)における検出室(10)とは反対側の面が負圧となるようにダイアフラム(8)に圧力を印加し、この圧力とダイアフラム(8)の変位量との関係を求めるが、この圧力は、圧力センサにおける検出室(10)の内圧に相当する。
そこで、上記関係をもとめることにより、検出室(10)に発生させる内圧に応じたダイアフラム(8)の変位量を求めることができる。そこで、このダイアフラム(8)の変位量を見込んで凹部(30)内へ注入する液体(11)の量を決め、液体(11)の注入を行えば、所望の検出室(10)の内圧を実現することができ、内圧のばらつきを抑制できる。
よって、本発明によれば、ダイアフラムによって圧力伝達媒体としての液体が封入されてなる検出室を有する圧力センサにおいて、圧力検出素子の温度特性のばらつきや検出室の内圧のばらつきを抑制することの可能な製造方法を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の圧力センサの製造方法において、液体(11)としてはオイルを採用することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
図1は、本発明の実施形態に係る圧力センサS1の全体概略を示す断面図である。
圧力検出素子1は、ガラス製の台座2に陽極接合され、コネクタケース3の一端側(図1中の下端側)に形成された凹部30にシリコンゴム等の接着剤にて固定されている。この圧力検出素子1は、印加された圧力に応じたレベルの電気信号を出力することができるもので、例えば、半導体ダイアフラム式のセンサ素子を採用できる。
コネクタケース3は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂を型成形することにより作られたものであり、第1のケースとして構成されている。コネクタケース3の内部には、電気信号を出力するためのコネクタピン4がインサートモールドにより一体成形されて保持されている。
また、コネクタケース3は、コネクタピン4の一端側を外部配線部材に電気的に接続するための接続部3aを有している。また、コネクタピン4の他端側は、ケース3の凹部30にてシリコンゴム等の界面シール剤5にて封止されている。
また、コネクタケース3の凹部30において、圧力検出素子1は、コネクタピン4の他端側とワイヤボンディング等により形成されたボンディングワイヤ6を介して電気的に接続されている。それによって、圧力検出素子1からの電気信号は、ボンディングワイヤ6からコネクタピン4を介して、上記外部回路へ伝達されるようになっている。
ハウジング7は第2のケースとして構成されるものである。このハウジング7は、例えば炭素鋼にめっきを施したもの等の鉄鋼材料等よりなる本体部71を備えており、この本体部71は、被測定圧力が導入される圧力導入孔72と、装置を適所に固定するためのネジ部73とを有する。
更に、ハウジング7においては、薄い例えばSUS等の金属等からなるダイアフラム(メタルダイアフラム)8と例えばSUS等の金属製の押さえ部材(リングウェルド)9とが、本体部71の一端側(図1中の上端側)に全周溶接されており、圧力導入孔72の一端に気密接合されたものとなっている。
このように、ハウジング7は、一端側にダイアフラム8を有するとともにダイアフラム8の一面側に圧力を導入する圧力導入孔72を有するものとなっている。そして、ダイアフラム8は圧力導入孔72から印加される圧力により歪み可能となっている。
ここで、組合せられたコネクタケース3とハウジング7との固定構造について述べる。図1に示されるように、コネクタケース3は、圧力検出素子1及びコネクタピン4が配設された略柱状の本体部31を備え、この本体部31における上記凹部30側には、全周に渡って段差を持って突出する突出部32が形成されている。また、ハウジング7の本体部71における一端側すなわちコネクタケース3との接続側には、開口部74が設けられている。
そして、組合せられたコネクタケース3とハウジング7とにおいて、ハウジング7の開口部74を塞ぐように、コネクタケース3の突出部32が挿入されており、この突出部32と開口部74の開口縁部75が重ね合わされている。そして、両部32、75の重ね合わせ部分において、ハウジング7の開口縁部75がコネクタケース3の突出部32の側面に沿ってかしめられることで折り曲げられている。
このようにして、コネクタケース3とハウジング7とがかしめ固定され、コネクタケース3の凹部30とハウジング7のダイアフラム8との間で、区画された検出室10が構成されている。
この検出室10には圧力伝達媒体としての液体であり封入液であるオイル11が封入されている。このオイル11は熱による膨張、収縮の小さいものを用い、例えばフッ素系オイルを用いる。
また、検出室10の外周囲には、検出室10を気密封止するためのOリング12が、コネクタケース3の端面のうち検出室10の外周囲に位置する部位に形成された溝部13内に収納された形で配設されている。
溝部13は、Oリング12の外周形状に対応した形状を有するリング状のもので、Oリング12は、この溝部13内に収納され、コネクタケース3とハウジング7の押さえ部材9とにより挟まれて押圧されている。
このように、本圧力センサS1においては、ダイアフラム8にて凹部30を覆うように、コネクタケース3の一端側とハウジング7の一端側とを接合することにより、凹部30およびダイアフラム8にて閉塞され且つオイル11が封入されてなる検出室10が形成されている。
そして、本センサS1においては、検出室10に収納された圧力検出用の圧力検出素子1によって、検出室10内の圧力を圧力検出素子1からの出力として検出するようになっている。この検出の具体的な作動について述べる。
圧力センサS1は、例えば、ハウジング7のネジ部73及びネジ部73に取り付けられたOリング14によって、被測定部材の適所に取り付けられる。そして、被測定圧力がハウジング7の圧力導入孔72より圧力センサS1内に導入される。
すると、この被測定圧力がダイアフラム8に受圧され、検出室10内のオイル11を介して、圧力検出素子1に伝達される。この被測定圧力に応じた圧力を受圧した圧力検出素子1は、電気信号を出力する。この出力信号は、圧力検出素子1からボンディングワイヤ6、コネクタピン4を介して、外部へ出力される。
次に、かかる圧力センサS1の製造方法について説明する。まず、比較のために従来の製造方法について述べる。図2は従来の製造方法を示す工程図である。まず、例えばPPS等の熱可塑性樹脂を用い、成形型を用いてコネクタピン4がモールドされたコネクタケース3を成形する。
そして、この成形されたコネクタケース3の凹部30に台座2を介してチップとしての圧力検出素子1を接着剤を硬化させることなどにより配設する(チップ接着硬化)。次に、凹部30内に、界面シール剤5を配置しこれを硬化するなどにより、コネクタピン4の他端側を界面シール剤5にて封止する(ピンシール硬化)。
次に、圧力検出素子1とコネクタピン4とをボンディングワイヤ6により結線する(ワイヤボンディング)。また、その後、圧力検出素子1の機能調整を行う(機能調整)。
このようにして、一端側に凹部30が形成され凹部30内に圧力検出素子1が設けられた第1のケースとしてのコネクタケース3が形成される。この状態のコネクタケース3をコネクタケースアッシーということにする。
また、上記コネクタケースアッシーを用意する一方、型成形や切削加工等により形成されたハウジング7の一端側に、上述したように、ダイアフラム8を組み付け(メタルダイアフラム組付)、押さえ部材(リングウェルド)9を圧入して組み付けた(リングウェルド圧入)後、これらをレーザ溶接にて全周溶接し(レーザ溶接)、圧力導入孔72の一端に気密接合する。
このようにして、一端側に圧力印加により歪み可能なダイアフラム8を有する第2のケースとしてのハウジング7が形成される。
次に、オイル11をコネクタケースアッシーの凹部30内に注入し、上記ハウジングアッシーと上記コネクタケースアッシーとをかしめなどにより接合する(オイル注入・かしめ)。
まずは、具体的には、圧力検出素子1側が上になるようにコネクタケースアッシーを配置する。続いて、コネクタケース3の凹部(オイル室)30の上方から、ディスペンサなどによりオイル11を注入する。
次に、上記ハウジングアッシーと上記コネクタケースアッシーとを接合する。つまり、コネクタケース30における凹部30が形成された一端側と、ハウジングにおけるダイアフラム8が設けられた一端側とを接合する。
この接合工程においては、まず、コネクタケース3の突出部32をハウジング7の開口部74へ挿入し、検出室10を形成する。具体的には、ハウジング7を上から水平を保ったまま、コネクタケース3に嵌合するように降ろす。この状態のものを真空室に入れて真空引きを行い、検出室10内の余分な空気を除去する。
その後、コネクタケース3とハウジング7の押さえ部材9とが十分接するまで両ケース3、7を押さえ合わせてOリング12を押し潰し、Oリング12によりシールされた検出室10を形成する。この検出室10を形成した後、組み合わされた両ケース3、7を上記真空室から取り出す。
次に、コネクタケース3の突出部32とハウジング7における開口部74の開口縁部75との重ね合わせ部分において、ハウジング7の開口縁部75をかしめることにより、コネクタケース3の突出部32の側面に沿って折り曲げることで、コネクタケース3とハウジング7とをかしめ固定する。
コネクタケース3とハウジング7とのかしめ固定が完了した時点で、コネクタケース3の凹部30とハウジング7のダイアフラム8との間で、閉塞され且つオイル11が封入された検出室10が形成される。そして、圧力センサS1が完成する。
以上が、従来の圧力センサの製造方法であるが、上述したように、圧力検出素子1における電気信号の出力の温度特性は、圧力センサ毎にばらつくため、より高精度な圧力センサを提供するにあたり問題となっている。
また、ダイアフラム8の変位量のばらつきにより、検出室10内に発生している内圧も、圧力センサ毎にばらつき、これも問題である。
図3は、圧力検出素子1における電気信号の出力の温度特性のばらつきの様子を模式的に示す図であり、横軸に温度、縦軸に電気信号(たとえば電圧)としての素子特性をとってある。
また、図4は、検出室10の内圧とダイアフラム8の変位量(たわみ量)との関係を示す図であり、このたわみ量は、上記内圧によるものであるからダイアフラム8における検出室10とは反対側の面が膨らむようにダイアフラム8が変位する量である。
図3に示されるように、センサ毎に圧力検出素子1における電気信号の出力の温度特性は、一定ではなくばらついている。また、図4に示されるように、センサ毎にみると、同じ内圧であってもダイアフラム8の変位量は異なり、ばらついている。
逆に言えば、このダイアフラム8の変位量のばらつきが、検出室10の内圧のばらつきを引き起こす。たとえば、最終品としての圧力センサにおいて、検出室10の内圧を一定にしようとオイル11を一定量注入するが、このダイアフラム8の変位量のばらつきが考慮されていないと、上記内圧のばらつきにつながる。
そこで、本実施形態の圧力センサの製造方法では、図5に示されるように、従来の製造方法に対して温度特性測定工程と変位量測定工程を付与した製造方法を提供する。図5は、本実施形態の製造方法を示す工程図である。
まず、コネクタケース3側では、上述した従来の製法と同様に、チップ接着硬化、ピンシール硬化、ワイヤボンディングまでの各工程を行う。
次に、本実施形態では、温度特性測定工程として、圧力検出素子1における電気信号の出力の温度特性を測定する。つまり、圧力検出素子1に圧力を印加して発生する電気信号を測定することにより、上記図3に示されるような温度特性を求める。
すると、基準となる温度特性に対するばらつきが判明する。そこで、次に、求められた温度特性に基づいて圧力検出素子1の機能調整を行い、温度特性のばらつき分を修正する。具体的には、圧力検出素子1における抵抗配線をトリミングするなどにより、当該ばらつきの修正が可能である。
また、本実施形態の製造方法では、図5に示されるように、ハウジング7側において、メタルダイアフラム組付、リングウェルド圧入、レーザ溶接の各工程を行って、第2のケース7にダイアフラム8を取り付けた後、変位量測定工程を行う。
図6は、この変位量測定の具体的な方法を示す図である。図6に示されるように、ダイアフラム8における検出室10とは反対側の面が負圧となるようにダイアフラム8に圧力を印加する。たとえば、圧力導入孔72から排気ポンプなどを用いて脱気することにより、上記負圧状態を実現できる。
そして、この負圧の大きさを変えていき、そのときの圧力とダイアフラム8の変位量との関係(圧力−変位量関係)を求める。ここで、図6に示されるように、変位量の測定は、レーザ変位計を用いて、ハウジングアッシーに対してダイアフラム8の周辺部と中心部とにレーザRをあてて、このときの周辺部の変位量と中心部の変位量との差により、上記変位量を求める。
この求められた圧力−変位量関係において、負圧は、圧力センサにおける検出室10の内圧に相当する。つまり、この関係は、実質的に、上記図4に示されるような検出室10の内圧とダイアフラム8の変位量(たわみ量)との関係として求められる。
そこで、上記圧力−変位量関係をもとめることにより、検出室10に発生させる内圧に応じたダイアフラム8の変位量を求めることができる。そこで、このダイアフラム8の変位量を見込んで凹部30内へ注入する液体11の量を決め、液体11の注入を行えば、所望の検出室10の内圧を実現することができ、内圧のばらつきを抑制できる。
具体的には、凹部30の容積はほぼ一定であるが、所望の内圧を実現するためには、検出室10の容積としては、その所望の内圧が発生したときのダイアフラム8の変位量の分を凹部30の容積に加えた容積を考慮する必要がある。
その点、本実施形態によれが、この圧力−変位量関係を求めることで、各センサ毎に、所望の内圧を実現するために必要なオイル11の量を決めることができる。そして、決められたオイル11を凹部30へ注入すればよい。なお、凹部30の容積よりも多めのオイル11が注入されるが、オイル11は表面張力により凹部30内に保持される。
こうして、本実施形態の製造方法において、機能調整および変位量測定を行った後、図5に示されるように、図2に示される従来の製法と同様に、オイル注入・かしめ工程を行い、本実施形態の圧力センサS1が完成する。
ところで、本実施形態によれば、一端側に凹部30が形成され凹部30内には印加圧力に応じたレベルの電気信号を出力する圧力検出素子1が設けられた第1のケース3と、一端側に圧力印加により歪み可能なダイアフラム8を有する第2のケース7とを用意し、凹部30内に圧力伝達媒体としての液体11を注入した後、第1のケース3の一端側と第2のケース7の一端側とを接合することにより、凹部30およびダイアフラム8にて閉塞され液体11が封入されてなる圧力検出用の検出室10を形成するようにした圧力センサの製造方法において、次のような点を特徴とする製造方法が提供される。
すなわち、圧力検出素子1における電気信号の出力の温度特性を測定した後、この温度特性に基づいて圧力検出素子1の機能調整を行い、第2のケース7の一端側にダイアフラム8を取り付けた後、ダイアフラム8における検出室10とは反対側の面が負圧となるようにダイアフラム8に圧力を印加し、この圧力とダイアフラム8の変位量との関係を求め、この関係に基づいて液体11を凹部30内に注入することを特徴とする圧力センサの製造方法が提供される。
それによれば、上述したように、圧力検出素子1における電気信号の出力の温度特性を測定した後、この温度特性に基づいて圧力検出素子1の機能調整を行うから、圧力検出素子1の温度特性のばらつきを抑制できる。
また、本製造方法では、第2のケース7にダイアフラム8を取り付けた後、上記した負圧の状態にてダイアフラム8に圧力を印加し、上記圧力−変位量関係を求めることにより、検出室10に発生させる内圧に応じたダイアフラム8の変位量を見込んで凹部30内へ注入する液体すなわちオイル11の量を決め、注入を行えば、所望の検出室10の内圧を実現することができる。
よって、本実施形態によれば、ダイアフラムによって圧力伝達媒体としての液体が封入されてなる検出室を有する圧力センサにおいて、圧力検出素子の温度特性のばらつきや検出室の内圧のばらつきを抑制することの可能な製造方法を提供することができる。
ここで、本実施形態において、あらかじめ測定した圧力検出素子1の温度特性をフィードバックする方法とダイアフラム8の変位量をフィードバックする方法について、具体的な例を示しておく。
たとえば、測定した圧力検出素子1の温度特性の大きい順にトレイにグループ分けしておく。次に、ダイアフラム8の変位量の大きい順にグループ分けしておき、これら両者を組み合わせることで、効率的に組付け作業が可能となる。
また、トレイによるグループ分けの替わりに、圧力検出素子1の温度特性を測定したコネクタケース1とダイアフラム8の変位量を測定したハウジング7とに、バーコードなどの識別マークを表示しておき、機能調整時もしくはオイル注入時に、表示した識別マークを認識させることで、容易に作業が可能となる。
なお、検出室10内に封入される圧力伝達媒体としての液体はオイル11以外の液体あっても良い。
本発明の実施形態に係る圧力センサの全体概略を示す断面図である。 従来の圧力センサの製造方法を示す工程図である。 圧力検出素子における電気信号の出力の温度特性のばらつきの様子を模式的に示す図である。 検出室の内圧とダイアフラムの変位量(たわみ量)との関係を示す図である。 実施形態の圧力センサの製造方法を示す工程図である。 ダイアフラムの変位量測定の具体的な方法を示す図である。
符号の説明
1…圧力検出素子、3…第1のケースとしてのコネクタケース、7…第2のケースとしてのハウジング、8…ダイアフラム、11…液体としてのオイル、10…検出室、30…凹部。

Claims (2)

  1. 一端側に凹部(30)が形成され前記凹部(30)内には印加圧力に応じたレベルの電気信号を出力する圧力検出素子(1)が設けられた第1のケース(3)と、
    一端側に圧力印加により歪み可能なダイアフラム(8)を有する第2のケース(7)とを用意し、
    前記凹部(30)内に圧力伝達媒体としての液体(11)を注入した後、前記第1のケース(3)の一端側と前記第2のケース(7)の一端側とを接合することにより、前記凹部(30)および前記ダイアフラム(8)にて閉塞され前記液体(11)が封入されてなる圧力検出用の検出室(10)を形成するようにした圧力センサの製造方法において、
    前記圧力検出素子(1)における電気信号の出力の温度特性を測定した後、この温度特性に基づいて前記圧力検出素子(1)の機能調整を行い、
    前記第2のケース(7)の一端側に前記ダイアフラム(8)を取り付けた後、前記ダイアフラム(8)における前記検出室(10)とは反対側の面が負圧となるように前記ダイアフラム(8)に圧力を印加し、この圧力と前記ダイアフラム(8)の変位量との関係を求め、この関係に基づいて前記液体(11)を前記凹部(30)内に注入することを特徴とする圧力センサの製造方法。
  2. 前記液体(11)はオイルであることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの製造方法。
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JP2008070191A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Denso Corp 圧力センサ
CN107907262A (zh) * 2017-12-20 2018-04-13 深圳瑞德感知科技有限公司 一种用于负压测量的mems充油压力传感器

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