JP2006007565A - ガスバリア性透明積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】幅広い後加工条件で後加工でき、透明性に優れるために内容物が透視可能で、且つ金属探知器が使用でき、屈曲耐性に優れ、さらに高温高湿下での高いガスバリア性を持ち、且つピンホールフリーなガスバリア性透明積層体を提供する。
【解決手段】少なくとも厚さ1μm以上の透明プラスチック基材の少なくとも片面上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層、成膜されたポリマー層をもつ透明積層体Aにより、少なくとも厚さ1μm以上の水分吸収保持能力のある透明プラスチック基体Bを挟み込み貼り合せて積層したスタック構造体10が少なくとも1組以上積層されているガスバリア性透明積層体C。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも厚さ1μm以上の透明プラスチック基材の少なくとも片面上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層、成膜されたポリマー層をもつ透明積層体Aにより、少なくとも厚さ1μm以上の水分吸収保持能力のある透明プラスチック基体Bを挟み込み貼り合せて積層したスタック構造体10が少なくとも1組以上積層されているガスバリア性透明積層体C。
【選択図】図1
Description
本発明は、食品や非食品及び医薬品等の包装分野に用いられる包装用のシート又はフィルム等の積層体、又は電子機器関連部材などに用いられるシート又はフィルム等の積層体に関するもので、特に高度なガスバリア性、特にピンホールの無いものが必要とされる包装分野又は電子機器部材・包装分野等に展開されるガスバリア性透明積層体に関するものである。
食品や非食品及び医薬品等の包装に用いられる包装材料は、内容物の変質を抑制し、それら内容物の機能や性質を保持するために、包装材料を透過する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止する必要があり、これら気体(ガス)を遮断するガスバリア性を備えることが求められている。
従来は、高分子の中では比較的にガスバリア性に優れる塩化ビニリデン樹脂のフィルム又はそれらをコーティングしたフィルム等が良く用いられてきた。しかし、それらは温度・湿度などによるガスバリア性の影響が大きい、高度なガスバリア性の要求には対応できないなどの欠点を有し問題があった。そこで、高度なガスバリア性を要求されるものについては、アルミ等の金属からなる金属箔等をガスバリア層として用いた包装材料を用いざるを得なかった。
ところが、アルミ等の金属からなる金属箔等を用いた包装材料は、温度・湿度の影響がなく、高度なガスバリア性を持つが、包装材料を透視して内容物を確認することができない、使用後の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない、検査の際に金属探知器が使用できないなど、多くの欠点を有していて問題があった。
そこで、これらの欠点を克服した包装材料として、例えば米国特許第3442686、特公昭63−28017号公報等に記載されているような酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機酸化物を高分子フィルム上に真空蒸着法やスパッタリング法等の形成手段により蒸着膜を形成したフィルムが開発されている。
これらの蒸着フィルムは透明性及び酸素、水蒸気等のガス遮断性を有していることが知られ、金属箔等では得ることのできない透明性、ガスバリア性の両者を有する包装材料として好適とされている。
しかしながら、上述した包装用材料に適するフィルムであっても、包装容器又は包装材として、蒸着フィルム単体で用いられることはほとんどなく、蒸着後の後加工として蒸着フィルム表面に文字・絵柄等を印刷加工又はフィルム等との貼り合わせ、容器等の包装体への形状加工など、さまざまな工程を経て包装体を完成させている。
そこで、上述した蒸着フィルム等を用いてシーラントフィルムと貼り合わせて製袋後、酸素透過率や水蒸気透過率等のガスバリア性を測定したところ、高分子ガスバリア性フィルム並みのガスバリア性は有するものの、1枚のガスバリア性フィルムでは蒸着層の微小欠陥(マイクロクラック)、滑剤上のピンホール、異物などによるバリア層欠陥の影響により、金属箔並みのガスバリア性を達成することはできなかった。
すなわち、高度なガスバリア性を要求される包装材料として用いられる条件として、内容物を直接、透視することが可能なだけの透明性や、内容物に対して影響を与える気体等
を遮断する金属箔並みの高いガスバリア性等を要求されている。
を遮断する金属箔並みの高いガスバリア性等を要求されている。
このような課題を解決する技術として、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、1種類以上の金属アルコキシド、或いは金属アルコキシド加水分解物、又は塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、あるいは水アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布して加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として、順次積層したガスバリア性包材が提案されていて、例えば、特開平6−192454号公報、特開平7−233463号公報、特開平11−262969号公報に開示されている。
このガスバリア性包材は、無機化合物からなる蒸着層の第1層とガスバリア性被膜の第2層とを透明フィルムなど透明基材に積層したものであり、高いガスバリア性を示し、且つ耐水性、耐湿性を有するとともに、ある程度の変形に耐えられる。しかし、該ガスバリア性包材のガスバリア性被膜は無機化合物からなる蒸着層からなるため、包装容器又は包装材料とする際の後加工条件によってはバリア性が若干低下することがある。
以下に、公知の特許文献を記載する。
米国特許第3442686号
特公昭63−28017号公報
特開平6−192454号公報
特開平7−233463号公報
特開平11−262969号公報
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決しようとするものであり、幅広い後加工条件で後加工できて、透明性に優れるために内容物が透視可能で、且つ金属探知器が使用でき、屈曲耐性に優れ、さらに高温高湿下での高いガスバリア性を持ち、且つピンホールフリーなガスバリア性透明積層体を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためのものであり、本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも厚さ1μm以上の透明プラスチック基材(1)の少なくとも片面上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)、成膜されたポリマー層(3)をもつ透明積層体(A)により、少なくとも厚さ1μm以上の水分吸収保持能力のある透明プラスチック基体(B)を挟み込み貼り合せて積層したスタック構造体が、少なくとも1組以上積層されていることを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係るガスバリア性透明積層体において、前記透明積層体(A)のガスバリア層(2)が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物による無機酸化物からなる蒸着薄膜層であって、層厚が5〜300nmであることを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に係るガスバリア性透明積層体において、前記透明積層体(A)のポリマー層(3)が、真空蒸着した重合し得るモノマー又はオリゴマー又はそれらの混合物による被膜層であって、該被膜層の厚みが0.02〜
20μm、より好ましくは0.2〜10μmとなるように前記透明プラスチック基材(1)のガスバリア層(2)上に真空蒸着し重合硬化させて順次積層されていることを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
20μm、より好ましくは0.2〜10μmとなるように前記透明プラスチック基材(1)のガスバリア層(2)上に真空蒸着し重合硬化させて順次積層されていることを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項3に係るガスバリア性透明積層体において、前記ポリマー層(3)となる被膜層の重合し得るモノマー又はオリゴマー又はそれらの混合物が、アクリレート基、メタクリレート基、若しくはビニル基など、重合し得る部分をもつことを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項3又は4に係るガスバリア性透明積層体において、前記ポリマー層(3)となる被膜層が、電子線照射及び/又は紫外線照射により硬化されていることを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至5のいずれか1項に係るガスバリア性透明積層体において、前記透明プラスチック基材(1)と無機酸化物からなるガスバリア層(2)との間にプラズマ処理層(4)、又は/及び前記無機酸化物からなるガスバリア層(2)とポリマー層(3)との間にプラズマ処理層(5)を設けたことを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
本発明の請求項7に係る発明は、上記請求項1乃至6のいずれか1項に係るガスバリア性透明積層体において、前記プラズマ処理層(5)のプラズマ処理が、プラズマガスとして窒素、アルゴンなどの不活性ガス、酸素、二酸化炭素などのうちの1種からなる反応性ガス、又はこれらのいずれか2種以上を混合した反応性ガスであることを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
本発明の請求項8に係る発明は、上記請求項1乃至7のいずれか1項に係るガスバリア性透明積層体において、前記透明プラスチック基体(B)が、吸湿性の樹脂若しくは無機系吸湿材、又はこれらの混合物を基体中に分散保持させた樹脂からなることを特徴とするガスバリア性透明積層体である。
以上に述べたように、本発明のガスバリア性透明積層体によれば、透明プラスチック基材に蒸着薄膜層及びガスバリア性被膜を順次積層した積層構成が、水分吸収性の透明プラスチック基材を挟み込む形で貼り合せたスタック構造体を少なくとも1組以上持っているので耐屈曲性に優れ、これをガスバリア性層を有するガスバリア性包装材料として用いた場合には、金属箔並みのガスバリア性を示すとともに、後加工適性については、幅広い後加工条件で後加工できて、透明性に優れるために、内容物が透視可能で、且つ金属探知器が使用でき、屈曲耐性に優れ、さらに高温高湿下での高いガスバリア性を持ち、且つピンホールフリーなガスバリア性透明積層体を提供でき、一般の金属箔によるガスバリア性フィルム並みの各種耐性を備えているので、従来の金属箔によるガスバリア性包材と同様にして、通常の加工による使用が可能である。また、本発明のガスバリア性透明積層体は、透明性に優れ、包材を通しての内容物の確認が可能で、且つ金属箔並の高度なガスバリア性を持つ汎用性のある包装材料が得られ、包装技術分野及び電子機器分野などにおいて巾広い使用が可能である。
本発明のガスバリア性透明積層体について、図面を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明のガスバリア性透明積層体の積層構成の一例を説明する側断面図である。
本発明は上記目的を達成するためのものであり、本発明の請求項1に係る発明は、図2
に示すように、少なくとも厚さ1μm以上の透明プラスチック基材(1)の少なくとも片面上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)、成膜されたポリマー層(3)をもつ透明積層体(A)により、図1に示すように、少なくとも厚さ1μm以上の水分吸収保持能力のある透明プラスチック基体(B)を挟み込み、貼り合せて、積層したスタック構造体(10)が、少なくとも1組又は1組以上積層されていることを特徴とするガスバリア性透明積層体(C)である。
に示すように、少なくとも厚さ1μm以上の透明プラスチック基材(1)の少なくとも片面上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)、成膜されたポリマー層(3)をもつ透明積層体(A)により、図1に示すように、少なくとも厚さ1μm以上の水分吸収保持能力のある透明プラスチック基体(B)を挟み込み、貼り合せて、積層したスタック構造体(10)が、少なくとも1組又は1組以上積層されていることを特徴とするガスバリア性透明積層体(C)である。
まず、図1に基づいて、本発明のガスバリア性透明積層体を説明すれば、透明積層体(A)により、貼り合せ層(6)を介して、少なくとも1μm以上の水分吸収保持能力のある透明プラスチック基材(B)を挟み込んだ形で貼り合せて積層したものである。
図2は、上記透明積層体(A)の積層構成の一例を説明する側断面図であり、透明プラスチックフィルムからなる透明プラスチック基材(1)の少なくとも片面上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜によるガスバリア層(2)と、成膜されたポリマー層(3)とが、順次積層されている。
また、より好ましくは、透明プラスチック基材(1)とガスバリア層(2)との層間、又は/及びガスバリア層(2)とポリマー層(3)との層間に、それぞれプラズマ処理層(4)、(5)を設けても良い。
また、図1に示す本発明のガスバリア性透明積層体Cの積層に使用する透明積層体(A)は、その積層体(A)の表裏のどちら側を用いる組み合わせにて積層しても一向に構わない。さらに、本発明のガスバリア性透明積層体Cは、図1に示すような積層されたスタック構造体(10)を1組とする積層体であってもよいし、スタック構造体(10)を1組以上積層すると更によい。図3は、本発明のバリア性透明積層体Cとして、例えば、2組のスタック構造体(10)を、必要に応じて貼り合せ層(6)を介して積層したものである。
上述した透明プラスチック基材(1)は、透明プラスチック材料であり、蒸着薄膜層の透明性を生かすために、透明なフィルムが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ乳酸フィルムなどの生分解性プラスチックフィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでも良く、また機械的強度や寸法安定性を有するものが良い。これらをフィルム状に加工して用いられる。特に耐熱性等の面から二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。またこの基材1の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていても良く、薄膜との密着性を良くするために、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理を施しておいても良く、さらに薬品処理、溶剤処理などを施しても構わない。
透明プラスチック基材1の厚さは1μm以上とし、包装材料としての適性だけでなく、他の層を積層する場合も在り得ること、無機酸化物からなる蒸着薄膜によるガスバリア層(2)、ガスバリア性被膜層であるポリマー層(3)を形成する場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、用途によっては6〜30μmとすることが好ましい。
また、量産性を考慮すれば、連続的に各層を形成できるように透明プラスチック基材1は長尺フィルムとすることが望ましい。
無機酸化物からなる蒸着薄膜によるガスバリア層(2)は、その無機酸化物の種類を特に限定するものではないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、或いは、それらの混合物などの無機酸化物の蒸着膜からなり、透明性を有し、且つ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有するものであればよい。その中でも、特に、酸化アルミニウム及び酸化珪素、酸化マグネシウムが酸素透過率及び水蒸気透過率に優れるので好ましい。但し、上記ガスバリア層(2)の上述した無機酸化物はSiOx 、AlOx などであって、完全飽和酸化物である必要はなく、内容物を直接、透視することが可能なだけの透明性や、内容物に対して影響を与える気体等を遮断する金属箔並みの高いガスバリア性等の性能を発揮できる条件に適合する材料であれば用いることができる。
ガスバリア層(2)の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。但しガスバリア層(2)の膜厚が5nm未満であると、均一な膜が得られないことや、膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は、薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがある。そのために、好ましくは5〜100nmの範囲内が適当である。
無機酸化物からなる蒸着薄膜によるガスバリア層(2)を透明プラスチック基材1上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができるが、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることもできる。但し、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては、電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式等が好ましく、薄膜と基材の密着性及び薄膜の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために、蒸着の際、酸素ガスなど吹き込んだりする反応蒸着を行っても一向に構わない。
ポリマー層(3)は、金属箔並みの高度なガスバリア性を付与するために無機酸化物からなる蒸着薄膜によるガスバリア層(2)上に設けられるものである。
それを達成するために前記ポリマー層(3)は、真空蒸着した重合し得るモノマー及びオリゴマーを、そのポリマー層(3)の厚みが、0.02〜20μm、より好ましくは0.2〜10μmとなるように重合硬化させてなる被膜層をガスバリア層(2)上に順次積層したものである。
上記真空蒸着した重合し得るモノマー、オリゴマー、又はそれらの混合物に含まれる各成分及びその方法について、更に詳細に説明する。
前記ポリマー層(3)となる被膜層は、アクリル系などの重合し得るモノマー、オリゴマー又はそれらの混合物からなる樹脂成分を、真空下において、無機酸化物の蒸着薄膜によるガスバリア層(2)に加熱気化させて噴霧コーティングし、電子線及び/又は紫外線照射により重合硬化させて得られるものである。紫外線照射にて硬化させる場合には、アクリル系などのモノマー、オリゴマー又はそれらの混合物からなる樹脂成分以外に、第二の成分として光重合開始剤を混合したアクリル系などの樹脂コーティング剤を用いる。
前記ポリマー層(3)となる被膜層の膜厚は、本発明に特徴的な被膜とするために0.02〜20μmが好ましく、より好ましくは0.2〜10μmとする。これは膜厚が0.
02μmを下回ると均一な膜に形成することが困難となり、また、20μmを超えると、硬化速度が低下し、十分に硬化させることが困難となるからである。
02μmを下回ると均一な膜に形成することが困難となり、また、20μmを超えると、硬化速度が低下し、十分に硬化させることが困難となるからである。
特に、ポリマー層(3)となる被膜層の電子線硬化の場合は、ポリマー層(3)の膜厚と、電子線エネルギー条件、加工速度及び除電とのバランスが重要となる。過度のエネルギー供給は帯電を引き起こし、その結果として起こる放電によりバリア性が損なわれる場合があるために注意を要する。
重合し得るモノマー、オリゴマーとしては、例えばアルキド、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、アクリルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、シリコーンアクリレート、ポリアセタールアクリレート、ポリブタジエン系アクリレート、メラミンアクリレートなどの重合性二重結合を有するアクリル系モノマーあるいはオリゴマーを挙げることができる。また、モノマーあるいはオリゴマーとしては、その反応性官能基の保有数に応じて、一官能、二官能、三官能、及びそれ以上の多官能のものを適宜選定して用いることができる。これらモノマーあるいはオリゴマーは、二種類以上を混合して用いることができる。
また、モノマーあるいはオリゴマーの分子量は10,000以下、好ましくは2,000以下、さらに好ましくは100〜600とする。また、その粘度は、常温で500cps以下、好ましくは100cps以下とする。
紫外線硬化を行う場合に添加する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、キサントン類、アセトフェノン誘導体等を、上述のモノマー、オリゴマーあるいはそれらの全量100重量%に対して0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1〜2重量%を用いる。
また、前記光重合開始剤としては、硬化後の膜からの溶出を防ぐため、前述の重合し得るモノマー、又はオリゴマーなどには、分子的に固定化されたものを用いることが好ましい。
図1に示すように、請求項1に係るガスバリア性透明積層体における成膜されたポリマー層(3)をもつ透明積層体(A)を、水分吸収保持能力のある透明プラスチック基体(B)に貼り合せる方法としては、2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を貼り合せ層(6)として用いて貼り合わせるドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、エキストルーションラミネート法等の公知の方法により積層できる。
更に図2に示すように、透明積層体(A)のポリマー層(3)上には、他の層を積層することも可能である。例えば印刷層、外側基材層、中間層、ヒートシール層等である。
ポリマー層(3)上に設ける印刷層は、包装袋等として実用的に用いるために形成されるものであり、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系、塩化ビニル系等の従来から用いられているインキバインダー樹脂に、各種顔料、体質顔料、及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤などが添加されてなるインキを用いて印刷されて構成される層であり、文字、絵柄等が形成されている。
印刷層の形成方法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアーコート等の周知の塗布方式を用いることができ、印刷層の厚さは特に限定するものではないが、例えは、0.1〜2.0μm程度が適当である。
またポリマー層(3)上に設ける外側基材層は、ガスバリア層が中間層として用いられる場合の印刷される印刷基材等であり、インキを用いて印刷する場合には、その印刷基材に対して表刷り及び裏刷り等のどちらでも構わない。
一般的に機械的強度の面から、前記外側基材層(印刷基材)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が好ましく用いられ、特に、二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等がより好ましい。
外側基材層の厚さは、材質や要求品質に応じて決められるが、一般的に5〜50μm、あるいは5〜180μm、あるいは5〜188μmの範囲内である。また、その形成方法としては、2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、エキストルーションラミネート法等の公知の方法により、ポリマー層(3)上に積層することができる。
またポリマー層(3)上に設ける中間層は、袋状包装体とした場合の破袋強度や突き刺し強度を高めるために設けられるもので、一般的に機械強度及び熱安定性の面から二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの内から選ばれる一種である必要がある。
中間層の厚さは、材質や要求品質に応じて決められるが、一般的に5〜50μmの範囲内である。また、その形成方法としては、2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、エキストルーションラミネート法等の公知の方法により、ポリマー層(3)上に積層することができる。
またポリマー層(3)上に設けるヒートシール層は、袋状包装体などを形成する際に接着層として設けられるものである。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。形成方法としては、上記樹脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等を用いることが一般的であるがいずれも公知の方法によりポリマー層(3)上に積層することができる。
水分吸収保持能力を持つ透明プラスチック基体(B)となる透明プラスチック基材としては、吸湿性をもつポリビニルアルコールフィルム、エバールフィルム、ナイロンフィルムなど、汎用性のもので一向に構わない。また、透明プラスチック基材中に、無機系吸湿材を分散保持させてもよく、無機系吸湿材としては、無水塩化カルシウムなど無機塩や、合成ゼオライトなどの吸着材などが使用できる。
本発明のガスバリア性透明積層体を具体的な実施例を挙げて更に説明する。
<実施例1>
図2に示すように、透明プラスチック基材(1)として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入して、膜厚15nmの酸
化アルミニウムを蒸着して、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)を積層形成し、次いで、該ガスバリア層(2)上に、下記組成からなるコーティング剤(例えば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート(日本化薬社製))を真空蒸着法にて蒸着し、膜厚0.5μmの被膜層を形成して該被膜層を、電子線照射により重合硬化させ、重合硬化したポリマー層(3)を積層形成し、図2に示すガスバリア性のある透明積層体(A)を得た。
図2に示すように、透明プラスチック基材(1)として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入して、膜厚15nmの酸
化アルミニウムを蒸着して、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)を積層形成し、次いで、該ガスバリア層(2)上に、下記組成からなるコーティング剤(例えば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート(日本化薬社製))を真空蒸着法にて蒸着し、膜厚0.5μmの被膜層を形成して該被膜層を、電子線照射により重合硬化させ、重合硬化したポリマー層(3)を積層形成し、図2に示すガスバリア性のある透明積層体(A)を得た。
上記コーティング剤としては、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート(日本化薬社製)を用いた。
続いて、図1に示すように、2枚の上記ガスバリア性のある透明積層体(A)により、12μmのポリビニルアルコールフィルムからなる水分吸収プラスチック基材(B)を挟み込む形で、該透明積層体(A)と該水分吸収プラスチック基材(B)とを、貼り合わせ層(6)として2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により積層形成して、図1に示す1組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体(C)を得た。
<実施例2>
上記実施例1により得られた1組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体(C)において、図3に示すように、1組の前記スタック構造体(10)上に、さらに、1組の前記スタック構造体(10)を、上記実施例1と同様にして貼り合わせ層(6)として2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により貼り合せることにより、図3に示す2組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体Cを得た。
上記実施例1により得られた1組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体(C)において、図3に示すように、1組の前記スタック構造体(10)上に、さらに、1組の前記スタック構造体(10)を、上記実施例1と同様にして貼り合わせ層(6)として2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により貼り合せることにより、図3に示す2組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体Cを得た。
<実施例3>
上記実施例2により得られた2組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体(C)において、2組の前記スタック構造体(10)上に、さらに、1組の前記スタック構造体(10)を、上記実施例1と同様にして貼り合わせ層(6)として2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により貼り合せることにより、3組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体Cを得た。
上記実施例2により得られた2組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体(C)において、2組の前記スタック構造体(10)上に、さらに、1組の前記スタック構造体(10)を、上記実施例1と同様にして貼り合わせ層(6)として2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により貼り合せることにより、3組のスタック構造体(10)による本発明のガスバリア性透明積層体Cを得た。
<比較例1>
上記実施例1において、酸化アルミニウムからなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)の膜厚を4nmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性透明積層体を得た。
上記実施例1において、酸化アルミニウムからなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)の膜厚を4nmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性透明積層体を得た。
<比較例2>
上記実施例1において、コーティング剤を真空蒸着法にて蒸着したポリマー層(3)となる被膜層の膜厚を0.01μmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性透明積層体を得た。
上記実施例1において、コーティング剤を真空蒸着法にて蒸着したポリマー層(3)となる被膜層の膜厚を0.01μmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性透明積層体を得た。
<比較例3>
上記実施例1において、水分吸収プラスチック基材(B)を積層しない以外は、実施例1と同様にして、2枚のガスバリア性のある透明積層体(A)を貼り合わせ、ガスバリア性透明積層体を得た。
上記実施例1において、水分吸収プラスチック基材(B)を積層しない以外は、実施例1と同様にして、2枚のガスバリア性のある透明積層体(A)を貼り合わせ、ガスバリア性透明積層体を得た。
<テスト1>
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体を単体のサンプルとして、水蒸気バリア性
(水蒸気透過率(g/m2・day))を測定し、ガスバリア性能を評価した。その測定、評価結果を表1に示す。
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体を単体のサンプルとして、水蒸気バリア性
(水蒸気透過率(g/m2・day))を測定し、ガスバリア性能を評価した。その測定、評価結果を表1に示す。
<テスト2>
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)上と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)上とに、それぞれ印刷層を施した外側基材層を積層ラミネートした積層体を印刷後のサンプルとして、水蒸気バリア性(水蒸気透過率(g/m2・day))を測定し、ガスバリア性能を評価した。その測定、評価結果を表1に示す。
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)上と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)上とに、それぞれ印刷層を施した外側基材層を積層ラミネートした積層体を印刷後のサンプルとして、水蒸気バリア性(水蒸気透過率(g/m2・day))を測定し、ガスバリア性能を評価した。その測定、評価結果を表1に示す。
良好・・・・・◎
やや良好・・・○
やや不良・・・△
不良・・・・・×
<テスト3>
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側とに、製袋用のヒートシール層として、厚さ70μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを、2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により積層した製袋用の包装材料を袋状に製袋加工したものをサンプルとして、水蒸気が透過したピンホール部分がダークスポット(暗点)となって水蒸気の透過状態が目視にて視覚化できるカルシウムテストを実施して、そのピンホールの個数を計数し、評価した。その計数、評価結果を、表1に示す。
やや良好・・・○
やや不良・・・△
不良・・・・・×
<テスト3>
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側とに、製袋用のヒートシール層として、厚さ70μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを、2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により積層した製袋用の包装材料を袋状に製袋加工したものをサンプルとして、水蒸気が透過したピンホール部分がダークスポット(暗点)となって水蒸気の透過状態が目視にて視覚化できるカルシウムテストを実施して、そのピンホールの個数を計数し、評価した。その計数、評価結果を、表1に示す。
<テスト4>
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側とに、製袋用のヒートシール層として、厚さ70μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを、2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により積層した製袋用の包装材料を袋状に製袋加工したものをサンプルとして、酸素が透過したピンホール部分が青色に変色して酸素の透過状態が目視にて視覚化できる寒天ゲル評価を実施して、そのピンホールの個数を計数し、評価した。その計数、評価結果を、表1に示す。
上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側と、比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体のポリマー層(3)側とに、製袋用のヒートシール層として、厚さ70μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを、2液硬化型ウレタン系接着剤を介して、ドライラミネート法により積層した製袋用の包装材料を袋状に製袋加工したものをサンプルとして、酸素が透過したピンホール部分が青色に変色して酸素の透過状態が目視にて視覚化できる寒天ゲル評価を実施して、そのピンホールの個数を計数し、評価した。その計数、評価結果を、表1に示す。
<評価のまとめ>
上記比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体は、実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体に対して、上述した包装材料として用いられる条件とした気体等を遮断する高度なガスバリア性、ピンホールフリー性、後加工に対する耐性などを全て満たすものではないが、上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体は、それを全て満たしていると言える。
上記比較例1〜3により得られた各々ガスバリア性透明積層体は、実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体に対して、上述した包装材料として用いられる条件とした気体等を遮断する高度なガスバリア性、ピンホールフリー性、後加工に対する耐性などを全て満たすものではないが、上記実施例1〜3により得られた各々本発明のガスバリア性透明積層体は、それを全て満たしていると言える。
綜合評価
良好・・・・・◎
やや良好・・・○
やや不良・・・△
不良・・・・・×
良好・・・・・◎
やや良好・・・○
やや不良・・・△
不良・・・・・×
A…ガスバリア性の透明積層体
B…水分吸収プラスチック基材
1…透明プラスチック基材
2…無機酸化物からなる蒸着薄膜層
3…ガスバリア性被膜層
4、5…プラズマ処理層
6…貼り合わせ層(粘着剤など)
10…スタック構造体
B…水分吸収プラスチック基材
1…透明プラスチック基材
2…無機酸化物からなる蒸着薄膜層
3…ガスバリア性被膜層
4、5…プラズマ処理層
6…貼り合わせ層(粘着剤など)
10…スタック構造体
Claims (8)
- 少なくとも厚さ1μm以上の透明プラスチック基材(1)の少なくとも片面上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層によるガスバリア層(2)、成膜されたポリマー層(3)をもつ透明積層体(A)により、少なくとも厚さ1μm以上の水分吸収保持能力のある透明プラスチック基体(B)を挟み込み貼り合せて積層したスタック構造体が、少なくとも1組以上積層されていることを特徴とするガスバリア性透明積層体。
- 前記透明積層体(A)のガスバリア層(2)が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物による無機酸化物からなる蒸着薄膜層であって、層厚が5〜300nmであることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性透明積層体。
- 前記透明積層体(A)のポリマー層(3)が、真空蒸着した重合し得るモノマー又はオリゴマー又はそれらの混合物による被膜層であって、該被膜層の厚みが0.02〜20μm、より好ましくは0.2〜10μmとなるように前記透明プラスチック基材(1)のガスバリア層(2)上に真空蒸着し重合硬化させて順次積層されていることを特徴とする請求項1又は2記載のガスバリア性透明積層体。
- 前記ポリマー層(3)となる被膜層の重合し得るモノマー又はオリゴマー又はそれらの混合物が、アクリレート基、メタクリレート基、若しくはビニル基など、重合し得る部分をもつことを特徴とする請求項3記載のガスバリア性透明積層体。
- 前記ポリマー層(3)となる被膜層が、電子線照射及び/又は紫外線照射により硬化されていることを特徴とする請求項3又は4記載のガスバリア性透明積層体。
- 前記透明プラスチック基材(1)と無機酸化物からなるガスバリア層(2)との間にプラズマ処理層(4)、又は/及び前記無機酸化物からなるガスバリア層(2)とポリマー層(3)との間にプラズマ処理層(5)を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のガスバリア性透明積層体。
- 前記プラズマ処理層(5)のプラズマ処理が、プラズマガスとして窒素、アルゴンなどの不活性ガス、酸素、二酸化炭素などのうちの1種からなる反応性ガス、又はこれらのいずれか2種以上を混合した反応性ガスであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のガスバリア性透明積層体。
- 前記透明プラスチック基体(B)が、吸湿性の樹脂若しくは無機系吸湿材、又はこれらの混合物を基体中に分散保持させた樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載のガスバリア性透明積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004187547A JP2006007565A (ja) | 2004-06-25 | 2004-06-25 | ガスバリア性透明積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004187547A JP2006007565A (ja) | 2004-06-25 | 2004-06-25 | ガスバリア性透明積層体 |
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Family Applications (1)
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JP2004187547A Pending JP2006007565A (ja) | 2004-06-25 | 2004-06-25 | ガスバリア性透明積層体 |
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JP (1) | JP2006007565A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016209797A (ja) * | 2015-05-01 | 2016-12-15 | 富士フイルム株式会社 | 吸湿材料及びその製造方法、並びに包装材料 |
WO2017030047A1 (ja) * | 2015-08-18 | 2017-02-23 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 水分バリア性積層体 |
WO2017111138A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 日本ゼオン株式会社 | 複合積層体、及び、樹脂層の保管方法 |
JP2017149090A (ja) * | 2016-02-26 | 2017-08-31 | セイコーエプソン株式会社 | フィルム |
-
2004
- 2004-06-25 JP JP2004187547A patent/JP2006007565A/ja active Pending
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