JP2005347103A - ケーブル用端子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圧着部40、シェル本体20及び連結部30を有する同軸ケーブル用端子において、連結部30を複数の連結部31、32で形成し、圧着部40とシェル本体20を複数箇所で連結する。
【選択図】 図1
Description
(1)圧着部105とシェル本体109を連結する連結部107が1箇所なので、こじりや曲げ等の機械的強度が弱いという欠点があった。
例えば圧着部103、105が図7(a)に矢印で示す方向に所定値(例えば7.5N(ニュートン)以上の外力Fを受けると、同図(b)に示すように変形するという欠点があった。
(2)圧着部105とシェル本体107を連結する連結部107は、同軸ケーブル1の接地の役割を果たしており、この連結部107が1箇所しかないので、高周波性能が劣化するという欠点があった。
例えば、5GHzの高周波信号については、VSWR(電圧定在波比)が劣化(例えばVSWR=1.6)するという欠点があった。
このような高周波性能の劣化は、図7(b)に示すような変形があると、更に悪化していた。
本発明はさらに、高周波性能を向上させることができるケーブル用端子を提供することを目的とするものである。
また、同軸ケーブル用端子や、シールドケーブル用端子に利用した場合(請求項2や3記載の発明に従属させた発明の場合)には、接地部となるn個の連結部がバランスよく配置されるので、高周波性能やシールド効果をさらに向上させることができる。
図1において、1はケーブルの一例としての同軸ケーブルで、この同軸ケーブル1は、芯線7と、この芯線7の外周囲を同心円状に順次被覆する絶縁体9、外部導体5及び絶縁外皮3とで形成され、その特性インピーダンスが75Ω(又は50Ω)に形成され、芯線7の先端が接続用に突出し、外部導体5の先端が圧着用に露出している。
同軸ケーブル用端子10は、導電性金属板の打ち抜き、折り曲げ加工等によって一体構造に形成されたもので、略円筒状に形成された嵌合部本体の一例としてのシェル本体20と、このシェル本体20の一側(図2(a)(b)では左側)の端縁に連結部30を介して一体に連結された圧着部40とを有している。
第1、第2連結部31、32は、シェル本体20の一側(図2(a)(b)では左側)の端縁において、その端面がシェル本体20の中心軸と交差する交点(K)を中心とした中心角を2等分(中心角180度で2等分)する位置で連結され、斜め内側へ延伸している。
第2、第3圧着部42、43は、それぞれシェル本体20の中心軸に垂直な断面が略弧状、略U字状に形成されている。
第1圧着部41の間隙45は、第1圧着部41の第1連結部31と連結する側と対向する側に形成されている。
第3圧着部43の半円部分と第2圧着部42は、内壁面を対向させるとともにシェル本体20の中心軸を共通の中心軸とした略同一円筒上に位置するように形成されている。
第1、第2、第3圧着部41、42、43の壁面には、内側へ膨出する膨出部46、47,47、48,48が形成されている。
このとき、第1圧着部41は同軸ケーブル1の外部導体5に圧着し、第2、第3圧着部42,43は同軸ケーブル1の絶縁外皮3と外部導体5に圧着する。このため、シェル本体20が同軸コネクタ(図示省略)内に装着され、この同軸コネクタが相手方コネクタに嵌合接続されると、同軸ケーブル1の外部導体5は、第1、第2、第3圧着部41、42、43、第1、第2連結部31、32及びシェル本体20を経、相手方コネクタの接地端子を介して接地され、電磁シールドされる。
すなわち、図3(a)(b)(c)に示すように、A方向(ケーブル引張り方向)については発明品の平均強度が70.0N(ニュートン)であるのに対して従来品の平均強度が57.0Nであり、B、C方向(ケーブルこじり方向)については発明品の平均強度が90.0N、35.0Nで有るのに対して従来品の平均強度が7.5N、13.5Nであった。
また、高周波性能については、図4に実線H(発明品)と点線J(従来品)の特性曲線で示すように、VSWR(電圧定在波比)と周波数の関係において、発明品が周波数5.5GHzまでVSWRが1.3以下であるのに対し、従来品が周波数3GHzでVSWRが1.3になり、周波数5.5GHzではVSWRが1.7以上にもなっていた。
なお、上述の比較実験における発明品と従来品は、ともに板厚が約0.3mmの導電性金属板の打ち抜き、折り曲げ等の加工によって形成され、軸方向の全長が約19mm、シェル本体20、109の外径、軸方向長が約4mm、12mmに形成されたものである。
例えばn=3、m=3の場合についても利用することができ、図5(a)(b)はその一例を示すものである。
第1、第2、第3連結部71、72、73は、シェル本体60の一側(図5(a)では左側)の端縁において、その端面がシェル本体60の中心軸と交差する交点Kを中心とした中心角を3等分(中心角120度で3等分)する位置で連結され、斜め内側へ延伸している。
第1、第2、第3圧着部81、82、83は、それぞれシェル本体60の中心軸に垂直な断面が略U字状に形成され、その壁面には、内側へ膨出する膨出部86、87、88が形成されている。
例えば、図6(a)(b)(c)に示すように、シェル本体20が互いの係合突部28A、28Bと係合凹部29A、29Bを係合連結した2つの構成部品20A、20Bで構成され、一方の構成部品20Aに第1連結部31を介して第1、第2圧着部41、42を一体に連結し、他方の構成部品20Bに第2連結部32を介して第3圧着部43を一体に連結さた場合についても利用することができる。この場合圧着部、連結部の構造が複雑な同軸ケーブル用端子についても容易に対応することができる。
例えばケーブルを構成する内部導体と外部導体が同軸ではないが、内部導体(例えば2本の絶縁線を互いにより合わせてなる2芯線)の周囲を金属箔や金属製組み紐などの外部導体で被覆して外部からノイズの干渉を受けないようにしたシールドケーブルの場合(すなわちシールドケーブル用端子の場合)についても利用することができる。
このシールドケーブル用端子の場合には、同軸ケーブル用端子の場合と同様にシールドケーブルとの連結部における機械的強度を向上させることができるとともに、電磁シールド効果を向上させることができる。
また、ケーブルを電線(例えば導体の周囲を絶縁体で被覆した汎用の電線)とした電線用端子の場合には、電線との連結部における機械的強度を向上させることができる。
5…外部導体
10、50…同軸ケーブル用端子(ケーブル用端子の一例)) 20、60…シェル本体(嵌合部本体の一例)
30、70…連結部
31、71…第1連結部
32、72…第2連結部
40、80…圧着部
41、81…第1圧着部
42、82…第2圧着部
43、83…第3圧着部
73…第3連結部
K…交点
Claims (8)
- ケーブルの端部に圧着される圧着部(40又は80)と、この圧着部(40又は80)に連結部(30又は70)を介して連設された嵌合部本体(20又は60)とを有するケーブル用端子であって、連結部(30又は70)がn個(nは2以上の整数)の連結部(31、32又は71〜73)で形成されていることを特徴とするケーブル用端子。
- ケーブルが同軸ケーブル(1)であり、圧着部(40又は80)が同軸ケーブル(1)の外部導体(5)を圧着する外部導体圧着部であることを特徴とする請求項1記載のケーブル用端子。
- ケーブルがシールドケーブルであり、圧着部(40又は80)がシールドケーブルのシールド線を圧着するシールド線圧着部であることを特徴とする請求項1記載のケーブル用端子。
- 嵌合部本体(20又は60)がケーブルの軸心方向を中心軸とする略筒状に形成され、n個の連結部(31、32又は71〜73)が、嵌合部本体(20又は60)の端縁においてその端面が中心軸と交差する交点(K)を中心とする中心角を略n等分する位置に連結されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のケーブル用端子。
- 圧着部(40又は80)、嵌合部本体(20又は60)及び連結部(31、32又は71〜73)が、導体性金属板の加工で一体に形成された一体構造であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のケーブル用端子。
- 圧着部(40又は80)、嵌合部本体(20又は60)及び連結部(31、32又は71〜73)が、導体性金属板の加工で個別に形成された複数の構成部品を係合連結した組み合わせ構造であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のケーブル用端子。
- 圧着部(40又は80)が、n個の連結部(31、32又は71〜73)のそれぞれに連結された1個の圧着部を含むm個(mはn以上の整数)の圧着部で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のケーブル用端子。
- 圧着部(40又は80)が、n個の連結部(31、32又は71〜73)のうちの少なくとも2個の連結部に連結された1個の圧着部を含むp個(pはn未満の正の整数)の圧着部で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のケーブル用端子。
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