JP2005344302A - ドーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 左右一対の支持アーム48R,48Lの先端に前ブレード54を設け、左右支持アーム48R,48L間の前ブレード54の背面59に、左右支持アーム48R,48L及び前ブレード54と共に箱形状部58を形成する中央後ブレード55を固着し、各支持アーム48R,48Lと前ブレード54の各端部との間の前ブレード54の背面59に、それぞれの支持アーム48R,48L及び前ブレード54と共に箱形状部64を形成する側部後ブレード56を固着し、前記中央後ブレード55の背面を、側部後ブレード54の背面よりも支持アーム48R,48Lの基端側に突出している。
【選択図】図1
Description
このドーザ装置は、走行装置に設けられた左右一対の支持アームと、この左右支持アームの先端に装着されたブレードとから主構成されている。
このブレードは、湾曲した板状の前ブレードの背面に板状の後ブレードを固着することによって形成されている。
即ち、板状の前ブレードと、この前ブレードと左右長さが略同じである後ブレードとを前後に貼り合わせ状に固着することによって、前記ブレードが形成されている。
ここで、ドーザ装置の作業時には、ブレード全体に大きな応力が働くためブレードの強度を保つために、ブレードの背面に複数の補強部材を設けなければならず、製造コストも高くなるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、ブレードが強固であり且つ補強部材が少なくコストも安価なドーザ装置を提供することを目的とする。
これによれば、左右支持アームを前ブレードに固着し且つ左右支持アーム間の前ブレードの背面に中央後ブレードを設けることでブレードの左右中央部を箱状に形成しているため、ブレードの左右中央部の断面係数が従来に比べて増加し、ブレードの左右中央部の強度が向上する。
さらに、ブレードの左右側部においても箱状に形成しているためブレードの左右中央部と同様にブレードの左右側部が強固になる。
本発明における課題解決のための他の技術的手段は、前記中央後ブレード及び側部後ブレードを前記左右支持アームに溶着し、各側部後ブレードと左右支持ブレードとの間に補強部材を溶着しており、左右支持アームに対する補強部材の背面側の溶着部を、左右支持アームに対する中央後ブレードの背面側の溶着部よりも支持アーム基端側にずらしている点にある。
本発明における課題解決のための他の技術的手段は、前記支持アームを、一対の縦板を横板で連結して形成し、この縦板の上縁を前ブレードに近づくにしたがって上方に移行させて、縦板の上縁の先端を前ブレードの背面上端部にまで延設している点にある。
これによれば、支持アームを強固にすることができると共に、支持アームを形成する縦板の上縁を前ブレードに近づくにしたがって上方に移行させることで、ドーザ装置の作業時に、支持アームにかかる応力を分散することができる。
図7において、1は、本発明のドーザ装置2を有する旋回作業機(バックホー)であり、この旋回作業機1は、下部の走行装置3と、上部の旋回体4とから主構成されている。
走行装置3は、ゴム製覆帯を有する走行体5を左右一対に備え、これら走行体5を走行モータで駆動するようにしたクローラ式走行装置が採用されている。この走行装置3の前部にはドーザ装置2が設けられている。
旋回体4は、走行装置3上に旋回ベアリング7を介して上下方向の旋回軸回りに左右旋回自在に支持された旋回台8と、この旋回台8の前部に備えられた掘削装置9とを有する。旋回台8上には、運転室を形成するキャビン10が搭載されている。
スイングブラケット12は、旋回台8内に備えられたスイングシリンダの伸縮によって揺動され、ブーム13は、このブーム13とスイングブラケット12との間に介装されたブームシリンダ16の伸縮によって揺動され、アーム14は、このアーム14とブーム13との間に介装されたアームシリンダ17の伸縮によって揺動され、バケット15は、このバケット15とアーム14との間に介装されたバケットシリンダ18の伸縮によってスクイ・ダンプ動作され、これらスイングシリンダ、ブームシリンダ16、アームシリンダ17、バケットシリンダ18は油圧シリンダ(油圧機器)によって構成されている。
旋回台8は、走行装置3上に設けられた旋回ベアリング7を介して旋回軸回りに回動自在に支持された厚板からなる旋回基板19と、この旋回基板19の後部に取り付けられていて旋回台8の後部を構成すると共に掘削装置9との重量バランスを図るバランスウエイトの機能を有する後部カバー20とを有している。旋回台8の左右側面、前面は左右のカバー21で覆われている。
旋回台8上には、エンジン、燃料タンク、油圧ポンプ、作動油タンク,コントロールバルブ、ラジエータ、オイルクーラ、リザーブタンク、バッテリー等が配置されている。
図1,2に示すように、走行装置3は、走行フレーム25を備え、走行フレーム25の左右両側に、後部に配置された駆動輪26、前部に配置されたアイドラ27(遊転輪)、これら駆動輪26とアイドラ27との間に配置された複数個の転輪28及びキャリアローラ29を回転自在に支持すると共に、これら駆動輪26、アイドラ27、キャリアローラ29及び転輪28にゴム製又は鉄製の無端ベルト状のクローラベルト30を巻き掛け、駆動輪26を油圧モータM等で駆動してクローラベルト30を循環回走させるように構成した左右一対の走行体5が設けられている。
センタフレーム31は、上板33と、底板34とを有し、これら上板33と底板34との対向内面間に立設されていて、その上下端縁に上板33及び底板34に固着された左右の側縦壁35と、後縦壁36と、前縦壁37とを有する。これら上板33、底板34、縦壁35,36,37は鉄板又は鋼板等で形成されている。すなわち、センタフレーム3137の主要部は、上板33と底板34とを縦壁35,36,37によって連結した立体構造物を構成している。
センタフレーム31の左右両側部には、中央部から左右方向外方へ突出して左右サイドフレーム32に連結される左右の脚部C1を有している。
センタフレーム31の中央部はサイドフレーム32よりも高い位置に配置されており、前記脚部C1(センタフレーム31の外側部)は、左右方向方に向かうにしたがって下方に移行する傾斜状に形成されている。
サイドフレーム32のメインフレーム38の上面は、センタフレーム31の外側部(脚部C1)の上面に連続するように、外側方に向けて徐々に下降するように傾斜されている。
センタフレーム31の前側の左右両端部には、ドーザ装置2を支持する支持ブラケット45が設けられ、センタフレーム31の前側の左右中央部にはドーザ装置2を昇降させるドーザシリンダ46を支持するシリンダ支持ブラケット47が設けられている。
左右支持アーム48R,48Lの基端は、センタフレーム31に設けられた支持ブラケット45に横軸50廻りに枢支されて上下揺動自在に支持されている。それぞれの支持アーム48R,48Lは、左右一対の縦板51を横板52で連結することにより形成されている。
このブレード49は、前後に配設された前ブレード及び後ブレードを溶着等により一体化することにより形成されている。即ち、ブレード49は、左右一対の支持アーム48R,48Lの先端に固着された前ブレード54と、左右支持アーム48R,48L間の前ブレード54の背面59に固着された中央後ブレード55と、各支持アーム48R,48Lと前ブレード54各端部との間の前ブレード54の背面59に固着された側部後ブレード56とから主構成されている。
中央後ブレード55は、左右支持アーム48R,48L及び前ブレード54と共に、ブレード49の左右中央部に箱形状部58を形成するものである。中央後ブレード55は、前ブレード54の左右方向略中央部に位置していて、鉄板又は鋼板等で前側及び左右側が開口した断面視コの字状に形成されている。
中央後ブレード55の左右縁部、即ち、上下壁60,61及び背壁62の左右縁部は、左右支持アーム48R,48Lの内側の縦板51に溶接等により溶着されており、これにより、ブレード49の左右中央部は箱形となり前記箱形状部58が形成される。
ブレード49の左右側を塞いでおり、ブレード49を箱形に形成するために兼用されている。
中央後ブレード55の背面、即ち、背壁62には、ドーザシリンダ46の先端を支持するシリンダ支持ブラケット63が設けられており、このシリンダ支持ブラケット63にドーザシリンダ46の先端が横軸廻りに枢支されている。
図3、4に示すように、側部後ブレード56は、左右支持アーム48R,48L及び前ブレード54と共に、ブレード49の左右側部に箱形状部64を形成するものである。側部後ブレード56は、前ブレード54の左右方向両側部に位置していて鉄板又は鋼板等で前側及び左右側が開口した断面視コの字状に形成されている。側部後ブレード56の前後幅は、中央後ブレード55の前後幅よりも小さく設定されている。
側部後ブレード56の上壁65及び下壁66の前後幅は、中央後ブレード55の上壁60及び下壁61よりも小さく、側部後ブレード56の背壁67は中央後ブレード55の背壁62よりも前方に位置している。
なお、上記のように左右支持アーム48R,48Lの外側の縦板51の前部及び側板57は、側部後ブレード49の左右側を塞いでおり、ブレード49を箱形に形成するために兼用されている。
側部後ブレード56と左右支持ブレード49との間、即ち、側部後ブレード56の後部には補強部材73が溶着されている。この補強部材73は、鉄板又は鋼板等で形成されていて、矩形状の上壁74及び下壁75を矩形状の背壁76で連結することにより構成されている。
また、補強部材73の背壁76の左右両端部は、左右支持アーム48R,48Lの外側の縦板51に溶接等により溶着されており、左右支持アーム48R,48Lに対する補強部材73の背面(背壁76)側の溶着部77は、左右支持アーム48R,48Lに対する中央後ブレード55の背面側の溶着部70よりも支持アーム48R,48Lの基端側にず
らされている。
左右支持アーム48R,48Lの縦板51の上下幅は、ブレード49に近づくにしたがって幅広となっており、その縦板51の縦板51の上縁51aは前ブレード54に近づくにしたがって上方に移行するように湾曲している。そして、縦板51の先端の上縁51aは前ブレード54の背面59上端部にまで延設されていて、前ブレード54の背面59上端部に溶着されている。
縦板51の上縁51aは、上側の横板52Uよりも上方に突出しており、縦板51の下縁51bは、下側の横板52Dよりも下方に突出していて、左右支持アーム48R,48Lの断面は井形状となっている。
以上、ドーザ装置2によれば、左右一対の支持アーム48R,48Lの先端に前ブレード54を設け、この左右支持アーム48R,48L間の前ブレード54の背面59に中央後ブレード55を設けることでブレード49の左右中央部を箱形に形成し、これによって、ブレード49の左右中央部の断面係数が従来に比べ増加することとなり、ブレード49の左右中央部の強度が向上する。ブレード49を強固にすることができる。
また、左右各支持アーム48R,48Lと前ブレード54各端部との間の前ブレード54背面に、側部後ブレード56を設けることでブレード49の左右側部部を箱形に形成し、これによって、ブレード49の左右側部部の断面係数が従来に比べ増加するため、ブレード49の左右側部の強度が向上する。したがって、ブレード49の左右側部を強固にできる。
本発明は、上記実施の形態に限定されない。
上記の実施の形態では、左右支持アーム48R,48Lの側壁、中央後ブレード55、前ブレード54でブレード49の左右中央部を箱形に形成していたが、中央後ブレード55に左右側壁を設けて、中央後ブレード55及び前ブレード54で、箱形状部58を形成するようにしてもよい。
48L 支持アーム
48R 支持アーム
54 前ブレード
55 中央後ブレード
56 側部ブレード
58 箱形状部
59 前ブレードの背面
64 箱形状部
Claims (3)
- 左右一対の支持アームの先端に前ブレードを設け、前記左右支持アーム間の前ブレードの背面に、左右支持アーム及び前ブレードと共に箱形状部を形成する中央後ブレードを固着し、各支持アームと前ブレード各端部との間の前ブレード背面に、それぞれの支持アーム及び前ブレードと共に箱形状部を形成する側部後ブレードを固着し、前記中央後ブレードの背面を、側部後ブレードの背面よりも支持アーム基端側に突出していることを特徴とするドーザ装置。
- 前記中央後ブレード及び側部後ブレードを前記左右支持アームに溶着し、各側部後ブレードと左右支持ブレードとの間に補強部材を溶着しており、左右支持アームに対する補強部材の背面側の溶着部を、左右支持アームに対する中央後ブレードの背面側の溶着部よりも支持アーム基端側にずらしていることを特徴とする請求項1に記載のドーザ装置。
- 前記支持アームを、一対の縦板を横板で連結して形成し、この縦板の上縁を前ブレードに近づくにしたがって上方に移行させて、縦板の上縁の先端を前ブレードの背面上端部にまで延設していることを特徴とする請求項1又は2に記載のドーザ装置。
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