JP2005340605A - 露光装置およびその調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 たとえば複数の投影光学ユニットにおいてマスクの撓みに起因して発生する像面湾曲や像面傾斜が良好に調整された露光装置。
【解決手段】 投影光学ユニットは、これに対応する第1基板(M)の撓み成分の影響を補償するために、第2基板(P)の近傍に配置されて第1基板の撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面(24a)を有する。投影光学ユニットは、これに対応する第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、第1基板の近傍に配置されて第1基板の傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面(25)を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】 投影光学ユニットは、これに対応する第1基板(M)の撓み成分の影響を補償するために、第2基板(P)の近傍に配置されて第1基板の撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面(24a)を有する。投影光学ユニットは、これに対応する第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、第1基板の近傍に配置されて第1基板の傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面(25)を有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、露光装置およびその調整方法に関し、特に複数の投影光学ユニットからなる投影系(投影光学系)に対してマスクと感光性基板とを移動させつつマスクのパターンを感光性基板上に投影露光するマルチ走査型投影露光装置に関するものである。
近年、パソコンやテレビ等の表示素子として、液晶表示パネルが多用されている。液晶表示パネルは、プレート上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパターニングすることによって製造される。このフォトリソグラフィ工程のための装置として、マスク上に形成された原画パターンを、投影光学系を介してプレート上のフォトレジスト層に投影露光する投影露光装置が用いられている。
なお、最近では、液晶表示パネルの大面積化の要求が高まっており、その要求に伴ってこの種の投影露光装置においても露光領域の拡大が望まれている。そこで、露光領域を拡大するために、いわゆるマルチ走査型投影露光装置が提案されている(たとえば特許文献1を参照)。マルチ走査型投影露光装置では、複数の投影光学ユニットに対してマスクとプレートとを移動させつつ、マスクのパターンをプレート上に投影露光する。
たとえばマルチ走査型投影露光装置において、サイズの大きなマスクを用いると、その撓みの影響を無視することができなくなる。すなわち、マスクの撓みに起因してマスクのパターン面が湾曲するため、形成されるマスクパターン像も湾曲(像面湾曲)する。また、特に端部に配置された投影光学ユニットでは、マスクの撓みに起因してマスクのパターン面が傾くため、形成されるマスクパターン像も傾斜(像面傾斜)する。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、たとえば複数の投影光学ユニットにおいてマスクの撓みに起因して発生する像面湾曲や像面傾斜が良好に調整された露光装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、たとえば複数の投影光学ユニットを備えたマルチ走査型投影露光装置において、マスクの撓みに起因して発生する像面湾曲や像面傾斜を良好に調整することのできる調整方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面を有することを特徴とする露光装置を提供する。
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面を有することを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第2形態では、投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面を有することを特徴とする露光装置を提供する。
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面を有することを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第3形態では、投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置の調整方法において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットにおいて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学面を前記撓み成分に応じた所要の曲面状に調整する撓み調整工程を含むことを特徴とする調整方法を提供する。
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットにおいて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学面を前記撓み成分に応じた所要の曲面状に調整する撓み調整工程を含むことを特徴とする調整方法を提供する。
本発明の第4形態では、投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置の調整方法において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットにおいて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学平面を前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に調整する傾斜調整工程を含むことを特徴とする調整方法を提供する。
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットにおいて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学平面を前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に調整する傾斜調整工程を含むことを特徴とする調整方法を提供する。
本発明の第5形態では、第1基板に形成されたパターンを投影光学系を介して第2基板上へ投影露光する露光装置において、
前記投影光学系は、前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面を有することを特徴とする露光装置を提供する。
前記投影光学系は、前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面を有することを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第6形態では、第1基板に形成されたパターンを投影光学系を介して第2基板上へ投影露光する露光装置の調整方法において、
前記投影光学系において前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学面を前記撓み成分に応じた所要の曲面状に調整する撓み調整工程を含むことを特徴とする調整方法を提供する。
前記投影光学系において前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学面を前記撓み成分に応じた所要の曲面状に調整する撓み調整工程を含むことを特徴とする調整方法を提供する。
本発明の典型的な形態では、複数の投影光学ユニットを備えたマルチ走査型投影露光装置において、マスク(第1基板)または感光性基板(第2基板)の近傍に配置されてマスクの撓み成分(湾曲成分)に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面を導入している。したがって、たとえば設計光学面にマスクの撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面または球面を付加して得られる撓み補償光学面の作用により、マスクの撓みに起因して発生する像面湾曲を良好に調整して、対応するマスクの撓み成分の影響を補償することができる。
また、マスクまたは感光性基板の近傍に配置されてマスクの傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面を導入している。したがって、たとえば設計光学平面にマスクの傾斜方向と逆方向に傾斜した傾斜平面を付加して得られる傾斜平面状の傾斜補償光学面の作用により、マスクの撓みに起因して発生する像面傾斜を良好に調整して、対応するマスクの傾斜成分の影響を補償することができる。その結果、本発明の露光装置では、マスクの微細パターンを高精度に露光することができ、ひいては良好なマイクロデバイスとして高精度な液晶表示素子などを製造することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。本実施形態では、複数の投影光学ユニットからなる投影系(投影光学系)に対してマスクとプレートとを移動させつつマスクのパターンをプレート上に投影露光するマルチ走査型投影露光装置に本発明を適用している。
図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。本実施形態では、複数の投影光学ユニットからなる投影系(投影光学系)に対してマスクとプレートとを移動させつつマスクのパターンをプレート上に投影露光するマルチ走査型投影露光装置に本発明を適用している。
換言すると、本実施形態では、マルチ走査型投影露光装置に本発明の調整方法を適用している。なお、図1では、所定の回路パターンが形成されたマスクおよびレジストが塗布されたプレート(感光性基板)を移動させる方向(走査方向)に沿ってX軸を設定している。また、マスクの平面内でX軸と直交する方向(走査直交方向)に沿ってY軸を、プレートの法線方向に沿ってZ軸を設定している。
本実施形態の露光装置は、マスクステージ(不図示)MS上においてマスクホルダ(不図示)を介してXY平面に平行に支持されたマスクMを均一に照明するための照明系ILを備えている。図1を参照すると、照明系ILは、たとえば超高圧水銀ランプからなる光源1を備えている。光源1は、回転楕円面からなる反射面を有する楕円鏡2の第1焦点位置に位置決めされている。したがって、光源1から射出された照明光束は、反射鏡(平面鏡)3を介して、楕円鏡2の第2焦点位置に光源像を形成する。この第2焦点位置には、シャッター(不図示)が配置されている。
楕円鏡2の第2焦点位置に形成された光源像からの発散光束は、リレーレンズ系4を介して再び結像する。リレーレンズ系4の瞳面の近傍には、所望の波長域の光束のみを透過させる波長選択フィルター(不図示)が配置されている。波長選択フィルターでは、g線(436nm)の光とh線(405nm)とi線(365nm)の光とが露光光として同時に選択される。なお、波長選択フィルターでは、たとえばg線の光とh線の光とを同時に選択することもできるし、h線の光とi線の光とを同時に選択することもできるし、さらにi線の光だけを選択することもできる。
リレーレンズ系4による光源像の形成位置の近傍に、ライトガイド5の入射端5aが配置されている。ライトガイド5は、多数のファイバ素線をランダムに束ねて構成されたランダムライトガイドファイバであって、光源1の数(図1では1つ)と同じ数の入射端5aと、投影系(投影光学系)PLを構成する投影光学ユニットの数(図1では5つ)と同じ数の射出端5b〜5fとを備えている。こうして、ライトガイド5の入射端5aへ入射した光は、その内部を伝播した後、5つの射出端5b〜5fから射出される。
ライトガイド5の射出端5bから射出された発散光束は、コリメートレンズ(不図示)によりほぼ平行な光束に変換された後、フライアイ・インテグレーター(オプティカルインテグレータ)6bに入射する。フライアイ・インテグレーター6bは、多数の正レンズエレメントをその中心軸線が光軸AXに沿って延びるように縦横に且つ稠密に配列することによって構成されている。したがって、フライアイ・インテグレーター6bに入射した光束は、多数のレンズエレメントにより波面分割され、その後側焦点面(すなわち射出面の近傍)にレンズエレメントの数と同数の光源像からなる二次光源を形成する。
すなわち、フライアイ・インテグレーター6bの後側焦点面には、多数の光源像からなる実質的な面光源が形成される。なお、オプティカルインテグレータ(6b〜6f)は、フライアイ・インテグレーターに限定されることなく、回折光学素子、微小レンズ要素の集合体で構成されるマイクロフライアイレンズ、あるいは内面反射型のロッド状インテグレーター(中空パイプまたは光パイプ、棒状ガラスロッドなど)を含む構成を採用してもよい。
二次光源からの光束は、フライアイ・インテグレーター6bの後側焦点面の近傍に配置された開口絞り(不図示)により制限された後、コンデンサーレンズ系7bに入射する。なお、開口絞りは、対応する投影光学ユニットPL1の瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、照明に寄与する二次光源の範囲を規定するための可変開口部を有する。開口絞りは、この可変開口部の開口径を変化させることにより、照明条件を決定するσ値(投影系PLを構成する各投影光学ユニットPL1〜PL5の瞳面の開口径に対するその瞳面上での二次光源像の口径の比)を所望の値に設定する。
コンデンサーレンズ系7bを介した光束は、所定の転写パターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。同様に、ライトガイド5の他の射出端5c〜5fから射出された発散光束も、各コリメートレンズ、フライアイ・インテグレーター6c〜6f(参照符号は不図示)、各開口絞り、およびコンデンサーレンズ系7c〜7f(参照符号は不図示)を介して、マスクMをそれぞれ重畳的に照明する。すなわち、照明系ILは、マスクM上においてY方向に並んだ複数(図1では合計で5つ)の台形状の領域(投影光学ユニットの視野領域)を照明する。
なお、上述の例では、照明系ILにおいて、1つの光源1からの照明光をライトガイド5を介して5つの照明光に等分割しているが、光源の数および投影光学ユニットの数に限定されることなく、様々な変形例が可能である。すなわち、必要に応じて2つ以上の光源を設け、これら2つ以上の光源からの照明光をランダム性の良好なライトガイドを介して所要数(投影光学ユニットの数)の照明光に等分割することもできる。この場合、ライトガイドは、光源の数と同数の入射端を有し、投影光学ユニットの数と同数の射出端を有することになる。
マスクM上の各照明領域からの光は、各照明領域に対応するようにY方向に沿って配列された複数(図1では合計で5つ)の投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影系PLに入射する。ここで、各投影光学ユニットPL1〜PL5の構成は、互いに同じである。以下、本実施形態における各投影光学ユニットの構成について具体的に説明する。
図2は、本実施形態にかかる投影光学ユニットの構成を概略的に示す図である。本実施形態の投影光学ユニット(典型的には投影光学ユニットPL1など)は、図2に示すように、マスクMからの光に基づいてマスクパターンの一次像(中間像)を形成する第1結像光学系K1と、この一次像からの光に基づいてマスクパターンの等倍の正立正像(二次像)をプレートP上に形成する第2結像光学系K2とを有する。ここで、第1結像光学系K1と第2結像光学系K2とは、基本的に同じ構成を有する。なお、マスクパターンの一次像の形成位置(中間像面)の近傍には、マスクM上における投影光学ユニットの視野領域(照明領域)およびプレートP上における投影光学ユニットの投影領域(露光領域)を規定する視野絞りFSが設けられている。なお、照明系ILが照明視野絞りを備えており、この照明視野絞りによってマスクM上の照明領域が規定される場合には、照明視野絞りFSを省くこともできる。
第1結像光学系K1は、マスクMから−Z方向に沿って入射する光を−X方向に反射するようにマスク面(XY平面)に対して45°の角度で斜設された第1反射面P1aを有する第1直角プリズムP1を備えている。また、第1結像光学系K1は、第1直角プリズムP1側から順に、第1屈折光学系S1と、第1直角プリズムP1側に凹面を向けた第1凹面反射鏡M1とを備えている。ここで、第1屈折光学系S1は、第1凹面反射鏡M1が形成する往復光路中に配置された5つのレンズL11〜L15を備えている。
具体的には、第1屈折光学系S1は、第1直角プリズムP1側から順に、両凸レンズL11と、第1直角プリズムP1側に凹面を向けた負メニスカスレンズL12と、両凸レンズL13と、両凹レンズL14と、第1直角プリズムP1側に凹面を向けた正メニスカスレンズレンズL15とにより構成されている。第1屈折光学系S1と第1凹面反射鏡M1とはX方向に延びる光軸AX1に沿って配置され、全体として第1反射屈折光学系を構成している。この第1反射屈折光学系から+X方向に沿って第1直角プリズムP1に入射した光は、マスク面(XY平面)に対して45°の角度で斜設された第2反射面P1bによって−Z方向に反射される。
一方、第2結像光学系K2は、第1直角プリズムP1の第2反射面P1bから−Z方向に沿って入射する光を−X方向に反射するようにプレート面(XY平面)に対して45°の角度で斜設された第1反射面P2aを有する第2直角プリズムP2を備えている。また、第2結像光学系K2は、第2直角プリズムP2側から順に、第2屈折光学系S2と、第2直角プリズムP2側に凹面を向けた第2凹面反射鏡M2とを備えている。ここで、第2屈折光学系S2は、第2凹面反射鏡M2が形成する往復光路中に配置された5つのレンズL21〜L25を備えている。
具体的には、第2屈折光学系S2は、第2直角プリズムP2側から順に、両凸レンズL21と、第2直角プリズムP2側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凸レンズL23と、両凹レンズL24と、第2直角プリズムP2側に凹面を向けた正メニスカスレンズレンズL25とにより構成されている。第2屈折光学系S2と第2凹面反射鏡M2とはX方向に延びる光軸AX2に沿って配置され、全体として第2反射屈折光学系を構成している。この第2反射屈折光学系から+X方向に沿って第2直角プリズムP2に入射した光は、プレート面(XY平面面)に対して45°の角度で斜設された第2反射面P2bによって−Z方向に反射され、最終像面に設定されたプレートPに達する。
なお、マスクMと第1直角プリズムP1との間の光路中には、一対のくさび形状の偏角プリズム21aおよび21bからなるフォーカス調整部材21が配置されている。一対の偏角プリズム21aおよび21bは、その基準状態ではXZ平面において互いに相補的なくさび状の断面形状を有するように設定されている。そして、第2偏角プリズム21bは、X方向に沿って往復移動可能に構成されている。したがって、第2偏角プリズム21bをX方向に沿って往復移動させることにより、マスクMと第1直角プリズムP1の第1反射面P1aとの間の光路長が変化し、ひいては第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置がZ方向に移動する。
その結果、フォーカス調整部材21では、第2偏角プリズム21bのX方向移動により、投影光学ユニットの物像点間距離を調整すること、すなわちフォーカス調整を行うことができる。なお、フォーカス調整部材21では、たとえば第1偏角プリズム21aの頂角側と反対側(図2では左側)をZ方向に往復移動可能に構成することもできる。この場合、第1偏角プリズム21aのY軸廻りの回転により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像のX方向の寸法のみが変化する。こうして、フォーカス調整部材21では、第1偏角プリズム21aのY軸廻りの回転(第1偏角プリズム21aのチルト)により、投影光学ユニットのX方向倍率のみを調整すること、すなわち非等方的倍率調整を行うことができる。
また、フォーカス調整部材21と第1直角プリズムP1との間の光路中には、一対の平行平面板22aおよび22bからなる像シフト部材22が配置されている。一対の平行平面板22aおよび22bは、その基準状態では各光学平面がXY平面に平行になるように設定されている。そして、第1平行平面板22aはX軸廻りに回転可能に構成され、第2平行平面板22bはY軸廻りに回転可能に構成されている。したがって、第1平行平面板22aのX軸廻りの回転により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置がY方向に移動(像シフト)する。
同様に、第2平行平面板22bのY軸廻りの回転により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置がX方向に移動(像シフト)する。こうして、像シフト部材22では、第1平行平面板22aのX軸廻りの回転と第2平行平面板22bのY軸廻りの回転との組み合わせにより、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置をXY平面内において二次元的に移動させること、すなわち投影光学ユニットの像形成位置を二次元的にシフトさせることができる。
一方、第2直角プリズムP2とプレートPとの間の光路中には、3つのレンズ成分23a〜23cからなる倍率調整部材23が配置されている。倍率調整部材23は、たとえば第2直角プリズムP2側から順に、負レンズ23aと正レンズ23bと負レンズ23cとにより構成されている。ここで、各レンズ成分23a〜23cは、光軸方向(Z方向)に沿って相対的に移動可能に構成されている。
したがって、倍率調整部材23では、各レンズ成分23a〜23cの光軸方向に沿った相対的移動により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の寸法をXY平面内において等方的に変化させること、すなわち投影光学ユニットの等方的倍率調整を行うことができる。また、倍率調整部材23とプレートPとの間の光路中には、ほぼ平行平面状の撓み補償部材24が配置されている。撓み補償部材24の具体的な構成および作用については後述する。
以下、本実施形態における各投影光学ユニットの基本的な動作について説明する。前述したように、マスクM上に形成されたパターンは、照明系ILからの照明光(露光光)により、ほぼ均一な照度で照明される。マスクM上の各照明領域に形成されたマスクパターンから−Z方向に沿って進行した光は、フォーカス調整部材21および像シフト部材22を介して、各投影光学ユニットの第1結像光学系K1に入射し、第1直角プリズムP1の第1反射面P1aにより90°だけ偏向される。
第1直角プリズムP1の第1反射面P1aにより−X方向に反射された光は、第1屈折光学系S1を介して、第1凹面反射鏡M1に達する。第1凹面反射鏡M1で反射された光は、再び第1屈折光学系S1を介して、+X方向に沿って第1直角プリズムP1の第2反射面P1bに入射する。第1直角プリズムP1の第2反射面P1bで90°だけ偏向されて−Z方向に沿って進行した光は、視野絞りFSの近傍にマスクパターンの一次像を形成する。なお、一次像のX方向における横倍率はほぼ+1倍であり、Y方向おける横倍率はほぼ−1倍である。
マスクパターンの一次像から−Z方向に沿って進行した光は、第2結像光学系K2に入射し、第2直角プリズムP2の第1反射面P2aにより90°だけ偏向される。第2直角プリズムP2により−X方向に反射された光は、第2屈折光学系S2を介して、第2凹面反射鏡M2に達する。第2凹面反射鏡M2で反射された光は、再び第2屈折光学系S2を介して、+X方向に沿って第2直角プリズムP2の第2反射面P2bに入射する。
第2直角プリズムP2の第2反射面P2bで90°だけ偏向されて−Z方向に沿って進行した光は、倍率調整部材23および撓み補償部材24を介して、プレートP上において対応する露光領域にマスクパターンの二次像を形成する。ここで、二次像のX方向における横倍率およびY方向における横倍率はともに+1倍である。すなわち、各投影光学ユニットを介してプレートP上に形成されるマスクパターン像は等倍の正立正像であり、各投影光学ユニットは等倍正立系を構成している。また、各投影光学ユニットは、マスクM側およびプレートP側の双方にほぼテレセントリックな光学系である。
こうして、複数の投影光学ユニットPL1〜PL5から構成された投影系PLを介した光は、プレートステージ(不図示)PS上においてプレートホルダを介してXY平面に平行に支持されたプレートP上にマスクパターン像を形成する。すなわち、上述したように、各投影光学ユニットPL1〜PL5は等倍正立系として構成されているので、感光性基板であるプレートP上において各照明領域に対応するようにY方向に並んだ複数の台形状の露光領域には、マスクパターンの等倍の正立正像が形成される。
ところで、マスクステージMSには、このステージを走査方向であるX方向に沿って移動させるための長いストロークを有する走査駆動系(不図示)が設けられている。また、マスクステージMSを走査直交方向であるY方向に沿って微小量だけ移動させるとともにZ軸廻りに微小量だけ回転させるための一対のアライメント駆動系(不図示)が設けられている。そして、マスクステージMSの位置座標が移動鏡を用いたレーザー干渉計MIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
同様の駆動系が、プレートステージPSにも設けられている。すなわち、プレートステージPSを走査方向であるX方向に沿って移動させるための長いストロークを有する走査駆動系(不図示)、プレートステージPSを走査直交方向であるY方向に沿って微小量だけ移動させるとともにZ軸廻りに微小量だけ回転させるための一対のアライメント駆動系(不図示)が設けられている。そして、プレートステージPSの位置座標が移動鏡を用いたレーザー干渉計PIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
さらに、マスクMとプレートPとをXY平面に沿って相対的に位置合わせするための手段として、一対のアライメント系ALがマスクMの上方に配置されている。アライメント系ALとして、たとえばマスクM上に形成されたマスクアライメントマークとプレートP上に形成されたプレートアライメントマークとの相対位置を画像処理により求める方式のアライメント系を用いることができる。
こうして、マスクステージMS側の走査駆動系およびプレートステージPS側の走査駆動系の作用により、複数の投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影系PLに対してマスクMとプレートPとを一体的に同一方向(X方向)に沿って移動させることによって、マスクP上のパターン領域の全体がプレートP上の露光領域の全体に転写(走査露光)される。なお、複数の台形状の露光領域の形状および配置、ひいては複数の台形状の照明領域の形状および配置については、たとえば特開平7−183212号公報などに詳細な説明が記載されており重複する説明は省略する。
前述したように、本実施形態の露光装置においてサイズの大きなマスクMを用いると、マスクMの撓みに起因してマスクMのパターン面が湾曲および傾斜するため、マスクパターン像も湾曲(像面湾曲)および傾斜(像面傾斜)する。図3は、本実施形態の露光装置においてサイズの大きなマスクを用いたときのマスク撓みの影響を説明する図である。本実施形態において、走査方向(X方向)と直交する走査直交方向すなわちY方向に大きな寸法を有するマスクMを用いる場合、図3に示すようにマスクMがY方向に沿って比較的大きく撓み、この撓みの影響を無視することができなくなる。
たとえば中央に配置された投影光学ユニットPL3に着目すると、この投影光学ユニットPL3に対応するマスクMのパターン領域では、マスクMの撓みに起因して曲線C3で示すようにY方向に沿ってマスクのパターン面が湾曲するため、投影光学ユニットPL3を介して最終的に形成されるマスクパターン像もY方向に沿って湾曲(像面湾曲)することになる。したがって、投影光学ユニットPL3では、対応するマスクMの撓み成分(湾曲成分)の影響を補償するために像面湾曲補正(撓み補償調整)を行う必要がある。同様に、投影光学ユニットPL3以外の他の投影光学ユニットにおいても、必要に応じて、対応するマスクMの撓み成分の影響を補償するために像面湾曲補正を行う必要がある。
また、たとえば端部に配置された投影光学ユニットPL1(またはPL5)に着目すると、この投影光学ユニットPL1に対応するマスクMのパターン領域では、マスクMの撓みに起因して曲線C1で示すようにY方向に沿ってマスクのパターン面が湾曲しながら傾くため、投影光学ユニットPL1を介して最終的に形成されるマスクパターン像もY方向に沿って湾曲しつつ傾斜(像面傾斜)することになる。したがって、投影光学ユニットPL1(またはPL5)では、対応するマスクMの傾斜成分の影響を補償するために像面傾斜補正(傾斜補償調整)を行う必要がある。同様に、中央に配置された投影光学ユニットPL3以外の他の投影光学ユニット(PL2,PL4)においても、必要に応じて、対応するマスクMの傾斜成分の影響を補償するために像面傾斜補正を行う必要がある。
そこで、本実施形態では、各投影光学ユニットPL1〜PL5において、対応するマスク(第1基板)Mのパターン領域における撓み成分(湾曲成分)の影響を補償するために、プレート(第2基板)Pの近傍に撓み補償部材24を導入している。撓み補償部材24は、マスクMに撓みのないことを前提として設計された場合(あるいはマスクMの撓みによる湾曲成分を無視して設計された場合)、平行平面状になるべき光学部材である。本実施形態では、図4(a)に示すように、撓み補償部材24のプレートP側の面(図中下側の面)を、撓み補償光学面24aとしてマスクMの撓み成分に応じた所要の曲面状に形成している。
具体的には、撓み補償光学面24aは、マスクMに撓みのないことを前提として設計された設計光学面である平面(図中破線で示す)24bに、マスクMの撓み方向(−Z方向)と逆方向(+Z方向)に湾曲したトーリック面(直交する方向にパワーの異なる面)を付加することにより得られる曲面状、すなわちトーリック面状に形成されている。このように、投影光学ユニットの像面の近傍に配置されてマスクMの撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面24aの作用により、たとえば歪曲収差や倍率収差のような副作用を抑えつつ、マスクMの撓みに起因して発生する像面湾曲を良好に調整して、対応するマスクMの撓み成分(湾曲成分)の影響を補償することができる。なお、副作用として歪曲収差が発生した場合には、たとえば第1直角プリズムP1をX方向に微動させて補正することができる。また、副作用として倍率収差が発生した場合には、たとえば倍率調整部材23の等方的な倍率調整作用を利用して補正することができる。
また、本実施形態では、中央に配置された投影光学ユニットPL3以外の各投影光学ユニット(PL1,PL2,PL4,PL5)において、対応するマスクMのパターン領域における傾斜成分の影響を補償するために、マスクMの近傍に傾斜補償光学面25を導入している。傾斜補償光学面25は、フォーカス調整部材21を構成する第2偏角プリズム21bの第1直角プリズムP1側に形成されている。第2偏角プリズム21bの第1直角プリズムP1側の面は、マスクMに撓みのないことを前提として設計された場合(あるいはマスクMの撓みによる傾斜成分を無視して設計された場合)、平面状になるべき光学面である。本実施形態では、図4(b)に示すように、第2偏角プリズム21bの第1直角プリズムP1側(図中下側の面)の面を、傾斜補償光学面25としてマスクMの傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成されている。
具体的に、たとえば図3の投影光学ユニットPL1における傾斜補償光学面25は、マスクMに撓みのないことを前提として設計された設計光学平面25aに、マスクMの傾斜方向(+Y方向に上昇する傾斜方向)と逆方向(+Y方向に下降する傾斜方向)に傾斜した傾斜平面を付加することにより得られる傾斜平面状に形成されている。このように、投影光学ユニットの物体面の近傍に配置されてマスクMの傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面25の作用により、収差に関する副作用を抑えつつ、マスクMの撓みに起因して発生する像面傾斜を良好に調整して、対応するマスクMの傾斜成分の影響を補償することができる。
本実施形態では、マスクMに撓みのないことを前提とした設計(あるいはマスクMの撓みを無視した設計)に基づいて各投影光学ユニットを製造した後に、すなわち露光装置に搭載される前の投影光学ユニット単体時に、あるいは投影光学ユニットが露光装置に搭載された後に、撓み補償部材24の初期的に平面状に形成されたプレートP側の光学面をマスクMの撓み成分に応じた所要の曲面状に調整したり、第2偏角プリズム21bの初期的に光軸に対して垂直な平面状に形成された第1直角プリズムP1側の光学面をマスクMの傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に調整したりすることができる。なお、露光装置に搭載される前の投影光学ユニット単体時に、上述の撓み補償調整に伴って発生する歪曲収差や倍率収差のような副作用の補正を行うことが好ましい。
具体的には、初期的に平面平面板として製造された撓み補償部材24を、マスクMの撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面24aを有する撓み補償部材24と交換調整したり、初期的に通常の偏向プリズムとして製造された第2偏角プリズム21bを、マスクMの傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面25を有する第2偏角プリズム21bと交換調整したりすることができる。あるいは、初期的に平面状に製造された撓み補償部材24のプレートP側の光学面を、マスクMの撓み成分に応じた所要の曲面状の撓み補償光学面24aに加工調整したり、初期的に平面状に製造された第2偏角プリズム21bの第1直角プリズムP1側の光学面を、マスクMの傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状の傾斜補償光学面25に加工調整したりすることができる。
さらに、マスクMの撓みを予め考慮して、各投影光学ユニットの設計を行うこともできる。この場合、マスクMの撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面24aを有する撓み補償部材24、およびマスクMの傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状の傾斜補償光学面25を有する第2偏角プリズム21bを、マスクMの撓みを予め考慮した設計にしたがって製造する。そして、製造された撓み補償部材24および第2偏角プリズム21bを用いて、各投影光学ユニットを組立てることになる。
なお、上述の実施形態では、撓み補償部材24のプレートP側に撓み補償光学面24aを形成しているが、これに限定されることなく、撓み補償部材24の第2直角プリズムP2側に撓み補償光学面を形成することもできる。また、たとえば倍率調整部材23を構成するレンズ成分23a、レンズ成分23bまたはレンズ成分23cに撓み補償光学面を形成することもできる。この場合、撓み補償光学面は、マスクMに撓みのないことを前提として設計された設計光学面に、マスクMの撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面を付加することにより得られる。
また、上述の実施形態では、プレートPの近傍すなわち投影光学ユニットの像面の近傍に配置された撓み補償部材24に撓み補償光学面24aを形成している。しかしながら、マスクMの近傍すなわち投影光学ユニットの物体面の近傍に配置された光学部材(第1偏角プリズム21a、第2偏角プリズム21b、第1平行平面板22aまたは第2平行平面板22b)に撓み補償光学面を形成することもできる。この場合も、撓み補償光学面は、マスクMに撓みのないことを前提として設計された設計光学面に、マスクMの撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面を付加することにより得られる。
また、上述の実施形態では、マスクMの撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面を設計光学面に付加することにより得られる撓み補償光学面24aを用いている。しかしながら、各投影光学ユニットに対応するマスクM上の照明領域およびプレートP上の露光領域がY方向に沿って細長く延びる台形状であり且つX方向に沿ったスキャン露光を行うため、たとえばマスクMの撓み方向と逆方向に湾曲した球面を設計光学面に付加することにより得られる撓み補償光学面を用いても、トーリック面を付加して得られる撓み補償光学面の場合とほぼ等価な効果が得られる。
また、上述の実施形態では、第2偏角プリズム21bの第1直角プリズムP1側に傾斜補償光学面25を形成しているが、これに限定されることなく、第1偏角プリズム21aのマスクM側に傾斜補償光学面を形成することもできる。ただし、第1偏角プリズム21aの第1直角プリズムP1側の面に垂直な軸線廻りに第1偏角プリズム21aを微小回転させることにより、像面傾斜の微調整を行うことができる。
したがって、傾斜補償光学面を利用して像面傾斜の粗調整を行い、第1偏角プリズム21aを微小回転させて像面傾斜の細調整を行う場合には、光軸廻りの回転成分の影響を受けるように構成された第1偏角プリズム21aのマスクM側に傾斜補償光学面を形成することは好ましくない。一般に、光軸廻りに回転する光学部材(光軸廻りの回転成分の影響を受けるように構成された光学部材を含む広い概念)に傾斜補償光学面を形成することは好ましくない。また、たとえば像シフト部材22を構成する第1平行平面板22aまたは第2平行平面板22bに、傾斜補償光学面を形成することもできる。
また、上述の実施形態では、マスクMの近傍すなわち投影光学ユニットの物体面の近傍に配置された第2偏角プリズム21bに傾斜補償光学面25を形成している。しかしながら、プレートPの近傍すなわち投影光学ユニットの像面の近傍に配置された光学部材(たとえば撓み補償部材24)に傾斜補償光学面を形成することもできる。すなわち、マスクMの近傍またはプレートPの近傍に配置された1つの光学部材に、撓み補償光学面および傾斜補償光学面の双方を形成することもできる。この場合、1つの光学面が光学部材撓み補償光学面と傾斜補償光学面とを兼用することも可能である。
また、上述の実施形態では、すべての投影光学ユニットPL1〜PL5において、撓み補償光学面24aを利用してマスクMの撓み成分(湾曲成分)の影響を補償している。しかしながら、これに限定されることなく、所要の投影光学ユニットにのみ撓み補償光学面を導入することも可能である。また、上述の実施形態では、投影光学ユニットPL3以外のすべての投影光学ユニット(PL1,PL2,PL4,PL5)において、傾斜補償光学面25を利用してマスクMの傾斜成分の影響を補償している。しかしながら、これに限定されることなく、所要の投影光学ユニットにのみ傾斜補償光学面を導入することも可能である。
ところで、再び図3を参照して、たとえば中央に配置された投影光学ユニットPL3に着目すると、マスクMの中央撓み量DF3だけ物像点間距離が設計値(マスクMの撓みを想定することなく設定された物像点間距離)よりも短くなる。したがって、投影光学ユニットPL3では、マスクMの撓みの影響を補償するためにフォーカス調整を行う必要がある。同様に、他の投影光学ユニットにおいても、必要に応じて、マスクMの撓みの影響を補償するためにフォーカス調整を行う必要がある。
各投影光学ユニットにおけるフォーカス調整の手法として、たとえば対応するマスクMの撓み量の約1/2に相当する移動量だけ第1直角プリズムP1を+X方向へ(光軸AX1に沿って第1凹面反射鏡M1と反対側へ:図2を参照)移動させる手法を用いることができる。ただし、この手法では、第1直角プリズムP1のX方向移動によりC字ディストーション(像高の変化に対して倍率誤差がC字状に変化する非線形倍率誤差)が発生する場合がある。このようなC字ディストーションが発生する場合には、第1結像光学系K1中の特定のレンズ(たとえばレンズL15)と、第2結像光学系K2中の対応する特定のレンズ(たとえばレンズL25)とを光軸方向に且つ逆方向へ同じ移動量だけ移動させて、C字ディストーションを補正すればよい。
また、各投影光学ユニットにおけるフォーカス調整の手法として、C字ディストーションが発生しないように、第1直角プリズムP1を+X方向へ(光軸AX1に沿って第1凹面反射鏡M1と反対側へ:図2を参照)移動させるとともに、第1直角プリズムP1の移動量とは異なる移動量だけ第2直角プリズムP2を−X方向へ(光軸AX2に沿って第2凹面反射鏡M2側へ:図2を参照)移動させる手法を用いることができる。
さらに、たとえば第2偏角プリズム21b(傾斜補償光学面25を有する光学部材)または撓み補償光学面24(撓み補償光学面24aを有する光学部材)の光軸に沿った長さ(光路長)を、中央に配置された投影光学ユニットPL3とその他の投影光学ユニットとの間で適宜変化させることにより、各投影光学ユニットにおけるフォーカス調整を行うこともできる。
また、上述の実施形態では、投影光学ユニットが同じ構成の第1結像光学系K1と第2結像光学系K2とを有し、マスクMのパターンの等倍の正立正像をプレートP上に形成している。しかしながら、これに限定されることなく、投影光学ユニットの具体的な構成、倍率および像の姿勢などについては様々な変形例が可能である。
図1に示す本実施形態における各光学部材および各ステージ等を前述したような機能を達成するように、電気的、機械的または光学的に連結することで、本実施形態にかかる露光装置を組み上げることができる。そして、照明系ILによってマスク(レチクル)を照明し(照明工程)、投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影系PLを用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に走査露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、図1に示す本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図5のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図5のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、その1ロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、上述の実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系(投影光学ユニット)を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
また、上述の実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図6のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図6において、パターン形成工程401では、上述の実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
なお、上述の実施形態では、光源として超高圧水銀ランプを用いているが、これに限定されることなく、他の適当な光源を用いることができる。すなわち、本発明において、露光波長は、g線、h線、i線などに特に限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、複数の投影光学ユニットから構成された投影系(投影光学系)に対してマスクおよび感光性基板を移動させながら走査露光を行うマルチ走査型投影露光装置を例にとって本発明を説明している。しかしながら、複数の投影光学ユニットから構成された投影系に対してマスクおよび感光性基板を移動させることなく一括的な露光を行う投影露光装置についても本発明を適用することができる。
さらに、単一の投影光学ユニットから構成された投影系(投影光学系)に対してマスクおよび感光性基板を移動させながら走査露光を行う走査型投影露光装置や、単一の投影光学ユニットから構成された投影系に対してマスクおよび感光性基板を移動させることなく一括的な露光を行う投影露光装置について本発明を適用することもできる。ただし、この場合には、マスクの撓みによる傾斜成分の影響を考慮する必要はなく、撓み成分(湾曲成分)の影響のみを考慮すればよい。
また、以上の実施形態では、マスクとして透過性基板に遮光性の所定のパターンを形成したものを用いる例を示したが、本発明はこれに限ることなく、DMD(デジタルミラーマイクロデバイス)や液晶素子等を用いたパターン表示素子をマスクとして用いることも可能である。さらに、本発明は、DMDや液晶素子以外のパターン表示装置もマスクとして用いることが可能であることは言うまでもない。
1 光源
2 楕円鏡
3 反射鏡
4 リレーレンズ系
5 ライトガイド
6 フライアイ・インテグレーター
7 コンデンサーレンズ系
24 撓み補償部材
24a 撓み補償光学面
25 傾斜補償光学面
M マスク
PL 投影系(投影光学系)
PL1〜PL5 投影光学ユニット
P プレート
FS 視野絞り
S1 第1屈折光学系
S2 第2屈折光学系
M1 第1凹面反射鏡
M2 第2凹面反射鏡
K1 第1結像光学系
K2 第2結像光学系
2 楕円鏡
3 反射鏡
4 リレーレンズ系
5 ライトガイド
6 フライアイ・インテグレーター
7 コンデンサーレンズ系
24 撓み補償部材
24a 撓み補償光学面
25 傾斜補償光学面
M マスク
PL 投影系(投影光学系)
PL1〜PL5 投影光学ユニット
P プレート
FS 視野絞り
S1 第1屈折光学系
S2 第2屈折光学系
M1 第1凹面反射鏡
M2 第2凹面反射鏡
K1 第1結像光学系
K2 第2結像光学系
Claims (20)
- 投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面を有することを特徴とする露光装置。 - 前記撓み補償光学面は、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学面に、前記第1基板の撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面または球面を付加することにより得られることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
- 前記傾斜補償光学面は、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学平面に、前記第1基板の傾斜方向と逆方向に傾斜した傾斜平面を付加することにより得られることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
- 前記傾斜補償光学面は、光軸廻りに回転することのない光学部材に形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の露光装置。
- 前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、前記撓み補償光学面に代えて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するための前記撓み成分に応じた所要の曲面成分と、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するための前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面成分とを備えた撓み・傾斜補償光学面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
- 投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットは、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に形成された傾斜補償光学面を有することを特徴とする露光装置。 - 前記傾斜補償光学面は、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学平面に、前記第1基板の傾斜方向と逆方向に傾斜した傾斜平面を付加することにより得られることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
- 前記傾斜補償光学面は、光軸廻りに回転することのない光学部材に形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の露光装置。
- 投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置の調整方法において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットにおいて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学面を前記撓み成分に応じた所要の曲面状に調整する撓み調整工程を含むことを特徴とする調整方法。 - 前記撓み調整工程では、前記所定の光学面を有する光学部材の交換または再加工により、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学面に前記第1基板の撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面または球面を付加する調整を行うことを特徴とする請求項10に記載の調整方法。
- 前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットにおいて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学平面を前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に調整する傾斜調整工程をさらに含むことを特徴とする請求項10または11に記載の調整方法。
- 前記傾斜調整工程では、前記所定の光学平面を有する光学部材の交換または再加工により、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学平面に前記第1基板の傾斜方向と逆方向に傾斜した傾斜平面を付加する調整を行うことを特徴とする請求項12に記載の調整方法。
- 前記撓み調整工程では、所定の光学面を、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の撓み成分の影響を補償するための前記撓み成分に応じた所要の曲面成分と、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するための前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面成分とを備えた光学面に調整することを特徴とする請求項10または11に記載の調整方法。
- 投影光学系に対して第1基板および第2基板を第1方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置の調整方法において、
前記投影光学系は、前記第1方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットのうちの少なくとも1つの投影光学ユニットにおいて、当該投影光学ユニットに対応する前記第1基板の傾斜成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学平面を前記傾斜成分に応じた所要の傾斜平面状に調整する傾斜調整工程を含むことを特徴とする調整方法。 - 前記傾斜調整工程では、前記所定の光学平面を有する光学部材の交換または再加工により、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学平面に前記第1基板の傾斜方向と逆方向に傾斜した傾斜平面を付加する調整を行うことを特徴とする請求項15に記載の調整方法。
- 第1基板に形成されたパターンを投影光学系を介して第2基板上へ投影露光する露光装置において、
前記投影光学系は、前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置されて前記撓み成分に応じた所要の曲面状に形成された撓み補償光学面を有することを特徴とする露光装置。 - 前記撓み補償光学面は、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学面に、前記第1基板の撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面または球面を付加することにより得られることを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
- 第1基板に形成されたパターンを投影光学系を介して第2基板上へ投影露光する露光装置の調整方法において、
前記投影光学系において前記第1基板の撓み成分の影響を補償するために、前記第1基板または前記第2基板の近傍に配置された所定の光学面を前記撓み成分に応じた所要の曲面状に調整する撓み調整工程を含むことを特徴とする調整方法。 - 前記撓み調整工程では、前記所定の光学面を有する光学部材の交換または再加工により、前記第1基板に撓みのないことを前提として設計された設計光学面に前記第1基板の撓み方向と逆方向に湾曲したトーリック面または球面を付加する調整を行うことを特徴とする請求項19に記載の調整方法。
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