JP2005340498A - 固体撮像素子 - Google Patents

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映志 藤井
Akiko Murata
晶子 村田
Atsushi Tomosawa
淳 友澤
Hideo Torii
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Abstract

【課題】 集光効率及び信頼性の高い固体撮像素子を提供する。
【解決手段】 固体撮像素子は、半導体基板100表面に形成され、光電変換を行なう受光部101と、半導体基板100上に形成され且つ受光部101上に凹部を有する絶縁膜110と、前記凹部に形成され、入射光を受光部101に集光する光導波路111とを備え、光導波路111の屈折率は絶縁膜110の屈折率よりも大きく、光導波路111の中央部に空隙112を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、受光部上に光導波路が形成されている固体撮像素子に関するものである。
小型で軽量のデジタルスチルカメラやカメラ機能付の携帯電話の普及により、CCD(Charge Coupled Device)又はMOS(Metal Oxide Semiconductor)型等の固体撮像素子の小型化及び画素の高密度化が急速に進んでいる。これに伴って受光部上の受光領域が小さくなり、感度の低下が発生している。このような感度低下を解消する対策としては、例えば、カラーフィルタの上部に有機高分子材料からなるマイクロレンズを形成するのに加えて、受光部とカラーフィルターとの間に層内レンズ形成し、前記マイクロレンズと併用する方法がとられている。層内レンズはオンチップレンズにより集光されて層間絶縁膜中に入射した光を再度集光する役割を持ち、これにより、固体撮像素子全体としての集光効率を高めることが出来る。
層内レンズの形成は、遮光膜の上にBPSG(borophosphosilicate glass )膜等の材料によってリフロー形状を持つ層間絶縁膜を形成し、転送電極間、つまり受光部の上方に形成されたくぼみの中に高屈折率材料を埋め込むことによって行なう。しかしながら、このプロセスでは層内レンズの形状が層間絶縁膜の形状で決まってしまうため、集光に最適な形状のレンズを得ることが困難である。そのため、今後さらに固体撮像素子の小型化や画素の高密度化が進むと、受光部の受光領域が更に狭くなり、十分な集光効率を得ることが困難となると予想される。
そこで、層内レンズに代わる技術として、受光部の直上位置の平坦化膜に凹部を形成し、該凹部に高屈折率材料を埋め込むことによって光導波路を形成することにより、受光部により多くの光を集光させる方法が提案されている。例えば、特許文献1において、光導波路となる高屈折率材料には、屈折率2.0のSiN膜が用いられている。
ここで、光導波路となる高屈折率材料を埋め込むための凹部は、層間絶縁膜をエッチングにより除去することで形成する。このエッチング時に受光部がエッチングによるダメージを受けることを防ぐため、特許文献2では、光導波路を形成するための凹部の底にエッチングストッパ層としてSiN系膜を形成する構成が提案されている。
また、さらに集光効率を上げるために、特許文献3では、図2に示すような、光導波路を屈折率の異なる多層膜とした構造が提案されている。特許文献3の固体撮像素子においては、シリコン基板11の表面部に複数個の光電変換素子(受光部)12(図2では一つだけ示している)が形成され、シリコン基板11及び受光部12を覆う層間絶縁膜13が形成されている。また、層間絶縁膜13中に、第1層メタル配線14、第2層メタル配線15及び第3層メタル配線16が形成されていると共に、層間絶縁膜13中で且つ受光部12の上方に、光導波路17が形成されている。更に、光導波路17及び層間絶縁膜13の上側に、カラーフィルター18を介してオンチップレンズ19が形成されている。
また、光導波路17は、層間絶縁膜13中に形成された凹部に、第1の光導波路膜20、第2の光導波路膜21及び第3の光導波路膜22が順に積層され、更に内側に透明膜23を埋め込んだ構成となっている。ここで、第1の光導波路膜20、第2の光導波路膜21及び第3の光導波路膜22は、いずれも層間絶縁膜13よりも屈折率が高い。これと共に、第1の光導波膜20よりも第2の光導波路膜21は屈折率が高く且つ第2の光導波路膜21よりも第3の光導波路膜22は屈折率の高い構成とし、更に、第1、第2及び第3の光導波路膜は、それぞれ屈折率の低い膜と屈折率の高い膜との積層膜となっている。このような構成とすることによって、臨界角度の大きい光を光導波路17により受光部12に集光させることができ、集光効率の高い固体撮像素子を実現している。
特開平10−326885号公報 特開2000−150845号公報 特開2003−249633号公報
しかしながら、前記のようにSiN系膜を光導波路として凹部を完全に埋め込むように形成する場合、リーク電流の増加及びクラックの発生等の課題があった。これは、特性安定化のために行う高温熱処理等の過程において発生する素子内の大きな応力を原因として生じる課題である。例えばSiウエハ、層間絶縁膜(SiO2 )及びSiN膜高屈折率材料の線膨張係数の違いと、SiN膜の成膜時に発生する内部応力とに起因して、このような応力が発生する。
また、光導波路を多数の膜を積層により形成する場合には、各層の線膨張係数の違い及び製造プロセスの違い、特に成膜温度等の違いにより、リーク電流の増加及びクラックの発生等の同様の課題が発生する。
さらに、層間絶縁膜であるSiO2 薄膜と、エッチングストッパ層であるSiN系膜とは、エッチングレートの差が小さい。このため、例えばCF4 系ガスを用いたドライエッチングによって異方性エッチングを行うと、SiO2 薄膜(層間絶縁膜)だけではなくSiN系膜(エッチングストッパ層)も容易にエッチングされる。このことからエッチングストッパ層の膜厚にバラツキが生じ易くなると共に、受光部表面における反射率に影響して受光部に入射する光量にもバラツキが生じる。このような課題もあった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、撮像素子において、受光部により多くの光が入射する、つまり集光効率が高く、且つ信頼性の高い固体撮像素子を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の固体撮像素子は、半導体基板表面に形成され、光電変換を行なう受光部と、半導体基板上に形成され且つ受光部上に凹部を有する絶縁膜と、凹部に形成され、入射光を受光部に集光する光導波路とを備え、光導波路の屈折率は絶縁膜の屈折率よりも大きく、光導波路の中央部に空隙を有する
本発明の固体撮像素子によると、受光部上に絶縁膜に比べて屈折率の大きい光導波路を有することから、集光効率が高くなっており、光電変換を行なう受光部に、より多くの光を集光することができる。これと共に、光導波路の中央部に空隙を有するため、固体撮像素子の製造工程における熱処理等によって素子内に発生する応力を緩和することができる。この結果、素子内の応力に起因するリーク電流及びクラックの発生を防止することができる。これらのことから、集光効率が高く、且つ信頼性の高い固体撮像素子を提供することができる。また、固体撮像素子の複数の受光部について、感度バラツキも軽減される。これは、リーク電流及びクラックが減少することから一定の性能を得ることが容易になるためである。
ここで、光導波路は、単数の膜によって構成されていても良いし、複数の膜の積層構造になっていても良い。いずれの場合であっても、空隙を有することによって、本発明の効果が得られる。
尚、光導波路が有する空隙は、入射光の散乱を防ぐ所定の幅を有することが好ましい。
このようにすると、光導波路の有する空隙が原因となって入射光の散乱が起こるのを抑制することができる。このため、感度特性の低下及び受光部ごとの感度のバラツキが生じるのを防ぐことができる。
また、空隙の有する所定の幅は、入射光の最短波長の1/10以下であることが好ましい。
入射光は、波長の分布に一定の広がりを有する。これに対し、空隙の幅は、そのうち最も短い波長の1/10以下の幅であることが好ましいのである。
波長の1/10以下の空間であれば光の散乱は無視することが出来るから、前記のように空隙の幅が入射光の最短波長の1/10以下となっていると、全ての入射光について散乱を確実に防ぐことができる。このため、感度特性の低下及び感度のバラツキが生じるのを防ぐことが確実にできる。
また、空隙の有する所定の幅は、1nm以上であることが好ましい。
このようにすると、素子内に発生する応力を緩和することが確実にできる。
また、本発明の固体撮像素子は、受光部と光導波路の間に、酸化アルミニウムからなるエッチングストッパ層を有することが好ましい。
このようにすると、光導波路を形成するための凹部を絶縁膜に形成する際に、オーバーエッチングを行なったとしても、受光部表面が受ける損傷を軽減することができる。これは、凹部は、例えばCF4 系ガスを用いた異方性ドライエッチングによって形成されるが、このようなエッチングを行なう場合に、酸化アルミニウムからなるエッチングストッパ層はSiO2 からなる絶縁膜に対して十分大きな選択比を有するからである。
これにより、受光部表面の損傷によって受光部表面の反射率が影響されるのを防ぐことができ、入射光量のバラツキを軽減することができる。このようにして、固体撮像素子の信頼性を向上することができる。
また、本発明の固体撮像素子において、光導波路は、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化インジウム及び酸化ニオブのいずれか一つからなることが好ましい。
これらの物質は、それぞれ次に示すような屈折率を有する。つまり、酸化チタンは2.2以上で且つ2.7以下、酸化タンタルは1.9以上で且つ2.2以下、酸化ジルコニウムは2.0以上で且つ2.1以下、酸化インジウムは1.9以上で且つ2.1以下、酸化ニオブは2.1以上で且つ2.3以下の屈折率を有する。これらのいずれの物質も1.9以上の屈折率を有し、1.5程度であるSiO2 系の絶縁膜の屈折率よりも大きい。このことから、これらの物質を用いると光導波路として利用できる。
また、いずれも酸化物であるこれらの物質は、水素の透過性に優れている。そのため、暗電流低減処理として固体撮像素子の製造工程において行われる水素雰囲気中での熱処理を有効に進めることが出来る。また、従来光導波路として用いられているSiN薄膜等に比べて内部応力が小さいため、結晶欠陥に由来して出力画像に発生する白傷を低減できる効果もある。このことによっても、固体撮像素子の信頼性が向上する。
本発明の固体撮像素子は、受光部上方で且つ絶縁膜内に形成した光導波路の中央部に空隙を設けた構成であるため、素子内に発生する応力によるリーク電流の増加及びクラックの発生を防止することができる。また、該空隙の幅を入射光の最短波長の1/10以下とすることで、入射光の散乱が起こるのを抑制することができる。
また、受光部と光導波路との間に酸化アルミニウムからなるエッチングストッパ層を設けているため、光導波路を形成するための凹部をエッチングによって形成する際に、受光部表面が損傷を受けるのを防ぐことができる。
また、光導波路を、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化インジウム及び酸化ニオブのいずれか一つで形成することにより、光導波路として確実に利用できると共に、いずれの物質も水素の透過性に優れることから、製造工程における水素雰囲気中の熱処理を有効に進めることができる。
以上から、本発明の固体撮像素子は、集光効率が高く且つ信頼性の高い固体撮像素子となっている。
以下、本発明の一実施形態に係る固体撮像素子について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の固体撮像素子の一例であるCCDの断面を示す図であり、一つの受光部及び受光部周辺の構造について示している。
図1において、シリコン基板100表面に受光部101が形成されている。受光部101の一方に隣接して、読み出しゲート102を介して電荷転送部103が形成されている。これと共に、受光部101の他方に、受光部101の隣の他の受光部(図示していない)に付属する他の電荷転送部103がチャネルストップ104を介して形成されている。
また、シリコン基板100上に形成された受光部101、読み出しゲート102、電荷転送部103及びチャネルストップ104等を覆うように、第1の絶縁膜105が形成されている。ここで、第1の絶縁膜105は、例えば熱酸化又はCVD法等により形成されたSiO2 膜でもある。更に、第1の絶縁膜105上には、反射防止膜としても利用されるエッチングストッパ層106が、例えば酸化アルミニウム等を材料として形成されている。
また、各電荷転送部103上には、第1の絶縁膜105及びエッチングストッパ層106を介してそれぞれ電荷転送電極107が形成されている。
また、電荷転送電極107の上面及び側面を覆うように、例えばSiO2 等からなる第2の絶縁膜108が形成されている。更に、第2の絶縁膜108を覆うように、例えばアルミニウム(Al)又はタングステン(W)等からなる遮光膜109が形成されている。つまり、遮光膜109は、第2の絶縁膜108を介して電荷転送電極107を覆っている。また、遮光膜109を更に覆うように、例えばSiO2 系薄膜(屈折率1.45程度)である第3の絶縁膜110が形成されている。
第3の絶縁膜110は、受光部101上に円筒形の凹部を有する。該凹部を埋めるように、受光部101上に円筒形の光導波路111が形成されている。光導波路111の中央部には、円筒状の空隙112が形成されている。また、空隙112の幅は、入射光の最短波長の1/10以下となっている。
ここで、光導波路111は、例えば、減圧CVD法による酸化タンタルからなる薄膜等として形成する。この際、光導波路111の形成を途中で停止することによって、空隙112を形成する。つまり、空隙112の幅が所定の寸法になった時点で光導波路111の形成を停止するのである。
また、第3の絶縁膜110及び光導波路111の上に、例えばSiN系薄膜等からなるパッシベーション膜113が形成され、更に、パッシベーション膜113上には例えば樹脂等からなるカラーフィルタ層114が形成されている。また、カラーフィルタ層114上に、例えば透明樹脂等からなる凸形状のオンチップレンズ115が形成されている。
本実施形態の固体撮像素子において、入射光は、オンチップレンズ115によって集光され、カラーフィルター層114によって色分離され、更に光導波路111によって受光部101に集光される。
受光部101に集光された入射光は、光電変換されて信号電荷となり、読み出しゲート102を介して電荷転送部103に読み出され、電荷転送電極107により転送される。
本実施形態の固体撮像素子は、光導波路111が形成されていることにより、集光できる最大の入射角度が光導波路を形成しない従来構成の固体撮像素子が集光できる最大の入射角度に比べて大きくなっている。ここで、入射角度は、シリコン基板101の主面に対する法線と入射光とがなす角度である。
このことから、本実施形態の固体撮像素子の感度は、光導波路を形成しない従来構造の固体撮像素子に比べて大幅に向上している。また、光導波路111中に空隙112を設けることにより、歪及び応力の発生を抑制でき、大幅に信頼性が向上する。
尚、本実施形態の固体撮像素子では光導波路111は単数の膜によって構成されているが、これに限るものではなく、複数の薄膜による積層構造となっている場合にも、光導波路111中に空隙112を設けることによる効果が得られる。特に、複数の薄膜が線膨張係数の異なる材料からなっていると、内部応力が高くなりやすいため、空隙112を設ける効果が顕著に得られる。
チャネルストップ104は、受光部101の隣の受光部(図示していない)に付属する他の電荷転送部103と受光部101との間を絶縁している。
次に、図1に示す本実施形態の固体撮像素子の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、P型のシリコン基板100に、例えばリン等のn型不純物をイオン注入等の手段によって導入することにより、フォトダイオードである受光部101を形成する。同様にn型又はp型の不純物イオンを導入することにより、読み出しゲート102、電荷転送部103及びチャンネルストップ104を形成する。
次に、シリコン基板100及びシリコン基板100上に形成されている受光部101等のパターンを覆うように、例えば熱酸化による膜厚20nmのシリコン酸化膜等として、第1の絶縁膜105を形成する。続いて第1の絶縁膜105上に、例えば熱CVD法等によりエッチングストッパ層106を形成する。ここでは、エッチングストッパ層106は、出発原料にアルミニウムアセチルアセトナートを用い、Ar/O2 混合雰囲気且つ450℃の条件において、膜厚が60nmの酸化アルミニウム薄膜として成膜した。また、エッチングストッパ層106は、反射防止膜としても機能する。
次に、エッチングストッパ層106上に、例えば減圧CVD法等を用いて膜厚300nmのポリシリコン膜等を形成し、その後、ドライエッチングによって選択的にエッチングする等の方法により、電荷転送電極107を形成する。更に、熱酸化等によって電荷転送電極107の上面及び側面を覆うように、シリコン酸化膜である第2の絶縁膜108を形成する。この第2の絶縁膜108によって、電荷転送電極107を周囲から絶縁することができる。
次に、例えばアルミニウム(Al)又はタングステン(W)等からなる金属膜を、シリコン基板100と、シリコン基板100上に形成された受光部101、第1の絶縁膜105、エッチングストッパ層106及び第2の絶縁膜108等のパターンとを覆うように形成する。続いて、該金属膜上にレジストをパターニングした後に異方性ドライエッチングを行なう等の方法により、受光部101上に開口部を有し且つ電荷転送電極107を遮光する形状を有する遮光膜109を形成する。
次に、例えばBPSG又はSOG(Spin On Glass )等によって第3の絶縁膜110を形成する。続いて、例えば絶縁膜110上にレジストをパターニングした後にCF4 系ガスによる異方性ドライエッチングを行なう等の方法により、受光部101の上方に光導波路101を形成するための凹部を形成する。本実施形態では、幅0.7μm且つ深さ4μmの凹部を形成した。但し、この大きさに限定するものではなく、受光部101の大きさ等に応じて設定すれば良い。
ここで、エッチングストッパ層106は酸化アルミニウムを用いて形成されている。CF4 系ガスによるドライエッチングにおいて、酸化アルミニウムはBPSG又はSOG等からなる第3の絶縁膜110に対して十分大きな選択比を有する。このため、オーバーエッチングを行なった場合でも、エッチングストッパ層106の膜厚が大きく変化することはなく、これによって、エッチングストッパ層106のもうひとつの機能である反射防止膜としての性能の低下が回避されている。
次に、前記のように形成した凹部に、例えば屈折率が2.0である酸化タンタル薄膜として光導波路111を形成する。これは、出発原料としてペンタエトキシタンタルを用い、成膜温度400℃且つAr/O2 混合雰囲気の条件において、減圧CVD法により形成した。光導波路111は中央に空隙112を有するが、空隙112は、光導波路111を形成する際、中央に円筒状の空隙を残して減圧CVD法による成膜を停止することによって形成する。ここでは空隙が幅0.015μm且つ深さ3.6μmとなった時点で成膜を停止し、該寸法の空隙112を形成している。この幅は、入射光の最短波長が例えば400nm程度であることから、その1/10である40nm以下の値となっており、入射光を散乱させることはない。これと共に、空隙112の幅は1nm以上であるから、素子内に発生する応力を緩和する効果が確実に得られる。
次に、エッチバック法等により、光導波路111及び第3の絶縁膜110の表面を平坦化した後、SiN薄膜等からなるパッシベーション膜113をプラズマCVD法により形成する。この後、染色法又はカラーレジスト塗布等の手段によってカラーフィルター層114を形成し、更に、カラーフィルター層114上にオンチップレンズ115を形成する。
ここで、オンチップレンズ115は、エッチバック転写法により作製した。エッチバック転写法とは、次のような手法である。つまり、カラーフィルター層114上に例えば熱溶融性透明樹脂膜又は常温無加熱でCVD成膜可能な高密度SiN薄膜等を形成し、その上に更にレジストを塗布し、レンズを形成する場所にパターニングする。次に、該レジスト膜に対して熱リフロー処理行なうことによって所定の曲率を有する凸レンズ形状とし、これをマスクとして用いて前記の透明樹脂又は高密度SiN薄膜をエッチングする。この後レジストを除去すると、透明樹脂又は高密度SiN薄膜よりなるオンチップレンズ115が形成できる。
以上のようにすると、本実施形態の固体撮像素子を得ることができる。
また、本実施形態の固体撮像素子を従来構造の固体撮像素子と比較するため、次の2つの従来構造の固体撮像素子を製造した。
第1の従来構造の固体撮像素子は、光導波路を形成しない固体撮像素子である。これは、光導波路を形成する工程を除いて本実施形態の固体撮像素子と同様に製造した。つまり、第3の絶縁膜110の形成工程までを本実施形態と同様に行なった後、エッチングによる凹部の形成及び光導波路111の形成を省略し、第3の絶縁膜110上にパッシベーション膜113を形成した。これより後の工程は再び本実施形態の固体撮像素子の製造工程と同様である。
このような第1の従来構造の固体撮像素子の特性と本実施形態の固体撮像素子の特性とを比較すると、本実施形態の固体撮像素子では感度が約二倍に向上していた。これは、光導波路111を形成しているために集光効率が向上したためであると考えられる。
また、第2の従来構造の固体撮像素子は、本実施形態の固体撮像素子において空隙112が形成されていない構造を有する固体撮像素子である。これは、本実施形態の固体撮像素子の製造工程において、光導波路111を形成する際に、空隙112を残すことなく凹部が完全に埋まるまで酸化タンタルからなる光導波路111を形成しすることによって製造した。
このような第2の従来構造の固体撮像素子に比べると、本実施形態の固体撮像素子は信頼性が大幅に向上していた。具体的には、例えば、1枚のシリコンウエハから切り出した100万画素の固体撮像素子100個について感度バラツキを調べたところ、100万画素の素子内バラツキは約三分の一、素子間バラツキでは約四分の一に低下しており、信頼性が向上していた。更に、第2の従来構造の固体撮像素子では全画素のうちの約8%の画素においてクラックが発生していたが、本実施形態の固体撮像素子ではクラックの発生は見られなかった。
尚、本実施形態において、光導波路111の材料として酸化タンタルを用いたが、この他に、例えば酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化インジウム又は酸化ニオブ等を用いても、本実施形態が実現するのと同様の良好な特性が得られた。更に、前記の物質の他にも、屈折率が第3の絶縁膜の材料よりも高く且つ水素の透過性に優れた材料を用いれば、本実施形態の効果を実現できる。また、製膜の際の条件についても特に限定するものではなく、適宜設定すればよい。
また、本実施形態において、反射防止膜としても使用されるエッチングストッパ層106は素子全面に形成したが、これに限定されるものではない。エッチングストッパ層及び反射防止膜としての機能を果たす構成になっていれば良いから、少なくとも光導波路111を形成する領域以上に形成してあれば良い。また、上記エッチングストップ層106の膜厚を60nmとしているが、これに限定されるものではなく、反射防止膜としての最適な厚みを選択すればよい。更に、製膜の条件も特に限定するものではなく必要に応じて設定すればよいし、エッチングストップ層106の材料としては、酸化アルミニウム以外を用いることも可能であり、エッチングの際に十分な選択比が得られる材料であれば良い。
以上のように、本実施形態の固体撮像素子は、光導波路111が形成されていることによって集光効率が向上していると共に、空隙112によって素子内に発生する応力を軽減し、応力に起因するリーク電流及びクラックを抑制している。
また、本実施形態において、光導波路111とオンチップレンズ115は異なる材料で形成したが、これに限定されるものではなく、光導波路111オンチップレンズ115とを共に同一の材料、例えば、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化インジウム又は酸化ニオブ等を用いて形成しても良い。
また、本実施形態では、光導波路111は単一の材料からなる一層構造となっているが、これに代えて、別々の材料からなる複数の層を有する積層構造としても良い。このようにする場合にも、光導波路111の中央部に空隙112を設けることにより、応力を緩和して固体撮像素子の信頼度を向上するという本実施形態の効果が実現できる。
また、本実施形態において、光導波路111の形状は円筒型としているが、これに限定されるものではなく、例えば多角形形状等でもよい。また、本実施形態では入射側(オンチップレンズ115側)と受光部101側とが同じ大きさとなっているが、テーパー形状であっても良い。つまり、入射側と受光部101側との大きさが異なる形状であっても良い。特に、入射側が大きく受光センサ側が小さいテーパー形状は好ましい形状である。更に、本実施形態において、光導波路111内に形成する空隙112のサイズは幅0.015μm且つ深さ3.6μmとしたが、これに限定されるものではなく、入射光の最短は長の1/10以下の幅であれば良い。また、空隙の深さは特に限定するものではない。
また、本実施形態において、光導波路111内に形成する空隙112は1個としたが、これに限定されるものではなく、それぞれの空隙112の幅が入射光の1/10以下の幅であれば、複数個有っても良い。
また、本実施形態において、P型のシリコン基板を用いたが、N型のシリコン基板を用いることも可能である。
本発明にかかる固体撮像素子は、集光効率及び信頼性が高く、デジタルカメラ、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話、スキャナ、デジタル複写機及びファクシミリ等に利用できる。
本発明の一実施形態に係る固体撮像素子の断面図である。 従来の固体撮像素子の断面図である。
符号の説明
100 シリコン基板
101 受光部
102 読み出しゲート
103 電荷転送部
104 チャネルストップ
105 第1の絶縁膜
106 エッチングストッパ層(反射防止膜)
107 電荷転送電極
108 第2の絶縁膜
109 遮光膜
110 第3の絶縁膜
111 光導波路
112 空隙
113 パッシベーション膜
114 カラーフィルター
115 オンチップレンズ

Claims (5)

  1. 半導体基板表面に形成され、光電変換を行なう受光部と、
    前記半導体基板上に形成され且つ前記受光部上に凹部を有する絶縁膜と、
    前記凹部に形成され、入射光を前記受光部に集光する光導波路とを備え、
    前記光導波路の屈折率は前記絶縁膜の屈折率よりも大きく、
    前記光導波路の中央部に空隙を有することを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記空隙は、前記入射光の散乱を防ぐ所定の幅を有することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記所定の幅は、前記入射光の最短波長の1/10以下であることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。
  4. 前記受光部と前記光導波路との間に、酸化アルミニウムからなるエッチングストッパ層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
  5. 前記光導波路は、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化インジウム及び酸化ニオブのいずれか一つからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
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