JP2005327510A - 導電性微粒子及び異方性導電材料 - Google Patents

導電性微粒子及び異方性導電材料 Download PDF

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Abstract

【課題】接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れた導電性微粒子及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料を提供する。
【解決手段】樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成された導電性微粒子が、10%K値と破壊歪みとの両方が異なる導電性微粒子1と導電性微粒子2との混合物であり、導電性微粒子1は下記式(1)を満たす10%K値でありかつ破壊歪みが50%未満であり、導電性微粒子2は下記式(2)を満たす10%K値でありかつ破壊歪みが50%以上であり、2種類が同重量か、いずれか一方が他より20重量%以内で過剰に含有されている導電性微粒子。(R1 :導電性微粒子1の粒径、R2 :導電性微粒子2の粒径)
導電性微粒子1の10%K値:K1(N/mm2 )>15680R1(μm)-7/10 (1)
導電性微粒子2の10%K値:K2(N/mm2 )<11530R2(μm)-3/5 (2)
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性微粒子及び異方性導電材料に関し、詳しくは、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができる導電性微粒子、及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料に関する。
導電性微粒子は、バインダー樹脂や粘接着剤等と混合、混練することにより、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として広く用いられている。
これらの異方性導電材料は、例えば、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器において、基板同士を電気的に接続したり、半導体素子等の小型部品を基板に電気的に接続したりするために、相対向する基板や電極端子の間に挟み込んで使用されている。
上記異方性導電材料に用いられる導電性微粒子としては、従来から、金属粒子、プラスチック粒子や有機質無機質複合粒子を芯粒子としてその表面に無電解メッキ法にて金メッキ等を施した金属メッキ粒子が用いられている。有機質無機質複合粒子を芯粒子とした金属メッキ粒子については、例えば、特許文献1に記載されている。
上記金属粒子は、金属メッキプラスチック粒子や金属メッキ有機質無機質複合粒子に比べ、硬く、金バンプにくい込んでしまい、また復元性が乏しいため、基板やバンプの高さのばらつきを吸収できず、接続信頼性が低いのに対し、金属メッキプラスチック粒子や金属メッキ有機質無機質複合粒子は、金属粒子より柔らかく、復元力も高いため、基板やバンプの高さにばらつきがある場合でも電極端子間を比較的高い信頼性で接続することができる。
特開2003−183337号公報
しかしながら、多層基板を作製する過程でベアチップ間を3次元実装により接続する場合などは、異方性導電接着剤や異方性導電樹脂シートを接続面に配置して圧着しても、電極構造によっては異方性導電接着剤や異方性導電樹脂シートでは接続が難しい場合がある。これは、例えば、積層される半導体チップの電極端子面の形状やこれと接続される基板側の電極端子面の形状は必ずしも平面ではなく凹凸のある電極端子となっている場合があるからである。従って、場合によっては、対向する電極端子間の間隔が他の接続箇所に比べて狭かったり、逆に離れていたりしていることがあり、電極端子間の間隙の広い部位では圧着条件の設定が難しく設定が適当でなければ接続不良が起こることがある。
このような電極端子間の接続には、通常、電極端子間に高い圧着力が加わる条件で接続を行なっている。また、圧着時には一般的に150℃以上の温度がかかる。しかしながら、このような温度条件下、圧着力が強すぎると間隙の狭い電極端子間においては、金属メッキプラスチック粒子や金属メッキ有機質無機質複合粒子では、塑性変形したり破壊してしまい復元力が発生せず接続不良になる恐れがある。また、当然、圧着力が弱すぎると間隙の広い電極端子間においては、バインダー樹脂が集中して流入したりして、金属メッキ粒子と電極端子間のバインダー樹脂が排除されず接続不良になる恐れがある。
従って、対向する電極端子間の間隔が異なる電極端子面を異方性導電接着剤等の異方性導電材料で接続するには圧着条件の設定が難しいといった問題点がある。
特に、ICチップのバンプとしてメッキバンプの他に簡便に低コストで作製できるスタッドバンプがあるが、一般的にメッキバンプの高さのばらつきが±2μmであるのに対してスタッドバンプの高さばらつきは±4μm程度と大きく、このため、スタッドバンプ付きのICチップを配線基板に実装する場合にも上述のような接続不良が生じている。
本発明は、上記現状に鑑み、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れた導電性微粒子、及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成された導電性微粒子が、10%K値と破壊歪みとの両方が異なる、導電性微粒子1と導電性微粒子2との混合物であり、導電性微粒子1は、下記式(1)を満たす10%K値であり、かつ破壊歪みが50%未満であり、導電性微粒子2は、下記式(2)を満たす10%K値であり、かつ破壊歪みが50%以上であり、2種類の導電性微粒子は同重量で含有されているかあるいはいずれかの一方の導電性微粒子が他の導電性微粒子よりも20重量%以内の範囲で過剰に含有されている導電性微粒子を提供する。
導電性微粒子1の10%K値:K1 (N/mm2 )>
15680R1 (μm)-7/10 (1)
(R1 :導電性微粒子1の粒径)
導電性微粒子2の10%K値:K2 (N/mm2 )<
11530R2 (μm)-3/5 (2)
(R2 :導電性微粒子2の粒径)
また、請求項2記載の発明は、すくなくともいずれかの導電性微粒子が、表面に高さが0.04μm以上の突起を有する導電性微粒子である請求項1記載の導電性微粒子を提供する。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなる異方性導電材料を提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の導電性微粒子は、樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成された導電性微粒子が、10%K値と破壊歪みとの両方が異なる、導電性微粒子1と導電性微粒子2との混合物である。すなわち、本発明の導電性微粒子は、異なる圧縮特性を有する2種類の導電性微粒子の混合物からなるものである。
本発明の導電性微粒子の芯粒子となる樹脂粒子を得る方法は特に限定されず、例えば、乳化重合、懸濁重合、シード重合、分散重合、分散シード重合等の重合法による方法等が挙げられる。なかでも、重合後の樹脂粒子を分級せずとも均一な粒径の樹脂粒子が得られるのでシード重合法が好ましい。なお、シード重合法については、例えば、特開昭64−81810号公報等が知られている。
上記シード重合法の具体的方法としては、例えば、シード粒子を分散した水中に、エチレン性不飽和単量体からなる水性エマルジョンと、油溶性重合開始剤の水性エマルジョンとを添加し、シード粒子にエチレン性不飽和単量体及び油溶性重合開始剤を吸収させた後、エチレン性不飽和単量体を重合する方法が挙げられる。
なお、シード粒子の重量平均分子量は20000以下が好ましい。また、上記エチレン性不飽和単量体は、シード粒子1重量部に対して10〜500重量部とすることが好ましい。
本発明における樹脂粒子を形成するために用いるエチレン性不飽和単量体は特に限定されず、架橋性単量体又は非架橋性単量体のみから形成されてもよいし、架橋性単量体に加えて非架橋性単量体が併用されてもよい。なかでも、適度な圧縮特性を得るためには架橋性単量体が含まれることが好ましい。また、比較的硬質な導電性微粒子1を得るためには硬質性の架橋性単量体を用いることが好ましく、比較的柔軟な導電性微粒子2を得るためには柔軟性の架橋性単量体を用いることが好ましい。
上記硬質性の架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン及びその誘導体等のジビニルベンゼン系単量体等が挙げられる。また、上記柔軟性の架橋性単量体としては、例えば、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類等が挙げられる。ここで、(メタ)アクリレートとはメタクリレート又はアクリレートを意味する。上記架橋性単量体は、単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記非架橋性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル、アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート類等が挙げられる。上記非架橋性単量体は、単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記油溶性重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。
上記油溶性重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、0.1〜3重量部であることが好ましい。
また、重合に際しては必要に応じて界面活性剤、分散安定剤を用いてもよい。
本発明の導電性微粒子は、樹脂粒子を芯粒子とした表面に導電性金属層が被覆された粒子である。
上記導電性金属層に使用される金属は特に限定されず、例えば、ニッケル、金、銀、銅、コバルト又はこれらを主成分とする合金等が挙げられる。
上記導電性金属層は、例えば、無電解メッキ等により芯粒子を金属メッキして形成することができる。なお、金属メッキは単一の金属層であっても複数の金属からなる複層であってもよい。
本発明の導電性微粒子における導電性金属層の厚さは0.02〜5μmが好ましい。導電性金属層の厚さが0.02μm未満であると、金属層が薄く導電性が得られにくい。また、導電性金属層の厚さが5μmを超えると導電性微粒子が硬くなりすぎ電極端子間の間隔に追随して導電性微粒子が変形し難くなる。
なお、本発明の導電性微粒子の粒径は、1〜10μmであることが好ましい。また、導電性微粒子と電極との接触面積のばらつきが小さく安定した接続が得られるため、CV値(粒径分布の標準偏差を平均粒径で除して百分率とした値)は、10%以下であることが好ましい。
本発明における、10%K値、破壊歪み等の圧縮特性は、微小圧縮試験器を用いて求めることができる。
上記10%K値とは、例えば、特表平6−503180号公報に記載されているように、微小圧縮試験器(PCT−200、島津製作所社製)を用いてダイアモンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で、上記導電性微粒子を圧縮速度2.65mN/秒、最大試験荷重98mNで圧縮し、下記式(3)より求められる値である。
K(N/mm2 )=(3/√2)×F×S-3/2×R-1/2 (3)
F:導電性微粒子の10%圧縮変形における荷重値(N)
S:導電性微粒子の10%圧縮変形における圧縮変位(mm)
R:導電性微粒子の半径(mm)
上記破壊歪みとは、10%K値の測定方法と同様の方法で測定し、圧縮の過程において粒子が破壊されたときの圧縮変位の、粒子径に対する割合であり、下記式(4)より求められる値である。
破壊歪み(%)=(B/D)×100 (4)
B:導電性微粒子が破壊されたときの圧縮変位(mm)
D:導電性微粒子の直径(mm)
以下、本発明における10%K値及び破壊歪みの求め方を、図面を参照して説明する。図1に示すグラフは、2種類の導電性微粒子の圧縮特性を測定したチャートであり、横軸に変位、縦軸に荷重を表している。この測定例では、導電性微粒子の粒径は、共に4.2μmである。10%K値は、粒径の10%が圧縮変形されたとき(この測定例では0.42μm)の荷重値を用い、上記式(3)により求めることができる。破壊歪みは、圧縮により粒子破壊が起こったときの変曲点1での変位を用い、上記式(4)により求めることができる。
本発明においては、導電性微粒子1は、下記式(1)を満たす10%K値であり、かつ破壊歪みが50%未満であり、導電性微粒子2は、下記式(2)を満たす10%K値であり、かつ破壊歪みが50%以上であることが必要である。
導電性微粒子1の10%K値:K1 (N/mm2 )>
15680R1 (μm)-7/10 (1)
(R1 :導電性微粒子1の粒径)
導電性微粒子2の10%K値:K2 (N/mm2 )<
11530R2 (μm)-3/5 (2)
(R2 :導電性微粒子2の粒径)
導電性微粒子1の10%K値が上記式(1)の範囲であり、かつ破壊歪みが50%未満であると、導電性微粒子1は、比較的硬く、破壊歪みの小さいものとなる。また、導電性微粒子2の10%K値が上記式(2)の範囲であり、かつ破壊歪みが50%以上であると、導電性微粒子2は、比較的軟らかく、破壊歪みの大きいものとなる。従って、導電性微粒子1と導電性微粒子2とを混合して用いることにより、硬いものと軟らかいものとの異なる圧縮特性を有する2種類の導電性微粒子の混合物を用いることになる。これにより、接続すべき電極端子間の間隔に広狭のばらつきがある場合でも良好に接続することができる。
本発明においては、導電性微粒子1及び導電性微粒子2の2種類の導電性微粒子は、同重量で含有されているかあるいはいずれかの一方の導電性微粒子が他の導電性微粒子よりも20重量%以内の範囲で過剰に含有されていることが必要である。
導電性微粒子1と導電性微粒子2との混合割合が上述の範囲を外れる場合は、電極端子間の間隔のばらつきに追随し難くなることがある。
本発明の導電性微粒子は、芯粒子である樹脂粒子を形成する架橋性単量体と非架橋性単量体との割合を調整することにより、目的とするそれぞれの10%K値と、破壊歪みが得られる。
すなわち、導電性微粒子1となる導電性微粒子は芯粒子である樹脂粒子を硬質性の架橋性単量体を用いることにより得ることができる。よって、導電性微粒子1は、少なくとも樹脂粒子を形成するエチレン性不飽和単量体のうち硬質性の架橋性単量体を70重量%以上とすることが好ましい。
また、導電性微粒子2となる導電性微粒子は芯粒子である樹脂粒子を柔軟性の架橋性単量体を用いることにより得ることができる。よって、導電性微粒子2は、少なくとも樹脂粒子を形成するエチレン性不飽和単量体のうち柔軟性の架橋性単量体を70重量%以上とすることが好ましい。
本発明の導電性微粒子は、導電性微粒子1及び導電性微粒子2のすくなくともいずれかの導電性微粒子が、表面に高さが0.04μm以上の突起を有することが好ましい。高さが0.04μm未満であるとバインダー樹脂を突き抜け難くなることがある。圧着時の圧着力が低いと導電性微粒子と電極端子とが離れ易く導電性微粒子と電極端子との接触面にバインダー樹脂が流入し易いが、導電性微粒子表面に突起を有すると、流入したバインダー樹脂を突き抜けて電極端子と接触できるため電極間隔の広い端子間であっても良好に接続できる。
本発明の導電性微粒子の表面に突起を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、芯粒子の表面に金属メッキする際にメッキ金属を異常析出させ突起を形成する方法、金属微粒子や樹脂微粒子を芯粒子に付着させた後、金属メッキする方法等が挙げられる。
本発明における導電性微粒子の導電性金属層の厚さ、及び導電性微粒子表面の突起の高さは、透過電子顕微鏡(TEM)による導電性微粒子の断面観察により求めることができる。倍率としては、観察しやすい倍率を選べばよいが、例えば5万倍が用いられる。
なお、上記導電性微粒子表面の突起の高さは、最表面を形成する基準表面から突起として現れている高さを測定し求めることができる。
本発明の異方性導電材料は、上述した本発明の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなるものである。
上記異方性導電材料としては、本発明の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されていれば特に限定されるものではなく、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等が挙げられる。
本発明の異方性導電材料の作製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して導電性組成物を作製した後、この導電性組成物を必要に応じて有機溶媒中に均一に溶解(分散)させるか、又は加熱溶融させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなるように塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、作製しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の作製方法をとればよい。また、絶縁性の樹脂バインダーと、本発明の導電性微粒子とを、混合することなく、別々に用いて異方性導電材料としてもよい。
上記絶縁性の樹脂バインダーの樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型等のいずれの硬化形態であってもよい。
本発明の異方性導電材料には、絶縁性の樹脂バインダー、及び、本発明の導電性微粒子に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤の1種又は2種以上が併用されてもよい。
(作用)
本発明の導電性微粒子は、異なる圧縮特性を有する2種類の導電性微粒子の混合物からなっているため、電極間隔の広い部位においても電極間隔の狭い部位においても良好に接続できる。導電性微粒子1は、広い電極端子間において集中的に流入するバインダー樹脂をその硬質な特性によりバインダー樹脂を容易に排除して電極端子同士を良好に接続する。
一方、電極の狭い部位においては導電性微粒子2は、柔軟な特性により容易に圧縮され破壊歪みが大きい特性により復元力がなくなる程に破壊されないために電極端子同士を良好に接続する。また、狭い部位において導電性微粒子1は破壊歪みが小さいために圧縮過程において容易に破壊され端子間接続に悪い影響を及ぼすような復元力は発生しない。
このため、本発明の導電性微粒子を使用した異方性導電材料は、適用可能な圧力範囲が広くなり、電極端子間の接続を行う場合に、バンプの高さのばらつき、基板の平坦度等に応じて適切な圧力条件を選択することが可能となる。
本発明の導電性微粒子は、上述の構成よりなるので、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れたものを得ることができる。また、該導電性微粒子を用いた異方性導電材料は、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(導電性微粒子1の作製)
シード粒子として0.8μmのスチレン粒子5gと、イオン交換水500gと、5重量%のポリビニルアルコール水溶液100gとを混合し超音波を加え分散させた後、セパラブルフラスコに入れて均一に撹拌した。
次に、ジビニルベンゼン160gを、油溶性重合開始剤である過酸化ベンゾイル12g、ラウリル硫酸トリエタノールアミン9g、エタノール118gを添加したイオン交換水1035gより調製した乳化液を数回に分けてセパラブルフラスコに加え、12時間撹拌を行いシード粒子にモノマーを吸収させた。
その後、5重量%のポリビニルアルコール水溶液500gを加え窒素ガスを導入し90℃、9時間反応させ平均粒径4μmの樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の表面に無電解ニッケルメッキを行い、約0.08μmのニッケルメッキ層を形成させた。更に、置換金メッキを行い、約0.03μmの金メッキ層をニッケルメッキ層の上に形成させ導電性微粒子1を得た。
得られた導電性微粒子1の10%K値は8938(N/mm2 )であり、破壊歪みは43%であった。なお、上記式(1)の右辺は5742(μm)-7/10であり、導電性微粒子1は上記式(1)を満たす10%K値であった。導電性微粒子1の圧縮特性を測定したチャートを図1に示した。
(導電性微粒子2の作製)
導電性微粒子1の作製において、ジビニルベンゼン160gを用いる代わりに、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート132g及びジビニルベンゼン28gを用いたこと以外は同様にして導電性微粒子2を得た。
得られた導電性微粒子2の10%K値は4488(N/mm2 )であり、破壊歪みは57%であった。なお、上記式(2)の右辺は4874(μm)-3/5 であり、導電性微粒子2は上記式(2)を満たす10%K値であった。導電性微粒子2の圧縮特性を測定したチャートを図1に示した。
得られた導電性微粒子1と得られた導電性微粒子2とを同重量で混合し、導電性微粒子を得た。
(実施例2)
実施例1と同様にして得られた2種類の樹脂粒子を用いた。得られた2種類の樹脂粒子の表面にそれぞれ無電解ニッケルメッキを行うときに、粒径約0.05μmのニッケル粒子を添加し、樹脂粒子表面に約0.08μmのニッケルメッキ層を形成させた。更に、置換金メッキを行い、約0.03μmの金メッキ層を形成して突起を有する導電性微粒子1及び導電性微粒子2を得た。得られた導電性微粒子1及び導電性微粒子2の表面にはニッケル粒子に由来する高さが0.05μmの突起が形成された。
得られた導電性微粒子1と得られた導電性微粒子2とを同重量で混合し、導電性微粒子を得た。
(比較例1)
実施例1で得られた導電性微粒子1のみを使用して導電性微粒子とした。
(比較例2)
実施例1で得られた導電性微粒子2のみを使用して導電性微粒子とした。
(実施例3)
フェノキシ樹脂(トルエン/酢酸エチル=50/50の混合溶剤に溶解)50重量%、エポキシ樹脂40重量%、潜在硬化剤10重量%の比率で混合したものに、実施例1で得られた導電性微粒子を10重量%となるように分散させ、PETフィルムに塗工装置を用いて塗布し、熱風乾燥によりACF(異方性導電フィルム)を作製した。
得られたACFを用いて、20μmの高さのスタッドバンプをもつICチップを配線基板に180℃で30秒間熱圧着することにより実装した。
実装したICチップをPCT試験(121℃、0.2026MPa、湿度100%の高温高湿槽内中に1000時間保持)を行い、導通が失われるまでの時間を計測した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例2で得られた導電性微粒子を用いたこと以外は実施例3と同様にしてACFを作製し、同様にPCT試験を行い、導通が失われるまでの時間を計測した。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
比較例1で得られた導電性微粒子を用いたこと以外は実施例3と同様にしてACFを作製し、同様にPCT試験を行い、導通が失われるまでの時間を計測した。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
比較例2で得られた導電性微粒子を用いたこと以外は実施例3と同様にしてACFを作製し、同様にPCT試験を行い、導通が失われるまでの時間を計測した。評価結果を表1に示す。
Figure 2005327510
表1より、実施例1と実施例2で得られた導電性微粒子を用いた実施例3と実施例4のACF(異方性導電フィルム)は、長時間導通状態が続いた。
一方、導電性微粒子1を単独で用いた場合の比較例3、及び導電性微粒子2を単独で用いた場合の比較例4は、短時間で導通が失われた。
このことより、導電性微粒子1、2は、その圧縮特性によりそれぞれ別に導通に寄与していることがわかる。
本発明によれば、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れた導電性微粒子、及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料を提供できる。
本発明における10%K値及び破壊歪みの求め方の説明図である。
符号の説明
1 変曲点

Claims (3)

  1. 樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成された導電性微粒子が、10%K値と破壊歪みとの両方が異なる、導電性微粒子1と導電性微粒子2との混合物であり、
    導電性微粒子1は、下記式(1)を満たす10%K値であり、かつ破壊歪みが50%未満であり、
    導電性微粒子2は、下記式(2)を満たす10%K値であり、かつ破壊歪みが50%以上であり、
    2種類の導電性微粒子は同重量で含有されているかあるいはいずれかの一方の導電性微粒子が他の導電性微粒子よりも20重量%以内の範囲で過剰に含有されていることを特徴とする導電性微粒子。
    導電性微粒子1の10%K値:K1 (N/mm2 )>
    15680R1 (μm)-7/10 (1)
    (R1 :導電性微粒子1の粒径)
    導電性微粒子2の10%K値:K2 (N/mm2 )<
    11530R2 (μm)-3/5 (2)
    (R2 :導電性微粒子2の粒径)
  2. すくなくともいずれかの導電性微粒子が、表面に高さが0.04μm以上の突起を有する導電性微粒子であることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 請求項1又は2記載の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなることを特徴とする異方性導電材料。

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