JP2005316746A - 接近物体報知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 接近物体報知装置に関し、車両の状態に応じた接近物体の検出及び報知によって運転者や乗員に対して煩わしさを感じさせず、優れた省電力性を実現できるようにする。
【解決手段】 車両2が走行中又は発進可能な停止中であることを接近物体検出開始条件とし、該接近物体検出開始条件が成立すると、車両2へ接近する接近物体の検出を開始し、該接近物体検出開始条件が成立しなければ、該接近物体の検出を開始しない接近物体検出手段12と、該接近物体の検出を報知する報知手段5とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等において自車両へ接近する物体を検出して運転者や乗員へ報知する接近物体報知装置に関する。
従来より、自動車等の安全性を向上させるために、様々な技術が開発されている。例えば、車両のノーズ(前端)部に左右側方を撮像する撮像カメラを設け、撮像した画像(いわゆるノーズビュー画像)をモニタ装置等に表示して、運転者や乗員の肉眼目視の補助を行う技術が開発されている。このような技術においては、一般に、撮像画像を表示するモニタ装置がテレビ画像やカーナビゲーション画像(ナビ画像)等を表示する車載モニタと兼用されるようになっており、車両の走行時にはテレビ画像やナビ画像が表示され、車両が交差点やT字路に差し掛かって一時停止したときには自動的にノーズビュー画像の表示に切り換わるようになっている。
また、特許文献1には、車両前部に取り付けられて左右側方の画像を撮像しそれを車室内のモニタ装置(ディスプレイ)に表示する車両用カメラ装置において、車両の停止以前又は所定の低速度走行になる以前に、車速や減速度の大きさに応じて、装置を自動的にオン作動させる構成が記載されている。このような構成によれば、例えば、車両が交差点に差し掛かり運転者が左右確認を行おうとしたときには、一時停止するより以前に装置をオン作動させてノーズ部からの左右側方の撮像画面をディスプレイに映し出すことができ、運転者は余裕を持ってスピーディかつスムーズに左右確認を行うことができ、一方、渋滞によるノロノロ運転時には装置をオン作動させず、テレビ画像やナビ画像等を妨げないようにすることができるようになっている。
一方、このようなモニタ装置の撮像画像において、撮像画像内における移動物体をオプティカルフローを利用して検出する技術も開発されている。オプティカルフローとは、画像上の2次元速度ベクトル場、すなわち、動画像中の運動物体の見かけの速度場のことである。このような技術では、例えば、所定周期で撮像された連続する2枚の画像間において、同一の対象物として認識可能な点を特徴点として設定(演算処理によって検出)し、この特徴点の移動(移動方向と移動距離)をベクトル(このベクトルがオプティカルフローベクトルであり、単にフローベクトルとも称され、また、このベクトルのことがオプティカルフローと称されることもある)として算出する。そして、撮像した画像内の全領域において、この特徴点とフローベクトルとを算出することで、画像内の移動物体の位置,移動方向等の情報を認識できるようになっている。
また、例えば、特許文献2には、車両の走行方向(車両の進行方向である前方)の撮像画像のオプティカルフローを求める演算処理において、画像上における道路外の風景に相当する領域を省いて演算を行う構成が記載されている。具体的には、画像上の無限遠点から画面の下方両隅部に引いた直線によって囲まれる下方部分と無限遠点の周辺の部分とを含む領域についてのみ、オプティカルフローを求めるようになっている。これにより、画像内の全領域においてオプティカルフローを求めるのに比較して、演算量を削減することができ、処理時間を短縮して高速化することができるようになっている。
また、車両の左右側方を撮像したノーズビュー画像から、オプティカルフローを利用して自車両へ接近する車両等の移動物体を認識したときに、移動物体が接近していることを乗員へ報知するとともに、車両を自動的に制動して、衝突を回避する技術が開発されている。
例えば、特許文献3には、ノーズビューカメラの撮像画像から検出された自車両へ接近する移動物体(移動体)が、自車両が現状のまま走行を継続したときに衝突する恐れがあるか否かを判断する判断手段と、自車両と移動物体との衝突を回避するための措置(衝突回避措置)を自動的に採る衝突回避指令手段とを備えた車両用衝突回避装置において、衝突回避指令手段が、予め設定された車速閾値に基づいて車速を弁別し、その弁別結果に応じて自動的に車両を制動したり、あるいは、自車両の加速を一時的に抑制するといった異なる内容の制御を実施する構成が記載されている。
このような構成によって、例えば交差点への進入時に、自車両に衝突する恐れのある他の車両を事前に検出して、乗員や運転者が衝突回避措置を講じる余裕を生じさせることができ、また、そのときの車速に応じて装置自ら衝突回避のための適切な措置を行って運転をアシストすることで、安全性を向上させることができるようになっている。
特許第3287817号公報 特許第3398934号公報 特開2001−101592号公報
ところで、特許文献2や特許文献3に記載の技術では、接近する移動物体の検出がノーズビューカメラの作動時に常に行われるようになっている。そして、ノーズビューカメラは、特許文献1に記載の技術のように、車速や減速度に応じて作動するようになっている。
したがって、上述のような交差点への進入時等だけでなく車両が駐車している状態であっても、ノーズビューカメラが作動して接近物体の検出を開始してしまうことがあり、例えば、駐車場での駐車中に、自車両の前方を通過する歩行者を接近物体と捉えて、報知を開始したり衝突回避措置を採ってしまい、このような車両の状態にそぐわない報知や接近物体の認識が運転者や乗員に対して煩わしさを感じさせることがある。
また、このような車両の状態にそぐわない報知や接近物体の認識制御によって、必要のないバッテリ電力が浪費されてしまうという課題もある。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、車両の状態に応じた接近物体の検出及び報知によって運転者や乗員に対して煩わしさを感じさせず、省電力性に優れた接近物体報知装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の接近物体報知装置(請求項1)は、車両が走行中又は発進可能な停止中であることを接近物体検出開始条件とし、該接近物体検出開始条件が成立すると、車両へ接近する接近物体の検出を開始し、該接近物体検出開始条件が成立しなければ、該接近物体の検出を開始しない接近物体検出手段と、該接近物体の検出を報知する報知手段とを備えたことを特徴としている。
また、該車両の変速段を検出する変速段検出手段を備え、該接近物体検出手段は、該変速段検出手段によって検出された該変速段が走行段であるときに、該接近物体検出開始条件として該車両が走行中であると判定することが好ましい(請求項2)。
また、該車両の乗員の操作により、該車両が発進可能な停止中であると判定する該変速段を選択する開始条件設定手段を備えることが好ましい(請求項3)。
また、該接近物体検出手段は、該車両の変速段が中立段であるときに、該接近物体検出開始条件として該車両が発進可能な停止中であると判定することが好ましく(請求項4)、又は、接近物体検出手段は、該車両の変速段が中立段又は駐車段であるときに、該接近物体検出開始条件として該車両が発進可能な停止中であると判定することが好ましい(請求項5)。
また、該車両に設けられて該車両の周囲の画像を撮像する撮像手段を備え、該接近物体検出手段は、該撮像手段により撮像された該画像に基づいて該接近物体を検出することが好ましい(請求項6)。
また、該撮像手段により撮像された該画像に基づきオプティカルフローベクトルを算出するオプティカルフローベクトル算出手段を備え、該接近物体検出手段は、該オプティカルフローベクトル算出手段によって算出されたオプティカルフローベクトルに基づいて接近物体を検出することが好ましい(請求項7)。
また、該接近物体検出手段は、該オプティカルフローベクトル算出手段によって算出されたオプティカルフローベクトルのうち該画像中における該車両の進行方向へのベクトル成分を有するオプティカルフローベクトルに基づいて該接近物体を検出することが好ましい(請求項8)。
また、該報知手段は、該車両の進行方向へのベクトル成分を有するオプティカルフローベクトルの数及び大きさに応じた複数の報知態様を切り換えて、該接近物体の検出を報知することが好ましい(請求項9)。
本発明の接近物体報知装置(請求項1)によれば、予め設定された接近物体検出開始条件として、車両が走行中又は発進可能な停止中であるときに、車両へ接近する接近物体の検出,報知を行い、車両が走行中又は発進可能な停止中でないときにはこのような制御を行わないため、不必要な制御によって、運転者や乗員に対して煩わしさを感じさせることがない。また、接近物体の検出に係る演算量及び消費電力量を低減させることができる。
また、本発明の接近物体報知装置(請求項2)によれば、車両の変速段が走行段であるとき以外では、車両へ接近する接近物体の検出を行わず、接近物体の誤報知や誤認識を防止することができる。
また、本発明の接近物体報知装置(請求項3〜5)によれば、運転者や乗員の好みに応じて、車両へ接近する接近物体を検出する接近物体検出開始条件としての変速段情報を選択することができる。
また、本発明の接近物体報知装置(請求項6)によれば、一般的な撮像カメラを用いて自車両への接近物体を検出することができる。
また、本発明の接近物体報知装置(請求項7)によれば、撮像画像に基づきオプティカルフローベクトルを算出することで、自車両への接近物体を正確に検出することができる。
また、本発明の接近物体報知装置(請求項8)によれば、接近物体を容易に検出することができる。
また、本発明の接近物体報知装置(請求項9)によれば、接近物体のオプティカルフローベクトルの数及び大きさに応じた複数の報知態様を切り換えることによって、自車両への接近物体の危険度を判定することができ、危険度に応じた効果的な報知を行うことができるようになり、安全性を向上させることができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6は、本発明の一実施形態としての接近物体報知装置を示すもので、図1は本装置を備えた車両を示す模式的構成図、図2は本装置によるモニタ表示例としての表示画面内容の模式図、図3(a)〜(c)は本装置の接近物体検出手段における演算処理を説明するための模式図(いずれも左半分は車両の左側方のノーズビュー及びフローベクトル、右半分は車両の右側方のノーズビュー及びフローベクトルを示すもの)であり、また、図4は本装置における制御を説明するためのフローチャート、図5は本装置におけるノーズビューカメラの撮像領域を示す模式的平面図、図6は本装置を備えた駐車時の車両を示す模式的平面図である。
図1には、本発明の一実施形態としての接近物体報知装置1を搭載した車両2が示されており、本接近物体報知装置1は運転者や乗員へノーズビュー画像を提供して運転者や乗員の肉眼目視の補助を行うノーズビューモニタ装置として備えられている。
すなわち、車両2は、車両2の左右側方を撮像するノーズビューカメラ(撮像手段)3,車両2の走行速度信号を検出する車速センサ4,ノーズビューカメラ3の作動スイッチとしてのノーズビューカメラスイッチ6,運転者による変速レバー18の操作状態を検出するシフトポジションセンサ(変速段検出手段)8,運転者の操作によって接近物体の検出条件を変更する条件設定スイッチ(開始条件設定手段)9,電子制御ユニット(ECU)10,ノーズビューカメラ3によって撮像された画像を表示するためのモニタ(報知手段)5を備えて構成されている。
ノーズビューカメラ3は、車両2のノーズ(前端)部の左右端部に一対設けられており、車両の左側方と右側方とを同時に撮像することができるようになっている。
また、モニタ5は、ノーズビューカメラ3で撮像された左右側方の画像を表示するようになっている。本実施形態では、図2に示すように、車両2の右側方の画像をモニタ画面における右半分の領域に表示すると同時に、車両2の左側方の画像をモニタ画面における左半分の領域に表示するようになっている。これにより、乗員は車両の左右側方を同時に確認することができるようになっている。
左右各々のノーズビューカメラ3によって撮像される領域は、本実施形態においては、図5に示すように、車両2の車幅方向の左右側方であって、車両2の進行方向に対して垂直な方向よりも僅かに前方を指向するようになっている。これにより、車両2の左側方の画像内においては、車両の進行方向が画像上の右側方向となり、一方、右側方の画像内においては、車両の進行方向が画像上の左側方向となる。また、図2に示すように、左側方の画像内において車両2の前方道路を車両2に接近しつつある車両21は、画像上では右方向へ移動しながら拡大するように表示されることになり、一方、右側方の画像内において車両2の前方道路を車両2に接近しつつある車両22は、画像上では左方向へ移動しながら拡大するように表示されることになる。
車速センサ4は、車輪の回転数情報を検出して、その回転数情報をECU10へ入力するようになっている。なお、ECU10は、入力された車輪の回転数情報に基づいて車両2の走行速度Vを算出するようになっている。
ノーズビューカメラスイッチ6は、ノーズビューカメラ3の作動のオン/オフを切り換えるスイッチになっており、ノーズビューカメラスイッチ6がオフに操作されているときにはノーズビューカメラ3が作動しないようになっている。また、ノーズビューカメラスイッチ6がオンに操作されているときには、所定の条件(接近物体検出開始条件)が成立するとノーズビューカメラ3が作動するようになっている。
接近物体検出開始条件は、本実施形態においては、ECU10で算出された車両2の走行速度Vが予め設定された所定速度V0(低速の状態に対応する過度に大きくない速度であり、例えば10km/h)よりも小さく、かつ、変速段の状態が、条件設定スイッチ9によって選択された変速段の条件を満たすこと、である。なお、この変速段の条件については後述する。
なお、モニタ5は、ノーズビューカメラ3が作動しているときにはその撮像画像を表示するが、ノーズビューカメラ3が作動していないときには別の画像、例えばテレビ画像やカーナビゲーション画像を表示する、一般的な車載モニタとして機能するようになっている。
通常の走行時において、テレビ画像やカーナビゲーション画像を継続的に表示させた状態で、ノーズビューカメラスイッチ6がオンになっていれば、車両2が交差点やT字路へ進入しようとするとき、所定速度V0より車両の速度が減速した時点で、自動的にノーズビューカメラ3が作動し、左右側方の画像がモニタ5に表示されるようになっている。つまり、乗員が意識しなくても、自動的に画像がテレビ画像やカーナビゲーション画像から左右側方の画像に切り換わるようになっている。また、走行速度Vが所定速度V0以上のときには、ノーズビューカメラ3が作動せず、一般的な車載モニタとしてテレビ画像やカーナビゲーション画像の表示を継続するようになっている。
また、ノーズビューカメラスイッチ6をオフにしておけば、上述のノーズビューカメラ作動条件が成立したとしても、ノーズビューカメラ3を作動させないことができるようになっている。
シフトポジションセンサ8は、運転者による変速レバー18の操作状態を検出し、検出結果をECU10へ出力するようになっている。なお、本実施形態では、車両2が自動変速機を備えており、シフトポジションセンサ8が自動変速機の変速レバー18によって選択されている変速段を検出するようになっている。
ECU10は、ノーズビューカメラ3で撮像された左右側方の各々の撮像画像のオプティカルフローを算出して、自車両2へ接近する移動物体を検出するとともに、それを運転者や乗員へ報知し、接近する移動物体の危険度に応じて車両2を自動的に制動することができるようになっている。まず、ECU10は、撮像画像のオプティカルフローベクトルを算出するオプティカルフロー算出部(オプティカルフローベクトル算出手段)11と、オプティカルフロー算出部11で算出されたオプティカルフローベクトルに基づいて自車両への接近物体を検出する接近物体検出部(接近物体検出手段)12と、これらの算出,検出結果を出力する出力部13とを備えて構成されている。なお、以下の説明では、各オプティカルフローベクトルについては、単にフローベクトルと呼び、これらのフローベクトルの集合体については、オプティカルフローと呼ぶことにする。
オプティカルフロー算出部11は、ノーズビューカメラ3が撮像した左右側方の各々の画像のオプティカルフローを個別に算出することができるようになっており、左側方の画像(すなわち、図2における左半分の領域の画像)のオプティカルフローと、右側方の画像(すなわち、図2における右半分の領域の画像)のオプティカルフローとを、それぞれ算出するようになっている。なお、オプティカルフローの算出については、ノーズビューカメラ3が撮像した画像のうち連続する2枚の画像間において、同一の対象物に対応する点を特徴点として算出(演算処理によって検出)し、この特徴点の移動方向と移動距離とをフローベクトルとして算出する方法が用いられるようになっている。また、撮像した画像内の全領域においてフローベクトルが算出されて、画像内の移動物体の位置,移動方向等の情報を認識できるようになっている。
接近物体検出部12は、オプティカルフロー算出部11で算出されたフローベクトルに基づいて、車両2へ接近する物体を検出するようになっている。具体的には、左右側方の画像中において、車両2の進行方向側への勾配を有するフローベクトルに基づいて、自車両2への接近物体を検出するようになっている。例えば、左側方の画像では、画像上で右方向のベクトル成分を有するフローベクトルを抽出し、一方、右側方の画像では、画像上で左方向のベクトル成分を有するフローベクトルを抽出する。そして、抽出されたフローベクトルが、車両2に接近する接近物体(すなわち、フローベクトルを有する移動物体のうち、自車両2に接近する物体)によるフローベクトルであると判断し、接近物体を認識するようになっている。
つまり、単にオプティカルフローを利用して移動物体を認識しただけでは、その移動物体が自車両2に接近しているかどうかを判断することが困難であるが、本実施形態においては、接近物体検出部12が、オプティカルフロー算出部11で認識された移動物体のうち、自車両2へ接近する物体のフローベクトルを、それが存在する領域とその方向とに基づいて抽出,選別して認識することで、自車両2に対して接近している、ひいては、自車両2にとって危険である可能性のある移動物体を認識するようになっているのである。
ただし、接近物体検出部12における接近物体の検出は、上述の接近物体検出開始条件が成立する場合にのみ実施されるようになっている。
本実施形態においては、接近物体検出開始条件のうち、変速段の条件が複数設定されており、それらの複数の変速段の条件から条件設定スイッチ9の操作状態に応じていずれか1つの条件が選択されて、変速段の条件が判定されるようになっている。
条件設定スイッチ9は、図1に示すように、第1の変速段条件に対応する第1スイッチ91と、第2の変速段条件に対応する第2スイッチ92と、第3の変速段条件に対応する第3スイッチ93とを備えている。つまり、条件設定スイッチ9の第1スイッチ91がオンに操作されている状態では、接近物体検出部12において、変速段の条件として第1の変速段条件が選択され、第2スイッチ92がオンに操作されている状態では、変速段の条件として第2の変速段条件が選択され、第3スイッチ93がオンに操作されている状態では、変速段の条件として第3の変速段条件が選択されるようになっている。
なお、これらのスイッチ91〜93は、互いに排他的に選択されるよう構成されており、運転者や乗員に操作されると、いずれか1つのスイッチのみがオンの状態となるようになっている。つまり、条件設定スイッチ9は、予め設定された複数の接近物体検出開始条件のうちからいずれか一つを接近物体検出開始条件として設定する開始条件設定手段として機能しており、乗員の操作に応じて、車両が発進可能な停止中であると判定する変速段を選択して設定するようになっている。
第1の変速段条件は、変速段が走行段であることとなっており、第2の変速段条件は、変速段が走行段又は中立段であることとなっており、第3の変速段条件は、変速段が走行段又は中立段又は駐車段であること、となっている。
つまり、第1スイッチ91がオンに操作されている状態では、車速Vが所定速度V0よりも小さく、かつ、変速段の状態が走行段であるときに、接近物体検出部12において接近物体の検出が開始されるようになっており、仮に変速段の状態が中立段,駐車段であるときには接近物体の検出が開始されないようになっている。この場合、変速レバー18が走行段であるときは、車両が走行中又は発進可能な停止中であると判定されて、接近物体検出開始条件が満たされることになる。
一方、第2スイッチ92がオンに操作されている状態では、車速Vが所定速度V0よりも小さく、変速段の状態が走行段又は中立段であるときに、接近物体の検出が開始され、また、第3スイッチ93がオンに操作されている状態では、車速Vが所定速度V0より小さければ、変速段の状態が走行段,中立段及び駐車段のいずれの状態であっても、接近物体の検出が開始されるようになっている。
このように、運転者によるスイッチ操作によって変速段の条件が変更されるようになっているのは、以下の理由による。すなわち、一般に車両の駐車時には、自車両への接近物体を検出・報知する必要がなく、また、駐車時に接近物体の検出や報知を行うことで、却って運転者や乗員に対して煩わしさを感じさせてしまうことがある。そのため、接近物体検出開始条件として、車両の変速段が走行段であることを判定するように構成することで、駐車時の接近物体の検出や報知を防止することができる。
しかし、運転者によっては、走行中の一時停止時において、変速レバー18を走行段から中立段や停車段へ操作する場合がある。例えば、アイドリング時の燃費を向上させる目的で、駆動輪への動力伝達が不必要な状態では変速レバー18をニュートラル(中立段)に操作する運転者や、一時停止時においてクリープや路面の傾斜による前進を防止するために変速レバー18をパーキング(停車段)に操作する運転者にとっては、変速レバー18が走行段でなくても、接近物体の検出を行いたいという状況が想定されうる。したがって、運転者の操作の癖や好みに応じて、接近物体の検出を行う変速段の条件を選択できるように、条件設定スイッチ9が設けられているのである。
なお、第2スイッチ92がオンに操作されている場合、変速レバー18が中立段であるときには、接近物体検出部12において、車両2が発進可能な停止中であると判定されて、接近物体検出開始条件が成立すると判定されることになる。また、第3スイッチ93がオンに操作されている場合は、変速レバー18が中立段又は駐車段であるときに、接近物体検出部12において、車両2が発進可能な停止中であると判定されて、接近物体検出開始条件が成立すると判定されることになるのである。
言い換えると、本実施形態においては、接近物体検出開始条件としての、車両が発進可能な停止中であるか否かの判断は、単に変速レバー18の状態のみによって判定されるものではなく、運転者や乗員の操作による条件設定スイッチ9の選択状態と、変速レバー18の変速段状態とから判定されているのである。
出力部13は、接近物体検出部12が車両2への接近物体を検出したときに、モニタ5上に接近物体が検出されたことを表示するとともに、モニタ5に付属のスピーカ等から音声等によって乗員へ報知するようになっている。ここで、出力部13は、接近物体検出部12で検出された車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルの大きさと数とに基づいて、複数の報知態様を切り換えて、画像を表示するとともに接近物体の検出を報知するようになっている。
つまり、車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルの大きさに着目すれば、そのフローベクトルが大きい場合には、たとえそのフローベクトルを発生させている接近物体が自車両2から離れた距離にあったとしても、高速で自車両2に接近していることになるため自車両2にとって危険である可能性が高く、一方、その移動物体がたとえ高速で自車両2に接近していなくても、自車両2にとって近い距離にあれば、その移動物体が危険である可能性が高いことに変わりはなく、この場合にも車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルが大きくなる。
したがって、車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルの大きさの増大に伴って、接近物体の車両2に対する危険度が上昇するものとして、その危険度に応じた複数の報知モードを切り換えて、画面表示,報知を実施するようになっているのである。
また同様に、自車両2への接近物体が多い、又は、自車両2と接近物体との距離が近いときには、車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルの数が増大することになるため、フローベクトルの数の増大に伴って、接近物体の車両2に対する危険度が上昇するものとして、その危険度に応じた複数の報知モードを切り換えて、画面表示,報知を実施する。
本実施形態においては、出力部13は、「危険度小報知モード」,「危険度大報知モード」といった複数の報知モードを備えており、接近物体検出部12が検出した接近物体のフローベクトルの大きさと数とに基づいて、これらの報知モードを切り換えるように構成されている。
すなわち、車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルについて、その大きさが予め設定された所定の大きさよりも大きなものが検出された場合、又は、予め設定された所定数以上検出された場合には、出力部13が「危険度大報知モード」に設定され、それ以外の場合には、出力部13が「危険度小報知モード」に設定される。
「危険度小報知モード」において、出力部13は、接近物体によるフローベクトルのひとつを矢印で画面表示し、音声によって接近物体の検出を報知する(例えば、「周囲に注意してください」とアナウンスする等)ようになっている。
また、「危険度大報知モード」において、出力部13は、接近物体検出部12が検出した接近物体に対応する画面上の領域を強調表示(例えば、輝度や色調を変化させる等)するとともに、接近物体による全てのフローベクトルを矢印で画面表示し、さらに音声によって危険度が高いことを乗員へ報知する(例えば、「接近している車両がありますので特に注意してください」とアナウンスする等)ようになっている。
なお、出力部13は、ノーズビューカメラ作動条件が成立しなくなった(例えば、V≧V0になった場合等)ときにも、その旨を乗員へ報知するようになっている。
[制御フローチャート]
本実施形態にかかる接近物体報知装置1は上述のように構成され、図4に示すフローチャートに従って、以下のように制御が行われる。なおこのフローは、常時ECU10において所定のサイクル(例えば、ノーズビューカメラ3の撮像サイクルに同期するサイクル)毎に実行されている。
まず、ステップA10では、ノーズビューカメラスイッチ6がオンになっているか否かが判定される。オンになっていればステップA20へ進み、オフになっていればこのフローを終了する。次に、ステップA20では、車両の走行速度Vが所定速度V0よりも小さいか否かが判定され、V<V0の場合にはステップA30へ進み、V≧V0の場合にはこのフローを終了する。
続くステップA30〜A70では、接近物体の検出にかかる変速段条件が成立するか否かが判定される。
まず、ステップA30では、条件設定スイッチ9の第1スイッチ91がオンに操作されているか否かが判定され、オンのときにはステップA40へ進み、オフのときにはステップA50へ進む。
ステップA40では、第1の変速段条件が成立するか否かが判定される。すなわち、シフトポジションセンサ8からの変速段情報に基づいて、変速段が走行段(Dレンジ)であるか否かが判定される。ここで、変速段が走行段である場合には、ステップA80以降の接近物体を検出するフローへ進み、変速段が走行段でない場合には、そのままこのフローを終了する。
ステップA30において、第1スイッチがオフのとき、ステップA50へ進むと、第2スイッチ92がオンに操作されているか否かが判定され、オンのときにはステップA60へ進み、オフの時にはステップA70へ進む。
ステップA60では、第2の変速段条件が成立するか否かが判定される。すなわち、変速段が走行段又は中立段(Nレンジ)であるか否かが判定される。ここで、変速段が走行段又は中立段である場合には、ステップA80へ進み、変速段が走行段又は中立段でない場合には、そのままこのフローを終了する。
また、ステップA70では、第3の変速段条件が成立するか否かが判定される。すなわち、変速段が走行段又は中立段又は駐車段(Pレンジ)であるか否かが判定される。ここで、変速段が走行段又は中立段又は駐車段である場合にはステップA80へ進み、そうでない場合にはそのままこのフローを終了する。
ステップA80では、オプティカルフロー算出部11において、ノーズビューカメラ3が撮像した左右側方の画像における特徴点を個別に算出(抽出)し、ステップA90で全ての特徴点についてのフローベクトルを算出する。つまりここでは、左右側方のの各々の画像内における移動物体が認識されることになる。
続いて、ステップA100では、接近物体検出部12において、ステップA90で算出された全てのフローベクトルについて、車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するか否かが判定される。車両2の左側方の画像上のフローベクトルに対しては、画像上で右方向のベクトル成分を有するか否かが判定され、一方、車両2の右側方の画像上のフローベクトルに対しては、画像上で左方向のベクトル成分を有するか否かが判定される。つまり、ここでは、ステップA80で認識された移動物体のうち、車両2に接近する移動物体(接近物体)を他と区別して認識することになる。
ここで、車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルを検出しなかった場合には、接近物体がないということになるため、このフローを終了するが、上記のフローベクトルを検出した場合には、ステップA110へ進み、接近物体の検出を報知する。
なお、本実施形態では、出力部13において、接近物体を認識したことがモニタ5に表示されるとともに、音声によって乗員へ報知される。ここで、出力部13における乗員への報知は、ステップA100で検出された車両2の進行方向側へのベクトル成分を有するフローベクトルの大きさと数に応じて、報知モードが切り換えられる。
ステップA100で検出された接近物体のフローベクトルのうち、その大きさが予め設定された所定の大きさよりも大きいものが検出された場合、又は、予め設定された所定数以上の接近物体のフローベクトルが検出された場合には、出力部13が「危険度大報知モード」に設定され、接近物体に対応する画面上の領域が強調表示されるとともに、接近物体による全てのフローベクトルが矢印で画面表示され、さらに音声によって危険度が高いことが、乗員へ報知され、このフローを終了する。
また、ステップA100で検出された接近物体のフローベクトルのうち、その大きさが予め設定された所定の大きさよりも大きいものが検出されず、かつ、予め設定された所定数以上の接近物体のフローベクトルが検出されなかった場合には、出力部13が「危険度小報知モード」に設定され、接近物体によるフローベクトルのひとつが矢印で画面表示されて、音声によって接近物体の検出が乗員へ報知され、このフローを終了する。
[作用・効果]
以上のような制御により、具体的には以下のような作用・効果を奏する。
例えば、図5に示すようなT字路において、車両2が左右確認しながら幹線道路へ進入しようとする場合に、第1スイッチ91がオンに操作されており、車両2のノーズカメラスイッチ6がオンに操作されているとすると、車両2の変速段は走行段の状態であるから、幹線道路の手前で車両2の走行速度Vが所定速度V0よりも小さくなったときに、自動的にノーズビューカメラ3が作動し、左右側方の画像がモニタ5に表示される。これにより、乗員にモニタ5の画像の切り換えを意識させることなく、自動的に左右側方の画像をモニタ5へ表示させることができる。また、ノーズビューカメラ3が作動すると、ECU10において、撮像した画像におけるオプティカルフローの算出を開始する。
ここで、車両2が図5に示す位置に停止している場合には、図3(a)に示すように、ノーズビューカメラ3の位置が固定されているため、撮像した画像中において背景部分(画像上において車両21,22の背景となっている部分であり、ここでは、道路や建物,ガードレール,空といった移動しない対象を指す)にはフローベクトルが発生せず、車両2に接近する接近物体としての車両21,22によるフローベクトル(図3(a)中における黒矢印)のみが発生することになる。そして、このとき、車両21,22によるフローベクトルの方向は、車両21は左側方の画像内において右方向へのベクトル成分を有し、すなわち、画像内における車両2の進行方向側への勾配を持つことになる。一方、車両22は、右側方の画面内において左方向へのベクトル成分を有し、画像内における車両2の進行方向側への勾配を持つことになる。
したがって、接近物体検出部12において、左右側方の画像中において、車両の進行方向側への勾配を有するフローベクトルに基づいて、接近物体としての車両21,22を検出することができる。
また、車両2が図5に示す位置を低速で(走行速度V<V0で)走行している場合、つまり、乗員が左右確認を行いながらゆっくりと車両2を前進させている場合には、図3(b)に示すように、ノーズビューカメラ3の撮像位置の移動によって、撮像された画像中において背景部分にもフローベクトル(図3(b)中における白抜き矢印)が発生することになる。そして、車両21,22によるフローベクトルは、車両2が停止している場合に発生するであろうフローベクトル(すなわち、図3(a)に示された黒矢印のフローベクトル)と、ノーズビューカメラ3の位置移動によって発生する背景部分のフローベクトル(白抜き矢印のフローベクトル)との和としてのフローベクトル(図3(b)中における黒矢印)が発生することになる。また、背景部分のフローベクトルは、車両2が前進することによって、画像上において車両2の前進方向と逆方向への勾配を有するフローベクトルとして発生することになる。
したがって、車両2をゆっくり前進させることによって、車両21,22によるフローベクトルの大きさと方向は変形を受けることになるが、車両2が低速で徐行している場合には大きな変形を受けず、画像上において車両2の進行方向側への勾配を持つことができる。また、たとえ、車両21,22によるフローベクトルのうち、車両の進行方向側への勾配と、背景部分のフローベクトルとが等しくなったとしても、車両21,22によるフローベクトルは、車両2への接近によって画像上において拡大するような方向、すなわち、画像上における上下方向へのベクトルをも有しているため、車両21,22によるフローベクトルが打ち消されることはない。
このとき、車両21,22によるフローベクトルの方向は、図3(c)に示すように、画像中において車両2の進行方向側の勾配を有するベクトル方向であり、左側方領域においては右方向のベクトル成分を有する方向、右側方領域においては左方向のベクトル成分を有する方向である。換言すると、左側方領域においては鉛直方向から時計回りに180度の範囲の方向のフローベクトルであり、右側方領域においては鉛直方向から反時計回りに180度の範囲の方向のフローベクトルである。
そして、接近物体検出部12において、左右側方の画像中において、車両の進行方向側への勾配を有するフローベクトルに基づいて、接近物体としての車両21,22を検出することができる。したがって、接近物体を検出したことをECU2の出力部13がモニタ5に出力し、乗員への注意を促すことができる。
また、出力部13は、接近物体の自車両2に対する危険度に応じて、報知モードを切り換えるようになっているため、危険度を乗員へ効果的に報知することができ、安全性を向上させることができる。
また、図6に示すような駐車場において車両2が駐車している場合、第1スイッチ91がオンに操作されており、車両2のノーズカメラスイッチ6がオンに操作されていたとしても、車両2の変速段は走行段の状態でなければ、ノーズビューカメラ3が作動せず、接近物体の検出も開始しない。したがって、例えば、自車両の前方を通過する歩行者99を接近物体と捉えて報知することもなく、運転者や乗員に対して煩わしさを感じさせることがない。また、接近物体の検出に係る演算量及び消費電力量を低減させることができる。
また、運転者によって条件設定スイッチ9の第2スイッチ92がオンに操作されていれば、車両2の変速段が走行段だけでなく中立段の状態であっても、走行速度Vが所定速度V0よりも小さくなったときに、ノーズビューカメラ3が作動して、接近物体の検出を開始する。同様に、第3スイッチ93がオンに操作されていれば、車両2の変速段が変速段,中立段及び駐車段のいずれかであれば、走行速度Vが所定速度V0よりも小さくなったときに、ノーズビューカメラ3が作動して、接近物体の検出を開始する。
したがって、運転者の操作の好みに応じたノーズビューカメラ3が作動,接近物体の検出を行う条件を選択することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態においては、本発明の接近物体報知装置1が、運転者や乗員へノーズビュー画像を提供して運転者や乗員の肉眼目視の補助を行うノーズビューモニタ装置として備えられているが、車両2へ接近する接近物体を検出して報知する構成を備えた装置であれば、このような構成に限られない。例えば、レーダーによって車両2へ接近する接近物体を検出するレーダー装置に本発明を適用することもできる。
また、上述の実施形態では、撮像画像のオプティカルフローベクトルを算出することで、自車両2への接近物体を検出しているが、接近物体を検出するための演算処理は任意である。
また、上述の実施形態では、接近物体報知装置1が車両の左右側方の前方における車両2への接近物体を検出し報知するようになっているが、例えば車両側方の接近物体を検出し報知する構成にしてもよいし、あるいは、車両後方の接近物体を検出し報知するよう構成してもよい。この場合、接近物体検出開始条件として、シフトポジションセンサ8で検出された変速段がリバース(後退段)であることを判定するように構成することで、運転者や乗員に対して煩わしさを感じさせることなく、車両の状態に応じた接近物体の検出及び報知を行うことができる。
また、上述の実施形態では、接近物体検出部12において判定される接近物体検出開始条件にかかる変速段の条件として、第1〜第3の変速段条件の3つの条件が設定されているが、このような変速段の条件数がより多く設定されてもよいし、1つの条件のみが設定されてもよい。
また、上述の実施形態は、自動変速機を備えた車両2に本発明を適用したものとなっているが、マニュアルトランスミッションの車両に適用することもできる。
また、上述の実施形態では、接近物体を検出したときの報知が、モニタ5上への表示と、モニタ5に付属するスピーカ等による音声出力とによって行われるようになっているが、報知方法は任意である。
また、上述の実施形態では、撮像手段としてのノーズビューカメラ3が、車両2のノーズ部の左右端部に各々設けられているが、いずれか一方のみを備えた構成であってもよく、また、広範な撮像領域を有する広角カメラを用いて車両の左右側方を同時に撮像するように構成してもよい。
また、ノーズビューカメラ3の撮像領域は、車両2の進行方向と進入したい幹線道路の方向とのなす角度に応じて、水平方向に調整されるように構成してもよく、あるいは、走行路面の傾斜に応じて、鉛直方向に調整されるように構成してもよい。
また、上述の実施形態における所定速度V0は、認識したい移動物体のフローベクトルの大きさに応じて任意に設定されるものである。例えば、車両2の走行速度Vが所定速度V0よりも大きくても、車両2(ノーズビューカメラ3)の位置移動によって発生する背景部分のフローベクトルよりも大きなフローベクトルを有して移動する移動物体については、上述の構成によって認識することができる。
また、上述の実施形態における出力部13による報知方法は任意であり、例えば、モニタ5上の画像のうち接近物体を強調表示する場合、画像上の接近物体を拡大表示するように構成してもよい。
また、接近物体の自車両2に対する危険度に応じた複数の報知モードが多段階的に設定されるように構成してもよい。例えば、接近物体検出部12が検出した接近物体のフローベクトルの大きさ及び数に基づいて切り換える報知モードをさらに増やし、接近物体の自車両2への危険である可能性を多段階的に判定することで、よりきめの細かい報知を実施することができ、安全性を向上させることができるとともに、危険度判定にかかる装置自体の信頼性を向上させることができる。
また、危険度に応じて、駆動抑制制御及び自動制動制御を開始する条件を切り換えるように構成してもよい。例えば、自車両2への接近物体の危険度が高い場合には、開始条件としての所定ブレーキ圧Pb1が大きく設定されるように構成すれば、駆動抑制制御及び自動制動制御の開始しやすくなり、より安全性を向上させることができる。
また、危険度が低い場合(例えば、上述の実施形態における「危険度小報知モード」の場合)には自動制動制御を開始せず、危険度が高い場合(例えば、上述の実施形態における「危険度大報知モード」の場合)にのみ自動制動制御の開始条件を判定するように構成してもよいし、危険度の度合に応じて、自動制動制御の制御量(例えば、自動制動制御において制動輪へ付与される制動力の大きさ)が設定されるように構成してもよい。
本発明の一実施形態としての接近物体報知装置を備えた車両を示す模式的構成図である。 本発明の一実施形態としての接近物体報知装置によるモニタ表示例としての表示画面内容の模式図である。 本発明の一実施形態としての接近物体報知装置の接近物体検出手段における演算処理を説明するための模式図であって、いずれも左半分は車両の左側方のノーズビュー及びフローベクトル、右半分は車両の右側方のノーズビュー及びフローベクトルを示し、(a)は車両が静止している場合に発生するフローベクトル、(b)は車両が前進移動している場合に発生するフローベクトル、(c)は接近物体のみを抽出するフローベクトルの方向の範囲を示す。 本発明の一実施形態としての接近物体報知装置において接近物体を検出する制御を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態としての接近物体報知装置におけるノーズビューカメラの撮像領域を示す模式的平面図である。 本発明の一実施形態としての接近物体報知装置を備えた駐車時の車両を示す模式的平面図である。
符号の説明
1 接近物体報知装置(ノーズビューモニタ装置)
2 車両(自車両)
3 ノーズビューカメラ(撮像手段)
4 車速センサ
5 モニタ(報知手段)
6 ノーズビューカメラスイッチ
8 シフトポジションセンサ(変速段検出手段)
9 条件設定スイッチ(開始条件設定手段)
10 電子制御ユニット(ECU)
11 オプティカルフロー算出部(オプティカルフローベクトル算出手段)
12 接近物体検出部(接近物体検出手段)
13 出力部
18 変速レバー
91 第1スイッチ
92 第2スイッチ
93 第3スイッチ

Claims (9)

  1. 車両が走行中又は発進可能な停止中であることを接近物体検出開始条件とし、該接近物体検出開始条件が成立すると、該車両へ接近する接近物体の検出を開始し、該接近物体検出開始条件が成立しなければ、該接近物体の検出を開始しない接近物体検出手段と、
    該接近物体の検出を報知する報知手段とを備えた
    ことを特徴とする、接近物体報知装置。
  2. 該車両の変速段を検出する変速段検出手段を備え、
    該接近物体検出手段は、該変速段検出手段によって検出された該変速段が走行段であるときに、該接近物体検出開始条件として該車両が走行中であると判定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の接近物体報知装置。
  3. 該車両の乗員の操作に応じて、該車両が発進可能な停止中であると判定する該変速段を選択する開始条件設定手段を備えた
    ことを特徴とする、請求項2記載の接近物体報知装置。
  4. 該接近物体検出手段は、該車両の変速段が中立段であるときに、該接近物体検出開始条件として該車両が発進可能な停止中であると判定する
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載の接近物体報知装置。
  5. 該接近物体検出手段は、該車両の変速段が中立段又は駐車段であるときに、該接近物体検出開始条件として該車両が発進可能な停止中であると判定する
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載の接近物体報知装置。
  6. 該車両に設けられて該車両の周囲の画像を撮像する撮像手段を備え、
    該接近物体検出手段は、該撮像手段により撮像された該画像に基づいて該接近物体を検出する
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の接近物体報知装置。
  7. 該撮像手段により撮像された該画像に基づきオプティカルフローベクトルを算出するオプティカルフローベクトル算出手段を備え、
    該接近物体検出手段は、該オプティカルフローベクトル算出手段によって算出されたオプティカルフローベクトルに基づいて接近物体を検出する
    ことを特徴とする、請求項6記載の接近物体報知装置。
  8. 該接近物体検出手段は、該オプティカルフローベクトル算出手段によって算出されたオプティカルフローベクトルのうち該画像中における該車両の進行方向へのベクトル成分を有するオプティカルフローベクトルに基づいて該接近物体を検出する
    ことを特徴とする、請求項7記載の接近物体報知装置。
  9. 該報知手段は、該車両の進行方向へのベクトル成分を有するオプティカルフローベクトルの数及び大きさに応じた複数の報知態様を切り換えて、該接近物体の検出を報知する
    ことを特徴とする、請求項8記載の接近物体報知装置。
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