JP2005315341A - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

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和久 北村
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伸樹 福井
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伸二 安原
Shigeo Kamamoto
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Abstract

【課題】リンクの数が相異なる複数のリンク列を有する動力伝達チェーンにおいて、耐久性をより向上すること。
【解決手段】第2の列52は、例えば、9個のリンク2を含む。第1および第3の列51,53は、それぞれ第2の列52よりも少ない数(例えば、8個)のリンク2を含む。これら第1および第3の列51,53のそれぞれにおいて、チェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2が、それぞれ同一列のリンク2と重ね合わされてリンク対20をなしている。チェーン駆動時には、各リンク2のうち、第1および第3の列51,53の各列のチェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2が最も高い荷重を受けることとなるが、これらのリンク2をそれぞれ対にして補強しているので、耐久性を格段に向上することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置に関する。
自動車のプーリ式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)等の動力伝達装置に用いられる無端状の動力伝達チェーンは、通例、チェーン幅方向に互いに整列して並べられた複数のリンクをそれぞれ含む複数のリンク列を有している。このような動力伝達チェーンには、リンクの配置パターンが相異なる3つのリンク列がチェーン進行方向に繰り返すように配置されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−133442号公報
ところで、動力伝達チェーンには、リンクの数が相異なる複数のリンク列を有すると共に、チェーン進行方向に隣接するリンク列の対応するリンク同士がピンによって連結され、このピンの両端面がプーリのシーブ面と動力伝達可能に接触するものがある。
この種の動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置において、より大きな動力を伝達できて、しかも実用上十分な耐久性を有することが要望されている。本発明は、上記課題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1、第2および第3のリンク列を備え、各リンク列はチェーン幅方向に並ぶ複数のリンクをそれぞれ含み、対応するリンク列の対応するリンクが互いに転がり接触する一対のピンを用いて相互に連結され、少なくとも一方のピンの一対の端面が動力伝達対象に接触する動力伝達チェーンにおいて、上記第1、第2および第3のリンク列は、リンクの数が相異なるリンク列を含み、リンクの数が相対的に少ないリンク列の少なくともチェーン幅方向の一対の端部のリンクは、それぞれ隣接する同一列のリンクと重ね合わされてリンク対をなすことを特徴とするものである。
本願発明者は、各リンク間の荷重のバランスに着目し、本発明を想到するに至った。具体的には、例えば、動力伝達対象としてのプーリと動力伝達チェーンとの間の動力伝達は、動力伝達チェーンのピンの一対の端面とプーリの対応するシーブ面とが互いに強圧に接触して行われる。このため、1のリンク列内においては、ピンの一対の端面の近くに配置されるリンク、すなわちチェーン幅方向の一対の端部のリンクに最も大きな荷重が作用する。また、リンクの数が相対的に少ないリンク列は、リンクの数が相対的に多いリンク列と比較して、1個のリンクが受ける荷重が大きい。
その結果、各リンクのうち、リンクの数が相対的に少ないリンク列のチェーン幅方向の一対の端部のリンクが最も高い荷重を受けることとなる。
本発明によれば、上記最も大きな荷重を受けるリンクをそれぞれ対にして補強しているので、より大きな動力を伝達することができ、且つ実用上十分な耐久性を確保することができる。
また、本発明において、上記リンクの数が相対的に少ないリンク列のリンクはそれぞれ、隣接する同一列のリンクと重ね合わされてリンク対をなす場合がある。この場合、リンクの数が相対的に少ないリンク列のリンク同士が対をなして互いに補強し合っているので、より大きな動力を伝達することができ、且つ耐久性をより向上することができる。
また、本発明において、上記第1、第2および第3のリンク列の少なくともチェーン幅方向の一対の端部のリンクは、それぞれ隣接する同一列のリンクと重ね合わされてリンク対をなす場合がある。前述したように、1のリンク列内において、チェーン幅方向の一対の端部のリンクに最も大きな荷重が作用するが、この場合、各リンク列において最も大きな荷重を受けるリンクをそれぞれ補強しているので、より大きな動力を伝達することができ、且つ耐久性をより向上することができる。
また、本発明において、上記第1および第2のリンク列のリンクは、チェーン進行方向の前後に並ぶ前貫通孔および後貫通孔をそれぞれ有し、上記一対のピンは、第1のリンク列のリンクの後貫通孔に圧入固定され且つ第2のリンク列のリンクの前貫通孔に移動可能に嵌め入れられた第1のピンと、第1のリンク列のリンクの後貫通孔に移動可能に嵌め入れられ且つ第2のリンク列のリンクの前貫通孔に圧入固定された第2のピンとを含む場合がある。
この場合、例えば、第1のピンが動力伝達対象としてのプーリのシーブ面に接触して動力を伝達する際、第2のピンがこの第1のピンに対して転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされ、その結果第1のピンがシーブ面に対してほとんど回転しないこととなり、摩擦損失を低減して高い伝動効率を確保することができる。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する上記の動力伝達チェーンとを備える場合がある。この場合、極めて大きな動力を伝達できると共に、耐久性に優れた動力伝達装置を実現することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の動力伝達チェーンの一実施の形態に係るチェーン式無段変速機用の動力伝達チェーン(以下では、単にチェーンという)の要部の構成を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示すチェーンの要部の断面平面図である。図3は、図2のII−II線に沿う断面図である。
図1および図2を参照して、チェーン1は、複数のリンク2と、第1、第2および第3のリンク列としての第1の列51、第2の列52および第3の列53と、互いに転がり接触する一対のピンとしての複数の第1および第2のピン3,4とを備えている。
第1のピン3の一対の端部は、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンク2からチェーン幅方向Wに突出している。第1のピン3の一対の端面には、動力伝達対象としてのシーブ面に接触するための動力伝達面5,6がそれぞれ設けられている。第1のピン3はその動力伝達面5,6によって直接動力伝達に寄与するため、例えば軸受用鋼(例えばSUJ2)等の高強度材料で形成されている。第2のピン4(ストリップ、またはインターピースともいう)は、シーブ面と接触しないように第1のピン3よりも若干短く形成された棒状体である。
複数のリンク2は、それぞれ板状に形成されて概ね同一の形状(外形、厚み)を有している。
第1の列51、第2の列52および第3の列53はそれぞれ、チェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2を含んでいる。第1〜第3の列51〜53は、チェーン進行方向Xに沿って並んで配置されている。
リンクの数が相対的に少ないリンク列としての上記第1および第3の列51,53は、8個のリンク2をそれぞれ含んでいる。また、リンクの数が相対的に多いリンク列としての上記第2の列52は、9個のリンク2を含んでいる。すなわち、第2の列52は、第1および第3の列51,53に対してより多数のリンク2を含んでおり、リンク2の数が相異なっている。
第1〜第3の列51〜53のそれぞれにおいて、同一列のリンク2は、チェーン進行方向Xの位置が互いに同じである(揃えられている)。対応する第1〜第3の列51〜53の対応するリンク2は、対応する第1および第2のピン3,4を用いて相互に連結されるようになっている。
具体的には、図2および図3に示すように、各リンク2は、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ一対の端部としての後端部7および前端部8を含み、これらの端部7,8にはそれぞれ後貫通孔9および前貫通孔10が形成されている。
第1の列51のリンク2の後貫通孔9と第2の列52のリンク2の前貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの各貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第1および第2の列51,52の対応するリンク2同士が長さ方向に屈曲可能に連結されている。
第1のピン3は、対応するリンク2の後貫通孔9に圧入固定(嵌合)されてこのリンク2に対する相対回転が規制されると共に、対応するリンク2の前貫通孔10に遊嵌されてこのリンク2に対する相対移動(回転)が可能とされている。
第1のピン3は、例えば第1の列51の各リンク2の後貫通孔9に圧入固定されて、第1の列51の各リンク2に対する相対回転が規制されると共に、第2の列52の各リンク2の前貫通孔10に遊嵌されて、第2の列52の各リンク2に対する相対回転が可能とされている。
同様に、第2の列52のリンク2の後貫通孔9は、第3の列53のリンク2の前貫通孔10とチェーン幅方向Wに並び、これらの各貫通孔9,10を挿通する第1のピン3によって、第2および第3の列52,53のリンク2が相互に連結されている。この場合、第1のピン3は、第2の列52の各リンク2の後貫通孔9に圧入固定されると共に、第3の列53の各リンク2の前貫通孔10に遊嵌されている。
第2のピン4は、対応するリンク2の前貫通孔10に圧入固定(嵌合)されてこのリンク2に対する相対回転が規制されると共に、対応するリンク2の後貫通孔9に遊嵌されてこのリンク2に対する相対移動(回転)が可能とされている。
第2のピン4は、例えば、第1の列51の各リンク2の後貫通孔9に遊嵌されて、第1の列51の各リンク2に対する相対回転が可能とされると共に、第2の列52の各リンク2の前貫通孔10に圧入固定されて、第2の列52の各リンク2に対する相対回転が規制されている。
同様に、第2のピン4は、第2の列52の各リンク2の後貫通孔9に遊嵌されると共に、第3の列53の各リンク2の前貫通孔10に圧入固定されている。
上記第1〜第3の列51〜53によって、無端状のチェーン1のためのモジュールとしてのリンクユニット11が形成されている。このリンクユニット11は、チェーン進行方向Xに並んで複数配置されるようになっている(図2において、1つのリンクユニット11のみを図示)。そして、チェーン進行方向Xに隣接する2つのリンクユニット11の対応する第1〜第3の列51〜53の対応するリンク2同士が、対応する第1および第2のピン3,4を用いて相互に連結されるようになっている。このリンクユニット11が順次に連結され、全体として無端状をなすチェーン1が形成される。
具体的には、リンクユニット11の第3の列53の各リンク2の後貫通孔9と、チェーン進行方向Xの一方(図2において、左側)に隣接する図示しない他のリンクユニット11の第1の列51の各リンク2の前貫通孔10とを対応するように配置する。そして、第1のピン3を、対応する第3の列53の各リンク2の後貫通孔9に圧入固定すると共に、対応する第1の列51の各リンク2の前貫通孔10に遊嵌する。さらに、第2のピン4を、上記の後貫通孔9に遊嵌すると共に、上記の前貫通孔10に圧入固定する。
また、リンクユニット11の第1の列51の各リンク2の前貫通孔10と、チェーン進行方向Xの他方(図2において、右側)に隣接する図示しないさらに他のリンクユニット11の第3の列53の各リンク2の後貫通孔9とを対応するように配置する。そして、第1のピン3を、対応する第1の列51の各リンク2の前貫通孔10に遊嵌すると共に、対応する第3の列53の各リンク2の後貫通孔9に圧入嵌合する。さらに、第2のピン4を、上記の前貫通孔10に圧入嵌合すると共に、上記の後貫通孔9に遊嵌する。
上記の構成により、チェーン駆動時において、第2のピン4は、チェーン進行方向Xに隣接する対応する第1のピン3と相対的に接触(転がり摺動接触:転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触)するようになっている。その結果、プーリのシーブ面に対して第1のピン3が殆ど回転しないようにし、摩擦損失を低減して高い伝動効率を確保することができる。
本実施の形態の特徴とするところは、第1および第3の列51,53のそれぞれにおいて、チェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2が、チェーン幅方向Wに隣接する同一列のリンク2と重ね合わされてそれぞれリンク対20をなしている点にある。
具体的には、第1の列51のチェーン幅方向Wの一端部(動力伝達面5寄り)のリンク対20は、第1の列51の一端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第1の列51のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。第1の列51のチェーン幅方向Wの他端部(動力伝達面6寄り)のリンク対20は、第1の列51の他端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第1の列51のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。
同様に、第3の列53のチェーン幅方向Wの一端部(動力伝達面5寄り)のリンク対20は、第3の列53の一端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第3の列53のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。第3の列53のチェーン幅方向Wの他端部(動力伝達面6寄り)のリンク対20は、第3の列53の他端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第3の列53のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。
第1〜第3の列51〜53の各列において、リンク2はそれぞれ、チェーン1の幅方向中心Cを中心として対称に配置されている。また、各第1〜第3の列51〜53において、互いに異なる配置パターンでリンク2が配置されている。
第1の列51のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから2番目、6番目、11番目および12番目の位置に配置されている。第2の列52のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから1番目、4番目、7番目、10番目および13番目の位置に配置されている。第3の列53のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから3番目、5番目、8番目および9番目の位置に配置されている。なお、第2の列52の1番目のリンク2は、幅方向中心Cに沿って配置されている。
第2の列52は、リンクユニット11のチェーン幅方向Wの一対の端部(すなわち最も外側部)にそれぞれ配置される一対のリンク2を含んでおり、これらのリンク2間の中央を幅方向中心Cが通過する。
以上がチェーン1の概略構成である。このチェーン1とプーリのシーブ面との間の動力伝達は、チェーン1の第1のピン3の動力伝達面5,6がプーリの対応するシーブ面にそれぞれ強圧に接触して行われる。この状態でチェーン1の張力が作用すると、第1のピン3には撓みが発生する。この第1のピン3の撓みのため、第1〜第3の列51〜53の各列において、第1のピン3の動力伝達面5,6の近くに配置されるリンク2、すなわちチェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2に最も大きな荷重が作用する。
また、第1および第3の列51,53は、第2の列52と比較してリンク2の数が少なく、1個のリンク2が受ける荷重が大きい。
その結果、各リンク2のうち、第1および第3の列51,53のチェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2が最も高い荷重を受けることとなる。
本実施の形態によれば、上記最も大きな荷重を受けるリンク2をそれぞれ対にして補強しているので、より大きな動力を伝達することができ、且つ実用上十分な耐久性を確保することができる。
また、第2のピン4が隣接する第1のピン3に対して転がり接触移動することにより、リンク2同士の長さ方向の屈曲が可能とされているので、第1のピン3がプーリのシーブ面に接触して動力を伝達する際、第1のピン3がシーブ面に対してほとんど回転しないこととなり、摩擦損失を低減して高い伝動効率を確保することができる。
さらに、第1〜第3の列51〜53の各リンク2を、図4に示すように配列してもよい。なお、以下では、図2に示す実施の形態と同様の構成については図に同一の符号を付してその説明を省略することがある。図4に示す場合、第1および第3の列51,53の各列において、リンク2はそれぞれ、隣接する同一列のリンク2と重ね合わされてリンク対20をなしている。
具体的には、第1の列51のリンク2はそれぞれ、チェーン幅方向Wの一方に隣接する第1の列51のリンク2と重ね合わされてリンク対20をなしている。同様に、第3の列53のリンク2はそれぞれ、チェーン幅方向Wの一方に隣接する第3の列53のリンク2と重ね合わされてリンク対20をなしている。
また、第1〜第3の列51〜53の各列において、リンク2はそれぞれ、幅方向中心Cを中心として、線対称に配置されている。また、各第1〜第3の列51〜53において、互いに異なる配置パターンでリンク2が配置されている。
第1の列51のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから5番目、6番目、11番目および12番目の位置に配置されている。第2の列52のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから1番目、4番目、7番目、10番目および13番目の位置に配置されている。第3の列53のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから2番目、3番目、8番目および9番目の位置に配置されている。
また、図4に示すリンクユニット11は、リンク2がチェーン幅方向Wに一定の配置パターンを繰り返すように配置されてなるということもできる。具体的には、幅方向中心Cに沿って第2の列52のリンク2が配置されており、このリンク2を中心として複数のリンク2がチェーン幅方向Wに一定の配置パターンを繰り返すようにして配置されている。この一定の配置パターンとして、幅方向中心Cからチェーン幅方向Wの外側に向かって順に並べられた第3の列53のリンク対20、第2の列の52のリンク2、第1の列51のリンク対20および第2の列52のリンク2からなる配置パターンを例示することができる。
この場合、リンク2の数が相対的に少ない列としての第1および第3の列51,53の各列において、リンク2同士が対をなして互いに補強し合っているので、より大きな動力を伝達することができ、且つ耐久性をより向上することができる。
また、各リンク列51〜53の各リンク2を、図5に示すように配列してもよい。この場合、第1〜第3の列51〜53の各列において、チェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2は、それぞれ隣接する同一列のリンク2と重ね合わされてリンク対20をなしている。
具体的には、第1の列51のチェーン幅方向Wの一端部(動力伝達面5寄り)のリンク対20は、第1の列51の一端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第1の列51のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。第1の列51のチェーン幅方向Wの他端部(動力伝達面6寄り)のリンク対20は、第1の列51の他端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第1の列51のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。
同様に、第2の列52のチェーン幅方向Wの一端部(動力伝達面5寄り)のリンク対20は、第2の列52の一端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第2の列52のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。第2の列52のチェーン幅方向Wの他端部(動力伝達面6寄り)のリンク対20は、第2の列52の他端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第2の列52のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。
同様に、第3の列53のチェーン幅方向Wの一端部(動力伝達面5寄り)のリンク対20は、第3の列53の一端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第3の列53のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。第3の列53のチェーン幅方向Wの他端部(動力伝達面6寄り)のリンク対20は、第3の列53の他端部のリンク2と、このリンク2とチェーン幅方向Wの内側に隣接する第3の列53のリンク2とを重ね合わせることで形成されている。
そして、第2の列52の一対の端部のリンク対20のチェーン幅方向Wの内側に第1の列51のリンク対20がそれぞれ配置され、さらにその内側に第3の列53のリンク対20がそれぞれ配置されている。
第1〜第3の列51〜53の各列において、リンク2はそれぞれ、幅方向中心Cを中心として、線対称に配置されている。また、各第1〜第3の列51〜53において、互いに異なる配置パターンでリンク2が配置されている。
第1の列51のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから4番目、5番目、10番目および11番目の位置に配置されている。第2の列52のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから1番目、6番目、7番目、12番目および13番目の位置に配置されている。第3の列53のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、幅方向中心Cから2番目、3番目、8番目および9番目の位置に配置されている。
図5に示すリンクユニット11は、幅方向中心Cに沿って配置された第2の列52の1枚のリンク2を中心として、リンク対20がチェーン幅方向Wの外側に向けて一定の配置パターンを繰り返すように配置されてなるということもできる。この一定の配置パターンとして、幅方向中心Cからチェーン幅方向Wの外側に向かって順に並べられた第3の列53のリンク対20、第1の列の51のリンク対20および第2の列52のリンク対20からなる配置パターンを例示することができる。
前述したように、第1〜第3の列51〜53の各列において、チェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2に最も大きな荷重が作用するが、この場合、これらのリンク2をそれぞれ補強しているので、より大きな動力を伝達することができ、且つ耐久性をより向上することができる。
なお、図2に示す実施の形態において、第1および第3の列51,53のチェーン幅方向Wの一対の端部以外の場所、例えばチェーン幅方向Wの中央にもリンク対20を設けてもよい。また、図2および図4に示す実施の形態において、第2の列52にリンク対20を設けてもよい。
図5に示す実施の形態において、幅方向中心C上に沿って配置される第2の列52のリンク2がリンク対20の一部を構成するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態において、各リンク対20を、同一列の3つ以上のリンク2によって形成してもよい。さらに、第1〜第3の列51〜53のそれぞれのリンク2の数は、上記したものに限らず、第2の列52のリンク2の数が第1および第3の列51,53のそれぞれのリンク2の数より多ければよい。したがって、第1および第3の列51,53のそれぞれのリンク2の数は、8個未満でもよいし、8個より多くてもよい。同様に、第2の列52のリンク2の数も、9個未満でもよいし、9個より多くてもよい。
また、リンク2の数が相対的に少ないリンク列は、第1〜第3の列51〜53の何れか1つのみであってもよいし、何れか2つであってもよい。さらに、第1〜第3の列51〜53の全てが相異なる数のリンク2を含んでいてもよい。この場合、リンク2の数が最も少ない列において、チェーン幅方向Wの一対の端部のリンク2がリンク対20の一部を構成する。
さらにまた、第1〜第3の列51〜53のそれぞれのリンク2は、一部のみが線対称に配置されていてもよいし、いずれも線対称に配置されていなくてもよい。
また、第1のピン3のみがシーブ面に接触して動力伝達を行う場合を示したが、これに限らず、第1および第2のピン3,4の両方がシーブ面に接触して動力伝達を行う場合にも適用できる。
図6は、本発明の動力伝達装置の一実施の形態に係るいわゆるチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図6を参照して、本実施の形態に係る無段変速機は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これら両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状のチェーン1とを備えている。なお、図6中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
図7は、図6に示すチェーン式無段変速機のドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図6および図7を参照して、ドライブプーリ60は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸61に取り付けられるものであり、固定シーブ62と可動シーブ63とを備えている。固定シーブ62および可動シーブ63は、相対向する一対のシーブ面62a,63aをそれぞれ有している。シーブ面62a,63aは円錐面状の傾斜面を含む。これらシーブ面62a,63a間に溝が区画され、この溝によってチェーン1を強圧に挟んで保持するようになっている。
また、可動シーブ63には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、入力軸61の軸方向(図7の左右方向)に可動シーブ63を移動させることにより溝幅を変化させ、それにより、入力軸61の径方向(図7の上下方向)にチェーン1を移動させて入力軸61に対するチェーン1の巻き掛け半径(有効半径)を変化できるようになっている。
一方、ドリブンプーリ70は、駆動輪(図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸71に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ60と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するためのシーブ面72a,73aをそれぞれ有する固定シーブ72および可動シーブ73を備えている。ドリブンプーリ70の可動シーブ73には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、可動シーブ73を移動させることにより溝幅を変化させ、それによりチェーン1を移動させて出力軸71に対するチェーン1の巻き掛け半径(有効半径)を変化できるようにしてある。
上記のように構成された本実施の形態に係る無段変速機では、例えば、以下のようにして無段階の変速を行うことができる。すなわち、出力軸71の回転を減速する場合、ドライブプーリ60の溝幅を可動シーブ63の移動によって拡大させ、チェーン1の第1のピン3の動力伝達面5,6を円錐面状のシーブ面62a,63aの内側方向(図7の下方向)に向けて境界潤滑(接触面内の一部が微小突起の直接接触で、残部が潤滑油膜を介して接触する潤滑状態)条件下ですべり接触させながらチェーン1の入力軸61に対する巻き掛け半径を小さくする。一方、ドリブンプーリ70では、可動シーブ73の移動によって溝幅を縮小させ、第1のピン3の動力伝達面5,6を円錐面状のシーブ面72a,73aの外側方向(図7の上方向)に向けて境界潤滑条件下ですべり接触させながらチェーン1の出力軸71に対する巻き掛け半径を大きくする。
逆に、出力軸71の回転を増速する場合には、ドライブプーリ60の溝幅を可動シーブ63の移動によって縮小させ、第1のピン3の動力伝達面5,6を円錐面状のシーブ面62a,63aの外側方向に向けて境界潤滑条件下ですべり接触させながらチェーン1の入力軸61に対する巻き掛け半径を大きくする。一方、ドリブンプーリ70では、可動シーブ73の移動によって溝幅を拡大させ、第1のピン3の動力伝達面5,6を円錐面状のシーブ面72a,73aの内側方向に向けて境界潤滑条件下ですべり接触させながらチェーン1の出力軸71に対する巻き掛け半径を小さくする。
以上の次第で、本実施の形態によれば、伝動効率に優れると共に極めて大きな動力を伝達することができ、且つ耐久性に優れた動力伝達装置を実現することができる。
なお、本発明の動力伝達装置は、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。また、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
また、動力伝達部材として、第1のピン3を用いる例を示したが、動力伝達面を有する動力伝達ブロック等、他の動力伝達部材を備えるタイプのチェーンを用いてもよい。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
本発明の動力伝達チェーンの一実施の形態に係るチェーン式無段変速機用の動力伝達チェーンの要部の構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示すチェーンの要部の断面平面図である。 図2のII−II線に沿う断面図である。 本発明の他の実施の形態のチェーンの要部の断面平面図である。 本発明のさらに他の実施の形態のチェーンの要部の断面平面図である。 本発明の動力伝達装置の一実施の形態に係るいわゆるチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図6に示すチェーン式無段変速機のドライブプーリ(ドリブンプーリ)およびチェーンの部分的な拡大断面図である。
符号の説明
1 動力伝達チェーン
2 リンク
3 第1のピン(一対のピンの一方)
4 第2のピン(一対のピンの他方)
5 動力伝達面(ピンの一対の端面の一方)
6 動力伝達面(ピンの一対の端面の他方)
9 後貫通孔
10 前貫通孔
20 リンク対
51 第1の列(第1のリンク列、リンクの数が相対的に少ないリンク列)
52 第2の列(第2のリンク列)
53 第3の列(第3のリンク列、リンクの数が相対的に少ないリンク列)
60 ドライブプーリ(第1のプーリ)
70 ドリブンプーリ(第2のプーリ)
62a,63a,72a,73a シーブ面(動力伝達対象)
X チェーン進行方向
W チェーン幅方向

Claims (5)

  1. 第1、第2および第3のリンク列を備え、各リンク列はチェーン幅方向に並ぶ複数のリンクをそれぞれ含み、対応するリンク列の対応するリンクが互いに転がり接触する一対のピンを用いて相互に連結され、少なくとも一方のピンの一対の端面が動力伝達対象に接触する動力伝達チェーンにおいて、
    上記第1、第2および第3のリンク列は、リンクの数が相異なるリンク列を含み、
    リンクの数が相対的に少ないリンク列の少なくともチェーン幅方向の一対の端部のリンクは、それぞれ隣接する同一列のリンクと重ね合わされてリンク対をなすことを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 請求項1において、上記リンクの数が相対的に少ないリンク列のリンクはそれぞれ、隣接する同一列のリンクと重ね合わされてリンク対をなすことを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 請求項1または2において、上記第1、第2および第3のリンク列の少なくともチェーン幅方向の一対の端部のリンクは、それぞれ隣接する同一列のリンクと重ね合わされてリンク対をなすことを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 請求項1,2または3において、上記第1および第2のリンク列のリンクは、チェーン進行方向の前後に並ぶ前貫通孔および後貫通孔をそれぞれ有し、
    上記一対のピンは、第1のリンク列のリンクの後貫通孔に圧入固定され且つ第2のリンク列のリンクの前貫通孔に移動可能に嵌め入れられた第1のピンと、第1のリンク列のリンクの後貫通孔に移動可能に嵌め入れられ且つ第2のリンク列のリンクの前貫通孔に圧入固定された第2のピンとを含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
  5. 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する請求項1,2,3または4記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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