JP2005314503A - ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法及び装置 - Google Patents

ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
ヒドロキシカルボン酸を原料とするオリゴマー合成において、原料の濃縮,縮合を十分進展させたオリゴマーを連続的に合成し連続プロセスを実現する。
【解決手段】
乳酸供給装置1から乳酸濃縮装置2へ乳酸を連続移送し、加熱により水分を蒸発させる。濃縮乳酸を濃縮乳酸縮合装置3へ連続移送し、加熱・降圧により縮合反応を進展させる。オリゴマーは濃縮乳酸縮合装置3から連続排出され、解重合装置4に移送される。水蒸気は凝縮装置7,8で凝縮して除去される。乳酸濃縮装置2,濃縮乳酸縮合装置3は横型重合器であり、反応物はピストンフロー性を維持しながらヘッド差により入口側から出口側に水平方向に流れる。解重合装置4で発生した気体ラクチドはラクチド回収装置6により回収される。
【選択図】図1


Description

本発明はヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合法及び装置に関する。
ポリ乳酸やポリグリコール酸といったモノマーのポリマー(ポリヒドロキシカルボン酸)によるポリエステルを合成する方法の一つに、モノマーを濃縮して含有水分を低減した後に縮合させることでオリゴマー(低分子量のポリマー)を生成させ、これに酸化アンチモン等の触媒を添加していったん解重合することにより環状二量体(ラクチド,グリコリド等)を生成させ、必要に応じて晶析等による精製を行った後、環状二量体にオクチル酸スズ等の触媒を添加して開環重合する方法がある。
濃縮工程は、モノマーである有機酸に不純物として水分(以下、自由水)が含まれている場合があり(乳酸の場合で10%程度)、これを除去することでモノマー間におけるエステル化反応が起こりやすくするために実施する。濃縮工程では、120〜250℃の温度での加熱、及び必要に応じて真空ポンプ等による減圧によって水分の除去が行われる。
縮合工程は、モノマー間におけるエステル化反応によって生成される水を気化させて除去する。縮合工程では、120〜250℃の温度での加熱、及び真空ポンプ等による100
Torr以下への減圧がなされる。ここでの減圧は濃縮工程におけるものとは異なり、エステル化反応を進展させるための必須条件である。
縮合工程によってモノマーから低分子量ポリマー(以下、「オリゴマー」と呼ぶ)が生成される。オリゴマーは解重合工程に送られ、120〜250℃の温度での加熱、及び
100Torr以下への減圧環境化において、三酸化アンチモン等の解重合触媒との接触により、環状二量体が生成する。生成した環状二量体は、解重合工程の環境化では通常気体であることが多く、冷却・凝縮により回収される。
その際、濃縮,縮合反応が不十分であると、残存する水分あるいは解重合工程において一部縮合反応が進んで発生する水分が、回収されたラクチドに混入する場合がある。混入水は、環状二量体の一部と反応してモノマーに戻るが、モノマーの酸はその後の開環重合によるポリ乳酸重合工程において、重合度の増大を妨げる因子となる。このため、濃縮・縮合工程を十分実施し、解重合後のラクチド中に含まれる水分量をできるだけ低減する必要がある。
一方、商業ベースでポリエステル等の高分子を合成する場合には、高分子生産量に対する設備規模を小さくする方が経済的であり、そのため、連続合成によるプロセスが望ましい。ここで連続合成プロセスとは、合成反応装置において原料の供給,合成反応装置内での原料の反応及び反応物の排出が同時に実施されるプロセスのことを意味する。
このような連続合成プロセスを行う方法として、特許文献1記載のように、原料供給系とタンク式攪拌機の重合反応槽で成る重合反応システム(縮合装置)との間に蒸留塔から成る脱水システム(濃縮装置)を設け、原料に含まれる水および重合反応システムで発生する水を脱水システムで除去することによって、脱水システム内の原料を濃縮し、該濃縮原料を重合反応システムに連続供給するものが知られている。なお、このシステムでは、重合反応システムで発生した水分を脱水システムに送り、脱水システムで水分を一緒に取り出して除去する構成となっており、脱水システム及び重合反応システム内がエジェクターによる所定の減圧雰囲気に制御されるようになっている。
このように構成されたシステムでは、濃縮装置における水蒸気発生量は縮合装置での量と比べて極めて多いことから、縮合装置での水蒸気除去効率を低下させないため、すなわち、所定の減圧雰囲気に保持するために多量の水蒸気を発生する濃縮装置内も同様の減圧雰囲気に保持することになり、大容量のエジェクター(減圧装置)を必要とする。また、濃縮乳酸を縮合装置に連続供給しつつ反応物を連続排出するようにしているが、タンク式攪拌機の重合反応槽による縮合工程では、重合反応層の中で長時間攪拌されたものと新たに供給されたものとが混ざっているため、排出物の中に縮合を長時間行ったものと短時間しか行っていないものが混ざり縮合反応の進捗が不十分となる場合がある。
他方、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等の連続合成プロセスでは、例えば、特許文献2に記載のようなテレフタル酸を主成分とする芳香族ジカルボン酸と1,−4ブタンジオールを主成分とするグリコール類との二塩基酸を原料とし、これらをエステル化の後にエステル交換反応により高分子化していく。その際、エステル化工程では通常、タンク式攪拌機の中に原料を連続供給しつつタンク内の反応物を連続排出する方式が取られており、排出物の中に縮合を長時間行ったものと短時間しか行っていないものが混ざっている。これはPETやPBT等では排出物中に、一部、水分が残存したりエステル化の進捗が不十分な部分が含まれていても、その後のエステル交換反応での高分子化工程への影響が比較的小さく、また、高分子化工程において縮合反応が起こっても構わないため許されるものであった。この点では、ポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸の合成プロセスとは必要条件が異なる。
このように、従来のポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸の合成プロセスにおいては、解重合後の環状二量体中に含まれる水分を十分かつ安定的に低減するように、濃縮,縮合を十分進展させたオリゴマーを連続的に合成することについて十分に配慮されていなかった。
なお、特許文献3に記載のようなポリカーボネートの製造において、大気圧から0.1
Torrの範囲の真空下にそれぞれ減圧排気され、攪拌中心軸を持たない水平に設置された横置きの筒状の攪拌槽を1つ以上連ね、前段の初期重合反応で得られた1Pa・S以上の粘度のプレポリマーをポンプによって第1攪拌槽に連続供給し、第1攪拌槽から排出された約1000Pa・Sの粘度の処理液をポンプによって第2攪拌槽に供給して約5000
Pa・Sに粘度を高めたポリマーを製造する方法が知られている。しかしながら、このような攪拌槽が使用される工程は前段の初期重合反応後の重縮合反応工程であって、ポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸の合成プロセス、すなわち、濃縮工程と縮合工程の処理条件とは全く異なり、前述のように、解重合後の環状二量体中に含まれる水分を十分かつ安定的に低減するよう濃縮,縮合を十分進展させたオリゴマーを連続的に合成することについては考慮されていなかった。
特開平9−316180号公報 特開2000−344874号公報 特開平11−158262号公報
本発明が解決しようとする課題は、水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料としてポリエステルを合成する際において、原料の濃縮・縮合反応が不十分であると、残存する水分あるいは解重合工程において一部縮合反応が進んで発生する水分が、回収されたラクチドに混入し、混入水が環状二量体の一部と反応してモノマーに戻り、モノマーの酸がその後の開環重合によるポリ乳酸重合工程において、重合度の増大を妨げてしまう点である。
本発明は、濃縮・縮合工程において十分に水分を除去し、解重合後のラクチド中に含まれる水分量を低減することのできるヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法及び装置を提供することを目的とする。
また、本発明は原料の濃縮・縮合を十分進展させたオリゴマーを連続的に次工程に供給することのできるヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的は、原料を濃縮槽内にて供給口から排出口に向かって段階的に進行させて含有水分を蒸発・気化により除去し、次いで縮合槽内にて供給口から排出口に向かって段階的に進行させエステル化反応により生成される水を蒸発・気化により除去し、濃縮槽への原料の連続供給及び縮合槽からの縮合物の連続排出する方法とすることにより、達成される。
また、上記目的は、ヒドロキシカルボン酸を原料として連続供給し、内部を大気圧またはそれ以下の雰囲気にし且つ水の沸点以上に加温した濃縮槽内を、該濃縮槽の供給口から排出口に向かって原料を段階的に進行させながら原料中に含まれた水分を蒸発・気化させ、原料の含有水分量を供給口から排出口の方向に次第に減少させて、濃縮された原料を連続排出する濃縮工程と、濃縮された原料を連続供給し、内部を前記濃縮槽内よりも減圧された雰囲気にし且つ水の沸点以上に加温された縮合槽内を、該縮合槽の供給口から排出口に向かって濃縮された原料を段階的に進行させながら原料をエステル化反応させ、該エステル化反応により生成される水分量を供給口から排出口の方向に次第に減少させて、縮合された原料を連続排出する縮合工程とを有し、濃縮工程と縮合工程を連続させて、原料の供給と縮合された原料の排出とを連続的に行う方法とすることにより、達成される。
さらに、濃縮工程における排出物である濃縮された原料の重量平均重合度を2以上にする。
さらに、ヒドロキシカルボン酸が乳酸,グリコール酸、または乳酸とグリコール酸の混合物の1つである。
さらに、少なくとも濃縮工程及び縮合工程のいずれかで蒸発した水分,原料であるヒドロキシカルボン酸及びその縮合物の一部を含むガスを、水分とそれ以外に分け、水分のみを系外に排出し、それ以外を前記工程に戻す、好ましくは供給配管に戻し、供給物と混合し前記工程に供給する。
また、濃縮工程と前記縮合工程の少なくとも一方で蒸発した水分,ヒドロキシカルボン酸及びその縮合物を含むガスを分離し、水分を系外に放出すると共に、ヒドロキシカルボン酸及びその縮合物を原料供給元へ戻す。
また、上記目的は、水平方向に内部が仕切られ段階的に進行する原料から蒸発・気化した水分を排気する濃縮槽と、濃縮槽に連結され水平方向に内部が仕切られ段階的に原料が進行し濃縮槽よりも減圧排気された内部で原料のエステル化反応により生成された水を蒸発・気化させて減圧排気する縮合槽とから成り、濃縮槽に原料を連続供給するとともに縮合槽から連続的に縮合物を排出する装置とすることにより、達成される。
また、上記目的は、ヒドロキシカルボン酸を原料として連続的に供給され、内部を大気圧またはそれ以下の雰囲気に保持する排気装置を有し、且つ内部を水の沸点以上の温度に加温可能な加熱装置が設けられ、原料の供給口から排出口に向かって原料を段階的に進行させる仕切りを内部に有し、原料中に含まれた水分を蒸発・気化させ、原料の含有水分量を供給口から排出口の方向に次第に減少させて、濃縮された原料を排出口から連続的に排出する濃縮槽と、濃縮された原料を連続的に供給され、内部を濃縮槽内よりも減圧された雰囲気に保持する減圧装置を有し、且つ内部を水の沸点以上の温度に加温可能な加熱装置が設けられ、濃縮された原料の供給口から排出口に向かって濃縮された原料を段階的に進行させる仕切りを内部に有し、濃縮された原料をエステル化反応させ、該エステル化反応により生成される水分量を供給口から排出口の方向に次第に減少させて、縮合された原料を排出口から連続的に排出する縮合槽とを具備し、濃縮槽と縮合槽とを同時に運転し、原料の供給と縮合された原料の排出とを連続的に行う装置とすることにより、達成される。
さらに、濃縮槽及び縮合槽内の仕切りが複数設けられている。
さらに、縮合槽の排気口から排気される気体を還流凝縮器に導き、気化した原料を凝縮させて縮合槽の供給側に戻す。
さらに、縮合槽の排気口から排気される気体を分離器に導き、気化した原料を凝縮させて原料供給装置に戻す。
さらに、縮合槽の排気口からの排気気体中の水分を測定する測定手段を有し、測定された値によって縮合装置の加熱装置を制御する制御装置を有する。
また、本発明の特徴は、水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、原料の濃縮・縮合を連続実施する装置において、横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有し、重合器内を原料、反応物が水平に流れる連続重合器(以下、横型重合器)を、原料濃縮装置と濃縮原料縮合装置に適用することで、濃縮工程と縮合工程を同時に連続運転できるようにしていることにある。
また、本発明の特徴は、水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、原料の濃縮・縮合を、横型重合器を原料濃縮装置と濃縮原料縮合装置に適用したプロセスにおいて実施することで濃縮工程と縮合工程を同時に連続運転できる方法・装置において、原料濃縮装置と濃縮原料縮合装置が個別の減圧装置を有することにある。
また、本発明の特徴は、水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、それぞれ専用の減圧装置を設置した横型重合器を原料濃縮装置と濃縮原料縮合装置に適用したプロセスにおいて、濃縮工程と縮合工程を同時に連続運転する方法・装置において、上記重合器中に反応物の水平な流れと鉛直な向きの堰が1つ以上設けられていることを有することにある。
また、本発明の特徴は、水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、それぞれ専用の減圧装置を設置した横型重合器を原料濃縮装置と濃縮原料縮合装置に適用したプロセスにおいて、濃縮工程と縮合工程を同時に連続運転する方法・装置において、濃縮工程で一部の縮合反応を進捗させ、濃縮工程での排出物の重量平均重合度を2以上とすることにある。
さらなる特徴は、ヒドロキシカルボン酸が乳酸,グリコール酸、あるいはそれらの混合物である点にある。ヒドロキシカルボン酸の種類により各工程のプロセス条件が異なり、それに応じた装置内滞留時間,温度,圧力等が変化する。
これらにより、ヒドロキシカルボン酸について、原料の濃縮・縮合を十分進展させたオリゴマーを連続的に合成することができる。
本発明によれば、原料を濃縮槽内にて供給口から排出口に向かって段階的に進行させて含有水分を蒸発・気化により除去し、次いで縮合槽内にて供給口から排出口に向かって段階的に進行させエステル化反応により生成される水を蒸発・気化により除去し、濃縮槽への原料の連続供給及び縮合槽からの縮合物の連続排出するようにしているので、濃縮・縮合工程において十分に水分を除去し、解重合後のラクチド中に含まれる水分量を低減することのできるという効果がある。
以下に、本発明のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合を適用した濃縮,縮合連続プロセスの実施形態について説明する。ここで、ヒドロキシカルボン酸は乳酸,グリコール酸、または乳酸とグリコール酸の混合物の1つでなる。
本発明の一実施形態においては、原料供給装置,濃縮装置,縮合装置,オリゴマー解重合装置,凝縮装置,凝縮物の回収装置が同時に稼動し、原料供給装置と濃縮装置間、濃縮装置と縮合装置間、及び縮合装置とオリゴマー解重合装置間の送液ポンプにより連続供給・排出がなされるシステムを使用する。また、その際、濃縮装置における排気ポンプ(真空ポンプでも良い)、縮合装置における減圧装置である真空ポンプ、凝縮物の回収装置の後段にある真空ポンプは上記システムと共に稼動するものを使用する。触媒供給装置については、オリゴマー解重合装置内における解重合触媒の量の低減や劣化に伴い、適時追加供給できるものを使用する。
濃縮装置及び縮合装置は横型撹拌機が望ましく、さらに横型撹拌機内に1つ以上の仕切りである堰を設けることが特に望ましい。濃縮工程と縮合工程の両工程を連続プロセスとすることで商用ベースの生産設備を現実的な規模で建設することが可能となる。また、横型撹拌機の適用により、各横型撹拌機内において流れ方向に進むに従い濃縮または縮合が進展する、いわゆるピストンフロー性が確保される。これにより、濃縮または縮合が十分進んだものだけが各工程から排出されるため、その後の解重合,開環重合の工程に適した良質のオリゴマーが製造できる。
ヒドロキシカルボン酸は金属に対して腐食性があり、装置を腐食させる可能性があるが、濃縮工程で原料モノマーに含まれる自由水を揮発・除去すると、ヒドロキシカルボン酸は水素イオンとヒドロキシカルボン酸イオンとに解離しにくくなるため、水素イオン濃度が低下し、腐食性は低下する。従って、濃縮工程と縮合工程を行う装置を分離することで、例えば、濃縮装置を高級な耐食材料で製造し、縮合装置を通常のステンレス鋼(SUS316L等)で製造することが可能となり、設備の原価低減を図ることが可能となる。高級な耐食材料の例として、濃縮装置をチタン、SUS447J1のような耐有機酸用ステンレス鋼がある。また、濃縮工程で原料モノマーに含まれる自由水の除去だけでなく、縮合をある程度進めると、カルボン酸基濃度が低下すること(1/平均重合度)、さらに分子量増大に伴い解離度が下がることで、水素イオン濃度はさらに低下する。これにより、腐食性がさらに低下し、設備の保守点検が容易になる。
さらに、原料及びオリゴマー共に粘度が低い場合、横型撹拌機のピストンフロー性を低下させる因子となる可能性があるが、横型撹拌機内に堰を設けることにより、供給口側の低粘度流体が排出口側の流体に直接到達,混入することを抑制できる。これにより、ピストンフロー性を向上させることができる。
凝縮装置、及び凝縮物の回収装置は濃縮装置,縮合装置それぞれに専用のものを設置するのが望ましい。既に述べたように、原料濃縮装置における水蒸気発生は濃縮原料縮合装置よりも極めて多い。減圧装置を共用化した状態で濃縮工程と縮合工程を同時運転すると、原料濃縮装置における水蒸気の除去が優先されて系統の真空度が悪くなる。そうすると濃縮原料縮合装置におけるエステル化反応の進行が遅延し、十分な縮合がなされない場合がある。このため、本発明のように濃縮工程と縮合工程を同時運転する場合には、それぞれ個別に減圧装置を設置することで、縮合工程での効率を向上できる。凝縮装置は凝縮器単体でも構わないし、複数段の凝縮器を組み合わせたり、あるいは前段の凝縮器に還流器を用いることで水蒸気のみを後段の凝縮器に移送して除去し、気化した原料,縮合物を凝縮させて濃縮装置,縮合装置に戻し再び反応させても構わない。その際、少なくとも縮合装置の還流器で分離された縮合物は縮合装置に直接戻さず、縮合装置の供給口側に戻し、供給物と混合してから供給するのが望ましい。これは還流器で分離された縮合物は蒸気圧の低い低分子量の乳酸縮合物あるいは乳酸であるので、再び反応させる場合には分子量をそろえるため、やはり分子量の低い濃縮乳酸と共に供給口側に戻すことがプラグフロー性を改善するのに望ましいからである。なお、濃縮装置においても、蒸発した水分に同伴した原料を分離し、原料を濃縮装置に還流させる場合には、分離された原料は水分残留量が多い可能性があるため、やはり供給口側に戻すことが望ましい。
また、濃縮装置及び縮合装置から排気される気化ガス(排気流)を分離し、排気流から抽出した原料や縮合物を原料供給装置に戻しても良い。これによれば、濃縮装置や縮合装置に分離した原料等を還流する方法の場合、何らかの原因で還流する原料等の量が増えた場合には、濃縮装置や縮合装置内の状態を変化させてしまう恐れがあるが、原料供給装置に戻すようにすれば、濃縮装置や縮合装置への原料の供給は常に一定にできるので、濃縮装置や縮合装置を制御しやすくなる。
図1及び図2は本発明の具体的適用事例を示す図であり、以下、ヒドロキシカルボン酸の一つである乳酸についてのオリゴマーの連続合成法及び装置に関し一実施例を説明する。図1は本実施例のプロセスフローを示す図であり、乳酸供給装置1,乳酸濃縮装置2,濃縮乳酸縮合装置3,オリゴマー解重合装置4,触媒供給装置5,ラクチド回収装置6,凝縮装置7,8,真空ポンプ9,10,送液ポンプ11〜13,弁14〜22,還流冷却器23〜24を備えている。乳酸濃縮装置2及び濃縮乳酸縮合装置3は内部に1つ以上の堰を設けた横型撹拌機が特に望ましい。乳酸供給装置1は弁14及び送液ポンプ11を介して送液パイプによって乳酸濃縮装置2に連結され、乳酸濃縮装置2は弁15及び送液ポンプ12を介して送液パイプによって濃縮乳酸縮合装置3に連結され、濃縮乳酸縮合装置3は弁16及び送液ポンプ13を介して送液パイプによってオリゴマー解重合装置4に連結され、オリゴマー解重合装置4は弁18を介してパイプによってラクチド回収装置6に連結されている。オリゴマー解重合装置4には弁17を介して触媒供給装置5が繋がる。また、乳酸濃縮装置2及び濃縮乳酸縮合装置3のそれぞれには、弁19,20を介して内部に置換ガスを供給するパイプと内部で生じた気体を還流冷却器23,24に導くパイプとが接続され、還流冷却器23,24の一方には供給側のパイプに戻る還流パイプが接続され、他方には弁21,22を介して水蒸気の凝縮装置7,8に繋がるパイプが接続されている。凝縮装置7,8にはそれぞれ真空ポンプ9,10が接続されている。
図2に本実施例における横型撹拌器を示す。横型撹拌器は、容器31内で複数枚の攪拌翼33を取り付けた連結棒32が駆動装置34によって回転するように構成してあり、容器31の一端には乳酸の供給口37が設けられ、他端下部には攪拌後の乳酸を排出する排出口38が設けられている。また、容器31の上部には内部雰囲気の置換ガスとしての不活性ガス、この場合、窒素ガスを導入するための供給口40と内部に生じた水蒸気を排出するための排気口39が設けられている。乳酸の供給口37は、この場合、容器31の上部に配置されているが、容器31の下部に設け乳酸の導入時の飛散を防ぐようにしても良い。また、供給口37に繋がる供給パイプに加熱装置を設け、導入時の乳酸の温度を予め加温することも好ましい。容器31内の下半分には攪拌翼33の間に堰を形成するための図2(b)に示すような半円の仕切り板35が設けてある。仕切り板35には堰の深さを設定するための切り欠き(この場合は半円状)が形成してある。仕切り板35の設置により、供給口37から導入された乳酸が直ぐに排出口38に流れないようにしてあり、容器31内部で段階的に処理されて流れるようにしてある。円盤状の攪拌翼33には図2(b)に示すような開口が設けてある。なお、この開口の形状は攪拌効率を良くするためのものであり、図に示された形状に限定されるものではない。また、攪拌翼33としてはエンボス加工した円板を用いるのも攪拌効率の点で有利である。また、少なくとも容器31の下部には容器底部に溜まる乳酸を所定温度に加温するための加熱装置36が設けてある。
上記のように構成された装置において、運転開始前に、例えば、弁15,16,弁18〜22を開き、弁14,17を閉じた状態にして、装置内部を窒素等の不活性ガスで置換し、次にこれらを全て閉じた後、弁17を開き、触媒供給装置5から適切な量の触媒を解重合装置4に供給し、弁17を閉じておくことが望ましい。
まず、弁14〜16,18,21,22を開き、乳酸濃縮装置2,濃縮乳酸縮合装置3,オリゴマー解重合装置4,ラクチド回収装置6,凝縮装置7及び8の運転を開始する。次に、送液ポンプ11〜13の運転を開始し、乳酸供給装置1から乳酸濃縮装置2への乳酸の連続移送、乳酸濃縮装置2から濃縮乳酸縮合装置3への濃縮液の連続移送、濃縮乳酸縮合装置3からオリゴマー解重合装置4への反応液の連続移送を開始する。合わせて、真空ポンプ9,10の運転を開始する。
乳酸濃縮装置2において、乳酸供給装置1からの原料乳酸は装置内における滞留時間の進展に伴い、ピストンフロー性を維持しながら、ヘッド差により入口側から出口側に水平方向に流れる。その間、加熱により乳酸に含まれる水分を蒸発させる(濃縮工程)。さらに濃縮と共に、乳酸の縮合反応の一部を重量平均分子量で2程度まで進め、これに伴い発生する水分を蒸発させてから濃縮乳酸縮合装置3への移送を実施することが望ましい。乳酸濃縮装置2では加熱により120〜250℃の温度まで、または上記温度範囲の中で徐々に昇温させる。また、圧力については1気圧(大気圧)以下、望ましくは300Torr以下に減圧する。乳酸濃縮装置2で発生する水蒸気は還流冷却器23に入り、ここで水蒸気に混ざって排出される水分以外の蒸気圧の低い低分子量の乳酸縮合物あるいは乳酸が凝縮されて乳酸濃縮装置2の供給側に戻される。還流冷却器23を通過した水蒸気は凝縮装置7に送られ、凝縮装置7で凝縮されて液体の水として除去される。凝縮装置7を通過したガスは、真空ポンプ9(排気ポンプ)により系外に排気される。
濃縮乳酸縮合装置3においては、乳酸濃縮装置2からの濃縮乳酸は装置内における滞留時間の進展に伴い、ピストンフロー性を維持しながら、ヘッド差により入口側から出口側に水平方向に流れる。その間、加熱と減圧により乳酸の縮合反応(エステル化反応)を進展させ、副生成物として発生する水分を蒸発させる(縮合工程)。濃縮乳酸縮合装置3では120〜250℃の温度まで、または上記温度範囲の中で徐々に昇温させる。また、圧力については100Torr以下、望ましくは5Torr以下まで減圧する。濃縮乳酸縮合装置3で発生する水蒸気は還流冷却器24に入り、ここで水蒸気に混ざって排出される水分以外の蒸気圧の低い低分子量の乳酸縮合物あるいは乳酸が凝縮されて濃縮乳酸縮合装置3の供給側に戻される。還流冷却器24を通過した水蒸気は凝縮装置8に送られ、凝縮装置8で凝縮されて液体の水として除去される。凝縮装置8を通過したガスは、真空ポンプ10により系外に排気される。
濃縮工程及び縮合工程では、水分の他に乳酸,オリゴマー及びその分解で発生するラクチドがガスとして発生する。これらは乳酸濃縮装置2から真空ポンプ9に向けて、及び濃縮乳酸縮合装置3から真空ポンプ10に向けて移行する。従って、凝縮装置7,8で除去されるものには水分のほかに上記成分が含まれる場合がある。本実施例では、乳酸濃縮装置2と凝縮装置7との間及び濃縮乳酸縮合装置3と凝縮装置8との間に還流冷却器23,24を設けて、水分より蒸気圧の低い成分、すなわち、乳酸,オリゴマー,ラクチドを乳酸濃縮装置2,濃縮乳酸縮合装置3に戻すようにしている。なお、除去成分に合わせて複数段の凝縮器を組み合わせそれぞれの成分を除去して、ここを通過した水蒸気のみを後段の凝縮器で除去する方式を取っても構わない。また、これら成分の部分除去が必要ない場合には凝縮装置7,8はそれぞれ凝縮器単体でも構わない。
濃縮乳酸縮合装置3から排出されるオリゴマーは送液ポンプ13によって解重合装置4に移送され、ここで解重合触媒と接触して気体ラクチドを発生する。気体ラクチドはラクチド回収装置6により回収される。ラクチド回収装置6は例えば凝縮器単体でも構わないし、複数段の凝縮器を組み合わせたり、あるいは前段の凝縮器に還流器を用いて気体ラクチドと共に気化・混入した乳酸やオリゴマーを解重合装置4に戻し、ここを通過した気体ラクチドのみを後段の凝縮器で回収する方式を取っても構わない。
また、気体ラクチドを凝縮により回収する場合、固体または液体いずれでも構わないが、特に、液体の場合には、これをそのまま晶析等のラクチド精製工程に移送するのに便利である。また、ラクチド精製工程として蒸留工程を利用する場合には、ラクチド回収装置6を省略しても構わない。なお、ラクチドの精製はラクチドに含まれる水分,乳酸,オリゴマー等の不純物の除去を行う。あるいは原料乳酸がL−乳酸の場合、通常ラクチドも
LL−ラクチドとなるが、濃縮,縮合,解重合の各工程における熱履歴により一部光学異性体のDL−ラクチドに変化することが知られている。DL−ラクチドがLL−ラクチドに混入すると、後段の開環重合工程により最終的に生成するポリ乳酸の結晶度等の物性が低下するため望ましくない。従って、必要に応じてDL−ラクチドも精製工程により除去される。
本実施例において、乳酸濃縮装置2を原料乳酸供給温度60℃,濃縮乳酸排出温度170℃,滞留時間12h,圧力100Torrの条件で連続運転し、濃縮乳酸縮合装置3を滞留時間5h,圧力10Torrで連続運転したところ、濃縮乳酸の重量平均分子量は200程度
(重量平均重合度で約3)であり、縮合された排出オリゴマーの重量平均分子量は4000程度であった。
以上、本実施例によれば、乳酸濃縮装置2及び濃縮乳酸縮合装置3を内部に堰を有する横型撹拌器で構成しているので、装置内に連続的に導入した乳酸は滞留時間の進展に伴い、ピストンフロー性を維持しながら、ヘッド差により入口側から出口側に水平方向に流れるので、効率の良い攪拌ができ、乳酸濃縮装置2では乳酸に含有された水分を十分に蒸発・気化させて除去することができ、また、濃縮乳酸縮合装置3では濃縮された乳酸を十分に縮合させられるのでエステル化反応により生じる水をしっかりと除去することができ、次工程に送液するオリゴマーの解重合における水分の発生を極めて少なくできるという効果がある。また、水分量の発生の多い乳酸濃縮装置2と乳酸濃縮装置2に比べ水分量の少ない濃縮乳酸縮合装置3とをそれぞれに排気するようにしているので、本実施例の横型撹拌器との組み合わせによってより効率的な処理が行える。
また、本実施例によれば、液流れにピストンフロー性を持たせた乳酸濃縮装置2によって乳酸に含まれる水分(自由水)を十分に除去できるので、後段の濃縮乳酸縮合装置3における装置の腐蝕対策を軽減することができるという効果がある。さらに、乳酸濃縮装置2において堰の段数を設定することにより、乳酸に含まれる水分(自由水)の除去だけでなく、縮合をある程度進めることもできるので、重量平均重合度が約1程度になるまで縮合も進展させてやることにより、カルボン酸基濃度が低下しさらに分子量増大に伴い解離度が下がることで、水素イオン濃度がさらに低下して、腐食性をさらに低下させることができるという効果がある。
次に、本発明の第2の実施例を図3により説明する。本図は第1の実施例における横型撹拌機の他の実施例を示すもので、図2の横型撹拌機と同符号は同一部材を示し説明を省略する。本図が図2と異なる点は、最終の堰の部分において、容器31内部の上半分にも仕切り板35を設け、最終の堰の空間を分け、この部分の仕切り板35によって分けられた容器31の上部空間のそれぞれに水蒸気を排出する排気口39a及び39bを設けた点と、最終段に繋がる排気口39bに水分を測定するセンサ41を設け、センサ41からの信号を制御装置42に入力し、排出される水分量に応じて加熱装置36を制御するようにしている点である。
本実施例によれば、前記第1の実施例と同様の効果を得ることができるとともに、さらに、確実な水分管理が行え、最終製品に対する品質を向上させることができるという効果がある。
次に、本発明の第3の実施例を図4により説明する。本図は第1の実施例における横型撹拌機のさらに他の実施例を示すもので、図2及び図3の横型撹拌機と同符号は同一部材を示し説明を省略する。本図が図2と異なる点は、攪拌翼33aの大きさを容器31の内径に極めて近い大きさとし、攪拌翼33aと容器31内面との隙間を小さくして、該隙間での液流れを抑制するようにし、図2及び図3における仕切り板35を取除いた点にある。本実施例では、仕切り板を有さないので、攪拌翼33aに設けた開口が堰の高さを決定することになり、処理条件に応じて決定される。また、本実施例では容器との隙間が小さいため、水蒸気の排気効率を良くするために複数の排気口39a,39bが設けてある。
さらに、各攪拌翼33aは連結棒32bにより連結、この場合、4本の連結棒にて保持されており、攪拌翼の両端を連結棒32a及び32cによって支持するようにしている点である。したがって、この攪拌翼の中心には実質的に軸がない。なお、本横型撹拌器は粘度の低い乳酸濃縮装置及び濃縮乳酸縮合装置に用いるので、本実施例のような大きさにした攪拌翼33aを持つ攪拌翼を図2のような連結棒32で支持するようにしても良い。
本実施例によれば、攪拌翼33aが仕切りの役目をし、容器31内に複数の堰を形成したことになるので前記第1の実施例と同様の効果を得ることができる。また、容器31に取り付けた仕切り板をなくしたので、装置構成が容易になり、製作・組み立てを容易にできる。
なお、これら図2,図3,図4の実施例では、容器31の断面形状を円にしているが、少なくとも容器上部空間は攪拌翼形状に合わせなくても良い。
次に、本発明の第4の実施例を図5により説明する。本図において図1と同符号は同一部材を示し説明を省略する。本図が図1と異なる点は、還流冷却器23,24によって凝縮された水分以外の蒸気圧の低い低分子量の乳酸縮合物あるいは乳酸を乳酸供給装置1に戻すようにしている点である。
本実施例によれば、何らかの原因で還流冷却器23,24によって凝縮された水分以外の蒸気圧の低い低分子量の乳酸縮合物あるいは乳酸の量が増えた場合でも、濃縮装置2や縮合装置3内への原料の供給は常に一定にできるので、異常原因が突き止め易くなると共に濃縮装置2や縮合装置3を最適運転のために制御しやすいという効果がある。
以上、本発明には次の特徴も有する。
(1)水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、少なくとも原料の供給装置,原料濃縮装置,濃縮原料の縮合装置を有し、原料の濃縮,縮合により縮合物を連続合成する装置において、原料濃縮装置が横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有し、重合器内を原料、反応物が水平に流れる連続重合器であること、及び濃縮原料縮合装置が横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有し、重合器内を反応物が水平に流れる連続重合器であることを特徴とする、ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合装置。
(2)水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、少なくとも原料の供給装置,原料濃縮装置,濃縮原料の縮合装置を有し、原料の濃縮,縮合により縮合物を連続合成する装置において、原料濃縮装置が横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有し、装置槽内を原料、反応物が水平に流れる連続重合器であること、及び濃縮原料縮合装置が横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有し、装置槽内を反応物が水平に流れる連続重合器であること、及び原料濃縮装置と濃縮原料縮合装置が個別の減圧装置を有することを特徴とする、ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合装置。
(3)水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、少なくとも原料の供給装置,原料濃縮装置,濃縮原料の縮合装置を有し、原料の濃縮,縮合により縮合物を連続合成する装置において、原料濃縮装置が横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有する連続重合器であり、上記重合器中に原料、反応物の水平な流れと鉛直な向きの堰が1つ以上設けられていること、濃縮原料縮合装置が横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有する連続重合器であり、上記重合器中に反応物の水平な流れと鉛直な向きの堰が1つ以上設けられていること、及び原料濃縮装置と濃縮原料縮合装置が個別の減圧装置を有することを特徴とする、ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合装置。
(4)ヒドロキシカルボン酸が乳酸,グリコール酸,乳酸とグリコール酸の混合物の1つであることを特徴とする上記(1)から(3)のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合装置。
(5)水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料として原料の濃縮,縮合により縮合物を連続合成する方法において、濃縮工程における原料の供給と反応物の排出、及び縮合工程における濃縮工程での反応物の供給と反応物の排出を同時に実施する時間帯を有することを特徴とする、ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合法。
(6)水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、原料の濃縮工程及び縮合工程を、横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有し、装置槽内を原料、反応物が水平に流れる連続重合器により実施することで、縮合物を連続合成する方法において、濃縮工程における原料の供給と反応物の排出、及び縮合工程における濃縮工程での反応物の供給と反応物の排出を同時に実施する時間帯を有することを特徴とする、ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合法。
(7)水分を含むヒドロキシカルボン酸を原料とし、原料の濃縮工程及び縮合工程を、横型攪拌機を有し一端からの原料供給と他端からの反応物排出を同時に実施する時間帯を有し、装置槽内を原料、反応物が水平に流れる連続重合器により実施することで、縮合物を連続合成する方法において、濃縮工程における原料の供給と反応物の排出、及び縮合工程における濃縮工程での反応物の供給と反応物の排出を同時に実施する時間帯を有すること、及び濃縮工程での排出物の重量平均重合度が2以上であることを特徴とする、ヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合法。
(8)ヒドロキシカルボン酸が乳酸,グリコール酸,乳酸とグリコール酸の混合物の1つであることを特徴とする(5)から(7)のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮,縮合法。
本発明は、低粘度のモノマーを異なる条件にて濃縮・縮合するプロセスに適用できる。
本発明の一実施例である乳酸の濃縮・縮合連続プロセスを示すフロー図である。 図1における横型撹拌機の一実施例を示す構成図である。 図2の横型撹拌機の他の実施例を示す構成図である。 図2の横型撹拌機のさらに他の実施例を示す構成図である。 本発明の他の実施例である乳酸の濃縮・縮合連続プロセスを示すフロー図である。
符号の説明
1…乳酸供給装置、2…乳酸濃縮装置、3…濃縮乳酸縮合装置、4…オリゴマー解重合装置、5…触媒供給装置、6…ラクチド回収装置、7,8…凝縮装置、9,10…真空ポンプ、11ないし13…送液ポンプ、14ないし22…弁、23,24…還流冷却器、
31…容器、32,32a,32b,32c…連結棒、33,33a…攪拌翼、34…駆動装置、35…仕切り板、36…加熱装置、37…供給口、38…排出口、39,39a,39b…排気口、40…窒素供給口、41…センサ、42…制御装置。

Claims (11)

  1. ヒドロキシカルボン酸を原料として連続供給し、内部を大気圧またはそれ以下の雰囲気にし且つ水の沸点以上に加温した濃縮槽内を、該濃縮槽の供給口から排出口に向かって前記原料を段階的に進行させながら前記原料中に含まれた水分を蒸発・気化させ、前記原料の含有水分量を前記供給口から前記排出口の方向に次第に減少させて、濃縮された原料を連続排出する濃縮工程と、
    前記濃縮された原料を連続供給し、内部を前記濃縮槽内よりも減圧された雰囲気にし且つ水の沸点以上に加温された縮合槽内を、該縮合槽の供給口から排出口に向かって前記濃縮された原料を段階的に進行させながら前記原料をエステル化反応させ、該エステル化反応により生成される水分量を前記供給口から前記排出口の方向に次第に減少させて、縮合された原料を連続排出する縮合工程とを有し、
    前記濃縮工程と前記縮合工程を連続させて、前記原料の供給と前記縮合された原料の排出とを連続的に行うことを特徴とするヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法。
  2. 請求項1記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法において、前記濃縮工程における排出物である濃縮された原料の重量平均重合度を2以上にしたヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法。
  3. 請求項1記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法において、前記濃縮工程と前記縮合工程の少なくとも一方で蒸発した水分,ヒドロキシカルボン酸及びその縮合物を含むガスを分離し、水分を系外に放出すると共に、ヒドロキシカルボン酸及びその縮合物を前記工程に戻すヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法。
  4. 請求項3記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法において、前記工程に戻されるヒドロキシカルボン酸及びその縮合物は、前記工程の供給口に戻し前記工程へ供給される原料と共に供給するヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法。
  5. 請求項1記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法において、前記濃縮工程と前記縮合工程の少なくとも一方で蒸発した水分,ヒドロキシカルボン酸及びその縮合物を含むガスを分離し、水分を系外に放出すると共に、ヒドロキシカルボン酸及びその縮合物を前記原料供給元へ戻すヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法。
  6. 請求項1記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法において、前記ヒドロキシカルボン酸が乳酸,グリコール酸、または乳酸とグリコール酸の混合物の1つであるヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合方法。
  7. ヒドロキシカルボン酸を原料として連続的に供給され、内部を大気圧またはそれ以下の雰囲気に保持する排気装置を有し、且つ内部を水の沸点以上の温度に加温可能な加熱装置が設けられ、前記原料の供給口から排出口に向かって前記原料を段階的に進行させる仕切りを内部に有し、前記原料中に含まれた水分を蒸発・気化させ、前記原料の含有水分量を前記供給口から前記排出口の方向に次第に減少させて、濃縮された原料を前記排出口から連続的に排出する濃縮槽と、
    前記濃縮された原料を連続的に供給され、内部を前記濃縮槽内よりも減圧された雰囲気に保持する減圧装置を有し、且つ内部を水の沸点以上の温度に加温可能な加熱装置が設けられ、前記濃縮された原料の供給口から排出口に向かって前記濃縮された原料を段階的に進行させる仕切りを内部に有し、前記濃縮された原料をエステル化反応させ、該エステル化反応により生成される水分量を前記供給口から前記排出口の方向に次第に減少させて、縮合された原料を前記排出口から連続的に排出する縮合槽とを具備し、
    少なくとも前記濃縮槽と前記縮合槽との同時運転時期を有し、前記原料の供給と前記縮合された原料の排出とを連続的に行うことを特徴とするヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置。
  8. 請求項7記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置において、前記濃縮槽及び前記縮合槽内の仕切りが複数設けられているヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置。
  9. 請求項7記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置において、前記縮合槽の排気口から排気される気体を還流凝縮器に導き、気化した原料を凝縮させて前記縮合槽の供給側に戻すヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置。
  10. 請求項7記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置において、前記縮合槽の排気口から排気される気体を分離器に導き、気化した原料を凝縮させて原料供給装置に戻すヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置。
  11. 請求項7記載のヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置において、前記縮合槽の排気口からの排気気体中の水分を測定する測定手段を有し、測定された値によって前記縮合装置の加熱装置を制御する制御装置を有したヒドロキシカルボン酸の連続濃縮・縮合装置。
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