JP2005274739A - 光学装置およびプロジェクタ - Google Patents
光学装置およびプロジェクタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005274739A JP2005274739A JP2004085154A JP2004085154A JP2005274739A JP 2005274739 A JP2005274739 A JP 2005274739A JP 2004085154 A JP2004085154 A JP 2004085154A JP 2004085154 A JP2004085154 A JP 2004085154A JP 2005274739 A JP2005274739 A JP 2005274739A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- light
- heat
- light modulation
- conversion plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
Abstract
【解決手段】入射する複数の色光を各色光毎に画像情報に応じて変調して光学像を形成する複数の光変調装置441と、各光変調装置と対向する複数の光束入射端面を有し、各光変調装置で形成された色光毎の光学像を合成する色合成光学素子444とを備えた光学装置44は、各光変調装置と、色合成光学素子の各光束入射端面との間に介在し、光束入射端面に基板443A1を介して取り付けられ、光束の光学変換を行う複数の光学素子443A2と、色合成光学素子の各光束入射端面と交差する端面に設けられ、該色合成光学素子と熱伝導可能に取り付けられる熱伝導性材料からなる台座445とを備える。台座には、各光学素子が設けられる基板443Aの端面に沿って突出し、該基板の端面に接続される熱伝導性部材が設けられる。
【選択図】 図7
Description
本発明によれば、光学素子で発生した熱を、色合成光学素子に伝導できるほか、熱伝導性部材を介して台座に伝導できるので、光学素子の熱が伝導する経路を多くすることができる。従って、光学素子の熱伝導経路を増やして、光学素子で発生した熱を迅速に分散させることができ、光学素子の冷却効率を向上することができる。
また、光学素子は、基板を介して、色合成光学素子に取り付けられ、台座に光学素子の基板の端面に接触するように熱伝導性部材を設けることにより、光学素子で発生した熱が分散されるので、該光学素子の発熱量の均等化を図ることができる。これにより、光学素子で発生する熱の均等化を図るために、他の光学部品を含めた材質・材厚の調整をする必要をなくすことができる。従って、光学装置の製造工程を簡略化することができる。
本発明によれば、台座の構成および製造工程を簡略化することができる。すなわち、これら熱伝導性部材および台座を一体的に形成することにより、部品点数が少なくなり、光学装置の構成を簡素化できる。また、これらを別部材とした場合には、それぞれの部材を取り付ける接着等の工程が必要となるが、これらを一体的に形成することにより、このような工程を省略することができる。従って、光学装置の製造工程を簡略化することができる。
本発明によれば、他の部品を保持する熱伝導性の保持部材が、光学素子の基板に接触するとともに、熱伝導性部材に接続されているので、光学素子で発生した熱の伝導経路をさらに増やすことができる。これにより、光学素子で発生した熱の分散を促進することができるとともに、該光学素子の熱の放熱面積を拡大することができる。また、これにより、熱伝導された部材の高温化を防ぐことができ、これら部材による放熱効率を向上することができる。従って、光学素子の熱を伝導・分散させて、該光学素子を一層効率良く冷却することができる。
本発明によれば、前述の光学素子で発生した熱と同様に、第2の光学素子の熱は保持部材に伝導される。これによれば、第2の光学素子の熱を、保持部材および熱伝導性部材を介して、台座に伝導させることができる。従って、第2の光学素子を効果的に冷却することができる。
本発明によれば、前述の光学素子で発生した熱と同様に、光変調装置で発生した熱を、台座に伝導させて放熱させることができる。この際、光変調装置の熱は、保持部材および熱伝導性部材を経由して台座に伝導されるので、光変調装置の熱の放熱面積を拡大することができる。従って、光変調装置の熱を効率良く冷却することができるので、光変調装置の製品寿命を延ばすことができるほか、安定した光学像形成を実現することができる。
本発明によれば、光学素子等の熱を2つの台座に分散させて放熱することができるので、光学素子の熱の放熱面積をさらに拡大することができるとともに、台座をはじめとする各部材の高温化を抑えることができる。これにより、光学素子の冷却効率が一層向上できる。また、各部材の高温化を抑えることができるので、これら部材の変形を抑え、光学像形成の安定化を図ることができる。
また、別の台座には、放熱用のフィンが形成されているので、台座の放熱面積を一層拡大することができ、この台座を効果的に冷却することができる。従って、台座に伝導される光学素子等の熱を、一層効果的に冷却することができる。
本発明によれば、略円錐台形状に複数形成されたフィン間の距離が、それぞれ3mm以上とされているので、これらフィン間を流通する空気の通風性を向上することができる。これにより、フィンに伝導された熱と空気との熱交換効率を向上することができる。従って、台座の冷却効率を向上することができ、ひいては、光学素子を効率良く冷却することができる。
また、熱伝導性部材を設けることにより、該光学素子の発熱量の均等化を図ることができるので、光学装置ひいてはプロジェクタの製造工程を簡素化することができる。
また、光学素子の冷却効率を向上できるので、冷却手段からの冷却空気の送風量を低減させることができる。これにより、冷却手段として小型の送風ファンを用いた場合では、高回転で駆動させる必要が無くなり、また、出力する送風量が大きい大型のファンを設ける必要が無い。従って、プロジェクタの小型化および低騒音化を実現することができる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)外観構成
図1および図2には、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタ1が示されており、図1は上方前面側から見た斜視図であり、図2は下方背面側から見た斜視図である。
このプロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、スクリーン等の投写面上に拡大投写する光学機器であり、後述する光学系を含む装置本体を内部に収納する外装ケース2および外装ケース2から露出する投写レンズ3を備えている。
投写レンズ3は、後述する光変調装置としての液晶パネルにより光源から射出された光束を画像情報に応じて変調形成された光学像を拡大投写する投写光学系としての機能を具備するものであり、筒状体内部に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
上面部21Aの投写方向前側には、プロジェクタ1の起動・調整操作を行うための操作パネル24が設けられている。この操作パネル24は、起動スイッチ、画像・音声等の調整スイッチを含む複数のスイッチを備え、プロジェクタ1による投写時には、操作パネル24中の調整スイッチ等を操作することにより、画質・音量等の調整を行うことができる。
これら操作パネル24およびスピーカは、後述する装置本体を構成する制御基板と電気的に接続され、操作パネル24による操作信号はこの制御基板で処理される。
背面部21Dには、略中央部分に上面部21A側に切り欠かれた凹部が形成され、この凹部には、後述する制御基板に接続されたインターフェース基板上に設けられたコネクタ群25が露出する。
この調整脚部27は、底面部22Aから面外方向に進退自在に突出する軸状部材から構成され、軸状部材自体は、外装ケース2の内部に収納されている。このような調整脚部27は、プロジェクタ1の側面部分に設けられる調整ボタン271を操作することにより、底面部22Aからの進退量を調整することができる。
これにより、プロジェクタ1から射出された投写画像の上下位置を調整し、適切な位置に投写画像を形成することができるようになる。
開口部28は、プロジェクタ1の光源を含む光源装置を着脱する部分であり、通常は、ランプカバー281によって塞がれている。
開口部29、30は、スリット状の開口部として構成される。
開口部29は、光源ランプから射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置としての液晶パネルを含む光学装置を冷却するための冷却空気取込用の吸気用開口部である。
開口部30は、プロジェクタ1の装置本体を構成する電源ユニット、光源駆動回路を冷却するための冷却空気取込用の吸気用開口部である。
尚、開口部29、30は、そのスリット状開口部分で常時プロジェクタ1内部と連通しているため、塵埃等が内部に侵入しないように、それぞれの内側に防塵フィルタが設けられている。
前面部23Aには、投写レンズ3を露出させるための略円形状の開口部34、およびその隣に形成された複数のスリットから構成される開口部35が形成されている。
開口部35は、装置本体を冷却した空気を排出する排気用開口部として構成され、後述するプロジェクタ1の構成部材である光学系、制御系、および電源ユニット・ランプ駆動ユニットを冷却した空気は、この開口部35からプロジェクタ1の投写方向に排出される。
このような外装ケース2の内部には、図3〜図5に示されるように、プロジェクタ1の装置本体が収納されており、この装置本体は、光学ユニット4(図3および図4)、制御基板5(図4)、電源ブロック6(図4)および冷却ユニット7(図3および図4)を備えて構成される。
(2-1)光学ユニット4の構造
光学系としての光学ユニット4は、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、投写レンズ3を介してスクリーン上に投写画像を形成するものであり、図4に示される光学部品用筐体40という光学部品用筐体内に、光源装置や、種々の光学部品等を組み込んだものとして構成される。
この光学部品用筐体40は、部品収納部材401、および図4では図示を略した蓋状部材から構成され、それぞれは、射出成形等による合成樹脂製品である。
また、部品収納部材401の底面部401Aの光束射出側端部には、円形状の開口部が形成された前面壁が設けられていて、この前面壁には、投写レンズ3の基端部分が接合固定される。
インテグレータ照明光学系41は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系であり、光源装置411、第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、偏光変換素子414、および重畳レンズ415を備えて構成される。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様の構成であり、小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備する。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を光変調装置441上に結像させる機能を有する。
具体的に、偏光変換素子414によって1種類の偏光光に変換された各部分光束は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置44の光変調装置441上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの光変調装置441を用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光束を全て1種類の偏光光に変換し、光学装置44における光の利用効率を高めている。なお。このような偏光変換素子414は、例えば、特開平8−304739号公報に紹介されている。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432、434とを備え、色分離光学系42で分離された色光である赤色光を光変調装置441Rまで導く機能を有している。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ418に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
光学装置44において、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3つの光変調装置441R,441G,441B、偏光板442、および光学変換板443によって画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
第1光学変換板443Aは、前述の偏光板442と略同様の機能を有し、入射された光束のうち、所定方向の偏光光のみを透過させ、その他の光束を吸収する本発明の光学素子に対応するものである。この第1光学変換板443Aに透過させる偏光光の偏光軸は、偏光板442における透過させる偏光光の偏光軸に対して直交するように設定されている。
基板443A1は、水晶製の矩形の板材である。この基板443A1は、光学軸方向で9.3W/(m・K)の熱伝導率を有し、この光学軸と直交する方向で5.4W(m・K)の熱伝導率を有する。なお、基板443A1は、水晶のほか、サファイアガラス、石英、または蛍石等で構成してもよい。
偏光膜443A2は、矩形状のフィルムであり、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素を吸着・分散させてフィルム状とした後に、このフィルム状のものを一定方向に延伸し、その後、延伸されたフィルムの両面に、アセテートセルロース系のフィルムを接着剤で積層させることにより形成されている。
基板443B1は、前述した第1光学変換板443Aの基板443A1と同様のものである。
偏光膜443B2は、前述した偏光膜443A2と同様のものであるが、光吸収特性が異なる。また、この偏光膜443B2は、その偏光軸が偏光膜443A2と平行となる状態で基板443B1の光束射出側端面に貼り付けられる。
視野角補償膜443B3は、光変調装置441(441R,441G,441B)で生じる複屈折を補償し、光変調装置441(441R,441G,441B)で形成された光学像の視野角が拡大され、かつ投写画像のコントラストが向上する。
クロスダイクロイックプリズム444には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
このような光学装置44は、ユニットとして構成され、前述した光学部品用筐体40の投写レンズ3の光路前段に配置され、部品収納部材401の底面部にねじ止め固定される。なお、光学装置44のユニット化された構造については、後に詳述する。
制御基板5は、図3に示すように、光学ユニット4の上側を覆うように配置され、演算処理装置、液晶パネル駆動用ICが実装されたメイン基板51と、このメイン基板51の後端側で接続され、外装ケース2の背面部21D、22Dに起立するインターフェース基板52とを備えている。
インターフェース基板52の背面側には、前述したコネクタ群25が実装されていて、コネクタ群25から入力する画像情報は、このインターフェース基板52を介してメイン基板51に出力される。
このようなメイン基板51は、パンチングメタルを折り曲げ加工した板金53によって覆われ、この板金53は、メイン基板51上の回路素子等によるEMI(電磁障害)を防止するために設けられている。
電源ブロック6は、図示を略すが、電源と、この電源の下方に配置されたランプ駆動回路(バラスト)とを含んで構成される。
電源は、前記インレットコネクタに接続された図示しない電源ケーブルを通して外部から供給された電力を、前記ランプ駆動回路や制御基板5等に供給するものである。
ランプ駆動回路は、光学ユニット4を構成する光源ランプ416に、電源から供給された電力を供給するものであり、前記光源ランプと電気的に接続されている。このようなランプ駆動回路は、例えば、基板に配線することにより構成できる。
図3および図4に示すように、冷却手段としての冷却ユニット7は、投写レンズ3を挟んでそれぞれ対向配置される2つのシロッコファン71,72と、ダクト73および導風板74(図3および図4では図示省略。図11および図12参照)と、排気ファン75および排気ダクト76とから構成されている。
排気ファン75および排気ダクト76は、ロアーケース22の側面部22B側の前面側に配置されている。このうち、排気ファン75は、軸流ファンとされ、光学ユニット4の光源装置411に吸気面を向け、排気ダクト76に排気面を向けている。この排気ファン75は、シロッコファン71,72から送風され、光学ユニット4を冷却した冷却空気を吸入して、排気ダクト76を介してプロジェクタ1外部に排出する。
なお、ダクト73および導風板74の構造については、後に詳述する。
図6には、光変調装置441Bを上方から左手に見た光学装置44の斜視図が示されている。また、図7には、光学装置44の分解斜視図が示されている。なお、図7では、説明を簡略化するために、赤色光が入射する光束入射面の構成のみを示し、他の光束入射面については説明および図示を省略するが、緑色光が入射する光束入射面および青色光が入射する光束入射面においても略同様の構成を備えている。
図7に示すように、クロスダイクロイックプリズム444の赤色光入射面には、クロスダイクロイックプリズム444に近接する方から順に、第1光学変換板443Aと、熱伝導性の保持部材448と、第2光学変換板443Bと、光変調装置441Rとが配置されている。
保持部材448は、図7および図8に示すように、照明光軸方向(Z軸方向)から見て略矩形を有し、アルミニウム等の金属平板を板金加工して形成されている。この保持部材448は、図9に示すように、略矩形の板状部448Aと、この板状部448Aの幅方向(X軸方向)両端部から面外方向に、それぞれが対向するように起立した側面部448Bと、これら側面部448Bの高さ方向(Y軸方向)両端から、互いに近接するように、保持部材448の略中央に向かって略垂直に延出する延出部448Cとを備えている。
これら延出部448Cに形成された面のうち、高さ方向(Y軸方向)で互いに対向する面は、第2光学変換板443Bの基板443B1が取り付けられる基板取付面448C1である。この基板取付面448C1には、第2光学変換板443Bの基板443B1(図7)の高さ方向端部から起立する面が、熱伝導可能に接着固定される。ここで、板状部448Aの開口部448A1に嵌合された第1光学変換板443Aにおける偏光膜443A2の偏光軸と、延出部448Cの基板取付面448C1に嵌合された第2光学変換板443Bにおける偏光膜443B2の偏光軸とが平行となるように、第2光学変換板443Bが取り付けられる。また、これら偏光膜443A2,443B2の偏光軸は、前述の偏光板442における偏光膜の偏光軸と直交するように、光学変換板443は配置される。
また、延出部448Cの光束入射側の面448C2には、光変調装置441R(441G,441B)を位置決めおよび保持するためのピンスペーサ449(図7参照)が、熱伝導可能に接着固定される。
また、板状部448Aの開口部448A1に嵌合される第1光学変換板443Aと、延出部448Cに保持される第2光学変換板443Bとの間には、所定の間隔が生じており、また、この空間の幅方向は、保持部材448の側面部448Bによって囲まれる。これによれば、第1光学変換板443Aの光束入射面および第2光学変換板443Bの光束射出面を冷却する冷却空気の筒状の流路を形成することができる。従って、これら第1光学変換板443Aおよび第2光学変換板443Bを効果的に冷却することができる。
なお、保持部材448は、アルミニウムのほか、電気亜鉛メッキ鋼板等にて構成してもよく、射出成形等による成形により形成される熱伝導率の高い合成樹脂、インバー等の鉄−ニッケル合金、マグネシウム合金、アルミニウム合金等の成形品から構成してもよい。
なお、ピンスペーサ449は、熱伝導性の合成樹脂に限らず、光学ガラス、水晶、サファイア、石英、または蛍石等で構成してもよい。また、アルミニウム、マグネシウムおよびチタン等の金属等に例示される熱伝導率の高い部材で構成してもよい。
液晶パネル441R1は、前述のように、入射光束を画像情報に応じて変調するものである。この液晶パネル441R1には、上方(Y軸方向)に延出する制御用ケーブル441R2(図6および図7参照)が設けられており、該制御用ケーブル441R2を介して、前述の制御基板5に接続される。
第1保持枠447Aは、照明光軸方向(Z軸方向)から見て略凸型に形成されるとともに、断面略コ字状に形成され、内部に形成された図示しない収納部に、液晶パネル441R1の光束入射側の面を収納する部材である。
この第1保持枠447Aには、略矩形の開口部447A1と、フィン447A2と、フック447A3とが形成されている。
開口部447B1は、第1保持枠447Aと同様に、第2保持枠447Bの略中央で、光変調装置441の液晶パネル441R1のパネル面に対応する位置に形成されている。
フック嵌合部447B2は、第2保持枠447Bの幅方向(X軸方向)両端部の略中央部から照明光軸方向(Z軸方向)とは反対方向に起立して形成されている。このフック嵌合部447B2の略中央には、矩形状の開口が形成されており、この開口に前述の第1保持枠447Aのフック447A3に形成された突出部が嵌合され、第1保持枠447Aおよび第2保持枠447Bを固定する。
孔447B3は、第2保持枠447Bの照明光軸方向から見て四隅部分に形成されている。これらの孔447B3は、その内周縁が照明光軸方向(Z軸方向)とは反対方向に向けて突出するように形成されたバーリング孔である。これら孔447B3にピンスペーサ449が挿通され、位置調整がされた後に、第2保持枠447Bは、接着剤等によりピンスペーサ449に固定される。
なお、光変調装置441Rと略同様の構成を備える光変調装置441G,441Bにおいても、光変調装置441Rと略同様の効果を奏することができる。
プリズム台座445は、前述のように、クロスダイクロイックプリズム444を支持するとともに、投写レンズ3を支持する部材である。図7および図9(A)(B)に示すように、プリズム台座445は、幅方向(X軸方向)から見て略L字状に形成されている。
載置部4451は、平面視略矩形状を有しており、マグネシウムにより形成されている。この載置部4451には、上面に、クロスダイクロイックプリズム444が載置される第1載置面44511と、光学変換板443の第1光学変換板443Aが載置される第2載置面44512と、保持部材448が取り付けられる取付面44513とが形成されている。
取付面44513は、載置部4451の外縁端部から略垂下して形成された面である。この取付面44513には、前述の保持部材448の貼付部448A4が熱伝導可能に接着固定される。
すなわち、第2載置面44512および取付面44513が形成された載置部4451の外縁部分は、本発明の熱伝導性部材に相当する部分であり、本実施形態では、プリズム台座445の載置部4451に一体的に形成されている。
このレンズ支持部4452は、略中央に形成された略円形の開口部44521と、レンズ支持部4452の光束射出側の面4452Aに形成された突起部44522および孔44523と、レンズ支持部4452の幅方向(X軸方向)に対向する面から面外方向に突出する突出部44524とを備えている。
突起部44522および孔44523は、投写レンズ3に形成されたフランジ部3C(図7参照)と係合して、投写レンズ3を位置決め固定する部分である。このうち、突起部44522は、面4452Aから面外方向に突出して形成され、投写レンズ3のフランジ部3Cに形成された図示しない孔に嵌合する。また、孔44523は、レンズ支持部4452を貫通するように形成されており、フランジ部3Cに形成された図示しない突起が嵌合される。
突出部44524は、レンズ支持部4452の幅方向に対向するそれぞれの側面の上方に形成されている。この突出部44524は、光束射出側から見て、略三角形状を有し、下面に突起部4453が形成されている。これら突起部4453は、ロアーケース22に形成された図示しない凹部に嵌合され、プリズム台座445を固定する。なお、このような突起部4453は、前述の載置部4451の底面にも形成されている。
放熱ブロック446は、第1光学変換板443Aの熱、および、保持部材448を介して伝導される熱を放熱して冷却する台座である。この放熱ブロック446は、前述のように、クロスダイクロイックプリズム444の上面に載置される。
なお、放熱ブロック446は、マグネシウム以外にも、前述の保持枠447で例示した材料を採用することができる。
突出部4461は、放熱ブロック446に伝導された熱の放熱面積を広げるための放熱用のフィンであり、本実施形態では16個形成されている。これら突出部4461は、放熱ブロック446の上面から面外方向に突出して形成されている。これらの突出部4461は、互いに近接する突出部4461間の距離が、3mm以上とされ、本実施形態では、およそ3.7mmとされている。これにより、突出部4461間の空気の通風性を良くして、突出部4461に伝導された熱を迅速に冷却することができる。なお、突出部4461の数は、16個より多くても少なくてもよい。
取付面4464は、放熱ブロック446の上面から略垂下する光束入射側の面であり、前述の保持部材448の貼付部448A2が熱伝導可能に接着固定される。すなわち、放熱ブロック446は、保持部材448を支持する台座としても機能する。
第1当接面4462は、クロスダイクロイックプリズム444の上面が当接される面である。この第1当接面4462の光束射出方向(Z軸方向)先端部には高さ方向(Y軸方向)に凹んだ凹部4462Aが形成されている。この凹部4462Aは、放熱ブロック446をクロスダイクロイックプリズム444の上面に載置・固定する際に塗布される熱伝導性接着剤が、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射面および光束射出面に漏出しないための接着剤溜まりである。
第2当接面4463は、熱伝導性接着剤等により、第1光学変換板443Aの上方の端面に、熱伝導可能に当接・固定される。この第2当接面4463およびプリズム台座445に形成された第2載置面44512により、第1光学変換板443Aの基板443A1は、上下方向から挟持される。
クロスダイクロイックプリズム444の3つの光束入射面に、光学変換板443のうち、第1光学変換板443Aを熱伝導性の接着剤等により貼り付ける。
この後、クロスダイクロイックプリズム444の底面および第1光学変換板443Aの下面が、プリズム台座445(図8および図11)の第1載置面44511および第2載置面44512に当接されるように、プリズム台座445の載置部4451に、クロスダイクロイックプリズム444および第1光学変換板443Aを載置する。
また、クロスダイクロイックプリズム444の上面および第1光学変換板443Aの上面に、放熱ブロック446(図8および図12)の第1当接面4462および第2当接面4463が当接するように、放熱ブロック446を載置する。
この後、第2光学変換板443Bを保持する保持部材448(図9)を、プリズム台座445および放熱ブロック446に取り付ける。保持部材448は、該保持部材448の貼付部448A2が放熱ブロック446の取付面4464に当接されるように、かつ、貼付部448A4がプリズム台座445の取付面44513に当接されるように、保持部材448を熱伝導性接着剤等により固定する。また、保持部材448は、該保持部材448に形成された開口部448A1に、第1光学変換板443Aの基板443A1が嵌合されるように配置され、第1光学変換板443Aおよび第2光学変換板443Bの偏光軸が、前述の関係となるように配置される。
以上のようにして、光学装置44がユニットとして形成される。
なお、ピンスペーサ449は、保持部材448に対する別部材として形成したが、保持部材448に一体的に形成してもよい。
このような光学装置44に配置された第1光学変換板443A,第2光学変換板443Bおよび光変調装置441で発生した熱は、以下のように伝導されて放熱される。
第1光学変換板443Aで発生した熱は、図11中矢印U1,L1で示すように、該第1光学変換板443Aが取り付けられるクロスダイクロイックプリズム444を介して、該クロスダイクロイックプリズム444に熱伝導可能に接触する放熱ブロック446およびプリズム台座445に伝導される(第1の経路)。
また、第1光学変換板443Aは、放熱ブロック446の第1当接面443およびプリズム台座445の第1載置面44512に、熱伝導可能に接触する。このため、第1光学変換板443Aの熱は、矢印U2,L2に示すように、第1光学変換板443Aの上面および下面から、放熱ブロック446およびプリズム台座445に直接伝導される(第2の経路)。
さらに、第1光学変換板443Aは、保持部材448の開口部448A1に熱伝導可能に接触しているので、第1光学変換板443Aの熱は、矢印U3,L3で示すように、保持部材448に伝導される。この保持部材448は、放熱ブロック446およびプリズム台座445に取り付けられているので、保持部材448に伝導された熱は、矢印U4,L4に示すように、放熱ブロック446およびプリズム台座445に伝導される。すなわち、第1光学変換板443Aの熱は、該保持部材448を介して、放熱ブロック446およびプリズム台座445に伝導される(第3の経路)。
従って、第2光学変換板443Bで発生した熱の放熱面積を拡大できるので、該第2光学変換板443Bの冷却効率を向上することができる。
従って、光変調装置441の熱を、ピンスペーサ449および保持部材448を介して、放熱ブロック446およびプリズム台座445に伝導されるので、放熱面積を拡大でき、光変調装置441を効果的に冷却することができる。
図12には、光学装置44に冷却空気を送風するダクト73を下方からみた斜視図が示されている。また、図13には、ダクト73および導風板74を上方から見た斜視図が示されている。
前述のように、冷却ユニット7を構成するダクト73および74は、シロッコファン71,72から送風されたプロジェクタ1外部の空気を、光学装置44に送風する流路を形成する。これらダクト73および導風板74は、光学装置44の下方に配置される。
開口部731,732は、前述のシロッコファン71,72の送風口と連接される。
リブ73A,73B,73Cは、ダクト73を補強するとともに、開口部731,732から送風された冷却空気を分流させる部分である。
このうち、リブ73Aは、図13に示すように、開口部731から流通する冷却空気を、光学装置44の光変調装置441Gの下方に流通させ、光変調装置441B,441Rの下方に流通しないように分流させている。
逆に、リブ73Bは、開口部732から流通する冷却空気を、光変調装置441B,441Rの下方、および、光変調装置441G近傍から前述の部品収納部材401内に導風させ、光変調装置441Gの下方に流通しないように分流させている。
リブ73Cは、リブ73Aにより光変調装置441G下方に流通される空気を、光変調装置441Gの下方および該光変調装置441Gの後段に配置された光学変換板443の下方に流通させるように分流する。
導風板74には、それぞれ開口74R1,74G1,74B1,74A1を有する導風部74B,74G,74R,74Aが形成されている。このうち、導風部74R,74G,74Bは、それぞれ光変調装置441R,441G,441Bに対応する位置に形成されている。また、導風部74Aは、導風部74Gから導風部74B寄りの位置に形成されている。
このうち、導風部74Bは、開口部74B1のほかに、該開口部74B1の周囲を囲むように上方に突出する上部導風部74B2と、下方に延出する下部導風部74B3,74B4とを備えている。
下部導風部74B3は、開口部74B1を2つの開口74B11,74B12に分け、開口74B11を介して光変調装置441Bに冷却空気を導風する。この下部導風部74B3により分けられた開口74B11,74B12は、それぞれ、光変調装置441Bの光束入射側および光束射出側の下方に位置する。
下部導風部74B4は、開口部74B1の端部から、断面コ字状に下方に延出して形成され、開口74B12を介して光学変換板443に冷却空気を導風する。この下部導風部74B4の下方への延出量は、下部導風部74B3の延出量よりも大きいとされている。これにより、ダクト73の開口部732に対して、下部導風部74B3より遠方に形成された下部導風部74B4においても、確実に光学変換板443に冷却空気を導風することができる。
また、導風部74Rは、導風部74Bとは異なり、光変調装置441Rに冷却空気を導風する下部導風部は形成されていない。これは、開口部732からダクト73内を流通する冷却空気が、下部導風部74R4を通過した場合、リブ73Aによって、ダクト73内の流路が遮られる。このため、冷却空気は、導風部74Rの開口部74R1に流れることとなり、光変調装置441Rに自然に導風されるためである。なお、ダクト73の形状および冷却空気の流通量等により、導風部74Bの下部導風部74B3と同様の下部導風部を設けてもよい。
この導風部74Gには、下部導風部が形成されていない。この理由として、ダクト73に形成されたリブ73Cにより、光変調装置441Gに導風される冷却空気と、光学変換板に導風される冷却空気とに分流されることが挙げられる。また、リブ73Aによりダクト73内の冷却流路が遮断されており、開口部731から流通する冷却空気は、送風圧によりダクト73内の流路先端で、開口部74G1から排出されることが挙げられる。このため、冷却空気は、下部導風部が形成されていなくても、導風部74Gの開口部74G1を介して、光変調装置441Gおよび光学変換板443に導風される。
なお、これら導風部74G,74Aにおいても、冷却空気の流路および流通量に応じて、下部導風部を設けてもよい。
図12および図13に示すように、シロッコファン71,72から送風された冷却空気は、ダクト73および導風板74を介して、それぞれの光変調装置441R,441G,441Bおよびこれらの後段に配置される光学変換板443の下方に送風される。ここで、前述のように、シロッコファン71から送風され、開口部731からダクト73内を流通する冷却空気は、導風板74に形成された導風部74Gの開口74G11,74G12を介して、光変調装置441Gおよび光学変換板443に導風される。また、シロッコファン72から送風され、開口部732からダクト73内を流通する冷却空気は、リブ73Bで分流され、一方は、導風部74B,74Rの開口74B11,74B12,74R11,74R12を介して、光変調装置441B,441Rおよび該光変調装置441B,441Rの後段に配置された光学変換板443に導風され、他方は、導風部74Aの開口部74A1を介して、部品収納部材401内に導風される。
シロッコファン72(図3および図4参照)から送風された冷却空気は、開口部732(図12および図13参照)を介してダクト73内を流通する。この冷却空気のうち、光学装置44の下方を流通する冷却空気は、二方向に分流される。詳述すると、図14に示すように、冷却空気は、導風板74の導風部74Rに形成された下部導風部74R3によって開口74R11に導風される矢印A1方向と、ダクト73のリブ73Aによって開口74R12に導風される矢印B1方向とに分流される。
このうち、矢印B21方向に流通する冷却空気は、光変調装置441Rの光束射出側の面と、第2光学変換板443Bの光束入射側の面との間を流通する。この際、この冷却空気は、光変調装置441の液晶パネル441R1の熱が伝導された第2保持枠447Bの光束射出側の面と、第2光学変換板443Bおよび保持部材448の光束入射側の面とを冷却しつつ、これらに沿って上昇し、矢印B3方向に流通する。
ここで、良好な光学像の形成には、緑色光の強度を最も高くし、赤色光の強度を最も低くする場合がある。このような場合に、赤色光が入射する光変調装置441Rおよび光学変換板443は、緑色光および青色光が入射する光変調装置441G,441Bおよび光学変換板443よりも温度上昇が少ない。このため、これら光変調装置441Rおよび光学変換板443を冷却する冷却空気は、他の光変調装置441G,441Bおよび光学変換板443を冷却する冷却空気よりも温度上昇が少なくて済む。
従って、赤色光入射面側を流通する冷却空気を放熱ブロック446の突出部4461間を流通させることにより、放熱ブロック446の冷却を効果的に行うことができる。また、放熱ブロック446の突出部4461は、その間隔を3mm以上あけて形成されているので、突出部4461間を流通する空気の通風性が良くなり、冷却空気による冷却をしやすくすることができる。従って、放熱ブロック446を効果的に冷却することができ、この放熱ブロック446に伝導される光変調装置441および光学変換板443の熱を、一層効率良く冷却することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る光学装置について説明する。第2実施形態の光学装置は、前述の第1実施形態の光学装置に比べて、放熱部材の構造および配置において相違点を有する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
光学装置44Aは、前述の光学装置44と同様に、クロスダイクロイックプリズム444を備え、該クロスダイクロイックプリズム444の各光束入射面の側に、それぞれ光学変換板443および光変調装置441が配置される。
また、光学装置44Aは、光学装置44と異なり、板状部材83を備え、クロスダイクロイックプリズム444が載置されるプリズム台座445の代わりにプリズム台座81が、放熱ブロック446の代わりに放熱ブロック82を、また、第2光学変換板443Bを保持する保持部材448の代わりに熱伝導性の保持部材84を備えている。
プリズム台座81は、前述のプリズム台座445と同様に、クロスダイクロイックプリズム444および投写レンズ3を支持する部材である。このプリズム台座81は、図16に示すように、クロスダイクロイックプリズム444が載置される載置部811と、投写レンズ3を支持するレンズ支持部812とを備え、側面視略L字状に形成されている。
なお、プリズム台座81は、プリズム台座445と略同じ材料で構成することができる。
この載置部811の上面には、クロスダイクロイックプリズム444が熱伝導性接着剤で固定される載置面8111が形成され、光束入射側の側面には、熱伝導性部材としての板状部材83Aが取り付けられる取付面8112が形成されている。
この板状部材83Aは、平面視略長方形状を有しており、その長手方向が取付面8112の形成方向と略平行となるように取り付けられる。すなわち、第1光学変換板443Aの基板443A1の端面に沿って、取付面8112から突出するように取り付けられる。この板状部材83Aの上面には、第1光学変換板443Aの下方の端面が熱伝導可能に当接される。これにより、第1光学変換板443Aで発生した熱をプリズム台座81に伝導させることができる。従って、第1光学変換板443Aの熱の放熱面積を拡大でき、第1光学変換板443Aを効果的に冷却することができる。
なお、板状部材83Aは、本実施形態では、水晶により形成したが、他の熱伝導可能な材料によって形成してもよい。例えば、アクリル材、カーボンフィラー入りのポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、液晶樹脂等の樹脂、および、アルミニウム、マグネシウム、チタン等の金属、これらを主材料とした合金等から選択して形成してもよい。
開口部8121の内径寸法は、投写レンズ3の外形寸法と略一致するように形成され、投写レンズ3の光束入射側の外周部分が当接される。
突起部8122は、レンズ支持部812の光束射出側の面に面外方向に突出するように、高さ方向(Y軸方向)略中央で、幅方向(X軸方向)両端部に、それぞれ1つずつ形成されている。また、孔8123は、レンズ支持部812の高さ方向(Y軸方向)略中央で幅方向両端部に1つずつと、下方端部の幅方向両端部に1つずつ、レンズ支持部を貫通するように合計4つ形成されている。これら突起部8122および孔8123は、投写レンズ3のフランジ部3C(図6参照)に形成された図示しない孔および突起と嵌合し、該投写レンズ3を支持する。
突出部821は、前述の放熱ブロック446の突出部4461と同様に、略円錐台形状に16個形成されている。この突出部821の形成間隔は、約3.7mmとされ、これら突出部821間を流通する空気の通風性を良くしている。
当接面822は、クロスダイクロイックプリズム444の上面が当接される部分であり、放熱ブロック82の底面に形成されている。この当接面822には、図示を略すが、投写側に、接着剤溜まりの凹部が形成されている。また、この当接面822には、放熱ブロック446に形成され、第1光学変換板443Aに当接される第2当接面4463に相当する部分が形成されていない。すなわち、当接面822の寸法は、クロスダイクロイックプリズム444の上面の寸法と略同じとされている。
これにより、第1光学変換板443Aで発生した熱が、板状部材83Bを介して、放熱ブロック82に伝導されるので、前述のプリズム台座81の場合と同様に、第1光学変換板443Aの熱の放熱面積を拡大して、第1光学変換板443Aを効果的に冷却することができる。
保持部材84は、図15に示すように、第1光学変換板443Aの基板443A1に取り付けられる。この保持部材84は、図17に示すように、前述の保持部材448(図8参照)と略同じ形状を有している。すなわち、保持部材84は、板状部84Aと、この板状部84Aの幅方向(X軸方向)両端部から面外方向(Z軸方向とは反対方向)に起立した側面部84Bと、これら側面部84Bの高さ方向(Y軸方向)両端部から、保持部材84の略中央に向かって略垂直に延出し、第2光学変換板443Bを保持する延出部84Cとを備えている。なお、側面部84Bおよび延出部84Cに関しては、保持部材448と略同じ構成であるので、説明を省略する。
また、板状部84Aの高さ方向両端部には、貼付部84A2,84A4が形成されている。これら貼付部84A2,84A4は、第1光学変換板443Aの基板443A1と熱伝導可能に接触するとともに、放熱ブロック82およびプリズム台座81に取り付けられた板状部材83B,83Aと熱伝導可能に接触する。
さらに、板状部84Aの高さ方向両端部で、かつ、幅方向両端部には、照明光軸方向に向かって延出する延出部84A3がそれぞれ形成されている。この延出部84A3は、第1光学変換板443Aの基板443A1を上下方向から挟み、保持部材84を第1光学変換板443Aに取り付けるとともに、該第1光学変換板443Aの熱を保持部材84に伝導させる部分である。
このような光学装置44Aに配置された第1光学変換板443A,第2光学変換板443Bおよび光変調装置441で発生した熱は、以下のように伝導されて放熱される。
第1光学変換板443Aで発生した熱は、図18中矢印UA1,LA1で示すように、該第1光学変換板443Aが取り付けられるクロスダイクロイックプリズム444を介して、該クロスダイクロイックプリズム444に熱伝導可能に接触する放熱ブロック82およびプリズム台座81に伝導される(第1の経路)。
また、第1光学変換板443Aの上面および下面は、熱伝導性部材である板状部材83B,83Aと熱伝導可能に接触し、この板状部材83B,83Aは、放熱ブロック82およびプリズム台座81に取り付けられている。このため、第1光学変換板443Aで発生した熱は、矢印UA2,LA2で示すように、第1光学変換板443Aの上面および下面から、板状部材83B,83Aを介して、放熱ブロック82およびプリズム台座81に伝導される(第2の経路)。
さらに、保持部材84の板状部84Aに形成された貼付部84A2,84A4は、第1光学変換板443Aの基板443A1と熱伝導可能に接触しており、また、板状部84Aに形成された延出部84A3は、第1光学変換板443Aの基板443A1を挟み込むように熱伝導可能に接触している。このため、第1光学変換板443Aで発生した熱は、矢印UA3,LA3で示すように、保持部材84に伝導される。この保持部材84が接触する板状部材83B,83Aは、放熱ブロック82およびプリズム台座81に取り付けられており、保持部材84に伝導された熱は、矢印UA4,LA4に示すように、板状部材83B,83Aを介して、放熱ブロック82およびプリズム台座81に伝導される(第3の経路)。
従って、第2光学変換板443Bで発生した熱の放熱面積を拡大できるので、該第2光学変換板443Bの冷却効率を向上することができる。
従って、光変調装置441の熱を、ピンスペーサ449および保持部材84を介して、放熱ブロック446およびプリズム台座445に伝導することにより、放熱面積を拡大でき、光変調装置441を効果的に冷却することができる。
すなわち、光変調装置441および光学変換板443で発生した熱を分散させて放熱することができるので、これら光変調装置441および光学変換板443の冷却効率を向上することができ、確実に、かつ、安定して、これらを冷却することができる。また、これにより、光変調装置441および光学変換板443の材質・材厚等を変更して発熱量の均等化を図る必要がなくなるので、光学装置44Aの製造工程を簡略化することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、光変調装置441および光学変換板443の熱を、プリズム台座445,81および放熱ブロック446,82のそれぞれに伝導させるとしたが、プリズム台座445,81および放熱ブロック446,82のどちらかに伝導させるようにしてもよい。なお、プリズム台座445,81および放熱ブロック446,82の両方に伝導させるようにすれば、一方に伝導させる場合に比べ、放熱面積が拡大するので、一層効率の良い冷却を実現できる。
さらに、光変調装置441で発生した熱、および、光学変換板443で発生した熱のうち、一方をプリズム台座445,81に伝導させ、他方を放熱ブロック446,82に伝導させるようにしてもよい。例えば、偏光光の略半分を吸収し、より発熱しやすい光学変換板443で発生した熱を、表面積の広い放熱ブロック446,82に伝導させ、光変調装置441で発生した熱をプリズム台座445,81に伝導させるようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、光変調装置441(441R,441G,441B)は、光変調素子として液晶パネル441R1,441G1,441B1を用いたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調素子を用いてもよい。
さらに、前記各実施形態では、液晶パネルに、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
加えて、前記各実施形態では、スクリーンを観察する方向から投写を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投写を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
Claims (9)
- 入射する複数の色光を各色光ごとに画像情報に応じて変調して光学像を形成する複数の光変調装置と、これら各光変調装置と対向する複数の光束入射端面を有し、各光変調装置で形成された各色光ごとの光学像を合成する色合成光学素子とを備えた光学装置であって、
それぞれの前記光変調装置と、前記色合成光学素子の各光束入射端面との間に介在し、該光束入射端面に基板を介して取り付けられ、それぞれの前記光変調装置から射出される光束の光学変換を行う複数の光学素子と、
前記色合成光学素子の各光束入射端面と交差する端面に設けられ、該色合成光学素子と熱伝導可能に取り付けられる熱伝導性材料からなる台座とを備え、
この台座には、それぞれの前記光学素子が設けられる基板の端面に沿って突出し、該基板の端面に接続される熱伝導性部材が設けられていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1に記載の光学装置において、
前記熱伝導性部材は、前記台座に一体的に形成されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1または請求項2に記載の光学装置において、
前記光学素子の基板と接触するとともに、他の部品を保持する熱伝導性の保持部材を備え、
この保持部材は、前記熱伝導性部材に熱伝導可能に接続されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項3に記載の光学装置において、
前記光変調装置と、前記光学素子との間には、さらに第2の光学素子が介在し、
この第2の光学素子は、前記保持部材によって保持されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項3または請求項4に記載の光学装置において、
前記保持部材には、前記光変調装置が熱伝導可能に取り付けられていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学装置において、
前記台座が取り付けられる前記色合成光学素子の端面と対向する端面には、さらに別の台座が取り付けられ、
この台座には、前記熱伝導性部材が設けられているとともに、前記端面への取付面とは反対側の面に、放熱用のフィンが形成されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項6に記載の光学装置において、
前記台座のフィンは、面外方向に突出する略円錐台形状に複数形成され、
これらフィンの間隔は、3mm以上とされていることを特徴とする光学装置。 - 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成して、前記光学像を拡大投写するプロジェクタであって、
請求項1から請求項7のいずれかに記載の光学装置を備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成して、前記光学像を拡大投写するプロジェクタであって、
請求項6または請求項7に記載の光学装置と、この光学装置に設けられた複数の光変調装置のそれぞれに冷却空気を送風する冷却手段とを備え、
前記複数の光変調装置のうち、発熱量の少ない光変調装置を冷却する冷却空気が、前記台座のフィン間を流通する冷却流路が形成されていることを特徴とするプロジェクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004085154A JP4466147B2 (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | 光学装置およびプロジェクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004085154A JP4466147B2 (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | 光学装置およびプロジェクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005274739A true JP2005274739A (ja) | 2005-10-06 |
JP4466147B2 JP4466147B2 (ja) | 2010-05-26 |
Family
ID=35174513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004085154A Expired - Lifetime JP4466147B2 (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | 光学装置およびプロジェクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4466147B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007133125A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Seiko Epson Corp | プロジェクタ |
JP2010262151A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Seiko Epson Corp | プロジェクター |
JP2011022431A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Mitsubishi Electric Corp | 投写型表示装置 |
JP2014013403A (ja) * | 2007-11-19 | 2014-01-23 | Corning Inc | 粘着拘束のためのガラス系レーザー隆線および関連する方法 |
CN111108438A (zh) * | 2017-07-28 | 2020-05-05 | 巴科股份有限公司 | 具有冷却部的空间光调制装置 |
-
2004
- 2004-03-23 JP JP2004085154A patent/JP4466147B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007133125A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Seiko Epson Corp | プロジェクタ |
JP2014013403A (ja) * | 2007-11-19 | 2014-01-23 | Corning Inc | 粘着拘束のためのガラス系レーザー隆線および関連する方法 |
JP2010262151A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Seiko Epson Corp | プロジェクター |
JP2011022431A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Mitsubishi Electric Corp | 投写型表示装置 |
CN111108438A (zh) * | 2017-07-28 | 2020-05-05 | 巴科股份有限公司 | 具有冷却部的空间光调制装置 |
CN111108438B (zh) * | 2017-07-28 | 2022-02-08 | 巴科股份有限公司 | 具有冷却部的空间光调制装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4466147B2 (ja) | 2010-05-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4017008B2 (ja) | 光学装置、およびプロジェクタ | |
US6966653B2 (en) | Cooling device and optical device and projector having the cooling device | |
JP4046119B2 (ja) | 照明装置、プロジェクタ | |
US7073912B2 (en) | Optical parts casing and projector | |
JP2003215711A (ja) | プロジェクタ | |
JP2005134858A (ja) | 光学装置及びリアプロジェクタ | |
JP2007292924A (ja) | 光学装置、および当該光学装置を備えたプロジェクタ | |
JP2006208809A (ja) | リアプロジェクタ | |
US6568813B1 (en) | Projector having an upper cooling fan | |
US7210796B2 (en) | Optical apparatus and projector | |
US8132923B2 (en) | Cooling device and image projection apparatus having the same | |
JP4466147B2 (ja) | 光学装置およびプロジェクタ | |
JP2018017963A (ja) | プロジェクター | |
JP2005338236A (ja) | プロジェクタ | |
JP2005121712A (ja) | プロジェクタ | |
JP4428243B2 (ja) | リアプロジェクタ | |
JP4492168B2 (ja) | 光学装置およびプロジェクタ | |
JP4561289B2 (ja) | 光学装置及びプロジェクタ | |
JP2004170512A (ja) | 光学装置、光学ユニット、およびプロジェクタ | |
JP4124130B2 (ja) | 光学装置、およびプロジェクタ | |
JP2005043679A (ja) | プロジェクタ | |
JP2005114997A (ja) | 光学装置、およびリアプロジェクタ | |
JP2005115220A (ja) | プロジェクタ | |
JP2008089724A (ja) | プロジェクタ | |
JP2007199279A (ja) | プロジェクタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060529 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070704 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070813 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090701 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090915 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091105 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100202 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100215 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305 Year of fee payment: 3 |